俳句ポスト365結果発表

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  3. 渡り漁夫

第165回 2017年2月9日週の兼題

渡り漁夫

  • よしあきくん一期一会の一句
  • 初心者向け解説コーナー今週の俳句道場
  • 今週のお便り
  • 人・並選の俳句
  • 天・地の俳句
本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。

人

総身に層なす鱗渡り漁夫
樫の木
手を止めず尿る板子や渡り漁夫
樫の木
渡り漁夫露西亜の歌を吐くラジオ
樫の木
湯屋の湯へなだれ込む息渡り漁夫
TAKO焼子
天翔ける渡り漁夫らの唄ぞ旗
TAKO焼子
この網に重き海神渡り漁夫
ウェンズデー正人
うなぞこは黄泉比良坂ヤンシュ来る
ウェンズデー正人
貪る睡眠夢は怒涛か渡り漁夫
かま猫
ぐい呑に光る鱗や渡り漁夫
かま猫
寝台に錆びた知恵の輪渡り漁夫
くらげを
漁夫渡る野鳥図鑑に北の鳥
くらげを
「オンナフタゴ」親方気付渡り漁夫
せり坊
風削る名もなき渡り漁夫の墓
せり坊
漁夫渡り雑魚寝の番屋月しづか
ときこ
漁夫渡るわだつみの息白く濃く
ときこ
満蒙が三郎の夢渡り漁夫
としなり
米八合おかわり自由漁夫募る
としなり
燃料のやうに飯喰ふ渡り漁夫
トポル
渡り漁夫の匂ひの充つる特飲街
トポル
渡り漁夫ここで覚えしおいちょかぶ
ラーラ
渡り漁夫フイリピン人の妻がいる
葦信夫
渡り漁夫ゴルバチヨフ似の痣がある
葦信夫
多喜二の死悼む浜風渡り漁夫
伊奈川富真乃
鶏のごと犇めく番屋渡り漁夫
伊奈川富真乃
渡り漁夫幻肢に熱を覚へけり
渡り漁夫寡黙はカモメのそれに似て
渡り漁夫腓返りの夜は雨
間野ぷうちゃ
漁夫来る百人前の朝餉かな
間野ぷうちゃ
番付に三郎多し渡り漁夫
剣持すな恵
火を見る眼深くなりけり渡り漁夫
剣持すな恵
やん衆のシタゴエ艪を漕ぎゐたり
高尾彩@シタゴエとは、作業唄におけるハオエ(船頭の独唱)に対し、漕ぎ手が斉唱する部分。
渡り漁夫手に白妙の塩結飯
高尾彩
三味線は玄人はだし渡り漁夫
小市
去年より前歯減りたり渡り漁夫
小市
種の名は渡り漁夫より教はりぬ
大塚迷路
宿裏に小さき畑や渡り漁夫
大塚迷路
渡り漁夫鮭カマ叩きざつぱ汁
登美子
土の香に魚臭纏へる渡り漁夫
登美子
渡り漁夫ちいさき音に聴くラヂオ
立川六珈
渡り漁夫折り返しゆく留萌線
立川六珈
息子連れ渡る漁夫の口軽き
三重丸
怒鳴りあふごとく肩組む渡り漁夫
初蒸気
漁夫来たる夜半の青函航路かな
湧雲文月@俳句大学
とうちゃんは渡り漁夫だで今おらん
糖尿猫
漁夫来たる一艘もまだ無き浜へ
24516
酌み交わす渡り漁夫らの津軽弁
28あずきち
ヤニの香の風呂敷見つめ渡り漁夫
28ひろきち
星見上ぐ三回忌また渡り漁夫
93kgのプッコラ
渡り漁夫友は杜氏となり灘へ
be
海に酒浴びせ弔う渡り漁夫
chiro
生国も雪深き国渡り漁夫
GONZA
雲翳や乾る唇の渡り漁夫
Julien
渡り漁夫土産は膝の吹き硝子
KAZUピー
子の声をまた空耳に渡り漁夫
kokoro
ビニールのやうなくちびる渡り漁夫
Y音絵
潮風に逆立つくせ毛渡り漁夫
あいむ李景
海の潮渡り漁夫立つ風さらさ
あけび庵
ぐい呑みの底に妻ゐる渡り漁夫
あすなろ
渡り漁夫あぶさん煽る喉仏
あつちやん
渡り漁夫睨むや海猫の狂ふ沖
あるきしちはる
一統は唄に曳かれて渡り漁夫
いごぼうら
龍神の背中に轟く渡り漁夫
いち瑠
銀鱗の沸き立つ海や渡り漁夫
いつき組リスナー班 たあさん
番付は二つ上なり渡り漁夫
いつき組リスナー班・旧重信のタイガース
ハモニカに曇る潮風渡り漁夫
いつき組福岡リスナー班/ 由美子
渡り漁夫苫屋の鍵を持つ女
うさじい
山を成す鰊の腸(わた)や渡り漁夫
うしうし
渡り漁夫夜の魚は星の群れ
ウロ
血油の染みたる刺し子渡り漁夫
エイシェン
三段の寝床に渡る漁夫らの夢重し
かをり
磯草の覆う捨舟渡り漁夫
かざばな
四ヶ月分薬詰む渡り漁夫
かつたろー。
渡り漁夫絶えし波止場にカモメ啼く
かめのべ
渡り漁夫守り袋の塩っ辛さ
キミドリ
海言葉やうやく覚え渡り漁夫
ぎんやんま
足に沿ふ罅の長靴渡り漁夫
クズウジュンイチ
享年を彫られず眠る渡り漁夫
クラウド坂上
盛衰も腹に納めて渡り漁夫
くんちゃんのともだち
渡り漁夫指焼けるまで吸う煙草
けら
渡り漁夫あずましぐねが夢持つは
ココダン
手の傷に酒しみる夜や渡り漁夫
こじ
渡り漁夫酒と煙草とオカリナと
ことまと
曽祖父が渡り漁夫とは知らざりき
こま@ファミリーヒストリー♪
ポケットにリルケの詩集渡り漁夫
ゴマ四郎
渡り漁夫どっと押し出す鴎島
ころん
渡り漁夫女波男波の遠き夜に
さとう菓子
鼾這ふ百帖板間渡り漁夫
さるぼぼ@チーム天地夢遥
渡り漁夫博打の駒が揃いけり
シュリ
