俳句ポスト365結果発表

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  3. 初冬

第229回 2019年10月3日週の兼題

初冬

  • よしあきくん一期一会の一句
  • 初心者向け解説コーナー今週の俳句道場
  • 今週のお便り
  • 人・並選の俳句
  • 天・地の俳句
本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。

人

消しゴムの優しくなつてゆく初冬
あいだほ
初冬の日の丸カンと登頂す
あいだほ
初冬を吸つてあざやか鯉あざやか
傷口に匂ふ初冬てふ無色
初冬これは鉄人の部品そこは砂場
羽沖
はつ冬は初こひびとの名のごとし
羽沖
初冬や爪のねもとに雪のいろ
森青萄
粛々と初冬われらは酸化する
森青萄
ホウ酸ダンゴ乾きて無臭冬はじめ
いかちゃん
黒板の白はきれいに消ゆ初冬
いかちゃん
叙事詩綴る革の表紙へ初冬の陽
うしうし
フラスコの結ぶ焦点初冬の陽
うしうし
はつふゆのアロエみづみづしき火傷
ローストビーフ
はつふゆや硬きにほひの新便器
ローストビーフ
白きものみな初冬の匂いして
ざうこ
爪先の告ぐる淋しさ初冬なり
ざうこ
はつふゆの時計回りに剥く果実
たんじぇりん金子
空き店舗初冬のひかり満たしたる
たんじぇりん金子
流木のやうに初冬乾いて来
トポル@みすゞ
初冬や紙へばり付くロバのパン
トポル@みすゞ
空押しあげたきり初冬のシーソー
ほろろ。
かがやける初冬の薬包紙かな
ほろろ。
初冬のひかりにこんぺいとうののこり
蟻馬次朗
鉛筆の木の香をけづる冬初め
蟻馬次朗
初冬や瞼ざらつく銅の獅子
古田秀
初冬の巴里を乾びて掏摸の指
古田秀
返却本ひんやり重し冬はじめ
縞田 径
初冬やするどき味の歯磨粉
縞田 径
初冬の犬の臭ひのタオルかな
純音
叢に獣匂ふ湯冬はじめ
純音
冬はじめ指に親しき星座盤
上倉すず女
湯のカラン水のカランや冬はじめ
上倉すず女
初冬の便りは追伸が長い
大雅
初冬や明朝体の鱗立つ
大雅
はつ冬のポストわたしはがらんどう
木塚夏水
犬の目の白く濁れる初冬かな
木塚夏水
席順をああだかうだと云ふ初冬
⑦パパ
初冬やベンジンの香のしたやうな
⑦パパ
初冬や透き通ってゆく爪甘く
いしはまらんる
初冬や時計店から鸚鵡逃げ
いしはまらんる
初冬のハバロフスクの汽笛かな
かまど
初冬やはしばみ色の異人館
かまど
逢坂てふ長き日溜り冬はじめ
きゅうもん@木ノ芽
股関節しづかに疼く初冬の
きゅうもん@木ノ芽
初冬やたまに製氷音ぽかん
くさ
初冬やジェット機徐々に星となる
くさ
豚まんの匂ふ蒸籠や冬はじめ
ぐずみ
初冬や書棚に空の金魚鉢
ぐずみ
はつふゆやひとりでできるさかあがり
ぐでたまご
初冬の富士は透明ではないか
ぐでたまご
一顧だにされぬ初冬の水位計
くりでん
初冬の川にささくれ立ちしまま
くりでん
初冬の影崩れゆくドミノかな
けーい〇
ディズニーの暗い所にある初冬
けーい〇
駅員の眉に帽子の影初冬
さるぼぼ@チーム天地夢遥
マカロニの穴よりソース冬はじめ
さるぼぼ@チーム天地夢遥
初冬や母の背中の駱駝めく
すりいぴい
初冬へ文庫は長き紐を垂れ
すりいぴい
初冬のパンの耳にもチョコレート
ちま(5さい)
初冬の服穴を開けたのぼくの歯だ
ちま(5さい)
金星の空は銀色冬はじめ
トマト使いめりるりら
はつふゆや優駿の吐息はつらつ
トマト使いめりるりら
初冬や山はゆつくり目を閉じる
にゃん
初冬や死児を咥へて唸る猫
にゃん
初冬のまだ柔らかき風の針
ははろ
初冬や夫に教えるまつり縫ひ
ははろ
初冬やいっぽんうどんときつね丼
はまのはの
はつふゆの甘さかさぶたはがすやう
はまのはの
初冬やきれいにねぢるパイの生地
ひねもす
初冬や天使像ひとりは天使
ひねもす
なほ両手匂わす初冬の鉄棒
ふるてい
初冬や道端に聖書の言葉
ふるてい
恐竜と同じ初冬の過ごし方
ペンギンおじさん
水で流す喉に詰まった初冬
ペンギンおじさん
初冬や用心棒が頼りない
ぽおや
親友荒れて初冬へ捨て台詞
ぽおや
カップラーメンの三分長し冬はじめ
ましろなぎさ
木の匙にすくふ初冬のシチューかな
ましろなぎさ
初冬の山や静かに縮こまる
まゆりんご
初冬の富士いつもより頑なに
まゆりんご
初冬や真珠色めく猫のひげ
みやこわすれ
サイフォンの音やはらかき初冬かな
みやこわすれ
初冬や声の丁寧な六年生
むらさき(7さい)
初冬の児童図書館のドア重い
むらさき(7さい)
子規六尺に初冬のひたひたと
よしおくん
陶片を二枚初冬は海の碧
よしおくん
初冬の割印のすきとほる朱
よだか
初冬のチワワ最終値下げの字
よだか
残月に濡れる自転車冬はじめ
らくさい
初冬や立飲み屋にゐる漫才師
らくさい
初冬の紙に指先切れてゐし
る・こんと
初冬や朝を貫く槍ヶ岳
る・こんと
初冬の目玉焼きの愉快な弾み
安溶二
初冬や「出口」のピクトグラムの凛
安溶二
初冬や人恋しきは指先に
伊奈川富真乃
初冬の油問屋の火伏札
伊奈川富真乃
初冬や銀鼠色の街と人
伊予吟会 宵嵐
初冬の谷底にゐて渋谷駅
伊予吟会 宵嵐
日を沖に初冬の汐倒れ来る
位相朗
初冬やみんな出かけて飛行機雲
位相朗
初冬の割り箸はみなささくれて
佳山
初冬の辻うらなひはうさんくさい
佳山
仁丹の香に追い抜かれ冬はじめ
花屋
初冬や善人になる釦とめ
花屋
初冬や手のひらは丸さを求む
花伝
初冬や目玉が少し濯がれて
花伝
焙烙の玄米ぽつぽ冬初め
花南天anne
初冬や静かに育つパンの種
花南天anne
初冬や鉄瓶の白湯トロットロ
雅喜
初冬や男体山の空の張り
雅喜
聖水を点ずる額冬はじめ
樫の木@カトリック教会では聖堂に入る時と聖堂を出る時に指を聖水に浸してから十字を切ります。
初冬や時々止まる掛時計
樫の木
動かざるゴジラのおもちや冬初め
瓦すずめ
初冬の時計が昨日より遅い
瓦すずめ
初冬や夕べの不審火のニュース
岩のじ
臨月近し初冬の月は美し
岩のじ
初冬の土俵の円の堅きかな
輝 龍明
初冬や錠前の錆剥がれ落ち
輝 龍明
初冬の鯨つくりしうねりかな
久蔵久蔵
初冬やあの初恋のお姉さん
久蔵久蔵
初冬や玻璃を隔てて聴くバッハ
虚実子
子規庵の畳に日の斑冬はじめ
虚実子
君はコーヒーに初冬を感じるか
漁港
初冬とはロールケーキの端である
漁港
初冬やこんなに高い声の出る
玉庭マサアキ
初冬や惑星みんなあたたかさう
玉庭マサアキ
初冬や九九を真白く誦じる
玉木たまね
初冬や少しハスキーな秒針
玉木たまね
初冬の雨りりりりとあがり海
月の道馨子
はつふゆのくうきはくつをはいてゐる
月の道馨子
初冬の沢に落とせる獣の血
古都ぎんう
初冬のひかり硝子の鶴の嘴
古都ぎんう
おはようのおだけが白い初冬は
江口小春
肉球は凛々はつふゆの温度
江口小春
ニューヨーク晴と報ずる冬初め
江里口泰然
初冬や板チョコで飲むブランデー
江里口泰然
ヒトという疲るる器冬はじめ
綱長井ハツオ
初冬や海まだ黒くなりきれず
綱長井ハツオ
初冬の路地を曲がればたこ焼き屋
国代鶏侍
ビー玉とビー玉こつり冬はじめ
国代鶏侍
初冬や捕虜の気分の後尾席
今井佳香
初冬や日ざしの当たる置手紙
今井佳香
はつふゆははひふへほうとあくびする
座敷わらしなつき(8才)
初冬やクラスで最後にとる球根
座敷わらしなつき(8才)
初冬の大小混ぜて貼る切手
彩楓(さいふう)
初冬や蔵に立てある猫車
彩楓(さいふう)
はつふゆの鳥の空から離れざる
斎藤秀雄
初冬の雨軋まする照空灯
斎藤秀雄
項垂れてはつ冬の剃刀を待つ
三重丸
包帯ひるがへる初冬の屋上
三重丸
初冬や山際こそばゆき斑
山香ばし
初冬やパーに負けたるグー五人
山香ばし
冬はじめ狭き座席に身を納め
山内彩月
初冬の猛き湯気吐く電気釜
山内彩月
はつふゆの空へオーボエの鼻濁音
山名凌霄
切れてなほ熱き電球冬初め
山名凌霄
初冬のごきぶり悠然とさささ
山陽兵
別珍の逆目をなおす冬はじめ
山陽兵
初冬の白い文字WARだけわかる
司啓
ペットショップの黒い目が見る初冬
司啓
初冬の原発と掛けなんと解く
志保川有
遺言書の日付は西暦冬はじめ
志保川有
初冬の風入れに行く生家かな
初冬やねじ締り錠つひに駄目
初冬や狼だった火の匂ひ
七瀬ゆきこ
初冬の星おのずから寄り添いぬ
七瀬ゆきこ
初冬や介護パンツの十二枚
小川めぐる
初冬や砂紋に淡き光たつ
小川めぐる
