俳句ポスト365結果発表

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第234回 2019年12月12日週の兼題

寒椿

  • よしあきくん一期一会の一句
  • 初心者向け解説コーナー今週の俳句道場
  • 今週のお便り
  • 人・並選の俳句
  • 天・地の俳句
本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。

人

寒椿をとこは先に死ぬべきで
玉庭マサアキ
彼の国の学者薄給寒椿
玉庭マサアキ
三面鏡ひらく寒椿かがやく
すりいぴい
寒椿おかしのやうな殺鼠剤
すりいぴい
花びらも存外かたし寒椿
にゃん
寒椿のいかにも匂ひさうな赤
にゃん
寒椿きれいな母がいやでした
はまのはの
寒椿では遺言を読み上げます
はまのはの
補聴器が寒椿の音拾いたる
まこちふる
カナリアの声は晴天かんつばき
まこちふる
寒椿風にほのかな鉄の味
一阿蘇鷲二
不整脈の如く風来る寒椿
一阿蘇鷲二
きずついてしまへば清ら寒椿
ほろろ。
寒椿みづをかかへてはげしき火
ほろろ。
芯に怒りをとどめおく寒椿
一斤染乃
悲しみを濾過す寒椿の花芯
一斤染乃
寒椿下目の濁りたる猫行けり
きゅうもん@木ノ芽
寒椿僅かに通天閣の錆び
きゅうもん@木ノ芽
折り鶴のくんと死にゆく寒椿
鬼の目はゆつくりひらく寒椿
生贄は綺麗な方を寒椿
シュリ
寒椿マリーの舌が落ちている
シュリ
寒椿海の際まで溢れをり
いしはまらんる
半身を月読に与ふ寒椿
いしはまらんる
うめおにぎりすっぱ寒椿うるうる
いかちゃん
寒椿とろり琥珀のアイスワイン
いかちゃん
象たちの砂浴び雨の寒椿
いさな歌鈴
寒椿落ちたこつんと星生まれた
いさな歌鈴
琴の糸くるりと丸め寒椿
うさぎまんじゅう
金星を近くに置いて寒椿
うさぎまんじゅう
仏前の座布団捨てき寒椿
えいぎょ
海に吠える獅子岩に雨寒椿
えいぎょ
棒一本の墓に首輪や寒椿
かもん丸茶
寒椿わが家の屋根の昭和色
かもん丸茶
混濁の水はふくよか冬椿
きとうじん
折り紙の鶴は金色早椿
きとうじん
寒椿、つ、月がきれいですね
くさ
寒椿駆け落ちだったと母ぽろり
くさ
寒椿水も空気も商品に
ぐずみ
アブサンに焼ける喉元寒椿
ぐずみ
寒椿妻は死顔まで綺麗
ぐでたまご
寒椿ぽとり光秀の憂鬱
ぐでたまご
寒椿落つ貧相な鯉浮きぬ
くりでん
寒椿「完」で終わらぬ物語
くりでん
空は果てしなく寒椿はぽつり
けーい〇
寒椿鉛のような飯喰らう
けーい〇
寒椿満ちる南極狭くなる
こなねこ
寒椿つめたしこんな赤いのに
こなねこ
憎む時動く筋肉寒椿
こま
青空を鏡とせしや寒椿
こま
寒椿己の馬鹿は自覚済み
サイコロ帝釈天
噛んでみたら仄甘いかも寒椿
サイコロ帝釈天
空が青なんて誰が決めたの寒椿
ざうこ
寒椿つぼみはまだ呪はれている
ざうこ
寒椿摘めば家族に戻れるか
さるぼぼ@チーム天地夢遥
寒つばき査定の家の門扉錆ぶ
さるぼぼ@チーム天地夢遥
寒つばき見合ひ写真は違ふひと
じゃすみん
長女てふ僅かな重荷寒つばき
じゃすみん
寒椿なんだかとまらないなみだ
ちま(5さい)
がまんなんてできないよるだ寒椿
ちま(5さい)
保育器の固き拳や寒椿
テツコ@第二まる安
寒椿左の乳房にあるしこり
テツコ@第二まる安
語呂合わぬ受験番号寒椿
でらっくま
寒椿規則正しき鹿威し
でらっくま
寒椿見えぬ高さの鉄格子
トポル
中食の魚版かんかん寒椿
トポル
犀の尻ゆつくり縮む寒椿
とりこ
解決は要らない白い寒椿
とりこ
野良猫の棲み着く寺や寒椿
ひだ岩魚
寒椿天にひかりを返しをり
ひだ岩魚
落ちてゐる風を拾へり寒椿
ひねもす
避難所の額の校歌や寒椿
ひねもす
寒椿気休めに飲む養命酒
ふくろう悠々
磯くさき犬の鼻先寒椿
ふくろう悠々
寒椿明るき校歌とは悲し
ふるてい
寒椿拾えばバスのクラクション
ふるてい
ほていさまのおなかてらてら寒椿
ほろよい
猫一閃斬首のごとく寒椿
ほろよい
寒椿の肉厚くふてぶてしい
ぽんぽこぴーな
寒椿好きでなくてはならぬ人
ぽんぽこぴーな
寒椿コップのかたちなる真水
ましろなぎさ
意に叶ふまで占ひぬ寒椿
ましろなぎさ
寒椿墓守いなくなりました
まどん
葉が痛い頭が痛い寒椿
まどん
寒椿バイオリンの芯から響く
まみのすけ
からの重箱の中から寒椿
まみのすけ
心星の光はひとつ寒椿
みやこわすれ
島へ往く渡船の山羊や寒椿
みやこわすれ
わたしから海がうまれた寒椿
むらさき(7さい)
大空のはらいは大きく寒椿
むらさき(7さい)
読めぬまま褒める掛物寒椿
ももたもも
平服と言われスーツを寒椿
ももたもも
寒椿きれいに死ぬのが復讐
ゆりたん
寒椿ふれられたくない前職
ゆりたん
木偶の吾にたまはる雪の寒椿
よしおくん
母はなほ中陰の閨寒椿
よしおくん
祖母織りし白鷹紬寒椿
ラーラ
取り壊す離れ座敷や寒椿
ラーラ
白壁を緋の寒椿だれかの忌
葵 新吾
寒椿ぢりぢり痺れゆく正座
葵 新吾
寒椿の横で焼きそばパン無職
或人
職歴なし三十二歳寒椿
或人
寒椿ことんと落ちて一人なり
一走人
白猫の失踪白き寒椿
一走人
戦犯に等級ありぬ寒椿
可笑式
寒椿申し分なき生だった
可笑式
ぎろぎろと鳶の低さや寒椿
夏 湖乃
眉山はおおらかに引き寒椿
夏 湖乃
寒椿ひなたの犬のあばら骨
夏雨ちや
かんつばきのろじ あのこのきえたろじ
夏雨ちや
寒椿巫女の差し出す恋御籤
夏柿
教会の鐘は金色寒椿
夏柿
唇は言葉の在り処寒椿
樫の木
鑿跡の猛き石垣寒椿
樫の木@大分城址の中に建つ神社、その一角に城の創建当時(1600年代)の石垣が残っていました。
師の太刀に死角ありけり寒椿
紀貴之
寒椿タトゥーに囲まれて朝湯
紀貴之
かんつばき地雷とともにひっそりと
輝棒
寒椿ではこの辺で北枕
輝棒
寒椿「売家件」に潮あたり
亀の
母の後ろ影踏むばかり寒椿
亀の
寒椿に月のしわざのしめりかな
蟻馬次朗
寒椿のはうは私を見てをらぬ
蟻馬次朗
リハビリやこゆびおやゆびかんつばき
吉行直人
じうじうと風に抗ひ寒椿
吉行直人
寒椿しづかに笑へ死後の婚
久我恒子
謝罪の礼きれいに違ふ寒椿
久我恒子
象の目にうつる空色寒椿
久蔵久蔵
雨ならばやつと泣けるや寒椿
久蔵久蔵
あの角にカルトのにほひ寒椿
京野さち
寒椿おじの語れる津田恒美
京野さち@広島東洋カープで「炎のストッパー」として名を馳せ津田恒美。平成5年に32歳で早世。
ためらはず親を捨てた日寒椿
玉木たまね
ポケットの中の手触り寒椿
玉木たまね
贖罪かもしれぬ介護寒椿
空 春翔
寒椿真白く沖の煌る午後
空 春翔
寒椿剪るとき母といふ病
古田秀
寒椿喪服を畳む夜に倦みぬ
古田秀
冬椿灰に落ちては灰にしづむ
斎藤秀雄
石が焼け落ち石が焼け落ち寒椿
斎藤秀雄
寒椿落ちさう昼の月高し
斎乃雪
神鶏の長尾に絡む寒椿
斎乃雪
寒つばき咥へ女狐いそいそと
三重丸
決起の日洩らすべからず寒椿
三重丸
オカリナは土を満たして寒椿
山香ばし
頭数合わせに呼ばれ寒椿
山香ばし
どちらかといえば鉄琴かんつばき
司啓
隠れ家に寒椿咲くハイヤー来
司啓
「おれ、胃癌だ」「ああ、そう」冬つばき咲く
志保川有
城消失し白い寒椿咲く
志保川有
寒椿歳下の夫看取る夜
紫陽花 涼音
寒椿ベロ出しチョンマの処刑場
紫陽花 涼音
自刃せし寒椿あり仄紅し
次郎の飼い主
寅さんに気のあるそぶり冬椿
次郎の飼い主
野良猫を啄む烏や寒椿
朱夏A
背徳や寒椿落つる音がする
朱夏A
寒椿もう致死量は過ぎている
酒井おかわり
恋をして冬の椿が火に見える
酒井おかわり
銃痕の柱にふれて寒椿
純音
寒椿一つ「八つ墓村」のロケ地
純音
寒椿呪詛の言葉は捨てました
小川めぐる
破瓜の夜は甘くて遠く寒椿
小川めぐる
寒椿ちりぢりブレーキ痕は無し
小泉ミネルヴァ岩魚
寒椿赤い 誤嚥さえなければ
小泉ミネルヴァ岩魚
古き硝子に歪む心や寒椿
小倉あんこ
芥川の古本の香や寒椿
小倉あんこ
席譲るをうなの清し寒椿
昇華
敬礼の警官律儀寒椿
昇華
寒椿赫し死ぬのはまた今度
松山めゐ
かんつばき行方不明になる方法
松山めゐ
寒椿銀塩写真現像中
上倉すず女
髪解けばぬくもる耳や寒椿
上倉すず女
寒椿汚い白も好きでした
城内幸江
よそ行きのやうなお庭の寒椿
城内幸江
寒椿立つ三度目の放射線
常幸龍BCAD
寒椿背に盛り上がる手術痕
常幸龍BCAD
