俳句ポスト365結果発表

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第194回 2018年4月19日週の兼題

老鶯

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今週のお便り&俳句道場

■今週の俳句道場~初級者向け解説コーナー
さあ、今週も皆さんからいただいた投句をもとに、俳句のイロハを解説していきます。毎週読んでいるうちに俳句の作り方がわかってくる講座でございますよ。

◆俳句の正しい表記とは
老鶯と 競うて子らの ハイキング yuny
老鶯や 国宝級の 喉さえて カトレア
老鶯や 盆栽の夢 誘う風 かねなが
老鶯鳴き 車窓にうつる 白波をかぞえ きょろちゃん
鶯に替わり 暑さで 目を覚ます はすみん
ろうおうや 夏までないても あきぬのか まおリーナ
空は青 そこに居るのか 老鶯よ りぃらっくま
老鶯は いまだ蝸牛を 回りけり 十十
老鶯や 六根清め 山登る 春日
老鶯や 都に至る 老坂 小林 番茶
老鶯の 啼き交わしつつ 茜雲 相模の仙人
老鶯や 歓喜あつめて啼きにけり 大坪美智子
病床に 清き老鶯 応援歌 貞山
老鴬や 振り返りし家 家人あり 徳本あつ
老鶯も お一人様は 嫌だもの 薬師丸ひで樹
老鶯や 見上げた空のあおみどり 鈴月
朝靄や 千枚田のあを 老鶯の声 史月
老鶯や 恋まつ我を おき去りて 美智子
○俳句は五七五の間を空けず一行に縦書きするのが正しい表記です。ネット俳壇の横書きは、泣く泣く許容しております。強い芸術的主張がある場合、敢えて分かち書きしたり、多行書きしたりもしますが、初心の時期は基本を守っていきましょう。
 この関門をクリアしないと、木曜日「並選」以上には進めません。俳句の修行の第一歩は、正しい表記から~♪次のご投句待ってますよ。

鳴き疲れ       の老鶯 里之照日日
●春から鳴きっぱなしで声も出ない!!! 中七を空白にして表現。 これは、ルール違反なのでしょうね。/里之照日日
○これも一種の表現行為だとは思うが、ただの空白?って思われる可能性が大だね(苦笑)

◆季重なりブラザーズ
老鶯や田植え忙しほっとする 水戸ちゃん
囀りはゼンマイ仕掛けの老鶯 瓜生
○季語が複数入っている名句もあるので、「季重なり」は絶対にダメ!とは言いませんが、複数の季語を作品として成立させるのは、上級者コースのウルトラ技。まずは、一句一季語からコツコツ練習です。

◆兼題の考え方
食べりゃ死ぬ 子らの怯えし 青梅や あかしや
初めケキョ 夏も近づき ホーホケキョ 梛
夜明け前昼の酷暑もも鳴通す 山都屋
初孫の笑顔も嬉し五月晴れ 風実
踊花昇華や春惜しむニルヴァーナ S
●同窓会を開催するために新たに作った連絡網に、友人の父の訃報がありました。 桜が散り終えようとした頃を詠んでみました。/S
○本サイトでは毎週「兼題」と呼ばれるお題を出していますが、季語が出題された場合はその季語(あるいは、その季語の傍題)を必ず詠み込む、というのがたった一つのルールです。
今募集中の兼題は、6月13日24時締切の「海の日」です。ご投句お待ちしてます♪

◆季語深耕
鴬の鳴き声細し旅長し 俳号はありません
老冠より美しくうぐいすや 渡辺圭三
ひ孫来る鶯パンをお土産に 音澤 煙管
此処あそこほけきょ滑らか里にあり こうじ
○「鶯」そのものは春の季語。「老鶯」は夏の季語です。