貧乏は罪か初冬なる瓦礫
小泉ミネルヴァ岩魚
初冬の注射器満たしゆく血美し
小泉ミネルヴァ岩魚
初冬や非常袋に汁粉缶
小倉あんこ
シンメトリーのアイヌ衣裳や冬初め
小倉あんこ
はつふゆの口笛星図そろひだす
松山めゐ@野尻抱影先生の「新星座巡礼」は冬の星空から始まります
しづかなる抵抗はつふゆのゼリィ
松山めゐ
冬はじめテレビに映ったうちの人
常幸龍BCAD
初冬や誰も使えぬ発電機
常幸龍BCAD
初冬やグラスの水平線光る
仁和田 永
初冬や紙飛行機のつんのめる
仁和田 永
初冬の指で捲れぬくやみ欄
是空
初冬の仏頂面の男体山
是空
初冬や皮膚癌の猫なつきたる
星埜黴円
初冬の埃匂える貸本屋
星埜黴円
初冬や落とした飴の水に透け
西藤智
冬はじめ時計の裏に熱のなし
西藤智
初冬や星の欠片を拾う海
西尾婆翔
初冬の干支にパンダの中華街
西尾婆翔
初冬や鍾乳洞の水ゆたか
青い月
校庭の蛇口に映る初冬かな
青い月
初冬やしっぽ空へと吸われそう
青海也緒
金鳥の缶に吸殻冬はじめ
青海也緒
はつふゆの庭の箒目うつくしく
雪うさぎ
清潔な呼吸整へてはつふゆ
雪うさぎ
初冬のドライマウスに目覚めけり
善多丸
初冬の野良猫鼠喰ひ殺す
善多丸
初冬やぎゅうぎゅう詰めの縄電車
蒼奏
大部屋のセリフ書き込む冬初め
蒼奏
初冬や怪我の赤きをまじまじと
多々良海月
初冬の残響美しきヴィブラフォン
多々良海月
初冬や素焼きの壺の中の罅
大塚迷路
初冬のふうゆと声出る桐箪笥
大塚迷路
ふにゃふにゃのごぼ天うどん冬はじめ
谷口詠美
高原のミルクチャウダー冬はじめ
谷口詠美
初冬やロシアの地図は湾曲し
中岡秀次
はつ冬やあをがねいろの海と空
中岡秀次@あをがね(青金)=鉛、錫、青銅
AIに侵されまいぞ詩 初冬
宙のふう
庭猫の舌ざらつきて初冬の陽
宙のふう
初冬や歌に渇いた象の耳
登りびと
香典に皺の万札冬初め
登りびと
初冬の釘はひんやり熱を帯び
土井デボン探花
初冬の風響み山河の深傷
土井デボン探花
初冬や嫂の日記は嘘ばかり
内藤羊皐
初冬の麒麟の影を売りにゆく
内藤羊皐
初冬や「フロイト全集」は飽きた
南風の記憶
初冬や青酸カリウムは無臭
南風の記憶
初冬や左の陰嚢は温い
日午
初冬や防腐処理するB号棟
日午
粘菌の気持がわかる冬はじめ
比々き
初冬の男心の粗き画素
比々き
調弦のギター指泣く冬はじめ
比良山
飴色の柱の傷や冬はじめ
比良山
初冬や稜線へまなざし真直ぐ
武井かま猫
初冬やホチキスの止め位置揃ふ
武井かま猫
駄菓子屋の酢コンブ匂ひ冬はじめ
福蔵
初冬やA4ほどの陽がゆれて
福蔵
初冬の尿澄み切って臨む試験
蜂里ななつ
初冬や光の尾根の腹に里
蜂里ななつ
物干し場さめざめ匂ふ初冬かな
抹茶金魚
飯店の赤したたかに初冬なり
抹茶金魚
初冬や切り絵にふさわしい港
未補
初冬のひかりはフラスコに溜まる
未補
着るものがない着るものがない初冬
綿井びょう
はつふゆの爪のもろさを愛でている
綿井びょう
初冬の光の中にバッハ聴く
野ばら
ピアノは海フルートは星冬初
野ばら
初冬の踊り子号の幕の内
野々りんどう
初冬の町噛みさうな低い月
野々りんどう
やはらかにはつふゆと書き恋終はる
有瀬こうこ
初冬のゆっくり閉じてゆくからだ
有瀬こうこ
初冬や献血の膝に夕陽差す
柚木みゆき
放課後のホルンの音や冬はじめ
柚木みゆき
冬はじめ擦り傷多き黒手帳
竜胆
初冬や艇庫の固き南京錠
竜胆
放哉の背中のやうな初冬かな
龍田山門
軽さうな募金箱持つ子ら初冬
龍田山門
履歴書に我を収めて冬はじめ
露砂
初冬のクロワッサンに層幾重
露砂
手早い歯医者のバキューム音や冬はじめ
朶美子(えみこ)
電気ブラン舐めて初冬の雷門
朶美子(えみこ)
初冬の不機嫌さうな切手かな
洒落神戸
初冬の主題歌掻き鳴らすギター
洒落神戸
初冬の膜張りたての目玉焼き
豊田すばる
水晶の混じる石研ぐ冬初め
ウェンズデー正人
初冬や星の匂ひのする喪服
28あずきち
晒し柿明るく重く冬はじめ
99カリン
耳打ちの息の微熱や冬はじめ
GARU
初冬のミルクに浸すビスコット
GONZA
初冬や暖簾を下ろす裏の湯屋
KAZUピー
引き算をしてゐる森の初冬かな
Kかれん
おとがひをふれる襟はつ冬にほう
Lu
ダリに色貰いし記憶冬はじめ
M・李子
初冬の絵本の中のドア開く
Mコスモ
はつふゆの陽だまり伯父は鶏を絞め
RUSTY
初冬やカサブランカはセピア色
syuusyuu
指切りと小指にこゆび初冬の灯
TAKO焼子
カーテンの折り目正しや冬はじめ
yoko
初冬の風あそびたる滑り台
あー無精
朝まだき初冬のすむ缶ひらふ
アイルランド
針音のわずかにくゆる冬初め
あきのひなた
初冬の外の匂ひのする子かな
あつちやん
初冬やガス屋に貰うカレンダー
あつむら恵女
納戸色利休色した初冬よ
あまぐり
初冬やJohnのレコード傷の音
あまの太郎
きびきびと走るミシン目冬はじめ
あまぶー
初冬や抜け落ちやすき琴の爪
あるきしちはる
初冬やニニ・ロッソの透き通る
あわの花水木
初冬やビラ撒く翁の白き髭
いいよかん
初冬の散歩に拾うこぼれ陽を
いごぼうら
初冬の炎は青くはじまれり
いさな歌鈴
天鵞絨を纏ふ西施や冬初め
いしい美髯
冬はじめ板で閉じつつ山の湯屋
いたまきし@八幡平の湯屋は雪に備えており、真っ暗な中でその年最後の湯に浸かったことがあります。
指先にカノン纏わせて初冬
いちほ芭@パッヘルベルのカノンをピアノで弾いているイメージです!
初冬のパソコン画面蠅滑る
いなだはまち
初冬や熊楠の墓所に一花
いなほせどり
初冬の研ぎ職人の猫背かな
いもがらぼくと
初冬や祖父の遺した龍角散
うさぎまんじゅう
初冬の箱根のひかる美術館
うに子@仙石原のススキや硝子細工の光る美術館…小春の家族旅行を思い出しました。今回の台風被害が心配です!
初冬や好きなニットに穴二つ
うま子
初冬や足の指間のむずがゆし
うめがさそう
初冬や兄弟一同の花輪
ウロ
初冬のなんと空気の美味きこと
ガオガオ
苔ちぢれ初冬の石こつと鳴く
カタツムリ
初冬や聖書の文字の小さきこと
かぬまっこ
初冬や辞めし上司のパキラ枯る
かのたま
砂時計の砂尖りゆく冬はじめ
かもん丸茶
制服のアイロン匂ふ冬はじめ
かをり
草野球初冬の光声伸びて
ギコ
初冬や厠の電気切れてをる
キッカワテツヤ
初冬や引き潮強く泡立ちて
きっちゃん
初冬や薄い耳たぶ母譲り
ギボウシ金森
初冬やことに指紋の鮮明に
キャサリンまさこ(まさこ改め)
冬初め木々はしんしん沈みゆく
きりきり
古書店に初冬の風乾きをり
ぎんやんま
猫撫でるだけの一日冬初め
くま鶉
目薬の一滴の黙冬初め
クラウド坂の上
寸胴の月桂樹の香冬初め
くれまてぃす恵子
初冬の爪先どこにおきましょう
けびん
初冬の門前にある標語かな
こうや こう
初冬や動かざる石体内に
こじ
初冬の風に消される砂の文字
こじ丸
たまゆらな日差しの卓や冬はじめ
ことまと
初冬や片手に眠る十姉妹
コナラ
初冬の川石飛びてましらの来
こはぎ
初冬の音ともならず湖へ雨
こはまじゆんこ
初冬やヒトの巣の灯の五つ六つ
さくみ
シリウスの瞳尖りゆく初冬
さだとみゆみこ
初冬のラジオ体温ほどの熱
さとけん
茫々と沈む太陽初冬かな
さぶり
初冬は親孝行がしたくなる
さゆみ
軽トラのジョンの毛なびく冬初め
しー子
初冬やうすむらさきの工場跡
じゃすみん
踏んだガムの分だけ重き初冬かな
しゃれこうべの妻
初冬やすきっ歯に風ひゅんとする
しゅうちゃん@5さい
いづこより届く白波冬初め
しゅうふう
真っ新なニベアを掬う冬はじめ
シュリ
初冬や帰宅許可得て拭き掃除
しんしん
海の香の消えし木片冬始め
ず☆我夢@木ノ芽
山の端に富士近くなる冬はじめ
すかんぽ
初冬の花なき花瓶の底に風
せり坊
酒蔵のしらじら重き初冬かな
そめいゆ
初冬や河内三山襞の波
たけし
初冬や氷焼けせし魚の眼
たま走哉
初冬の雲は左官が撫でつけた
たるみ
初冬や嗚呼掛川の途中下車
ちびつぶぶどう
初冬の花街朝をよく眠る
ちゃうりん
初冬や湯屋の壺湯のていたらく
ちょくる
やけに走る馬は初冬の兆し
ちょろたこいん
マキロンの沁むる暇よ初冬よ
ツカビッチ
初冬や雲翳に聞くチェーンソー
つぎがい
初冬や紐靴しめる手に力
つつ井つつ
冬はじめ農機の泥を流しをり
テツコ@第二まる安
初冬の硯の陸の凹みかな
てまり
初冬や本坪鈴の鈍き音
でらっくま
初冬や火傷の指の指輪あと
としまる
