俳句ポスト365結果発表

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第201回 2018年7月26日週の兼題

  • よしあきくん一期一会の一句
  • 初心者向け解説コーナー今週の俳句道場
  • 今週のお便り
  • 人・並選の俳句
  • 天・地の俳句
本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。

人

一握の稗を農業指導員
あつちやん
柔らかき陽に天領の稗を刈る
あつちやん
稗戦ぐアジアの塵を捨てざりき
ウェンズデー正人
女王卑弥呼稗高々と陽へ焙る
ウェンズデー正人
稗を引き稗食ぶ人の厚き爪
うしうし
稗熟れて夕日一村朱の底に
うしうし
稗畑とろろのやうな雲のした
ウロ
稗粥のまへに稗酒マタギたり
ウロ
稗の穂や関西空港まで百里
きゅうもん
稗刈の列に妊婦のをりにけり
きゅうもん
デイダラボウの寝座へ捧ぐは稗
クラウド坂上
雲よりも高き段畑稗を抜く
クラウド坂上
雲の名一つ移ろいし田に稗を取る
くりでん
稗熟れて土偶も月も孕みたる
くりでん
在りて無きやうな畦なり稗実る
さるぼぼ@チーム天地夢遥
稗実るしやんしやんしやんと神楽鈴
さるぼぼ@チーム天地夢遥
稗は粉に家出はいつも朝星と
じゃすみん
どの家も子沢山なり稗を抜く
じゃすみん
稗刈るや偏平足は誰ゆづり
すりいぴい
犬らしく犬は吠えたり稗たわわ
すりいぴい
稗を刈る涼しなったらのみにいく
ちびつぶぶどう
稗を抜く女高笑いの齦
ちびつぶぶどう
准教授こちらが稗の甘さです
ツカビッチ
吹き渡る田稗の小言にやあらむ
ツカビッチ
保食神のまなしり稗の錐
つぎがい@保食神=うけもちのかみ
稗苅るや風しゃらしゃらと遠山へ
つぎがい
乳臭き胸に抱かるる稗の草
テツコ@第二まる安
稗抜きし後家の土偶のごとおゐど
テツコ@第二まる安
移住せし山村稗など植ゑてみる
でらっくま
ほつほつと稗炊く鍋のささめごと
でらっくま
オシラサマ語られ稗の穂は尾つぽ
どかてい
背は下の子の方が伸び稗熟れぬ
どかてい
雑穀と呼ぶなよ稗はカムイの実
なみはやらんる
縄文の石もて敲く稗一穂
なみはやらんる
古賀さんは有機農法稗繁茂
にゃん
稗の実や癒へしチュン太を野へ放つ
にゃん
泥濘に稗引く膝が笑ふまで
ふじこ
稗垂るる峡の荒地の底力
ふじこ
ごんとなるねずみ返しや稗熟れる
ぼたんのむら
封印の村史稗さえ実らぬ日
ぼたんのむら
一本の稗の穂月へ届きけり
みくにく
稗の風縄文土器の炎(ほむら)跡
みくにく
稗の三角青い空も三角
むらさき(6さい)
稗ゆれるだぶんだぶんと稗ゆれる
むらさき(6さい)
探偵の蓬髪稗田渡る風
めいおう星
べたべたと日の差してゐる稗田かな
めいおう星
稗ゆらゆら鍬噛む畑の固き風
もせきのこ
稗に風朽ちゆく村の夕の蒼
もせきのこ
たわわなる稗健やかな祈りごと
モッツァレラえのくし
もう二度と戦をしない稗たわわ
モッツァレラえのくし
老人会の見守る下校稗を引く
ももたもも
父にきた見合話や稗かしぐ
ももたもも
稗枯れて野や茫々と烟る雨
よしおくん
稗の穂やかそけき神の匂ひして
よしおくん
稗飯や瞽女哭くやうに笑ひをり
ラーラ
稗抜くや官女の裔と武者の裔
ラーラ
稗実りました二ねん二くみだより
或人
稗傾ぐ親戚みんな公務員
或人
出征の幟すぎゆく稗田かな
伊奈川富真乃
稗突くや赤子尿する篭の中
伊奈川富真乃
稗飯やト書に此処で泣くとあり
伊予吟会 宵嵐
惜敗のラジオぞ止むる稗田かな
伊予吟会 宵嵐
引っこ抜く耳と舌ある方が稗
一斤染乃
稗そよぐ音は土偶の笑ふ声
一斤染乃
稗熟れていつぺんにくる忌日かな
一阿蘇鷲二
稗熟るや本家男児に恵まれず
一阿蘇鷲二
稗飯や土間に赤子を転がして
一走人
稗実る青天井を独り占め
一走人
稗引くや荷台にがなる古ラヂオ
夏柿
稗の穂や鯨のやうな雲一つ
夏柿
風の行く先は内地や稗熟るる
歌鈴
畑稗を漕ぎ行く郵便配達員
歌鈴
犬稗やたまに卑屈といふ保身
霞山旅
稗洗ふいのちどこまで小さくなる
霞山旅
稗の穂の太れば暗き陸奥の空
樫の木
チョウさんに七人の子や稗を抜く
樫の木
稗を搗くアイヌ嫗の黥の貌
稗抜の女猛々しき乳で
稲稲稲稲稲稲稗稲稲稲
亀田荒太
稗刈らぬ山畑山に戻りゆく
亀田荒太
直射日光膿むやうに稗熟れぬ
蟻馬次朗
あの稗を抜くまで夜勤あと二回
蟻馬次朗
稗抜くや古稀を過ぎたる若い衆
古都ぎんう
稗畑じさまの兄弟十二人
古都ぎんう
稗は逞し革命に色いらぬ
綱長井ハツオ
血生臭き長岡闇市の稗
綱長井ハツオ
稗の飯大きく笑ふ家系なり
香野さとみ
怒りても平らな貌や稗の飯
香野さとみ
鈴かけて唄ふ女の稗躍る
香壺
稗刈りし宵の女のよまひ言
香壺
ひび割れの大地よ空よ稗の穂よ
斎乃雪
畑稗の空一片のよどみなし
斎乃雪
稗の殻吹きとばす東京の空
三重丸
嘴を一周稗の丸はだか
三重丸
稗の穂やけふをあづけてわし掴む
山西琴和浦
ふよふよと迂れば其処が稗の原
山西琴和浦
校了し稗穂に満つる薄暮かな
次郎の飼い主
稗を抜く文語詩を読むごとく抜く
次郎の飼い主
もしここが火星としても稗がある
七瀬ゆきこ
誰のものでなく勃勃たる稗よ
七瀬ゆきこ
粟稗を刈る鎌の歯の錆たまま
朱河
稗干すや弔ひ終へし山の風
朱河
風立つ日稗の俵の縄を切る
朱契
猥雑な詞を笑ふ稗を搗く
朱契
追伸を書き畑稗は少し熟れ
酒井おかわり
稗 貧しかったな 愛あったな
酒井おかわり
野稗かな谷底ひびくサンポーニャ
純音
稗抜くや坪三万の国有地
純音
鈴つけて埴輪の馬よ稗たわわ
小泉岩魚
遠野三山晴れて稗の穂黒光り
小泉岩魚
稗を扱く手つき宿六こなれをり
神山刻
稗のいろ淡月浴びていたころの
神山刻
稗の穂の太陽を容れなお貧し
星埜黴円
稗苅るは百済の嫁か背の高き
西川由野
をちこちの稗に神狐の尾の揺れて
西川由野
ほらここにヒヨロと生えとるのが稗だ
村上 無有
稗熟れてゴツゴツ龍の背のやうな
村上 無有
畑稗やタイヤは五年前のまま
村上海斗
畑稗や水は朝日のように湧く
村上海斗
難読の地名消えゆく稗の風
大雅
稗の穂や頭擡ぐる測量士
大雅
稗の穂や毛野のみささぎ荒々し
中岡秀次
千年のけかちの国に稗一穂
中岡秀次@けかち(飢渇)=飢餓と渇き
姉様の脂浮く湯や稗熟れぬ
桃猫雪子
じいさんは死にばあさんは稗を揉む
桃猫雪子
稗熟るるぬつと現る薬売り
湯川美香月
犬稗やお嬢七つで奉公に
湯川美香月
毀れたる土偶出でたる稗田かな
内藤羊皐
稗の穂や逢瀬といへど遊戯めく
内藤羊皐
稗の穂や卜ふために屠る牛
播磨陽子
豊かなる稗さりさりと野辺おくり
播磨陽子
警報は渉る長けたる稗の穂を
比々き
稗抜くや傷つきやすき山の肌
