俳句ポスト365結果発表

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  3. 後の月

第84回 2014年9月18日週の兼題

後の月

  • よしあきくん一期一会の一句
  • 初心者向け解説コーナー今週の俳句道場
  • 今週のお便り
  • 人・並選の俳句
  • 天・地の俳句
本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。

人

是を後の月と呼ぶとは知らざるを
みちる
後の月ごつそりと雨降りしのち
茨城翔子
雲なくば雲の欲しかり後の月
金太郎
英国の形の雲や後の月
ジャンク堂
一村を灯すに足るる後の月
丸山清子
集落は十五世帯や後の月
雪花
静もれる町欲しいまま後の月
井上じろ
湾内にとどまる母船後の月
雨月
後の月これから満ちる海清ら
理子@しまなみ海道吟行中
最北の岬の宿や後の月
慎太郎
登り窯の幽かに光る後の月
瀬戸 薫
花街に楼なき坂や後の月
野風
後の月銀座服部時計店
らっこマミー
本郷の夢二の宿や十三夜
らっこマミー@本郷菊富士ホテル
眉山の端に齧られておる後の月
マーペー
後の月長江下る焼玉船
真沙@焼玉船はポンポン船のこと
後の月高千穂神楽宮に満つ
しかもり
大宰府の都府楼跡や後の月
木 よし
小屋眠る白駒池の十三夜
巫女
後の月妙正寺川に橋あまた
内藤羊皐
後の月一文橋に落ちあひて
仮屋賢一
谷町の奥の寺町後の月
百合の蕾
寺町の着付教室後の月
毛利あづき
阿蘇の野を共に駆けるや後の月   
ひかげすみれ
後の月なほむさし野に照り残る
とおと
後の月武蔵の国の塔高し
正則
後の月ピサの斜塔の倒らざる
ヤスハル
太陽の塔残る地を後の月
笑松
太陽の塔真上に掲ぐ後の月
まんじゅりか
摩天楼の切つ先刺さる後の月
めいおう星
学成らずほつく外灘後の月
土井探花@外灘(ワイタン)は上海の中心。かつての租界。
後の月工業団地押し黙る
ハラミータ
置きざりの傾く重機後の月
クズウジュンイチ
海底に眠る町あり後の月
雪うさぎ
後の月水音のみの村が好き
木一路
後の月砂防堰堤影深し
尚川
電線は撓んだ後の月跳ねた
木黄木林
真っ先に集会所出て後の月
不知火
焼け跡に再建計画後の月
夢堂
影を連れ名残の月や露天風呂
嘉子
後の月やがて伐採さるる松
未々
武者立ちの欅のこしぬ後の月
ぼたんのむら
防人の歌碑や彼方に後の月
Mコスモ
黒潮に濡るる左舷へ後の月
有櫛
先に寝ます書置きをして後の月
みつこ
宛てのなき文書き散らしのちの月
とおと
文読みて俄かに歪む名残月
むじーじ
後の月まだ推敲のいる手紙
あつちやん
後の月父の残してゆく手紙
さとう七恵
後の月最初の恋に父の影
文月さな女
回想の水底深く後の月
直躬
後の月フルートで吹くドビュッシー
くわみま
オーボエの音色に似たり後の月
あんにん@チーム将軍
まだ使えそうなギターや後の月
夢堂
ゴーシュ弾くトロイメライの後の月
香舟
ヴィーナスの捨てし両腕後の月
紅茄子
忌火とは卑弥呼の息吹後の月
今野浮儚@忌火(いみび 清らかな火)
後の月出て空海の寝息かな
桜井教人
関白の花押の掠れ後の月
サーカス小屋
政宗の死後の目に入る後の月
七草