●夏には綺麗に鳴き繁殖してゆく鶯…老いた鶯という意味はないようですが「老鶯」という字面にどうしても微かな老いを感じてしまいます。/うに子
●〈老鶯や地啼きとなりて暮れにけり〉ウロ いつも「季重なり」が気がかりで、神経衰弱になりそうです。/「地啼き」は、「笹鳴き」や「囀(さえずり)」とは違って季語ではなさそうなので使ってみました。以下、ネット検索結果丸写し/ 地啼き(ぢなき):鳥の鳴き声のうち,さえずり以外のものをさす。一般に短い単音から成る。機能的にはさまざまなものを含んでいるが,いずれも同種個体間のシグナルとして役立っている。/ウロ
●「鶯」から「老鶯」は米作りの初め(籾蒔きから田植え)までを見守ってくれている鳥のような気がします。私の家も農家ですので農作業の手伝いをしながら、いつも鶯の声が耳に入ってきます。「老鶯」の締め切り日の頃は「苗代」が出来ており、発表の頃に「田植え」をしていると思います。今回はそんな様子が少しでも表せるように、と敢えて季重なりの句にも挑戦してみました。宜しくお願い致します。/塩の司厨長
○皆さん、苦心しているようです。以下の情報も参考にして下さい。

●今回の兼題は老鶯です。鶯だと春の季語ですが、老鶯となると夏の季語になります。言わずもがなです が、老鶯は年老いた鶯ではなく、春が過ぎ夏の山岳地帯や高原で泣き続けている鶯を言います。春告鳥と 言われる鶯ですが、実際は冬、晩冬から平地の薮などでチャッチャッと鳴き始めています。これは笹鳴といい冬の季語となっています。この時期の鶯は雌雄共に鳴きます。早春からは平地や低山で鶯本来の鳴き声に変わってきます。この時期から雌は鳴かなくなり雄だけが鳴きます。最初はまだ上手く鳴けなくて最初のホーが小さくケキョと聞こえますが、徐々に本来のホーホケキョと力強い鳴き声になってゆきます。春の終わりから初夏にかけて平地から高原や山岳地帯に移動して子育てを始めます。この時期は雛のいる巣がある自分の縄張りに外敵が侵入したときの警戒のために平地の時よりより強く、そしてより遠くまで 届くように美しく澄んだ音色で鳴くようになります。では、なぜ夏の鶯を老鶯と呼ぶのか考えてみると、「老」という時にその解答の糸口があります。「老」には年をとっているという意味だけではなく、長い経験を積んでいる、長く慣れ親しんでいるという意味もあります。老鶯とは冬から春、夏と鳴き続けることで経験を積み、鳴くことに巧みであるという音を連想させる季語であると私は理解しました。歳時記には老鶯の傍題として夏鶯がありますが、夏鶯では先に申し上げた老鶯の老練な鳴き声ではなく、山野や山を抜ける爽やかな風を連想します。夏鶯は老鶯の傍題ですが、私個人としては別の季語として扱ってもよ いのではないかと思います。/いもがらぼくと
●老鶯 おいうぐひす 三夏、傍題:夏鶯(なつうぐひす)、老鶯(ろうおう)他。 夏になり成長した鴬のことで、文字どおりの老いた鴬をいうものではない。春に人里近くで鳴いていた鴬が、繁殖期である夏には営巣を行う山中で鳴くようになるが、その声は非常に高らかで流麗である(「俳句ポストFB」)。以下やや被りますが・・。いくつかのソースに依れば「老鶯」:夏鶯をいう。鶯は秋冬には平地へ下り「チャッチャッ」と地鳴きする。早春に平地で「ホーホケキョ」と鳴く。囀るのは縄張りを見張っている雄で、「ホーホケキョ」が他の鳥に対する縄張り宣言であり、雌に対しての、危険なしの合図とのこと。上手に鳴くようになると、春の深まりとともに山へ帰り、巣作りをする。繁殖期は初夏。老いて声が嗄れた鶯ではない。いわゆる「谷渡り」は雄が繁殖期に出す警戒音。実際には、春よりも鳴声は達者で、夏の山河の生気と負けないほど高らか。人里近くで鳴く春とちがい、営巣する山や林で多く聞かれる。「カラー図説日本大歳時記 夏」を以下、要約すると、声はやはり流暢で、狂ったり乱れたりすることはない。夏の鶯は繁殖期で、再び山地へ帰り、笹薮・森林などに巣を営むから、平地では声は聞かれない。 「老鶯」の例句のみ作られ、この傾向は明治まで続いているが、大正以降「残鶯」(ざんおう)、「乱鶯」(らんおう)、「夏鶯」など、広く作られるようになった。ただし「流鶯」(りゅうおう)は「老鶯」と違って、木から木へ飛び移り鳴く鶯であり、「晩春」の題目とのこと。「鶯」と見た目間違えやすい鳥に「メジロ(眼白)」(三夏)がいる。「春の季語」である「鶯」、夏の季語の「時鳥」「郭公」「眼白」との違いを詠むことは難しい。また、景を詠みこむなら町中ではない。「老鶯」は上記記述から、弱り老いた鶯ではなく、青年期~壮年期の元気まだある半食時期の鶯ようで、「老」の字に引きずられないように注意した方がいいのかも。そして基本的に雄を詠むことになる・・? とはいえやはり字面上の「老」の一文字は大きい・・のかな?ひとまず夏の盛りの山らしさが伝わるようにはしたいです。今年の兼題では最も難しかったもののひとつでした。/すりいぴい