比々き
姉さんと稗の垂穂を水神へ
蜂喰擬
銃声は遠く稗の穂殻ばかり
蜂喰擬
鉄塔の影を担ぎて稗垂れり
牟礼あおい
稗そよぎ仕方無きほど雲白し
牟礼あおい
稗を干す明日から上がるたばこ税
有瀬こうこ
稗を干す三期連続無投票
有瀬こうこ
稗嗅ぐやブルック大尉の羅針盤
蘭丸結動
稗刈や洗礼名を預かりぬ
蘭丸結動
稗を引く父の横顔ぎしぎしと
李子
ひとりつこ政策破綻稗をひく
李子
稗の穂は堅いしねじねじは解けぬし
竜胆
天狗風来るぞ稗の穂取られるぞ
竜胆
怠そうに稗の穂群れる北負村
24516
開拓の赤き獄衣や田犬稗
かもん丸茶
おほかたは星になりたるらし稗は
ことまと
稗黒く実るこの谷を捨てる
ぐわ
稗刈れば埴輪大きく口を開け
こはまじゆんこ
稗熟れて山鳩色の穂の重さ
ちゃうりん
稗喰うて土偶の尻のでんとかな
トポル
持ち癖の強き木槌や稗を打つ
大塚迷路
桧皮色奥羽の水の稗畑
28ひろきち
大切に育てしものが稗だとは
99カリン
稗は稗あんたはあんたそれでいい
be
抜き置きの稗一雨に立ち上がる
Kかれん
稗殻の大地へ還るやうに置く
Mコスモ
捨て稗の畦に青々うずたかし
n・桂月
熱き田に身体沈めて稗引きぬ
PON
讃美歌の風に途切れる稗田かな
yoko
稗に手をかざす鏡の中の歌
Y雨日
風くさい道路うるさい稗まずい
あいだほ
稗を炊く孕み土偶の息深し
あつむら恵女
献上の稗刈る朝や日本晴
あまぶー
昨日までなかったはずの稗五株
あみま
みちのくの奥へ奥へと稗畑
いまいやすのり
稗の穂のむらさき昏き吉備路かな
うさぎまんじゅう
沸々と鬱々とせり稗畑
お気楽草紙
畑稗や草木ゆつたりと鮮やぐ
かぬまっこ
稗粥の淡く瞼にデンデラ野
かのたま
稗の穂よ一筆書きの稜線よ
かまど
神聖なる稗酒長老より給ふ
かをり
稗の穂や正直なるは生き難し
キッカワテツヤ
稗飯を掻き込む卑弥呼のごとき嫁
きなこもち
この田にもカッパが蒔いたか稗生える
ギボウシ金森
縄文のヴィーナス稗の収穫祭
きみこば
稗痩せた奈良の明日香の古墳群
きんえんくん
千畳の裾野に稗の匂ひかな
ぎんやんま
稗飯や住職の説く綺麗事
群生の稗突っ切れば海食崖
くさ
方舟の鳩と烏に野稗かな
ぐずみ
稗飯や兄ちゃんにアカガミがきた
ぐでたまご
稗の穂を抜いて髪挿して国産まん
くらげを
女衒ゆく影なき夜の稗畑
ぐれむりん
戦争の前と後との稗の味
クロまま
稗抜きや腰のラジオのホームラン
けら
御神水あつちと示す稗の先
こじ
稗は穂に常設決まる診療所
このはる紗耶
引く稗に出自問はれてをりにけり
こま
稗豊か住処へコロボックルの列
ざうこ
稗のつぶつぶつぶもすこしがんばるよ
さとうりつこ
稗の穂や青年会の見合いなり
さとう菓子
秒針の音痛し稗飯喰らふ
さとけん
稗のほの子犬のはしゃぐさんぽ道
さな(6才)
稗を引く火星を見上げ稗をひく
しいぎりえ
剣山に稗の表の顔さがす
しいちゃん
稗を刈るジロー吠えても稗を刈る
しー子
赤銅の日の輪連ねて稗揺るる
しゃれこうべの妻
稗の穂やセキセイインコ舌厚し
シュリ
野稗抜く兜のかけら転げ出る
しょうき
稗の穂や理科教室の堅き椅子
しんしん
稗畑にむせ返すよな昭和あり
ず☆我夢
稗抜きし腕を後ろへ放りけり
すえよし
戦争を語る父の背稗を抜く
せつこ
雉鳩の喧嘩のわきの稗そよぐ
だいふく
鉄塔は夕日のあばら稗撓む
たんじぇりん金子
畑稗や縄文人も見し火星
つつ井つつ
ひえばたけあれはくるまというんです
とうい(3さい)@代筆:登りびと
稗畑が窓に在るインドカリー屋
ときこ
休耕田稗作推進研究会
ときこの母よしこ
竜住まふ日の本の国稗を引く
ときめき人
しゃがんではせーので引き抜く大田稗
とし
三方の稗夜行列車の振動
としまる
検見抜けの稗畑ありと聞き来たる
どろん
公達のおもざし少し稗を刈る
とんぼ
握る手の節確かなり畦の稗
なご
玄孫の名唱えて祝う稗の膳
ナタデココ
小夜ふけて稗搗唄の囲炉裏かな
ぬらりひょん
稗の穂や震災ゴミにお仏壇
のら
稗飯掻き込みサトは女衒と村を出る
はぐしー
有精卵透かし見る目や稗たわわ
はまのはの
太一めが田んぼの稗を引かずをる
はまゆう
稗一穂石棺のアンドロイドに
はむ
馬頭観音拝み畑稗広がりぬ
ヒカリゴケ
例ふなら綺羅星はこの稗の粒
ひでやん
真っすぐに伸びて稗の字悪びれず
ひな子桃青
芸能ニュース敏し疎しや稗熟れぬ
ひねもす
稗引きて食はれぬ稗のこと思ふ
ひよこ豆
古事記編む合間の稗の実りかな
ひろろ
稗抜きや夕さるまでに終らんば
ひろ史
暮れなずむ田にざばざばと靡く稗
ふくろう悠々
空覆う山陰は濃く稗畑
プリマス妙
キャラメルは夕日に溶けて稗の畑
ふるてい
開拓の志負ふ稗を引く
ペコちゃん
稗の穂やふんどし締めて向かいけり
ポキヨシ
人を焼く匂ひや稗のかみごこち
ほろよい
伸縮の鳥群の落つ稗畑
ぽんたちん
ハイエナの死肉に群れる稗穂かな
マオ
稗二合三合四合やろくでなし
まるちゃん2323
野稗はや花穂を付けて砦めく
みなと
畑稗や進路調査のまだ白し
みのる
ユーカラの調べ暮れ行く稗畑
みやこわすれ
畦の稗気まぐれ風に声もらふ
み藻砂
猫の乗る櫃の中身ぞ稗のはず
むじーじ
稗そよぐ花巻はるか学友があり
むたき八八
稗の穂やイーハトーブの道の駅
むったん
稗の畑やれることやる老いの日々
もりお
ムックリと酒とピパヤの夜がきた
やえ子
稗の酒大地の果てを旅役者
ヤッチー
稗取りや畦の赤子は泣きやまず
やまぐち
三宝の稗払暁の砂利の音
ヤマボー
ひえのほやつぎはとりさんごっこやで
ゆいのすけ3さい
稗を干す南部片富士今日も黒
ゆうり
稗に雨黒曜石は鈍く輝る
よだか
稗架干し稗香漂ふ峡の晴
らくさい
稗抜くと眼鏡をかけて田に入りぬ
らごん
のしのしと透くる神々垂るる稗
ららやにほ
トゥクトゥクの休みてゐたり稗の風
る・こんと@トゥクトゥクはタイのオート三輪タクシー
稗刈るや雁木造の商店街
ローストビーフ
稗の穂やオシラ遊びの子を呼びて
わらび一斗
もっと明るく稗の話をしよう
哀顏騎士
稗の里女衒の耳の潰れたる
葦たかし
祖父は蝦夷祖母は陸奥の出稗のまま
杏と優
蟻塚の聳え立つごと稗熟す
伊介
脱穀機震えときどき稗を吐き
伊織
屯田兵稗刈る朝の砂の家
胃痛
稗黒々太陽軌道赤道上
育由
稗飯にたぢろぐ子らも戦へり
野仏に稗盛る村の神事かな
一人静
稗の里昔ばなしの山高く
羽 真美佐@常田富士男様のご冥福をお祈りいたします。
ッンガッンガと牛むさぼるは稗の餌
羽光
稗伸びるこの分流はいづこまで
卯MOON
稗の穂や花の窟に神眠る
栄魚
稗引くや明日から十日湯治場へ
永想
雲の密度の稗むらむらと浮く田の面
遠音
稗を刈るくの字の腰の軋むこと
塩の司厨長
一穂の稗やトタン板の破片