漁協窓口むっと混むヤンシュ来て
しろ
役満に群来の知らせや渡り漁夫
スズキチ
渡り漁夫夜深に何か咆哮す
すりいぴい
渡り漁夫胸の遺影は酒塗れ
たんと
犬吠える暗闇明ける漁夫渡る
ちびつぶぶどう
渡り漁夫となるゴム製の匂いかな
ツカビッチ
渡り漁夫時化の番屋に農日記
でこはち
水割りのグラスに鱗渡り漁夫
テツコ
網元の孫に泣かれて渡り漁夫
てまり
ささくれし爪の花色渡り漁夫
とおと
懐に龍神の札渡り漁夫
どかてい
渡り漁夫夜の真砂の匂いかな
としまる
父となるを知らず網引く渡り漁夫
ながら
渡り漁夫鍬持つその手生臭く
なさを
鯨骨のかかり小声の渡り漁夫
ねもじ
渡り漁夫次の船の名諳んずる
パオ
番屋百畳渡り漁夫二百人
はまのはの
渡り漁夫明り小さく本を読む
はまゆう
片言のロシア語覚え渡り漁夫
ヒカリゴケ
渡り漁夫金剛力士像の皺
ひつじはねた
渡り漁夫土の匂ひのせぬ夜風
ひむか
ほろ酔いの渡り漁夫らを星あまた
ふさこ
渡り漁夫番屋の飯も十二年
ふぢこ
暮れ暮れの鱗ひかめく渡り漁夫
ふっこ
しけなれば珍の便り渡り漁夫
ヘリンボーン富樽@珍の(めずらの)
半纏のゆがむ縫い目や渡り漁夫
ほしの有紀
銀鱗に塗れ寝つくや渡り漁夫
ぼたんのむら
渡り漁夫行李の奥の守り札
ほろよい
連絡船に荷を枕とし渡り漁夫
マーペー
漁夫募る恵比寿大黒熊五郎
まさこ
末裔に牛飼い多し渡き漁夫
ふじもり よしと
函館に洗礼祖父は渡り漁夫
まどん
渡り漁夫掟合いの手先ず慣らひ
まめ小路まめ子
見知らぬヤンシュ妣の弔いに来
まゆ熊
時化の朝猫に餌やる渡り漁夫
ミセス水玉
漁期終え叔母娶りたる渡り漁夫
みなと
渡り漁夫土の重さの波かぶり
み藻砂
漁夫募る庄屋のふところあと五人
むじーじ
渡り漁夫すいへいせんにせんのふね
むらさき(4さい)
海峡を吃水ふかくヤンシュ来る
めいおう星
陰膳に赤飯おどは渡り漁夫
ヤマボー
渡り漁夫沖の昏さを言ひあへる
やまんば
病床で群来の報聴く渡り漁夫
ゆきたま
渡り漁夫戸籍に載らぬ妻もいて
ゆみづき
飯炊き女の太き眉なり漁夫来る
ゆりかもめ
渡り漁夫暗き潮の瀬や速し
ラッキーの母
四十ワットの灯が待つ番屋渡り漁夫
るびちゅ
銅鑼鳴りてごめ鳴き通し渡り漁夫
れっどべりー
人さらひ出たる町や渡り漁夫
阿武 玲
人もまた魚群のごとし渡り漁夫
井上じろ
「渡り漁夫来たり」沖へと波は告ぐ
井田みち
わけありの居酒屋兆治渡り漁夫
一走人
渡り漁夫群来るくきると海猫騒ぐ
一茶お
渡り漁夫船村徹の訃報かな
宇多志郎
恋文の折り目擦り切れ渡り漁夫
何田三等か
欠けた碗火酒なみなみと渡り漁夫
夏柿
渡り漁夫家族写真とワンカップ
夏風遊々
渡り漁夫親方とんと泣き上戸
華女
心臓が持たぬと渡り漁夫は老い
蛾触
宿帳に乱るる渡り漁夫の文字
灰色狼
酒呷る元レスラーの渡り漁夫
瓦すずめ
夕暮れの莨初老の渡り漁夫
閑茶
駅前の煙草売り切れ渡り漁夫
鞠月けい
国の名で呼びつけらるる渡り漁夫
吉川哲也
脚絆熨す窓の眩しさ渡り漁夫
久我恒子
あの船は秋田や渡り漁夫の唄
月の道
渡り漁夫ら帰還す鱗をこぼしこぼし
剣持すな恵
手枕に藏の話を渡り漁夫
嫌庵
渡り漁夫津軽訛りの赤電話
玄次郎
渡り漁夫百人眠る番屋かな
香野さとみ
渡り漁夫番屋に残る箸の束
彩お茶子
渡り漁夫掌で火をもてあそび
桜姫5
塩辛き麺を啜りて渡り漁夫
三島ちとせ
渡り漁夫牛追ふ唄の挽歌かな
山田ノムオー
渡り漁夫湯船に浮かぶ鱗かな
四丁目
漁夫渡るフェリーに暗き喉仏
耳目
日の色は金から紺へ渡り漁夫
七草
塩を吹く胸板赤し渡り漁夫
篠田ピンク
のっぺりと雲は小樽へ渡り漁夫
酒井おかわり
生まれたと電報届く渡り漁夫
寿々
根元まで吸いやる煙草渡り漁夫
秋光
茶っこ飲み浜ごしらえの渡り漁夫
小青(こしょう)
故郷は田起こしの頃渡り漁夫
小川めぐる@チーム天地夢遙
鼾吸い太りし梁や渡り漁夫
松尾千波矢@チーム天地夢遥
国訛り隠す唄声渡り漁夫
笑松
掌に宿の名前の渡り漁夫
城内幸江
ロザリオの祈り唱ふや渡り漁夫
深草あやめ
乗換への駅に髭剃る渡り漁夫
杉本とらを
銭湯に身ぐるみ洗う渡り漁夫
雀虫
ひげ十日獲物は未だ渡り漁夫
世文亭
津軽てふ朝開く飲み屋渡り漁夫
西川由野
渡り漁夫先づストーブにスルメかな
青萄
渡り漁夫父とは別の船に乗る
石川焦点
飯炊いて探すあの顔渡漁夫
石鎚桜
ブロマイド一葉渡り漁夫の遺品
雪うさぎ
浦塩に知った女が渡り漁夫
多事@浦塩=「ウラジオ」・ウラジオストク
渡り漁夫一升じゃ足らぬ時化二日
太一
渡り漁夫番屋二階に隠し部屋
直躬
束の間の蝦夷地の妻や渡り漁夫
都乃あざみ
袢纏のまだ藍堅し渡り漁夫
都忘れ
七連の子は乳臭く渡り漁夫
土井探花@七連(ななつら)=渡り漁夫相手の売春婦
網を引く手の土臭き渡り漁夫
桃八
波の間の月へ網打ち渡り漁夫
内藤羊皐
空腹のヤン衆来るや汁と飯
南亭 骨太
ラジオからブルース去年の漁夫来る