木机ののぼさんの膝後の月
いち瑠
子規堂に虚子の短冊後の月
木 よし
後の月金子みすゞの声がした
もちずきん
白蓮と東洋城や後の月
大塚迷路
かの僧のごとく帰らむ後の月
きらら☆れい
山伏の駆ける幽谷後の月
雪うさぎ
後の月離別の父母の墓一基
中原久遠
後の月躓くやうに母の死を
牛後
子の家に何もせずゐて後の月
慎吾
一門の地方巡業後の月
甘泉
引退を控へし投手後の月
小市
後の月女が先に乗る車
吾平
おんなからおんなへ手紙後の月
ミル☆
逢う約束怠くなりゆく後の月
ミル
腕組の立ちんぼ通り後の月
いもとやべえ
猫集ふ野外劇場後の月
どかてい
後の月猫の集まる橋の上
のり茶づけ
ロケットと砂漠と猫と後の月
くろやぎ
後の月猫は入院してをりぬ
こおりさと
後の月笑うチワワの舌紅く
ちびつぶぶどう
耳遠くなりたる犬や後の月
北大路南天
電柱に貼る尋ね犬後の月
みちる
鳥籠の吊り下がりたる後の月
ジャンク堂
ペンギンの立ち尽くしたる後の月
雨月
首長きキリンのなめし後の月
丸山清子
ぬばたまの水牛の背に後の月
今野浮儚
サーカスのライオン眠る後の月
倉戸せいら
セミナリヨ清く照らして後の月
ぐべの実@セミナリヨ(神学校)
十字架の基督昏し後の月
樫の木
黒パンとシベリア俘虜記と後の月
稲穂
後の月今宵は紅茶ジャム入りで
田中憂馬
後の月プディング匙で一掬ひ
どかてい
ダイキリとギターのトレモロ後の月
らっこマミー
こんな夜は青いカクテル後の月
でらっくま
発酵のワイン泡立つ後の月
田中ブラン
後の月メチカブーラの酒を飲む
小泉ルリ
佃煮の海苔輝きて後の月
大阪華子
後の月愚者三人の宴なり
ポメロ親父
後の月場末の酒場へと下る
三島ちとせ
居酒屋に後の月あり朋を呼ぶ
藻川亭河童
二丁目のおかまのヨーコ後の月
麗門
ながらみの丸く光りて後の月
ひろし@「ながらみ貝」を塩ゆでにし、一人十三夜の月見酒。
後の月音無きコインランドリー
流星
もう一ケース済ます内職に後の月
日暮屋
鞄から半券二枚後の月
天宮風牙
小屋に置く鎌鍬鋤と後の月
松本 だりあ
後の月墓標と化する捨番屋
勿忘草
魚跳ぬる運河の町や後の月
七七子
船を売る話ばかりや後の月
みなと
火山噴く夢から逃げて後の月
四六三
原石のちりちり眠る後の月
大塚迷路
対局の石そのままに後の月
屋根の草
文薫る螺鈿の小函後の月
めいおう星
後の月砧青磁に対の龍
時雨
香を焚く宮鎮もりて後の月
小雪
骨壺は一合五勺後の月
蓼蟲@ 老犬が死んだ。14年余の付き合いだった。
薪二本追い焚きにして後の月
不知火
家苞のややゆるびたる後の月
空見屋@「家苞・いえづと」=「お土産」
息をして膨らみあふや後の月
葦信夫
眼球はいつごろできる後の月
菜月
おとがいを白く照らせる後の月
銀命堂
柿の実の白く生りをり後の月
井上じろ
後の月白きノートの反射光
狸漫住
白無垢のしやらんと撓む後の月
緑の手
後の月白狼未だ人を見ず
三重丸
野ざらしの骨の白さや後の月
酸模
後の月真実の口閉さるる
亜桜みかり
知らぬ地の看取りの窓に後の月
ぽん子
竹籠に実り溢れて後の月
隣安
銘仙を仕立て直して後の月
和のん
後の月法華経写し終えにけり
このはる紗耶
書斎から珈琲の香や後の月
目黒輝美
後の月水道水の冴え冴えし
藤鷹圓哉
