俳句ポスト365結果発表

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第177回 2017年7月27日週の兼題

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今週のお便り&俳句道場

■今週の俳句道場~初級者向け解説コーナー
さあ、今週も皆さんからいただいた投句をもとに、俳句のイロハを解説していきます。毎週読んでいるうちに俳句の作り方がわかってくる講座でございますよ。

◆俳句の正しい表記とは
鰯裂く 親指に 赤い命あり えるざ
丸鰯 たっぷり摂れる カルシウム かよ
弱き者 我らもみんな 鰯群れ これでいいのだ
静かなり ベクレルの海 鰯飛ぶ beaf steek
砂浜に 自ら上がる 大鰯 たけ爺
異国の地 苦味噛み締め 食う鰯 ヒロ
七輪で イワシ焼いても すぐ取られ ほしかつ
いわし雲 いわし開いて 朝ごはん 雅翔
炭おこし 鰯やいた 幼少期 介タマ母
変顔消して フォト残す いわし雲 紅すだれ
リスボンの 焼きサルディーン 醤油かけ 春日
海鳥の 騒ぐ影間に 鰯光る 春日のツバメ
生姜煮の小鉢の鰯 遥々と 小牧穏楽
男前 いわしの梅煮 創る君 小林番茶
親指で腹裂く鰯や沖膾 神川無角
真鰯に むせる祖父の背 骨と皮 石田 棗
海千里 鰯湧くよな 地引網 相模の仙人
生きるのも 死ぬのも苦労 鰯食ふ 池田 功
泳ぎすぎ 砂糖がほしい 鰯かな 竹内光希
にゅるにゅると 逃げる鰯の 腰つきよ 渡邉康之
鰯団 巨鯨の如く 海を征く 鍋島閑捜
食卓に 群れた最期は 一いわし 無趣
店番の 親父居眠り 活きいわし 湧泉
遠い国 あの娘に教えた いわし雲 増白
空高き イワシ雲焼く 酷暑かな  にしみなみし
鮮魚店 イワシも鯖も 雲のうえ 鱗雪(Uroko-Yuki)
病床の 目に光さす 鰯寿司 和泉葵
○俳句は五七五の間を空けず一行に縦書きするのが正しい表記です。ネット俳壇の横書きは、泣く泣く許容しております。強い芸術的主張がある場合、敢えて分かち書きしたり、多行書きしたりもしますが、初心の時期は基本を守っていきましょう。
 この関門をクリアしないと、木曜日「並選」以上には進めません。俳句の修行の第一歩は、正しい表記から~♪次のご投句待ってますよ。

◆季重なりブラザーズ
鰯焼く 七輪の煙 秋誘う 風来坊
打ち水に浮かぶ鰯や夏の空 ぽんぽこぴーな
○季語が複数入っている名句もあるので、「季重なり」は絶対にダメ!とは言いませんが、複数の季語を作品として成立させるのは、上級者コースのウルトラ技。まずは、一句一季語からコツコツ練習です。

祖母が追う裸の孫の手に鰯 髪男
●風呂上がりのまま、干物をかじりながら部屋をウロウロする我が子(孫)を、見かねたおばあちゃん(母)が服を持って追いかけてる様子に、「私も同じように育てて貰ったんだな」と、懐かしく、感謝をした場面です。/髪男
○「裸」は夏の季語。主役はどちらか。これはビミョーな判断になるなあ。

◆兼題の考え方
目が眩む 躍るこころと 夏浴衣 東地真穂
しろい箱 虚空に潰され がらんどう 琲世 亡
○本サイトでは毎週「兼題」と呼ばれるお題を出していますが、季語が出題された場合はその季語(あるいは、その季語の傍題)を必ず詠み込む、というのがたった一つのルールです。
今募集中の兼題は、10月4日24時締切の「舞茸」です。ご投句お待ちしてます♪