飯田 青
渡り漁夫夜通し炊ぐ銀の舎利
比々き
耳孔に賽子つめて渡り漁夫
牟礼鯨
渡り漁夫遺る番屋の仄暗し
明女
ポケットに郷社のお札渡り漁夫
木好
利尻町昆布やん衆を募りけり
勿忘草
空錠の番屋に地声渡り漁夫
夜羽
ポケットにハモニカひとつヤンシュ来る
夜市
ちび鉛筆舐めて文書く渡り漁夫
柳児
おどまンだ海の底でア渡り漁夫
悠@おど/お父
渡り漁夫みじかき電話切りて飲む
与志魚
石部金吉はあいつの渾名渡り漁夫
誉茂子
渡り漁夫晒しの中に守り札
立歩
渡り漁夫百人酒盛せし百畳
緑の手
十円のいのち躍らせ渡り漁夫
鈴木牛後
渡り漁夫根は百姓の律義者
和河馬
渡り漁夫沖揚げ歌は口伝え
柝の音
渡り漁夫行李の底の写真かな
靫草子
渡り漁夫口笛はいつもイ短調
堀アンナ
消息の太き仮名文字渡り漁夫
堀口房水
鉄鍋の鰊に酔うて渡り漁夫
凡鑽
渡り漁夫無口が唄う国の歌
yoko
お守りを荷物の底に渡り漁夫
きのと
七八合かっ食らってぞ渡り漁夫
しょうき
酒断ちて余市の朝や渡り漁夫
すみっこ忘牛
渡り漁夫海に戻る日近づかん
せいじ
海神は女嫌ひよ渡り漁夫
ひろ志
渡り漁夫夜行フェリーの硬い床
よだか
渡り漁夫納屋の二階がねぐらかな
れんげ畑
お岩木や荷物一つの渡り漁夫
郁李
渡り漁夫時化て三日目おろしや船
羽沖
荷ほどけば滲んだ二通渡り漁夫
卯辰
もう三日花札囲む渡り漁夫
山本 力
渡り漁夫何処の月も故郷(さと)の月
蒼い朱鷺
ぐい呑みの魚の臭い渡り漁夫
蒼鳩
産土の神に三拝渡り漁夫
津軽わさお
頭陀袋ひとつや若き渡り漁夫
白鳥国男
一畳の寝床は硬し渡り漁夫
柊 月子
海見張り炉火へ身を寄す渡り漁夫
百合也
片言の露語話しをる渡り漁夫
百草千樹
積丹の果ての青空渡り漁夫
富山の露玉
渡り漁夫「喰え」とトバ出す太き腕
風来松
渡り漁夫炭鉱事故の記事を手に
福良ちどり

並

大漁の兆旗めく渡り漁夫
51
一升瓶地蔵に似たる渡り漁夫
248ゆきち
命日を待たぬ墓参の渡り漁夫
HGDT
十人中一人色白渡り漁夫
julia
ヤンシュ来て屋根裏部屋の活気づく
Kかれん
九十の昔自慢の渡り漁夫
K堀尾
渡り漁夫やん衆酒場に三四人
m.ソラ
渡り漁夫サイコロ一つ手を離れ
Mコスモ
待ち港紫雲くゆらせ渡り漁夫
Mタマゴ(多孫)
願掛けの髭も剃り得し渡り漁夫
S.A.Y
渡り漁夫もう福徳の三年目
sakura a.
渡り漁夫置きっ放しの写真立て
あい琶(あいは)
部屋中に男の匂い渡り漁夫
あさり
補陀落浄土説いて旅立つ渡り漁夫
あまいアン
渡り漁夫お父の椀にも飯さ盛れ
あまぶー
コップ酒問わず語りの渡り漁夫
あわい
渡り漁夫決まりは故郷(さと)の祭り唄
いと子
くたびれた手ぬぐいをまく渡り漁夫
イヘアナチョ
渡り漁夫荷にマトリョーシカの顔覗く
いもがらぼくと
今朝疲憊ヤン衆の旬や祝ひ酒
ウロ
渡り漁夫リュック一つの一人旅
えび天
オホーツク海を枕に渡り漁夫
おけら
誇らげに家族披露す渡り漁夫
おやっさん
渡り漁夫しぶき雨うけ仁王立ち
およしこ
渡り漁夫方寸の荷の重きかな
お気楽草紙
ソーランに沸くとまり木や渡り漁夫
かぐや改め中山月波(なかやまつきなみ)
かごあげる凍てつく海や渡り漁夫
かげろう
群来追うて渡り漁夫乗る夜汽車かな
かなた
ボクサーのやうな肩幅渡り漁夫
かぬまっこ
爪割れる塩沁みいるや渡り漁夫
かみつれ
渡り漁夫ばかりの店味付けは濃い目
かるかるか
青い目の渡り漁夫読むトルストイ
カンガガワ孝川
渡り漁夫空の真近の網に問い
カンナちゃん
渡り漁夫隔てる海はつなぐ海
ギボウシ金森
渡り漁夫竜飛岬の霞み行く
きみお
ソーランのかけ声掠れ渡り漁夫
キラキラヒカル
はやぶさの前3両は渡り漁夫
きんえんくん
ヤンシュ来る狙いは番屋の隠し部屋
くさぐき
早暁やともづな解いて渡り漁夫
ぐべの実
鯛めしを俵ににぎる渡り漁夫
くみゑ
渡り漁夫家族養う重責に堪え
くりすけ
渡り漁夫陽は故郷より昇り来る
クリスマスローズ
汽車を待つ立ち食いソバや渡り漁夫
くろべぇ
産土の神のお守り渡り漁夫
こなぎ
交番の似顔絵避けて渡り漁夫
このはる紗耶
干物焼く渡り漁夫らの国ことば
ごぼうの花
大漁やカモメと笑う渡り漁夫
こまめ
小荷物の解くももどかし渡り漁夫
こもこも
渡り漁夫大漁旗を枕とす
ころころぼっくる
渡り漁夫みやげも踊る連絡船
さきたま静香
渡り漁夫大漁の笑噛み殺し
さくみ
行きつけの郵便局や渡り漁夫
ささのはのささ
無口なる渡り漁夫唄うタント節
さとうりつこ
渡り漁夫おなじいのちがあばれてる
さな(5才)
減反の田圃残して渡り漁夫
さぶり
肩を組み再会歌う渡り漁夫
しおかぜ
渡り漁夫水面の彼方星の降る
しかもり
ふる里をここに定めし渡り漁夫
しげる
渡り漁夫減って番屋の寂しかり
しげ爺
渡り漁夫腕を頼みの男道
じゅりあん山本
渡り漁夫守り札手に床に就く
しろちゃん
渡り漁夫鰤の鎌焼き男山