フライトは遅延の知らせ後の月
もね
後の月へ触れるドラゴン乗車券
八木ふみ@ドラゴンは観覧車の人が乗り込む部分
馬渡る信号もあり後の月
蘭丸
後の月幌の波打つ人力車
鞠月
ロッカーのような墓部屋後の月
まどん
喪に服す真珠一粒後の月
露玉
くれなゐの後の月へと笑ふやう
ももかん
金継ぎの碗の光や後の月
神戸鳥取
金継ぎの碗でいただく後の月
まどん
常備薬二夜の月の水甘し
のり茶づけ
十三夜みづのやうなる絵巻物
紆余子

並

愛でられぬ後の月でも月は月
もりまいまい
後の月まんまるよりは面白い
まこち
二番手の座りここちや後の月
風待人
一位より二位を選ぶ子後の月
風来坊
まるもよしかけてなおよしあとのつき
後の月手書きの円が丁度良い
ゆみづき@円(まる)
後の月一つ大きく夜の空
ビーバー
闇深し落ちてきさうな後の月
ねもじ
後の月夜空に欠けてなほ眩し
美福
後の月満ちて欠けたる命かな
暇親爺
やや欠けし名残の月を愛でにけり
八木高穂
後の月欠けた果実の金色や
みかん
豊けしやお供えたんと後の月
レモングラス
振り返りふと見上げれば後の月
風そよぎ揺れし実りに後の月
雅酔
風の音吸い込まれそう後の月
風凪いで時の停まりし後の月
ふみ
目が覚めて夜は明けやらぬ後の月
空清@チーム将軍
空眺め心洗われ後の月
コービーブライアントlove
心哀し兎去にたる後の月
こうちゃ
ひとりには淋し過ぎたり後の月
さだ子
しみじみとなお翳りゆく後の月
立香
山の端を照らすことなく後の月
黄金のあひる
あっ!あそこビルの狭間に後の月
「いちご」改め「春野いちご」
後の月窓から見るよのんびりと
うさぎとかめ
後の月川面に分けて月ふたつ
あむろ
湖に静かに浮かぶ後の月
おーかゆかり
後の月湖に光の揺れ止まぬ
うさ美
被災地に伸ばせる腰や後の月
せんみ
灯り無き被災現場や十三夜
しげ爺
今は無きツインンタワーや後の月
ビッグアップル
裏富士に気負うことなき後の月
根子屋
後の月漁港懐かし気仙沼
公毅
後の月眼指浅し島の影
バーバラ
後の月錦帯橋の影絵かな
車話
後の月車窓に流るる吉野川
すずめ
後の月大多喜城の影浮かぶ
みえ
今のよも離宮を照らす後の月
まいまい
奉仕終え皇居あとにし後の月
芭治留
後の月大廈高楼見渡して
茂人
後の月客待ちわびる難思庵
木槿
連歌屋の瓦の朽ちて後の月
心音@太宰府天満宮の辺りに連歌屋という地区があります。
宇奈月の峡より生まる後の月
川島欣也
影強し涓泉亭の後の月
長緒 連
無常なり糺の森の後の月
津葦
京町屋坪庭に射す後の月
相模の仙人
若狭路の空煌々と後の月
タケ
後の月道後の奥にあかあかと
杜の緑子
蒼き湖遠く島影後の月
茂人
森深く銀糸を垂らす後の月
靫草子
木の橋や黒々長く後の月
兀兀
後の月黒々と尾根つらなりぬ
やにほ
見上げればビルの谷間に後の月
木瓜
町並みに人影見えぬ後の月
美月
今日もまたゴールデン街後の月
麗門
後の月マンション裏のケアハウス
石英
後の月静かな団地の上にある
笑酔
後の月ちらり見上ぐるロータリー
ぽむ紅玉
後の月故郷の山道映す影
竹内一茶
俯けば淀む水田に後の月
雪虫
真っ直ぐに田を突っ切って後の月
山香ばし
生え揃う畝の数本後の月
ごぼうの花
腕組みし見上げたそこに後の月
ゆ?