塩豆
稗の地はきびしく抱きやさしく尖る
可笑式
稗稔り飛行機雲は消えぬまま
花咲明日香
畑稗や空の機嫌を取らぬ場所
花伝
稗の影伸びゆく畦の崩れゆく
花南天anne
稗を引く昔々を語り継ぐ
稗の穂や我より高く身じろがず
雅喜
氷河期もそろそろ終る稗実る
海風山本
しんぶん赤旗を縛りて稗を引きにけり
灰色狼
竈元の埃に稗の紛れたり
街麦
神酒醸すピリカメノコや稗を摘む
笠原 理香@ピリカメノコはアイヌ語で美しい娘、アイヌは稗で酒を醸す。
社宅から五時間稗を抜きに来た
瓦すずめ
大雨のやうやう止みて稗のめし
閑茶
眼鏡落つ早二時間も稗を抜き
岩のじ
こんなもん稗しかできん田じゃあけん
軌一
稗の穂の熟し埴輪の美豆良かな
輝 龍明
口癖は稗を食うたと七回忌
輝棒
稗熟れてやうやく乳の張る兆し
久我恒子
まだ被災地と呼ばるる土に強く稗
京野さち
稗抜く田に防災無線の人探し
空 春翔
稗の田やすぽんと鳥の放たれり
玉ゆき
幕末の稗の根腫瘍めく渋谷
玉庭
稗畑の突き当たりより山と呼ぶ
玉木たまね
右みのぢ左ひだぢや稗揺るる
金子加行
稗取りや抜釘手術の日も近し
金治宜子
稗の粥うすき身空や花いちもんめ
吟  梵
稗の穂や奴もいる同窓名簿
桑島 幹
稗引くや鴉の帰る山赤し
群馬の凡人
稗食べてみる野の鳥になってみる
渓湖
稗飯や詩人だらけの国に住み
鶏侍
電灯のぽすんと消えて稗畑
月の道
稗粥や桃色の岩塩削る
月花
母さんの命日過ぎて稗の立つ
月々
白神の風へ聳ゆる田稗かな
月見柑
稗揺れて田んぼに同じ風の吹く
月城花風
稗の穂や鳥の墓名消え去りて
犬散歩人
犬稗の制圧へ鎌五人衆
古瀬まさあき
纏いつくタールの風に稗揺れり
己心
稗の唄タミウタとなる大和かな
光乃
満腹を覚えぬ空や稗そよぐ
広瀬 康
稗撒くや火星移住の一年目
江戸人
稗熟るや津軽は風の通ひ道
江戸川青風
影置いて走る国境稗踏んで
江口小春
息子らは町へ戻りぬ稗を抜く
江津子
稗実る上々吉の狼煙かな
紅の子
祖谷村の弘法稗の聳え立つ
香舟
口噛み酒のふくふくふくと稗の息
高野由多
稗の穂や入り日に結ぶ九字の印
克巳
稗飯や木喰仏は泣く笑ふ
根子屋彦六
屈葬や婢のごと稗垂れる
佐東亜阿介@チーム天地夢遥
摩周湖に星落ちて稗実りけり
砂山恵子
稗の穂やかちかち山は燃えてゐる
彩楓(さいふう)
稗熟す卑弥呼を映す神獣鏡
歳三
稗ひけばハイドンのごとき海流
斎藤秀雄
てのひらの稗より微か縄文の声
桜桃の里
鳥の餌からわしわしと稗育ちけり
三重野とりとり@庭に鳥の餌を撒きすぎて、鳥が食べきれず、稗だの粟だのとうもろこしだの向日葵だのが芽を出して育ってしまいました。(実話)
稗の畑さびれて夜の鴉かな
三輪えつし
稗飯や少年大志抱きけり
三輪佳子
稗食めば大和し思ほゆ防人
山の中のオクラ
愛犬を探しています稗揺れる
山香ばし
四郎五郎も育ちざかりや稗実る
山内彩月
郷土愛を理由に稗が抜けますか
司啓
畦道の猫の欠伸の先の稗
試行錯誤
稗引いて四辻に稲荷大明神
耳目
ぐったりと疲れし稗の重さかな
宗本智之
木偶の坊我は生くるに稗を掻く
春日のぽんぽこぴーな
火の神へ熾き二かけら稗の酒
春野いちご@アイヌの重要な祭事では、稗を原料にした酒「トノト」が神様への供物として重要な役割を果たすとか。醸造の最後の工程では、炉から熾火を二片加えて、火の女神に醸造の成功を願うそうです。
稗枯れて空なんどでも蒼くなり
城内幸江
かやぶきの軒の稗束かぜ匂ふ
新田 淑
稗搗くや吾が持つ杵は黒光り
森一平
稗刈るや三つ編みお下げの子の混じる
真繍
戦ぐ稗ここはみちのく旅なかば
水夢
散策や稗の実踏んで古墳群
粋流
オリオンの赤き一星稗熟れぬ
雀虫
足跡は子供の歩幅稗畑
稗を抜く豊満なる後ろ姿
晴好 雨独
ほんたうのひとりぼつちや稗ばたけ
清清檸檬
稗まほろばヤマトタケルノミコトなり
西尾婆翔
稗の畑黄なるしづかさ谺して
青伽
金次郎像も二代や稗を引く
青柿
稗引いて見たこともなき海を恋う
青萄
稗の穂や二十八週目の胎児
青楓也緒
稗抜いて真っ赤に星の昇りける
石井美髯
稗抜かん金運だけは良き手相
石川焦点
賊軍とされし家門や稗を抜く
石爽子
稗の穂や雨に駆け抜く飛騨の野馬
赤馬福助
無造作に引き抜きこれが稗だよと
雪うさぎ
稗を刈るとっておきの中厚鎌
千恵
ノギヘンニイヤシイトカクヒエカナシ
善多丸
ゆふぞらを使い古して稗の穂は
倉木はじめ
稗は六等星遠いだけの星
蒼奏
稗垂るや光堂よりあやこ唄
多事@あやこ=お手玉のこと。
稗植ゑて始まる北の開拓史
多々良海月
これは稗聞き聞き抜きて小さな手
駄口竹流
稗の実の小さかりけり止まぬ雨
大井河薪
猫の尾やふくふくと稗育ちをり
大槻税悦
稗の実や素直に伸びて頑固者
大富孝子
潮待ちの引揚げ船や稗の飯
大福ママ
稗熟れぬ狐は嫁に行くらしい
沢田朱里
しなやかに名を覆す稗の房
谷口詠美
見定めて抜くべき稗へ真つしぐら
谷川の蛍子
大なゐに割れし大地よ稗たわわ
短夜の月
たつぷりと女は尻で稗を刈る
竹伍
稗刈や風に言葉を乾かして
中山月波
畑稗や祖父の野良着の丸き継ぎ
中西柚子
雲泳ぎさわさわさわと稗の海
中村水音
畑稗やばばさま百年生きました
宙のふう
けふもまた遺品整理や稗畑
朝桜咲花
昨日見ぬ稗の穂風に揺れにけり
長谷川 ひろし
縄文人の顔の復元稗実る
直木葉子
見逃しは不覚に候稗猛る
津軽まつ
子を産みに帰る古里稗穂波
辻が花
稗さえも育たぬ土地になりにけり
天晴鈍ぞ孤
稗引っこ抜くしんがりの合図として
天野姫城
稗熟るる秘境平家の姫募集
田中耕泉
稗の穂や弱者は並べて子沢山
田邉真舟
全身を鳴らして風の稗穂かな
登りびと
月を齧る鳥稗など眼もくれず
冬のおこじょ
稗抜くや保食神の眼より
藤井祐喜@※保食神=うけもちのかみ
いい奴は死んだやつだ稗なんか食って
藤鷹圓哉
プツプツと途切れるラジオ稗をひく
豆田こまめ
大地から稗は伸びヒト人になる
銅鑼の音
稗つきの歌を聞きつつ稗を捨つ
徳永 北道
稗を搗く音に赤子の目覚めたり
楢山玄冬
ユーカラの低き聲かな月の稗
楠えり子
稗抜くや資源ごみ出す木曜日
日記
稗の穂や何時までゐるか居候
日出時計
稗五合ついて彼方の島暮るる
猫愛すクリーム
稗つき唄祖父の自慢の木臼干す
猫楽
稗醸す醜女な巫女の唾液かな
白瀬いりこ
稗抜いて子宮内膜症憤怒
薄荷光
磔刑のベロ出しチョンマ稗実る
稗刈や星間移民計画図
尾内以太
軍場の記憶千年野稗刈る
柊 月子
稗刈るや実も葉も殻もいとおしみ
百合乃
痴話喧嘩果てたり田稗ひろびろと
舞華
のびのびと稗が育つや味知らぬ
風らん
山よりの夜風触りぬ稗の先
風花
大地球銀河の中の稗の粒
風峰
稗刈や耳欹てる瞽女の撥
福良ちどり
