俳句ポスト365結果発表

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  3. 冬の鵙

第91回 2014年11月6日週の兼題

冬の鵙

  • よしあきくん一期一会の一句
  • 初心者向け解説コーナー今週の俳句道場
  • 今週のお便り
  • 人・並選の俳句
  • 天・地の俳句
本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。

人

嘴の鉤に古傷冬の鵙
中原久遠
口角に雀の羽毛冬の鵙
三重丸
尾を回し思案投首冬の鵙
カリメロ
藁叩くように尾をふる冬の鵙
雨月
尾は多言に嘴は寡言に冬の鵙
山上 博
遠き目をしているやうな冬の鵙
貴薫
冬の鵙前頭筋をさらしけり
みなと
隈取りに紅差しやろか冬の鵙
とおと
冬鵙の去にし末より暮れゆける
とおと@末=うれ
冬の鵙気づけば影の伸びのびて
とおと
虫掴むこの冬鵙は左利き
葦信夫
丘に立つライオンの如冬の鵙
お笑い迷人
冬の鵙事の始終を見てをりぬ
もね
冬の鵙安住の地に沈みをり
もりまいまい
冬の鵙ぎくりとまなこ濡れてゐる
空見屋
ころがるような冬鵙の唄風のうた
お手玉
風来る方にらみをり冬の鵙
軌一
冬の鵙荒野の風を統べにけり
クズウジュンイチ
冬の鵙風の間に間の低き声
しおあん
冬鵙や明け来る空の息をのむ
貴薫
早朝の月は白き眼冬の鵙
遷太
冬の鵙青空どこか軋みたり
甘えび
冬の鵙毀されさうな昼の月
あつちやん
冬の鵙空引っ掻いて去りにけり
あい
冬鵙の声の震はす空の玻璃
甘えび
冬の鵙空のいづこを透き通す
内藤羊皐
鈍色の空冬鵙の声なき日
老人日記
冬鵙の一声空の剥落す
野風
冬鵙の声曇天を貫けり
軌一
鈍空を裂きて憤怒の冬の鵙
砂青
贄全て忘じて冬の鵙となる
江戸人
縄張りの中飛ぶ冬の鵙を追う
写俳亭みの
窓よりの風細くあり冬の鵙
縹あい
一本枝に残りし冬の鵙の孤高
空清@チーム将軍
冬の鵙来る廃校にあすなろう
す ずめ
ひときわに高き電柱冬の鵙
とりとり
門扉から歩いて五分冬の鵙
のり茶づけ
脱衣所は掘っ立て小屋よ冬の鵙
ぼたんのむら
鵙の冬更地となれば広き郷
牛後
出稼ぎの多き一村冬の鵙
小町
天の箍外れ湖荒れ冬の鵙
登美子
これほどにも高き波濤や冬の鵙
みなと
対面の島の名聞くや冬の鵙
のり茶づけ
紛れむと冬の運河に映る鵙
蘭丸
冬の鵙村に一ヶ所(ひとつ)の石切り場
お手玉
冬の鵙山は半分削らるる
ひでやん
冬の鵙木洩れ日揺るる遥拝所
kokoro
雑踏の坂の渋谷の冬の鵙
井上じろ
本郷に近き坂道冬の鵙
ひろ志
冬鵙を砕きつづける葛西の空
音絵野あよ
立川の基地の跡地を冬の鵙
ヤッチー
冬鵙の縄ばりにゐる百草園
ひろ志
上賀茂の水冷たくて冬の鵙
ちびつぶぶどう
冬の鵙印旛の沼は深みどり
でらっくま
冬の鵙猿坂峠越せば阿波
こおりさと
みみ原の中の陵冬の鵙
らっこマミー
借景に岩木山あり冬の鵙
露玉
冬の鵙カチカチ山のきな臭さ
誉茂くう子