愛でる人お供えもなし後の月
ゆうゆう
すれ違ふ人のぬくもり後の月
貴薫
行きずりの人と語らう後の月
おはぎ
久々にひとに会ひけり十三夜
いさ
後の月見据えているか女(ひと)の念
みこたん
追う影も少し短し後の月
みよしい
後の月君に負けない美しさ
闇の邪眼つみでい
後の月かぐや探して目を細め
宇摩のあかつき
髪なびく残り香雲に後の月
花滴
さようなら欠けた心に後の月
蟹神
さよならと唇動く後の月
K
胸に吹く風の音して後の月
黄昏草
諦めた恋ぞ空しき後の月
夏茜
讒言の告白後の月が聞く
たあこいず
待ちぼうけ思い切りたし後の月
つむぎ
片割れを闇に探して後の月  
でこはち
悲しみを癒しにかへて後の月
ひろ志
後の月心の棘やまだ抜けず
ぷうちゃ
襟立つる指青白し後の月
しば蒼玉
旅の空青く澄みたる後の月
しおあん
二人旅大海原にのちのつき
かげろう
畦道を走る二人に後の月
さきの咲野
後の月二番人気に賭けて見る
しゅんかん
後の月逢ひたき人を二日待つ
ラスカル
後の月誰をお供にしましょうか
ひろくん7さいのママ
子に習ふ丸文字レシピ後の月
kokoro
子守まだ十三ななつ後の月
はまゆう
後の月思ひ出させる子守唄
お手玉
吾子掴む母の乳房や後の月
ゴマ四郎
新生の三人家族や後の月
小笑み
母見捨て波乗りてゆく後の月
N.S.Sayaka(逢わずに愛して)
母既に不明となりぬ後の月
宮兵衛
亡き母の面影こぼす後の月
泰徳人
後の月きれいと帰宅する夫
登美子
親心天に託すや後の月
想予
息子らと距離おく暮らし後の月
ようちゃん
後の月夫へ懺悔ふたつあり
紅の子
腕組みの男一人や後の月
たちばな
約束を野暮用と伏せ後の月
隣安
続けざま単語落として後の月
nell
忘れ物無事に戻りて後の月
あきさくら洋子
後の月ルンバ聴こえる異人館
o-ushuu
後の月直太朗聴くやただ一人
いでお
後の月レコードで聞くビートルズ
どんぐり
ビル・エヴァンスを聴きたい後の月よ
猫ふぐ
ふて寝してガーシュイン聴く後の月
竹春
ドビッシーも魅せられしかな後の月
花筏
後の月調律狂ったノクターン
松仁
ホーミーに揺るる水面や後の月
ひぐらし
尺八の音色に待ちし後の月
引継ぎを終へてまろやか後の月
うに子
残業の子を待つ窓に後の月
ごぼうの花
残業の溜息に浮かぶ後の月
パオ
残業の終電車から後の月
金子加行
満員の終電にあり後の月
ちえ
帰宅ラン8.9キロ後の月
高橋実尚
急行の通過する駅後の月
杉本とらを
とまらない急行列車後の月
十猪
後の月どこにも着かぬ列車過ぐ
砂青
列車にて家路を急ぐ後の月
ベルフラワー
車窓越しひっそり見入るののちの月
千代姫
機関士や雲間に出づる後の月
糸田
ゆるゆると黒き沖の絵後の月
モンブラン
後の月釣糸垂らし当たり待つ
えちくらい
後の月崖に現る船の影
ゆるり
川風にたゆたふ小舟後の月
小町
せせらぎに靴音返す後の月
写俳亭みの
かならずと交わした遊里後の月
かくみみ
吉原の花魁と観る後の月
喜多輝女
後の月急いて吉原向かいたる
藤紫
如何様なる人生後半後の月
きうい
後の月名残の風の虚しさに
カンナちゃん
おはやしの遠く聞こゆる後の月
がん田
鳴り物を二つ減らして後の月
ペコちゃん
後の月吟じる声は習い初め
ケイコ
いずこかで鈴ふるおとや後の月