洗はれて白き炎をなす寒椿
神山刻
拳みな手首について寒椿
神山刻
ドーベルマンの息の湿りや寒椿
仁和田 永
寒椿枝に朽ちたる縄の端
仁和田 永
愛人の僧帽筋や寒椿
世良日守
宮殿の裏道長し寒椿
世良日守
貝塚は暗き林や寒椿
星埜黴円
寒椿灯るや男坂暗し
星埜黴円
寒椿赤く灯れる雨水升
清波
防人唄一碧の海寒椿
清波
無関心ほろりとひらく寒椿
青海也緒
寒椿水に残りし女の血
青海也緒
寒椿ぽんとたましひ開く音
赤馬福助
寒椿レコード針で鳴りさうな
赤馬福助
手折りきて書斎に点す寒椿
雪うさぎ
母の髪撫でし日のこと寒椿
雪うさぎ
命日や鈴鳴るごとく寒椿
倉木はじめ
旧姓が三つもあつて寒椿
倉木はじめ
近衛邸書院に日浴ぶ寒椿
蒼鳩 薫
寒椿もろ手の水に浮かべけり
蒼鳩 薫
キャラメルの箱振れば音寒椿
多喰身・デラックス
寒椿メトロノームのさびしさや
多喰身・デラックス
寒椿いつしか母を家長とし
多々良海月
寒椿咲いたと母を清拭す
多々良海月
能面に豊かなあはひ寒椿
大雅
寒椿切絵の黒は鋭きものと
大雅
闇に手を入れ寒椿引き上げよ
大和田美信
尼寺の空は透明寒椿
大和田美信
さよならを言はざる母や寒椿
谷口詠美
妾の名は忘れぬ父や寒椿
谷口詠美
前妻と同じわれの名寒椿
短夜の月
寒椿散る父のルビーは偽物か
短夜の月
寒椿ルソンの地名刻む墓
地球人
寒椿ゴッホに描いて欲しかった
地球人
寒椿防空壕の残りけり
天陽
人前で鏡は見ない寒椿
天陽
風が起って寒椿が生まれる
冬のおこじょ
調律師るりら寒椿が咲かぬ
冬のおこじょ
厄介を掛け合えるひと寒椿
豆闌
わたあめのごときおはよう寒椿
豆闌
喩うれば大蛇が眼寒椿
内藤羊皐
寺町に美人番付寒椿
内藤羊皐
枯れ井戸の蓋は新し寒椿
南風の記憶
千羽鶴には五羽たらず寒椿
南風の記憶
寒椿浮き世へ下る裏参道
南方日午
寒椿幽けき電波集めたる
南方日午
今朝もまた採血されて寒椿
尼島里志
相部屋の病床遠き寒椿
尼島里志
かの人の娘ときけり寒椿
日出時計
掃き寄せて寒椿もう土の色
日出時計
じよつぱりの色は純白寒椿
比々き
寒椿まへにぐらつく自信かな
比々き
寒椿身より心の離れしか
福蔵
寒椿失語に近き数ヶ月
福蔵
寒椿きれいに寂びる母性かな
福良ちどり
孤独死を恐れぬ叔母や寒椿
福良ちどり
寒椿沢村貞子の骨は海
平本魚水
腐り合ふまでの白さや寒椿
平本魚水
くじらのやうに強風接岸寒椿
蜂里ななつ
朝日生まるる海岸線や寒椿
蜂里ななつ
陽を孕む隙間豊かや寒椿
北野きのこ
太陽の憑きし革靴寒椿
北野きのこ
米兵80人死亡寒椿の震える
万斛
寒椿朝練の耳熱痒し
万斛
息をしつ死体となりつ寒椿
綿井びょう
やうつりはよけれども待て寒椿
綿井びょう
博論の製本早咲きの椿
木江
寒椿手から吸ひたる正露丸
木江
見えるものすべてはえくぼ寒椿
野良古
ひとひらのはじの踏みあと寒椿
野良古
頬紅き志功の菩薩寒椿
柳児
寒椿道着の子らの火照る頬
柳児
逆臣の代役決まる寒椿
有瀬こうこ
寒椿寺に通称ありにけり
有瀬こうこ
寒椿少し奈落を遠ざけぬ
蘭丸結動
寒椿かつてちやぶ屋といふ気骨
蘭丸結動
寒椿空中ブランコ死すことも
理酔
ぺらぺらの豚カツ喰うて寒椿
理酔
鏡台の母に修羅あり寒椿
龍田山門
今日は友自死せる日なり寒椿
龍田山門
漢方医館没落寒椿
緑の手
寒椿ふぉっとり魚につつかるる
緑の手
墓石にポケットウイスキー寒椿
和鹿島
仏像の寄せ木の軋み寒椿
和鹿島
絵筆洗ふ空は水色寒椿
茫々
自死といふ弟眠る寒椿
茫々
盗人となりし老婆や寒椿
蓼科川奈
寒椿開けたる口の昏きこと
蓼科川奈
へし折るアンプル寒椿は赤い
鈴廣
事故物件らしき寒椿の並ぶ
よだか
いもうとの大丈夫は嘘寒椿
高橋無垢
冬椿ふつと母の手なまぐさし
RUSTY
ココア缶供えし歩道寒椿
28あずきち
廻り廊下の日射しくれなゐ寒椿
99カリン
寡黙なる登校の列寒椿
GARU
寒椿汚るる前に散るといふ
Kかれん
ビオロンの弦きりきりと寒椿
M・李子
音澄んで腹式呼吸寒椿
Mコスモ
寒椿どこで咲いても我の色
SYODAI
捨て台詞言ってみたかろ寒椿
yoko
寒椿誰も拾わぬ落とし物
あー無精
逃避行のここち寒椿にふれて
あいだほ
人見知りかもしれないな寒椿
あおいスプーン
寒椿刃文に転げゆく光
あきのひなた
傷深き紙も刃物や寒椿
あさり
寒椿あいつが嫌いと云つた色
あじこ
寒椿ぽつとふくらむキャメルの火
あつちやん
嬰抱き帰郷生け垣は寒椿
あつむら恵女
寒椿反る葉の先にくすぐられ
あまぐり
寒椿銀の小鳥の封蝋す
あまぶー
小五まで神童でした寒椿
あみま
寒椿厠に相田みつをおり
アラ
死神はきつと寒椿のやうな
あるきしちはる
寒椿この日廃止のバスを待つ
いいよかん
まどろみの紫煙絡まる寒椿
いかすみ
口笛に寒椿鳴るずる休み
いく葉
発つ鳥よ零すな妻の寒椿
いごぼうら
木漏れ日に撃たるるわが身寒椿
いしだもよ
覗き見のやうに愛でをり寒椿
いなだはまち
手元から日の暮れゆくや寒椿
いなほせどり
子ら訪う象無き象舎寒椿
うしうし
道祖神ぽぽぽと笑う寒椿
うづら
生みたての馬糞の湯気や寒椿
ウロ
寒椿君に古典を教へたり
えぬ
封を切る刃はまろし寒椿
えむさい
あの紅はぜつたいシヤネル寒椿
おくにち木実
寒椿砂場の山に挿されおり
おたまじゃくし
寒椿海を東に山西に
カオス
星一つ大きく潤み寒椿
かざばな
わたくしだけをこの寒椿が見つめて来
カタツムリ
急坂の貫く郷や寒椿
かのたま
お下がりの辞書に赤線寒椿
かまど
僧院の朝は早しよ寒椿
かをり
寒椿母はわたしを産んだだけ
カンガルーのしっぽ
検尿のコップは温し寒椿
きなこもち
寒椿かんと狐の跳びそうな
ギボウシ金森
松山のお城しゅぽっと寒椿
キャサリンまさこ
冬椿ほどけおちそな夜会巻
くま鶉
同窓会行かぬ返信寒椿
くめ仙人
風吹かば百の高笑寒椿
クラウド坂の上
茶の間にはだれもとおさぬ寒椿
けびん
気配して誰ぞ死んだか寒椿
けら
寒椿なみなみと注ぐひとり酒
こうやこう
膝に乗る野良猫かろし寒椿
こじ
寒椿口内炎が蘇る
こじまはじめ
寒椿や署名す遺体引取書
ことまと
案外と無造作に散る寒椿
コナラ
寒椿老斑著き我が手かな
こはぎ
寒椿ぼたんを押して下りる駅
こはまじゆんこ
寒椿ポトポト隣人ボソボソ
こぶこ
青空や答えて曰く寒椿
さくやこのはな
風尖る寺苑の色や寒椿
さとうたけひこ
茶柱の立つ日もありぬ寒椿
さとう菓子
鍵盤にしまふ祈りや寒椿
さとけん
すべて切る母の鋏や寒椿
さゆみ
寒椿知人は数多友は居ぬ
しー子
寒椿搦め手門は風の道
シニアモモ
蕊あまたぎうとちぢこめ寒椿
しゃれこうべの妻
寒椿恥じらうように息むパグ
しゅうちゃん@5さい
蕊の金豊かにほどけ寒椿
ジョビジョバ
砂利鳴くや祝詞いとまの寒つばき
すみれの色の涙
寒椿ゆつくり墓を遠ざかる
たいぞう
自分史の題字かぼそし寒椿
たんじぇりん金子
寒椿安全柵の閉じた駅
ちびつぶぶどう
寒椿先祖は一番槍の将
ちゃうりん
ややこしき近所も愉快寒椿
つぎがい
波飛沫かかる岬や寒椿
つつ井つつ夫
寒椿色鉛筆の折れる朝
ヅラじゃない
どうやって謝ればいい寒椿
ときこの母よしこの息子けんいち
寒椿へうげもの愛で黒織部
ときめき人@茶人古田織部
寒椿洗い張りする墨衣
としまる
寒椿緑青豊かな花鋏
トマト使いめりるりら
熱残る骨かさと割れ寒椿
どみそ
寒椿地に落ちてまた恙なし
ともけん
曇天に青みたりけり寒椿
とりまる
アカミミガメ眠るお堀や寒椿
のつり
寒椿やや器量良き古写真
のぶ子
大関の陥落、土の寒椿
のもとみな
黒猫の舌より赤き寒椿
のら
寒椿祖母の備前は寡黙なり
パーネ・メローネ
寒椿百年後もその名で咲くか
はごろも
子らの声あさひにあかく寒椿
はじめ
庭隅の磁力 寒椿の深紅
ハチ太郎
最期まで母淑女なり寒椿
はなあかり
散り敷けば地は曼荼羅に寒椿
ははろ
寒椿ゆるり弧を描く石礫
ハルノ花柊
寒椿院の五段を松葉杖
ひでやん
こねずみ帰る森の寒椿を曲がり
ひなたか小春
寒椿タンスに眠る着物かな
ひな子桃青
寒椿衣紋を多く抜いた朝
ひよはるばば
寒椿上飯田線染めましょう
ひろしげ12さい
祖母の歌独逸語と知る寒椿
ふあり光
日に朱き蔭に紅きや冬椿
ふっこ
寒椿それぞれに目出度き名札
ぽおや
手の中に収まる昨日寒椿
ほしのあお
昼は陽を夜は月みて寒椿
ぼたんぴ
病む母の爪切る音や寒椿
マーフィー