能島には半旗揚がるや冬の鵙
小雪
水軍の島に狼煙や冬の鵙
毛利あづき
冬の鵙居場所は錆びた町工場
ゆみづき
山門へ戻る踏石冬の鵙
倉戸せいら
冬の鵙土蔵に小さき窓一つ
せいち
冬の鵙瓦礫の山の片付かず
川島欣也
資料館裏の雑木や冬の鵙
杉本とらを
旧校舎解体工事冬の鵙
めいおう星
田の神に百の願いや冬の鵙
山香ばし
冬の鵙夕日は不二の上に置け
めいおう星
鉄塔のてっぺん赤し冬の鵙
鞠月
しなやかに弧を描く国冬の鵙
ハラミータ
日本は控えめな国冬の鵙
桜阪れい
青年の減りゆく国や冬の鵙
十猪
冬の鵙廃炉作業の粛粛と
雨月
土石流の痕を見下ろし冬の鵙
ポメロ親父
冬の鵙まだ新しき墓石にて
サザナミ
冬鵙や五百羅漢の細い道
ぐべの実
冬の鵙十二神将構え立つ
白豆
境内にまだ知らぬ塚冬の鵙
時雨
冬鵙や辻説法へ投ぐる石
初蒸気
首塚に止まり無言の冬の鵙
登美子
貝塚の貝の白さや冬の鵙
直躬
鎮魂碑の鉄条網に冬の鵙
でこはち
ひゆひゆと有刺鉄線冬の鵙
ヤスハル
鍵束に鍵の埋没冬の鵙
奈津
冬の鵙錠の錆びたる木の扉
大阪華子
冬鵙の啼くや南京錠の家
るびい
製鉄の火花切ッ先冬の鵙
雪虫
閉校の石碑に響く冬の鵙
マーペー
冬の鵙鳴いて故郷のほろ苦し
ぐべの実
手にいれてしまえばしづか冬の鵙
うに子
一言に心痛んで冬の鵙
あさり
言ったこともう忘れてる冬の鵙
さとう七恵
冬鵙や吾も燃え尽き症候群
もね
四島も尖閣もなし冬の鵙
みちる
冬の鵙兄さは遠き満州に
しおあん
満州に眠る遺骨や冬の鵙
ひろろ
冬の鵙土器の欠片を見ておりぬ
葛城蓮士
冬鵙や息整えて吉野筆
いち瑠
折鶴の羽の硬直冬の鵙
江戸人
湿りある喪中葉書きや冬の鵙
きのと
一枚の喪中はがきや冬の鵙
丸山清子
冬の鵙監視カメラの像荒く
桜井教人
冬の鵙監視カメラに映らざり
ぐべの実
掌にカメラのひやり冬の鵙
葛城蓮士
冬鵙や倍率戻す双眼鏡
大塚迷路
冬の鵙メトロノームは緊張す
天宮風牙
かりそめのチョークの線や冬の鵙
どかてい
冬の鵙チョークだけが静かに動く
もちずきん
冬の鵙要塞めきぬ団地群
雨月
ジャズ喫茶出て坂下る冬の鵙
井上じろ
冬鵙やいつしかガムの味消えて
音絵野あよ
冬の鵙日向に二拍子の唱歌
江戸人
大釜に湯気たつ庭や冬の鵙
るい子
冬の鵙さうびが空に突き刺さる
ぷりむら
からたちの棘は痛いよ冬の鵙
猫ふぐ
枳殻の棘なほ堅し冬の鵙
白豆
アール・デコめいた梢に冬の鵙
縹あい
老いてなほ絵師の偏屈冬の鵙
土井探花
冬鵙や父の沈黙恐ろしき
ヤスハル
アル中だった父と茶を飲む冬の鵙
四六三
少年の強気な眉や冬の鵙
睡花
無口なる少年剣士冬の鵙
貴帆
冬の鵙黙想に入る道着の子
とうへい
決まり手は抜き胴一本冬の鵙
こま
冬鵙や視線鋭き女流棋士
とおと
愛想無き求人係冬の鵙
松本 だりあ
呟ける人のこゑあり冬の鵙
杉山葵
立飲みに女が一人冬の鵙
相模の仙人
縊死といふユダの最後や冬の鵙
樫の木
楊貴妃の眼偲ばん冬の鵙
想予
政宗に晩年ありき冬の鵙
みちる
浮世絵の写楽の顔や冬の鵙
れんげ畑
蕉翁の行く先里の冬の鵙
