俳句ポスト365結果発表

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第204回 2018年9月6日週の兼題

色鳥

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今週のお便り&俳句道場

■今週の俳句道場~初級者向け解説コーナー
さあ、今週も皆さんからいただいた投句をもとに、俳句のイロハを解説していきます。毎週読んでいるうちに俳句の作り方がわかってくる講座でございますよ。

◆俳句の正しい表記とは
色鳥の 身なれば飛ばん 籠無きぞ うたまま
色鳥や アルプスめざし ロープウェイ カトレア
汗ふきつ 色鳥の空 息深く かみーゆ
色鳥や 長虫仕留め 身構へて シラクサ
セピアより 色鳥残る 華やかさ すえのわびさび
息ひそむ 色鳥落とす種一つ すめば 都
色鳥か 人は静かに モノトーン それぞれのしあわせ
いざ天へ 色鳥よ飛べ 勇ましく たんぺい
色鳥や 夏の思い出 競い合う ハラダサチオ
色鳥や 冷え込む飛騨の 野菜市 ビッグマム
霧雨に 遠く色鳥 湯のかほり まんぷく
色鳥の ちらちら見ゆる 湯気の窓 ももとせゆきこ
暁の 空に色鳥 舞い上がる りさ
色鳥の 鳴き声も華 鮮やかに 肴
色鳥や こゑつなぎあひ 群れ戯るる 詩織
色鳥の 豊かな空に 虹かけて 寺山 風雪
色鳥が 電線にいる 双眼鏡 春日
色鳥の 床に映りし 青紅葉 小林番茶
色鳥の 調子の良さに 呆れつつ 正六
子らの声 ゆく色鳥や 万国旗 浅河祥子
色鳥を 待つや端居の 双眼鏡 相模の仙人
色鳥に 勇気貰えた 自己主張 多田ペピトーン
色鳥や 群れては去りぬ 鬼ごっこ 大坪 美智子
実をつけた 木々を彩る 色鳥か 天野 御影
湖を掠めゆき 色鳥や 森深し 南風の記憶
色鳥や 一羽で占める 手水鉢 白晃
色鳥の 庭にこぼれし 万華鏡 美智子
色鳥の 去りて墨つぐ 清書かな 美魔女
愛でようと 寄れば飛び立つ 色鳥や 民草
色鳥の羽 つたふインキに 添ふる沙汰 闍夢
○俳句は五七五の間を空けず一行に縦書きするのが正しい表記です。ネット俳壇の横書きは、泣く泣く許容しております。強い芸術的主張がある場合、敢えて分かち書きしたり、多行書きしたりもしますが、初心の時期は基本を守っていきましょう。
 この関門をクリアしないと、木曜日「並選」以上には進めません。俳句の修行の第一歩は、正しい表記から~♪次のご投句待ってますよ。

◆季重なりブラザーズ
色鳥や稲刈りあとの風物詩 ちゅうちゃん
色鳥と共にきたきたすずかぜが はんだけいこ
終の住処色鳥の囀り晩秋の朝 一碁一会
色鳥やこおろぎ達と音合わせ 宮武 桜子
あなたの目色鳥見てる秋の空 京子
○季語が複数入っている名句もあるので、「季重なり」は絶対にダメ!とは言いませんが、複数の季語を作品として成立させるのは、上級者コースのウルトラ技。まずは、一句一季語からコツコツ練習です。

◆兼題の考え方
きじ親子、草原後に、飛び去りぬ。 小倉 嘉治
コンクリに まんじゅう標示の やわらかき 廃空
大街道 移ろう季節の 風が抜け 柊 正也
七輪の上には秋刀魚 横にはあなた 藍川 想
○本サイトでは毎週「兼題」と呼ばれるお題を出していますが、季語が出題された場合はその季語(あるいは、その季語の傍題)を必ず詠み込む、というのがたった一つのルールです。

大空を背負う小鳥のトリルかな あざみ
白鳥に腕ごとパンを喰われけり 八作
冬鳥につぐツイードにチョッキは必需品 ひよとり
●ふゆどりにつぐついーどにちよつきはひつじゆひん。 80歳超えの老人、若いころは英国製ツイードが綏遠。 これは粗織で、チョッキは離せなかった。 英国紳士のような鳥たちは、高級なツイードのような夏毛だけでは、 冬は越せないですね。 /ひよとり
○「小鳥」「白鳥」「冬鳥」は、別の季語として独り立ちしてます。