愛人のゐさうな男寒椿
まつだまゆ
精神科はカーテンましろ寒椿
まゆりんご
かんつばききれいなひとがとおりすぎる
まりら(6さい)
全景の赤を凝固し寒椿
マンギス
奪われることなき重さ寒椿
まんぷく
山小屋の少女の初潮寒椿
みかりん
石垣の逆さの墓石寒椿
みくにく
家系図に美人がひとり寒椿
みずの風華
折り畳み式の感情寒椿
みどちゃん
喪明かりのしづまり返る寒椿
みなと
湯の音に交じる沈黙寒椿
みやかわけい子
亡き母はコフミと申す寒椿
み藻砂
黒潮の流れ緩やか寒椿
むらたふみ
寒椿動機は怨恨との噂
むらぴ
寒椿明け星カチリと触るる嶺
めいおう星
思い切り泣いた寒椿が落ちた
めた坊
結婚も離婚もしろき寒椿
ヤヒロ
退院日急に決まるや寒椿
やまぶき
ころころぴたっころぽとり寒椿
ゆうら(3さい)
介護士の長きまつ毛や寒椿
よあけの晩
寒椿小鳥も僕も蜜をすふ
よぶこどり
傍聴の席取り長し寒椿
らくさい
勝鬨は四百年前寒椿
ラッキーの母
かんつばきじょうろのふたがつぶれてる
りすだいすき(3才)
かにかくにここ迄来しや寒椿
れい
寒椿けもの根本に横たわる
愛棄丸
寒椿や金剛力士と雨宿り
安芸彦
寒椿三つ出棺は空青く
安宅麻由子
ブルーシート撤去し朝の寒椿
安溶二
人避くる理由はあまた寒椿
伊藤欣次
雑貨屋のはだか電球かんつばき
伊奈川富真乃
湧水のぬくしと老婆寒椿
伊予吟会 玉嵐
寒椿犬は一直線に追ふ
伊予吟会 宵嵐
寒椿月の雫の落つるごと
壱太
ぐらり寒椿ほらごらん血溜まり
羽沖
紙飛行機の翼しなやか寒椿
雨霧彦@木ノ芽
蒸したら甘い気がする寒椿
雲水逢心
この町には寒椿しかないのか
影山蘆風
潔き武士にあらずや寒椿
永想
人形の首には余る寒椿
遠音
極楽の高き高きに寒椿
塩谷人秀
戦争が始まった日の寒椿
温湿布
祖母の手の皺の温さや寒椿
加賀もずく
まなうらに忍び込んだり寒椿
加能あさふろ
かんつばきばはくちびるをとぢていふ
可不可
静寂といふ贅沢や寒椿
嘉門生造
寒椿次授かる子女の子
花伝
金色のこはぜ冷たし寒椿
花南天anne
猫の足音か寒椿落ちる音か
花紋
ひりひりとカラスのアリア寒椿
茄子美
神様の御座す川屋や寒椿
雅喜
寒椿カンカンカンと朝の凛
雅鬼
吉報が待つドアを開く寒椿
キュンキュンと鳴き声は風寒椿
海葡萄
寒椿癇癪持ちは父譲り
海風山本
寒椿修行のやうに紅をさす
海野しりとり
ソの音のピアノで開く寒椿
海老名吟
寒椿揺らして瀬戸に波立ちぬ
灰色狼
ケモノラノマツゴノケシキカンツバキ
灰心
瓶に挿す笑わない日の寒椿
絵十
寒椿莫迦だから辛抱してる
笠原 理香
寒椿目隠ししたら蒸発す
葛城広光
引き払ふ荷物は一つ寒椿
葛谷猫日和
楽焼は火の粉の子供寒椿
寒椿平氏の裔が鞠を突く
瓦すずめ
それぞれの裸体の形寒椿
甘平
寒椿すこし湿りし君の手は
閑茶
寒つばき日本語少し上手くなり
岩のじ
月と寒椿雨溜りに写る
希平
野ざらしの小さき獣骨寒椿
帰帆の仔
寒椿祖母は戦後の経営者
気球乗り
寒椿流るる雲はいと速し
紀友梨
折り鶴の線と寒椿の線と
輝 龍明
つくばひの音のひとつや寒椿
桔梗
寒椿「棟方作」と呟けり
橘右近
祖母の間の少女画報や寒椿
宮永風太
寒椿くちびるぴっと裂けにけり
宮川邦恵
寒椿はじめて聞きし色の音
宮島ひでき
寒椿己が重さに俯けり
玉響雷子
嘘を吐く声の色赤寒椿
郷中あんず
寒椿一隅だけの日向かな
金子加行
寒椿散る見つめてしまつたから
玖美
「ハヤブサ」の機体焦がすや寒椿
桑島幹
氏神は女神なるてふ冬椿
君島笑夢
寒椿触れれば息を吐いてをり
桂奈
寒椿カラッポの空青くする
渓湖
寒椿分銅降ろすやうしづか
鶏肋堂
本能は雨粒となり寒つばき
月の砂漠★★
寒椿安産祈願の旗は朱
月の道馨子
寒椿村の旧家の嫁五十路
月見柑
布張りの本の冷たし寒椿
犬星星人
寒椿よ、朝日に恋をしてますね
幻月
刺すやうに日本は雨寒椿
古瀬まさあき
唇のからから乾き寒椿
古都 鈴
寒椿鬼を切ったと云う刀
古都ぎんう
潮騒の悶えし岬寒椿
戸海倫
下女役のワンシーンのみ寒椿
戸部 紅屑 (とべ べにくず)
そぼ降るや墨を磨る香と寒椿
湖雪
内宮や神鶏の突く寒椿
光本弥観
寒椿漫画の色で落ちてゐる
公木正
八人の集う足湯や寒椿
幸の実
寒椿以外演劇めく社宅
広瀬 康
シャッター音に撃ち落とされり寒椿
紅茶一杯
寒椿雲の最期の永きこと
綱長井ハツオ
静脈に夜明のあをや寒椿
高田祥聖
清拭にゆるぶ唇寒椿
高尾彩
寒椿恋をしなくていい時代
高野きぬ
生くるとは透きとほること寒椿
国代鶏侍
寒椿日だまりばかり掃いてゐる
黒子
ささくれし土に水遣り寒椿
今井佳香
寒椿机の上の留守居かな
今野夏珠子
果つる時のみこゑ発す寒椿
今野浮儚
伝令はヒトフタマルハチ寒椿
根本葉音
入院の一時帰宅や寒椿
佐藤志祐
ひかり合ふ始業の朝や寒椿
佐藤儒艮
こんこんと鳴る絵馬の音寒椿
砂山恵子
寒椿弥勒菩薩の欠けし指
彩楓(さいふう)
ぽってりと紅のせすぎて寒椿
斎藤数
老猫がはらりと散るや寒椿
細木さちこ
小賢しくひらいておりぬ寒椿
坂名かな
チェンソーの音のふたたび寒椿
三重野とりとり
つつがなく火落とす庫裡や寒椿
三木庭
寒椿天神様の朝しづか
山下高
寒椿阿吽のごとく歩み出す
山茶花静
日あまり当たれば寒椿たゆむ
山田喜則
溶岩流跡の静寂や寒椿
山踏朝朗
悔いなしと云ふ人淋し寒椿
山内彩月
落ちたての寒椿二個いらんかね
山乃火穂
しくしくと胃の腑に咲けり寒椿
山名凌霄
亡き髪に挿してやりたし寒椿
四丁目
てんしんらんまん血のごたるかんつばき
士王
いかの子はぷっくり白く寒椿
始の子
早すぎた告白 寒椿に余白
志乃
鏡台のポマード疎し寒椿
紙鍵盤
縁に母ひとり話すや寒椿
紫蘭
寒椿右片減りの利休下駄
慈温
ほたほたと寒椿若者の死
鹿本てん点
寒椿触れさせぬてふ怒り方
七瀬ゆきこ
寒椿マタギのまなこ光あり
七天八頭
名にし負う龍馬のお龍寒椿
篠田ピンク
廃校に残る尊徳寒椿
斜楽
許さぬと押黙りけり寒椿
紗千子
寒椿八重の花弁に光積む
紗智
我ならばはらはら散るぞ寒椿
守安 雄介
異議あり、と声徹りけり寒椿
朱契
片付ける物は自分や寒椿
珠凪夕波
殴られて育ちし我ら寒椿
宗本智之
劇団の娘去りし日寒椿
秋から
寒椿踏めぬ程なる反抗期
秋原みかげ
寒椿薄目で拾う訃報欄
塾志
寒椿溶岩流の肌荒れて
春生
警備室の夜の静寂や寒椿
春川一彦
寒つばきを雲にのせたりふうわりと
春代
寒椿かかと辺りの風は歌
潤目の鰯
寒椿離れし枝先の軽さ
曙光
発破音ふるふるふると寒椿
小エビ
寒椿母の胃瘻を決めにけり
小鞠
明日を握り蕾次つぎ寒椿
小川 都
未来便あけるよ!ひらく寒椿
小鳥ひすい
寒椿やジンベイザメの喉覗く
小比
寒椿ひとつとばしてべっぴんさん
小椋チル
失敗は計算ずくや寒椿
小木さん
QRコード貼られてをるや寒椿
小野更紗
還暦のかくもかろきや寒椿
小林 妙
唇の横のほくろや寒椿
小林茶々まるこ
寒椿長き不在を悲しめり
小林半分
ふるさとにいぼ清水あり寒椿
松井くろ
バイオリン売るのやめたら寒椿
松岡 哲彦
滝までの歩をゆるめけり寒椿
松山女
寒椿古道往きて蒟蒻喰らふ
松風女
床の間の夢二のおんな冬椿
湘輝
寒椿ぶれず貫くこころざし
笑松
生き形見の包み届きて寒椿
笑酔
ひとりでは出来ぬシーソー寒椿
新開ちえ
寒椿落つ南無太子金剛遍照
新田 淑
寒椿朝の銀色は自転車
新藤柑子
寒つばき彫師にふかむ眼窩かな
森青萄
墓石の下見石屋に寒椿
真宮マミ
怒涛より大き音無し寒椿
真繍
寒椿有刺鉄線獣近し
真優航千の母
寒椿子の散髪で指を切る
神宮くみち
涙腺をかたく閉じたる寒椿
神山やすこ
追伸の如くにぽとり寒椿
神田央子
木の花は美はしと兄寒椿
仁葉
振り袖に右側打たれ寒椿
水間澱凡
寒椿天気予報は柔らかし
水城
寒椿ここはとうとう猫の島
水木 華
寒椿醤油の街に醤油の香
粋田化石
ゆつくりの大爆発の寒椿
酔下弦
寒椿人間以外敵の無し
杉尾芭蕉
重くて甘いあの墓地の寒椿
雀虫
夕映えのダムまつたいら寒椿
瀬々葱坊主
豪商の跡地清しき寒椿
瀬波秋鮭
裏町の娼婦のタトゥー寒椿
是空
寒椿笑みそうでいや笑まぬかも
晴好 雨独
寒椿落ちたる気配して電話
正子@いつき組
上州のをんなは強し寒椿
正木羽後子
寒椿さいごの紅を掃きにけり
清水祥月
もらい児を共に迎えん寒椿
清直
杜氏仕込む辛口清か寒椿