秋風か記憶にないといわしめる PE天使
○本サイトでは季語を兼題として出題しています。「いわし」という言葉が入っていても、季語ではないので、アウトです。

銀屋根を見上げて高し鰯雲 たかくも
路地裏の平和チャンバラ鰯雲 ふじもり よしと
夕映えでこんがり焼けし鰯雲 まゆ実
背伸びした我にサヨナラ鰯雲 モッツァレラえのくし
星運る鰯雲見る命在り 嘉藤次
遊園地ぼんやりながむ鰯雲 佐藤邦夫
一夜明けただの男に鰯雲 田宮民生
鰯雲旅を退職記念とす 芭治留
暖流に乗って空まで鰯雲 呑舞
どこまでも一緒車窓の鰯雲 美津治
ママチャリを飛ばす女生徒鰯雲 片道切符
●天文の鰯雲はだめですね/荻野鷹生(孝雄)
●鰯が兼題のときに、鰯雲、で詠むのはOKなのでしょうか?/街麦
●鰯が兼題の場合、鰯雲 を使ってもよいのでしょうか?/これでいいのだ
○今回の兼題「鰯」は、歳時記の分類では「動物」になります。「鰯雲」は「天文」に分類される季語ですから、今回の兼題としてはアウトです。

珍味佳肴空から落ちし鰯かな ひよとり
窓越しのサーディンランの如し雨 山猫小鳥
●鰯雲(鯖雲)の魚群は珍味かなです。/ひよとり
●台風5号が近付いてます。嵐の夜になってます。大地を窓を叩く雨、鰯の群れが暴れてるみたい/山猫小鳥
○うーむ、これは「鰯」が、雲や雨の比喩になっているから、やはりアウトかな。

●季語はいわしでしたが、あえてオイルサーディンにしたかったので、秋うちわと、季語をいれました。無理があったで しょうか。 今までは、基本のかたちを守ってきましたが、今回 7 5 5としました。アドバイスいただけますでしょうか。/青葉
○「オイルサーディン」は缶詰ですから、季節感は無いですね。となると、その句は「秋うちわ」の句ということになってしまいます。

●鰯の事をサーディン ( サルディン ) とフランス語で言いますが ( 実はカタカナ表記では難しいが ) 、その様に書いても季語になるのでしょうか?/まやこや
○内容によります。生き生きと詠めていれば、季語として機能するはずです。

◆季語深耕
●泳ぐときも捌かれるときも群れていて、すぐに傷みやすい鰯…名は体を現しています。/うに子
●「鰯」が秋の季語であることは今回の兼題として出された時に初めて知りました。子供の頃、鰯と鯨は季節に関わりなくほぼ年中食卓に昇っていた記憶があるので特定の季節の魚だとは思っていませんでした。また、秋の魚と言えば秋刀魚に鮭という二大スターがいるため秋の魚として「鰯」の影がますます薄くなってしまっていたようです。さらに秋刀魚、鮭は季節外れに食べると味が並になりますが、鰯の場合は産卵を終えた春以外はいつ食べても美味しいということもあり「鰯」が秋の魚だという印象を薄くしているのかもしれません。こうして「鰯」のことについての思いを書いていると、生物としての弱さ、年中大量に水揚げされることによる印象の薄さに加えて味覚や季節感の弱さ、そして本当は美味しい魚なのに秋刀魚や鮭の影に隠れて評価されないはかなさなどが見えてくるようです。鰯が秋の季語だと知り、冷凍、冷蔵技術がいまほど発達していない子供の頃に鰯が年中食卓にのぼっていたのは記憶違いかと思い調べてみると、日本近海には鰯の集団がいくつかあり、それぞれ別々に回遊しているため、ある季節にはそのうち一つの集団がどこかの港に近づいて水揚げされ、また別の季節には別の集団が別の港に近づいて水揚げされるということを繰り返しているため、ほぼ年中どこかの港に水揚げされた鰯が食卓に昇っていたようです。 /いもがらぼくと
●季節感のずれた季語が多くなってきましたが、どう理解したら良いのでしょうか?/池田 功
○季語の持つ季節感は時代とともに移っていきますが、秋の季語としての味わいが基本となっていることを、俳人としてはしっかり認識しておきたいですね。
 山本健吉さんの解説では、「秋が旬で、有名な九十九里浜の地引網は四季に行われるが、秋がもっとも盛んである」とあります。

●広く鰯の中に「鯷」(ひしこ、しこ)との書き方もあります。でもこれは別の単独の季語(講談社刊・日本大歳時記・秋より)で片口鰯のことなんですね。「鯷」には「片口鰯」・「鯷干す」(ひしこほす)の傍題が。「潤目鰯」も別の季語らしく(冬)、面白い。潤目鰯は干して食すことが多く、卓にのぼる旬が違ったんでしょうね。鰯は大好きなのですが、また、鰯(真鰯)、片口鰯、潤目鰯は見た目で明確に判別できることを今回知りました・・。/すりいぴい
○角川の『図説俳句大歳時記』には、以下の記述があります。「マイワシは、その体側に約7個の黒丸があること。カタクチイワシは下顎が短いこと、つまり片口であること。ウルメはその目に脂瞼(しけん)があるため、うるんで見えることによって、簡単に三者を区別しうる。」 スーパーの鰯を見て、自分でも区別できるかどうかやってみたくなりますね。
 まずは季語に関する情報を集めて、季語の本意について考察する。すりいぴい君、よく勉強してます。以下の考察も参考になりますよ。