◆季語雑学部
●季語雑学部  夏に入るとウグイスは繁殖期に入り、メスが子育てをする間は、オスは外敵から巣を守るために見張り役に徹します。この時もホーホケキョと鳴いて、メスに対してしっかりと見張っていることをアピール。外敵に対しては谷渡りと呼ばれる「ケッキョッケッキョッケッキョッ」という警戒の鳴き声を発して、激しく威嚇します。その声を聞いてメスは一旦巣を離れて待機し、敵が離れて行くとオスは再び「ホーホケキョ」と鳴いてそれを合図にメスは巣に戻るようです。ただし、ウグイスの鳴き声を真似するモズやカケス、特定外来生物のガビチョウなどの鳥もいて、撹乱もされるようです。/山香ばし

●〇老鶯やけはひに香濃き糞ひとつ 以下ネット調べ、「ウグイスのふん」と美容のはなし。
 野生のウグイスは好物の毛虫を食べに梅の木に止まります。毛虫は梅の木の青葉をお腹一杯食べて生きておりウグイスの好物です。ウグイスは、毛虫の身体の蛋白質と脂肪と青葉の葉緑素とそのエキスを食べることになります。毛虫を食べたウグイスは、胃や腸で強力な消化酵素を分泌し、食べた毛虫を消化しますが、腸が大変短いため、蛋白質や脂肪の分解酵素や漂白酵素などが糞にたくさん含まれたまま排出されます。この酵素こそが肌を美しく整える秘密成分なのです。糞の中の蛋白・脂肪分解酵素が、肌にたまっている垢や脂肪を溶かし、漂白酵素は肌のシミや色白効果に作用するのです。/ 子供のころ女の人が「ウグイスのくそ」を化粧用に珍重していると聞き不思議に思っていました。/ ふと思い出してネットでしらべたら、いまでも使われていることがわかりました。ただし、商業にのせるため量産の必要から、大豆から抽出した粉末が主原料のようで、そのために「糞」の字を「粉」または「ふん」としています。「80年閑の謎」でしたが、「女性は永遠の謎」のようです。/ウロ

●季語雑学部  金盞花の回で、花南天anneさんが、「のりの花」の意味について聞かれていましたが、勝手ながら仮説を立ててみました。おそらくは土手を意味する法面からくる「のり」ではなく、法華経の花という意味ではないかと推測しました。法華経の法華から、訓読みで「のりのはな」となります。また、御法の花として、こちらには蓮の花の意味もあるようですが、これらのことから他の方が書かれていたように、金盞花が仏さん花、仏壇に供える花とあることからも、広い意味で仏様にお供えする花全般を指して、「のりの花」と呼んだのではないかと思いました。/山香ばし
●金盞花の「のりの花」の由来をお尋ねの件ですが、多分「法(のり)の花」と書くと思います。「法」は仏法で、仏様にお供えするのによく使う花を、ひとまとめにしてそのように呼んでいたのではないでしょうか。ウチの方でも金盞花は確かに仏様にお供えする花でした。/なご
●先日の兼題『金盞花』の「今週の俳句道場」を拝見し、「のりの花」という言葉の由来が知りたいというお話があり、私も知りたいと思ったのですが情報はやはり見つけられず、個人的な想像に過ぎないのですが少しだけ。金盞花が仏花として馴染んできた文化もあるということから、「のり」は古語の【法・則】(のり)ではないかと想像しました。古語の意味としては、①規準・模範・手本②法律・規則・法令③仏の教え・仏法・仏道などですが、③の仏様に関するところから繋がっているような気がしました。とはいえ、発信元でいらっしゃるの花南天anneさまの「土手」のイメージもなるほど素敵で、私的にはそちらの方が好きなイメージだなあ、と。有力な情報ではなく全くの私見に過ぎず申し訳ありません。でもこうして皆さんの様々な考察に触れることで、自分の中の「なんでだろ~(知りたい欲求)」や「へ~!そうなんだ~(納得と満足と新たな希望?)」が増えていくので嬉しいです。 /蜂里ななつ
○俳句を始めると、雑学に興味が湧いてきます。「のりの花」なるほどね!のお便り三通です。ありがとう♪