バーバラ
晩年の久女の寡黙冬の鵙
矢野リンド
ポケットに放哉の句集冬の鵙
桂介
楸邨の生まれ変わりの冬の鵙
ぼたんのむら
岡林信康冬の鵙となる
小木さん
岡林信康は神冬の鵙
未貫
冬の鵙湊かなえと過ごしけり
七草
ゆみさんはいいなと言われ冬の鵙
未貫
ジャイアンの居ない空地や冬の鵙
可不可
冬の鵙エンヤの曲が夜をこぼれ
澄海
冬の鵙末はキリコの絵の中へ
笑松
冬の鵙スメルジャコフの劣等感
紅の子@スメルジャコフ=カラマーゾフの兄弟に登場する使用人
セネカ説く閑暇に価値あり冬の鵙
天青@古代ローマの賢人セネカ
冬鵙や彼の愛せしトロツキー
土井探花
横顔のへるん先生冬の鵙
秋りんご@ラフカディオ・ハーン
冬鵙や巫祝が王の顎の骨
内藤羊皐
みささぎの悲恋伝説冬の鵙
不知火
復元の天守厳めし冬の鵙
不知火
冬の鵙地球はゆっくり回ってる
柳葉魚
一声を神へ放ちて冬の鵙
なな
チューニングハンマーのトルクは重し冬の鵙
ねこ端石
カンパリの苦味も楽し冬の鵙
理酔
冬の鵙煙草を咥え時を待つ
隣りの芝は葵さん
告解の声の小さし冬の鵙
樫の木
首吊りに鴨居は低し冬の鵙
ヤスハル
電線の長くて独り冬の鵙
小林大山
孤独とは山睨むこと冬の鵙
ペコちゃん
過去といふ美しき園冬の鵙 
葦信夫
眠れずに冬の鵙鳴く白き朝
左都
冬鵙よ独りで何が悪いのか
東てるっち
冬の鵙なの置き去りにされたのは
吾平
冬の鵙殺意に人はまず黙す
根子屋
冬鵙や人間にある尊厳死
田中ブラン
冬の鵙啼く死は自由で空しい
東てるっち
うすれゆく声に耳貸す冬の鵙
蘭丸
空言の果てぬ電話や冬の鵙
露玉
慣習に逆らふ冬の鵙として
田中ブラン
校則の盲点をつく冬の鵙
松本 だりあ
わけぇときゃワルだったぜと冬の鵙
笑松
手の付けられなかったお前がなあ冬の鵙
日暮屋
野良犬のわなわなと吠ゆ冬の鵙
丸山清子
冬の鵙溺れる犬を叩く人
れんげ畑
冬の鵙気付けば至近距離の犬
石川順一
冬の鵙わが顔映さぬ磨りガラス
亜桜みかり
顔のない自画像冬の鵙嗤う
可不可
だまし絵のごとくに冬の鵙一羽
樫の木
風に混じる誰かの口笛冬の鵙
桂介
醒めてなほ哭くこのごろや冬の鵙
有櫛水母男
明日泣かぬための頓服冬の鵙
ハラミータ
冬の鵙うまく入らぬ注射針
まどん
冬の鵙乳房をひとつ失ひぬ
渕野陽鳥
半鐘に耳をすませば冬の鵙
米の荷を納屋まで担ぎ冬の鵙
富士山
野晒しの求人モトム冬の鵙
今野浮儚
冬の鵙ハローワークへ通う足
北大路南天
冬の鵙星座をめざす昇降機
中原久遠
縄張りの芯に相輪冬の鵙
組みし手の指に骨あり冬の鵙
理子
オロナインの挿し絵の旧し冬の鵙
和のん
冬鵙や目を閉じ眠るお人形
大阪華子
一呼吸おいて入る家冬の鵙
未貫
冬の鵙鳴いて朝粥炊き上がる
香山のりこ
茶柱をふうっとふいて冬の鵙
まどん
上顎の火傷ひりひり冬の鵙
はまゆう
音立てぬ一人の食事冬の鵙
雪うさぎ
冬の鵙五衛門風呂の母の尻
エプロンのまま逆上がり冬の鵙
直木 葉子
冬鵙の木に手拭いのぶら下がる
七七子
鵙来るや盲人のこの耳深く