なんでもない日の暮れて初冬過ぐ
ともぞー
初冬や富士きつぱりと見える朝
とんぼ
初冬や伏し目がちなる伎芸天
なかの花梨@奈良の秋篠寺
舌耕の背筋伸びたる初冬かな
なご
初冬をゆまるやをとこ胴震ひ
ぬらりひょん
はつふゆといふ音なにかあたたかき
ハチ太郎
冬初め籾殻けむる淡路島
パッキンマン
遠き目の亀初冬の声を聞く
はなあかり
初冬の酒蔵に湯気あがりけり
はむ
初冬や棒パンを売るパリジェンヌ
ばんじょうし
初冬や第五校にて校了す
ひでやん
背に一つ着せて初冬承る
ひな子桃青
初冬や加湿器のうちはべとべと
ヒロシ
初冬やほくほく線が真っ白に
ひろしげ12さい
初冬のカメラレンズの曇りけり
ひろりん@第二まる安
薔薇窓に初冬の光しづかなり
ふじこ
ふつふつと初冬の粥や差し向かひ
ふみ
初冬の途方に暮るる膝小僧
ほしのあお
初冬やお豆腐しんとスープジャー
ほしの有紀
初冬の鼻孔はステンレスとなる
ほろよい
初冬や窓口に出す離職票
ぽんたちん
オーボエの「ラ」から初冬の音合わせ
マオ
初冬の凸凹なしや空の青
まお実
初冬や山より大きな夕陽落つ
まぐのりあ
初冬の折り紙の鶴まつ赤なり
まこちふる
初冬や漢方料理の湯気の中
まりい@木ノ芽
ものなべてすましてをりぬ冬初め
みかりん
初冬の便りに日ざしこぼれけり
みくにく
甘露煮の鰭つややかに冬はじめ
みつれしずく
初冬のプールの底にある歓声
みどりがめ
はつ冬の動かざるとはこの星ぞ
みなと
初冬や朝へ踏み出す足の裏
みやかわけい子
初冬の陽を跳ね返す点滴や
むげつ空
初冬や竃の神の機嫌よし
むったん
冬初めマルシェに選ぶブリオッシュ
めいおう星
初冬や精進落としの薄き味
めりっさ
初冬の蝶々ほろほろ鎖骨めく
モッツァレラえのくし
初冬や造影剤のもれた腕
ももたもも
初冬の手を滑りたる下足札
ヤッチー
初冬や飼ひ鳥留まる指に熱
やまぶき
初冬の自転車のさびふきにけり
ゆうが
初冬のしっぽはふとくしろいろよ
ゆうら(3さい)
子の部屋のオカリナ拾ふ初冬かな
ゆすらご
何度目の初冬でせう手を繋ぐ
ゆりたん
初冬や弥生の笛を吹いてみる
よぶこどり
初冬のあまりに青きトルコ石
ラーラ
荒るる地へヤコブの梯子冬はじめ
ラッキーの母
初冬や林の奥の崖の波音
りう女
地球儀の中は空っぽ初冬かな
りこ
初冬やペパーミントの息を吐く
るびちゅ
初冬やほわと羊の匂ひ立つ
るりぼうし
初冬やインドカレーに上着脱ぐ
るるの父
初冬や稚児何人分の廃棄食
わこたんのまま
初冬や父母の古着を捨てられず
阿波豊
初冬の雑草にある光かな
阿万女@ノエル
約束すっぽかされ初冬のスタバ
或人
こんなもんじゃないぜと凄む冬はじめ
杏と優
初冬の風やブルーシートの子守唄
為一暢道
初冬の太陽重そうに昇る
育由
初冬や月は書棚をざわつかせ
一斤染乃
初冬の舟より見ゆる棚田かな
一人静
熊笹の葉擦りのかろき初冬かな
一泉
初冬や夜を相手の手酌酒
壱太
初冬や引退記事は片隅に
宇田建
初冬や黒くねじれる電気コード
卯年のふみ
初冬や空に立つ車窓の富士
栄魚
はつ冬の表紙ぴちんと静まれり
遠音
初冬やベテルギウスはまだ静か
塩の司厨長
歌声に初冬の風混じりたる
奥野悦穂
初冬や爪噛む癖の三歳児
横ちゃん
初冬や壊れゆく母の遠き瞳
加賀もずく
フクシマの黒き袋や冬はじめ
可笑式
雲を編む冬のはじめの観覧車
夏雨ちや
貝の身に縮こまりゆく冬初め
火炎猿
初冬の私が少し縮む音
花咲明日香
初冬の昆虫動く磨硝子
花節湖
校歌響く初冬の全校集会
茄子紺
初冬の修道院の爪痛し
海葡萄
初冬や暁に積む段ボール
海野しりとり
初冬や具足に永禄の泥か
灰色狼
はつ冬の打球音する歌舞伎町
初冬や猫ひだまりに収まりぬ
閑茶
初冬や人肌が恋しいは嘘
丸山隆子
初冬や郵便受けの不在票
喜多野羆
初冬や穴やら溝の考古学
季凛
初冬や放課後に弾くアヴェ・マリア
貴茂菫
初冬やわいんぐらすの陽冷たき
亀の
初冬やビル煌々と駅を呑み
亀山酔田
はつふゆの庭のとんぼのゐる如く
亀田荒太
人肌で動く呼吸器初冬かな
菊池洋勝
初冬の石蹴り淋しやっこさん
吉野川
ぷんと来る甘酢初冬の中華街
久我恒子
初冬や止めた煙草のうまい朝
宮坂変哲
初冬や遊具の少なきに子らは
京野さち
初冬に音盗まれて片山里
玉井 瑞月
初冬やぶらりと墓地へ生を問ふ
筋トレ俳人
初冬や新幹線に富士親し
金子加行
初冬や鉄の匂へる町工場
銀命堂
がま口や初冬の北海道展
熊縫まゆベア
初冬やセーヌの雨を聖堂に
桑島幹
初冬や一等席に日を拝し
君島笑夢
初冬や借景をゆく車椅子
薫夏
初冬やキャラメル溶かす舌の熱
桂奈
初冬や猫に服など着せません
渓湖
初冬の朝わたしを結いなおす
渓翠@青東高
初冬や騎手ら静かな馬さばき
月の砂漠★★
初冬や両手に移す頬の熱
月見柑
初冬を描く象牙色の手つき
元々まき
初冬の朝刊海のごとく嗅ぐ
古瀬まさあき
初冬のテレビほどよく無愛想
五月闇
初冬をベル連打する三輪車
光本弥観
令和にも初冬はきて風呂そうじ
公碧
ドイツ語を呟いてみる初冬かな
紅井 菫
初冬や梢をうつる風の波
香栄
初冬や栗鼠の尻尾の入りし寺
香舟
初冬の何でも揃ふAコープ
香野さとみZ
異物めく初冬の老眼鏡
高田祥聖
初冬や水底にしんとひとりゐる
合歓
漆器ふくかそけき響き冬はじめ
黒子
初冬の窓を流るる雲を拭く
今野夏珠子
初冬や誕生石は青磁色
根本葉音
初冬や磨き上げたるグラス百
佐々木のはら
初冬やクラリネットの肌触り
佐東亜阿介@ありす句会
初冬の函より出して初版本
佐藤儒艮
はつふゆの朝を鳴りたる洋食器
佐藤直哉
石段に小さきへこみ冬はじめ
砂山恵子
力瘤美し初冬の腕相撲
斎乃雪
初冬やラフマニノフは土臭し
榊裕江子
初冬や手の甲に消えかけのメモ
朔良
初冬やキッチンの椅子も衣紋掛け
桜桃侍
初冬や待ちわびていた貝釦
三水低@第二まる安
初冬やぱんと広げるユニフォーム
山口富子@Mamaly House俳句道場
労働の熱り初冬の町に醒ます
山田喜則
葉の囁く初冬の散歩道かさこそ
山踏朝朗
初冬の抜け毛に絡みたる小蝿
山本先生
三角定規の影薄く初冬
珊瑚
初冬のライブカメラに手を振って
四丁目
初冬の部室に止まるメトロノーム
志乃
初冬の風に音なす濯ぎもの
糸慌@木ノ芽
初冬や日暮るる空の琥珀色
糸川ラッコ
初冬や一番美味しい白ご飯
紫陽花涼音
聞香の手のやはらかき冬はじめ
慈温
幕開けのじょんがら優し冬はじめ
篠田ピンク
初冬や安達太良にギヤマンの粉
縞午
初冬や女子高生の腿太し
斜楽
外れたる秒針初冬のしづか
紗千子
初冬のコンビニ出汁の香のかすか
秋月
初冬や貨物列車の落す錆び
春日
初冬や令和の雨の甘からむ
春日春都
初冬に縮こまって縮こまって子宮
潤目の鰯
初冬や吾が名をつけし星ありて
小鞠
老人と犬に当たる陽初冬の陽
小熊利雄
初冬や物欲しげなる盆の窪
小石日和
初冬や布団で開くしかけ絵本
小鳥ひすい
初冬や白狐のよろず相談所
小田寺登女
初冬の人を待ちたるゴミ捨て場
小野更紗
かたくりの湯に渦巻いて初冬かな
庄司直也
初冬の消化試合も拍手也
松山
初冬や朝の光の中に塵
松田文子
いつか死ぬため今日も起きるや冬初め
松野勉
初冬や波高くなり黒くなり
照波
初冬の車の中のメイクかな
章@のえふ
馬車の音去り初冬の石畳
笑松
謂れある味噌初冬の椀に濃し
笑松
羊羹の初冬といふ厚さかな
城内幸江
斉唱は祈りとなりて初冬に
初冬や犬立ち止まるリコーダー
新藤柑子
初冬や朱字の試験日程表
森酔
行政が木を刈りに来る冬はじめ
初冬の陽を浴び笑ふ遺影かな
真咲子
初冬や主亡き夜の老人車
真優航千の母
初冬の静けき朝のにほひかな
神山やすこ
初冬や母の帽子を借りて旅
水城
砂糖キビ初冬の風に唄いだす
水夢
初冬やあれは鉄二の斧の音
水木 華
香焚きて畳紙解く初冬かな
杉浦夏甫
初冬の湯気の微かに堆肥かな
杉尾芭蕉
電柱のあれば道なり冬初め
雀虫
人を馬鹿にしたような空は初冬
世良日守@木ノ芽
流木に蝶の片羽や冬初め
清波
煮えばなの牛肉ほろり初冬かな
清白真冬
初冬やアルファベットのRAAMENYA
西山哲彦
初冬の息吸つて吐くハーモニカ
西川由野
初冬や日がな一日ダークダックス
西村 小市
初冬や映画館の外も暗し
西田武
初冬や出来物一つ鼻の内
青柿
初冬やカップ味噌汁具の淋し
石井茶爺
初冬が赤信号で止まってる
石岡女依
腕時計ひやりと初冬をはめる
石川 聡
居候が初冬の爪を切っている