◆俳句文法研究部
●(俳句文法研究部) 以前、文語の「焼く」に自動詞(「燃える」の意味、カ行下二段活用)と他動詞(「燃やす」の意味、カ行四段活用)があるという話をしたことがありました。 今回もう一つ、文語で同じ形の言葉が自動詞にも他動詞にもなるけれど活用が異なるという言葉を見つけました。それは、「並ぶ」です。
「並ぶ」 自動詞ではバ行四段活用(ば/び/ぶ/ぶ/べ/べ)で、文字どおり「並ぶ」の意味
 他動詞ではバ行下二段活用(べ/べ/ぶ/ぶる/ぶれ/べよ)で、「並べる」の意味 他動詞は目的語が付きます(表記されてない場合もありますが)。 なので、「並ぶる石」というと「~を並べ(てい)る石」のような意味になり、石が何かを並べている、あるいは何者かが何かを石の上に並べているような感じになってしまいます。 石が並んでいる光景をいうなら「並ぶ石」(自動詞)になります。/ひでやん
○自動詞と他動詞、いちいち辞書を引くことをオススメします。私もそうしてます。

◆こんなお便り、質問届いてます!
●老鶯という語は「老」というイメージが強すぎて、難儀をしました。皆さまはいかかでしたでしょうか。/なご
●夏の鶯を老鶯と呼ぶのを初めて知りました。/なにわのらんる
●兼題と傍題では、随分と印象が変わります。残鶯、晩鶯は、何となくイメージ出来そうですが、乱鶯は、さっぱり分かりません。どんな様子が、この一語になったのでしょうか?/おんちゃん。
●鶯の声って何回聞いたことあるだろう?ほんの数回だと思うのですが、それが春だったのか夏だったのか全く覚えていません。難しい…/柊 月子
●難しいです、意味も難しければ字も難しい!鶯の字が旧字の鶯と最近の鴬が出て 悩みました。 でも、天でも人でもない句なら 影響はないか?なぁ と思いそのまま提出します。(しました)/北村 鯨子
●老鶯というと年おいた鶯を思い浮かべますが、夏の鶯と聞き驚きました、どのような経緯で「老鶯」という季語になったのでしょうか/由喜
●全く知らなかった季語でした。季語重なりになることは少ないですが文字数も多くとても難しいと思いました。/力蔵
○「老」の一字はくせ者ですね。

●リアルなうぐいすを見たことがありません。なのでWikipediaを検索しました。なんだかぽっちゃりなうぐいすの画像で、うぐいす餅だ!旨そう!!と思ったのは多分私だけね(笑)/せり坊
●老鶯の鳴き声をネット検索するとYouTubeにありました。それを聞く限りでは確かに春の鶯に比べても高らかで流麗ですが、やはり「ホーホケキョ」ですね。もちろん季語の現場へ行くことが第一なのでしょうが、都会暮らしで且つ外出が少なくてもこうして調べることが出来ます。良いのだか悪いのだか(笑)/京野さち
●夏鶯の綺麗で高らかな鳴き声、鳴く理由を学ぶと、巣を守る威嚇であったり、危険を知らせる警報であったりと、どうしても不穏なイメージが付いてきました。どんな鳴き声なのかと、YouTubeで吟行してみると、ああ、あれか!と。故郷の記憶が甦り、幼少の記憶も頼りにしつつ作句いたしました。/古瀬まさあき
○都会の人たちにとって確かにユーチューブは貴重な資料。とはいえ、時には吟行に出かけましょう。野山で聞くホンモノの声は、生きた季語です。