晴天や幣振るふごと稗を刈る
物心
鳥越の一向一揆稗を引く
文女
徘徊の父帰りたり手には稗
聞岳
風すこし稗の穂だけが目に残る
平康
縄文の空を継足す稗の畑
蜂里ななつ
稗手向く神が眠れる山へ礼
豊田すばる
無住寺に黄ばむ過去帳稗たわわ
堀口房水
稗刈りて影くろぐろと痩せ居たり
本上聖子
悪役はなべて善人稗熟るる
凡鑽
会長を辞めて稗引く明日かな
未貫
稗たわわ金婚式は明日
岬りこ
稗黄金アイヌの酒は旨いらし
稗刈るやでんでら野一器量好し
霧子
いつになく獣めきたる稗刈女
椋本望生
約束は果たしてなんぼや稗嗤ふ
明夏
稗熟し三十路もとうに過ぎたけど
綿井びょう
稗だけを見定め刈っていく作業
野ばら
稗刈るや研修生はベトナム人
野々りんどう
殺されたたぬきを吸ひて稗熟れる
野々村
稗引きて爪に二粒残りをり
野良古
稗の穂や神に委ねしことばかり
柳児
幼稚園に預けて稗を引きにけり
有馬 美幸
傷口に結ぶ布切れ稗を刈る
稗刈や天狗森には日照り雨
誉茂子
稗引きや便座の少し冷たくて
葉室緑子
稗を食む鳥夕空の海の底
雷紋
赤福を土産に稗の話しなど
利平
稗炊きし厨の甘く昏き藍
理子
稗五つぶ縄文土器に食べ残し
立石神流
稗刈の日には毎年聞かされる
流川ゆきはな
醜男にも褪せぬ恋あり稗の房
龍田山門
稗しやらしやらなれば太陽かゆしかゆし
緑の手
稗引つこ抜く百姓に序列あり
隣安
稗みのり砂金のごとく零れけり
鈴木麗門
実験農場学士の植えし稗実る
老海鼠子
豊穣の稗高々と火焔土器
老人日記
じょんがらや神に捧ぐる稗の畑
巫女
稗穂刈る人に夕風あたりけり
淺野紫桜
稗畑「ダムいらない」の黒い文字
游真
稗抜きに縄文の根が抵抗し
珈琲斎
稗の道何故か左側通行
祺埜 箕來
稗抜きて捨つる轍や遠筑波
聰子
ブルーシートに眠る土嚢や出ずる稗
脩平
おんぶ紐のたわわな乳に触れる稗
芍薬
稗零るころころ笑ふ子の揺るる
蓼科川奈
腿の張る足欠く土偶熟るゝ稗
靫草子
反乱の兵士野生の稗を抜く
GONZA
夕光を稗黒々と抜かれゆく
あいむ李景
稗の田をかきわくる縄文の風
あい女
黒々と穂の豊満に稗畑
いごぼうら
古井戸はいまだ現役稗熟れぬ
うに子
雨支度して田に稗をぬく女
エイシェン
稗の穂や防空壕を埋める黙
おおやぶちょ
稗熟れてしがらみ多き恋ばかり
かつたろー。
山墓を囲む水田の稗高し
きのと
苗が伸び憎々し気に稗も伸び
くめ仙人
手に余る株の太さや稗を抜く
くろべぇ
放棄地に形見の稗穂雨激し
シニアモモ
一村の朽ちて棚田に稗ばかり
しろ
揺れすさぶ稗となりたき夜である
たてしな昇平
落人の墓守る村稗を抜く
とかき星
稗抜きや浮草脛にまつわらせ
ヘリンボーン富樽
野良ばえに稗かって分教場あったとか
ミセス・ロードムービー
稗を刈るイーハトーブの風強し
めぐみの樹
痩せ土に稗の生えると聞き及ぶ
弓女
濃く熟す稗や火星の大接近
虚実子
風甘し刈安色の稗の国
桂奈
うちばかり稗の生えたるたんぼかな
高橋寅次
稗の穂のとびとびに在る田んぼかな
今井佳香
眼に当たる稗の憎しと引つこ抜く
根本葉音
水汲みの少女稗つく母のもとへ
佐藤直哉
稗熟るる里昃りて重き風
笑松
青空に稗洗われて実りけり
赤好庵
稗食えばだんだらぼつちになれるかも
雪花
稗の国王は貧しさ分かち合ふ
凪野たいら
禍患また禍患や稗の只管よ
武井かま猫
一陣の風や圃場の稗稗稗
文月さな女
橋多き川の向こうの稗旨し
羊山羊
稗の穂や邪馬台国はこの辺り
欲句歩
稗そよぐアテルイの駈け抜けし野に
立川六珈
ゆく雲に何を頷く稗の房
六々庵
稗たわわ火星近づく音がして
朶美子(えみこ)
稗放るコンクリートの畔に猫
蓼蟲
稗の穂に線量計のぶれる朝
くさぐき
稗伸びん放射線量消えぬ郷
ゆづき裕月
婆の腰稗抜き刈りて曲がりけり
萬代草舟
稗引くや農婦の腰の九十度
洒落神戸
田に入りて稗抜く腰を浅く折る
クズウジュンイチ

並

みちのくの稗つまみ上ぐ餓鬼の指
☆彡ましろなぎさ
餅のあじ忘れじ戦後の稗のめし
1ひよとり
モノクロの写真の祖父と稗畑
28あずきち
稗嗤ふ田に余りける草を引く
⑦パパ
縄文を駆けて今世に稗のあり
aya
平面に飛び出る稗を刈りにけり
chiro
干し稗をホテルロビーの花材とす
COSMOS
小さき稗首を切られると知っている
Elise
稗の穂の危うきほどの実りかな
HGDT
稗の味紀寿の婆ばに問うてみる
KAZUピー
稗つきの歌にあわせて稗をうち
kkk
稗の粥食せし古人に思ひ馳せ
sakura a.
生きる事稗の穂先の垂れる如
sol
稗炊けて土間に散らばる話し声
TAKO焼子
筵織る曽祖父の背や稗の餅
あいみのり
思い出す戦後のあわれ稗ご飯
アオキシゲル
畦道のリヤカーの満載の稗
アガニョーク
稗爆ぜてこそぐる風や野に立てり
あけび庵
足踏みは稗をぶんぶん飛ばしけり
あさり
焼き畑や稗搗き節がこだまする
あすなろ
雲流れ稗伸びんとす棚田の朝
あまぐり
稗噛みて好古陸軍を目指す
あめふらし
稗喰う鳥の一所懸命をじっと見る
あら さなえ
稗三合八戸藩に一揆の知恵
アリマノミコ
稗飯を出っ腹かかえ朝餉かな
あわの花水木
行く鳥や子の長き列稗畑
いくらちゃん
一画を稗にすべしとある家訓
いつき組リスナー班・旧重信のタイガース
稗引きてこぶしのまわる炭坑節
いつき組福岡リスナー班/由美子
岩塩を舐めて過ごすや稗の味
いつもの花影
畔に陽や雀踊りし稗実る
いなべきよみ
稗搗くや座敷童の宿ここに
いもがらぼくと
指太し運針美し稗の穂や
いろり
土佐の市寝ぼけまなこに稗の餅
うずまきタルト
稗の味知らぬ孫子や祖母供養
うづら
遠い日や里一番の稗搗節
オアズマン
稗の穂や古墳の眠る土師ノ里
おがたま
稗刈りや全て忘れてしまいたし
オキザリス
稗を刈る田でも畑でも実らせて
おくにち木実
野に稗の種万倍のパワー哉
おけら
稗の穂は縄文土偶の首飾り
カオス
稗の実を田畑にこぼし離農せり
かざばな
稗の穂の餌をつつく小鳥と家族の輪
かずポン
刈り洩れの稗を巻き込むコンバイン
かたな
歌いつつ弥生土器稗皆で入れ
ギコ
稗知らず雑草のごとき踏みつけて
きさらぎ
稗の飯はじめて食うぶ陸奥の旅
きょうや
稗の飯一度は食べてみたくあり
キョンちゃん
稗干しは長いトンネル抜けたとこ
ぐべの実
稗刈りや十粒つきたる無精髭
くま鶉
黄金の中に稗の穂顔を出す
くむ
谷筋の休耕田に丸む稗
くるみだんご
飄々と稲のつもりの田稗かな
けーい○
阿那律に頂いた稗至福なり
こた@阿那律(アナリツ)は釈迦の弟子
今迄は軽んじて来た稗許せ
こてつ川
片付かぬ机と稗の握り飯
ことり
稗つよし母の繰言稗のこと
こはぎ
食ひぶちの己が稗搗く小作の子
ころころぼっくる
稗ゆらゆらまた訪ねたし吉野ヶ里