石田将仁
初冬や木霊は少し早く着く
石野上路無
初冬や在庫限りのチョコミント
赤い彗星の捨楽
初冬や父の遺品に原節子
赤馬福助
画布留める鋲の欠けをり冬はじめ
川岸輪子
木刀を振つて振つても初冬かな
双月(そうげつ)
はつふゆにふれてふためくまぶたかな
倉木はじめ
初冬やゴムきちきちと日付印
草青
初冬や占う人の膝に猫
村崎 雫
永訣や初冬の海に啼く鴉
村上優貴
初冬や象の額の深き皺
多喰身・デラックス
家族欄に犬の名を入れ冬はじめ
駄口竹流
年金の減りし気のする初冬かな
大谷如水
初冬の願書の文字の几帳面
谷山みつこ
初冬や値上げの二円切手貼り
谷川の蛍子
初冬や舌切りそうなカンロ飴
短夜の月
初冬の野良猫に名をつけて呼ぶ
地球人
淡々と医師の告知や冬はじめ
池田郁英
Imagineの聞ゆる日より初冬やも
池之端モルト
初冬のぐんぐん近き筑波山
竹 夢月
初冬や今日はよく噛むアナウンサー
竹さ
初冬や農具に光る刃先あり
竹庵
初冬や落とすに惜しき窯の湯
竹林
初冬やジャングルジムを単独行
茶碗酒一癈
燈台の白の濁れる冬はじめ
中根由起子
日の当たる膝裏ぴんと冬初め
中山月波
初冬や淡きひかりに干す襁褓
中西柚子
さやさやと狐の嫁入り冬はじめ
中村 邑
初冬の靴下の指を猫噛む
衷子
初冬や空の隅々まで木の香
長ズボンおじさん
初冬の富士を引き寄す片瀬浜
直樹里
初冬や白山掠め鉄扉閉づ
直雪
じょっぱりや飲まれて飲んで冬始
津軽ちゃう
兄弟の乾布摩擦の湯気初冬
津軽まつ
アリランで締める竹山三味初冬
津軽わさお
古里は積木の如し冬初め
辻が花
初冬や星は泣くやう眠るやう
泥酔亭曜々
大海を宙吊り初冬の青天
哲太
溶接班長鼻にピアスの初冬かな
天水郷
初冬や地物吊るすは日本海
天晴鈍ぞ孤
初冬や鼻腔にツンと風のさび
天津飯
初冬のパワーショベルの翳りかな
天馬@ノエル
初冬やむらさきの貝しろの貝
天玲
初冬や猫がよく吐く自分の毛
田村美穂
ジャングルジムに錆薄っすらと冬はじめ
田中勲
初冬の乗車して来る夕陽かな
田中耕泉
初冬の波長く引く連絡船
田辺ふみ
初冬の朝はミソドの和音のやう
渡野しえん太
連弾の音色幽か夜半の初冬
渡邉くるり
初冬や水に浮き出る恋占い
都乃あざみ
初冬や雲が琵琶湖にひっつくぞ
土田耕平
初冬のエスカレーターくくくくと始動せり
冬のおこじょ
恋人とチャーシュー麺の初冬を
島崎伊介
初冬や僅かに疼く指の傷
東山
初冬の豚タン焼ける煙かな
東西線イフリート
曇りきし手鏡磨く冬はじめ
桃香
初冬や瓶の星砂りんりんと
桃猫雪子
自愛せよは親へ返して冬始め
桃福
手のひらの木綿豆腐の揺るる初冬
桃葉琴乃
初冬の虚空とどめし天守閣
桃和
初冬の摘みそこねるティッシュかな
当卯
初冬や固体の朝に踏み入りぬ
藤郷源一朗
初冬の三角定規とんがつて
藤色葉菜
初冬ののろいはひとつ今、日本
藤鷹圓哉
初冬の窓辺鳥語を話す猫
藤田真純
ハモニカの複音はつふゆをファファファ
豆闌
梳く髪の寂しくなりぬ冬はじめ
初冬の吐く息や病床の女
那須の田舎者
初冬のトイレの棚の新刊本
凪野たいら
初冬や書斎に鍵をかける父
南風紫蘭@木ノ芽
初冬や「修学旅行のしおり」折る
二國七海
初冬へパグのリードがめいっぱい
尼島里志
初冬や借り手がつかぬ奥の部屋
日下まひろ
初冬を虫の屍のころころと
日出時計
初冬のぴしりと冴えし花鋏
忍冬
初冬やマタギ小屋へ味噌運ぶ
猫楽
初冬やこの川越せばデンデラ野
猫渓
背骨真つ白初冬のレントゲン
播磨陽子@いつき組花野句会
芝の上初冬の第一打雲の中
馬門宗太
赤線の料亭しずかになり初冬
背馬
初冬や蒸気たゆたうカルデラ湖
梅木若葉
初冬や鉄を溶かして注ぐ仕事
柏井青史
初冬や汽車の旅にて第九聞く
白井百合子
先輩の指輪初冬の陽をはじく
八幡風花
初冬の水の柱の木立かな
斑山羊
初冬のニベアの缶の起伏かな
板柿せっか
初冬や合わせ鏡に抜く白髪
尾上真理
ジオラマの犀があくびをする初冬
柊 月子
子宮てふ故郷喪ひたり初冬
百草千樹Z
初冬の三つに畳む風呂の蓋
不知火
初冬に少し曇れる銀の匙
富山の露玉
初冬の故山ほんとの空一つ
風慈音
初冬やディプロドクスの尾の匂い
風峰
薄玻璃のどこかが欠ける冬初め
福良ちどり
初冬の秒針早く打ち始め
平松洋子
陽の力まだ背に残し冬はじめ
平野水麦
はつ冬や野に吾の影に許色
碧西里@許色(ゆるしいろ);だれでもが自由に着用を許された衣服の色。紅色や紫色などの淡い色。(コトバンクさんより)
涙腺のつつつと弱き冬初め
弁女
初冬のB面へ針落としけり
北大路京介@先月、ビートルズの『Abbey Road』というアルバム(レコード)の50周年記念盤CDが発売されました。 50年前、発売された当時はレコードでした。父が買ったものですが、そのレコードを持っており、このB面のメドレーが大好きです。寒い季節のほうが空気が澄んで音がクリアに聴こえるような気がしています。
ペテン師は初冬の靴鳴らしけり
北野きのこ
初冬の径アダージョで散策
末摘花
初冬や路面の上のよき天気
末尾波世遠
初冬が甘やかに腰の辺りまで
万喜ミツル
初冬や日陰の部屋のシューベルト
満る
初冬やマトリョーシカの几帳面
眠る烏龍茶
樽酒に映る青空冬はじめ
夢堂
はつ冬のあらあら愉し炊飯器
椋本望生
初冬や細きビーズの糸切れる
茂る
初冬の風くるぶしを削ぎにけり
木江
初冬の閉園獏の夢うつつ
木綿
初冬や立ち呑み酒場の堅き土間
門前町光乃
初冬や引き締まりゆく畳の目
也和
初冬やママのとなりでねたかった
野の花さな(さな7才改め)
海風のひゆうと初冬造船所
野の花誉茂子
湧き水の匂ひ初冬の始発駅
柳児
初冬やミサ曲流るる幼稚園
有田みかん
山裾に烟るが如く初冬なる
棟上げの掛け矢の響き冬はじめ
遊泉
初冬や田にまろびつつ鬼ごっこ
遊飛
つぶ餡もこし餡も初冬の味
夕虹くすん
初冬や郵便バイク村を縫う
与志魚
初冬の日差しの端に座る朝
葉るみ
初冬やAを打てないキーボード
遥風
湯巡りに見付ける星座冬始め
欲句歩
初冬にぬるくなってゆく体
雷紋
初冬のまあるい息の離れけり
藍魚
初冬を纏いちいさくなる街並
藍時 湘
初冬の裏方兼ぬる初舞台
蘭丸結動
店先にしるし半纏提げ初冬
利平
初冬や金剛神のあばら傷
理翠
初冬の夜バーで土星と待ち合わせ
離松
初冬や日がな一日ビバルディ
立歩
初冬やさらさらみかづきの秘色
緑の手
銭湯を出でて都電の来ぬ初冬
鈴木麗門
初冬の神の会議に侍りたや
麗し
初冬やぬくりぬくりとこんにゃく湿布
蓮花麻耶(れんかまや)
初冬や出払っている船泊
老人日記
木の椅子に楽譜一枚冬はじめ
和鹿島
初冬や湯気を味はふ根菜煮
凰來賀
初冬や百間廊下黒光り
攝津の嫗
初冬の遠き広場の童歌
泗水
セントライト二馬身つけて初冬かな
脩斎@105さい
初冬や天を漕ぎ来るものの声
蜥蜴の尻尾
初冬や糸足長き釦つけ
邯鄲
初冬や校正の二十五箇所目
霖之助
初冬の灯り零るる革靴屋
靫草子
初冬や黒い海鳴る海岸線
さくやこのはな
初冬の固きバターにパン凹む
さとう菓子
初冬に放電される拒絶する
とわ
初冬やぺりぺりと鳴る雲母の音
ふあり光
初冬の匂いのような馬の耳
ふくろう悠々
初冬の水煙ドビュッシー奏づ
もりたきみ
初冬や任地は黒き川てふ名
葵 新吾
燃えぐずる灯油の匂ひ冬初め
克巳@夜のサングラス
初冬やザルツブルクの石畳
山下高
後輩のまま初冬の紙コップ
紙鍵盤
初冬やハ行の息を遣い分け
稗田鈴二郎
初冬や砂消しゴムのなほ堅く
百合乃
初冬や離婚届が指を切る
立石神流
初冬やあっけらかんと晴れてをり
軌一

並

初冬に前歯抜けたる童かな
まな
初冬や血を取られては目をそらし
まにあ
初冬や歯裏なぞる痛みは点
森陽子
初冬や出だし忘れてサビ唄う
風林亭
初冬に揺らぐ炎や湯気楽し
14橘貞山
初冬の山際とりどりのいのち
AQ
冬の雲の隙より日矢こぼる
aya
初冬の明るいような暗いよな
be
ちんどんとバイク連ねて冬はじめ
Benじい@#バイク バイク会のメンバーは多様性に富んでます。だから皆で走るとめちゃ楽しい(^o^)v
祖母のいえ朽ちて初冬とりこわす
chiro
初冬の露天の湯へと落つる星
Dr.でぶ
初冬の手荷物多き旅支度
KKK
初冬や今日は大腸検査なり
KOKIA
ポケットに片手突っ込み初冬よ
kuri
初冬や電話の声の暖き
PON
初冬や日常の音のよく聞こゆ
sakura a.