山鳥やトランペットが響く空 詩遊
○「山鳥」は、単純に「山にいる鳥」であったり、雉子を指したり、エゾライチョウの別名であったりもするので、このままでは季語にはなっていないようです。

黄連雀緋連雀また黄連雀 羽衣使
尉鶲赤い実啄む群一つ ヒマな主夫
枝移る紋を定かに尉鶲 聰子
色鳥を待ちに待ちて鶫観る 山都屋
●久しぶりツグミが飛来那須野にも紅葉と共に美しく/山都屋
○具体的な鳥の名は、それぞれが独立した季語になります。

好きなものホットコーヒーニッキ入り平和祈願して色鳥見物 雅まな
●毎日を平穏無事に繰り返したいです。 それを祈る毎日です。 手順を確認して遵守して 子育てや家事仕事。家族の絆に健康をまもりたいです。 寺田寅彦さんの『天災と国防』を読み直しました。 そんな中、彼のように俯瞰したく、彼の句を唱えていました。 そして、彼の俳句をお借りして、世間を俯瞰してみました。/雅まな
○うーむ、これは短歌と呼んだほうがよいのではないかと。
 そんなこんな、今募集中の兼題は、10月31日24時締切の「重ね着」です。ご投句お待ちしてます♪

◆季語深耕
名を喋る空を渡らぬ色鳥は 五月
●友人宅で飼われている可愛い小鳥/五月
●色鳥が、いまいち理解出来てません。/川畑彩
○うーむ、飼われている鳥を「色鳥」と呼ぶのは、ちと違うかな。

●あまり綺麗な色の鳥は 秋は見かけない 春はよく鶯が飛んで来ますが/すめば 都
●地味な鳥もまたよし。/こま
●どの種類の鳥を色鳥として良いか悩みました/細清
●色鳥、身近なイメージなのに季語の本意が掴みにくい独特の兼題でした。/青楓也緒
●難しい。 個々の一尾も色鳥だろうが、その一尾を持って色鳥といってよいのだろうか /風間昭彦
●難しい季語だ。 鳥が具体的にどれだといえないので。/風間昭彦
●本意を掴むのにとても苦戦しましたが、正直まだよくわかっておりません。また、取り合わせようとしても、季重なりの問題が頻繁に出る一方、それを回避しようとすると殺風景な句になって、その行ったり来たりに終始しました。/る・こんと
●ジョウビタキやマヒワなど、鳥の種類を示すのでなく、色鳥という括りが季語を捉え難いものにしているように感じ、難しかったです。調べたそれぞれの色鳥はみなきれいな色を持つ鳥達でした!/うしうし
●色鳥は連想が楽しい兼題でしたが、特定の鳥ではないだけに、観念的な句になりがちかもしれませんね。 鰯雲の時のようにふわふわ気分だけで詠んでいそうだと、投句寸前にこれを書きながら気が付いて、焦っております(^_^;) /山内彩月
○おっしゃる通り、特定の鳥を指すわけではありません。

●「色鳥」については漠然としたイメージしか有りませんでしたので、稲刈りや運動会、日常に、ふと目にした風景と取り合わせてみました。/塩の司厨長
○「稲刈り」「運動会」とそのまま書くと季重なりになっていまうので、工夫が要りますね。

●色鳥と言っても色々あろうと思うので鳥図鑑をしなし見ていた。/徳永 北道
●色鳥と聞いて勝手ながら、ツグミをイメージしております。仕草、色合い、大きさなど、言いたいことは山ほどありますがそれを書き出すのは難しいものです。/とのじ
●『色鳥』で真っ先に連想したのがキレンジャクだったので、季語として使用しました。俳句の出来はさておき、その様な考え方で良いのか気になります。/羽衣使
●「色鳥(いろどり)」……きごさいで調べてみたところ、「秋に渡ってくる美しい小鳥のことをいう。花鶏(あとり)や尉鶲(じょうびたき)、真鶸(まひわ)など」とありました。確かに色彩はそれなりに豊かなのですが、「色鳥→色鮮やかな鳥」という事でカワセミとかオオルリ・コルリとかクジャクとか(?)を想像していた私は、少し地味な印象を受けてしまった……色鳥って、他にどんなのがあるんだろう?(^_^;)/灰田《蜻蛉切》兵庫
●渡り鳥の中で、北海道から日本の中を南へ移動する鳥・ロシアから南へ移動する鳥など種類がありますが、色鳥はすべてを含みますか?/ふたあい
●それぞれ違う種なのに、色鳥と十把一絡げにされているのがなんだか可哀そう。/虚実子
●同じく秋の季語である「小鳥」と使い分けを考えました。字数だけでなく、「色鳥」だから鑑賞できる句を詠もうとすると、意外に難しかったです。/高橋寅次
●俳句の俳句による俳句のための季語。似た季語に「小鳥」があるがこちらは俳句を知らない人の語彙にあるので使いやすいのと対照的。むかしの花鳥画を思いだし「もののあはれ」「わびさび」の風流趣味に流れて「俳句っぽく」なるので、使いづらい。苦戦しました。/中岡秀次
●特定の鳥を差さない兼題「色鳥」…なかなか掴み所がなく、句作していても季語が動きそうな句ばかりが浮かんでしまい(「小鳥」でも成り立ちそうだったり、いっそ何の鳥か絞った方がいい気がしてきたり)、もやもやが止まりません。 今回は「季語が動くのがなんぼのもんじゃい!」ぐらいに割り切って投句してみようと思います。/多々良海月
○美しい季語なのに、いざ使うとなるとなかなか難しい季語です。

