俳句ポスト365結果発表

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第175回 2017年6月29日週の兼題

  • よしあきくん一期一会の一句
  • 初心者向け解説コーナー今週の俳句道場
  • 今週のお便り
  • 人・並選の俳句
  • 天・地の俳句
本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。

人

かなかなの満ちて私の影がない
ぐわ
蜩や螺はゆっくりゆるませる
ぐわ
蜩や泉くれなひ帯びるころ
ときこ
飯盒を洗ふあの声ひぐらしか
ときこ
悲しげに鳴くな黙るなかなかなのばか
トポル
蜩の響動めば山の喉渇く
トポル
蜩の尻欠けてもううたはない
ウェンズデー正人
かろくかろく蜩かろく手に暴る
ウェンズデー正人
かなかなやあれは去りゆく山頭火
めいおう星
蜩や余白しかない絵のやうな
めいおう星
かなかなの始まる辺りより昏れる
かま猫
蜩やなかなか取れぬ鎌の錆び
かま猫
かなかなに囲まれてゐる四畳半
かまど
かなかなや借り手募集の八百屋跡
かまど
TOSHIBAや蜩のかしゃかしゃ飛んで
かもん丸茶
ひぐらしや吉里吉里国の国ざかひ
かもん丸茶
蜩や山の向こうの療養所
かをり
十三代当主は姫や蜩鳴く
かをり@犬山城の十三代目現当主は女性で、俳句をする方です。
送りくれし母に聞こえぬ夕蜩
きのと
蜩や風のみ過る関所跡
きのと
ひぐらしや短歌のやうにやはらかく
クズウジュンイチ
蜩が産道抜けるとき騒ぐ
クズウジュンイチ
蜩や皿焼く窯は火の盛り
こなぎ
かなかなの混じる湧き水ごくんごくん
こなぎ
かなかなのきききと暗しけふは来ぬ
さとうりつこ
蜩の森に吸はれゐて紫
さとうりつこ
蜩の森に灯れる丸木小屋
スズキチ
蜩や父の葉書を出しにゆく
スズキチ
蜩を随え海に放尿す
ちびつぶぶどう
蜩やうぶすなの地の水法被
ちびつぶぶどう
蜩や踏み切りの音より遠い
ちま(3さい)
月が死んだ夜に蜩生まれる
ちま(3さい)
かなかなや手描きの地図の西東
はまゆう
かなかなの鳴く家出たき若き妻
はまゆう
ひぐらしの鳴いて来世はわたしの子
ヒカリゴケ
蜩のこゑや樹海に増す磁力
ヒカリゴケ
木の洞は蜩の声溜めており
ヘリンボーン富樽
蜩や老いはひたひたわが胸へ
ヘリンボーン富樽
蜩の尽きぬ話を聴く覚悟
ぼたんのむら
かなかなとかきてかなかななきだしぬ
ぼたんのむら
かなかなやおひさまにほふ山の水
ほろよい
かなかなや喉を秘色に山の水
ほろよい@秘色(ひそく)
試験管乾す透けるひぐらしの声
マオ
豆腐屋の一服に始まるひぐらし
マオ
我が耳を乗つとられたる蜩に
まどん
かなかなの森の出口が見つからない
まどん
蜩や枕元には粥の椀
まめ小路まめ子
月参り蜩ひとつ寄り添へり
まめ小路まめ子
かなかなや泣き止まぬ児とゐるあたし
みなと
寂しくて成らぬ蜩立てこもる
みなと
ひぐらしやひとりで選ぶアペリティフ
ラーラ
ひぐらしや父の女は妣に似て
ラーラ
ひぐらしや転がるくしゃくしゃの馬券
一阿蘇二鷲三ピーマン
街灯のひぐらし淡し羽やわし
一阿蘇二鷲三ピーマン
迎へ来ぬ子へ蜩を惜しみなく
霞山旅
蜩や油の匂ふ美術室
霞山旅
かなかなの浪間かなかな暮れにけり
亀田荒太
かなかなや嘘つくときは声ひそめ
亀田荒太
蜩や山の学習最終日
弓女
蜩や日記に綴る散文詩
弓女
かなかなや方位磁石は持ちません
君島笑夢
蜩や大山豆腐殊の外
君島笑夢
蜩やもの刻むおと止むコーポ
香野さとみ
ひぐらしや独りにもどり三年目
香野さとみ
蜩や眉間の皺を彫る仏師
佐東亜阿介@チーム天地夢遥
蜩や海はO型だと思う
佐東亜阿介@チーム天地夢遥
湖底の村より蜩の白き声
彩楓(さいふう)
蜩の宿の二階に待ちぼうけ
彩楓(さいふう)
蜩やちかん注意の錆びた文字
山香ばし
ひぐらしや佃煮色の谷中墓地
山香ばし
かなかなや男が先に口ひらく
山野穴太
かなかなかな次の列車で来はるやろ
山野穴太
蜩の歌に剥げたる詩のメッキ
酒井おかわり
蜩や僕は水やる係です
酒井おかわり
蜩に枝分かれしてゆく記憶
小川めぐる@チーム天地夢遥
赤チンは切れた蜩鳴き出した
小川めぐる@チーム天地夢遥
単眼を病みて蜩ずつと哭く
西川由野
太陽の葬列行くやかなかなと
西川由野
蜩を渦巻き管に飼うてをり
石川さん子
蜩や羊群蒼く鎮まれる
石川さん子
蜩に囲まれ岐路を見失う
石鎚桜
翅の色濁り蜩落にけり
石鎚桜
かなかなの森や鉱山百年史
田村幸之助
かなかなや下山後いつも親子丼
田村幸之助
蜩の止みて宿坊煮物の香
登美子
蜩や海をかたどる大浴場
登美子
蜩ヤコノ森ガ東京デシタ
土井デボン探花
かなかなや死神きつと美しい
土井デボン探花
かなかなや歯医者のコップ常に満ち
板柿せっか
蜩や子を引つ張りて謝りに
板柿せっか
蜩や座席に沈み込む愁ひ
富山の露玉
手動扉開き蜩のホーム
富山の露玉
蜩や人喰い森の口ぽわん
豊田すばる
蜩の鳴けばひとさらいがでるぞ
誉茂子
かなかなや入り口小さき「無言館」
誉茂子
ひぐらしや夕の推敲朱を入る
李子
ひぐらしやながき看取りの終わるとき
李子
老酒二本目蜩が鳴いたから
理酔
蜩は鳴くぞ鳴く鳴く地震の街
理酔
かなかなや働き者の大黒さん
朶美子(えみこ)
蜩や明神下のあんみつ家
朶美子(えみこ)
かなかなや朝の井戸水透明に
柝の音
蜩や風の生まるる夜勤明け
柝の音
蜩のこゑ湧き出づる古鏡かな
与志魚
洗濯機まはり妻留守夕ひぐらし
与志魚
蜩や海へとU旗W旗
璃当
蜩の音より乾いてゆく木立
璃当
蜩や木偶のうなじのふるへゐて
緑の手
蜩や蝋燭のしんのしなだるる
緑の手
かなかなの向かう岸より漣す
あつちやん
ひぐらしの森に逝く日を告げに来て
いごぼうら
ひぐらしや杉の香抜けて鞍馬寺
いもがらぼくと
蜩や朽ちるまで置く親の家
うに子
かなかなや捨て犬十頭を処分
このはる紗耶
蜩や郵便差出箱一号
さきのジジ
蜩や火口みつつに火の盛る
たんじぇりん金子
蜩や芳一の耳粘ついて
始の子
毒瓦斯の島ひぐらしの多島海
上里雅史
蜩や土のにほひに咽せ返り
谷口詠美
蜩の焦げ臭きまで傾く陽
登るひと
蜩や午後を眠りて母頑固
未貫
蜩や河童の村があるという
むらさき(5さい)
蜩が鳴く合宿の仮免許
石川焦点
蜩や墓誌に零歳二十歳
堀口房水
蜩や東雲色の母の帯
24516
蜩や木立ちの先の古墳群
「ひなた県」一之進
内風呂に蜩を曳く一軒家
248ゆきち
ひぐらしの翅は光で織るという
be
蜩や顔まで湯船浸かりけり
chiro
蜩や青鈍色の闇迫り
dolce(ドルチェ)@地味ーず
かなかなや未だ走っている三年生
GONZA
蜩や昭和の嘘の剥がれ落つ
HGDT
奥美濃の谺になりぬ蜩よ
k.julia
蜩や「ここ源流」と小さき札
kokoro
かなかなや父とさよならなんて嫌
Kかれん
蜩や首洗ひてふ小さき井戸
K堀尾
蜩や合わせ鏡にうつす帯
m.ソラ
蜩や贋作の絵の燃やされて
Mコスモ
蜩の鳴き声どれもCのキー
M多孫(タマゴ)
蜩が鳴きて森から濡れてゆく
S.A.Y.