清白真冬
寒椿硬き大気に動かざり
生田 武
顔洗う鏡の奥に寒椿
聖橋
兵や遺跡の城の寒椿
西山哲彦
寒椿汐のにほひの石畳
西川由野
寒椿墓誌に行年二歳の字
西村 小市
鍵冷たし駐輪場の寒つばき
西田武
粉糖のこぼれて寒椿は苦し
西藤智
番犬の誰にも尾振る寒椿
西尾婆翔
落つるなら表向きたし寒椿
青柿
夕闇のころびて先の寒椿
青泉
なきがらは日向の匂い寒椿
青木りんどう
出棺の兄の軽さや寒椿
石井茶爺
寒椿ぱりんとダークチョコレート
石神湖畔
寒椿力抜いてもいいのだよ
千葉信子
完全を寒椿からむしりとる
千仗千紘
寒椿コロリ箒の先を行き
浅河祥子
七尾湾の朝はむらさき寒椿
曽和宗子
ふゆつばきひだりのちぶさばかりすふ
倉形サラ
寒椿吐いてリンクの静寂かな
草青
寒椿盆のうさぎの髪飾り
蒼涯
雨は叩けど寒椿の白は揺れず
蒼奏
アルジャロウのグルーヴ 寒椿笑む
村崎 雫@偉大なジャズボーカリストのアルジャロウは2017年に他界しました。彼の歌には寒椿のような緊張感のある美しさがありました。
燗酒にほろ酔ふ河童や寒椿
村山信子
寒椿をんな七十路の気骨
村松 縁
流れ来しここがふるさと冬椿
村上 無有
納骨のできぬ墓あり寒椿
村上yamada
折鶴の尾の鋭さや寒椿
村上優貴
不揃ひの蕎麦ゆがきけり寒椿
多事
目に希望耳に絶望寒椿
泰然
手の内に残像ありぬ寒椿
大塚迷路
望まぬ子てふ姑や寒椿
大槻税悦
啄んだ陽のかけらなり寒椿
鷹星
言い訳をせず寒椿は横向き
沢拓庵
廃園の空飛ぶ遊具寒椿
谷川の蛍子
寒椿思うほどには零れざり
谷田藪辛子
寒椿最後に泣いたのいつだろう
地に根ざし陽に伸びる
寒椿ねこ杳として行方知れず
池田郁英
黒澤の殺陣漆黒の寒椿
池之端モルト
歪みたるHOYAの硝子や寒椿
竹庵
放たれた言葉は戻らぬ寒椿
竹内桂翠
吾妹子はまことつつまし寒椿
中井笙石
寒椿女にまさる女形
中岡秀次
城址の胞衣塚昏し寒椿
中根由起子@胞衣塚「えなづか」
寒つばき最期に蒲団かたづけて
中山月波
をとこの背無心にありて寒椿
宙のふう
水のいろいろすべて受け入れ寒椿
衷子
曙の柔きを知るや寒椿
蝶番
寒椿一人クイズに応ふ酒
長田写々
かくれんぼう鬼に忘られ寒椿
直樹里
氷雪は甘やかな褄寒椿
直雪
寒椿この国どこへ行くのだろう
津軽ちゃう
上人の足摺りし崎寒椿
津軽まつ
偽者の月光仮面寒椿
津軽わさお
寒椿錠のかかった観音堂
辻が花
湯之町の月も明るし寒椿
定規(じょうぎ)
寒椿初めて子宮膜剥がる
哲太
廃屋の厠を隠す寒椿
天晴鈍ぞ孤
すぢ雲の崩ゆるや寒椿の落つ
天野姫城
終戦いや敗戦だろう寒椿
田村美穂
寒椿落暉に蕊の動かざる
田中耕泉
朝練のピアノに映る寒椿
田辺 ふみ
姑の小言の右に寒椿
田名あみ子
疾風や男鹿北限の寒椿
斗三木童
寒椿のトンネル学校へ2分
杜 まお実
寒椿のトンネル猫の尻が行く
渡野しえん太
うす桃の寒椿より漏る吐息
都乃あざみ
いきもののいないがつこう寒椿
土井小文
寒椿水素タンクの色は白
東山
寒椿の十年妹の亡き十年
東谷正清
昼風呂の開け放つ窓寒椿
桃泉
留め石の濡れてをるなり寒椿
当卯
ドリブルの芯ある響き寒椿
藤色葉菜
寒椿小手面胴の響く空
藤田ゆきまち
金言のごとく落ちたる寒椿
藤田康子
寒椿娘は夜汽車のドアを開け
童好
寒椿風の話を聴きたくて
敦子
幾たびも生まれ変はりて寒椿
楢山孝明
寒椿ナトリウム灯は温く照る
楠青庵
寒椿落ち行く先は爆心地
入口弘徳
死化粧の美しきかな寒椿
猫渓
大仏のお顔に灯り寒椿
俳菜裕子
二礼二拍一礼チラリ寒椿
背馬
寒椿菩薩の足を隠しけり
白井百合子
死化粧の嘘臭き口寒椿
白傘
大和古物の秘めごと幾つ寒椿
今は昔寒椿の下で別れた
畑山六十二
寒椿宿酔少しづつ醒める
八転笑
日曜の校庭広し寒椿
八幡風花
狛犬の浄げなる反り寒椿
帆風
寒椿鬼門の角は凹ませる
板柿せっか
職安の表示「スグソコ」寒椿
比良山
寒椿あたしの前世だったかも
緋乃捨楽
寒椿ゐどみづへ顔ぶつけけり
樋口滑瓢
門柱に銃弾の跡寒椿
尾上真理
糞ぶくろ欠片ぽろぽろ寒椿
美年
他人事の死に立ち止まる寒椿
柊 月子
研ぎ屋より戻りし鋏寒椿
百草千樹Z
冬椿まっすぐ一本ゴッホの絵
不利尾
譲り受くる歳時記重し寒椿
富山の露玉
印泥の蓋の重さや寒椿
武井かま猫
寒椿踏んで有馬の宿に入る
風花まゆみ
無職なり今日は寒椿数える
風慈音
寒椿待てば海路の島一周
風峰
これよりは死に様なりや寒椿
風由花
トンネルをくぐってけがするかんつばき
文屋ふみや
火の中へ放るお札や寒椿
文月さな女
目覚むれば毛布の荒野寒椿
聞岳
白刃持つ巫女の唇寒椿
平井伸明
寒椿落ちぬ金魚の墓の上
碧西里
たん生日に「婦人くらぶ」と冬つばき
弁女
土塁のみ残る山城寒椿
峰泉しょうこ
寒椿寺の箒のひと掃き長し
望月ゆう
湿つぽく凹む頁や寒椿
北村 崇雄
触れれば砕けさうなほど寒椿
睦月くらげ
紙すきの水の波音寒椿
堀アンナ
一途とは自惚るること寒椿
堀口房水
一人っ子頑張っている寒椿
抹 香
寒椿少女の黒い爪絡み
抹茶金魚
寒椿ふるさと長き五日間
末尾波世遠
樹木葬ならば寒椿の下へ
万喜ミツル
寅さんが帰ってきたよ寒椿
満る
うまさうな寒椿割る小さき指
未知
深海に蒔くなら寒椿がいい
未補
寒椿床しんしんと弓道場
岬りこ
三人の戦死した夫寒椿
眠井遠雷
寒椿どうしの触れあへる痛み
牟礼あおい
白く生き白く逝きたし寒椿
椋本望生
寒つばき伊豆の薫の背の真白
明惟久里
寒椿祖母の真白き衿の色
明世
寒椿佐渡は星死ぬところなり
明星
寒椿しゃりんと鳴つて咲くやうな
茂る
寒椿塵一つなく落ちにけり
妄 児
唐傘のシブの匂いや寒椿
網代
寒椿今日も皇宮警察官
木寺 仙游
路上奏者の指のささくれ寒椿
木村ひむか
あひみてののちの寒椿の色は
木塚夏水
寒椿バターの芯の手強かろ
木綿たむ
寒椿挿そうか耳の佳き形
門前町光乃
窓際に爪切る音や寒椿
也和
さいしょはグーパーとなったよかんつばき
野の花いとか(4才)
黒猫と店番をする寒椿
野の花さな(8才)
還暦の女集へり寒椿
野ばら
曇天に光の梯子寒椿
野地垂木
ビーズ編む指の乾きや寒椿
野辺よし女
あらためて夕空寂し寒椿
野々りんどう
寒椿どうにもできぬ早生まれ
野々原ラピ
女なる肉体として寒椿
野棕櫚
風受けぬ場所より綻び寒椿
矢的@第二まる安
寒椿観音崎に波しぶき
薮内椿
寒椿咲きて玄界灘ぬるむ
悠久
金継ぎの継ぎ目蕊色寒椿
柚木みゆき
開くまで幾多の傷や寒椿
柚和
寒椿海へ奏づるオルゴール
由づる
入院の支度ひとりで寒椿
由空
黒楽の泡ふくよかや寒椿
遊飛
巻き爪を切る痛みかな寒椿
遊浮子
寒椿今朝の虚空に身を放つ
夕虹くすん
透き通る母の素足や寒椿
葉るみ
寒椿風色を変え調を変え
遥明
点滴は気休めですか寒椿
欲句歩
寒椿王妃の椅子のように咲く
羅馬巴里
会える日をただ占うや寒椿
雷紋
包丁はをんなの刃物寒椿
落合耳目
初めての檀家を訪ぬ寒椿
利平
道場の竹刀の音す寒椿
僧籍を離るる人や寒椿
流士
屋上に小さき鳥居や寒椿
留野ばあば
ボンカレーの看板の小屋寒椿
竜胆
シスターの会釈を残し寒椿
鈴木麗門
寒椿そろそろ妻はやめやうか
露砂
冬椿瀬戸の凪たる照返し
老人日記
寒椿もはや清しい無一文
六日菖蒲
坂緩びほっと笑まらば寒椿
和よ
寒椿拘置所の三階の窓
和光
寒椿影にいななく暴れ馬
和泉穣
寒椿星の震える夜に咲く
戌の箸置
誰が植えしか夜泣峠の寒椿
攝津の嫗
寒椿明るい声の集金人
朶美子(えみこ)
寒椿うそつきばかり住む島に
洒落神戸
恋敵の声美しや寒椿
游真
糠床に入れる指先寒椿
眞山 青
雇用期間満了通知寒椿
籠居子
寒椿安房に伊八の波の寺
聰子
放課後の壱銭焼きや寒椿
脩斎@105さい
甲Aの命の重さ寒椿
脩平
柴犬の艷やかな舌寒椿
芍薬
段々と毀るる母や寒椿
蓼蟲
少女淑女熟女老女寒椿
蜥蜴の尻尾
黒髪の櫛目正しき寒椿
邯鄲
寒椿ひねもす昏き奥座敷
靫草子
酩酊の錆びた脳みそ寒椿
颯(はやて)
喉をゆくロシアンティーや寒椿
sol
熱の眼に寒椿ゆらめいてゐる
ししまる
『歎異抄』の表紙くれない寒椿
ミユキ
湯の町に芸者はふたり寒椿
杏と優
寒椿波の聞こえぬ今朝の庭
亀田荒太
寒椿嫁ぐ家訓の十ヶ条
札六(関屋@和祝句会)
寒椿朱筆の目立つ初稿ゲラ
誠馬

並

花好きの母と眺めし寒椿
「マロン順子」