●鰯。三秋の動物の季語ですね。傍題に、「鰯引」(いわしひき)・「鰯網」・「鰯船」・「鰯見」・「真鰯」・「秋鰯」・「鰯売」・「鰯干す」など。で毎回のことですが、「鰯」という季語の本意は何だろうと。鰯は明確な映像を持っています。まずは、鰯の姿・生態(めちゃめちゃ卵産むとか)を詳細に描く、あるいは鰯のある光景(漁から販売の流れに注目する。食卓・家庭・宿での鰯に注目する等)が考えられます。魚のえさ・飼料・肥料にもされるとか。また近頃は水族館の鰯も人気だそうで。たくさん獲れ、親しみのある安価な魚(年により種類によりかなり変動があるようですが)であり、どこか猥雑な、またはしみじみした感慨も沸いてきます。「鰯」は古くから句に登場し、季語と定めたものは元禄あるいはそれ以降、ということですが(講談社日本大歳時記秋より)、やはり実感として個人的には、文人たちが描いた明治以降、特に昭和を想起します。語源由来からたどることも考えられますが、類想が多く出そう・・。類想類句に陥らないように、そして鮮烈なリアリティを持つように心がけます。しかし「秋刀魚」との詠み分けも難しいなあ。「秋刀魚」は晩秋の季語ではあるのですが・・。/すりいぴい
○最も大事なのは、季語の現場を体験すること。この秋、「鰯」の地引網とか体験できたら最高やね♪

潮風に軽く戻して目刺焼く 海風山本
くり抜いた目のまだ濡れて鰯干す ヤマボー
腰越の暮赤銅となる鰯 秋月
●目刺しが春の季語だとたった今知りました。「目刺し」という言葉は入っていないけどあきらかに目刺しを作る工程を詠んだのでアウトだろうなあ・・。ダメ元で送ります。/ヤマボー
●干し鰯は,どこか金属めいたところがあると感じます。そんな干し鰯に夕日が当たり,赤銅のように見えた光景です。ちなみに腰越は神奈川県の腰越港のことです。/秋月
○なぜ、「鰯」が秋の季語で、「目刺」が春の季語になるのか。ずっと不思議に思ってたんですが、前述の山本健吉さんの解説には、以下のような記述がありました。「鰯が秋なのは、太平洋岸で、裏日本では、春から初夏にかけて、対馬海流に乗って東上してくる。北陸では『春鰯』とすべきである。」
 日本各地で一年中獲れる「鰯」だからこそのズレもある、ということのようです。長い冬が終わり、春の日差しに干す「目刺」の味を喜ぶという意味での、春の季語。雪の多い日本海ぞいの町や村では、「目刺」を干す光景が春の訪れを象徴しているのかもしれませんね。

◆季語雑学部
○「鰯」と日本人の歴史、色々と興味深い雑学が届いています♪

●季語雑学部  イワシは江戸時代の後期頃から昭和初期までは、食用としてよりも主に肥料として利用された魚だったようです。水揚げされたイワシ(ニシンなども)をそのまま砂浜で数日から一ヶ月ほど天日で干したものを干鰯(ほしか)と呼び、良質な肥料として綿花や養蚕用の桑畑、タバコ栽培などに利用されました。特に初夏に獲れるイワシは脂分が多いため、そのままでは肥料に適さなかったこともあって、生のまま釜で茹でて脂を絞り、その絞りカスを〆粕(しめかす)と呼び、これも良質な肥料になったといいます。このように、時間と労力を要するため、かなり高価な肥料であったそうで、お金を出して買う肥料という意味で金肥とも呼ばれ、各地に干鰯問屋ができるなど、日本経済を大きく回す品物となったようです。また、茹でた際に絞ってできた脂は魚油として安く売られ、貧しい庶民が灯明用に使ったり、金山などの坑道を照らすためにも使われたそうです。ただし、臭いがきつく、煙も出るため、菜種油に比べると粗悪なものだったようです。ちなみに、おせち料理の田作り(ごまめ)にもカタクチイワシが使われていますが、これはイワシが高級肥料となることから、豊作を願っての縁担ぎで入っているものなのだそうです。/山香ばし