拾いたる貝の殻から蜩の声
sol
僕一人には広すぎる空蜩よ
yoko
ひぐらしや「とろろ蕎麦なら食ふ」と母
あいだほ
かなかなや旅のチラシに丸印
あいむ李景
蜩や父が明日の鎌を研ぐ
あすなろ
蜩の体透かして見る日輪
あつむら恵女
かなかなや性は単調なものといふ
ウロ
蜩や帰宅部員を全うす
えんどうけいこ
蜩や一本道の先は海
おにぎり3号機
蜩や犬と遊びし甘利山
おやっさん
蜩を拾い土葬の小さき手
かざばな
ひぐらしの交尾のままの亡骸や
かみつれ
蜩やタイムラインにまた訃報
かるかるか
蜩に私の輪郭とけてゆく
ギボウシ金森
蜩が透明過ぎて二度寝する
きんえんくん
人が死ぬたび蜩は哭くのカナ
かなかなよいちオクターブ落とせぬか
くさぐき
城下大いに翳りひぐらし透きとほる
くらげを
ひぐらしのこえに安心する子かな
けいご6才
忌み明けと言ふ別れあり朝蜩
けいやん
ひぐらしの翠を借りて木々の鳴く
けら
ひぐらしや愛宕神社の平九郎
こてつ川@馬術の名人曲垣平九郎。
蜩の声を纏ひて来たをとこ
ことまと
蜩の響きを仰ぐ放物線
これでいいのだ
蜩に覆い尽くさる美術館
ころん
蜩は金星へ暗号送る
ささの浮舟
「まだあそぶ」蜩がなくくぼ泉
さな(5才)@東温市「くぼの泉公園」
蜩や最後の打者も内野ゴロ
さぶり
蜩の中の一匹笑ってる
さるぼぼ@チーム天地夢遥
蜩や月命日のコップ酒
しー子
蜩や窓にマリアの異人館
しかもり
蜩の声亜麻色に小糠雨
じゃすみん
蜩や丸傘電気灯る家
シュリ
ネクタイ解くや蜩の径となる
しょうき
蜩やごっちんめしのテント泊
しらぬいのがね@薪を拾い集めて炊いた飯盒飯はごっちんめし。
蜩の谷に落としてきた私
しろ
かなかなと鳴く程に谷深む
しろちゃん
蜩や煮物を少しお裾分け
しんしん
鉄棒に汗蜩の声遠く
すそ野たか子
蜩や少し乾いた猫の鼻
すみっこ忘牛
たちまちに蜩のあめ傘がない
すりいぴい
魂のかなかなかなと出て遊ぶ
せいち
蜩やそこに祝祭あるがごと
セミの恩返し
蜩を浴びに来いよといふ誘ひ
せり坊
相続放棄決めた日の遠蜩
たま
蜩やふいに真顔で答えらる
ちゃうりん
蜩や黒一色の万華鏡
ツカビッチ
かなかなやひとりで登る男坂
つかりん
蜩や熱ほどかれて夕白し
つぎがい
ひぐらしや昏ゆく島の醤蔵
つつ井つつ
方丈記閉ぢて夕かなかなかなし
でこはち
ひぐらしは声ほど孤独ではないと
デコ坊
蜩や昼のいざこざ何だつた
てまり
玉かぎるひぐらしのこゑ魂ふる音
とおと
かなかなや老い先もまたこのやうに
ときこの母よしこ
かなかなや三度訪ねる子規の床
ときめき人
蜩や母を送りて残る椅子
としまる
かなかなや被災地増えるばかりなり
とりとり
なにごとか蜩つぶやきはせぬか
ながら
夕蜩潮騒遠くなりにけり
ねこじゃらし
蜩を聞いてカレーもあと少し
はずきめいこ
蜩や嵯峨野化野念仏寺
はまのはの
ひぐらしや絵日記の空赤く塗る
ばやかり
蜩は第三森に20匹
ハルキッキ
かなかなや貸しテナントの壁のひび
ひつじはねた
かなかなや原稿用紙一枚目
ひでやん
ひぐらしの仔はひぐらしの音を聞くや
ひむか
カナカナや子どもの好きなカレーパン
ひろ志
蜩や格子造りの奈良町家
ふうせんかずら
蜩や守口漬けの土産下げ
ふぢこ
かなかなや麻婆豆腐を啜り込む
ふっこ
蜩のお家は海の底にある
ペコちゃん
蜩や優等生の予定表
ほしの有紀
蜩や耳は飾りを下げるもの
ぼたんのむらおた
平らかな国しづかなり蜩は
マーペー
蜩聴きて蜩置ひて帰る
マカロン
蜩や風にふくらむ襞スカート
まち眞知子
かなかなの鳴く道おんぶ紐緩む
マテバシイ
夕暮はかなかな時雨乳母車
みくにく
蜩や灰寄せ終わり泣くまいぞ
み藻砂
手に捕りし蜩の鼓動測れず
むじーじ
蜩や書道教室灯を灯す
むらたふみ
アクリルなり黄昏の海とかなかな
もせきのこ
蜩や食卓に吾と皿ぽつん
もはは
ひぐらしが鳴くぽっぺんを吹いている
ももたもも
ガラス吹くようにかなかな生まれけり
ヤマボー
蜩に座禅の眉が動きけり
ゆきたま
蜩の翅に透けてる故郷かな
ゆみづき
げつようがくるかなかなのあちらから
よあけの晩
蜩の寄せては返す弓場の朝
らくぼ@弓場(ゆば)
かなかなの声暮るる日もすでになし
ららやにほ
はじめてのかなかなに風止みて杜
りら
ひぐらしや母校敗れて消すラジオ
る・こんと
蜩のなすエアーポケットに落つ
るびちゅ
蜩や松風にきく海女の声
阿武 玲
蜩や夕陽ほつれる太子堂
哀顏騎士
表札を外す生家や遠かなかな
葦たかし
カナカナや竹林抜けて落柿舎へ
安里屋
蜩や急行来ない駅となり
杏と優
ひぐらしの声ふりかぶるこのベンチ
伊藤はな
蜩の翅やかそけき緑のせ
伊奈川富真乃
揺り椅子に英字新聞夕ひぐらし
井上じろ
蜩や風のレースを編んでいる
井田みち
蜩のトレモロ約束の軋み
一斤染乃
かなかなや遺す一つを決めかねて
一咲ふゆか
かなかなや鍵っ子たりし子は親に
一生のふさく
回覧を門に立置く夕蜩
一泉
悲しみはかなかなのすむ山に捨て
一走人
かなかなの熄めば父母色褪せて
一斗
鳴く寸前の虚空蜩と分かつ
羽沖
蜩を巻戻せねば夜が来る
羽白雨
蜩やかの墓繁き草のなか
永井正雄
薄暮越えその蜩にさやうなら
塩の司厨長
蜩よ今日も私を生きました
花咲明日香
蜩やこの身洗つてくれ給へ
花伝
カナカナは錆色夕焼飲んだから