芳青@視覚障害者としての鵙の実感。
雨の午后沈香聞くや冬の鵙
長緒 連
冬鵙や農婦ひと日の鍬洗ふ
春川
暮れ急ぐ墓地に我のみ冬の鵙
靫草子
パイプ椅子軋む御堂や冬の鵙
百草千樹
廃盤のレコード届く冬の鵙
今野浮儚
よく燃える名刺なりけり冬の鵙
三重丸
書き込みのある古書を抱く冬の鵙
今野浮儚
冬鵙や当直明けの医師の髭
瀬戸薫
還暦の朝に一声冬の鵙
竹庵
冬鵙や境界線は札一つ
八木風味
冬の鵙じきに灯りのつく辺り
靫草子
冬の鵙ベンツ欲しいと鳴きました
隣安
冬鵙に睥睨されて投票す
ジャンク堂
晴耕もせず雨読して冬り鵙
相模の仙人
風鐸とただ向き合ふや冬の鵙
奈良翁
正論を通したき日や冬の鵙
穐山 やよい
辞令見る硬き眉間や冬の鵙
甘蜜
冬鵙や錆に爛るる不審船
初蒸気
密漁の波はささくれ冬の鵙
遷太
電線のたわみの底や冬の鵙
石英
街路樹と空押返す寒の鵙
大塚迷路
透視図の消失点に冬の鵙
小市

並

鳴きながら飛び来し鵙におどろきぬ
さだ子
冬鵙のときどき尾振り頭振り
やにほ
鋭い声飛び交うなかに冬の鵙
おーかゆかり
青空に目は鋭くて冬の鵙
みつこ
冬の鵙ただ一点のみ睨みけり
彦山
声上げず一点見たり冬の鵙
友香
声も無く姿見えぬは冬の鵙
黄金のあひる
百の舌しばし休めて冬の鵙
喜多輝女
ひっそりと統べられて鳴く冬の鵙
瀬紀
冬の鵙音なき羽音忍ばせる
毎毎
地這う虫高き空より冬の鵙
白石美月
はやにえの衝動萎えて冬の鵙
芭菜々
ふゆのもずこどものおせわたいへんだ
ひろしげ7さい
高鳴きし陣を守るや冬の鵙
宇摩のあかつき
目が合うもすぐに尾を向ける冬の鵙
おーかゆかり
隈取りて双眸睨む冬の鵙
巫女
黒斑の目威嚇するかの冬の鵙
よりみち
獲物への鋭き目線冬の鵙
しげ爺
冬鵙や突き刺す餌の枯れ落ちぬ
香舟
キーと啼き肉を切るかな冬の鵙
冬の鵙自分だったら肉を刺す
いなまさ
冬の鵙されどその性猛々し
笑酔
はやにえはすっからかん棒ふゆのもず
電弦椿
夜行性の天敵に死す冬の鵙
なんちゃってラスカル
冬の鵙枝に止まりて嘆息す
詩季
大空へくるりくるりと冬の鵙
中崎力
大空へ猛りつきたつ冬の鵙
加和志真
真っ直ぐに無言の降下冬の鵙 
タケ
冬の鵙行くも帰るもままならず
のひろ
冬の鵙猛るを忘れ尾にひかり
たま
枯芝に尾を振るばかり冬の鵙
まんじゅりか
高鳴きも収めて暫し冬の鵙
春爺
高鳴きの天を突抜く冬の鵙
和田 康
鵙鳴きて天の高きを見上げたり
なお尚
灰の空切り裂きたるや冬の鵙
藤紫
曇天を切り裂く冬の鵙一矢
紅あずま
昨日より静かでありぬ冬の鵙
湖鐘恭子
歓びに歌い続ける冬の鵙
珠桜女あすか
冬の鵙声だけすれど影法師
紅映
冬の鵙風叫ぶどもじつと待つ
ときめき人
冬の鵙風の悟しにキーと鳴き
カンナちゃん
鳴き声のタクトに合わず冬の鵙
あきさくら洋子
冬の鵙金管楽器のように鳴け
パオ
冬の鵙アンテナの上高鳴きす
ケイコ
冬の鵙梢に耳を清ましをる
関屋
思慮深くなりて小枝の冬の鵙
たあこいず
やんちゃ重ねてへうへうと冬の鵙
たあちゃん
冬の鵙心静かに何思う