すえよし@※「男山」=北海道旭川の男山酒造の代表銘柄。
眼差しの遠き紫煙や渡り漁夫
すかんぽ
パスポート国印華やぐ渡り漁夫
スタルカ
渡り漁夫唄うソーラン舞う銀鱗
スナオ
日めくりは渡り漁夫等の憩いかな
せり花
渡り漁夫島の鳥居をくぐり抜け
タケ
慟哭や一村膨れ渡り漁夫
たま
渡り漁夫逢魔の潮のありと聞き
たんじぇりん金子
渡り漁夫部屋にほのかな灯が一つ
たん造
渡り漁夫べんとうばこにもほそいほね
ちま(2さい)
手拭いに小さき刺繍渡り漁夫
ちゃうりん
渡り漁夫ねては枕を濡らしつつ
ツーちゃんの恋人
渡り漁夫銀の光や網に跳ね
つぐみ
渡り漁夫番屋の隅に煙管吸う
つつ井つつ
荒海に全てを賭ける渡り漁夫
つつ井つつ夫
渡り漁夫靄照らすかどの銀鱗
つぼ@山形弁でニシンのことを「かど」という。
文字読めぬ笑顔の異人渡り漁夫
てつこ
ひらがなの二行の手紙渡り漁夫
とうへい
渡り漁夫「高倉健」の映画券
ときめき人
渡り漁夫飯炊き娘の頬つつく
どみそ
浅黒き渡り漁夫かな風走る
なおばら(なおろーず改め)
大き夢にしん御殿の渡り漁夫
ななこ
魚影追い快哉叫ぶ渡り漁夫
なみは
祝言をあげて松前渡り漁夫
ねぎ坊主
渡り漁夫百度参りの空白み
ノクターン
渡り漁夫北の大地で咲かす花
のひろ
渡り漁夫ボストンバック二つ持ち
のり茶づけ
馴染みおり鰻の寝床渡り漁夫
バーバラ
郡来(くき)の声大安吉日渡り漁夫
はずきめいこ
電報の「男」一文字渡り漁夫
パッキンマン
根菜干す手の分厚き渡り漁夫
はらたけこ
家守る帰りの土産渡り漁夫
ばんしょう
渡り漁夫戻りし家の汁からし
ひいらぎ
渡り漁夫導く鳥の尾は白し
ひかり
渡り漁夫ゾロ目三度で大漁と
ひでやん
渡り漁夫胸ポケットで子の笑う
ひよはるばば
渡り漁夫息子誕生水しぶき
ひろくん9さいのママ
良く動く咥え莨や渡り漁夫
ひろろ
コップ酒煽る酒場や渡り漁夫
ひろ史
渡り漁夫文字の少なきはがきかな
びわ湖
渡り漁夫北晴れ渡り回り道
ふあり光
渡り漁夫煙る竈に国の米
ふうせんかずら
渡り漁夫夢と鰊を海で追う
ぶぅちゃん
渡り漁夫行く舟八百江差かな
ふなちゃん
渡り漁夫またひとり減る知己の顔
ふわり子
ポケットに折り鶴入れて渡り漁夫
ぺぱあみんと
渡り漁夫諸所の地酒に舌鼓
ベルフラワー
渡漁夫獲物片手に花街へ
ぽ・ぽんた
渡漁夫番屋で食らう飯うまし
ぽぽんた
流木に鳥も漂う渡り漁夫
ぽろたま
渡り漁夫今昔深き海の色
ぼんちゃん
歌いつぐ歌じゅんぐりと渡り漁夫
まいこ
昼酒のやん衆の夢あたたかし
まだら
たばこ屋の公衆電話渡り漁夫
まち眞知子
網元の縄目懐かし渡り漁夫
まの
嘴の欠けた鳩笛渡り漁夫
マピコ
渡り漁夫の帰路満天の星よ
みえ
懐に妻子の写真渡り漁夫
みかん
うたう声季節の調べ渡り漁夫
みこまこ
渡り漁夫番屋廃校如くなり
ミセウ愛
渡り漁夫写真と眠る寝床かな
みつき
渡り漁夫潮の汗かき綱を持ち
みもうさ
履き物も立派になりし渡り漁夫
みよしい
金喰い虫くわせにゃならん渡り漁夫
むすびめ
渡り漁夫鍬を持つ手を綱に変へ
むにむにちゃん
渡り漁夫はがきの隅の一句かな
むらたふみ
猪口ひとつ父へ注ぐ妻渡り漁夫
もせきのこ
渡り漁夫おまえも見てる北極星
モッツァレラえのくし
渡り漁夫婀娜な女将へツケ通い
ももたもも
渡り漁夫里でじい様藁を打つ
もりお
濁声で歌ふ演歌や渡り漁夫
ヤッチー
荒れ畑を残し旅立つ渡り漁夫
やまなすび
大漁旗しのばせ北へ渡り漁夫
ゆぃ
渡り漁夫顔を持たざる石像群
ゆうた
その乗りに乗れず夜は更く渡り漁夫
よあけの晩
渡り漁夫手提げ袋に文庫本
よしむらやまちゃん
渡り漁夫なまり飛び交う酒場かな
よりみち
沖合に群来の色見る渡り漁夫
らくさい
波に舞う渡り漁夫乗る木の船が
ランランおやじ
そおらんの声勇ましや渡り漁夫
リバティーさん
渡り漁夫十年を経て復路かな
りんぷう
暗闇に向かう小舟に渡り漁夫
阿婆
土佐薩摩会津長州渡り漁夫
葦高
漁夫渡る網縄に血を付けて帰る
安達
渡り漁夫陰囊縮かむ北の海
安里屋
渡り漁夫父は何処と涛に聞く
杏と優
渡り漁夫「ふるさと」吹くやハーモニカ
位子
渡り漁夫家族呼び取る日の近し
衣玖
暖簾からおうと顔出す渡り漁夫
井伊辰也
渡り漁夫懐古の岸に腐り舟
一宮寅五郎
数行の子の名の候補渡り魚夫
一斤染乃
渡り漁夫忘れし煙管浜の小屋
一咲ふゆか
渡り漁夫ジャケットの袖に鱗つき
一志
松前漬たんと土産に渡り漁夫
一生のふさく
頬っぺたに鱗一片渡り漁夫
一鷹
奥能登のをのこばかりで渡り漁夫
一斗
履歴書を手に還暦の渡り漁夫
一呆堂
高知から今日は小樽へ渡り漁夫
芋徹三
赤紙に呼び戻されし渡り漁夫
羽白雨
渡り漁夫帰らぬことを思ひ定む
永井正雄
寄港する国変え向かう渡り漁夫
永世
渡り漁夫鍬から竿へ渡る海
詠野孔球
一畳の此処は御殿ぞ渡り漁夫
越佐ふみを
渡り漁夫酔うて論ずる農政を
越智おでん