ころん
窮屈に積みし田稗の青さかな
さきのジジ
生き延びし稗の一叢天を衝く
さくみ
似て非なる稗の一穂を供えをり
さくやこのはな
身勝手は人の生き様稗を抜く
さぶり
見当たらぬ昔は稲ぞ今は稗
さゆみ
早朝に我がもの稗を採る農夫
しおかぜ
稗ありて繋いだ命ここにあり
しげる
今あるは稗のお蔭と翁らは
しげ爺
稗粥や拒絶の先に懐古あり
しみみ
粟や稗おとぎ話の握り飯
じゅりあん山本
稗草と格闘するはつよい母
しょうじろう
大鍋に稗煮ておりぬ若き母
すずめ
稗ってなに都会育ちの七十歳
スタルカ
稗実る射す陽ゆるやか筑後川
スピカ
光太郎の花巻の空稗の飯
すみっこ忘牛
祖父の指あれが稗だと教えけり
スローライフ
ふるさとの稗一つ無き干拓地
せいてぃ
飢えに耐ゆ頃もありしや稗を抜く
せり花
稗飯や縄文の夢歯に固し
せんざき魚也
幼子が指す畑稗に祖母の影
たいき
稗植うる里の田畑も過疎化波
たけし
田の草取祖母の指図の稗を抜く
たけ爺
稗の穂でどら猫じゃらす我が息子
だじゃれ
稗つきの音響きしや宿場町
タック
出迎へは稗の壺生け農高祭
たま
鶴富の正調かなし稗のめし
たんと
稗を抜く農夫に多し老いの顔
たん造
稗はっけんたんぼのなかののっぽさん
ちま(4さい)
人知れぬ山間深く稗の花
ちゅうちゃん
舌渇くインコを真似て稗つつく
ちょろたこいん
稗とても稗つき節も知らぬなり
ツーちゃんの恋人
早朝の雀の会話稗ばたけ
つつ井つつ夫
稗田んぼ時の重みのありにけり
つわきの嫁
稗たわわ縄文の世の百世紀
てまり
ほくそ笑む稗の後ろでかくれんぼ
てる
稗一つ見えぬ田に風天鵞絨よ
テン@第二まる安
稗嫋やか大和三山振り暮らす
としなり
一陣の風に稗の穂頷きぬ
とし子
報じては稗のお頭たわわなり
ともかわすてむ
稗だんご微笑む祖母と囲炉裏端
ドラタンリュウジ
稗揺れて縄文の風頬に触れ
とりぺい
追憶や稗に雀の集うかな
ドリルマン
稗の穂を日記に挟む母の夜
なかおち
縄文の風吹き抜ける稗畑
なかの花梨
稗食みし時代知らぬ子平和かな
なし
稗の穂の粒の螺旋の美しき
なないろ
稗の穂や変態を待つ蟲のよう
なみは
稗の穂よずっしり実れ晴れてよし
にゃんみー
稗の穂や荒野に一人たたずめり
ねこじゃらし
年貢米納め残せる稗の飯
ねもじ
稗引くや卓の質素な昼支度
のぶ子
稗を刈る祖母の手の甲しみ数多
のぼ子
稗つきて合いの手手楚楚ヨーホイと
のもとみな
打ちたるは杭引いたるは伸びた稗
のりた
そういえば昔稗畑大叔母が
バーバラ
黄昏れに稗抜きぬ母我もまた
はいすきー
稗の実や幾重の穎を纏ひけり
パオ
被災地の傷癒したり稗野原
はしびろこう
疎開地に見よう見まねの稗稔る
パッキンマン
稗ざららお昼休みはインコの係
はっぱ
ひとりだけ群れの真中でひとり稗
はなたれ
卑しからず米粒の中の稗の黄
ははろ
稗の飯山の向こうのキノコ雲
はやて
新嘗祭稗を召される御所の膳
はら美華子
稗の実を刺繍のように紡ぎけり
はんだけいこ
稗を蒔く雑穀ブーム続きけり
ピーター
稗干して風に消えゆく守子唄
ひいらぎ
ひえ餅や祖母の手のしわ笑いじわ
ひなたか小春
稗飯のおひつの匂い深呼吸
ヒマな主夫
餅のうまさ忘れしひえ食う戦後
ひよとり
祖母の声懐かし稗飯の話
ひよはるばば
ひえをつき唄う乙女の頬光る
ひろ
手塩にかけた稗なによりも甘し
ひろくん11さいのママ
稗の穂をつつく小さなくちばしや
ヒロタケ
稗食らう時もあるかな過去未来
ひろのじょう
聞こえくる稗搗く歌の早や調べ
ひろ志
稗粥をすする母また涙する
フィオナ
稗団子なめとこ山の熊も食う
ふうせんかずら
稗入りの雑穀米を仏前へ
ふさこ
稗抜くや子連れて戻る陸奥の国
ふっこ
これが稗子ら手のひらをじっと見ぬ
ふみゑ
稗枯れて背を曲げ急ぐ夜勤明け
ふわり子
稗めし欲す曾祖母今際の際
ペトロア
稗の穂やわたしには君が必要
ほしの有紀
山鳩の声に稗引くダム湖畔
ぽろたま
雑穀と呼ばれて稗は黙ってる
ぽんのじょう
稗を抜く女敵を探す目に
まいるど
一本の矜持もちたる稗を抜く
まさこ
田に埋もれ稗抜く女腕太し
まさよっち
稗飯や開拓の辛苦忘れじか
まなたか
稗粒を数えて待てと母が去る
まの
皺深き手に脱穀の稗の束
まめ小路まめ子
稗のつぶ嘴ひとつひとつ食む
まるひるま
稗つきや恋唄かけ合ふヨーホイと
ミィ
稗入りのシリアル日曜日の朝
みえ
稗の根の強情なこと手の痛し
みかりん
ままごとの茶碗盛りしは稗の穂か
みかん
雑穀のブーム稗の実見直され
ミセウ愛
みちのく路稗の穂垂るる黄金色
ミセス水玉
稗を引くモンペの紐と丸い背と
みち草
縄文の時を伝える稗の粥
みつき
稗の粒選べなかった運命や
みなつ
友達といっしょに食べて稗団子
みよしい
焼肉の店主稗めし覚えあり
むべ
稗抜きて枯れて重なる畔の道
むらたふみ
畦道や見上ぐ老婆の籠に稗
める
稗ごはん薀蓄傾け御為顔
もちえちゃん
小山なる畦にどっかと抜かれ稗
やぶつばき
稗の草合鴨さへも欺けり
やまぶき
稗の穂の怨念が湧き出るか如く
大切な写真のはじにひえが咲く
ゆうが
黄河の潤す社会や稗熟るる
ゆうほ
稗を抜く卒寿の父の指示通り
ゆすらご
ウィキペディアで初めて知れり稗の穂のいろ
ゆみ
稗の粒見つめ続けて子沢山
ゆみづき
稗の穂の仔細画きしゑかきうた
よあけの晩
踏まれても切られてもなお稗すくり
ようざん
あぜ道に毎年毎年稗実る
ようりうの滝
稗畑隠れる子らを探す母
よつ葉
稗抜くや泥田に足とられおり
よぶこどり
稗と粟先人の知恵遺跡にて
よりみち
稲の波頭抜きでた稗ひとり
ライブラリー
貧困のなくならぬ世や稗を刈る
らん造
冷えに耐え荒地に負けぬ稗最強
りぃらっくま
女神からは生まれ来ざりし稗の力
りう女
伸びし稗刈り取り逃れ誇らしげ
リバティーさん
豊かなり美しき国稗ありて
りんごのほっぺ
一万年へて縄文の土器と稗
るびちゅ
ひえあをくいろんなものにつかわれる
れい子
稗抜き女夫たててはや五十年
れっどべりー
田の中の稗抜く人や空青し
れんげ畑
稗刈るやふるさとの風びゆうと吹き
ロクヨン
稗すすり生き残りたり我が祖先
わたさん
稲刈りや邪魔にされつつ稗倒れ
わらべ詩
つきあたり右へ曲がれば稗畑
ゐるす
祖母憂い父は黙せし稗の粥
亜音洲
稗食えば鳥になれたかもしれない
阿波豊
稗を口にせず三十年生きる
愛棄丸
稗食し偲ぶ寸暇の貫頭衣
茜峯
里歌の稗搗節や新酒汲む
稗つきの音聞こゆるや木曾の谷
安田信洲
稗搗きて結ばれし縁五十年
伊藤欣次
目は離せ心離すな稗育つ
伊予吟会 玉嵐
元気かと毎年届く稗の餅
伊予吟会 福嵐
稗食らう小鳥の糞の軽さかな
伊予吟会心嵐
稗を打つ敗戦確と変わらずも
位相朗
田草取り投げ出す稗の根固くして
井上喜代子