花南天anne
潮騒もひぐらしを待つ補習授業
茄子紺
蜩へAマイナーを送るなり
雅かめ乃
かなかなや鳴いている泣いている
灰汁
蜩や具無き峠のラーメン屋
灰色狼
かなかなや廊下の軋む小学校
垣内孝雄
目を揺らす蜩が雨に溶け出した
葛城裸時
ひぐらしや何処かで鉄を焼く臭ひ
我逝けどひぐらしの音は変わるまい
干珠
宿題かかえる子を蜩つつむ
閑茶
かなかなの森で丸めるシュラフかな
輝 龍明
かなかなや喪へ黒靴を拭き始む
輝久
蜩や珈琲店に火の匂い
輝鎚
蜩や酢の匂ひ満つ夕厨
鬼怒
ひぐらしや福神漬を買い忘る
蟻馬次朗
蜩や気管切開前の声
菊池洋勝
ひぐらしのひたひた寄する枕元
鞠月けい
ひぐらしや東京の子がくれた石
吉川哲也
蜩や通知封入五千通
久我恒子
かなかなや釣銭硬貨で四十枚
魚ノ目オサム
蜩を聞く体からしばし離れて
玉木たまね
蜩の村の大樹の司令塔
金子加行
鐘の音すぐ蜩に戻りけり
金称水
蜩やラボに弥生の頭蓋骨
吟  梵
蜩やポストに十日前の新聞
桂花露香
蜩や帯解く指に貝真珠
桂奈
ようように疲れかなかな聞いている
渓湖
B29止みひぐらしの道祖神
月の道
蜩や遠野なる地に赴任せり
月見草
蜩やほころびほどくやうに川
剣持すな恵
蜩やいま何分の何生きた
鯉太郎
ヒグラシやアイムハッピーヨミへタツ
公毅
ひぐらしの声を描いている少女
広瀬 康
ひぐらしや薄墨匂ふ高野切
港のヨーコ
ひぐらしや油煙の墨の沁みゆけり
香壺
蜩やだるま時計はもう鳴らぬ
黒塚紅葉
「それから」を閉じてかなかなの縁先
今井佳香
蜩の屋敷林のみ残りたる
紺青
一滴のひぐらしといふ涙あり
佐々木信天翁
蜩やお米ゆっくり炊き上がる
佐川寿々@チーム天地夢遥
ひぐらしや膝に弾けるオキシドール
佐藤直哉
蜩や麺を二束湯に落とす
菜々の花
蜩や洗剤一つ客一人
三重丸
蜩やダンテの本に問ひかける
山西琴和浦
コンパネの跡蜩の揃い鳴き
山田ノムオー
ひぐらしが水浅葱色のうたを詠う
山内彩月
かなかなや「探さないで」のメモの有り
山本 力
蜩や温い水飲む台所
珊瑚
蜩や夕餉支度の胡麻を摺る
残月
朝蜩の窓閉ぢやがる工場長
司啓
ひぐらしや築大正の学生寮
四丁目@京都大学「吉田寮」のこと。大正二年建造で日本最古の現役学生寮。
蜩や介護ベットの君子さん
市川七三子
蜩と配る新聞茜色
紙威
茅蜩や木地師の語る貴種流離
時の実@文徳天皇の皇子だった惟喬親王
蜩を棺の中で聞いてゐる
耳目
沢水を汲めばかなかな濡れる空
篠田ピンク
ジャンボ機が静かに停る夕蜩
柴原明人
かなかなや一人旅には訳がある
酒好
蜩のなかなかなかぬ旅の宿
秋光
蜩を抜けて夕日のぽつてりと
出楽久眞
蜩や他人の中で眠る夜
春 遥翔
かなかなや写真に納まらぬ記憶
純音
泣き止まぬ吾と鳴き止みし蜩と
小鞠
蜩や古木たちたる湖の面
小橋春鳥
蜩や口にはできぬ閨のこと
小市
蜩や沢の水で出すコーヒー
小青(こしょう)
蜩やコンビニ弁当箸二膳
小田寺登女
蜩や感想文はまだ五行
小梅
ひぐらしややさしい妻のままでした
小木さん
かなかなやアテネ・フランセてふ異国
小野更紗
蜩や高杉晋作決起の地
松尾千波矢@チーム天地夢遥@山口県下関の功山寺は高杉晋作が決起したところ。
蜩や聲翳りゆくかくれんぼ
松本守宮
鍵返す以後蜩の喧し
笑松
蜩や塀は歪んだまま朽ちて
城内幸江
蜩や吉田寮への置きピアノ
真珠
銀輪のチェーンとしぐれゆく蜩
神山 刻
蜩や火灯し頃の豆腐売り
水間澱凡
蜩や工場長の点検日
水豚
盤上の一手に響く蜩や
粋流
ひぐらしやカーテン閉むる資料館
杉本とらを
かなかなや文庫の文字の読みづらき
晴好 雨独
蜩や洋行記録記載無し
正木児童
かなかなや湖底に眠る縄文土器
清一
かなかなや四十路の恋の終の事
清清檸檬
吾の背に蜩の声モンゴルへ発つ
青い薔薇
蜩や幾度も挑む逆上がり
青柿
かなかなや記憶しばしば入れ換わる
青萄
カナカナに「よし」と開け入る登り窯
税悦
ずる休み蜩を背にナポリタン
石手川紅樹
蜩や手の鳴る方へ鬼は行き
赤い彗星の捨楽
掌のこれがひぐらし透きとほる
雪うさぎ
蜩や石仏群の顔五十
千の葉
蜩や妻より届く封書在り
蒼鳩
時の箱に蜩のひびき集めむ
村上 無有@「はるかよりはるかへ蜩のひびく」へのオマージュです。
かなかなや店を畳むと駄菓子屋は
多々良海月
蜩の森にコルクの栓した日
台所のキフジン
モヒート飲み残し蜩へ身をひたす
大熊猫
ひぐらし鳴き煮びたし味の染みたる
大口屋 助六
ひぐらしに発ちひぐらしに止む翁の旅
大西主計
蜩と再放送の水戸黄門
谷山みつこ
ひぐらしや二十年間北枕
谷川の蛍子
蜩にぼやきて明日は旅支度
狸漫住
蜩の声の歪みや夕焦土
智吹庵優水
かなかなやサドルに兄が手を添へて
竹庵
かなかなを聴き比べして電話口
竹流
蜩や翅音残して翅しぼむ
かなかなやエッシャーの絵に囚われて
中山月波
蜩へホ短調の曲をかく
宙のふう
垂直に時空を創りおる蜩
朝桜 咲花
ひぐらしや虚空まさぐり曳かれゆく
町の案山子
真夜中の蜩君も寂しかろ
蝶番
蜩が飛び去りただの木となりぬ
直樹里
野草の名とへば蜩しぐれかな
直躬
寝台列車着いてふるさとかなかなかな
津軽ちゃう
かなかなに決める再婚高野山
津軽まつ
蜩や学生籠もる青葉山
津軽わさお
カナカナや乾いたままで叔母逝きぬ