●今回の兼題の「色鳥」ですが、この言葉は初めて知りました。花鳥風月の季節を感じさせる事物については個々に区別して名前を付ける日本語の特質からすると、「総称する」という概念化・抽象化を行うことは、珍しいなと思いました。/虚実子
●色鳥っていろんな色、とか、おしゃべり、という感じがしました。にぎやかそうだな、と思います。でも、秋の季語なのでプラスアルファで寂しい、とかも入っているかもしれません。/ふくろう
●「色鳥」は、「美しい姿を心弾むような思いに重ねて詠むことが多い」と、歳時記にありました。ですが、あえて心が鬱々とするような句を読んでみました。 「季語の本意の理解」というものがまだまだよくわからない初心者です。 「心弾む季語」だと理解した上で、その反対の表現をすることでより強い効果を生むことを狙うのであれば、それは「季語の本意を理解している」と言えるのでしょうか。それとも、読者から見たら単に「わかってないなー」となってしまうのでしょうか…。/かのたま
○毎回のことではありますが、季語についての詳しい情報が届いています。以下、参考にして下さい。

●今回の兼題は色鳥です。色鳥とは秋に海外から日本に渡ってくる、もしくは日本の留鳥で秋に山間部から平野部に下りてくる美しい羽色をした小鳥を総称したもので、花鶏(あとり)、真鶸(まひわ)、尉鶲(じょうびたき)が代表的なものです。まだまだ季語の知識の浅い私は最初に色鳥が兼題であることを見て、美しい羽色持ったインコやオウムを想像してしまいました。インコやオウムが季語ではないこともここで改めて知りました。また、色鳥と聞くと春の鳥かと思ったのですが、こちらも秋の季語だそうです。最初から基本的なところでつまずいてしまいました。
 さて、色鳥は古くから季語として認識されていたようで、江戸時代初期の俳諧の書に表されていたそうです。さて、季語としての色鳥について考えてみると先ほどの私の色鳥に対する先入観にある美しさと秋の季語であることはどうも相容れないところがあるように思います。色鳥の羽色についてはその美しさを前面に押し出すのではなく、秋の季節という中での美しさと捉えるべきかと思います。さらにその鳴き声については代表的な色鳥である、花鶏(あとり)はキョッキョッキョッキョッ、真鶸(まひわ)はチュイン、チュイン、尉鶲(じょうびたき)はヒッヒッヒッカタカタと鳴き、どれも春の鳥に比べて鳴き方が地味です。こちらの方が秋の季語という感じなのですが、例句の中には色鳥の鳴き声に焦点を当てたものが少ないように思います。類想を避けるにはこの辺りがヒントになりそうですが、先人があまり取り上げていない所を上手く句に取り込めるかが要点となりそうです。また、花鶏(あとり)、真鶸(まひわ)、尉鶲(じょうびたき)は単独でも季語となっていますので、色鳥とこれらの小鳥との違いにも注意する必要がある季語ではないでしょうか。/いもがらぼくと
●「色鳥」はまさに「色あざやかな種々の小鳥」なのですが、辻桃子さんの著書「俳句の鳥」(辻桃子、写真:吉田巧、創元社、2003年、174p.)には以下の記述が。春は鶯を中心とした、鳥の声を愛でるのに対し、秋は声より姿で、彩り豊かな自然に負けない鳥の羽根を愛でるという美意識が俳句にはあったと。季語では秋に渡ってくる美しい鳥さまざまを総称して「色鳥」という。特に種類を限定しないが、アトリ、カシラダカ、ベニマシコ、ツリスガラなどが多い。いずれも群れて美しい鳥たちである、と。「色鳥」と置いただけで読み手には美しい鳥の色がイメージされる。重ねて色のことを描写するのはうるさくて不要。できるだけ離れたものを取り合わせたい、と。 個々の句に因る、ようは詠みようとは思うのですが参考になりました。たしかに取り合わせで、他の事柄の色を持ってくるとうるさいように思われました。一物ならどうか?悩ましいです。