稗の香はインコとキスのひなたの香
井田みち
抜きし稗抱へて道に捨てにけり
郁李
稗抜きに屈む腰にぞ鉛背負う
一宮寅五郎
初めての田を這う次男稗を知る
一咲ふゆか
無き祖母の面影浮かぶ稗の餅
一心
稗搗き唄う縄文土器の面輪かな
一茶お
戦後73年人は好みて稗食す
一呆堂
稗を抜く祖母の背中でみた夕日
右川かみな
掌の稗一粒ほどの父母の声
雨霧彦
稗食らう昔話の目にちから
卯年のふみ
縄文の祈り一閃稗照らす
瓜中不眠
稗作り飢饉救いし金次郎
詠野孔球
抜きん出て我が先にと稗熟れぬ
淡黄に光り唯生う稗無言
塩谷
縄文の食事を飾る稗ごはん
横じいじ
稗干せば、陽の匂いする荒莚
横山薫子
田のなかで稗はゆらゆらひのよきに
温湿布
稗を抜く憎しみ込めたる女かな
佳月
稗を食べお米の美味さ実感し
加藤賢二左右衛門
懐かしや家族で喰った稗ご飯
暇親爺
稗引くや黒き腕の男衆
花 節湖
あの頃は生きていただけ稗熟れぬ
花屋
稗の実や甑を使ふ弥生人
花柊
稗を頂く縄文時代の風なのか
花紋
オフィスは30階郷里の稗思ふ
茄子紺
いにしえを身で感じる稗の味
華らん11
稗の粒なぜか愛しくつまみけり
華らんまま
お供えの稗の一束孫に継ぐ
蛾触
引揚者稗が紡いだ我が系譜
雅雅丸
籠の外こぼれし稗を口にする
雅鬼
あぜ道の手のたう所の稗をとる
介タマ母@手のたう所(手の届くところ)
稗の穂を初めて見ゆる街育ち
海月@大阪
我は我と思い至るや稗の花
海野しりとり
塞がらぬ口や大豊作の稗
灰田《蜻蛉切》兵庫
孕みたるひとの食べゐる稗ごはん
皆見元喜
稗は穂に僧が手を打ち唄ひ出す
梶  鴻風
稗めしを食べた気もする戦時中
葛 けんじ
山背荒れ痩せ地に稗の海うねる
葛谷猫日和
雑穀の一役担ふ稗熟るる
勘太郎
稗の穂や忠言耳に逆らへり
幹弘
田稗刈夕陽に語る考のこと
甘泉
墓参り稗食わぬ世と報告し
甘平
犬稗の丈の伸びゆく早さかな
岩魚
語り継げ核の悲惨と稗の味
岩瀬侑
絵日記に残る稗飯食らう様
喜一郎
縄文の昔からある稗なれど
喜多輝女
稗を抜く曲がる背中や夕棚田
幾恋良石
兼題は縁もなき稗風立ちぬ
気のまま風
稗混ぜた飯戦争の味と言う
気球乗り
時移り稗も今では小鳥食む
輝峰亭
稗を置くシャッター街の米屋かな
菊池洋勝
たるさわは餓死無き里ぞ稗の倉
吉 や
平成の稗を求めて北に行く
吉野川
稗引いて厨煙りに戻り来ぬ
吉良水里
稗といふ戦火の果ての飢となりぬ
桔梗
はら満たすたべるものなし稗ごはん
丘 るみこ
爺たちは稗との戦ハサミ持ち
宮写楽
父そして祖父曽祖父も稗と生きる
宮島ひでき
一枚の田より稗抜く農夫の目
宮﨑紅清
馴染みなく稗とは何今の世は
京のみやび
夕映えに稗の穂揺れて急ぐ足
京丸
あぜ道で稗の実ひろう小鳥かな
京子
農機具に選別される稗の群れ
琴女
アク強く飽くなき味や稗と妻
筋トレ俳人
稗を刈り農婦は慈悲を垂れたまふ
近澤有孝
稗を引く女の背なか稲のなか
金太郎
稗の穂よ紛れて育つ水稲に
句詩呼
稗もらふネットのレシピ七十歳
稗混ぜて味よりもむしろおしゃれ感
空清
稗畠駆ける童の唄空へ
熊耳
稗取りや卵焼き付きお弁当
熊縫まゆ
ももとせや風立つ稗の色気立つ
栗田もとえ
深田なる稗抜くことも儘ならぬ
君島笑夢
稗を食み帰ること亡き君を待つ
母語る稗入りにぎり青き空
啓泉
稗入りの十穀米食み古代人
蛍川
今更と稗入りご飯祖母残す
結城里部
稔る稗人を非人と呼ぶ輩
月のうさぎ
ぶつぶつと稗抜きんつつお爺様
月の砂漠★★
稗茂る休耕田の畔崩れ
嫌佐久
北国のならではの稗まのあたり
権蛇邦子
廃村の鳥居の影や稗の餅
犬井山羊
祖母の手の温もり在りし稗田畔
研山
「若返る」殺し文句で稗2キロ
原田一行
稗を抜く母の背中に草の蓑
古椿
稗知らぬ娘らにブームの雑穀米
古都鈴(ことり)
棚の稗キラキラ文字で書かれおり
五月
昼食のカップスープへ稗足しぬ
鯉太郎
稗入りのどか弁持って学校へ
公毅
災害で稗未来食なりやせむ
向日葵太郎
これもまた五穀の一つと稗を抜く
好伴
色褪せぬ夢追いかけし稗田かな
江美子
稗飯を健康食と褒めるだけ
江里口泰然
稗食べる時代を知らぬ人ばかり
甲賀忍者
稗飯や話がついた墓仕舞い
甲斐太郎
風に乗る稗つき節や椎葉村
紅さやか
稗を食む祖母から洩れし幸の文字
行里
腰三つ叩きてばあちゃん稗の畑
香羊
くちばしの砂利から稗を選び取る
高村七子
祖母に訊く稗つき節の沁みる郷
高田 仁和加
カラスらの空中談義稗熟れて
高尾彩
稗の穂や背伸びせずなお顔抜けて
今治・しゅんかん
稗穂立つ清けきしじまに風そよぐ
佐々木芳雅
オキクルミ神の伝えし稗の田よ
佐山夕子
稗ざわわざわわざわわと語りくる
佐川寿々@チーム天地夢遥
婆の手は魔法産み出す稗団子
左門
不登校叱られ泣く子と稗抜く日
砂利道
点描のごとき野稗や穂は丸し
彩葉
アマランサス洒落た稗だと食べたっけ
菜々の花
稗の穂の頭(こうべ)を深く垂れにけり
咲耶とこ野
歴史上の言葉だろうか稗と粟
桜咲子
赤子背に稗搗くをみな夫は逃げ
桜姫5@女=をみな
ぬきんでて田んぼに稗の嫌われもの
桜木れもん
稗空へ高く差出す祓除かな
札六
稗の葉や棚田に迫る土砂の跡
雑草おばさん
ぷちぷちと命を繋ぐ稗五穀
三大夜景
次男坊夕日を受けて稗を抜き
三毳
田の稗を抜いては父の叱言かな
山口富子
稗の穂の見た目美し品凛たり
山都屋
伸び伸びのあまたの稗や休耕地
山本 力
稗刈へ卑弥呼の志気の高まりき
山本嘉子
立身も出世もせずと稗引けり
山本祥雄
聞いてみた古代のロマン知る稗に
山野はな
縄文人蒔きし稗いま吾食めり
山陽兵
稗酒や天宇受買女の乱痴あり
山椒法師@あまのうずめ
刺刺し穂先を並べ月夜の稗
珊瑚
縄文の土器の頃より野稗かな
残月
蕁麻疹白米食べたや稗の飯
史月
稗枯れて炭鉱跡に線路跡
四丁目
顔に泥互いに指差し稗抜く子
四葉
大地と一つの吾稗口にする
士王
初恋の人の離婚や稗穂揺る
志保川有
稗の味知らぬ百姓の一生
紙威
稗実る日々の祈りのかたちして
紙魚
畔をゆく雀を追いて稗探し
紫香
畑稗へ父と駆け合ふ嵐の夜
紫檀豆蔵
逆らいし若さ沁みるや稗の青
紫蘭
縄文の時を移せし稗ここに
詩楽麿
稗の穂や音色の主は神楽鈴
時雨
人肌の擂り稗を挿す雛の口
時計子(とけこ)
稗高く収穫前の邪魔をする
治もがり笛
稗一本許さぬ美田コシヒカリ
自由美子
いにしえの稗搗く音や椎葉村
七生姫
千粒の種持つ稗と格闘す
篠田ピンク
小鳥来や人捨て去りし稗の穂に
柴原明人
老夫婦稗を抜けずに収穫期
舎人
稗食べる頃は鎌倉時代かな
朱久瑠
稗飯も口にしたるか得次郎
寿々子
一枚に餅用の稗棚田かな
樹朋
飢餓あれど稗思はざる此の世かな
修生
稗の穂や尾根に広がる秘密都市