まろう
育ちゆく三羽の行方後の月
南行ひかる
堀端の鳥おとなびる後の月
はらたけこ
猫の目の怪しくきらり後の月
さくらぎれい
帰宅して猫雲隠れ後の月
珠桜女あすか
釣り場にて猫も微笑む後の月
笹百合
後の月猫もねころび主待つ
果林
のら猫の去勢手術よ後の月
花屋
野良猫の影を映して後の月
位子
セメントに猫の足跡後の月
山香ばし
迷い犬探すビラ貼る後の月
てぃ
せつせつと犬の遠吠え後の月
郡 里
老犬の遠吠え悲し後の月
せり花
サイレンに犬の遠吠え後の月
とりとり
ウオーウオーと遠吠え連ぬ後の月
くさぐき
犬吠えて校舎の屋根に後の月
誉茂くう子
亀といふ虚仮の沈むや後の月
紆余子
森中の栗鼠の尾を振る後の月
茶子(ちゃこ)
餌貯める獣を照らすか後の月
わわ
あんパンを指で押したる後の月
芳青
盛り付けの美醜競いて後の月
しまろん
里芋のころがる厨後の月
ひよとり
ことことと豆はふっくら後の月 
あさり
食べかけの団子差し上げ後の月
翠沢芽唯
手作りの茶巾絞りや後の月
ヤッチー
後の月肴の豆腐はあたためて
軌一
玲玲として杯満たす後の月
さんさん珊瑚
後の月酒の冷たく感じおり
ふーみん
ジンジャ割またこれもよし後の月
富士山
無頼なる酒飲み続け後の月
福田輝山
飲むが好し謂れは諸説後の月
関屋
後の月酒を飲んでは月になる
石川順一
酌み交わす友との別れ後の月
東山
杯を伏せ耳傾ける後の月
奈良翁
斟酌や興を尽くして後の月
酒機嫌声高くせり後の月
しげる
つまありてうまさけありて後の月
四万十のおいさん
ちいママの手酌の酒や後の月
遷太
生業が一つの灯り後の月
輝凛
銭湯へ下駄を鳴らして後の月
桂介
後の月薬ひと粒余りをり
てまり
いつの間に縁欠けし皿後の月
雨独
愛づべきは欠けたる茶碗後の月
たんと
後の月中学以外母校なし
ハムテル
教え子の立派な姿後の月
ばんしょう
あの日から少し大人の後の月
でん
後の月毀誉褒貶は世の都合
ひでやん
そう我は釣られた魚後の月
ヒカリ
黒塀に委細面談十三夜
ひょっとこ
後の月話の流れ有らぬ方
よしえ
拉致家族金剛山に後の月
よりみち
信号は赤その上の後の月
小林大山
信号の青まで暫し後の月
とうへい
ランタンを風ゆらしゆく十三夜
るい子
マネキンのまなざし揺らぐ後の月
ときめき人
死語として純文学や後の月
トレ媚庵
小説はここまでと知る後の月
ふふ
後の月白木の箱の冷え冷えと
ぷりむら
独立す国の皇子や後の月
葛城蓮士
えくぼある手をかざしたり後の月
柑騎さち
フミミてふ補聴器遠き後の月
喜多周子
乳がんに削られし身や後の月
ぽろん
病棟のふたりの窓へ後の月
三輪えつし
点滴を抜く許し無く後の月
菊池洋勝
熱下がりカーテン越しの後の月
金銀パール
急患は後の月より来た娘
稲穂
腕の中体温残る後の月
おせろ
水煙に天女の舞ひや後の月
春川
東塔と西塔の間後の月
紀和やよい
天平の寺蹟に昇る後の月
宮すみ女
二の丸の能面照らす後の月
旧重信のタイガース
豆を挽く音して温し後の月
原 ひと葉
老農を急かす暦や後の月
たんと
干されたる野良着照らして後の月
孤鐘 恭子
読みさしの本文机に後の月
香山のりこ
後の月机の生きた半世紀
紗蘭
推敲の進まぬ今宵後の月
はるか
長き文書きて背伸びす後の月
寸人
別れの日うまく笑えぬ後の月