太き指網繕うや渡り漁夫
遠きいち
渡り漁夫見する写真を持たぬてふ
遠音
渡り漁夫徐々に季節も懐も
塩豆
新妻に心残して渡り漁夫
黄昏草
星きらら母国偲びて渡り漁夫
下総うらら
楼閣や捻り鉢巻渡り漁夫
加果生
渡り漁夫ソウラン節は今何処
加藤賢二左右衛門
洋上の半年仕事漁夫募る
加和 志真
渡り漁夫網の重たさ海知る手
河島雪子
網元と肩たたき合ふ渡り漁夫
河童
鼻歌のじょんがら節や渡り漁夫
河本かおり
目印は桜吹雪の渡り漁夫
花屋
渡り漁夫海鳥たちは羅針盤
花咲明日香
渡り漁夫小さな貝は子のために
花伝
渡り漁夫急かせる孫の声届く
雅雅丸
渡り漁夫の消ゆまぼろしの銀の海
雅紀
口笛はリンゴの唄や渡り漁夫
海音
子と畑託して渡り漁夫となる
海月
渡り漁夫今は昔の碑が一つ
海風山本
雨しとどコンビニを出る渡り漁夫
垣内孝雄
渡り漁夫若い漁夫の手相誉め
笠原 理香
新入りの仕種決まらぬ渡り漁夫
勘太郎
渡り漁夫ごろ寝が囲む自在鍋
甘泉
子ら燥ぐ神社に参る渡り漁夫
丸助
大荷物やん衆の集ふ北の駅
喜多輝女
ヤン衆の声がニシンに響く村
岐阜屋根の草
酔ふほどに法螺のふくらむ渡り漁夫
軌一
缶詰に潮騒あるや渡り漁夫
輝 龍明
渡り漁夫かばんに妻と子の写真
輝灯
渡り漁夫番屋で賄い流し込み
輝棒
親方となまりは同じ渡り魚夫
鬼怒
煙草一本一息に吸ふ渡り漁夫
亀田荒太
やん衆で生を終えたる遺影かな
菊池洋勝
やあ君か懐かし顔や渡り漁夫
久仁重
苦楽とも思い合わせて渡り漁夫
宮写楽
渡り漁夫の荷に忍ばせる妻の味
宮﨑紅清
渡り漁夫ハモニカ持つ手優しかり
弓女
渡り漁夫桜色なる去年の傷
魚ノ目オサム
便り手に渡り漁夫の背丸くなり
京あられ
渡り漁夫竈の湯煙暖をとる
京のみやび
故郷を思ふ眼や渡り漁夫
玉猫
渡り漁夫観光番屋夕日射す
近江 綾(りょう)
異国唄口笛に乗る渡り漁夫
金亀 子
海流を追ひたる顔やヤンシュ来る
金子加行
つかのまの眠りにつける渡り漁夫
金太郎
漁夫来る下り下りを乗り継ぎて
吟 梵
渡り漁夫埃を吹いて茶碗酒
銀命堂
渡り漁夫今日は十五の誕生日
句ゼミ 風あざみ
白黒の写真に残る渡り漁夫
空山
渡り漁夫足の溢れる屋台かな
栗田もとえ
り漁夫遠き昭和の波座雲
栗田彌超
渡り漁夫はりつく髪と眼差しと
桂花露香
渡り漁夫凍縄ほどく掌
桂奈
渡り漁夫湯の町のうた口ずさみ
渓湖
皺くちゃの棋譜眺めいる渡り漁夫
鯉太郎
渡り漁夫お国自慢の番屋かな
公毅
渡り漁夫碑の先にまだ北がある
広瀬 康
渡り漁夫宛名に染みる鱗痕
康仁
渡り漁夫何処に消えし笠戸丸
江戸川春風
渡り漁夫無口で下戸で片笑窪
江口小春
銀の波恋ふや老いたる渡り漁夫
江津
渡り漁夫マドロス姿はセピア色
江里口泰然
海鳴りともっきり酒や渡り漁夫
港のヨーコ
渡り漁夫移住手引を懐に
紅の子
渡り漁夫鰊に足を取られけり
香舟
子の声を耳に住ませし渡り漁夫
高槻ミクニ
渡り漁夫酒場に集う昭和かな
今治
渡り漁夫孫自慢する大漁日
今治・しゅんかん
渡り漁夫番屋の飯のうまきこと
今日はアッシー
渡り漁夫燗酒あおる津軽弁
佐東亜阿介@チーム天地夢遥
渡り漁夫一杯の酒で暖まり
佐藤聡
本名は互ひに知らず渡り漁夫
佐藤直哉
下帯はくたびれたまま渡り漁夫
佐藤美登利
渡り漁夫さすらい歩く腕自慢
佐藤邦夫
渡り漁夫皆寝し後の写経かな
彩楓(さいふう)
板で鳥ばちんとはじく渡り漁夫
斎藤秀雄
渡り漁夫足首LOVEと入れ墨で
菜々の花
夜の波手繰れば未来渡り漁夫
咲也
渡り漁夫壁の暦に赤き丸
数枚のはがき荷に入れ渡り漁夫
桜子
留守だったのは渡り漁夫だったかも知れぬ父
桜木レイ
波の背に渡り漁夫の訛声が
笹百合
長丁場渡り漁夫も徒事せん
三ノ宮ねこ
渡り漁夫土の匂いのタオル巻き
三子
渡り漁夫身なり整へ恵比寿様
三輪えつし
子を置きて女ひとりのヤンシュウかな
三輪佳子
渡り漁夫山瀬雨なら床沈む
三毳
渡り漁夫囲炉裏の燻し黒光る
山の中のオクラ
渡り漁夫酒と肌着と帳面買う
山香ばし
浜に酔ひを覚ます盆うた渡り漁夫
山崎ぐずみ
渡り漁夫番屋の壁に名を彫りぬ
山崎朱理
千社札天井に貼る渡り漁夫
山崎点眼
渡り漁夫酒飲む茶碗に夢を見る
山室康樹
渡り漁夫ピアフの唄うラジオ聴き
山西琴和浦
父の顔捨ててやん衆海渡る
山田檸檬
新入りの鉢巻新た漁夫来る
山本嘉子
渡り漁夫の子を抱きゐし腕かな
山本計
異国語の渡り漁夫ら肩寄せて
山門
味線の沖へいざなふヤン衆来る
山野穴太
渡り漁夫半被の背にはねぷたの絵
残月
北向きて土に眠らん渡り漁夫
司啓
渡り漁夫男臭さの番屋かな
四葉
浮き沈みの渡り漁夫見る煤番屋
市川七三子
馬飛びをせがまれ渡り漁夫の宴
志鷹醉風
渡り漁夫もどる日女ら寡黙なり
志保川有
子の写真ポケットに入れ渡り漁夫
獅子衛門
参観日居ねども誇りの渡り漁夫
紙威
ヤンシュ来る祝津の街の深呼吸
紙魚
右往左往渡り漁夫たち群れをなす
時Jr.