たかちゃん
静穏に冬の鵙おどおどと
ひよとり
気配なし冬の鵙来てついばみぬ
レモングラス
あらあなた今年も庭に冬の鵙
ひろくん7さいのママ
雲低き街に一羽の冬の鵙
ふーみん
ちぎれ雲めがけて冬の鵙遥か
白川葎
曇天に遠く見つめる冬の鵙
尚川
冬の鵙夕日に向かい声を上ぐ
みえ
日が落ちて揺れる梢に冬の鵙
寸人
声すれどおだやかな庭冬の鵙
寒露
冬の鵙慰み置いて庭を発つ
公毅
ゆつたりと睨む梢の寒の鵙
嘉子
ベランダの植替え終えて冬の鵙
山風禅
地に下りて野にとどまるや冬の鵙
秋桜
千の田の奥のまたおく冬の鵙 
俊明
山深し余裕で鳴けり冬の鵙
みかん
一山を見通すごとく冬の鵙
金太郎
山川やさびしさびしと冬の鵙
ふふ
限界の集落睨め冬の鵙
犬烏賊
故郷が六戸となりし冬の鵙
木 よし
冬の鵙親となりしか里に住む
小笑み
キーイキーイと郷で生きぬく冬の鵙
花筏
冬の鵙葉を擦る音や民ひとり
木槿
眼の鱗未だ開けやらず冬の鵙
くさぐき
止まり木が切らるる冬の鵙叫ぶ
ひでやん
静寂の森を守りて冬の鵙
石田アツ子
音の無い森にかすかな冬の鵙
紅あずま
照葉の森の静寂冬の鵙
八十八五十八
領地には自慢の畑冬の鵙
ハムテル
甲斐の路や静かなるごと冬の鵙
風来坊
冬鵙や島から望む讃岐富士
korisato
冬の鵙雲流るるや近江富士
茂人
冬の鵙居を構えたる過疎の島
おせろ
保津峡の遙かな鉄橋冬の鵙 
タケ
冬の鵙ひとり降り立つ無人駅
車話
冬の鵙瀬戸内海の波静か
森田欣也
冬の鵙軍艦島へ冒険さ
間野ぷうちゃ
山寺や時空飛び交ふ冬の鵙
真沙
僧坊の朽ちていきけり冬の鵙
兀兀
宮までの階段朽ちて冬の鵙
喧し二の丸址の冬の鵙 
寅文@福岡城
朽ちていく景色に囁く冬の鵙
能登えんぷてい
旅の宿高鳴きしおり冬の鵙
かげろう@高知県四万十市の遍路宿の中庭
冬の鵙猪に出会うも機縁かな
ひでやん
迷ひ入り暮れゆく道や冬の鵙
望月ゆう
関木無き味噌蔵近く冬の鵙
冬虫
冬の鵙十代農家の門構え
四万十太郎
元町の鐘深々と冬の鵙
玲明
変わりゆく実の色横目冬の鵙
甘泉
冬鵙や杉のてっぺん特等席
位子
薄陽さすベンチより見る冬の鵙
がん田
歳時記を日和のベンチ冬の鵙
むすびめ
乗り遅れベンチに一人冬の鵙
どんぐり
背な丸め始発待つ人冬の鵙
ますみ
隣にも無音シャッター冬の鵙
山走子
公園の放置自転車冬の鵙
文月さな女
校庭の静まりしとき冬の鵙
モンブラン
冬鵙や三者面談待つ廊下
このはる紗耶
白き陽は廊下に沿いて冬の鵙
靫草子
冬の鵙いつもと違う通学路
桐灰
冬の鵙アスレチックの子供達
ようちゃん
子供部屋元気にはしゃぐ冬の鵙
美泉
口笛を練習する子冬の鵙
目黒輝美
子のまたもギプス装着冬の鵙
小泉ルリ
不本意な眠りの吾子と冬の鵙
理子
冬の鵙「ず」から始まるしり取りし
ゴマ四郎
よくしゃべる友は無口に冬の鵙
杜若
冬の鵙待ち人来たりと書かれをり
妹ノリコ
街に出て人恋しくて冬の鵙
樋口亜茶子
文途絶え苦き想い出冬の鵙
Mコスモ
冬の鵙昔の恋と振り捨てむ
酸模
冬鵙や雑踏抜ける恋ねぐら