やはり季語自体に「色」と付いているので・・。その本の例句に 色鳥や書斎は書物散らかして  山口 青邨(せいそん) 色鳥やけふは文書く日と決めて 矢部ゆふ 色鳥に開けてはきしむ桐箪笥  たなか迪子 色鳥が小首に枝を見上げたる  中村草太男 が掲載。 なお、「植物」の季語の、「秋果」「木の実」「秋草」「草の花」「草の実」、あるいは「花野」(地理、三秋)と似たような性質を「色鳥」は持っているような気もしました。違うかも・・。鳥類図鑑を眺めると心鎮まるのでたまに見ますので、好きな季語ですがますます好きな季語になりました。個人的には、より簡潔に素直に素朴に詠みたい季語でもあります。/すりいぴい
●色鳥(三秋、動物、傍題:記載なし) 秋の小鳥の美称で、色彩の美しい鳥が多いのでこの名が生まれた。古歳時記「増山の弁」(正保五年)には具体的に鳥の名をあげて、「ひよ鳥、つくみ、ましこ、まめとり、ひたき、むく鳥、やまから、ひから、四十から、五十から、こから、ほあか、るり、目白、ひわ、れんしやく、菊いたたき、川せみ、あつとり、みそさざい、かやうの小鳥の名、何れも俳言となるへし」と述べているが、鳥の生態についての知識の乏しい当時であるから、これらの鳥がすべて秋の鳥とはいえない。「改正月令博物筌」(文化5年)には「これ色々の美しい小鳥の渡るをいふなり」とあるらしい(以上「カラー図説日本大歳時記 秋」講談社、草間時彦、を要約)。たしかに鳥類図鑑をみると冬鳥(連雀、紅猿子(ベニマシコ)、鶫、等)や、留鳥(ひよどり。これは私のいる大阪市内の団地にもいて鳴きまくり。ただしやはり秋に多いとか。また、冬には北方のものは暖地に移動する、とある)も混じっている。そして「鶫」(ツグミ)、「鶲(ヒタキ、冬)、椋鳥(ムクドリ、秋)などは別季語。 兼題はあくまで、総称としての「色鳥」であることをどう捉えるか。必ずしも、どの鳥を詠んだか分からせる必要はないようにも思えます(もちろん作者が頭の中で想定していてもよいとは思いますが)。 1 群れているか、一羽かのどちらで詠んでもよいか。その場合はそれがわかるようにするべきか。2 「色鳥」というぐらいなので中景から近景を要求するか(遠景では色がわかりづらい)。3 似ている別季語との詠み分け(a「小鳥」(仲秋、傍題:小鳥来る、小鳥渡る)、b「坂鳥」(晩秋)、そして、c個別具体的な鮮やかな秋の鳥の季語(猿子鳥、カケス、ヒタキ、鶸、啄木鳥、d渡り鳥、e稲雀、)など、悩みどころがいろいろあります。「小鳥来る」や「猿子鳥」「鶸」「稲雀」などでない、「色鳥」の句・・。うわあ難しい。
「小鳥来る」は具体的動詞を使うにもかかわらず、どこか感覚的な季語の感じもします。「色鳥」にも感覚的な側面がありますが、まだ景要素(視覚要素)が強い気が。上記個別の鳥としてわかるように詠めば、その鳥の季語の句になる・・。「小鳥来る」には、ああ今年もそんな時期なのだなあという感慨(「初」という感じであり、そして遠景も可(?)という感じが。他方、「色鳥」ときき、浮かんだ言葉は「愛でる」「慈しむ」でした。小さくて比較的に近景。晴れやか、という感じもします。/すりいぴい
●〈色鳥〉は古い言葉なのですね。ただ、現代で「いろどり」とにごって読むのに古語では「いろとり」と澄んで読んでいたようです。さらに「からだや羽根のうつくしい鳥」のことをいう現代に対し、むかしは、「いろいろの小鳥」のことだったようです。/ 例ふたつ。〈いろとりに山や紅葉の初時雨〉(実隆公記・永正4・9・10)〈此のいろとり、いろいろの鳥と言ふ心也〉(伊勢千句註)/ (『岩波古語辞典』大野晋ほか編)p.147より引用)/ 「歳時記」の説明が正しくない可能性もありそうですね。それとも、「山川(やまかわ / やまがわ)」のように読み方で意味が異なるとなるのでしょうか。 /ウロ
○言葉は生き物。時代とともに変化していきますね。