渡り漁夫汗の重きや朝に伏す
時さん
渡り漁夫鰊群来るか合図(まね)まだか
時の実
渡り漁夫土産のメモを栞とす
時雨
やん衆は家族写真を腹巻に
治もがり笛
ふるさとの家族のために渡り漁夫
実蓮
渡り漁夫痩せ土の国兎の生まれ
柴原明人
子守唄風に流して渡り漁夫
柴田 貴薫
背に負いし荷より小さき渡り漁夫
柴田侑秀
ふる里の如き布団に渡り漁夫
写々
渡り漁夫はぐれイルカに励まされ
紗々
渡り漁夫祖父の使いし船箪笥
尺骨
座布団の温もり冷めし渡り漁夫
手代木果帆
農機具を撫でて磨くや渡り漁夫
手毬歌
渡り漁夫もっきり酒の枡の山
珠桜女あすか
渡り漁夫言葉少なく汗光る
酒好
渡り漁夫鰊御殿の煤びかり
樹朋
わたり漁夫知らずに歌いし「石狩挽歌」
樹里
渡り漁夫来て魚の香強まれり
周次郎
一貫で離るる思ひ渡り漁夫
宗本智之
同郷の女将の煮物渡り漁夫
秋月
後ろ髪ひかれる声に渡り漁夫
秋桜
渡り漁夫潮満つ海に漕ぎ出でぬ
秋色あじさい
カウンターくしゃくしゃの札渡り漁夫
秋乃智春
渡り漁夫天に響くやソーラン節
舟呂
渡り漁夫潰れて船に乗り遅れ
十郎右衛門
ヤン衆の声を合はせるソーラン節
重翁
浅黒き訛りあまたや渡り漁夫
出楽久眞
界隈に津軽の訛りヤン衆来る
俊明
大海の魚影に群れる渡り漁夫
春と夏子
渡り漁夫今年最後の汽車の窓
春桜
海鳥の湧くごと渡り漁夫来たる
春生
潮騒を夜汽車に聴ひて渡り漁夫
春川一彦
漁り漁夫急行津軽自由席
春日
大漁を祝ふ神楽や渡り漁夫
春野いちご
空見上げ遠き子を恋ふ渡り漁夫
渡り漁夫子の泣き顔に背を向けて
初恵
思いきやこの身の渡り漁夫たる日
曙光
渡り漁夫屏風岩見つ網引きつ
宵嵐
渡り漁夫仁王立ちして船戻る
小鞠
三か月番屋揺らした渡り漁夫
小千住
渡り漁夫虱も夢を見るだろか
小泉岩魚
八日目の渡り漁夫追ふ義姉の目よ
小倉じゅんまき
魂を鰊と共に渡り漁夫
小池敬二
海原に群れ追う姿渡り漁夫
小塚
鍬を網変えて群れ追う渡り漁夫
小塚 蒼野
妻や子の手を振る姿渡り漁夫
小田慶喜
髭あてた剃刀残し漁夫渡る
小田寺登女
海静か帰り仕度の渡り漁夫
小梅
相当な人見知りなり渡り漁夫
小木さん
若ヤン衆酒も飲まぬに船に酔い
小林ぽぽんた
渡り漁夫津軽函館江差かな
松山
その臭い魚影の如し渡り漁夫
松山めゐ
渡り漁夫いつか帰らん福島へ
松山女
節くれの手で荷を解く渡り漁夫
松村五月
潮境分布図あるや渡り漁夫
松田 文女
歪みたる鞄ひとつの渡り漁夫
松田てぃ
渡り漁夫恋しき妻に手土産を
松尾富美子@松尾千波矢のママ
渡り漁夫振り返り行く峠かな
湘輝
渡り漁夫畳の柔らかきと言う
笑酔
連絡船束の間の眠り渡り漁夫
上里人
やん衆の土産の横でねこ昼寝
常陸人
背中に負ふ荷物一つや渡り漁夫
慎吾
嫁貰ひ渡りやめると笑ふ漁夫
新米
渡り漁夫断崖に青へばりつく
真宮マミ(ブッコマミ改め)
長髪の渡り漁夫の歌う歌
真珠
叔母の恋やん衆の背の緋の桜
真繍
潮の色瞳に痛し渡り漁夫
真昼野月子
渡り漁夫潮時問いに屋根ん上
尋牛
巾着に十円つめて渡り漁夫
睡花
渡り漁夫羊蹄丸も姿消し
粋田化石@羊蹄丸は青函連絡船の船名
星空や子等も夕餉か渡り漁夫
翠穂
文字太き短し便り渡り漁夫
酔いどれ防人
鼻歌が切手を舐める渡り漁夫
澄海
渡り漁夫終へ古里の土に立つ
瀬戸 薫
生家より純綿来たり渡り漁夫
瀬波秋鮭
海を見て渡り漁夫らの声聞こゆ
星野はら
路地裏に遠き歌声渡り漁夫
晴読
荷揚げれば渡り漁夫に降るかもめ
晴日和
また今宵寡黙な酒の渡り漁夫
正丸
ぞろぞろと公衆電話へ渡り漁夫
正木児童
渡り漁夫胸に一枚子の写真
清玄
雪かとも銀鱗かとも渡り漁夫
清清檸檬
松前の沖に漕ぎ出る渡り漁夫
聖右
春告げる魚と渡りの漁夫の夢
西康
大時化や網繕いの渡り漁夫
西山哲彦
海峡を潜る列車や渡り漁夫
西尾桃太郎
病む妻へこの身をそそぐ渡り漁夫
西銘勇河
渡り漁夫残る小銭の電話賃
誠馬
まぼろしの鰊御殿や渡り漁夫
青泉
廃船の舵に手合わせ渡り漁夫
青柘榴
薪割り急くヤンシュ来るのも間近なり
石井せんすい
渡り漁夫漬物臭き荷を担ぎ
石川さん子
山っ気を手提げ袋に渡り漁夫
石野上路無
仮面ライダーの水筒渡り漁夫
赤い彗星の捨楽
絵ハガキの小樽の印顆渡り漁夫
赤馬福助
孫ほおばる渡り漁夫の恵みかな
千の葉
渡り漁夫休前日の酒ふかし
千寿関屋
常夜灯文に微笑む渡り漁夫
千晴
ポケットに携帯震え渡り漁夫
千波
渡り漁夫稲荷のお札そっと持ち
川西勝久
渡り漁夫炉辺で開く顔合わせ
川島 欣也
ニシン波渡り漁夫らの嘆き浪
泉宗鶴