名阪を割る深碧の寒椿
28ひろきち
肝向かふ心に似たり寒椿
⑦パパ
君憎し素知らぬ顔の寒椿
A Cup of Tea
寒椿孫の合格絵馬に託し
aya
寒椿散り犬の泣く風の泣く
be
クラッチ引く左手で触ゆ寒椿
Benじい
風吹けど橦木動じぬ寒椿
chiro
咲いたのが寒椿とは知らなくて
Dr.でぶ
行く背中見送る駅の寒椿
HARUTO
白き珠朝陽に醸す寒椿
ippikiooi
寒椿明日の風は明日吹く
KAZUピー
寒椿葉陰に赤く艶やかに
KKK
冬椿池に映りし二輪あり
kuruma@中津からあげ句会
寒椿「凛々しく死ね」という母は
Nakahara結月
亡き祖母の愛せし庭の寒椿
okapi
寒椿千代の石棺赤く染め
PON@蘇我石川麻呂の石棺は寒椿の花で覆われます
つぼみ枝を拾って活けし寒椿
Sweet Taxi Driver
鬱鬱の心に仄か寒椿
syuusyuu
抹茶の泡の凛とたち消ゆ寒椿
TAKO焼子
かかへる遺影たそかれの寒椿
wolf626
大島や娘一輪寒椿
アーナンダ
寒椿の垣根ごしの会釈かな
あいみのり
寒椿日向に手足伸ばしゐる
あい女
寒つばき見知らぬ公園そこにあり
あおいフォーク
君の手に乗って真っ赤な寒椿
あおか
ひとけなき家に落花広がる寒椿
アオキシゲル
モノトーンの空カンツバキの赤
アガニョーク
潮風のとどく日溜まり寒椿
あけみ
穴窯や一輪挿しの寒椿
あさ奏
寒椿咲きて遍路の上り坂
あすなろ
車窓より桃色魅せる寒椿
あつこっとん
炉釜の湯気や寒椿ひそむ
あとりとまひわ
寒椿落ちたる花弁の赤さや
あなぐま
道草のすき間うめるは寒椿
あべべ
寒椿長靴埋まる帰り道
アマリリスと夢
ブローチにしてみたしこの寒椿
アマンバ
寒椿立ちションすれば湯気香る
あみだじじい
坪庭の寒椿見て瞑想し
あら さなえ@TOKYO
寛解の朝を迎えて寒椿
あわの花水木
ここにあり俗塵しらぬ冬椿
いぐあな
寒椿色とりどりの児らの朝
いくらちゃん
寒椿口に出さぬが野望あり
イサポン
寒椿描く実篤のごと神のごと
いしい美髯
大島に薮のトンネル寒椿
いたまきし
寒椿を挿す蝋細工のごとし
イチロー
弱音吐く母と成りたり寒椿
いつか
泥に落ちさらに寂しき寒椿
いつの間にアラカン
人恋し一輪挿して寒椿
いと茶
校庭の角の日溜まり寒椿
いまいやすのり
線香の灰ほろほろと寒椿
いもがらぼくと
身の丈をはかる坂道寒椿
うに子
寒椿馴れぬ手で編む男物
うま子
白浪の向こうは佐渡よ冬椿
うめがさそう
寒椿紅一点や凛と咲く
うらら恵子
寒椿ほらまたひとつ風に落つ
えらぶゆり
寒椿水平線と背くらべ
えりいも
赤々と力蓄え寒椿
オイラー
湯囲い超え光返すや寒椿
おうれん
風のごと僧の小走り寒椿
おがたま
寒椿花びら残す庭そうじ
オキザリス
一輪を落ちないやうに寒椿
おけら
寒椿指差した吾子懐かしむ
おずぼーん
この枝のここぞと決めて寒椿
おやっさん
通り掃く赤き指先寒椿
おやま文枝
普段着の修行僧めく寒椿
おんちゃん。@白吟句会
寒椿咲いて明るし無人の家
かえる
巫女の穿く赤き袴や寒椿
かこ
寒椿体温計のデジタル値
かさじぞう
日曜の雨や車窓に寒椿
かずポン
火葬場の煙いざなう寒椿
かたちゃん
投了のリップの甘し寒椿
かたな
崩れ落ちさうな空き家に寒椿
かつたろー。
寒椿帰国後の庭に落ちにけり
カヅラ梅
寒椿のブローチ選ぶ還暦会
かなえ
寒椿夕陽に一息路地の隅
かなこ
寒椿や終わりを告げた反抗期
かなな
カンバスの闇に浮かぶや寒椿
かぬまっこ
御籤手に家路を急ぐ寒椿
からすちゃん
里帰り淡き視界に寒椿
カルニボラ
寒椿四十年を経て同穴に
キートスばんじょうし
寒椿歩道の一輪跨ぎ行く
キープフレッシュ
髪ほどく向かいの人や寒椿
キイロイトリ
寒椿口に入れても甘くない
きえもん3号
寒椿ゆったり陽のさす父の椅子
ギコ
妣の花器のピンク一輪寒椿
きさらぎ
自転車の荷台は硬し寒椿
キッカワテツヤ
風無くも鈍色の空寒椿
きっちゃん
初化粧紅の色迷う寒椿
きな粉のおはぎ
寒椿水墨色の街に咲く
きのした 小町
白砂に箒目の後寒椿
きのと
寒つばきひらひら落ちるしずけさや
きのの(8さい)
神苑に寒椿咲き護摩祈願
キヨ
寒椿句碑にはらりと須磨の寺
キョンちゃん
唄歌う一輪咲きの寒椿
きんえんくん
先生の怒る目が好き寒椿
くじやく女
寒椿まだまだ燃ゆる艶を秘め
くによ
寒椿そのまま地面に横になる
グランディーヌ
御百度の歩幅鮮やか寒椿
ぐりえぶらん
ザクザクと踏み締む朝の寒椿
くりすけ
カンツバキ俯くその手に通信簿
くれあしおん
御薄より御濃い茶が好き寒椿
くれまてぃす恵子
指輪なき掌めくる楽譜や寒椿
ぐれむりん
手水舎に映る冷たき寒椿
クロまま
老父母の振る手寂しや寒椿
こうせん
寒椿けふは彼女と別れる日
こうちゃんおくさん
寒椿の垣根迎える田舎道
コキア
屈辱は受け承りて寒つばき
こころきよらに
予備校の往復に待つ寒椿
こじ丸
寒椿少しく似たり平手造酒
こてつ川
受験生道案内の寒椿
こでまり
振袖広げる祖母の眼差し寒椿
こまどり
寒椿の蜜吸いたるか池の鯉
こんじゃのよしこ
一呼吸のこして逝きぬ寒椿
さこ
初恋の夢を見た朝寒椿
ささき良月
一番星蹲には寒椿
さだとみゆみこ
寒椿一輪挿しに灯がともり
さっちゃん
踏み締める大地の固さ寒椿
さとい
通学路えりもと立てる寒椿
さとうくにお
愛らしいあなたに送る寒椿
さとしん中2
竹尺の隅に母の名寒椿
さぶり
寒椿手を振り元気碁会所へ
しおかぜ
寒椿がらがらぽんで外れくじ
しかもり
花街の面影遺す寒椿
しげる
廃屋に今年も咲くや寒椿
しげ爺
一人居の今が幸せ寒椿
しつじのMay
枯死と見し寒椿葉出し花待つ
ジミーあゆみ
寒椿ふつうに暮らす難しさ
しみみ
被災地の泥田に起立寒椿
しもさん
寒椿の藪潮風の子守唄
じゃらんじゃらん
夜の嘘気づかぬとでも寒椿
しゅうふう
つく嘘を隠して紅き寒椿
シュルツ
寒椿の赤が出せずに深呼吸
じゅんじゅん
冬椿屈みて素顔覗きをり
しゅんらん
寒椿隣家は更地になりにけり
じょいふるとしちゃん
五分程朝待つバス日寒椿
シラクサ
寒椿燗つけましょといいたそう
シロクマ太郎
寒椿君の背中の遠きこと
しをの
繰り上げの襷は白に寒椿
しんしん
寒椿お七が闇に浮かびけり
ず☆我夢@木ノ芽
苦労する為に母生れ寒椿
すえよし
寒椿生かされているこの身かな
すおみ
寒椿ぽとん雀二羽翔ぶ
すじこ
マリーキュリーの希望絶望寒椿
すみっこ忘牛
寒椿いちまいいちまい読みふけり
スローライフ
寒椿岬に風の吼へたてて
せいち
登校の女子はつらつと寒椿
せり花
鐘つきの行列の先寒椿
せんべい
息絶えた蟷螂悼む寒椿
そのまま
百年の家の豊かさ寒椿
そまり
珠の白てふ御茶銘や寒椿
そめいゆ
寒椿落ちて青空眺めけり
そめやまさみ
一つでも輝き咲いてる寒椿
それぞれのしあわせ
雨の日や車窓に映る寒椿
たいき
恋心ぽとんと落ちる寒椿
たぐち
紅白の画面向こうで寒椿
たくばしょう
シャッター音だけ寺に響きて寒椿
たけうち晴美
遅々として旦またるる寒椿
たけし
寒椿ビルの谷間や空遠し
だけわらび
寒椿散る音あるか夜明け前
タック
彷徨や古刹の庭に寒椿
たなべ ひろし
子の靴の色のみづうみ寒椿
たま
寒椿どよんどよんと風に揺れ
たま蛙
明日の朝嫁に行く姉寒椿
たま走哉
廃屋に風訪れる寒椿
たむらせつこ
寒椿ドッチボールする従弟の子
ダリア
黙々と待つ寒椿種火色
たるみ
寒椿ようやく村に慣れにけり
たんくろう
寒椿散る白き大地は琳派のごと
ダンサーU-KI
寒椿落ちそうで落ちぬ煙草の灰
たんばたろう
健康は乾布摩擦や寒椿
たん造
レコードの針飛ぶ床の間に寒椿
ちぃ
寒椿孫の名前はくれなひか
チームすそのりょういち
寒椿チケット握りコンサート
ちか丸
また一つ宛先消して寒椿
ちばくん
寒椿空へすり寄る引きこもり
チョクメイ
エプロンに白檀匂う寒椿
ちょろたこいん
曇天にひとり吹かれて寒椿
ツーちゃんの恋人
寒椿踊り子跳ねる波浮港
つかさ
道に一つ無心ありけり寒椿
ツカビッチ
備前焼の祖父の徳利や寒椿
つつ井つつ
子と衝突堅きつぼみの寒椿
ツユマメ
寒椿道に色付き花畑
ツユマメ末っ子@8才
通学路華やぐ声や寒椿
つわきの嫁
新妻の娘と語らう寒椿
ティーダ
入日えて赤く暮るるや寒椿
てつ
寒椿旧道沿ひの長屋門
てまり
達筆の隣に署名寒椿
でんでん琴女