ことまと
冬の鵙夫婦喧嘩の断末魔
松蔭 眞由美
冬の鵙夫婦喧嘩も峠越し
坐蔵
今日もまた夫婦らしきの冬の鵙
笹百合
無為に過ぐ婚の記念日冬の鵙
紀和やよい
子会社の社長の椅子や冬の鵙
秋月
無口なる孤高の紳士冬の鵙
たんと
お前かと刑事冬の鵙睨み
ころころぼっくる
冬の鵙座禅の僧の背筋伸ぶ
津葦
冬の鵙生臭坊主声潜め
山樫梢
托鉢が病い得たらし冬の鵙
花屋
納骨の読経流れり冬の鵙
竹春
冬の鵙鳴きて読経の始まりぬ
どっこいしょ
縄張りを守る目明し冬の鵙
馬場 馬子
矍鑠と詩吟朗詠冬の鵙
冬鵙や桂枝雀を偲ぶ会
夢堂
錆び進む父の道具や冬の鵙
金子加行
相撲取で在りし叔父や冬の鵙
雪花
冬の鵙垣根越えてや修道女
玲明
冬の鵙全てを忘れ眠り居り
安安
また長き白髪見つけて冬の鵙
原ひと葉
冬の鵙群れず集らず俺の道
松風
冬の鵙庭師の鋏ちゃきちゃきと
てぃ
スコップはもう飽きました冬の鵙
心音
交差点青信号に冬の鵙
しば蒼玉
モノクロの街にパトカー冬の鵙
夏茜
冬の鵙パワーショベルのつける道
冬の鵙明日には天下取るつもり
冬鵙やハンドクリーム重ねぬり
かえるりん
冬の鵙時計バンドを替へにけり
ちえ
冬の鵙高く靴音響かせる
ヒカリ
鵙日和にほふ思い出リュック乾す
夕暮れとこどもの声と冬の鵙
藤鷹圓哉
冬の鵙雨に佇む乙女像
台所のキフジン
冬の鵙我れの居場所は他になし
ベルフラワー
あくせくと暮す人見る冬の鵙
八木高穂
名を上げて忘れ飛び去る冬の鵙
みよしい
あきらめししわちりばむや冬の鵙
果林
我が嘘を咎むる如し冬の鵙
むらたふみ
今生の別れとしても冬の鵙
幸久
歳重ね魅力何処へ冬の鵙
やっぱり華緋
勤め上げ自由の身なり冬の鵙
つむぎ
語るのは他所のことだけ冬の鵙
ふわり子
流れ変え再出発や冬の鵙
よしえ
生きることひとつ覚えて冬の鵙
稲穂
冬の鵙手のひらにそっと包む夢
玉虫虫
冬の鵙時には目を覚まし外を見るよ
竹内一茶
冬鵙の明日は明日やと知らんぷり
西条の針屋さん
猛き日は彼方に流れ冬の鵙
福田輝山
理不尽も了と飲みこみ冬の鵙
天青
青春をいつも心に冬の鵙
問い詰めし苦き過去あり冬の鵙
天青
冬の鵙きつと悲しい過去のあり
てまり
報われぬ未来を謳え冬の鵙
野乃
頑なに独りで生けり冬の鵙
老人日記
冬の鵙突破の口が見つからぬ
巫女
冬の鵙元気があるならやらないよ
北大路南天
この道を真直ぐに行けと冬の鵙
しげる
冬鵙の何を諦めて来たか
茶子(ちゃこ)
孤独など所詮ことのは冬の鵙
隣安
まよふ身に早く帰れと冬の鵙
こま
忘れたる声の行方や冬の鵙
うさ美
昨日とは何かが変わった冬の鵙
狸漫住
かわいたかもしれない涙冬の鵙
緑の手
冬の鵙誤解の多くなりし歳
髙橋冬扇
定年後囲碁が日課に冬の鵙
石井せんすい
冬鵙の如く生きたし古希の年
木 よし
冬の鵙六十過ぎて丸くなる
宗本智之
冬の鵙あたしゃもうすぐ六十歳
さとう七恵
知らずしてやそじ過ぎしか冬の鵙
木漏れ日
隠遁と決め込む漢冬の鵙
勿忘草
白髪の記憶の襞を冬の鵙
天めざす
団塊の友逝く知らせ冬の鵙