●細かに詳しくは分かりませんが、今回の兼題に接し分かる範囲で調べてみますと、日本で一般的に「イワシ」と言えば、“ニシン科”の「マイワシ」・「ウルメイワシ」と、“カタクチイワシ科”の「カタクチイワシ」の3種を指すようですが、鰯の優れた健康効果・効能は本物の用ですね。栄養面では主要な蛋白源やカルシウム・鉄分等も豊富で、特にビタミンB群やビタミンE群が非常に多く含まれていて、女性の特に、妊娠中や授乳中の方々には、優れた頼もしい食品のひとつと言われているようです。そして加工品の缶詰は、保存が利き調理も簡単なうえ…栄養満点で、忙しい主婦の味方ですね。そして私どもの食用以外にも、魚油の採取に、養殖魚や家畜の飼料や肥料にもと用途が多いとか。誠に有り難い魚ですね…。/山本嘉子

●10月4日は、1(い) 0(わ) 4(し) の語呂合わせで鰯の日だそうです。安くて美味しい魚としての鰯の有効性を広くアピールすることを目的として制定されたそうです。/紅の子

●世界全体の漁獲量(計9,000マントン)では、中国17%、ペルー8%に次いで日本は世界の5%を占めています。魚種別では、ニシン・イワシ類が2,000万トン(ペルーが600万トン、チリ190万トン、日本50万トン)と最も多く、全世界の漁獲量の22%を占め、タラ類が8%、マグロ・カツオ・カジキ類が7%、イカ・タコ類が4%、エビ類が3174%で、ニシン・イワシ類の多さが目立ちます。因みに日本の鰯の県別漁獲量は、三重、茨木、千葉、長崎の順です。/重翁
●10年近く前に、西大西洋から西アフリカ沿いの豊かなプランクトンを含むベンゲラ海流に乗って鰯の群れがが移動し、それをサケやイルカが追いかける(食物連鎖の)映像を見た時は、衝撃的でした。日本では、黒潮に乗って鰯が移動するようですが、ペルー海流等も鰯の多い海流として有名なようです。餌になる鰯が可哀そうなようですが、一尾で5~8万粒の卵を産むようです。/重翁

●銚子の海は関東では有名な鰯の漁場です。『漁業国日本を知ろう・関東の漁業』より。鰯漁はまき網漁で行います。クレーンを備えた300トンクラスの本船、同クラスの運搬船、鰯の群れを探す小型の探索船、同じく小型のレッコボートという網を引く船の4艘がチームとなって漁をします。150トンの鰯を揚げる写真は圧巻。「渡り業夫」の回で調べた道具の名前などが出てくると嬉しくなりました。新たに知ったことは、「裏こぎ」といって大型船が転倒しないように小型船が逆から引っ張って支えるということ。売られている鰯の鱗がないのは、網やタモの中で鰯同士が激しく擦れ合うことで自然に剥がれてしまうということでした。魚屋さんが取ってくれていると思っていました。/西川由野

●カトリックなど西方教会で行われる謝肉祭。スペインの謝肉祭では「鰯の埋葬」なる行事があるそうです。謝肉祭が終わると、信者はしばらく肉を断たねばいけません。信者は鰯を奉ることで(建前上の)服従の意を表したといいます。一方で信者は「肉を食わせ!」とデモ行進をしたといいます。この行進が現在でも、鰯のオブジェを喪服を着て追いかけるパレードとして残っているそうです。/多々良海月

●いわしの世界の料理を調べていたらイギリスに星を眺めるパイというものがあると知りました 美しい名前には似つかわしくない見た目です パイからいわしの頭としっぽがニョキニョキ飛び出しているという 上手く俳句にはできませんでしたがぜひ写真を検索して見ていただきたいです インパクト大ですよ あっ兼題考察からはずれてますか? すいません/シナモンT
○見てみました! 驚いた! 食いにくい……(笑)