◆季語雑学部
●季語雑学部  色鳥と呼ばれる小鳥のひとつにジョウビタキがいますが、その仲間のキビタキも国内で渡りをする小鳥ということで、キビタキについての心温まる実話を見つけたのでご紹介します。寄鳥見鳥(小学館ライブラリー)という本に載っているキビタキ船長という話です。時は昭和29年9月26日のこと。台風15号の影響により、青函連絡船の洞爺丸が沈没する日本の海難史上最大の事故がありました。死者・行方不明者合わせて1155名という悲惨な事故でした。この時にちょうどイカ釣り漁船が津軽海峡での操業を諦め、母港の下北半島へと帰る途中のことでした、大荒れの海上を本州に向かって渡る数千羽のキビタキを田畑船長が目にしたそうです。そのキビタキたちは北海道から本州へと渡る途中で、風にあおられ、波に飲まれ必死になって飛んでいました。それを見て田畑船長はキビタキたちのために集魚灯をつけることにしました。集魚灯をつけると船のスピードは格段に落ち、帰港を急ぎたい船にとってはとても危険な行為です。それでも船長は集魚灯をつけました。すると数千羽のキビタキたちが田畑船長の船に集まり、しがみつくようにして下北半島の港まで乗り、港に着くと一斉に飛び立っていったそうです。  そしてその後、田畑船長が亡くなると、船長の心意気を受け継ぐ形で、函館の港を発つ漁船はあえて港から集魚灯をつけて出航し、魚場まで小鳥たちを乗せていきます。魚場で操業を終えると、今度は下北半島に戻る船が集魚灯を付けっぱなして帰り、小鳥たちの渡りを手助けするのだそうです。  /山香ばし
○なんとまあ、佳い話でありましょうか! 短編映画になりそうなお話です。

●[色鳥]という季語を初めて知りました。詠むにあたり鳥の色について調べる中、鳥の目は優れた機能を持っていることに驚きました。人間より優れたものとなっている。 1つ。紫外線を見ることができる。人は赤、青、緑の三原色を感知して色を識別するが、鳥は紫外線領域を感知することができる。 1つ。中心窩をそれぞれの目に2つづつ持っていること。即ち、マクロレンズとミクロレンズの両方を備えており一つの中心窩で遠くに焦点を当て、もう一方で目の前の詳細を認識できる。すごいことです。 1つ。多くの色を感知でき。それらの光はより明るく見える。 そんな野鳥が、生きるために渡る。空を飛び獲物を探す。子孫を残していく。 又、色鳥の色の多様さにも驚くとともに、その色の不思議さにも惹かれました。自ら化粧するわけでなく、色を受け継いでいる。次々と疑問が沸いてくる。 生物のあっぱれ度が至る所にちりばめられている。/天晴鈍ぞ孤
○生物の仕組みってほんとにスゴイ! 勉強になります。以下、さまさまな雑学情報もご紹介しておきます♪

●日本の鳥について初めて記載されている書物は、「古事記」や「日本書紀」よりも昔のいわゆる「魏志倭人伝」だと言われているそうです。この中に生き物についての記載があり、「鵲無し」「黒雉有り」という文言があるそうです。/24516

●青系の羽は本当に綺麗…でも、その美しい体を持つのはオスで繁殖や戦うための武器にしてるというのが切ないです。/うに子

●秋に飛来する色鳥を調べてみると、①夏にシベリアで繁殖し、冬を越すためにやってくる冬鳥として、ガン、カモ、ハクチョウ、ツル、ヒシクイ、ツグミ、ショウビタキなど②シベリアで繁殖し、秋に日本を経由してオーストラリアに行く旅鳥として、シギやチドリの仲間がいる。渡り鳥は、星や太陽の位置を指標としながら、磁場(地磁気)もセンサーにして、地形の特徴等を頼りに飛んでくる。日本では、阿寒湖、釧路湿原、尾瀬、琵琶湖、宍道湖、宮島等、ラムサール条約を締結している湖や潟、湿原等を中心に暮らしている。/重翁