初冬や飼い猫抱き二度寝する
sol
初冬の精霊くゆる星の森
Vn 花のん
海岸で子と探す初冬の星
wolf626
初冬の男体の山まだ見えん
アーナンダ
初冬や湾をなぞりて無人駅
あいみのり
初冬の灯台すつくと立ちにけり
あい女
初冬の街の灯潤む夜間飛行
あおか
初冬や朝夕ころもショウタイム
アオキシゲル
蒼天を貫かん初冬の木立
アガニョーク
猫の髭ぴんと張りたる初冬かな
あけみ
初冬や二階に気遣いテレビ消す
あさもわ
初冬の不意の帰京の旅カバン
あさり
はつふゆに死神がまたやってくる
あじこ
初冬や災害の痕癒えぬまま
あすなろ
初冬の鵜沼街道人まばら
あたり
自転車ライト明し初冬の夕
あなぐま
初冬に色添え高き鳥の声
アマリリスと夢
初冬やグラブの音の澄み渡る
あみま
初冬や彼女はやはりオシャレさん
あゆか
初冬や心療内科の問診票
アラ
朝昼晩に着替えて忙し初冬日
あらーサナエ
三越に自転車の山冬初め
アントワネット@ノエル
初冬や風呂湯を一度上げる夜
いくらちゃん
初冬に讃美歌齧る口笛よ
いく葉
初冬や望遠鏡の手をすくめ
イサポン
チャルメラの音に誘はれし冬初め
いちな
初冬やリップクリーム重ね塗り
イチロー
校庭にノックの響き冬始め
いつか
頬に風身引き締まりて初冬なり
いつの間にアラカン
初冬の裂けるチーズを裂いて待つ
いっぽ
初冬や橋の上なる雲一朶
いまいやすのり
初冬や目覚し時計鳴り続け
うずら玉子
バスの座面強張っている初冬や
うづら
初冬に命はぐくむ子犬かな
うどんこつよし
初冬や猿の入浴人に似て
うらら恵子
初冬や業なし終えて木戸のふし
エイシェン
初冬の鉛の海や砂嵐
えらぶゆり
初冬の朝サンバイザーを下ろしけり
えりこ
初冬の香箱をほどかぬ老猫
えんどうけいこ
初冬に塩飴なめる温暖化
オイラー
空缶からから初冬と遊びけり
おうれん
初冬のこむら返りはしののめに
おがたま
初冬やツンと鼻腔に朝戸風
オキザリス
初冬の展螺鈿紫檀の琵琶の滋味
おくにち木実
初冬の街に何方のソナタかな
おけら
踏みしめた土のシャリシャリ初冬か
おさむ
初冬の光のびのび居間の間に
おたまじゃくし
初冬なり久し振りだねオリオン
かえる
初冬や日向日向へ遠回り
カオス
初冬の湖の波やはき日和かな
かこ
初冬や径に散らばる実の歯型
かさばな
犬の尾の垂れて初冬翳りゆく
かざばな
初冬のシカゴ空港友の声
かずポン
初冬や無心で覗く万華鏡
かたちゃん
初冬に赤らむ指の巧緻性
かたな
置き場所を忘るる初冬の眼鏡
かつたろー。
初冬の喪服の絹が肌にしむ
かつら子
今日の彼タンスの匂い初冬か
カヅラ梅
初冬の明々灯るマンションの灯
かなこ
初冬の朝皺多き手に鍬重し
からすちゃん
ビュービューと靡く音立て初冬かな
キーヨ
初冬や足音静か歩み来て
きさらぎ
初冬や点滅始む信号機
きなこもち
初冬の扉を開く宅配便
きのした 小町
古木の幹初冬の苔の乾きをり
きのと
初冬やくすべの煙一すじに
キヨ
初冬や鳥毛立女に逢いに行く
キョンちゃん
暮れなずむ初冬早し単身地
きんえんくん
初冬や赤い頬の子見かけなく
くめ仙人
初冬を吾に告ぐるは空ばかり
ぐりえぶらん
初冬の摩周湖へ重いセレナーデ
くれあしおん
初冬の湯舟たっぷり張りしじま
ぐれむりん
初冬や音叉響かす調律師
くろぶち
ふろの湯を2℃上げて冬はじめ
くろべぇ
湯気で曇るラーメン美味し初冬や
クロまま
初冬にティッシュ配りの声高し
けら
記念日はいい夫婦の日冬初め
こうせん
初冬に北京の客と屋台かな
こてつ川
二人の取的仲見世の初冬
こぶこ
初冬や川荒ぶれて灯り消ゆ
こまち婆
初冬の空映す海にぽつり雨
こんじゃのよしこ
初冬やポッケに去年の忘れ物
さきとみつきのジジ
大きめのワセリン贖う初冬よ
さくらゆりこ
初冬の朝に産声ひかりけり
さこ
初冬やシャッター下りた店ばかり
ささき良月
初冬や注文多いラーメン屋
さとう
初冬や朝に冷風とび起きる
さとうくにお
初冬や待つ人多き精神科
しかもり
初冬やソプラノの指白きこと
しげる
柴犬の髭透きとほる冬はじめ
ししまる
初冬の無聊5センチ猫のひげ
シニアモモ
初冬の列車の灯りしづかなり
ジミーあゆみ
初冬の男手にする筑前煮
しみみ
初冬や湯呑み握る手竦める肩
シモーナ
冬はじめ認知テストの免許証
しもさん
初冬や切り炉畳の目を数え
シュルツ
初冬や師の善哉の塩昆布
じゅんじゅん
初冬や鉄塔の鉄空を刺す
じょいふるとしちゃん
初冬や朽つる仏花は高坏に
シラクサ
本年も暦をみれば早初冬
シロクマ太郎
初冬の竈に鶴のマッチ箱
すえよし
初冬や乙女の像のつま先に
すじこ
初冬や猫の寝床は胸の上
スローライフ
初冬の蟹おどろけばよく走り
せつじん
山里に熟れし実ひとつ冬初め
せり花
初冬の心細き日は猫を抱く
せんべい
初冬や夫は厨で湯を沸かす
そまり
初冬にかわりつつあり初冬か
それぞれのしあわせ
初冬や半袖に別れを告げる
初冬のコーヒー片手の愚痴ひとつ
たいき
はつ冬の路地裏ゆけば麹の香
たいぞう
初冬や白線を追ふ子らの影
タカシ
初冬や藍色の夜に浮かぶ雲
たけうち晴美
初冬や磯鴫走る浜寂し
だけわらび
初冬の線路錆びたる赤さかな
タック
初冬や花壇の土の黒々と
たま
初冬や遠くに見ゆる青信号
たま蛙
初冬やちぎれちぎれて千切れ雲
たむらせつこ
初冬や耳介に染みる朝の風
ダリア
初冬や漸く片す扇風機
たんくろう
日本は初冬10%の消費税
ダンサーU-KI
松の木を囲う職人冬初め
たん造
初冬やなみなみ注ぐカプチーノ
ちか丸
冬はじめ恩師の朱書きなぞり読む
ちばくん
初冬や星占いの吉と出る
ツーちゃんの恋人
初冬や背の温もり猫の背
つつ井つつ夫
初冬や湯船に「漢」は抜けていく
つみっきー
子とながむ初冬の星ミルクティ
ツユマメ
初冬の釣り坊主の息子の背は丸い
ヅラじゃない
初冬や声えも騒がし厨の朝
つわきの嫁
旅いつも計画倒れの初冬かな
ティーダ
初冬や友からの土付き鳴門金時
てるてる
下宿屋に異性の匂ひ初冬の夜
でんでん琴女
初冬の相席スマホばかり見て
どかてい
初冬の翳りとなりて胸痛む
ときこの母よしこ
天地に賢治の祈り冬はじめ
ときめき人
停電のろうそく揺れし冬初め
どくだみ茶
初冬の切つ先すーと滲みをり
としなり
糟糠の妻と笑み笑み冬はじめ
とし子
帯留めの珊瑚紅い実初冬や
とみことみ
イヤホンを半分こして冬はじめ
どみそ
初冬の舗装工事の静けさよ
とりこ
初冬に猫はとろける声を出し
とわずがたり
初冬やタンスの中のあれやこれや
とんとん
弥次喜多の像の掃除や冬はじめ
なかがわ 聖一
初冬に扇風機まだ置いてるわ
なかしまともこ
初冬に負けず起きたる朝早し
ナゾラブ
初冬や夜な夜な語る君は猫
ナタデココ
焼きたてのチーズケーキと初冬と
なつぽよ
初冬や玄関に置くポリタンク
なつめ
初冬やサイレン真似て遠吠えす
なつめモコ
人形の夢翳りゆく冬はじめ
なみは
初冬や意地悪だけを覗かせる
なめろう
初冬に昨日も今日も膝に猫
にゃんみー
初冬や結婚せずと決めし朝
ぬけまいり
背筋への風のかたさや冬初め
ねぎみそ
初冬やフロントガラスの乱反射
ねこじゃらし
初冬や父の磯竿折れにけり
ねむり猫
初冬や背中の丸み並ぶ朝
ねもじ
初冬のカラスの来た地鎮祭
ノエル@百草
初冬やシマコさんちの痩せた猫
のつり
薄墨色浪の長汀初冬かな
のぶ子
高く跳ぶぐぅっと屈伸初冬に
のもとみな
初冬の陽に赤き耳眠り猫
のら
初冬や車の窓は閉めておけ
のりた
初冬や子の予防注射で目閉づ
のりりん
はつふゆや重き静謐奥の院
パーネ・メローネ
初冬や君カムパネルラのごとし
はごろも
初冬や孫の爪切る昼下がり
はじめ
初冬のジャムとジャム茶の色橙
はずきめいこ
初冬に終の住処乞う老猫
はすみん
初冬や本卦還りまであと僅か
はなだんな
初冬や猫が布団にそろそろと
はなちゃちゃ
初冬や夜なべに繕うユニフォーム
はら美華子
冬はじめ風景画にも白絵具
はるく
初冬やジョギング始めて二ヶ月
ハルノ花柊
鼻痛し鋭い空気初冬かな
はるまき
襟なしはスマートに見え初冬だ
ばんしょう
初冬は昼でも影が我を抜く
ばんどうまーぴー
初冬の寝付けぬ夜ふけ句帳開け
ピーナッツ
初冬や捨て田つらぬく径ひとつ
ひだ岩魚
初冬の風孤り往く分水嶺
ひで坊
初冬の朝瓶に差すバジルの葉
ひなたか小春
初冬や高羽の上の道化師かな
ひよとり
初冬や子らは背筋も温いらし
ひよはるばば
初冬の肋骨撫でるこつこつこつ
ひらいみつる
初冬や友の推薦羨む吾
ひろ
初冬やレンタサイクルアート館
ひろくん12さいのママ
初冬の午後歯食いしばりリハビリす
ひろちゃん
初冬や冷水浴に襟合はす
ひろのじょう
東窓斜めに伸びる陽初冬へ
ひろむままん
初冬やパンタグラフの火花散る
ひろ史
まだつづく閉店セール冬はじめ
ひろ志
はつ冬や街行く人の足早に
ふあんた
初冬やガーデンカフェの軽井沢
ふうせんかずら
初冬の古書店ページにしみ深く
ふくろう
陶板のモナリザに触る冬初め
ふさこ
五円玉の空は初冬媛守り
ふたあい
初冬や産土の墓とびとびに
ふっこ