◆俳句文法研究部
●俳句文法研究部 「夏越」の週の私の投稿への組長のコメントに対して・・・ 組長、大野晋先生著『日本語の文法(古典編)』ですね。勉強します。(大野先生は、日本語とタミル語の関連について研究された有名な先生ですね。) 「過去の助動詞「けり」が詠嘆に使われるようになった経緯に関して、『詠嘆「けり」とは「気づき=その事実は過去からあったのに、今ハッと気づいた』というニュアンスなのだ」・・・納得の解説です。「過去からの継続や過去との関連性といっても、隠れていたものが現れたという感覚なのでしょうか。そういうことであれば、「けり」の過去が完了っぽいニュアンスといってしまうとちょっと違いますね。またやっちまったかな~。 とりあえず、また後日、研究成果を発表したいと思います。/ひでやん
●「けり」「たり」の違いについて。「NHK俳句」2006年8月中岡毅雄先生の「俳句の文法」第17回助動詞講座に「けり」が詳しく分かりやすかったので抜粋させていただきます。 ●「き」=直接体験過去  ●「けり」=間接体験の過去・詠嘆 「き」は自分が直接体験した事柄について述べるときに用いる。つまり、「ありき」という表現はあった事実を自分がかつて見聞きしたことがあるということなんですね。一方、「けり」自分の間接体験、つまり他人から話を聞いたり、本を読んで知った事実に対する過去を表します。「ありけり」というのは、自分の体験ではありません。 それでは俳句で使う「けり」はどうなるんだって思われた方、ありませんか?俳句の切り字として用いられる「けり」は「詠嘆」の意味を表します。 以上、学校の古典の授業ではこれくらいのレベルで話が終わるんですがもう少し専門的なことを。 大野普(すすむ)先生が『日本語の文法【古典偏】』(角川書店)の中で書かれている説です。じつは昔の日本人には現代人が考えている「時間の意識」が存在していなかったらしいのです。昔の日本人は「過去」「現在」「未来」と、時間という概念は明確に分節されることなく、自分の意識の中で、絶えることのない延長戦上にあったようです。「き」はその時の流れの中で「確実に記憶にあることを占める」事柄について用いるーだから「直接体験」になるんですね。 それに対し、「けり」は、もともと「き」+「あり」であった。「き」はカ行変格活用動詞「来」。本来は「来有り」なんです。これは「ソトからウチに今、入ってきている」ということ。時間に移していえば、「よく知られていない過去から存在した物が、今まさに自分に意識の中に入ってきて、はっきりとあること」を表しています。だから厳密に言えば「けり」は間接体験の過去ではなく「気づき」を表します。「ありに・けり」というのは、それまで自分が知らなかった事実に気づいた、だから「あっ・た」となるのです。 (引用終了) 文法って奥が深いですね!/桃猫雪子
○文法って、深入りすればするほど興味深いのです。

◆こんなお便り、質問届いてます!
●ひしこ、ゴマメ、田作りから無力者の歯ぎしり等々と大変勉強になりました。 いつもお世話になっております。ありがとうございます。/オイびっき
●いつもお世話になっております。 鰯が水族館で、群れをなして泳いでいる姿が、美しく忘れられません。/小鞠
●きれいな魚で味もよし。えらいぞ鰯。/こま
●鰯は内臓が生臭いと嫌う人も多いみたいですね。そんなこと言う奴はいわしておけって感じでしょうか。/りゃう
○ハイハイ、座布団一枚♪

●簡単にできるかなと思ったのですが、あらためて考え始めると、「鰯」はあまりに身近過ぎて、“詩”を見つけるのに苦労しました。/る・こんと
●いわしは生活になじみ深く、また、すぐ腐る・群れる・多くの国の蛋白源・・・等、前から自身の中にある情報が多いため、フレーズは浮かびやすかったのですが、 美しい秋の情景を感じさせる作品とすることができず、苦労しました。/結城 然
●兼題「鰯」難しい兼題ではないな(難しい兼題が続いたので)なんて、ナメてました。 出てこない~と、ほんとにひねり出すのが大変でした。鰯と言えば金子みすゞが浮かびましたが、パクりになってはいけないので、あれこれしらべてなんとか・・締切まで日数少ないし、ああ、どうしましょう。(猫愛すクリームす) /猫愛すクリーム
●今回のお題 鰯は身近にある物なのですがじっくりと観察してないことに気がつきました ついどんなレシピがあるかなと食い気にはしってしまいますね  秋ですから!!水夢/水夢
●7月、最初に鰯で考えたときは、海の中の生きた鰯だけが浮かんできたのですが、8月に入り、朝晩の風が秋めいてくると、かすかな涼のおかげか厨の風景も浮かぶようになりました。物の見え方も季節によって本当に変わるものですね。/播磨陽子
●今回鰯とか梨、桃などを、買って、自分でスケッチしてみました。クレヨンで。なるほど、こんな小さなものがあったのだと改めて思うことがいっぱいありました。/dolce@地味ーず
●鰯の兼題で店頭でいわしを観察してる自分がいました。なかなか俳句にはなりませんが。。/あさり
○「店頭でいわしを観察してる自分がいました」は、自分の俳人化ぐあいを客観的に知るためのバロメーターだな(笑)。