いびき止まず渡り漁夫の雑魚寝わびし
浅田 チコ
射す日矢へ明朝は群来ると渡り漁夫
善多丸
暫しの間文読み涙す渡り漁夫
倉の人
荒波に渡り漁夫の星灯る
想予
くれそめて渡り漁夫らや舟の腹
太子
渡り漁夫限無い漁の日は遠く
台所のキフジン
渡り漁夫朝行く月に十字切る
大井河薪
書付けるものふところに渡り漁夫
大蚊里伊織
糸切れし凧見上げおり渡漁夫
大熊猫
スナックの写真に笑ふ渡り漁夫
大西主計
渡り漁夫畳一枚吾が天下
大谷如水
曇天や妻子を残し渡り漁夫
大津美
渡り漁夫屈みて子らに年問へり
大島涼波
何度目か子供もできて渡り漁夫
大洋遊子
やんしゅうや輪になり酒を酌み交わす
唄遠しネドコの塚の渡り漁夫
沢崎絹井
漁夫来る空が傾く連絡船
沢田朱里
やん衆の日記代はりの句帳かな
達哉
鰊ツブシ終え一睡のヤンシュかな
谷口詠美
身振り手振り昔語りの渡り漁夫
谷川の蛍子
渡り漁夫の消ゆるや廃墟番屋跡
渡り漁夫新幹線の時刻表
智吹
出し風に野太き声や渡り漁夫
智清
渡漁夫北を背にしや子らのもと
池田香
七色の航海遠し渡り漁夫
池田和正
せなの荷に歳時記覗く渡り漁夫
竹さ
渡り漁夫シェイクスピアを棚に入れ
竹の子
新造船渡り漁夫らの祝い酒
竹庵
母ちゃんの手編み腹巻渡り漁夫
竹春エリザベス
渡り漁夫板子一枚命懸け
竹心
汽笛鳴る渡り漁夫発つオホーツク
帰り道するめで一杯渡り漁夫
茶坊主
ソーランに沸く止まり木や渡り漁夫
中山 月波
渡り漁夫妻の弁当食う車中
中谷白晃
風呂敷に一升瓶なり渡り漁夫
中田氏
影うつす茶碗徳利渡り漁夫
昼行燈
漁夫渡る朝寝顔の横のランドセル
虫めがね
狼煙上げ銀海へ漕ぐ渡り漁夫
衷子
渡り漁夫鼾にふるふ星の窓
長緒 連
酔へばやん衆虎造節のひとくさり
直木 葉子
ただ見てる海の青さや渡り漁夫
津葦
渡り漁夫石観音に頭たれ
辻が花
無人駅始発列車へ渡り漁夫
釣天狗
国訛り力合わせて渡り漁夫
鶴田梅勝
銀鱗にまみれ唄うや渡り漁夫
澱凡
渡り漁夫いぶりがっこを枕にす
田山恵里子
渡り漁夫昔むかしのお話に
田舎爺
渡り漁夫小さき急須を使ひけり
田村幸之助
渡り漁夫行李かついで番屋へと
田中ようちゃん
爪の土爪の銀鱗渡り漁夫
田中耕泉
女房の話も肴渡り漁夫
田中憂馬
渡り漁夫枕を抱いて泣きにけり
渡邉康之
渡り漁夫の立ちて喰ひたる飯辛し
都ぽむ
渡り漁夫通いし島背に鷲の舞ふ
都鳥
給金に折合い付けて渡り漁夫
津軽ちゃう
十円玉を持つ手もどかし渡り漁夫
津軽まつ
十字切り船に乗り込む渡り漁夫
土井小文
節くれの指の太さよ渡り漁夫
唐辛子
渡り漁夫通帳束ね胴巻きへ
東山
渡り漁夫土産は何と尋ね合う
桃花
渡り漁夫弁天さまの鈴を振る
桃泉
渡り漁夫真黒き海に鰓蓋放る
桃猫
渡り漁夫潮に乗れねばいつ家に
桃福
胴巻きに身代わり申や渡り漁夫
湯川美香月
渡り漁夫集い交わすや国なまり
灯瑳緒(ひさお)
原発の試験の漁や渡り漁夫
燈穂
ポケットに子を忍ばせて渡り漁夫
藤井眞おん
鉛のように鞄抱きヤンシュ来る
藤鷹圓哉
大漁をひとつ話に渡り漁夫
豆闌
ヤンシュ来る鴎も波も騒ぎ立て
栃木のあーたん
三年も渡り漁夫は帰らぬか
奈津幸
煙草消し海原見据え渡り漁夫
那緒
白魚のような嫁来て渡り漁夫
凪 ひと葉
渡り漁夫見上げてにやり曇り空
南雲風花
大漁に渡り漁夫の恵比須顔
南風
渡り漁夫父に倣ひて仕事唄
楠えり子
朝日浴び力みなぎる渡り漁夫
二上松風
廃線の町の記憶や渡り漁夫
二人静
合図待つヤン衆の舟を舐める海
日出時計
大漁と今はアラスカ渡り漁夫
日本酒
赤帯の岩波文庫渡り漁夫
忍冬
ごつい手で葉書求める渡り漁夫
猫ふぐ
渡り漁夫無事を祈りつ陰膳す
猫楽
赤提灯手酌でぼやく渡り漁夫
波音
渡り漁夫而して唄の残りけり
馬場謙介
渡り漁夫鰊来たかと汽車に乗る
馬場馬子
波路幾重たぐる網元渡り漁夫
俳ビギ名
故郷の山を右手に渡り漁夫
俳菜(はいさい)
渡り漁夫魚の名前を知らぬなり
博光
渡り漁夫なみ音ききて星眺む
博泉
渡り漁夫待つ船多き北の海
白晃
やん衆来て炉端一変潮気立つ
白豆
渡り漁夫今ふるさとは海となり
薄荷光
渡り漁夫財布に護符のストラップ
八十八(はちじゅうはち)
軽トラに妻乗せ駅へ渡り漁夫
八幡風花
渡り漁夫妣の甘露煮求む宵
比良山
渡り漁夫濡らして過ぎる今朝の風
比呂 無
鰊御殿渡り漁夫らの夢ありき
美恵
子供待つ家路に急ぐ渡り漁夫
美泉
渡り漁夫濡れそぼるまま舟洗う
美年
風踊る波に負けじと渡り漁夫
美峰子
渡り漁夫力自慢の夜は寂し
美嶺
渡り漁夫故郷の味の飯寿(いずし)かな