●夏鶯は6音ですが、下五に用いてもよろしいですか?/貴芭蕉
●ふるうぐいすでは中七にしか使えないのでらうおうにしました。難しかったですよ/寝たきりオヤジ
●老鶯、夏鶯と書いてうぐいすと読ませてもいいのでしょうか?/花河童
○「夏鶯」を下五に使うこと、ダメとはいいませんが、全体のリズムや調べ、配慮する必要かあります。「老鶯」は「おいうぐいす」「ろうおう」二つの読み方があります。「老鶯」「夏鶯」をそれぞれ「うぐいす」と読ませるのはアウト。「うぐいす」は春の季語です。

●こんにちは。今回は老鶯に焦点を絞るのに悩みました。出来てから、ん~、これって鶯じゃダメ?と思うこともしばしば。考えさせられました。/泥酔亭曜々
●老鶯という言葉は初めて聞きました。知らない言葉を知るのは面白いですね。/藤郷源一朗
●内の奥さんは 春の鶯と違って老鶯は森の奥深くにいる、守り神的な神聖なイメージを感じると言ってましたが、そんな感じもあるのでしょうか?/藤郷源一朗
●季語、老鶯は、面白いですね。考えて俳句を、作りました。/藤田由美子
●前回記したように、39歳の時に俳句との出会いがあり、そこからスタートしましたが仕事の為日本での俳句のトータル日数は海外から投句したものを含めても、途中での中断があり歳だけとってもトータル10年ぐらいです。その間には結構句を創りましたが、老鶯の句は初めてです。 /村上優貴
●ウグイスの「ホーホケキョ」という鳴き声は、オスによる縄張り宣言であると同時に、メスに対する「異常なし」宣言なのだそうです。 侵入者に対しては「ケキョケキョケキョ」と鳴き立てて威嚇すると同時に、メスへの「危ない!隠れろ!」という合図になるようです。/多々良海月
●私は、鶯は春にのみ鳴く鳥と思っていましたので、夏山で病気や年寄りでもないのに毛が抜けた姿で繁殖のために流麗に鳴いているということに驚きました。インターネットで「老鶯」の鳴き声を聞いてみましたところ確かに春に鳴く声より美しい声でしたが、その姿はまことに寂しいものでした。 夏の鶯は姿が悪いため「老鶯」といわれるそうですが、俳句の兼題によく選ばれている理由を教えて下さい。 また、調べても分かりませんでしたので、老鶯の毛が抜ける原因を教えて下さい。/白蘭
○それは、鳥の専門家に聞いて下さい。(苦笑)