いわし食う鰯わしわし儂は食う 六々庵
●失礼かと思いつつ、今後の修行のためと意を決して率直にお尋ねします。 このようなものは俳句として認められるのでしょうか。 同じ季語を二度使っているなどありますが、それ以前の問題として、 「俳句という文芸には仲間入りできない」ものでしょうか。あるいは、「一応俳句ではある」が、品の問題として普通は披露しないだろう、とか。 /六々庵
○俳句でやっていけないことは何もありません。言葉遊びもまた、韻文としての楽しみ方です。願わくば、そこに詩があって欲しいと、ワタクシは強く望みます。(笑)

●諸先輩方へ質問です。 「行き合いの星の橋なる鵲かな」    (季語に「かささぎの橋」…秋) 天の川に架かる橋ですが…かささぎの橋と使わず、 こういう使い方でもいいのでしょうか? /みつき
○諸先輩に代わってお答えしますが、そのような使い方をすることは可ですが、「行き合いの星の橋なる鵲かな」という句は、季語「かささぎの橋」を説明しただけで終わっています。むしろ「かささぎの橋」という季語を率直に使って、季語以外の情報を取り合わせるほうがオリジナリティが獲得しやすいと思います。

●組長! 教えて下さい。 俳句の事は分からない事が山程有ります。色々知識を吸収したくて、組長の句集や書籍以外にもネットや色々な人の書籍にも目を通すように成ってきました。その中で、「文語表現 口語表現はどちらを使っても良いが歴史的仮名遣いか新仮名遣いは、どちらか一方にはっきり決めておく。混用はダメ」と書いてある書籍が有りました。私は、俳句の内容によってこれは、歴史的仮名遣いが似合うなとか、この句なら新仮名遣いが良いかな位に、作る句によって両方の仮名遣いを使っておりました。どちらか一方に決めて作句した方が良いのでしょうか。組長ご指導の程よろしくお願いします。 /夏柿
○俳句は一句独立ですから、歴史的仮名遣いで書くか、現代仮名遣いで書くかは、それぞれの句について判断してもよいのです。ただ、句集を編む時に、二つの仮名遣いの句が混在すると、非常に編みにくくなります。読者としても違和感があります。
 なので、どちらか一つに決めておくほうが無難ですよ、という愛の教えだと解釈してはいかがでしょう。言うまでもないですが、一句の中に二つの仮名遣いが混在するのは、完全にアウトです。

●前回「秋櫻子忌」の兼題、皆様の俳句を拝見し うっとりとしていました。「美しい俳句」とは何なのでしょうか。(「美しい」俳句のみを詠むべきだとは決して思っていませんが、皆様にとっての「美しい俳句」の定義を伺ってみたいなぁと思いました)/結城 然
○難しい命題ですね。皆さんはいかが?

●新しい投句・投稿システムについてのお願い
 投句・投稿フォームが新しくなっています。投句数の増加に伴って、仕分け作業に多くの時間を要します。以下の事項を守って投句投稿して下さると、組長の負担が大きく減ります。ご協力よろしくお願いします。

①俳句の欄には俳句のみ記入して下さい。一つの欄に一句を厳守。

②「俳句に対するコメント」の欄は記入する必要はありません。(特に気になることがあれば記入していただいても結構です。)

③「ギャ句」「聞き倣し季語」は俳句欄に記入して下さい。ギャ句の原句は「俳句に対するコメント」の欄に必ず記入して下さい。

④「兼題季語についての質問・考察・情報(火曜日「俳句道場」)」は、火曜日「俳句道場」への投稿です。

⑤「『俳句ポスト365』への感想・質問・要望・俳号の変更・各地の吟行情報など」「組長&ハイポニストたちへのお便り・近況報告など」はそれぞれ水曜日への投稿です。内容に合った欄に書き込んで下さい。

夏井先生

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