辻が花
蜩や袋小路の三輪車
釣天狗
蜩や雲を見送る桂浜
典真
蜩や校庭の木に彫りし文字
天晴 鈍ぞ孤
蜩の果てに返せり刺繍針
田中耕泉
蜩の声に埋もるる凶器かな
田中憂馬
ひぐらしの籠に死にたる朝や雨
都乃あざみ
蜩やバニラの匂う薬指
土井小文
蜩の声や身めぐりあかね色
桃泉
ひぐらしや乳の詰まりの熱に倦む
桃猫雪子
蜩やスエ、ヌイ、ヨシの同窓会
桃猫雪子@それぞれの名前の由来です。スエ「子沢山なのでこの子が末」(その後二人産まれた)ヌイ「戌年生まれ」ヨシ「特になし」
かなかなや長湯を妻に覗かるる
湯川美香月
蜩の鳴くほどつのる疑惑かな
燈穂
目いっぱいのさみしさ空にかなかなかな
藤田康子
ひぐらしや団地のなかの美容室
藤田千佳
ひぐらしや薬がひとつ増えそうな
藤娘なつ
蜩を去るや大荷物の一団
豆闌
かなかなやパン屋襲撃まで三日
内藤羊皐
蜩の初鳴き書置く菜園記
南風
ひぐらしやラヂオのリリーマルレーン
楠えり子
蜩の宿に安坐の旅一座
楠えり子
ひぐらしや肩車して豚を見に
猫ふぐ
かなかなや猫の爪詰むぱちんぱちん
猫愛すクリーム
蜩や地蔵は昔男前
波世遠
蜩や少年野球延長戦
俳菜(はいさい)
蜩や千年の杉おとろえず
博泉
カナカナやひとりにひとつ肥後守
白鳥国男
蜩と言いて鏡の中の妻
薄荷光
太陽の衰弱に蜩とまる
麦吉
火星に肖るかなかな鳴かぬそのあひだ
比々き@肖る(にる)。
カナカナや乙字の顔にとおり雨
比呂無
蜩や男所帯に女教師来
美津治
かなかなに見上ぐ木立のまわるまわる
柊 月子
かなかなのつっと身に入り放心す
風花
蜩と鰥夫暮らしと出し巻きと
風由花
少年の老いてかなかな杉巨木
風来
蜩や円周率は割り切れぬ
風来子
蜩やデッサンしたる指に炭
福花
かなかなのかなの間に立つてをり
物心
蜩や一人の居間で観る相撲
文月さな女
蜩の聲に濡れたる山路かな
聞岳
蜩や十五の我は定まらず
碧雲
蜩と撞球場の番をする
暮井戸
蜩や弱音吐いてもいいですか
峰泉しょうこ
蜩や向こうは暗きかずら橋
蜂喰擬
蜩や風呂屋の面子(めんつ)ぽつぽつと
蜂里ななつ
ひぐらしや弓引く的の小さくなり
日暮や闇医者の手にワンカートン
凡鑽
かなかなや不意に取り残される森
麻中蓬子
蜩や帰宅の空の遺骨箱
妹のりこ
蜩を覚ます日のつかのま黄ばむ
抹茶金魚
蜩や一年前の口喧嘩
未知
かなかなや卓袱台に伏す碗一膳
椋本望生
蜩や陛下お手植え榎の木
木吉こと木好
落下するごと蜩の声止んで
夜毎
蜩の林老師の太極拳
野ばら
夕蜩に濡れる十和田湖智恵子の像
野々原ラピ
蜩やしきりに茜雲殖やす
柳 秋水(やなぎ しゅうすい)
ジョン逝くや午後五時五分蜩鳴く
柳児
蜩や北のろおじのどん詰まり
有瀬こうこ@路地 (ろおじ)京都の言い方
かなかなに耳を預けて夕餉かな
葉音@チーム天地夢遥
蜩や部屋に昭和の世界地図
葉月のりりん
蜩や兄弟になるおまじなひ
蘭丸結動(旧名 蘭丸)
蜩や夜行列車は北へ向く
利平
廃校に蜩あふれ島航路
里甫(りほ)
三面鏡閉ぢてひぐらし透きとほる
立川六珈
蜩や幼なじみの婚の記事
流川透明
敗残の身に蜩の調べあり
龍田山門
かなかなと綻ぶやうに亡ぶやうに
隣安
水底にとどけひぐらしわが故郷
老人日記
ひぐらしや拾いし貝は引き出しへ
六々庵
一仕事了へて蜩浴びにけり
巫女
蜩の90パーセントは音
洒落神戸
蜩や友人ひょいと縁側に
游真
蜩や水路に二連いも車
痺麻人
蜩や温泉街のコルク銃
痺麻人
山動く蜩の声遠き朝
萬代草舟
蜩やまだ百年も過ぎぬのに
靫草子
かなかなの夕日に透ける腹かなし
あるきしちはる
ひぐらしや茶漬けの音の混じりたる
さくやこのはな
蜩や煙の先の薬師堂
28ひろきち
ひぐらしや飛火野の木のそのあたり
う*ら*ら
かなかなや風の抜けたるガマの骨
あまぶー@「ガマ」=「洞窟」
蜩の寝起きの喉の渇きかな
かつたろー。
蜩や鉄棒の熱冷めやらず
さとう菓子
惜しむシャコンヌ蜩は無伴奏
しゃれこうべの妻
蜩や蛤御門は次の門
タケ
蜩や研修棟の灯りゆく
たちこ
ひぐらしの声かメナムの夕茜
はかた百合
デクレッシェンドの調べ病室にヒグラシ
やっちゃん
蜩や供えたままの砂糖菓子
やまざきとしえ
蜩に埋もれてひとり無言館
ラッキーの母
かなかなの木霊に急ぐ山の家
ららら句
蜩は鳴き吾はトリル復習(さら)ひたる
高尾彩
ひぐらしを合図に風呂に薪をくべ
蒼香
ひぐらしの血液型はきつとB
直木葉子
かなかなに円周率など思ひけり
忍冬
窓のない小部屋表は夕かなかな
飯田 青
バス停の蜩と君笑いすぎ
野純
蜩や渡り廊下の軋む音
野々りんどう
蜩や論文フォルダ検索す
野良古
蜩の落ちて電池の切れました
鈴木麗門
パン屋いでて空にかなかな降り止まぬ
蓼科川奈
通夜明けのひぐらし母の背の硬し
蓼蟲
蜩や投了までは今少し
宮﨑紅清

並

蜩の言葉も聴こゆ我が心
225
パンの焦げみたいな色の蜩よ
28あずきち
蜩の寝返る赤子押す波長
93kgのプッコラ
カナカナと食卓に置く箸二膳
aya
かなかなや夫亡きあとも住める丘
HITOHA
蜩や今夜の糧を収穫す
kasumi
蜩や夕日に向かい何思う
kuri
蜩や大魚を焦がす夕餉時
KAZUピー
かなかなの朝の一声こだまして
PON
蜩の鳴きてキャンバス白きまま
sakura a.