●老鶯(ろうおう・おいうぐいす)……「老鶯」という字面と「繁殖期の鶯・春よりも声高らかに鳴く」という内容からすると、「老いて盛んな人・恋」というキーワードが真っ先に思い浮かぶ。しかし……どうもこの発想は、「類想類句のド真ん中」に突っ込んでいそうな気がしてならない……(-_-;)/灰田《蜻蛉切》兵庫
●今回は楽しく作ります。というのも、老鶯って囀りじゃんという田舎なので。私の畑にいくと囀りのように鶯がなきまわり、あれは絶対求婚だわあ、なんと自由なんだ。鶯の鳴き比べ・・・コンクール・・が終わって立夏が終わるとほうっとかれて、でも鶯にしては「なんで1日で鶯から老鶯になるねん!」と怒っているか、のびのびとしているか(私は後と思います) 今から恋の季節、繁殖の季節だ、と一生懸命鳴いて「これって鶯の囀りじゃん」とくすくす笑いながら鍬をふるっています。 しかし。立夏過ぎたらいきなり「もてはやされた演歌歌手」がいきなりお役御免、老鶯になってしまう。人間というのはええ加減なものです。 /砂山恵子
●うちの近所では、引っ越してきた人から「あれはテープかなにかですか?」と聞かれるくらい、毎春しきりに鶯が鳴きます。鶯は夏には山にあがって巣営するのだと今回初めて知りましたが、二~三年前から、夏になっても近所で鳴き続けている鶯がいます。癖のある鳴き方なので同じ個体だと思うのですが、鶯の寿命は三年ほどとか。今年はどうするのか、お嫁さんは見つけられているのか、ちょっと気になっています。 鶯は暑いから山に入るらしいのですが、暑さを押してまでも里に住み続ける理由があるのでしょう。時鳥もここ数年、声を聞くことがあります。山が荒れて餌が減っているのでないといいのですが。/山内彩月
●季節外れに鳴く鶯がいるんだな、と思ったことはあるのですが、今回の兼題で春を過ぎても鳴く鶯のことを「老鶯」と呼ぶということを初めて知りました。春早い時期の若い鶯が「ホー、ホケ、ホケ」と懸命に練習をしている様も可愛らしいですが、「ホー、ホケキョ」と朗々と澄んだ囀りを聞かせてくれる大人な鶯もまた良いものですね。/秋乃さくら
●淡路島に住んでいた時、鶯が手に取るほど近くで毎日のように鳴くので、最初は驚いたものです。 でも、姿はなかなか見せず、12年ほど住んでいた間に数回しかお目にかかったことがありません。それも、ほぼシルエットに近いような状態で……。 実際に見るまでは、目白のような鮮やかな緑色をイメージしていましたが、実際は草のような木のようなくすんだ色で、実に野趣あふれる姿だと思いました。 ちなみに、洗顔料としての「鶯の糞」は、それを長年使い続けておられる方の「心底垢抜ける」という証言を雑誌で読んだことがあり、使っていればよかった……とこの歳になって悔やんでおります。/聖子
●兼題「老鶯」の意味するところを知り、ずっと昔にテレビで四代目江戸家猫八師匠(当時は江戸家小猫)が鶯を鳴き分けておられたのを思い出しました。普通の鶯を鳴いたあと、「繁殖期になると、雌を誘うために良い格好をする」と鳴いてみせたそれが、ものすごい男前で(笑)。今回、「あれが老鶯か!」と腑に落ちました。 また、余談ながら三代目江戸家猫八師匠の鶯も生で聴いたことがあります。 上野の鈴本演芸場で母子物を語り、大詰めの「ここぞ」というところで鶯をひと鳴きされました。それは、鳥肌が立つほどに素晴らしい芸でした。もう30年以上前になりますが、未だに忘れられません。 /聖子
●夏のウグイスは、営巣の為に山奥へ移動してしまう…。「老鶯」という季語には、緑豊かな自然の爽やかさを内包しているように感じられ、「鶯」でも成り立つような句にならない為には考慮すべき要素だと考えます。 と、口で言うのは簡単なんですが、実際に作ってみると…。/多々良海月
●緑濃くなった山中では様々な動植物が生命を燃やし謳歌している。そこには厳しい生存競争もあり、一つの生活圏、社会を形成している。近くで見かけた鶯たちは今元気で命を繋いでいるだろうか。/春雪
●歳時記の老鶯の由来が今ひとつ腑に落ちずにいます。夏本番になると野鳥は換羽します、その姿はボロボロでみすぼらしい感じです。体力的にも消耗するのか普通の鳥は鳴くのをやめますが、鶯だけはお盆の頃までは鳴き続けます。これは鶯が渡りの必要のない留鳥であることも関係しているように思います。古人が換羽中でボロボロの姿になりながらも元気に鳴く鶯の姿に感銘して、「老鶯」と呼んだのではないでしょうか。小生の住む場所は山里なのでウグイスは2月から8月まで鳴き続けています。/長谷川ひろし
●私の故郷では、5月の中旬ごろに鶯の鳴き声を聞いていたので、それが普通だと思っていました。 でも、今回の兼題で自分の聞いていた鳴き声が「老鶯」の方だと知り、びっくりしました。 他にも、自分が当たり前に思っていたことを表す言葉が、季語にはあるのかもしれませんね。 次の兼題が楽しみです。 /半夏生(竹村)
●奈良県の下北山村で過ごした少女時代の思い出です。 お題で40数年ぶりに情景がよみがえりました。 /葉子
●鶯の声を聞いたときは 天から祝福されたような清々しい気分になります。それが表現できなくて悲しいです/空 春翔
○「天から祝福されたような清々しい気分」という感覚に共感します。