冬はじめ両手翳して鍋の湯気
フッコちゃん@中津からあげ句会
初冬に熱きコーヒー欲しくなり
ふみちゃん
初冬やレコード盤の傷深し
ふわり子
初冬の朝けたたましバスの中
ペコちゃん
やはらかき光初冬痛み増え
ペトロア
初冬に憤怒で迎う仁王像
ほいほい
初冬の朝ドップラーかき消すいずこかな
ほうすい
初冬を晴れわたる空ボランティア
ぼたんぴ
初冬やぱりりとアルバム開きおり
ほのぼぉの
冬はじめまだ馴染めないキャッシュレス
ポラリス幸★
ふきあれる風が目覚まし初冬かな
ぽんかん
枯山水いろなき初冬の息づかい
まこち
初冬の研ぎ澄まされてゆく耳よ
まつだまゆ
スチームミルク初冬のふわり落つ
まどん
初冬やまっすぐ落ちる細い雨
まぬう
鈴掛の実は白茶けて落つ初冬
まほろ
赤子抱きほっこり嬉し初冬や
まみのすけ
初冬や毛玉取り器のうなり声
マユミ
初冬の逆さに吊るす自転車屋
まるちゃん2323
初冬が空から落ちて実をつけた
まるまる
何もかも許せる初冬喜寿二人
まんぷく
初冬やメロディーカード送る朝
みえ
初冬にテナーサックスなる夕べ
みかん
初冬の空透きとほるだが我は
みこ
初冬の旅朝焼けの写経かな
みずの風華
初冬の列車戻らぬ君乗せて
ミセウ愛
初冬や内緒話の息温し
ミセス水玉
初冬や犬のオムツを替える母
みのる
初冬や釜たぎり待つ躙り口
み藻砂
土埃初冬の池濁りけり
むじーじ
初冬の玻璃戸に入る日和かな
むべ
初冬や夜汽車の音に微睡んで
むらたふみ
初冬やもぐさの匂い深く吸う
むらぴ
冬初め今日も元気に生きてます
めしめし
初冬や稲荷の狐目で笑ふ
もせきのこ
影さがしくるくる回ってきた初冬
ももち浜二才
大都市のドライアイスのような初冬
モヨリ
初冬やくつきり顔の富士の峰
もりお
信号機暗き被災地初冬かな
モロッコの月
剥がれゆく色ビル街の初冬の樹
もんた
鉄瓶の熱徐々と増す冬はじめ
ヤヒロ
初冬や曇だんだんに重くなり
やぶつばき
初冬やヤコブの梯子突き刺さる
ヤマボー
初冬や湖岸に寄せる鳥の声
やよえ
初冬や風に瞬く烏の尾
初冬に頬寄せ吾子の暖かさ
ゆぃ
初冬や中途半端な服を着て
ゆみづき
揺れながら眠りゆくバス冬初め
よあけの晩
初冬の消印叩く音早し
ヨシザネユミ
ヘリコプター初冬の空に音響き
よつ葉
初冬の海に期待の針投ず
よひら
刈り入れの切株眺む初冬の朝
よりみち
初冬の裏庭誰か歩む音
らびっと
ポリ袋奥深くまで初冬かな
ラリロリラリラ
初冬やまぶしき朝の深呼吸
リバティーさん
初冬や来週開く美術館
りんきょう
姉の通夜見知らぬ男(ひと)や初冬の夕
りんごのほっぺ
初冬ややっととろけたチョコレート
るみ
初冬や砂のトンネル置き去りに
れい
初冬や大友山の上に星
れんげ畑
早朝のひとけ減りたる初冬かな
ロクヨン
初冬の美ら海波と砂ばかり
わかこ
初冬や「家路」を流す拡声器
亜音洲
初冬の未明に光るビオトープ
亜久琵
初冬や星々たちの語り合い
亜蘭
ああ姉さん初冬の空澄みすぎて
阿部ペモペモ
初冬の胎動響く夜中2時
茜空子
初冬や父の怒声の掠れをり
安芸ゆきこ
初冬の信号の青澄みにけり
安宅麻由子
初冬のシーツをあたためる体
安達りんだう
初冬やタオルの下の冷えた手錠
伊沢華純
初冬や紅茶ポットと砂時計
伊藤はな
初冬やそぞろ胃の腑の疼くころ
伊藤欣次
初冬やのど飴の缶振ってみる
伊豆子
初冬や色を変えにし散歩道
伊予吟会 心嵐
初冬や赤いベベ着た道祖神
位子
初冬やホームのそば屋混み合ひて
依田 篤
初冬やお伽噺のやうな恋
井久
初冬や模試E判定空青し
井田みち
初冬や昭和の廃墟古団地
一の介
初冬や積まれし薪の隙間なく
一井蝸牛
初冬や長くなりけり人の影
一周
デイで履く赤き上靴冬初め
一走人
イミグレを越えて異国の初冬や
一呆堂
初冬やわが人生の持ち時間
右田俊郎
初冬や猫は気だるく丸くなる
宇宙生物ぷりちーぴ
市ヶ谷にもののふ消えし冬初め
烏兎
引越しの話も出たる冬初め
羽衣@ノエル
ドアの前ショール剥ぎ取る初冬かな
羽光
つまさきをシンと冷やすかな初冬
雨霧
立ち飲みのガラスの薄き初冬かな
雨霧彦@木ノ芽
貫入の黒き土鍋や冬初め
雲水逢心
初冬のベランダはもう陰ばかり
映千
初冬や昔通りを振り返る
永想
初冬の気配背負いて潮目追う
英ちゃん
初冬の正ちゃん帽のぴんと立つ
英子
初冬や夫婦で囲むキムチ鍋
詠野孔球
初冬の千葉の町並み闇となる
ゆるやかに初冬降り込む書見台
遠野かなみ
締め括るべく初冬の設計図
塩谷人秀
初冬や息子に負けし腕相撲
横じいじ
初冬の朝はシーチキンのシチュー
横縞
初冬や所狭しの荒物屋
乙子女
初冬の匂い古本市場立つ
温湿布
初冬はガラスケースの向こう側
音澤 煙管
初冬や舞妓撮り合う外国人
下村ひじり
初冬や連絡つかぬ同窓生
佳月
初冬の山家の露天星の夜
加和 志真
初冬や足がしっかり土を踏む
嘉藤次
初冬やペダル踏み込む通学路
夏柿
初冬や昔の捻挫跡疼き
夏湖
初冬に断捨離兼ねて里帰り
夏子
初冬や瑠璃の実照らす東の陽
夏蜜柑
初冬や根こそぎ倒れる蜜柑の樹
暇親爺
初冬と言えど麦藁鎌を持つ
花田しづこ
忘れたい痛みが痛む初冬かな
花紋
朝靄の奥山鳥発つ初冬
茄子の花
ライオンの子の初冬につつかれて
茄子美
初冬や紅の色濃く重ね塗る
華らんまま
初冬のポストに届く喪の便り
我省
初冬や高下駄の音ピアニッシモ
蛾触
初冬や古着で米を手に入れり
雅な童
屋根上のブルーシートに初冬来る
雅鬼
夕つ端や艀蓬けしはや初冬
回回子
初冬や匂いを残す雨上がり
海風山本
初冬のメトロノームはカシッカシ
楽花生
初冬や同窓会は欠席す
笠原 理香
初冬や薪の準備ぬかりなし
勘太郎
欄干の鈍き光や冬初め
幹弘
頑張った田の疲れをいやす初冬来
甘泉
初冬ややや縮こまる板廊下
甘平
初冬やピリオドとする死に化粧
丸山志保
朝練の初冬切り裂く吐息かな
初冬やスマホタッチの指鈍く
岸 れん
初冬にひとりクラシック何想う
顔代
陽だまりに蝶の動かぬ初冬哉
喜多輝女
冬はじめテントを畳みバンガロー
希平
街中に初冬の星座こぼれ落つ
幾恋良石
初冬の道端の草いと温し
気のまま風
初冬や尾瀬と交わり深呼吸
紀杏里
初冬や模様替えたる夫婦箸
規子
枯茶色の肌着五枚の冬はじめ
貴桜李
ぬる燗がひと際美味し初冬や
輝峰亭
初冬軋む乾拭きの小さき手
輝棒
冬初め百足の仕度老ひとり
吉 や
初冬やコーンスープ缶残る粒
吉井いくえ
初冬のカムイミンタラ神もねむ
吉村よし生@「カムイミンタラ」とは、アイヌ語で「山の神キムンカムイ(ひぐま)の庭」
初冬の空を鳴鳥一閃す
橘右近(たちばな うこん)
再会の温かい缶初冬かな
客野絢香
初冬や田を焼く煙り帯のごとし
丘るみこ
初冬の雨と覚えたての湯煎
久坂晶啓
初冬や温泉宿で地酒飲み
宮写楽
はつ冬の朝いなくなるお母さん
宮島ひでき
二重線を躊躇の名簿冬初
宮﨑紅清
初冬の煙たなびく奥殿院
弓女
初冬にがれきの山を見上げたる
京あられ
初冬に墓に朱の文字刻みたる
京丸
初冬に自転車すべるアーケイド
京子
初冬や青が広がる気温予想
曲狸
旧友と初冬の銀座影絵展
玉井令子
初冬の発表会はピアニカに
玉悦
初冬の夕かげ踏み踏まれウオーキング
玉京
初冬の雨を縫いとる銀の糸
玉響雷子
初冬やばらまいたような田の雀
玉和
初冬や風の道よりやって来る
金治宜子
初冬の蛇口の水のぬくきかな
金太郎
風鎮も換えて我が家の冬はじめ
吟  梵
初冬や子待つ心に筆走る
句詩呼
初冬の朝にシャッター閉じられる
駒世
初冬やなにもしないで一人旅
初冬の刃物研がれて並べられ
空山
初冬の閂の店伊吹山
栗田もとえ
初冬や闇拭き去りて電気来ぬ
薫風
初冬やシネマを出れば傘の人
敬之
祖母の家音一つせぬ初冬や
景潭
初冬や武者返しの影ながくなり
初冬や曙杉の突く夜空
畦のすみれ
初冬や外反母趾が疼きだす
蛍子
初冬のオムレツ具まで蕩けをり
鶏肋堂
ピリピリと痛い唇冬はじめ
結月
初冬に心許してティータイム
月々
初冬やチャルメラ響く田舎路
月野ひとみ
初冬や山羊を見に来る人も無く
犬井山羊
ハミングすふるさとの歌初冬かな
犬散歩人
初冬の陶器の狸歩きだす
元喜@木ノ芽
また初冬生きて来て未(ま)だ徒(ただ)生きる
初冬や残りごはんを焼き結び
古都 鈴
はつふゆのひかりはとほくゆらぎけり
湖西
初冬の陶人形の南無南無南無
湖雪
初冬に猫を待つ膝むずむずと
虎寝子
初冬や朝刊ポストに落つる音
五月野敬子
初冬やジョギングシューズの紐弛め
悟念
初冬や時間をかける厚化粧
光友
ジュラの峰押し迫り来る冬初め
公毅
初冬に送りし友や空の青
好日
初冬や猿の尻掻く湯気の内
好文木
夕日追う影も初冬の帆引舟
初冬の風にカレーのにほひ乗る
幸吉
冬初め田の神眠る藁ぼっち
幸女
初冬へドロップキック空へ呼気
広瀬 康
大空へ槌の音高し冬はじめ
江戸川青風
レジに出汁の香初冬のついで買い
江藤薫
初冬や手押しで散歩咳ひとつ
甲山
蓬髪の読経高らか冬はじめ
紅さやか
初冬や三和土の泥白き夜明
紅塩寝子
初冬やブルマーの腿抱え込む
香羊
神木の肌も堅き冬はじめ