●処変われば(8) Bunter Vogel 色どりの鮮やかな鳥 これはですねドイツ語の言い回しでネガテイブな悪口的表現なのです。「アイツちょっとおかしいよ」みたいなニュアンスで。オタク的な人物も指します。もっと具体的に鳥の名前まで出してHast du eine Meise? 直訳は「オマエ四十雀でもいるのか」、意味は「オマエ、アホとちゃう」というカンジです(別に関西弁ということはありませんが)何故そこに鳥を持ってくるのか、と聞かれても分かりません。ラッキーと表現する時は豚を持ち出します。Du hast Schwein gehabt 直訳は「オマエは豚をもってた 」、意味は「オマエよかったな、ラッキーだったね」。語源はたぶん豚一匹(食料)がまだあって死活問題では、これでまだ何とかなる、という意味ではないでしょうか。「ウサギとカメ」は「ウサギと針ネズミ」になるんですよ、と挙げていけば数限りなくあります。自然と生活環境が違っていたので周りにいるものも違っていたのですね。 /ぐれむりん
○この文化の違いに吃驚! わたしゃ、かなり豚に恵まれてきたかもな~(笑)

◆俳句文法研究部
●「稗」の週の火曜日に「夏草」の週の質問の「ちょう」関連の答えを有り難く読みました。 丁寧に教えて下さった俳文研のひでやん様、ウロ様本当に有難う御座いました。作品の数が多すぎて結果発表の日は名前と作品とじっくり繋げて拝見が中々出来ていませんが今後は注目しますね、楽しみです。/吉良水里
●俳句文法研究部のひでやんさん、ウロさん。私の古語「生く」への疑問についてご丁寧な回答ありがとうございました。/京野さち
○俳句文法研究部は、参加自由です。投げかけられた質問を、皆で考えていくというコーナーですので、質問も回答も自由闊達にどうぞ♪