クレーンより5センチ高し寒椿
で爺
寒椿静まりかへる座敷かな
ドイツばば
常客の継いだ店開き寒椿
どかてい
あかるうす道あかるうす寒椿
ときこ
退院の優しき部屋の寒椿
ときこの母よしこ
内職の封詰め窓に寒椿
どくだみ茶
ローマより帰りし朝の寒椿
とこちゃん
トンネルの上りと下り寒椿
としなり
寒椿音立て落ちる暮色かな
とし子
寒椿終のすみかの新たな輪
ととおとうと
寒椿ケチャップ飛んだ割烹着
とみことみ
庚子の照鑑し給う寒椿
ともかわすてむ
オリオンのリゲル危き寒椿
ともぞー
暮れ初むるブルーシートや寒椿
とも子
かんつばき奥のボールが取れなくて
どろん
挨拶を交わす隣家の寒椿
とんとん
将軍の墓所の日だまり寒椿
とんぼ
緑釉の壺に一輪寒椿
なかの花梨
練切はお平らにてふ寒椿
なご
寒椿子は八人が古希祝う
なごやいろり
正装や胸に添えたる寒椿
ナゾラブ
一輪のずしりと重き寒椿
ナタデココ
寒椿二十五年前の妻
なつぽよ
寒椿眠れぬ夜の微熱かな
なつめモコ
古都のまち路地の片隅寒椿
なにわっこ
猫避けの仕掛け匿すや寒椿
なみは
寒椿ねこのしっぽに花が咲く
にゃんみー
寒椿や卒寿の母の忍恋
ぬけまいり
寒つばき毎朝聞こゆ白杖音
ぬるっぱ
咲き切ればどこかうるさい寒椿
ねぎみそ
寒椿岬への道うねりけり
ねこじゃらし
カップ酒あてはくんさき寒椿
ねむり猫
魂の数だけ咲いた寒椿
ねもじ
つくばいの水がカラカラ寒椿
のりた
母願いどおり寒椿のごとく逝った
のりりん
お陰様両手を添えて寒椿
バーバラ
ユーミンの声も掠れて寒椿
はずきめいこ
暫くは拾わず残す寒椿
はすみん
寒椿語尾甲高いひとりごと
パッキンマン
曲がり角おや寒椿陽の射せり
はなだんな
寝不足の目に飛び込むや寒椿
はなちゃちゃ
断崖に星を宿して寒椿
はまゆう
寒つばき黒塀に艶こぼしおり
はむ
園児らのお散歩賑やか寒椿
はら美華子
母恋し物干し竿と寒椿
はるく
寒椿散れば幼女の花かむり
ハルミチ
厳しさに明けて夢見る寒椿
ばんしょう
亡き父の愛用のペン寒椿
ビアノ猫
誰もゐぬ教会の鐘寒椿
ぴーち
白き地にはらりと赤き寒椿
ピーナッツ
「雨ニモマケズ」と恩師の声や寒椿
ひいらぎ
固き葉のぬくもりいだく寒椿
ひいろみ
遠回り並走するやかんつばき
ひさ
廃村の墓標の朽つや寒椿
ひともじ
デイサービスの庭に密かに寒椿
ヒマラヤで平謝り
寒椿スマホに入れ持ち歩く
ひよとり
志願書をそつと押し入るかんつばき
ヒロシ
湯けむりに赤色添えたる寒椿
ひろちゃん
寒椿雨に濡れたる葬儀かな
ひろのじょう
寒椿集めたちりとり亡き父の
ひろむままん
誰よりも吾れが早起き寒椿
ひろ志
神苑は人まばらなり寒椿
ふあんた
寒椿生垣に沿ひ一輪車
ふうせんかずら
寒椿十歳若く出た数値
ふさこ
口にせぬ矜持のありて寒椿
ふじこ
どちらかといえば地味です寒椿
ふたあい
麻雀を没収された夜寒椿
ぶっち
紅のぞく蕾のかたし寒椿
ふみ
実印の字体選びて寒椿
ふわり子
寒椿を掃きてちよびつとまた散らす
ペトロア
山路ゆき一本凛と寒椿
ほうすい
寒椿水道管に美しき縄
ほしの有紀
寒椿息合わせ行く石畳
ほのぼぉの
寒椿五円の吾子に施財の偈
ぽんたちん
寒椿この頃軽い腰と膝
ポンタロウ
雑踏に白杖よけし寒つばき
まー坊
崩れ屋に織部ひとつや寒椿
まぐのりあ
寒椿一日2合の純米酒
まな
寒椿に止まりし鳥の頬に風
まにあ
山鳥の不意に飛び出す寒椿
まぬう
寒椿黄色をふちにこぼしをり
まほろ
寒椿心臓の音聞こえます
まりい@木ノ芽
道祖神のまわりに降りし寒椿
まりのすけ
寒椿夜勤明けに縫う地蔵服
まるだいず
水遣の鋏置く音寒椿
まるちゃん2323
我は合意せず 凛と寒椿
まろん
窓拭けば色なき庭や寒椿
みぃすてぃ
寒椿石段千三百段
みえ
蕾から花へ羽化めく寒椿
みこ
三瀬川繋ぐ手二人寒椿
ミセウ愛
待ちぼうけ目に染む紅や寒椿
ミセス水玉
襷渡し靴紐ほどく寒椿
みつれしずく
世の中の怒り綴じ込む寒椿
みどりがめ
愛犬の逝かむ証や寒椿
みのる
下ろし立ての一眼レフで寒椿
みゃーけ
ぎゅっと噛む唇の紅寒椿
みわ坊
「かんにんえ」遺る寒椿一輪
むげつ空
墨継いで息を止めるや寒椿
むさかず
寒椿白き褥に咳もなく
むじーじ
家路急く暗闇に浮く寒椿
むつき
内儀のつく三つ指しなり寒椿
むったん
ころころと掃きて集むる寒椿
むにむにちゃん
糸からみ手繰る糸口寒椿
むべ
骨接ぎの腕確かなり寒椿
めぐみの樹
寒椿喪中の葉書また一つ
めしめし
寒椿駐車場禁止の札ぴらん
めりっさ
寒椿待ち合わせまで少し
もこ
終りの溝回るレコード冬椿
もせきのこ
寒椿噴煙霞む波浮港
もちえちゃん
冬椿落ちたる音はこそとかな
もりお
シーツ干す棹のしなりや寒椿
もりたきみ
雄鶏の雌鶏を呼ぶ寒椿
ヤッチー
寒椿落ちて色濃き水の面
やぶつばき
淀み来し回覧板に寒椿
ヤマボー
勇み立ち振り仰ぐ空寒椿
やまり
また同じひと日はじまり寒椿
やよえ
寒椿ひとひら孫の髪飾り
ゆぃ
落ちたるは梟首の昔寒椿
ゆき達磨
残業の夜ふけ地下鉄出口に寒椿
ゆこげん
週一度開く食堂寒椿
ゆすらご
寒椿生えたばかりの永久歯
ゆみづき
路地裏に獅子舞のごと寒椿
よーきー
人力車佳人降り立つ寒椿
よさこい
白波の寄せ来る崖の寒椿
よしかず
寒椿生ける背筋の凛として
よしざね弓
冷たき朝白に染まりし寒椿
よつ葉
寒椿生けしその手で鯛捌く
よひら
老に入りおだやかに見る寒椿
らびっと
母残し嫁ぎたる日の寒椿
ららら句
介護の枕元寒椿一枝
りう女
製鉄の燃える高炉や寒椿
リカ
哀しみを忘れ恋せよ寒椿
りこ
お点前の貴やかとなり寒椿
リバティーさん
軒先や物干し竿と寒椿
りぼん
孫の手に丸く治まる寒椿
りんごのほっぺ
アングラの小屋を出でけり寒椿
る・こんと
カストラートの唇赤し寒椿
るびちゅ
寒椿覚悟を決めて咲きにけり
るみ
人間万事塞翁が馬寒椿
るりぼうし
寒椿静かに散れと越後獅子
るるの父
寒椿熱海遠しと流人墓
れっどべりー
青空に白い雲浮き寒椿
れんげ畑
退院の夫と観る寒椿かな
ロクヨン
垣根の声に濃く色なりし寒椿
ろん
寒椿炉は炭撥ねて二帖半
わかこ
寒椿ひつそりと紅の敷く
わこ
寒椿何処の津に見る船大工
わこたんのまま
斥候の地に突く銃器寒椿
わらび一斗
飴細工めきて艶めく寒椿
亜音洲
斎場に数珠忘れたり寒椿
亜久琵
未だ母が忌明けにあらず寒椿
亜羅人
朝練へバッグは二つ寒椿
阿波豊
虫喰へど水の滴る寒椿
阿野 瑠
見下ろして踏まずに歩く寒椿
「おかえり」と庭から祖父の寒椿
切りますかそのままにして寒椿
安笑
枝葉越え紅点々と寒椿
安田信洲
青天の飛行機雲と寒椿
伊沢華純
坂道多く生け垣多し寒椿
伊藤善隆
寒椿箱根の襷まぶしかろ
伊豆子
転飜の風に揺れをり寒椿
伊予吟会 心嵐
庭の隅なお一輪の寒椿
位子
寒椿まだるく生けて落ちにけり
位相朗
アスファルト夜露で穿つ寒椿
為一暢道
寒椿大漁旗舞ふ船溜り
衣代
寒椿靴ひもきつく締め直す
井久
寒椿卒寿の母の凛として
井上喜代子
ふれてみるあの子のふれた寒椿
井田みち
寒椿母校無くなり三十年
育由
挿木する父祖の庭より寒椿
一の介
モノクロの路傍に赤き寒椿
一井蝸牛
葉に隠れ我を見て咲く寒椿
一愚
寒椿神社の静寂落ちし音
一碁一会
少女弾くピアノに揺れる寒椿
一周
寒椿生き抜くための戦なり
一純。
落飾の尼のうなじや寒椿
一人静
寒椿この人生が二度あれば
一茶お
見送りし回送電車寒椿
宇田建
青空や寒椿おつる裏庭
烏兎
その雫すべて飲みたし寒椿
羽衣使
元カノのグラス割れてる寒椿
羽光
縮む身や横目に落つる寒椿
雨職人
ぱりぱりと薄日を食べて寒椿
卯年のふみ
旧友の家へ目印寒椿
映千
業平の恋路彩なす寒椿
英ちゃん
寒椿河野裕子を開く卓
英子
喧騒の後にひっそり寒椿
詠野孔球
軒下の寒椿今雪に散る
越仙
山深く加藤家の墓所寒椿
越智空子
寒椿たつた一輪の花咲かす
キハ降りて駅舎の端に寒椿
猿猴川のドブネズミ
眼裏の故郷やいま寒椿
塩の司厨長
潔さ男の友情寒椿
奥の木蛍子
大女優のひとり語りや寒椿
奥野 悦穂
竹林に散って地に咲く寒椿
横じいじ
失恋の日にも咲きたる寒椿
横ちゃん
赤に赤かさねて熱き寒椿
横縞
どん詰まり門扉隠した寒椿
黄金のあひる
ほの明かき寒椿の灯辿る道
岡田玲凛
露天風呂湯気の向こうは寒椿
岡本 敏幸
進退を迷う散策寒椿
乙華散
寒椿大嘗宮に人の帯
下村ひじり