未々
命日やふるさとを思う百舌の声
岐阜の屋根の草
喧嘩する相手亡くなり冬の鵙
菊池洋勝
冬の鵙ともに友の死見送りぬ
がめ
冬の鵙黙して語らぬ夫の様
螢寿
冬の鵙やかましい人もういない
小木さんの娘
知らぬこと数々ありて冬の鵙
権ちゃん
冬の鵙我ハ奇襲に失敗セリ
菜煮藻でん
天秤や平衡ならず冬の鵙
ねもじ
法廷の勝ちては冬の百舌鳥毟る
野純
欠礼を書き終へ今朝は冬の鵙
竹庵
定型外郵便箱に冬の鵙
藤紫
火の巻の声を凝らすや冬の鵙
nssayaka
天国と地獄の狭間冬の鵙
いもとやべえ
小四の剣先真直ぐ冬の鵙
木公寺 恵
重ね合う武人寂しき冬の鵙
紗々
冬の鵙筆静かなる二刀流
旧重信のタイガース
枝先の孤高の剣士冬の鵙
銀命堂
晩年の武蔵のごとく冬の鵙
せいち
眼光の鋭き武蔵冬の鵙
神戸鳥取
冬の鵙武蔵の如く凛と立つ
千里一歩
武蔵作時を超えたり冬の鵙
竹春
剣豪の一筆冬の鵙の尾へ
三重丸@宮本武蔵筆「枯木鳴鵙図」一太刀を振り下ろすが如き筆致
武蔵の絵抜け出して来し冬の鵙
正則
剣豪の描きし鵙も冬の鵙
勿忘草
ただの枝冬の鵙来て名画なり
どっこいしょ
冬鵙や墨画に入りて武人たり
むじーじ
冬鵙や枯木(こぼく)に拠りて二天一
奈良翁@二天一=宮本武蔵の「二天一流」
仮設家の空き一つ増え冬の鵙
高橋良夫
冬鵙や懲りぬ原発再稼働
誉茂くう子
再稼働曖昧模糊ぞ冬の鵙
東山
冬の鵙解散風に高鳴きす
星降松
見習えばやがての日韓冬の鵙
四万十のおいさん
冬の鵙日中首脳の無表情
晴好雨独
レーダーで追う不審船冬の鵙
はまゆう
冬の鵙声なき声に力あり
クラウド坂上@サイレントマジョリティにも意志や力はある。
世知辛き世にある我も冬の鵙
せり花
冬の鵙贄を賭博へ出されけり
風待人
冬の鵙テレビの声は甲高く
江口小春
冬の鵙歌声喫茶の若き日々
黄昏草
組曲のピアニシモ如冬の鵙
モンブラン
平曲の琵琶真似て鳴く冬の鵙
可不可
冬の鵙ヒエラルキーの底に触れ
三島ちとせ
冬の鵙こそサイコパス笑ひ鳴け
ジンベイ貮拾六
ガガニコの頭静かに冬の鵙
原ひと葉@ガガニコ、とは獅子舞の事で岩手県大船渡市での呼び方
数式を解いているのか冬の鵙
福熊猫
冬の鵙モジュラーでない楕円式
心音
二度寝して目覚まし鳴かぬ冬の鵙
北まぐれ
意を決し顔を洗うや冬の鵙
山香ばし
マテ茶の香満ちる窓には冬の鵙
松仁
冬の鵙幹かほる夜の鍋煮立つ
泰 徳人
土殺し習得できず冬の鵙
はるか
廃線にあそびくらしつ冬の鵙
三輪えつし
冬の鵙日めくりの数薄くなり
木瓜
日めくりの薄さや冬の鵙の声
野乃
病床の時計を止めて冬の鵙
理子
わが心赤みは帯びず冬の鵙
玻璃ヒカリ
冬鵙の眼を澄む星のみな勲章
紆夜曲雪
啼きひとつ俳句せえよと冬の鵙
百合の蕾
欲言へば句を詠む冬の鵙がよし
やにほ
冬の鵙人も鳥も減りゆく国
天めざす
西に住み東を想い冬の鵙
原ひと葉
吾もまた宇宙の一員冬の鵙
宮すみ女

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