かなかなと父母の夕餉の寡黙かな
TAKO焼子
蜩や季節忘れし退院日
Tuck
ひぐらしの染み入る公孫樹200歳
うさぎまんじゅう
かなかなの透ける宝石たたみおり
ぐべの実
蜩や妻はこの頃母に似て
せいじ
蜩の声うるおいて風誘う
せり花
蜩や味噌溶く母の割烹着
ナタデココ
蜩や腕にくい込むマイバッグ
なみは
蜩や合宿最後の晩餐
ぺぱあみんと
蜩や買ふもの足りぬ道の駅
伊藤欣次
ノイジーと言うロシア男と蜩と
衣玖
蜩や仕切り直しの六十路坂
一宮寅五郎
蜩や小便布団乾いたか
卯辰
蜩の森ボンカレーがご馳走
暇人哉
蜩や宴を仕切るは甥夫婦
笠原 理香
蜩や山菜尽くしの宿の膳
紀和やよい
かなかなの夕が光る日こゑをだす
句詩呼
蜩の命短し玻璃の羽根
春日のツバメ
蜩の声こらえつつ玉を産む
真繍
カナカナを今日も病の床に聞く
浅見 弓楽
蜩や斬られ役てふ名役者
善多丸
蜩や今年も行けぬクラス会
比良山
蜩や雨上がりたる金曜日
美年
蜩や地震ピロピロ両の耳
葉るみ
蜩の降る夕暮れに鬼ごっこ
あい女
蜩や気怠きあしを投げ出せり
あい琶
蜩や喉の渇きに希望持ち
アオキシゲル
山道に蜩のこえ風を呼ぶ
アガニョーク
蜩の抜けて殻あり見えを切り
あけび庵
ひぐらしに迎えられたる福成寺
あさり
かなかなや切なき夜の戸をたたき
アマンバ
ひぐらしやもう出てこかなかくれんぼ
あめをんな
蜩の妙にむかつく悲しさよ
あたる
蜩や義母の小言を聞き流し
いち瑠
蜩の声の中なるバーベキュー
いまいやすのり
蜩やかなかなの文字空に飛ぶ
いち花
蜩の時雨となりぬ夕まぐれ
いつき組リスナー班 たあさん
かなかなや情といふ字を葬ひて
いつき組福岡リスナー班/ 由美子
かなかなと笑うや頬の畳跡
いとじ
行者道朝ひぐらしに見送られ
いととんぼ
カナカナの余韻に浮かぶ古い夢
いなべきよみ
蜩の響き捜索の背へそそぎ
うしうし
野良帰りひぐらし聞きつ父母の顔
オイびっき
蜩と共に家路の学童児
オイラー
蜩に鳴かれちまったその日暮らし
おーたし
蜩の声高らかな静寂かな
おけら
ひぐらしに急かされひらく課題図書
おさざ
手水鉢蜩跳ねて渦巻いて
およしこ
蜩や思い出せそで出せぬ顔
お気楽草紙
かなかなやトロッコ列車四万十路
かげろう
蜩や運転免許返納す
かすみ草
音無き田蜩一声轟きぬ
かつら
蜩や森の響の薫る朝
かぬまっこ
蜩の声に途切れし立ち話
カノン
かなかなと山野の熱気剥がれ落つ
かめのべ
皆逝きてひぐらし響く広き部屋
かよこ
蜩の唄に染まりし我が恋の
カンナちゃん
蜩を忘れてはずむバーベキュー
ぎゃーちゃん
蜩や半額シール付きの寿司
キラキラヒカル
かなかなの鳴くやコンビニ村はずれ
ぐずみ
蜩もビルよじ登る茜空
くちたろう
かなかなかな晩はカレーをチンしてね
ぐでたまご
蜩を怖れ家路を迂回せん
くりすけ
蜩の鳴く森をぬけ阿修羅像
クリスマスローズ
千年の恋うたききし蜩や
くるみだんご
蜩や風呂焚く煙の這う如く
くろべぇ
約束の時間にひとり蜩かな
クロまま
蜩の沈む村社や倉の塵
けいえむ
かなかなや長門出港敗戦後
こあまぶー@戦艦長門、賠償艦として水爆実験の標的にされた。
カナカナのどこか不吉な夕間暮
こうぶん
蜩やその日暮らしで俺も泣く
コケ③
蜩や暮れきるまでを読み通す
こじ
かなかなや答えに迷う森の底
さくみ
蜩やホットセーキをあっためて
さざなみ真魚
蜩の鳴くばかり子ら去りてより
ささのはのささ
蜩や声も姿も透き通り
さとい
蜩や夕日とけこむ影法師
さとうくにお
蜩を数えて歩く二人連れ
しおかぜ
かなかなと井戸端会議果てしなし
しげる
蜩の迎へてくれる納経所
しげ爺
蜩の骸を浮かべ蒼き沼
シニアモモ
蜩の孵化なき年も生き延びん
しみやま
蜩とソースたこ焼き帰り道
じゃあびる
念仏寺かなかなかなと湧き出づる
じゅりあん山本
木立ち抜け千の光はひぐらしへ
しょしん者
かなかなや昔の俺は何処にや
すえよし
覚えなき留守電の声かなかなかな
すかんぽ
蜩に家路急かさる子らの影
スタルカ
蜩に糸付け飛ばし我八つ (やっつ)
せつ華
ビー玉を失くせし蜩の夕べ
セルリアンブルー
蜩に火照った身体冷まされて
そらうみ88
蜩や白き乳房のしほらしさ
たかくも
ひぐらしはきれいなこえだすばらしい
たくみ4才
みささぎにしじま呼びよす蝉の声
たけし
暗き参道走る蜩の声
タケニー
かなかなや少し息抜け四分休符
たんと
父母の墓囲みて優し蜩の鳴く
たん造
蜩や無聊になってもう10年
ツーちゃんの恋人
ひぐらしや退職記念祝ふ宿
つつ井つつ夫
誰そ聴かんひぐらし御幌のゆらぎ
ツナサラダ
蜩の声が山野を越えていく
つばさ
山里の幽し雨と夕蜩
テツコ
残されしサッカーボールと蜩と
とうくろう
蜩やあの日の和解をしにきたよ
とかげ
蜩の森とあまたの古書交はす
どかてい
添え書きに澄んだ声のこと蜩
としなり
空白のアリバイ蜩息潜め
なおばら
蜩や屋根葺き替えし観音堂
なし
暁の光蜩の輪唱
なないろ
かなかなに子どもはしゃいでたらい水
にゃんみー
百鈴を振ってひぐらし母を恋ひ
ねぎ坊主
通じればたのしカナカナ何思ふ
ネコふんじゃん
蜩に誘惑されて深山かな
ねもじ
蜩や二人の夕餉は黙りがち
のぶ子
カナカナの伝播の輪へと入りてみる
のら
蜩の鳴いてベンチの浮浪人
バーバラ
蜩を聞くおじいさん借り暮らし
パオ
じいちゃんとひぐらし取りに朝の山
はかた悠聖8さい
すやすやと赤子の寝顔ひぐらしと
バス待ち人
鐘堂に残る橦木と蜩と
パッキンマン
かなかなや夕日の里を訪ね飛ぶ
はら美華子
蜩がカナカナと鳴く夕暮れだ
ばんしょう
ひぐらしや黄色き重機山削る
ひいらぎ
蜩鳴け鳴け水害の里にも
ひさの
書斎にて一人で聴くや蜩を
ピザの斜塔(ロマンスグレー)
ひぐらしの声ロープウェイの足元から
ひよとり
ヒグラシや有馬のロッジふたり旅
ひよはるばば
蜩や部屋の片隅ランドセル
ひろくん9さいのママ
ひぐらしかまだ宿題がおわってない
ひろしげ9さい
蜩やにわかに響く峠道
ひろのじょう へっぴこ
ひぐらしや止まぬ些細な口喧嘩
ひろろ
蜩が糸引くごとく鳴き終ふる
ひろ史
蜩の鳴くまで遊ぼ通せんぼ
びわ湖
茶碗酒蜩だけが我が友か
ふくろう悠々
蜩や店仕舞いする「むらのみせ」
ふさこ
蜩や古民家に防音シート