高山伊織
何もかも嘘だったんだ後の月
蹴史
後の月私は私のままなのに
佐兼計瞬
後の月体が弱いフリをする
小木さんの娘
拘泥に曇る目損ず後の月
山樫梢
友の背に老のにじむや後の月
黒兎
こころざし老いて立つるや後の月
山上 博
年老いて始める趣味よ後の月
紗々
晩成といわれ続けて後の月 
俊明
旅先の老いらくの恋後の月
馬場 馬子
鍵穴を探る間の後の月
山走子
後の月愛でる人などいやしない
睡花
後の月球体である証拠かな
菜月、
後の月ふさわしき名や静かなり
秋桜
こうもまた眩しく欠くる後の月
山風禅
つくねんと座して見上げる後の月
春爺
後の月淡い二人を指し示す
新型デッパビーバー
後の月言葉足らずのプロポーズ
四万十太郎
気がつけば晩婚となり後の月
松蔭 眞由美
我幸の少なきところ後の月
松風
人生に例えてこれから後の月
泥だんご
後の月息ととのへて告白す
東雲
こころまで深々照らせ後の月
芭菜々
嘘吐きの女背で泣く後の月
台所のキフジン
後の月かくてをんなとなりにけり
こま
いつまでも終わらぬ議論後の月
少年の友達スパイダーマッ
お百度の素足の音や後の月
踏み石の行く手照らして後の月
澄海
後の月笛に誘はれ鬼の舞
きのと
ポストまで歩いて帰る後の月
白川葎
湯加減のハンドル高め後の月
星降松
風呂の窓大きく開けて後の月
月光庵
見納めの大サ一カスと後の月
西条の針屋さん
観覧車一人で乗って後の月
れんげ畑
πr2乗弱なり後の月
電弦椿
後の月名刺の裏の方程式
野純
友送るあがりし雨の香後の月
望月ゆう
後の月久方の友笑み映えて
石田アツ子@麦子の母
今日よりはひとり住まいよ後の月
杜若
笑窪さす憎めぬ笑顔後の月
さくらぎれい
後の月君の面影薄れゆき
のひろ
後の月侘しさ連れて見下ろして
麦花
とぼとぼと歩く夜空に後の月
石田麦子
うつし世に生きると決めて後の月
白梅
慢心を静かに笑う後の月
紅あずま
前の夢思い出しては後の月
門白想玻
後の月我と思ひて向かい合い
働き人
インチョンに揚がる日の丸後の月
お笑い迷人
フィナーレはアリランの歌後の月
八十八五十八
バルセロナ日の本出づる後の月
彦山
天を突き怒るシャクシャイン後の月
勿忘草@北海道の先住者アイヌ民族が1669年松前藩に対して起こした「シャクシャインの戦い」。
米軍の占領下へも後の月
奈津
電柱に首をかしげて後の月
福熊猫
縁台の朽ち果ててをり後の月
北まぐれ
母思い姿映せよ後の月
木漏れ日
後の月結婚三度子は五人
柳葉魚
絹糸の練色豊か後の月
縹あい
後の月浜を彷徨え山頭火
竹庵
道長は横を向くらむ後の月
髙橋 冬扇
美しきかしこの文字や後の月
靫草子
残されしガラスの靴や後の月
秋月
雀荘の牌の裏より後の月
今野浮儚
結論は隠者正位置後の月
このはる紗耶@「隠者」はタロットカードの大アルカナ、カード番号9。
閉められし窓に吸いつく十三夜
樋口亜茶子
後の月泣くのは一人と決めたのを
野乃
後の月今ペンダント光つたよ
魔王
雨の点四つ打つ間の十三夜
幸久
のちのつきあめふりだからオレつくる
ひろしげ7さい
後の月後の祭と似てをかし
驢人
十三夜旅の疲れも心地よし
がめ

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