姫山りんご
渡り漁夫妻子の写真懐に
百合乃
寡黙さは親爺譲りの渡り漁夫
浜ちよ
寂れたるニシン御殿や渡り漁夫
風祭
渡り漁夫見るや御殿のあの灯り
服部睦月
潮焼けの目尻の皺や渡り漁夫
福花
擦り切れた写真のしおり渡り漁夫
物心
渡り漁夫ひと括りの荷枕にし
文月さな女
渡り漁夫行李に溢る土産かな
聞岳
渡り漁夫母に土産の靴一足
平松洋子
渋いのど聴かせてくれや渡り漁夫
変哲
この腕を枕に眠る子渡り漁夫
弁闘
渡り漁夫波のリズムに合わぬ歌
穂の美
どの貌も行李に眠る渡り漁夫
暮井戸
帰る日の暦赤丸渡り漁夫
峰泉しょうこ
トランクに妻子の写真渡り漁夫
芳青
渡り漁夫朱きN指す羅針盤
豊田すばる
双六のあがりは我が家渡り漁夫
渡り漁夫お国訛りのひびく朝
望海
母の背に隠るる子らや渡り漁夫
望空
渡り漁夫荷より飛び出す土産の人形
望月ゆう
渡り漁夫帰省切符と大鞄
北さん
枕辺の小さき鞄渡り漁夫
牧野郁朗
七つ道具にねじりはちまき渡り漁夫
睦月くらげ
銀鱗の海は幻渡り漁夫
麻中蓬子
荷の中の御札と手紙渡り漁夫
麻呂助
正の字を刻む柱や渡り漁夫
妹のりこ
渡り漁夫名のみ綴れる筆記体
抹茶金魚
懐にかんざし一つ渡り漁夫
万屋あたる
新しき指輪を隠し渡り漁夫
未知
渡り漁夫守袋も擦り切れて
未々
渡り漁夫守り袋の黒髪よ
岬りこ
石狩の挽歌唄うや渡り漁夫
稔   久
渡り漁夫めくら将棋を指しにけり
夢見亭笑楽
三人で打つ麻雀や渡り漁夫
夢堂
渡り漁夫のごと親族へ通う妻
無花果
船多し櫂増えたるは渡り漁夫
無尽造=イム
渡り漁夫酒場に満つるロンドかな
牟礼あおい
飲めや飲めおいらは烏賊の渡り漁夫
椋本望生
やん衆や赤い自販機缶コーヒー
免疫力アップUP
渡り漁夫ソーラン節に浮かれた日
茂人
渡り漁夫塩で鍛えた喉自慢
妄 児
いつかまたやん衆の夢の帰り来る
木下 木人
渡り漁夫みやげ話は吾子の丈
木槿
妻と子の土産ひとつと渡り漁夫
野うさぎ
手開きで渡り漁夫が吸う刺身
野純
かどの群れ明日は追ふぞと渡り漁夫
野水
渡り漁夫旗を握りし手に涙
野中泰風
網揚げる渡り漁夫らの力瘤
野々原ラピ
渡り漁夫汐の匂いに誇りあり
野良
網引けば軋む重みや渡り漁夫
友理香
渡り漁夫土吐き切りて喰らう潮
悠き白
ちゃぶ台と布団一つや渡り漁夫
有瀬こうこ
人見知りの孫抱けぬまま渡り漁夫
由坊
渡り漁夫暦数えて眠りたり
裕人
渡り漁夫今日は飲めるぞ一級酒
群青の慰みありて漁り漁夫
羊 山羊
渡り漁夫かまど女と街の灯と
葉るみ
渡り漁夫番屋の屋根で独り酒
葉音@天地夢遥
渡り漁夫懐温め駅に立つ
葉月けゐ
渡り漁夫やがてロシア語上手くなり
葉月のりりん
渡り漁夫金のなぶらを捉う舵
欲句歩
妻と子を浮かべ冷酒渡り漁夫
藍植生
大束に味噌汁揺らす渡り漁夫
蘭丸
朝刊の小さな見出し漁夫募る
利平
夕汽笛渡り漁夫らの波頭
李子
渡り漁夫故郷の雪を競いけり
梨雪
渡り漁夫よく学べよと行ったきり
理紀
船長の声の掠れや渡り漁夫
理子@船長=ふなおさ
渡り漁夫その手の中にある家族
璃紗
渡り漁夫の拝む沖より甘き潮
璃当
祖父の時計逆に回りて渡り漁夫
立石神流
接岸し下りたる民は渡り漁夫
龍則
渡り漁夫潮目も嫁も風まかせ
緑の街
海峡を越えて農夫の渡り漁夫
林田 正光
渡り漁夫ひとに懐かぬ蝦夷の風
隣安
女衆の尻のうごきや渡り漁夫
鈴木麗門
渡り漁夫早く聞きたし孫の声
蓮の実
渡り漁夫ソーラン節も早や七度
老人日記
渡り漁夫星をいただく子らの為
和歌山俳子
渡り漁夫足もと揺れる陸の上
和田東方
みやげ手に御殿から去る渡り漁夫
偸生
漁夫募る鰊御殿の勝手口
兀兀
大風の後に現る渡り漁夫
渡り漁夫番屋に残る筒の袖
巫女
今し風いろくづ色にヤン衆来る
昊山人
渡り漁夫遠くに見ゆる留萌の灯
朶美子
目のやさし七連もいて渡り漁夫
柝の音
故郷帰る懐かしき風渡り漁夫
澪つくし
海原で腹から唄う渡り漁夫
琥珀
渡り漁夫石巻にも女かな
真新し行李背負ふた渡り漁夫
痺麻人
手作りのお守り手にする渡り漁夫
祺埜 箕來
太き梁残る番屋や渡り漁夫
追分や渡り漁夫らの群れし町
聰子
渡り漁夫異郷の月に群来こよと
萬代草舟
渡り漁夫故郷に白き蔵の建つ
蓼科川奈
トリスバー渡り漁夫ゐて皆静か
蓼蟲
渡り漁夫海鳴りと行く遠き道
霖之助
御殿仰ぎ漁場に向かふや渡り漁夫
髙橋 冬扇
渡り漁夫お国訛りを誘う酒
髙田仁和加
渡り漁夫月の便りをしたためぬ
垣内孝雄

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