寒椿内定のごと咲き誇る
何事もチャレンジャー
未来へと時空破れて寒椿
佳月
寒椿痛みに耐えて頑張った
佳山
寒椿荒磯洗う怒涛かな
加和 志真
駅長室一輪挿しの寒椿
夏銀
救急の命のごとく寒椿
夏綱
論客の髪には白き寒椿
河原つばめ
墨痕は淋漓一輪の寒椿
火炎猿
寒椿優しき義母の激し頃
花おうち
片恋は無償の自愛寒椿
花屋英利
心地よい素肌のような寒椿
花見川太郎
寒椿ほんとは柔な女です
花咲明日香
祝日の駐輪場の寒椿
花節湖
淡藤の棺ひ孫ら手を添え寒椿
茄子の花
路地裏に演歌幽かに寒椿
茄子紺
紅が濃い泣いているのか寒椿
華らんまま
哲学の道に靴跡寒椿
我省
とぼとぼと寒椿灯る近く遠くに
芽ぐみ
窓越しに黒雲を見る寒椿
蛾触
寒椿の艶ライスシャワーの午後
雅な童
丘陵に寒椿映え友の墓
雅京一
寒椿落ちるときらう義母が居て
雅咲
和の色に艶増す紅や寒椿
雅由
小仏の朽ちたる茶屋に寒椿
海ねこ
予備校の道すがらふと寒椿
海峯竜寿
小さき手握り潰した 寒椿
灰猫
幾重にも積む寒椿朽ちにけり
貝花
落花掃く手に躊躇ひの寒椿
蛙観
寒椿母の足むく東慶寺
垣内孝雄
振り返る空は晴れたり寒椿
楽花生
帰宅路の街灯ともり寒椿
叶田屋
青空に赤より紅き寒椿
勘太郎
言祝ぎを交はす細道寒つばき
干しいも子
空港で迎える朝や寒椿
幹弘
寒椿潮風に白やたら咲き
甘泉
寒椿照らす道吾子迎えたる
間仁田彩
看病と介護の差を問ふ寒椿
閑柑
寒椿血は代々に続きけり
丸山志保
寒椿蕊からのぞく仙人や
丸山隆子
昔村在り標と成りて寒椿
岸 れん
梵鐘に万感想ふ寒椿
岩城佳水
躙り口入れば一輪寒椿
喜多輝女
寒椿襟擦り切れたシャツを着て
喜多野羆
散りてなお空を仰ぎし寒椿
気のまま風
寒椿二乗に比して落下する
気まぐれ稔久
葉の緑光りて白き寒椿
季切少楽
画面の反射予測変換寒椿
季凛
紅色や近く寄りては寒椿
紀杏里
寒椿落ちてもそこだけ鮮やかに
紀子
蹲り上目遣ひの寒椿
軌一
出迎えは気品備ふる寒椿
輝峰亭
葉の上は僅に照るか寒椿
亀山酔田
寒椿被告の欠席の審理
菊池洋勝
法然の声なき声や寒椿
吉 や
寒椿砂利華やかになりにけり
吉井いくえ
寒椿真白き庭に紅をさし
吉村よし生
騙されしあの日もバイト寒椿
吉野川
寒椿祖母手作りの首飾り
丘 るみこ
竹垣の上に一輪寒椿
久衛(ひさえ)
寒椿三十五キロの給水所
久坂晶啓
献血を済ませ家路の寒椿
久鍋得利子
目印に訪ね来る人寒椿
久留里61
寒椿手折る覚悟はおありかな
宮間ミヤマ
寒椿路傍に犬の骸かな
宮坂変哲
寒椿や今も昔も境の木
宮写楽
湖へ細りゆく道寒椿
宮田一代
地の文の抑揚に艶寒椿
宮﨑紅清
寒椿をんなの一世ちりぬるを
弓女
紅さしてプラス思考や寒椿
球子
警策の音の発止と寒椿
虚実子
寒椿走る風より咲き急がむ
魚返 みりん
頑張れと書く一筆箋に寒椿
京あられ
寒椿つぼみ転がる風の朝
京丸
ホテルの窓月の光に寒椿
京子
寒椿ようやく終えた屋根修理
京汀
黒き血の滴る葉脈寒椿
鏡葉
海風を耐える崖下冬椿
玉井令子
寒椿母の遺影に落つる朝
玉悦
寒椿くび飾りにす子のころに
玉京
城山に赤き寒椿主張する
玉治
寒椿蕊で占い出来るかな
玉城
寒椿友再婚の報せ聞く
玉和
三姉妹声明るきや寒椿
金治宜子
青空にひときは映ゆる寒椿
金太郎
寒つばき蘇我入鹿の五輪塔
吟  梵
落つるのを一度は見たき寒椿
銀命堂
あても無く酌も無く唯寒椿
銀蜻亭
寒椿ポトリ落ちるよ終わる恋よ
句詩呼
寒椿玄界灘は波高し
愚老
一輪の落ちて華やぐ寒椿
山道を一人寒椿一輪
空港
世話好きのあっけなく逝きし寒椿
空山
風の道袋小路や寒椿
粂正春
空の青峰の真白ぞ寒椿
栗まろん
誰がために先示し落つ寒椿
栗子
有明の戸抜け産声寒椿
栗田もとえ
天体の寵愛受けて寒椿
栗田杯閃
白白と明けて岬の寒椿
薫夏
寒椿みまいがえりの陽射しかな
薫風
箱根路のゴールは間近寒椿
啓泉
陽だまりに眠る捨てねこ寒椿
恵風
車止め曇りの窓に寒椿
慶浪
寒椿老いて従う子も居らぬ
敬之
墓参りそぼ降る雨や寒椿
桂川
身の丈は弁えており寒椿
渓翠@青東高
気付かぬ人にも咲んで寒椿
畦のすみれ
濡れ色の葉にうもるるや寒椿
月影の桃
花の名を覚えし吾子や寒椿
月野ひとみ
寒椿シャッター街にありにけり
月野輪熊
おさな木の蕾は多し寒椿
嫌佐久
寒椿カタギの仕事にもどります
犬井山羊
妻のささくれなかなか切れず寒椿
犬散歩人
あの人じゃないのよわたし寒椿
研知句詩
ふところに紅の炎や寒椿
研二
失恋を嗤うがごとく寒椿
元喜@木ノ芽
レジ袋舞い根元に絡む寒椿
元木まだら
唇を吸へばごろりと寒椿
枯丸
天下布武散りて残るる寒椿
吾輩はペンである
寒椿花びらちぎる吾子の左手
悟念
寒椿武士の世なれば潔し
光観
寒椿いつもと同じ妻の朝
光友
ペダルこぐ我を見つめむ寒椿
公一
つよき風愚痴ききポトリ寒椿
公碧
口紅の色が野暮です寒椿
好文木
太文字は火伏厨の寒つばき
縁石を彩る花弁寒椿
幸吉
寒椿再び前を向くために
幸久
時々は立ち止まるもよし寒椿
広海
良きゆとり多く感じる寒椿
広島虫キチ
生垣の中よりはらり寒椿
康公
寒椿愛づ托鉢の出羽訛り
江戸人
いつの間に独りとなるや寒椿
江戸川青風
氏神の隅陽だまりの寒椿
江藤薫
大女将裏山に採る寒椿
江里口泰然
無人の校庭寒椿寂と整列し
浩章
背を伸ばし鳥呼ぶ赤き寒椿
甲賀忍者
京の路地灯陰薄味寒椿
甲山
寒椿日記がのこす母の恋
紅さやか
飛行機雲や足跡に寒椿
紅塩寝子
使はれぬバス停のあり寒椿
紅子
寒椿波紋を生みて池のなか
荒磯魚々
散る前に寒椿切る思い切る
香栄
寒椿落つや音なき音の寺
香壺
ー中村哲氏ー 寒椿追悼式の長き列
高橋 冬扇
寒椿落つ夫の涙の一滴かな
高橋笑子
くちびるの罅割れ苦し寒椿
高橋寅次
寂庵に知るや深紅の寒椿
高田 仁和加
寒椿無人駅でも聞く喚呼
高尾梨歩
海風の音聞き入るか寒椿
合歓
「会いたいなあ」メール遺りて寒椿
克巳@夜のサングラス
死神も武者震いする寒椿
黒うさ狐
境内に遺棄自転車や寒椿
今此処
御手洗力む幼子寒椿
今鹿
つらい世を演歌に似合う寒椿
今田 梨
寒椿逢魔が時の辻に置く
今田無明
松風を聴くやひとりの寒椿
根なし草
白髪をきりりと結いて寒椿
夜勤明けに眩し青空寒椿
佐々木のはら
寅さんが乗り込むバスや寒椿
佐々木温美
玉砂利と庭を彩る寒椿
佐々木葉一
一輪の寒椿凜凜凜
佐山夕子
四畳半一間寒椿一輪
佐東亜阿介@ありす句会
日の入りは五時五十分寒椿
差不多
寒つばき行き道聞こえる子らの声
座敷わらしなつき(8才)
寒椿茶室を潜る年女
歳三
路地抜ければいつもの生け垣寒椿
榊裕江子
寒椿弾まぬ心を笑うてか
咲耶とこ野@木ノ芽
列車通過土手にふるえるかんつばき
桜姫5
病室の真白きシーツ寒椿
桜夜月子@木ノ芽
幼子の手のなかに居り寒椿
笹弓
隠れ家の店じまいの夜寒椿
雑草おばさん
寒椿厳しいときこそ赤く咲く
三寺ひろみ
アフガンに医師死す無念寒椿
三水(さんすい)
柔らかき手よりも紅き寒椿
三水低@第二まる安
寒椿絵馬に開運紅光る
三大夜景
寒椿仄かな艶の齢かな
三毳
花弁は渦潮如き寒椿
山口雀昭
寒椿零るることも怖れずに
山口富子@Mamaly House俳句道場
寒椿蝋人形の髪飾り
山女魚
信楽の火色寸胴寒椿
山川真誠
石段の右右左寒椿
山部コルチ子
前後厄本厄揃って寒椿
山部ビブリ
明日咲く実生五年の寒椿
山辺道子
寒椿波紋拡がる生簀かな
山本 力
空青し富士より白き冬椿
山本嘉子
寒椿ジャズアレンジのMIDIを聞く
山本先生
また君に会えるこの日の寒椿
山野はな
店たたみ寒椿のみ残りけり
山陽兵
歳なりと診断受くる寒椿
散土
銀幕のスターの訃報寒椿
珊瑚
贅沢に零れたるまま寒椿
珊瑚月
頑として風に靡かず寒椿
糸川ラッコ
校庭に集う還暦寒椿
紙威
師を恋いて膨らむ星や寒椿
寒椿屋敷の外へ敷き詰めて
紫雲英
鳥居越し斜め陽纏う寒椿
紫鋼
御正客髪に挿したる寒椿
紫香
亡き母よ窓の外には寒椿
紫香菫
雲垂れて水面に映る寒椿
紫紺
寒椿同じ形の父娘の手
紫檀豆蔵
和歌集を亡母残せし「寒椿」
詩楽麿
寒椿の白モナリザの微笑み
試行錯誤
寒椿ぬくさがにじむふるさとや
時化田白金
40年ぶり妻と行く寺寒椿
治もがり笛
藪の中照らす灯りの寒椿
耳飾り
寒椿手水の水にうつり込む
鹿柴
寒椿主なき家を守りたり
七賢