●俳句文法研究部 「稗」の週、抹茶金魚さんの「匂ひす」「匂ひせり」についての件ですが、抹茶金魚さんは「匂ひ(名詞)+の+す」という文から「の」を省略して「匂ひす」と使われたのだろうと想像します。 指摘された「複合動詞として捉えられておかしい」というのは、「匂ひ(連用形)+す」の複合動詞と捉えられるということだろうと思いますが、この場合、「匂ふ」という動詞自体が「においがする」ということなので、「においがする(ことが)する」のようになって、複合動詞としては成立しないということなのかなと想像しました。ちょっと強引な読みのような感じもしますが。 名詞+「す」の複合動詞(たいてい名詞の部分に主語又は目的語に相当する体言が来ています。)又はひとつの文と考えたほうがすっきりするように思います。抹茶金魚さんの挙げられていた「音す」のように、名詞+「す」の形はよくありますので、「匂ひ」を連用形が名詞化したものとみれば、助詞「の」が省略されてできた、複合動詞とも一つの文とも言えるのではないかと思います。そうすると特に間違いではないことになります。季語の「秋(春、夏、冬)立つ」なども同じですね。あくまで私の感覚ですが、これらの季語はどちらかというと、助詞「が」が省略された一つの文のように思います。 (わたくしの投稿について、全くの素人状態で記述しておりますので、専門的見地からみて誤りなどがあればご指摘いただければ幸いです。) /ひでやん
●第201回兼題「稗」俳句道場に寄せられた抹茶金魚さんのご質問について。/ ご質問の要旨は、/ ?〈動詞「匂ひす」の活用が、「匂ひのす」由来なら誤りで、複合動詞としてなら正しい〉のか。 ? 動詞「匂ひす」は、「匂ひのす」の助詞「の」を省略して作ったものと見てよいか? 複合動詞の仕組みから作られたと見るべきか?/ まず?について。動詞「匂ひす」そのものが語として正当なものであれば、その語の成り立ちの経緯は関係ありません。たとえ「匂ひのす」から派生したものであっても動詞として適格ならばこの場合問題なく「サ変活用」します。/ 「匂ひのす」という語の是非は、のちに述べます。 ?について。/ まず、助詞「の」の復習からはいりましょうか。助詞「の」は、助詞「が」とよく似ているのでいっしょに論じられます。どちらも主格用法(通常、「が」のほうが主に用いられる。例:「梅が匂ふ」)と連体修飾格用法(通常、「の」のほうが主に用いられる。例:「梅の香」)があります。「が」は、「の」よりも主題の主体性をつよく明示する(強調する感じを伴う)という違いがあるので俳句では微妙に使い分けているようです。そこで、俳句では、「「梅の香」を「梅が香」、「梅が匂ふ」を「梅の匂ふ」という表現も又見かけます。/ 主格用法は、「は」がありますが、「が」「の」とは用法・意味が異なります。/ 「匂ひのす」は、「匂ひがす」を穏やかな形に言い換えたものです。抹茶金魚さんは、同類として「音す」を挙げていました 先例では、〈沖辺の方に楫(かじ)の音すなり〉(万3624)があります。 「匂ひす」の例が見当たらないのですが、「音す」と「匂ひす」は成り立ちが同じではありません。つまり、「音す」は、[名詞の動詞化]ですが、「匂ひす」のほうは、[動詞の名詞化のあと名詞の再動詞化]という手順を経た語なのです。/ 「にほひ」は、「ニ(丹)」で赤色、「ホ(秀)」は、ぬきんでていること。赤色が浮き出ている、が原義で、〈黄葉(もみぢば)の匂ひは繁し〉(万1188)に見るように、「匂ひは繁し」:赤く色が映えること。プンプン匂っていることではないことが現代の表現と違っていることに注意する必要があります。転じて第二義として「かをり」の意味が生じましたが、いまはこのほうだけになっています。 このように、「匂ひ」は、もともとはボワっとした赤色のことですから、「匂ひのす」という表現そのものがなりたちません。したがって抹茶金魚さんの「匂ひ」は、第二義のほうの匂い(香り)を意味していることがわかります。〈しぼめる花の色なくてにほひ残れるが如し〉(古今序)この「にほひ」は、香りのほうです。 「かをり」は、煙・霧・火などが、立ちのぼってなびきただよう、が原義で、転じて匂いが漂う、の意味になった。コトバは時代によって変化しても、原義を引きずっているものですから、そういう意味では、古文の立場から言えば、「匂ひのす」(梅の匂いがする))よりも「香りのす」(梅の香りがする)のほうがいいかもしれません。余計なことを述べました。/ さて、「匂ひのす」に見る文の構造では、「男もすなる日記といふものを…」は有名な『土佐日記』の「男もす」などの例があります。しかし、「匂ひのす」から「匂ひす」に転じるかどうか、ですが、文献では見つけられませんでした。 しかし、そういう転じ方もあってよいのではないかと思います。「すべて省略は強意の手段」(ウロの私説)ですから、漢文調で直截的できっぱりした表現になります。意味を強める作用があるので、多くは古語で打消し表現に用いられました。「尽きす」→「尽きせぬ思い」、「絶えす」→「絶えせず」。/ さて繰り返しになりますが、「匂ひす」は、経緯はどうあれ、「複合動詞とおなじ構造」になっています。つまり、「匂ひす」は、「匂ふ」の名詞化[「匂ふ」の連用形→名詞「匂ひ」]→[名詞「匂ひ」+動詞「す」]という形です。「す(為)」は、名詞を動詞化するのによく使います。「愛す」「熱す」「戦争する」「居留守する」…漢語由来が多いようですね。名詞のみならず、動詞も動詞の連用形に付いて(「名詞法」例:「遊ぶ」→「遊び」)、いったん名詞化されたものを再び動詞化します。(例:「夜遊びす」「恋す」:「こふ」の連体形「こひ」にサ変動詞「す」が付いて再び動詞化したもの)。 名詞化する動詞はなんでもよいというわけではなく、「動作性の名詞」を受けてある動作行為を行う意味になります。(例:「花す」とはいえませんが、「匂ひす」はOK。「戦争す」とはいうが「平和す」とは言わない)単一漢字では、「愛す」「没す」「感ず」「熱す」…いずれもOK。/ ところが、一概にそういいきれないのです。「おほかたに置く白露も今よりは心してこそ見るべかりけれ」(後撰291)これは古語辞典の引用例です。「心す」「音す」は、こちらのほうでしょうか。しかし、コトバの傾向は、それぞれ、「心す」→「注意す」、「匂ひす」→「匂ふ」、「香りす」→「香る」のほうへ重心が移りつつあるようです。/ ウチの奥さんが「お茶する~?」と言ってきました。あれ?「お茶する」!!名詞を動詞化しているではないか?? 「お絵描きする」は、いいとして、…お茶する…お花する…お風呂する…?? /ウロ
○謎が新しい謎を引き出していく、言葉の世界。退屈している閑がないですね。勉強になりました。ありがとう。