ふわり子
昨日とはちがう鳴き声かなかなかな
へび苺
蜩や真言の山幾重越え
ぽろたま
沈む日と蜩の声に父を見た
ぽんぽこぴーな
かなかなと呼ばれ見上げる神社裏
まさこ
蜩や12を過ぎる秒針
まさし
片羽根の蜩の声低くなり
まだら
蜩の鳴く前からの一仕事
まやこや
蜩やキッチンに立つ三十年
まゆ熊
蜩やその日暮らしの猫まんま
まゆ実
目を閉じて蜩の世界へ入る
みえ
夕茜湯船に響く蜩や
みかん
空腹をまぎらす蜩の遠音
みさきまる
また来るね庭に蜩祖母の家
ミセウ愛
蜩の声に「うるせえ」反抗期
ミセス水玉
蜩の羽は緑に杉木立
みっちゃん1号
蜩の声染みわたる帰路の森
みにちゃん
蜩の心は読めど句は読めず
みのちゃん
寝不足に朝から蜩の小言
みもうさ
蜩や延命と云ふ選択肢
みやこまる
蜩をかなで書くこと意味があり
みよしい
蜩同じ魂陰と陽
むすびめ
蜩の御詠歌遠き陽は落ちて
モッツァレラえのくし
蜩や夕餉の早き過疎の村
ももひろじゅん
森暮れゆきてかなかなの声遠ざかる
もりお
蜩や天気占ふ靴飛ばす
ヤッチー
うみやまの風を鎮めて蜩の鳴く
やまなすび
蜩の声にかこまれ雅楽会
やまぶき
かくれんぼ蜩鳴いてまあだだよ
ゆぃ
かなかなの声天に居る吾子と聞く
ゆきのかあさん
蜩と渓谷渡る棹歌かな
ゆきはな
かなかなや座敷の母の高いびき
ゆすらご
明日の来ぬ蜩明日を哭く詠ふ
よだか
蜩や負けじと響く寺の鐘
よりみち
日暮しや寺の古書市大賑わい
らくさい
蜩やとなり合わせの雨宿り
らびっと
庭先で手を振る母と蜩や
りえ@愛の葉ファンりえ
ひぐらしや踵かえせぬ峠道
リバティーさん
カナカナと何を語りし父の背に
りひ蔵
蜩や視界の滲む帰り道
りんきょう
ひぐらしや俳句の思考部屋くらく
りんごのほっぺ
蜩や娘の部屋のがらんどう
るりりん
家路へと誘う鳴き声蜩ぞ
ルンルン
ひぐらしはうつくしいこえでなきどうし
れい子
蜩の鳴き声そろふ賢治の碑
れっどべりー
蜩の木立を抜けてミュージアム
れんげ畑
空ベンチさよなら告げる蜩や
わんこのいびき
蜩や夢から現に鳴き続け
亜音洲
子を呼べば蜩答ふ林から
阿波豊
夕暮れに蜩の声消える影
阿婆
蜩や透明になる祖母の家
愛知あい
蜩の鳴き急ぐとや杉木立
安田 信山
蜩や水夫棹持て律動す
伊予吟会 宵嵐
蜩の鳴き声哀し八日目
伊予吟会 心嵐
カナカナや昆虫少女帰ろかな
位子
もう一度鳴けよ昨日の蜩よ
井上 祐三
かなかなにお疲れ様と見送られ
一心
蜩や大樹組み敷く如く鳴き
一炊
蜩は来世でもきつと鳴くだろう
一茶お
蜩を残して去りし人のあり
一呆堂
恋熱の冷めるを告げるカナカナカナ
羽尾理紀
蜩や胴体透けて声通る
永世
腰掛けて蜩の声(ね)に安らぎぬ
詠野孔球
ケータイの奥にカナカナ牛匂い
越佐ふみを
ひぐらしや眠り誘う響かな
苑菖
蜩は恋し恋しと夕星へ
遠きいち
蜩の声擦りむいた膝小僧
鴎音クル
蜩の薄羽ひとつ風に乗る
黄金のあひる
かなかなや古寺の鐘の音消ゆるなり
岡 莞弥
かなかなかなかなかか悲し蜩
乙女座のM
裏山のひぐらしの数星の数
何田三等か
かなかなや汝夕日に恋してふ
佳津子
日曜の蜩遠く高鼾
加果生
もの哀し蜩の鳴き父母想う
加藤賢二左右衛門
蜩や禅堂を遠巻きにする
加和 志真
宿題を急ぐ子もなし蜩鳴く
嘉藤次
蜩やローカル駅の行き違ひ
夏柿
受話器向けお裾分けするかなかなや
夏風遊々
かなかなや迷子を探す道標
歌鈴
蜩や塾生パンを齧りゆく
河童
蜩や白檀の香の真つ直ぐに
花 節湖
夜泣きするひぐらしきっと淋しくて
花屋
かなかなに合わせ琴をば弾きもして
花房 華
蜩ややけに沁みくる今日の酒
華女
靴紐を直すベンチに蜩と
蛾触
過疎の村聞くは蜩ひとり啼く
雅雅丸
かなかなの鳴き音の細さ思い出も
雅淑
蜩や錆びた自転車漕ぐ老父
蜩や火葬場なりし公園を
海田
カナカナに追はれて三年生の午後
海風山本
蜩と樹海に包囲されて空
灰田《蜻蛉切》兵庫
ダラダラと過ごす耳にはかなかな音
芥川光正
ひぐらしの音吸いて不在通知重し
街麦
蜩やささっと薬味刻みおり
葛谷猫日和
蜩や鎮守の声が降り注ぐ
勘太郎
蜩や熱きほうじ茶一人飲む
蜩や故郷はこの山の裏
甘泉
蜩や終の棲家に影一つ
岸 れん
蜩や懸命に振る鈴の如
喜多輝女
蜩や啼きて林の影濃ゆし
幾恋良石
蜩を聞きしと言ひて母黙し
軌一
暁蜩新聞来ずの一軒家
輝棒
蜩や老女の黙をひらきをり
吉 や
名残空赤富嶽知る蜩の唄
吉岡享徹
山深く夕ひぐらしに足早む
久衛(ひさえ)
かなかなやけふのいのちのありったけ
久仁重
蜩や十七文字の旅日記
宮坂変哲
山あいに蜩の声露天風呂
宮写楽
蜩や病む母に明日約束す
宮﨑紅清
会えぬ日がまた始まりの蜩か
京あられ
蜩や塾行く吾子の二度返事
京にんじん
かなかなと慰めもらい遠い森
京のみやび
蜩と母の声と夕餉のにおい
京丸
難聴の我に歌ひし蜩よ
モロクロの記憶に誘ふ蜩よ
琴女
蜩や切れ字ばかりの戻り道
金亀 子
かなかなや風呂焚く煙のたちのぼる
金太郎
蜩や西病棟の影長く
銀命堂
蜩やブロック塀とキャッチボール
空清@チーム将軍
蜩や壁を相手のピッチング
下総うらら
蜩や季節の移り風描き
栗原美枝
蜩や朝の木漏れ日のみ奏づ
栗田もとえ
蜩や髭を深剃りヒリヒリと
群馬の凡人
蜩を浴びて息子の帰り待つ
恵々
かなかなやカルピスの瓶透き通る
蜩やふるさと遠く懐かしく
桂 梅太郎
お留守番夕餉の煙蜩なく
蛍子
蜩や喧嘩の理由何だつけ
鶏侍
ひぐらしや夕寝の瞼ゆるり解き
結城 然
蜩の二十日の命雨ばかり
結城里部
蜩や契約取るまで帰れない
結矢ゆよん
蜩やはたと止む宿の静寂
犬散歩
蜩の墓石にしみる嘆きかな
玄次郎
書けぬまま硯乾きて蜩や
恒泰(つねやす)
ちびた鉛筆蜩の記憶
江戸人
蜩や犬も通はぬ姫街道
江戸川青風
蜩の緑一番星を呼ぶ
江口小春
蜩や母に習ひしピアノ曲
江津
蜩や御朱印帳に墨の文字
江里口泰然
かなかなの鳴いてにぎわう過疎の村
甲賀忍者
ひぐらしや廃鉱山の社宅窓
紅の子
カナカナと鳴く蜩や哀しかな
紅螺欄
蜩や皿で満たせし夕食袱台
香舟
蜩や影のごとくに風わたる
高橋 鰈舟
蜩に急かされ仕舞支度かな
高橋冬扇
かなかなかなちゃぶだいに子らあつまる
高原三峯
蜩や今宵も一人手酌酒
今日はアッシー