秋月
時化る日の稗抜く海女の襷がけ
秋月なおと
稗こぼれむずかる雛の温もりよ
秋月流音
稗の実を馬鹿にすんなよ稗を食え
秋光
じめじめとしめり所に芽出す稗
秋桜
合ひ搗けば稗もヨーホイ喜ぶよ
重翁
稗頭(こうべ)垂れて卑弥呼の姿追う
春果
胸に棲む温かさかな稗の飯
春木未空
胸を張る雑穀という稗がいる
春爺
縄文のビーナスや美し稗の如
春蘭
稗ざっこく宮沢賢治に例えたし
順女
葉なびきて稗を別け引く腰二つ
勝山
稗を抜く一歩進めどまた一歩
勝太郎
稗飯や人は過ちを繰り返す
匠己
足踏みの脱穀に飛ふ稗ニ升
宵待草
稗刈るや束ねた畦に夕陽差す
小鞠
ふさふさと稔りし稗や鎌軽し
小橋春鳥
農民は稗すら食えぬ維新前
小熊利雄
子宝を願ふたわわな稗の穂に
小山晃
稗供へ直角の礼鎮守様
小市
稗燃やす僕は鳥にはなれなくて
小石川小石
稗引いて今年限りの労働歌
小千住
体制は変わりませんと稗伸びる
小川 都雪
稗召しませ縄文土偶の声きこゆ
小倉あんこ
あれ以来見かけぬ夫人稗たわわ
小倉じゅんまき
稗の穂が風になびくや夜灯り
小塚 蒼野
〆の子のすぱと裁ちけり稗を刈る
小田寺登女
稗まじり憶良の児らの夕粥よ
小梅
帰り道田稗染めゆく夕間暮れ
小明子
稗の穂やちくちく痛し腕腫らし
松永裕歩
天守へと両手で運ぶ稗の膳
松山
水田に押し倒されて稗たちは
松山めゐ
山の畑稗刈り農婦深き皺
松山女
大八と鶴富しのぶ稗田かな
松楠
稗畑や月光は今翳りゆく
松尾寒蝉
稗を食ぶ時の在りしと母の伝
松野英昌
夕餉時婆の話や稗ご飯
湘輝
稗垂れて黒き実りや椀に盛る
照波
縄文は日本のルーツ稗団子
笑々
稗餅や胃にごろごろとぶっつかり
笑酔
稗刈りの鎌の動きはアンダンテ
上江洲 睦
食べてみよか稗飯四十路のふたり
常夏松子
君遠く想う千年稗の唄
常陸人
人の道ガザへ岩手の稗二トン
寝たきりオヤジ
山あひに稗搗く歌の響きけり
慎吾
稗の穂や夕日のもとへ田広がる
新藤柑子
飢餓救い今は飽食稗畑
深山 紫
稗稔る故郷へ帰り三年目
深草あやめ
稗傾ぐ畑の横が嫁ぎ先
真宮マミ
父つくる田の目印や稗二十
真優航千の母
稗採りて御籤に和む旅の道
神山やすこ
赤稗や嘯喧し小鳥ども
仁葉
稲の間に跪いては苅るよ稗
水間澱凡
岩の上稗が並べて干してあり
睡花
「稗」の文字見てまずは辞書を引く
睡蓮
風一陣稗の穂波に偲ぶ祖父
粋宣
田舎田で稗抜きたりや今にし思う
粋篤
遠目にも丈高き稗畝の中
翠穂
最果ての稗の伸びたる車窓かな
酔いどれ防人
稗取る日小振りの鎌と父の靴
酔楓
豊穣と云ふほか知らず稗が畑
数鉄砲
田の神の業務命令稗抜きぬ
杉本とらを
稗抜いて貧しさ知るも空威張り
澄海
稗取の完全武装の媼かな
瀬々葱坊主
老いた手で雀相手に稗を刈る
星降松
稗の傘ほほえむ小さき道祖神
晴日和
稗を刈る武骨な父の日暮かな
正木児童
飽食も終えて稗飯辞退せず
清一
田稗抜く田水はお湯の如きかな
西山哲彦
縄文のテーマで活けて稗主役
西川あきや
下校児の寄り道長し稗熟るる
西村楊子
稗つきて空の御櫃を満たしけり
誠馬
遺跡あと土器と石器と稗の黙
青い月
稗の穂にかすかに香る古代魂
青玄
稗干して日は山の端に沈みけり
青泉
埴輪の目稗一粒のうつろなる
青波
稗の味知らぬ世代やアレルギー
青木豊実
稗の穂を手折りて指揮す子らの歌
青嵐
古のいのちの糧や稗実る
斉藤ふみえ
少しだけ時代と擦れ稗育つ
石野上路無
稗の穂に縋る羽虫や判決日
赤い彗星の捨楽
東北に一面の稗金に熟れ
千の葉
稗搗きの唄は谷間に隠れ里
千葉睦女
稗を刈るつつく雀の目は丸く
占新戸
老農に学びし事も稗に負け
川西勝久
際立つは田に疎らなる稗の丈
浅見 弓楽
母の手のシワ稗育て我育て
浅田チコ
わかってはいたさそうとも稗を食む
祖乞
整列の一つ抜き出る稗頭
倉の人
ひのもとに稗を授けし渡来人
倉形さらさ
平和問い稗は頭を闇へ垂る
想予
親指姫稗くらいがちょうどいい
相沢はつみ
古文書の稗田の跡を訪れる
草央
稗の穂の重み支えて筑波山
草人
機械化になれて久しき稗を刈る
荒畑に稗ただ残されて茫々と
蒼香
ぎらり切っ先田に背伸びする稗へ
蒼子
稗の穂の一粒の種手に重し
蒼鳩
縄文の貌して稗や田を睥睨
霜月
稗といふ五穀に縁無き衆生かな
村上研一
稗刈や北の大地の文化祭
村上優貴
流星の編まれ垂れりか稗の花
村上瑠璃甫
畔道に群生の稗刈り取りぬ
多聞仙
夕暮れや稲より長し稗の影
太一
野稗抜く父を見た畔街臨む
太架子
一握の稗ポップアートの釜の飯
太子
恭仁京は風の色濃し稗の畑
鯛 風
稗刈るは卑弥呼なりきと碑の
台所のキフジン
城に稗納めし旧家太き梁
大岸歩美
米一番稗はそこから何番目
大三郎
狭田の稗抜き抜きて跡も無し
只暎
稗混ぜて脚気予防の粥とせむ
達哉
日雇いや稗飯食わせぬ母の意地
池と堀
待ちわびし稗の熟れる日野鳥らよ
池田香
黒き雨飢えを凌いで稗食す
池田和正
田の奥で稗穂の赤く光る時
竹 夢月
ああここは太古の匂い稗畑
竹さ
大洲藩備荒救荒稗実る
竹の子
稗みのる水塚の蔵の白き壁
竹庵
稗すらもなし敗戦の焼け野原
竹春エリザベス
夕暮れて揺れる抜き稗丸い背
竹福
稗抜くや届く封筒再検査
竹林
稗つっつく小鳥の胸の膨らみて
稗揺らす縄文人が声の風
茶水仙
稗抜くや縄文人のことをふと
中井清心
晴れた日に稗育ちけりひなかえる
中野久子
山背吹く稗三合の一揆巻く
仲七
稗は育つや荒れ野の火星に
昼行燈
縄文土器や工事中断稗たわわ
衷子
稗合わせ五穀揃いし厨かな
朝ぼらけ
稗刈るる「ゆで卵あと二個あるよ」
潮ベルト
寡黙なりし友を送りぬ野辺の稗
直樹里
稗刈や貧しき民の命綱
津葦
境や昔米の津軽に稗の南部
津軽わさお
月明かりほろ酔い帰り稗見つけ
鶴田梅勝
稗を抜く棚田の風を頬にあと一枚
貞山
粟稗の味知らぬまま古希となり
定吉
不器用に抱き合い紡ぐ稗の穂よ
泥酔亭曜々
泰平の雑穀ブーム稗光る
哲也
縄文より目覚めしいのち稗ひと粒
典明
稗を嗅ぐ犬に教わる季節かな
天津飯
穂を垂れて刈り入れ近しひえ畑
田中 恵美子
稗の穂揺れ鳥鳴く声と風の音
田中ようちゃん
貝塚に稗刈る声の微かなり
田中勲
生け花に稗知り初める現代人
田付一苗
まとめるな五穀ではない稗は稗
田辺 ふみ
カナリヤになった気分でひえのみを
田渕房江
無聊なりこぼれし餌より生えし稗
塗り猫にゃん
稗刈るや臓器提供の意思あり
都乃あざみ
稗食ったことない奴にうた詠めぬ
土王
穀物に格差ありきや米や稗
土屋 木洩れ日
茅屋や稗飯盛って供養膳
東山
稗の飯黄色の湯気の昭和かな
東尋坊
背比べ稗が稲をば追い越せり
東西南北
稗搗き節唄う若きら稗知らず
桃泉
亡き祖母の稗搗節の辛さかな
桃八
古墓の影稗田に伸びて蠢きて