●春光の捉え方が先生によってちがうみたいで 好きな季語だったのにつかえなくなりました。 春の光の意味で使っても、かまわないですか?/たなかれいこ
○俳句の先生によって違うというのではなく、この季語は「時代の変遷によって、季語の把握が変化してきた」ということです。元々は、春の風光、光景を表現する季語だったが、字面からの印象で「春の光」陽光としてこの季語を使う人が増えてきたということです。誤用から新しい意味が生まれてくることは往々にしてあることです。その過渡期にたまたま私たちは生きているわけです。それらを理解した上で、主体的に判断するべきです。

●木漏れ日ですが、太陽と木々青葉で夏のイメージが強いです。季語になりますか?歳時記に載っていません。ご教授下さい。/ドラタンリュウジ
○季語ではありません。

●いつき先生こんにちは。 前回の「初鰹」の句を投句した後に季重なりに気づき、あちゃーとなりました。勇気を出して投句したのに…。ポケット歳時記だけでなく、インターネットでもどんどん季語を調べたいと思います。ものすごく悔しかったので、こつこつ積み重ねて自分で納得のいく句が詠めるように努力します。よろしくお願いします。/ゆうほ
○インターネット上の歳時記には、記載があやふやなものもあります。しっかりした編者の歳時記を購入することを薦めます。ポケット歳時記は、携帯に便利だけど、家には一冊、しっかりしたものを置いておくといいですね。

●質問です「蚊帳に入り寝かせてくれし叔母傘寿」は夏の句になると思いますが 叔母は春生まれです。ただ叔母の一番の思い出は蚊帳の中でのおとぎ話なのです。 こういう時、春の傘寿を夏の句で祝ってもいいのでしょうか?/定吉
○自分の思い出が「蚊帳」にあるのですから、春生まれということは気にせずに詠まれたらよいと思います。

●俳句の季語ですが例えば「白シャツ」を「白きシャツ」とか「白いシャツ」などに分けて使うのはダメなのでしょうか?/冬菫
○季語としては、基本的には「白シャツ」ですね。「白きシャツ」「白いシャツ」を季語として使いこなせる場合もあるかもしれませんが、こればかりはケースバイケース。個々の判断となります。

●教えてください。ピカソの忌は季語としてありますか。また、外国の人の忌日の季語はあるのでしょうか。 よろしくお願い致します。/谷元央人
○「ピカソの忌」を採録している歳時記はまだないのではないかと思います。総合俳句季刊誌『俳句α』には、「夏井いつきの発掘忌日季語辞典」という連載を始めました。「ピカソの忌」も考えてみます。次回の募集は、「ダイアナ妃忌」です。ご投句下さい♪

 

●新しい投句・投稿システムについてのお願い
 投句・投稿フォームが新しくなっています。投句数の増加に伴って、仕分け作業に多くの時間を要します。以下の事項を守って投句投稿して下さると、組長の負担が大きく減ります。ご協力よろしくお願いします。

①俳句の欄には俳句のみ記入して下さい。一つの欄に一句を厳守。

②「俳句に対するコメント」の欄は記入する必要はありません。(特に気になることがあれば記入していただいても結構です。)

③「ギャ句」「聞き倣し季語」は俳句欄に記入して下さい。ギャ句の原句は「俳句に対するコメント」の欄に必ず記入して下さい。

④「兼題季語についての質問・考察・情報(火曜日「俳句道場」)」は、火曜日「俳句道場」への投稿です。

⑤「『俳句ポスト365』への感想・質問・要望・俳号の変更・各地の吟行情報など」「組長&ハイポニストたちへのお便り・近況報告など」はそれぞれ水曜日への投稿です。内容に合った欄に書き込んで下さい。

夏井先生

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