カナカナや横笛奏で御簾の内
佐山夕子
蜩や人それぞれに影法師
歳三
蜩が哭きやむまでの停留所
斎藤秀雄
蜩やごぉごぉと鳴る洗濯機
斎乃雪
蜩のぜんまい仕掛けのように鳴く
坂本林檎
蜩の坂道ごはん炊く匂い
ひぐらしや読書感想文は今夜
桜さくら
幼な日と変わらずなくは蜩か
桜ヤヨイ
蜩や国府の城は草深し
桜河
ひぐらしや夕べの宿にチェックイン
桜姫5
五重塔と山伏へかなかなの降る
薩摩っぽ
ひとつだけ調子ぱずれの蜩よ
三子
蜩やサッカー場の声割れて
三輪えつし
日ぐらしや議題に上がる子の貧困
三輪佳子
蜩や対局済んで銀が泣く
三毳
蜩や近くに鳴けばふりかえる
山の中のオクラ
被災地の荒れ地にも蜩鳴く
山室康樹
かなかなやあかね雲引き落つる夕
山本嘉子
蜩に癒され月例座禅会
山旅
蜩で閃く脳音の妙
惨風2
ひぐらしの声聴き惚れ財布忘れた
惨風3
手入なき林の中でかなかなと
四葉
蜩や辺野古の海の大落暉
志保川有
思い出す此処は陸奥最期の蜩
枝温李
蜩や迷子はついに眠りけり
紙魚
蜩や自主返納の免許症
蜩や声背中押す帰り道
紫香
蜩や泣き止まぬ子と歩く夕
紫野アネモネ
蜩や迷い込んだるビルの森
時のアオ
蜩や廃寺に誰か閼伽の水
時波日依
鳴き声で何を伝える蜩は
治もがり笛
蜩や輪唱早む恋仇
七瀬ゆきこ
薄靄の水面に消える蜩や
七生姫
蜩と無縁の谷間ビルの底
舎人
蜩の鳴かぬ十階続く空
紗々
駒音と林道を抜けカナカナの鳴く
尺骨
蜩の声聴く時ぞ淋しけれ
朱久瑠
蜩や日本中災害地なり
珠桜女あすか
蜩やそろそろ恋の話でも
寿々子(寿々改め)
蜩の谺とならず森に沁む
樹朋
蜩の谺に山の広さかな
宗本智之
蜩や通学途中の待ち合わせ
秋雲
蜩やスコアボードの0つづく
秋月
蜩の声まとわりて寝汗かな
秋好子
もみの木の高きにひぐらし時雨かな
秋桜
蜩のなきて飛びゆく片恋も
秋色あじさい
蜩や斜光の木々は垂直に
秋乃智春
蜩やいつかは果てる青き時
住友虎穴
蜩や一人酒飲む裏通り
重翁
日暮や音無山の夕陽そめ
重波
蜩や夫の寝息を聞きながら
春宵
蜩ノナカナカヤマヌカナカナカナ
春爺
蜩やカノンのごとく林間を
春野いちご
始発ベル窓越しの母とひぐらし
春蘭
ひぐらしやホームで立ち食い蕎麦すすり
初音
沈む陽と太白星に鳴く蜩
初恵
蜩に季節変わり目教えられ
渚 雅
蜩の声を降らすは大樹かな
勝子
ひぐらしのひそむ銘板廃校舎
小羽日巻
蜩の声や消えたり耳の中
小千住
蜩や駒音連れて飲む煙草
小倉じゅんまき
カナカナと鳴いてひと夜の逢うせかな
小塚 蒼野
蜩や炊飯器から湯気がたつ
松永遊歩
蜩のかなかなや川さらさらり
松山
山里にカナカナかなと突き抜けて
松山女
サヨナラを言いよどむ間を蜩は
松田てぃ
ひぐらしや町工場のグラインダー
松田文女
蜩や巻積雲を赤く染め
松尾寒蝉
蜩の萩城跡のお堀かな
松尾富美子@チーム天地夢遥
蜩や六畳一間寝て過ごし
松野英昌
蜩や朝一番の露天風呂
湘輝
かなかなや畳のあとの頬にあり
笑酔
燃ゆる日の名残の匂ひ蜩の音
上市まさ
ひぐらしや闇終えて今朱に燃ゆる
常陸人
かなかなや宿題帳の余白かな
植田 宗一
夕暮れに蜩鳴きてケンケンパ
植木照美
蜩や拍子木打ちつ町廻り
伸躬
還暦やはや蜩が鳴き始め
心楽庵馬空
蜩の声の日暮れを早めけり
慎吾
かなかなとお不動様とちちははと
新田 淑
蜩や地球は今日も一回転
新米
ひぐらしや素人将棋の飽きもせず
深草あやめ
かなかなを進み無人の手水舎へ
真宮マミ
蜩やカレーの匂う団地前
真茶子
ひぐらしを背に峠路の道祖神
真典
塗り替えて過保護な記憶に蜩
神谷たくみ
蜩のシャワーを浴びにここに居る
針トいと子
蜩や警策響きまた閑か
尋牛
蜩に溶けて部活の声明日へ
諏訪ヤス子
かなかなや光差し込む天守堂
水夢
夕暮れの蜩の声鈴に似て
粋仙
蜩や還暦すぎて再謳歌
粋量
蜩の鳴くやちりぢり家路急く
翠穂
牛舎越し蜩遠く鳴きにけり
酔いどれ防人
背の荷捨て越えし峠の蜩か
酔楓
蜩の告げおり結びの一番
雀虫
蜩を恋いて想うて朝を待つ
澄海
蜩の終わりを待ちて口火切る
瀬波秋鮭
蜩とせせらぎ混じる下駄の音
星降松
蜩や足下響く八合目
晴日和
蜩や稜線の上暮れなずむ
清水夕陽(せきよう)
渓流やひぐらしの声竿納め
聖右
残照に蜩の声黄金色
西山哲彦
旅の空遠くひぐらし線路が軋む
西尾婆翔
蜩や瀬の音遠く銀の帯
かなかなや明日の我が身はケセラセラ
誠馬
ひぐらしの会話途切れる夕暮時
青い月
杉林ひぐらし鳴いて風とおる
青玄
見上げれば体ふるわせかなかなと
青泉
薄闇こじ開け鳴き始む蜩
青柘榴
かなかなや病棟へ早夕餉くる
石井せんすい
蜩や投函口を見つけざり
石野上路無
ひぐらしや残金しめてン千円
赤馬福助
蜩の生きた証や暮色塗る
千寿関屋
蜩やホームに一人電車待つ
千晴
蜩の終鈴鳴りてまた明日
千波
原爆の焦土に震え蜩よ
川西勝久
かなかなや里への便り滞り
川島 欣也
蜩や長旅老躯祝わんと
泉水
蜩の渦振り向けばあかね空
浅田 チコ
かなかなと鳴く声を背に帰る道
船本さくら
蜩や声高々と反戦歌
前田和男
蜩の調子っぱずれのひとつふたつ
全自動ひょうたん機
蜩や塾の庭木を伐採す
倉の人
迷い子と泣くや蜩日暮れ坂
想予
蜩の鳴いて独居の夕餉かな
相模の仙人
かなかながかなかなつなぐかなかなへ
蒼奏
蜩や血潮に疼くものありぬ
霜月
追ひつけぬ姉のおさげや蜩鳴く
多事
蜩や灯ともし頃のひとり酒
太一
蜩もかなかなと鳴く時の暮
太鼓祭り好きの祭り娘
蜩や吾が胸座を掴む魂
太子
蜩の声は何処から宇宙から
太正浪漫
蜩や氷も溶けて店仕舞い
太洋 遊子
蜩の声に送られタライ船
太郎
蜩の声溶けにけり山落暉
大井河薪
蜩や宿題の絵を仕上げけり
大蚊里伊織
腰上げしカナカナ蝉と家事始む
大寒たまご
蜩の翅のみ落つる吹き溜まり
大阪楽乱
かなかなは私を村に連れ戻す
大三郎
山の変わりゆく蜩でかなしい
大須賀一人
蜩や子供は塾の受講中
大谷如水
蜩や羽の透けたる逢魔時
大島涼波
蜩やどこにでもあるそんなこと
大洋 遊子
蜩や丸きポストに向かう道
沢田朱里
問いだけが朝に託されかなかなと
達城亜未
蜩の催眠術の眠気かな
谷元央人
蜩や谷戸の小流残りける
丹羽国守
蜩とミシンの音やBGMに
蜩や草木の匂ふけもの道