桃福
稗抜くやこの田もやがて他人のもの
燈穂
稗飯を出す婆の指一つなく
藤すみ
立枯れの稗の実のこる掌
藤井眞おん
不味そうは貧しい似て稗実る
藤郷源一朗
高千穂の尾根の麓や稗畑
藤田康子
戦争を経て来し母は稗食べず
藤田由美子
稗刈るや黙して食べる塩むすび
藤野あき
節太き農夫の指や稗を刈る
豆闌
稗取りや抱えし胸に禾の跡
陶然
稗熟れて夜の帳を好みけり
日は西に抜けども減らぬ稗を抜く
瞳子
稗引くや世界遺産の千枚田
稗粒を笑顔で拾う老いし母
徳本あつ
時を経て立ち位置変わる吾も稗も
栃木のあーたん
無農薬深い水にて稗生えぬ
豚ごりら
「新物」のシール貼らるる稗のあり
奈緒女
蒔かぬのに稗生え茂る叔父の畑
凪ひと葉
廃れても雑穀の意地稗生える
南雲風花
黄昏に隠れて稗の穂を垂れる
南亭 骨太
農道に稗抜く父が甦り
南風
稗飯やオヤジの喝にぶっ飛んだ
南風紫蘭
稗粒粒隆隆の腕刈り行けり
尼島里志
飛び出せる稗を仇の如く抜く
日田路
稗刈りて小鳥の群れに邪魔カラス
日本酒
たおやかに稗が並びて天を食う
入口弘徳
稗実りトノトと賑わううたと声
如月
稗を苅る姉さん被りの頬まろし
猫渓
弥生土器の稗の炭化や村の朝
猫舌扁平足
稗の穂や獣のぬっと出る里地
波琴
稗の村白土三平用も無く
波世遠
背伸びして我イヌビエと威張りおり
馬場東風(とうふう)
稗の出来ばえ気にしてる埴輪の目
馬場馬子
雑穀なれど確たる五穀いまの稗
俳ビギ名
腰屈め稗抜く考の後姿
俳菜裕子
稗つまむ雀も痩せ細りしかな
背馬
稲でなし抜かれる稗の哀歌かな
梅雨葵
古代より螺旋描いて稗みのる
柏屋ちひと
真っ直ぐに稗だけ伸びる青々と
白井百合子
踏まれても抜かれても生ゆ畦の稗
白丘山人(893人)
稗買いを頼まれし我母拝む
白山
廃農の地にたかだかと稗伸びる
麦吉
稗という五感研ぎ澄まし向き合う
畑 詩音
稗だけを茶碗によそふ土間の黙
八作
稗の穂や祖母の窶れし恨み節
半熟赤茄子
稗揺るやたれも味方は居らずとも
飯村祐知子
稗食ひし骨身の稗を搗きをりき
彼方ひらく
稗飯や縄文人のルーツ解き
比保倉亭酢
稗抜くや不肖の息子雲南に
比良山
稗笑う飽食の世の米食べぬ民
枇杷子
稗飯やpatient〈形〉に印つけ
美紀子
稗のかほり手に収まりし白文鳥
美人教師
稗の束背負いて帰る夫の黙
美人晩成
風吹いて稗たちおしゃべり始めるよ
美翠
山並みに稗の姿が形なる
美泉
川氾濫黄金の稗今沈む
美年
死にたいとちょける子の尻稗でぶつ
姫山りんご@ちょける=方言で、ふざけるとか調子に乗るというような意味
ひえの波すずめとびこむ羽音かな
百合女
老人は保護司でもあり稗叩き
百草千樹
南国の旅情豊かに稗の歌
富樫 幹
稗知らぬままに齢を重ねけり
富山の露玉
渋滞の焦り素知らぬ稗の畑
風華
稗揺れて鶴富姫の恋哀し
風紋
疎開先味無き汁に浮く稗よ
風由花
餓えしのぐ稗が美肌に良しと言う
風来
稗干して団子作る日まだ来ない
服部 勝枝
稗食うて日がな読書に励みけり
福蔵
稗の実のさらさら手にすめずらしさ
平松洋子
稗や散る無限の宙の六等星
碧井びわこ
稗粒や迷路に遊ぶ手のひらの
穂の美
茫々と灯したごとき稗を刈る
暮井戸
稗つよし主役にめげず結実す
母里
黄熟の中にほつほつ稗を抜く
峰泉しょうこ
稗伸びし田の主さがす痩せし犬
望月ゆう
稗飯や追従できぬ会社員
北村 鯨子
畑稗やフィーチャーフォンを手放さず
北村 崇雄
パトロンは自分自身や稗畑
北大路京介
照りっぱなしやせ地で育つ稗の群れ
麻依弥
黒き穂の稗のうねりに夕陽染む
麻呂助
稗抜かれず縁の丸みに田の名残
抹茶金魚
草深き稗畑跡や貧村史
万 橄欖子
勘兵衛の潤む瞳や稗の椀
万斛
稗の穂や逞しき群れ荒れた野に
満る
朝まだき零るる前の稗を抜く
未々
稗の花仏間の隅の祖母のミシン
眠る烏龍茶
言論の自由いづくに稗のまゝ
夢見亭笑楽
ケセラセラ地味悪し稗の穂わさわさ
夢芝居よしみ
稗と知り稗とは知らず刈り取らる
夢堂
稗の餅買えず帰りし幼き日
夢野
稗にそう石地蔵の渇きかな
娘ニ非ズ
ぷちぷちと黄熟の稗いだす稗
明惟久里
空耳か稗の畑で風が哭く
明爽
触れること見ることもなき稗畑
茂る
一株の稗寄り添ふは石仏
木人
雨戸引くその手の軽し稗の畑
木村ひむか
マンションの谷間にも稗背を丸め
木槿
稗御飯戦の時に思い馳せ
紋舞蘭
ピヤパ炊きカムイへ捧ぐトノト醸む
野純@ピヤパ(稗)からトノト(酒)を作りアイヌでは神に奉納していたそうです、
日が昇り稗の畑がまた騒ぐ
野倉夕緋
稗繁る田に黒々と電波塔
野地垂木
稗喰いて大作成す己が夢
野中泰風
稗を混ぜ不協和音の電気釜
野々ゆか
鳥の来て急かす蒔き時南部の稗
野々原ラピ
稗を抜く田に豊穣の証見る
野良
明洞のヴィトンのバッグ田の稗よ
矢的@第二まる安
稗知らぬ飽食の世の我が身かな
薬師丸ひで樹
稗多き田や男等の口の端に
薮久美子
稗干して脱穀を待つキセルかな
唯我独善
稗を挽く母の手指のシワ哀し
優純bow
麦畑になんとめずらし稗一本
由坊
稗見詰めひえつき節の哀しけれ
遊泉
稗を搗く深山の郷の子守唄
余熱
シジフォスのごと稗取りの田に戻る
与志魚
雨粒を湛えし稗の穂房かな
洋々
稗などは甘いんだろなビタミンC
葉っぱのようこ
我が家の田稗の堂々目立ちけり
葉るみ
稗の穂を揺らし背負子の影揺るる
葉月
稗を引く腰の曲がりの伸びぬまま
葉月けゐ
ご褒美の叔母の稗餅天見上げ
葉菜
稗の穂をくわえ去る鳥つつく鳥
葉子
稗めしやアルバムにある妣笑顔
葉子 A
これが稗……皆つぶやきて立ち去りぬ
陽気姫
黄金なりヒエの畑の稲光
藍玉
稗抜きと言ふ田仕事の有りしかな
藍植生
背伸びして敵に撃たれし野稗かな
利尻
椎葉村稗搗節か落人よ
里之照日日
画板持ち観察日記稗畑
里甫
実る稗つんつるてんのスラックス
立志
稗を抜く母と息子に風の波
立歩
稗抜きし思い出遥か土間に座す
琉璃
稗たわわこれを最後の峡の畑
留野ばあば
風揺らぎ稗の穂に消ゆ父の背を
林 和寿
熟れる稗一瞥もせで鳥の群
蓮華寺
稗や手足の細い姉の臨月
蓮石
鳥かごの稗穂豊かに実をこぼす
露砂
稗搗きを語る曾祖母昼の畦
蝋梅とちる
母の爪黒く染み着く稗の土
碑を食べて体に良いと押し通す
榮吾
静電気オカメインコの頬に稗
首切りし鎌で刈る稗ぎぎぎぎぎ
高村優雨花
稗一粒挟むミレーの模写は遺品
尾上真理
オーガニック勧めど父は稗を拒否
檸檬
稗飯を好みし祖父の義歯洗う
藪椿
雨吸うて垂れ切っている稗の青
鋏と定規
黒蒸しの湯気に包まれ眠る稗
霖之助
過疎の村抜く人もなく稗実る
髙橋冬扇

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