◆こんなお便り、質問届いてます!
●稗は写真、図鑑で知るくらいです。鳥の餌でしか見たことがありません。食べたこともありません。稗の穂、実際に見たこと、刈ったこと、抜いたこと、食べたことの句の多さに驚きです。山間、農家が多かったのでしょうか? 
 写真、絵葉書、テレビの画面、車窓、実体験のないものからの空想など、花鳥諷詠、写生に反します。これらからの句作は選されないものと思っています。稗、赤潮、絶滅季語は農業、漁業、など職業、環境により句作に難易が生じますが、何でもあり、クイズ感覚、堅く考える必要はないのでしょうか?/ささき良月
○なんといっても実体験は強みです。ナマの取材ができているわけですから。が、体験したことがない季語に、創造的想像力で挑んでみることもまた俳句の楽しみです。でなければ、「狐火」「雪女」「亀鳴く」なんて季語が生き残っているはずはないですね。俳人たちの想像力の翼は、時に強靱なリアリティを与えてくれることがあります。それもまた俳句の力です。

●「色鳥」の関連季語として「秋小鳥」は歳時記によって採用しているものといないものがあるようです。よろしくないのでしょうか?/桐吉里松葉
●色鳥の傍題を教えてください。どうやって調べたらいいかも。「秋鳥」「秋の鳥」はどうでしょうか。/平康
○歳時記の編者の考え方によって、季語の採録、分類は微妙に変わります。疑問を感じるようになった時は、別の歳時記を幾つか調べて比較検討して下さい。私は、講談社の大歳時記、角川の大歳時記をひとまずの基準として考えています。

●色鳥をひらがなにしてもよいのでしょうか?“彩り”の意味が強くなるような気がしたのでやめたのですが。/古都鈴(ことり)
○表記の選択は、作者がその一句の効果として判断するべき問題です。

●兼題『色鳥』に与えられた「秋になると渡ってくる鳥のうちでも、特に体や羽の色の美しい小鳥の総称。」という意味の他に、広辞苑によると「飴で作った鳥」という意味がありました。兼題を季語ではない使い方をし、別の季語を用いることは許されるのでしょうか?許されるとは、「俳句ポスト365」ではどうでしょうか。また、俳句の世界としてどうでしょうか。の2場面です。/タナティーカ
○本サイトは、一回一季語に皆で挑み考察し、季語についての理解を深めていくことを目的としています。兼題は季語として挑んで頂きたい。ご自分の創作として、「色鳥=飴で作った鳥」として句を捻るのは勿論、自由です。ただ、それが飴で作ったものであって、季語の「色鳥」ではないことが分かるように作る必要があるかとは思います。なかなか難しいチャレンジですね。

●例句には色鳥や庭に滝あり紅葉ありとあり季語が三つも入っていますがどうにも私には手が出ません。プレバトで季語重なりは決して悪いことではないとおっしゃっていた夏井先生初心者にもわかり易い様お教え頂ければ幸いです。/寝たきりオヤジ
○季重なりについては、ケースバイケースです。具体的にどんな句であったのか、書き添えていたたければ、私なりの考えは書けるかと思います。

●5・7・5をくずした句、例えば8・8の句の場合。くずすのがむずかしい。/くによ
●5・7・⑤の⑤に色鳥を持ってきた時の句の切り方、まとめ方がよく分からず、頭悩ませました。四文字名詞の場合、何か粋な締め方がありますか?/小町
○「色鳥や」「色鳥の」「色鳥に」と助詞を1音補って上五を作るケースが圧倒的に多いですね。下五に関しては、これもケースバイケース。「何か粋な締め方」を工夫するのが、作者の腕の見せ所です。

 

●新しい投句・投稿システムについてのお願い
 投句・投稿フォームが新しくなっています。投句数の増加に伴って、仕分け作業に多くの時間を要します。以下の事項を守って投句投稿して下さると、組長の負担が大きく減ります。ご協力よろしくお願いします。

①俳句の欄には俳句のみ記入して下さい。一つの欄に一句を厳守。

②「俳句に対するコメント」の欄は記入する必要はありません。(特に気になることがあれば記入していただいても結構です。)

③「ギャ句」「聞き倣し季語」は俳句欄に記入して下さい。ギャ句の原句は「俳句に対するコメント」の欄に必ず記入して下さい。

④「兼題季語についての質問・考察・情報(火曜日「俳句道場」)」は、火曜日「俳句道場」への投稿です。

⑤「『俳句ポスト365』への感想・質問・要望・俳号の変更・各地の吟行情報など」「組長&ハイポニストたちへのお便り・近況報告など」はそれぞれ水曜日への投稿です。内容に合った欄に書き込んで下さい。

夏井先生

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