池田香
蜩や一人ですするカップ麺
竹さ
病室に蜩鳴くや窓揺らし
竹の子
蜩のあふるる森のシンフォニー
竹春エリザベス
晩酌や蜩の声胃にしみる
竹林
山の駅かなかなと電車まっている
茶子
蜩やポストに引っ越しの便り
中村種子
家急ぐ蜩闇に臭い立ち
中田氏
蜩や花束重き帰り道
昼行燈
蜩の音止み降りぬ夜の緞帳
衷子
かなかなに晩げの耳を澄ましをり
長田写々
かなかなと浸る朝風呂山の宿
津葦
命つぐ泣くか歌うかカナカナと
椎子
蜩や雄叫びあげて仲間呼び
鶴田梅勝
蜩や見やる老人目のうつほ
天野姫城
日暮れ時梵鐘の音と蜩と
田中ようちゃん
蜩や山の岩肌震わせて
土屋 木漏れ日
蜩や下駄の音軽く薄化粧
土耳古猫
蜩に今日の暑きを許したり
東山
かなかなや奏でる曲はト短調
東尋坊
さよならの代わりに聞いたカナカナカナ
桃花
かなかなや別れの日記書いてをり
桃八
蜩や二度寝の床の乱れ様
桃福
蜩と鬼をのぞき見かくれんぼ
藤郷源一朗
終電車ひぐらし鳴くや佳きねむり
藤鷹圓哉
かなかなの声関ヶ原古戦場
藤本智子
蜩やこの日限りの逃避行
藤野あき
蜩や届く仲直りのメール
豆田こまめ
かなかなはこだまとなりて山に沁む
陶然
蜩の誘いしかな禅世界
ひぐらしや赤旗白旗またあした
禿凡夫
かなかなの杜引き込まれぐるぐると
栃木のあーたん
父建てた石碑の上の蜩や
内田 節子
蜩や墓前の母と話す朝
南雲風花
多武峰蜩下る明日香村
二上松風
裏山にひぐらし鳴いて独り飯
日出時計
蜩の翅の透きしは正絹なり
日本酒
蜩や終わらぬ絵日記塗りつぶす
猫楽
蜩の金切り声に総毛立つ
猫渓
来季無き大樹に今日もかなかなかな
猫舌扁平足
蜩や最後の宿題思い出す
播磨陽子
水彩の筆まだ置けぬ蜩よ
波音
蜩や老後楽しむ詰将棋
馬場馬子
蜩の明日へ踏み出す号令よ
俳ビギ名
蜩やそろそろ施設を選ばねば
博光
蜩やカナカナと声残し忌き
白晃
振り返る山ひぐらしに早夕日
白山
かなかなや夕陽に響く鋏音
白豆
竹林の読経を縫いて蜩かなかな
白藍
蜩やノー残業の水曜日
八十八(はちじゅうはち)
かなかなや鐘撞堂の石の階
八幡風花
蜩をくはへ鳥発つ暮色かな
彼方ひらく
公園の静かになりて蜩だ
美泉
蜩や幾重の山に夕の風
美峰子
声高く祝詞の声と蜩と
美嶺
蜩や手繋ぐ母子遠き家
姫山りんご
蜩の声聞き偲ぶ同級生
姫山雷鳥
蜩や祖母の初恋語る夜
百合乃
蜩や襟足写す円鏡
百合也
蜩や返納したる免許証
百草千樹
かなかなやカーブミラーの空のおく
百田玲
蜩や我を励ます金属音
富樫 幹
舞台まだ篝と蜩ゆれるだけ
風来松
野辺を這う蜩蒼天遥かなり
服部睦月
蜩の合図で君の手を握る
福熊猫
空堀を蜩の声満たしをり
福良ちどり
今日からは蜩鳴けば夕支度
平松洋子
かなかなや鳴かぬ雌ゼミ神の業
片道切符
蜩の声きき走るあと二キロ
穂の美
まあだだよ蜩の国兄の声
峰たすく
蜩や老いの吾が身に朗報ぞ
蜩や日帰り旅行の朝早し
萌辺慈
部活終え蜩の声家路まで
豊田のゆうさん
蜩の声に安らぐ足湯かな
房之丞
ひぐらしや形見の投網下がりをり
望空
ひぐらしや百八の祖母いのち絶ゆ
望月ゆう
蜩に呼ばれて死亡通知置く
蜩の聲吸い込んでまた明日
睦恵
蜩や声明となり身に注ぐ
睦女
仕事終えふと街路樹でかなかな
凡人貼る句
蜩やただ汗かくグラス一つあり
麻純
蜩は木々の嗚咽を知っている
麻礼
蜩と吹奏楽部共演す
麻呂助
蜩や形見の喪服十七回忌
万紀子
蜩や下駄の緒赤き友の庵
未々
鐘の音とあかねの空と蜩と
未来音
遠ざかる君の背を追うかなかなよ
岬りこ
叱られて蜩の声とき告げる
稔   久
虫かごにカナカナひざこぞうに傷
蜩や伊邪那美神は黄泉に待つ
夢見亭笑楽
隣国ミサイル撃つ蜩鳴る朝
夢芝居よしみ
かなかなと恋の終わりし夕間暮れ
夢沢那智
蜩やそのひぐらしの夕支度
夢堂
片耳に静寂片耳に蜩
牟礼あおい
蜩の声とじこめて二枚貝
霧子
うるはしくかなかなのうたうたふはは
明 惟久里
蜩の奥へと誘ふ山の道
明女
蜩や植木鉢買う道の駅
免疫力アップUP
蜩や一人しみじみ湯治場に
茂人
忠魂碑蜩のふりしきる丘
妄 児
蜩の声止み増しぬ波の音
木人
蜩や境内の夕湧くごとし
木村ひむか
蜩と話す山々話す風
木槿
蜩や離島離るる最終便
勿忘草
蜩やひなびた村に立つ社
紋舞蘭
ふるさとへかなかなしぐれ聞きに行く
門 未知子
我かえりうたた寝の夢蜩と
野球ファン
蜩に暫し聞き入り鍬を打つ
野水
蜩や終わりの近き詰め将棋
野中泰風
ひぐらしや俗世へ戻る山の道
野々村
蜩に耳をすませし山日記
野良
あの夏もカナカナ聴いて泣いたっけ
蜩へ傾いていく跨線橋
悠き白。
蜩の鳴きて透けゆく体かな
湧雲文月@俳句大学
かなかなや家路を急ぐ若き母
由坊
神主より早起き禊もすまして蜩
由利庵
ひぐらしに何悟らんや枯山水
遊山人
奏でるは蜩の羽うすみどり
葉月けゐ
日暮やまどろみ夢につとなみだ
葉子 A
蜩や俳聖殿を過る影
欲句歩
蜩を背に退院す癌病棟
藍植生
蜩や生家の土間のがらんどう
理子
蜩や今日に休止符打ってみる
璃紗
蜩や境界線を統べる声
立志
蜩や溢れ出す筆談の夜
立石神流
蜩の声に急かされ鍬洗ふ
立歩
かなかなやひとり遊びの母待つ子
留野ばあば
蜩に夕餉の支度急かされる
隆星
蜩や靄る竹林朝ぼらけ
龍則
蜩の落とした夕陽血の色に
緑の街
蜩の音色に作詞歌ひとつ
林田 正光
かなかなと夕日を呼びて飛び去りし
輪風
蜩の古刹の庭の宵の口
蓮華寺
かなかなや今日はハンバーグにしよう
六本木
蜩の深山の夕陽に連弾す
和田東方
蜩や宇津の山辺の十団子
兀兀
蜩や小屋の殿終える頃
澪つくし
ひぐらしに定年の朝見送られ
珈琲斎
造花挿す上で蜩啼き渡り
蜩の声は透明彼方に響く
眞す美
かなかなや土佐街道の標あり
蜩や早き夕餉の酒一合
聰子
ひぐらしやかなしかなしと寝ずの番
萬骨
ひぐらしや母の形見のオルゴール
霖之助
暮れなづむ公園蜩大合唱
西枯薔薇蜩声翠、蒼
遠音
赴任地の蜩鳴いて手酌酒
髙田仁和加
蜩や情死の鼻緒見下ろして
あめふらし
蜩や墓から出づる声甘し
夕望
ひぐらしや来るかなかなと来ぬ人を
春と夏子

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