香壺
初冬やあと二年だった金婚式
高橋笑子
初冬やレッドデータに人類も
高橋冬扇
初冬の焦げの浮きたるシチューかな
高橋寅次
初冬の風と気づかぬ舫い船
高田 仁和加
初冬や雲もぐんぐん灰色に
黒うさ狐
しょいっこのあ子すやすやと初冬の日
今田 梨
初冬やうるさきカラスにらみ勝つ
佐々木温美
初冬やコリーも孫と遊びたる
佐山夕子
初冬や叔母の訃報が不意につき
佐藤慶一
初冬やクロークの列に並ぶ妻
佐藤志祐
初冬の朝しょぼしょぼと目を擦る
佐藤文旦
ベランダの固き紫煙や冬初め
差不多
ブーツの底とアスファルトの間の初冬
彩然
初冬や子牛を競りへ送る朝
細木さちこ
初冬や紅色染まる透けた肌
菜の花
初冬の兆しに思わず襟を立て
咲耶とこ野@木ノ芽
初冬やつまの背シュッと出勤す
桜姫5
初冬をディスプレイする電器店
笹弓
初冬やブルーシートの屋根靡く
雑草おばさん
初冬やくちびるの皮つまむ朝
三子
天使像初冬の空飛べそうな
三大夜景
初冬を待つ花もあり明日は晴れ
三木庭
初冬や快気祝の便届き
三毳
初冬には少し濃いめのブランデー
山口雀昭
キューバルンバの歩幅の縮む初冬かな
山吹美羽@木ノ芽
賢治置き出でて見上ぐる初冬や
山川真誠
初冬の志望動機が定まらず
山乃火穂
初冬や藁ぐろ長く伸びた影
山部 ビブリ
初冬の朝の素肌にボアパーカー
山部コルチ子
山頂の右より登る初冬の陽
山部の大野
しみじみと冬の始や長寿風呂
山本 力
初冬の棚田や三羽飛び去りぬ
山本嘉子
露天風呂ひとり初冬の星眺め
山野はな
初冬や靴紐結ぶ合羽橋
紙威
初冬や車両太るベルが鳴る
紫雲英
冬めきて鎖積み込む営業車
紫鋼
病の母ただただ祈る初冬
紫香菫
初冬やポケットの中で手をつなぎ
紫紺
初冬かなメタセコイアの尖る朝
紫蘭
己が肩抱く初冬の星一つ
試行錯誤
初冬や札幌らぁめんはふはふし
時化田白金
初冬や白で塗れない雲の色
次郎の飼い主
初冬の伊吹下ろしに犬走る
鹿柴
初冬や朝餉の匂ひ電子音
鹿歩
初冬や鬼の来りて笛を吹く
柴原明人
初冬や消えそうな街灯の音
紗々
初冬や床屋のラジオからユーミン
釈証真
初冬のピアノ何度も辿るフレーズ
若葉猫
初冬や看板残る峠道
朱夏A
初冬に肩の古傷痺れる手
朱久瑠
初冬やなんとなく寄る骨董屋
朱契
初冬や新種の米は艶やかに
珠桜女絢未来
初冬へ秒針だけが狂ひゆく
珠凪夕波
初冬や自販機に点くあたたかい
宗本智之
駆け足の初冬に犬抱く散歩道
秋月流音@木ノ芽
厚物を着ては又脱ぐ冬初め
住吉 敦子
初冬や鉛筆の字の黒々と
重翁
里山のちぢみつつあり初冬かな
塾志
初冬に生まれる熱帯低気圧
俊夫
初冬のドラム缶積む町工場
春川一彦
初冬や将軍様も足慣らし
春爺
飛行機の音のみ渡る初冬を
春野いちご
初冬のせせらぎに耳澄ましたり
春来 燕
初冬や空家の一枝頂戴す
春蘭素心
初冬や残る課題のひとり言
准壹
初冬の毛細血管たぎらせり
淳風
初冬や置物めいて池の亀
順女
初冬や風は動かず骨震え
小エビ
初冬や暁旦けぶる梓川
小橋春鳥
初冬や餌食いに集る(よる)鯉太し
小熊伸子
ハイビーム舞い立つ初冬の埃
小笹いのり
裸婦像の肌や初冬の美術館
小山晃
窓枠の四角い初冬しづかなり
小川都雪
初冬や服の色から感じます
小池敬二
初冬の陽を追いながら書を開く
小塚 蒼野
初冬やぱたぱたと色褪せる夢
小殿原 あきえ
初冬や禰宜も猫背の社叢林
小島神泉
初冬の通勤の窓曇りけり
小梅
古傷の憎しみは失せ冬はじめ
小椋チル
初冬の確認のため口に出す
小木さん
初冬にへのへのもへじ皆眠る
承穂
曇天に白壁高き初冬かな
昇華
初冬や後れ毛熱き片手桶
松井くろ
初冬や切迫早産だから寝る
松浦麗久
独り寝のトリプルルーム初冬かな
松永裕歩
赤ちゃんを迎える支度初冬や
松山のとまと
初冬に猛者がぶつかる秩父宮
松山女
無造作に茶髪の献金する初冬
松茶 巴@プレバト木ノ芽
初冬の雑踏に立つ僧の鈴
松田てぃ
乾燥機節電基準で初冬かな
松尾芭蕉
初冬や逆さ富士観る山中湖
湘輝
靴下を履き始むるなり冬初め
上江洲 睦
初冬やG線上にはじまりぬ
上峰子
初冬や選手の汗に映る悲喜
常陸人
ホームにて海からの風に初冬かな
植木照美
初冬か鳥は北から南へと
寝たきりオヤジ
捨つるもの紐に束ねる冬はじめ
慎吾
初冬や椿油を肘に塗る
新開ちえ
鎮まれるのぼうの城の初冬かな
新田 淑
片付けの井戸水温し初冬かな
森の水車
初冬の辿る山みち獣道
森一平
初冬に雲も姿を変えてゆく
森澤佳乃
初冬や蘂みせはらり散りにけり
深山 紫
洗面に毛穴の締まる冬はじめ
深草あやめ
初冬に毛玉毟りつ人を待ち
真紀
住職に告げる初冬の墓じまい
真宮マミ
初冬の空は水色母の色
真珠星倫世(スピカリンセ)
初冬や空透け天使の足一本
真繍
初冬や寝返りした子の背に光
真林
スケッチの少女足早冬初め
神田央子
初冬や制服で行くジャズ喫茶
仁葉
初冬やあと一枚をはおろうか
水間澱凡
初冬の星何光年か近くなり
水玉香子
穏やかに初冬の渓は岩を魅せ
睡柳
初冬に忍ぶ面影源氏の世
山里の屋根とがらせて冬はじめ
酔下弦
山並を鮮鮮見する初冬かな
酔漢
初冬や日ごと蔵人集まり来
酔鳴
大蛇編む藁に陽の香冬初め
数鉄砲
ぼけ封じの御朱印集め冬はじめ
杉山 ちとせ
初冬の雨の音聴く寝床かな
杉本とらを
初冬や愚痴もこぼれる針仕事
澄海
初冬や添ひてまどろむ犬と猫
瀬々葱坊主
初冬や天は紺碧地は黄金
星海
初冬や背中聞こえる鳥の声
星降松
初冬や埠頭の外れ自販機に
星夢 光風
閉まい込む涙の跡の初冬かな
星野美咲
白山のいただき見上げる初冬
晴海南風@木ノ芽
初冬の人並み少し固まりて
晴好 雨独
初冬や家へ蛹も盆栽も
晴日和
冬初めあれやこれやと慌ており
正子@いつき組
初冬や音沙汰無しの友一人
正木羽後子
初冬や見えぬ主の地の巣穴
清水祥月
初冬の風呂屋の煙頼もしき
生田 武
庭草の少し衰え初冬かな
西川あきや
初冬の蟻は狼狽え徘徊す
西條光観
初冬や猫の毛を梳く祖母の部屋
誠馬
風が刺し濃尾平野は初冬へ
青玄
背を向けるのに寄りかかる猫初冬
青山あじこ
初冬や毛玉のような日向鳩
青修
初冬の陽だまりで爪切る背中
青泉
加湿器の栓の水垢取る初冬
青柘榴
初冬やなほ硬くなな柴犬の尾
青木りんどう
初冬や人の声なき甲子園
青木豊実
新しき手帳の匂ふ冬初め
青嵐
初冬や斜陽が染めし並木道
静香
処分する重きジーンズ初冬に
斉藤ふみえ
初冬か鼻毛のロン毛カットする
石原白道
初冬や出汁の香洩れるうどん屋へ
赤橋渡
よそいきの顔纏う夫冬はじめ
雪華きなこ
初冬の堤延々街遠く
千の葉
臍帯血移植成功初冬の風旨し
千恵
初冬や鳥立つ水で溺れる葉
千条之御息所
靴下の穴を繕ふ初冬かな
千波
初冬や街路樹痩せ空広く
千葉睦女
初冬や人身事故といふ自殺
千里一歩
はじめてのはの音なりし初冬は
千仗千紘
初冬やポッケに去年の入場券
占新戸
初冬や漁場の変わるオホーツク
川越 のしょび
夕飯の帰路の星空に吹く初冬
川口みち
初冬や床泥あふる豪雨あと
川西勝久
初冬や書院の奥へ落暉伸ぶ
川島 欣也
はつ冬の雲ふわりゆく膝を抱く
川辺江麻
初冬や床踏み込みて面1本
扇子梨
初冬の木洩れ陽温し爪の先
浅河祥子
初冬や暫く逢わぬ人に風
繊月しをり
初冬やエイトビートの電子音
禅十郎
冬の始官報に載る名も無き死
岨川
初冬の古き洋館アンドゥトロワ
祖乞
初冬の廊下に響く靴の音
倉の人
口紅はボルドー色へ冬はじめ
倉形サラ
初冬や空青く歳ひとつとる
爽草明
初冬や瞳の雨を抱き眠る
相沢 雨
林間の別荘閉じる初冬かな
相模の仙人
初冬や靴の爪先つまりたり
草人
初冬のベンチカフェ・オ・レ冷めてゆく
蒼空蒼子
初冬や北國街道まだ長し
蒼香
初冬やナイフのやうに光る海
蒼鳩 薫
初冬の波は優しい詩の響き
村上無有
初冬の風に眼鏡選びたり
多事
初冬やライトアップの観覧車
多聞仙
黴臭き納戸の整理初冬に
太架子
初冬や光を纏い一葉船
太子
縦縞の雲の映像初冬かな
泰然
初冬や老女ひとりの船渡る
鯛 風
初冬やヒュルヒュルとなく住宅路
大熊かの
初冬や岩打つ波の潮変わり
大村真仙
函館の朝市濡るる冬はじめ
大槻税悦
初冬やロンドンバスの赤い風
大和田美信
初冬や生きているから手は動く
鷹星
初冬や余生は半年刻みなる
達哉
ピーンと張る縄切れやすし初冬(しょとう)かな
谷 きよし
初冬や即席麺の湯気高し
谷田藪辛子
初冬や入江見下ろすマリア像
知子
初冬の海が好きと言う君眩し
地に根ざし陽に伸びる
初冬や野良猫の耳尖りたる
智雪
初冬やヘバーデン結節らしい
池と堀
初冬や漬物樽を洗ふ母
池田香
初冬や半ズボンはく小学生
竹の子
初冬やスマホに老いの日が暮れる
竹春エリザベス
初冬の天空の城きみの目に
竹織
東大寺初冬鹿の長い影
竹村マイ
煮卵の半熟程よく初冬かな
竹内みんて
初冬のピンヒール響く遊歩道
竹内桂翠
初冬や幡旗はためく大仏殿
初冬の子狐悲し声嗄らし
茶々
初冬や円空仏の吹きさらし
中井笙石
電線の蜘蛛の巣揺れる初冬かな
中山白蘭
初冬や兄弟猫の白と黒
中村笙平
初冬や大内宿の茅の屋根
仲川光風
ほのぼのと初冬すごすついの家
朝ぼらけ
吾を揺らす初冬の夜の懐メロよ
朝桜咲花
赤信号初冬の朝に麗し
潮ベルト
いつの間に星の溢るる冬始め
町の案山子
暖色を選ぶネクタイ冬はじめ
長谷川 ひろし
初冬のホスピス言葉えらびつつ
直木葉子
陽の光優しくなって冬はじめ
津葦
初冬や後姿に影淡し
津田弘幸
ハイキング木道滑り初冬かな
鶴田梅勝
初冬や時計台日々昏くなり
定吉
初冬の酒沁みわたる妻帰省
哲也
大都会灯きらめく初冬に
典華
天竜川風向き替わる初冬かな
貼女(ちょうじょ)
墓碑銘は絆と決めし初冬かな
田中ようちゃん
初冬やこの稜線を覚えておこう
田名あみ子
初冬の薄日一筋背負ひ歩く
斗三木童
ぶっかけに薬味多めの初冬かな
斗萌@ノエル
学習塾背ばかり見えて初冬や
渡邉久晃
初冬や道の緑は無口なり
土屋 木漏れ日
初冬や「あったか~い」を探す指
嶋田奈緒
○一休み膝に猫来る初冬かな
東児
初冬の匂ひ乗せ来るエレベーター
東尋坊
初冬に盥片付く縁の下
桃林窟
初冬の朝のゴミ出し冷える手や
湯呑
スクラム組む男達熱き初冬
灯路奈
兄弟がいる子は強い初冬かな
藤すみ
初冬や子の継がぬ家売りに出る
藤原訓子
初冬の木立ざわめく官庁街
藤川さくら
初冬や吾子の裾上げほどく糸
藤田ゆきまち
野の花のごとく無口に冬はじめ
藤田康子
じやくじやくと稲株に影初冬や
透史
初冬や馴染みの星を見つけたり
陶豪
初冬や他愛無き電話従姉より
陶然
妻笑う我暖まる初冬かな
堂林心太
外灯に背向けゆばる初冬かな
初冬や母の愛した花を生け
瞳子
初冬や終わりのはじめ生きている
那津
はつ冬や女子高生のひざ小僧
楢山孝明
初冬の城壁登る松の影
南城馬天
縁先に鉢物移す初冬かな
南風
初冬のさざめき漂う闇優し
楠青庵
初冬や静かな池に賑わいが
二上松風
初冬や去年のあれは何処かしら
二葉ミノル
初冬や片恋の日の白く過ぎ
日記
初冬や一際高くのすり鳴く
日田路
初冬に夜の仕事を辞める人
日比太宗
初冬や念仏読経渋き声
日本酒
初冬や鉢底丸いだんご虫
日遊
初冬や言語学者の独り言
入口弘徳
ひと休み初冬の道犬と爺
寧女
ウイスキーの色初冬に煌めく
猫ふぐ
初冬やひざの空寝の猫ほうる
猫舌扁平足
初冬や手をこすり待つバス遅し
波音
初冬や戦死の兄の笑む遺影
馬場馬子
初冬や子規の読みたる松山城
俳菜裕子
初冬や模試前日に喰ふカツ丼
梅干船体
店主の名は知らぬまま初冬の珈琲
梅路みね
初冬やプラモのパーツ何処何処や
白銀のシリウス
初冬の朝魁夷の絵のやうな水面
白傘
初冬や雨戸開けかけ止まる指
白山
初冬のにほひの帰路や山は黒
白瀬いりこ
初冬の朝餉の汁の具だくさん
麦吉
はつふゆや再読の本決めてをり
初冬の風のかほりを追いかける
畑 詩音
川岸に初冬の光鈍く揺れ
畑山六十二
初冬や青い果物ねらう人
八咲
初冬や半年前のプラモデル
半熟赤茄子
初冬や仕立て直せし多摩絣
飯村祐知子
イグアナの腹にヒーター冬はじめ
彼方ひらく
年ばかり増えて寂しさ増す初冬
比呂
夜泣き子をおんぶであやす初冬かな
尾張の黒うさぎ
初冬や温風になるカーエアコン
枇杷子
余白ある空気になりて初冬至る
美翠
初冬の体みなぎるうれしさよ
美泉
初冬や探しはじめた吾の墓
美年
初冬や白い犬たち走ってく
氷だか
初冬や田舎そば食ふ街屋台
不利尾
初冬やいよよ白波日本海
富樫 幹
初冬にダークショコラと小公女
富士子
初冬の麺工房ののれんかな
敷しま@ノエル
散歩道交す言葉の冬はじめ
負勝@中津からあげ句会
初冬や結論でない墓仕舞い
風間昭彦
野良猫の我にすり寄る冬はじめ
風知草
初冬やクロスワードの解けざるに
風紋
初冬や去年のコートに虫喰いが
風鈴
初冬や母の羽織が似合う歳
服部勝枝
頬擦りしヒートテックの初冬かな
文月 栞
初冬のご飯茶碗へ注ぐ白湯
文月さな女
初冬やたつぷり注ぐミルクティー
文女
荒れ畑の白く光りて冬はじめ
聞岳
初冬の卵割りたる音硬し
平本魚水
初冬や練習開始のベートーべン
碧三五
初冬や鞄に二つ老眼鏡
片栗子
初冬や熱帯びるファン街じゅうに
勉邪明
初冬や畳の上の京景色
保科正行
初冬に箸で突きたし低き空
峰江
初冬の文箱に母の筆の文
峰泉しょうこ
初冬に見舞う母にや名乗る叔母
方寸
初冬や心支度のまだ成らず
朋女
初冬の湯花散り咲き瓦斯灯下
朋知
初冬の山林に浮かぶ社かな
芳海子
初冬にあの子の色も様変わり
房乃丞
初冬に亭主の留守をひとり酒
望月ゆう
君と初冬頬が緩む手の温もり
北山義章
初冬の地面より遠き葉は朱
北村 崇雄
初冬や叔母の電話の来ないまま
睦月くらげ
初冬や泥土掻いて無言なる
堀アンナ
洗ひ置く大鍋土鍋冬はじめ
堀口房水
重ね着のマネキンならぶ初冬かな
凡々人
初冬の浜に降り立つ影もなく
未 来 音
初冬や錫のコップで飲むミルク
岬りこ
湯に遊び初冬の星のシャワーかな
妙光@木の芽
初冬の庭に猫きて鳥を狩る
眠 睡花
初冬は悩みし肌着ふやす朝
夢芝居よしみ
初冬やこの米櫃はアルミ製
明惟久里
初冬やアイロンの香のカーディガン
明世
冬始め股引きの穴見つけたり
明石焼穴子
冬はじめ薪新しき登り窯
妄 児
初冬や暗がりの子ら缶を蹴る
網野れいこ
重き香の重信川や冬初め
木花しずく
初冬や壁に追加の新メニュー
木寺 仙游
初冬や鎮守の杜はさびさびと
木森
初冬のジェットスキーの音無慙
木人
初冬やもてなしの宿星を増す
木村ひむか
電灯を点けて初冬の朝六時
木乃伊
初冬や早き夕暮帰路急ぐ
紋舞蘭
初冬や家事のギアはニュートラル
野うるし
初冬の差し出した手は握られず
野純
初冬や街はアースカラーの渦
野倉夕緋
初冬や木偶は砂場に置き去られ
野地垂木
初冬で吾が護符たるや熱き酒
野中泰風
初冬の女子寮ジャージのティータイム
野辺よし女
まだ食める初冬の風よ寒立馬
野々原ラピ
初冬や洗い忘れた皿ひとつ
野良古
俎板の音の乾きて冬はじめ
野棕櫚
ICUで祖母を看取つた初冬かな
矢的@第二まる安
初冬や金婚式をやらやっと
薮久美子
初冬や吐息のような独り言
柚月(ゆづき)
初冬のロシアンティーはいかがです
由づる
初冬やこんがり焼けしパンケーキ
遊亀
初冬や造り酒屋に杉の玉
遊山人
初冬や木々透け風の通り道
余熱
初冬や色眼鏡かけ散歩へ出
与六
初冬や父は何処の雀荘へ
羊山羊
襟を立て足急ぐ初冬の街
葉月けゐ
常備薬一から揃える初冬かな
葉月のりりん
冬はじめ「ノーサイド」を聞く日暮かな
葉子 A
初冬に蓄え豊か乳児の頬
葉尻
初冬に生垣すずめと目の合いし
遥明
初冬や灯消えし街の迷い星
陽気姫
初冬の城下切り取る狭間かな
羅馬巴里
初冬のコーヒー店はセピア色
羅風音
初冬を七十五度目めでたけれ
藍植生
初冬の社に巣くう群れなるや
蘭子
初冬や袖伸ばすなり袖引小僧
里之照日日
初冬の暇を編み込むループヤーン
里甫
初冬や羽織る法被の凛々しさよ
立髪
初冬や手入れ忘れし寡婦の足
琉璃
初冬や古き土鍋を身辺りに
留野ばあば
初冬や鈍色したる竹生島
隆松
初冬のぶっかけうどんを老夫婦
竜子@ノエル
初冬や赤い実つつく鳥の声
旅夢作家
初冬の海暗く雲忍び泣く
良日
家路急ぐ初冬の裏道早や陰り
林 和寿
冬はじめ売地の札の倒れをり
令ちゃん@埼玉
箪笥から去年の初冬がじわりじわり
令雅
初冬や芳しきパンの香を纏う
玲凛
初冬や屋根にシートの夥し
露草
初冬や花壇の末路見たくない
六日菖蒲
初冬にビートルズのハモる響き
和光
初冬や道を転がる風の音
和弘
初冬や川口で途方にくれる
初冬やにび色の街バスのゆく
國本秀山
初冬に港神戸の霧笛かな
巫女
初冬に九谷の器おろしたり
戌の箸置
初冬に頬押しあてて駄々こねる
君と手をつないでもいい初冬や
梔子
初冬や愁眉を開く涅槃像
涅槃girl
初冬の雲鈍色や能登の海
淺野紫桜
初冬をゆく三輪車背に人形
游真
なんとなく月青きかな冬はじめ
煌宙
初冬や杉玉揺らす集う人
獺八(うそはち)
初冬や身は西行の旅路かな
眞路
初冬やなりゆきまかせの交差点
祺埜 箕來
国原を時つ風ぬけ冬はじめ
笙女
初冬の骨きしむ朝ぱん焼きぬ
筬葉
初冬や終点まではわたしだけ
綉綉
犬小屋の向きを変へるも冬はじめ
聰子
病床の鉄柵ひやり初冬かな
脩平
マンションの小さき位牌や初冬来
芍薬
初冬や種糞二三残る裸地
茉莉花
屋根屋根の巷を越えて冬初め
茫々
初冬や今日のメニューはシチュー飯
菫々菜
初冬や田の風走る越の国
萬太郎
初冬にキャッチボールの音響く
萬代草舟
山裾の陰黒々と冬はじめ
蓼科川奈
初冬の色うつすらと竹の青
蓼蟲
初冬や朝の革靴よそよそし
蘂六
初冬や爪のあいだにセメントが
颯(はやて)
初冬やコーンポタージュ待ちにけり
齊藤 拓也
はつふゆのどもだぢみんなばなづまり
高橋無垢
初冬や音符書きつくはや、はやさ
枯丸
初冬の風の粒子は粒子まで
一純。
初冬の転校ドッジで心掴む
ゆこげん

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