腹の子に願う長寿や寒椿
七四
通り際呼び止められて寒椿
実果
完璧のこはれてなほも寒椿
柴原明人
寒椿手に落ちてヨカナンの首
縞午
古民家で力強きは寒椿
舎人
被災ごみ集積場に寒椿
紗々
大吉の結び目固く寒椿
若葉猫
撮影馬戦シーンの冬椿
珠桜女絢未来
寒椿薬師詣の四姉妹
州芳
金沢の空は灰色寒椿
秋月
手を引かれ歩む小路に寒椿
秋月なおと
富士の山背負って紅く寒椿
秋月流音@木ノ芽
誇らしき茶室の壁の寒椿
秋桜
白き野に息のむ赤や寒椿
秋色あじさい
貧しくも充実の日々寒椿
秋津州はじめ
石段に咲きし姿の寒椿
住吉 敦子
突然に逝きし仲間へ寒椿
重翁
曇り窓越しも鮮やか寒椿
出来筆樹
寒椿落ちるひそりとまた落ちる
俊夫
群れてなほ明鏡止水や寒椿
春果
寒椿固いつぼみの艶っぽさ
春爺
惨事ありし家闇きまま寒椿
春野いちご
寒椿強風に耐え咲き誇れ
春来 燕
寒椿二条城にも路傍にも
春蘭素心
通勤路垣根に浮かぶ寒椿
准壹
艶めくは氷柱の下の寒椿
淳絵樹
寒椿落ち色残す廃校に
純香
湯の町に心華やぐ寒椿
純子
交番の机に赤き寒椿
順女
信金の前向き駐車寒椿
諸星 義範
床の間の日毎に赤し寒椿
勝山
寒椿夕日に染まる荒れ野かな
宵待燈火
彩さびし野辺を色どる寒椿
小ご朗
寒椿母の指さす斑入りかな
小橋春鳥
色見せまいと堅い蕾の寒椿
小熊伸子
無人寺人招くよな寒椿
小熊利雄
ひとひらひとひら彩おとしゆく寒椿
小笹いのり
お悔みの欄に彼の名寒椿
小山晃
寒椿手水の作法二度見して
小春
コンビニの照らす前庭寒椿
小石日和
モノクロに落ちる絵具は寒椿
小雪いつか
胸中に焔のこるや寒椿
小谷百合乃
雪かぶる男体のふもと寒椿
小塚 蒼野
切腹の血しぶきぽとり寒椿
小田慶喜
コンビニへ子と行く途中寒椿
小都見
寒椿誕生日には爪切って
小梅
寒椿オルガン響く小豆島
小野みっちゃん
寒椿遠くに動くトラクター
小林舟戸
寒椿手折り文机の隅へと
小澤ほのか
天体の巻き付くやうに寒椿
庄司直也
沖を行く船の白さや寒椿
松ちゃん
お茶席の「日々是好日」寒椿
松浦麗久
寒椿おつりに添える手やひやり
松山
白線に赤き覚悟や寒椿
松山のとまと
全身の痛みに耐える寒椿
松山ポテト
姑(しゅうとめ)の粗相始末し寒椿
松茶 巴@プレバト木ノ芽
漆黒の一輪挿しへ寒椿
松田てぃ
寒椿ヌーヴェルヴァーグの女優の死
松野勉
紅一輪心にぽっと寒椿
照波
老犬を抱きて眺む寒椿
上江洲 睦
日溜りを鬱陶しげに寒椿
上峰子
寒椿曇り硝子の外の色
城山のぱく
寒椿君の香ほのかに塾帰り
常陸人
障子越しの日を集めゆく寒椿
植木照美
咲ききつて色を深める寒椿
慎吾
寒椿終の一片散りにけり
新米笛
いさぎ良くしがらみ棄てて寒椿
森の水車
髭剃りて迎へる古稀や寒椿
森一平
寒椿耐ゆる女の如く見ゆ
森澤佳乃
寒椿最終便の船が着く
深山 紫
寒椿煙管の似合ふ大年増
深草あやめ
月に恋せりしとどに濡れる寒椿
訪ね先留守を預かる寒椿
真紀
寒椿啄む鳥の名を知らず
真咲よしの
祖母の焼くかん餅匂ふ寒椿
真珠星倫世(スピカリンセ)
車中から背中見送る寒椿
真生
一輪の寒椿活け日が暮れる
真林
古道ゆく小さき祠の寒椿
須佐 衛士
歯科助手のマスクの向こう寒椿
逗留舎なお
皿割りて終わりの予感寒椿
水鳥
寒つばき触れて無口となるふたり
水夢
利休死す白装束の寒椿
水無月
いただきにからくれないの寒椿
睡柳
壁になり絨毯にもなり寒椿
翠茶
弥勒仏の背に散り初むる寒椿
翠穂
惜しまれて今こそ散らめ寒椿
数鉄砲
凛として病みたる友よ寒椿
杉浦夏甫
寅さんとお喋りしたし寒椿
杉山 ちとせ
寒椿散るや老犬逝きし夜
杉本とらを
僧兵が山駆け下る寒椿
澄海
新装のフェリ-が運ぶ寒椿
星降松
凛としてベクトル前へ寒椿
星夢 光風
八重一重散る時を知り寒椿
星野美咲
また明日と別れし友や寒椿
晴海南風@木ノ芽
穴覗く廃寺の土塀寒椿
晴日和
空に透かす路肩の花びら寒椿
清水 千種
ラ・カンパネラ聞く鐘音や寒椿
聖一
もの思う日ざしの赤や寒椿
西川あきや
恋文の反故の山かな寒椿
青い月
寒椿散るセンター前の生き辛さ
青鉛筆
石灯篭こんと燈すは寒椿
青鬼灯
前庭のひとり舞台の寒椿
青玄
咲き誇るりん雨に堪えて寒椿
青修
茶懐石茶室和ます寒椿
青鷹
まんまるく縮こまる猫寒椿
青柘榴
ヴィヴァルディ「アレグロ」に果つ冬椿
青田奈央
手の平のまだ美しき寒椿
青木豊実
月曜の気鬱にきらり寒椿
青嵐
踏み入れた深山に咲きし寒椿
静香
唐子咲き獅子咲きありて寒椿
石岡女依
踏切に赤の点滅寒椿
石原 由女
雪よりも淡き白なり寒椿
石崎京子
寒椿風に大木ごと紅蓮
石川 聡
寒椿落ちた花見てそれと知り
石川清美
新郎新婦かんつばき胸に挿す
石炭(いわき)馬謖
老犬に歩調合わすや寒椿
石田将仁
気候変動少女見据うる寒椿
石野上路無
ジャグラーの肘膝リズム寒椿
赤橋渡
白き庭の傷口のごと寒椿
雪華きなこ
寒椿旅の絵付けの筆に紅
千の葉
集合写真あの寒椿の前がいい
千恵
へその緒や白い世界の寒椿
千条之御息所
贄刺さる寒椿かな朝の庭
千日小鈴
畦道に踏まば血の毎寒椿
千波
野に咲くも切り花も良し寒椿
千比絽
灰色の道赤々灯る寒椿
千曜桜
霊山の白寒椿九十九折り
千葉睦女
戦争はしないでおくれ寒椿
千里一歩
首ひとつ四十七士の寒椿
占新戸
寒椿折れ轢死猫の足跡
川口みち
あの花も私になれぬ寒椿
川崎雪駄
水滴の朝日の眩し寒椿
川西勝久
萩の笠山寒椿のトンネル
川島 欣也
寒椿華やぎの時もありしかや
浅見弓楽
寒椿女は愛を貫けり
善多丸
今日もまた素直になれず寒椿
禅十郎
幼子の駆け抜けて落つ寒椿
祖乞
八幡の角隠しけり寒椿
くちびるを噛んで口惜しき寒椿
双月(そうげつ)
境内の掃き跡消すや寒椿
倉の人
苦楽をも振り返れば寒椿
想馬史堂
一輪の魂咲きし寒椿
想予
ガラス越し君の声聴く寒椿
相沢 雨
薄明や寒椿散る遍路道
草央
寒椿子供の声を今朝も待つ
草人
都会から嫁いだ君に寒椿
草笛
紅絹ぷくり寒椿てふ昭和めき
蒼空蒼子
お早うは寒椿咲く垣根越し
蒼香
ふるさとは今は市になり寒椿
足跡新太
古き家床板に映る寒椿
村若案山子
寒椿行きし女のほほ薄し
太架子
板前や椀に踊らす寒椿
太子
寒椿一人になれるジム帰り
太田鵯
寒椿我は一人きりに非ず
駄口竹流
寒椿聞こえてますか空の祖父
待宵文乃
寒椿訪ふ家の見つからず
鯛 風
喪中の菱向かいのおばも寒椿
大三郎
朝の寒椿ひとりの露天風呂
大小田忍
いにしえの処刑の如し冬椿
大村真仙
職退きて知るや吾が家の寒椿
大谷如水
晴の日も褻の日も咲きぬ寒椿
達哉
寒椿ぐにゅと冷たや握りとく
脱 流民
ずぶ濡れや街路の隅の寒椿
炭野谷一敦
呼鈴むなし帰る垣根の寒椿
箪笥
「SAY YES」や孤独の夜に寒椿
知己(ともき)
本心は誰にも言へぬ寒椿
智雪
子らの居ぬ居間やぽつんと寒椿
池と堀
寒椿此方は白彼方は紅
池田香
寒椿小田和正の高き声
竹さ
一株の残りし家や寒椿
竹の子
故郷の空家守るや寒椿
竹春エリザベス
降る降る降るこんもり白い寒椿
竹織
讃美歌の窓から聞こゆ寒椿
竹内うめ
夜泣き背にミルクを冷ます寒椿
竹内青雨
採血の二の腕白き寒椿
竹林
足下にぽったり一輪寒椿
落下ありあらモネの池寒椿
茶々
帰省列車車窓を走る寒椿
中山白蘭
無彩色の空のすき間に寒椿
中西柚子
寒椿紅ちりばめて寒解す
中村 香堂
怖いのはヒト科のをんな寒椿
中村 邑
施無畏寺や明恵も見たか寒椿
中村笙平@施無畏寺→和歌山県湯浅町栖原。明恵上人が修業。
卑か否か我を問ひたり寒椿
中嶋浄土
寒椿力一杯咲いている
中野久子
らしゃめんの怨み辛みや寒椿
昼行燈
寒椿影連れ参る墓前かな
朝ぼらけ
ポケットに婚約指輪寒椿
朝桜咲花
雑踏が囀るようで寒椿
潮ベルト
暁光の厨のおかめ冬椿
長ズボンおじさん
寒椿一期一会の点前かな
長谷川ひろし
駐輪場吐く息うねり寒椿
長谷川京水
寒椿二時間並びテラス席
鳥羽南良
ただ祈るひたすら祈る寒椿
直木葉子
寒椿皆足早となる日暮れ
津葦
我が声を聞かず散りゆく寒椿
辻愛生
寒椿 天仰ぎ見て何思う
辻恵子
寒椿誰隔てなくご機嫌はん
鶴屋桃福
ガラス窓那須の山背に寒椿
鶴田梅勝
長居せし帰路の導や寒椿
定吉
マヤ暦の予言信じて寒椿
泥塗れのポスト
惜しまれる退き際見事寒椿
哲也
もう少し温めてくれろ寒椿
鉄道員
縁側の猫丸まりて寒椿
典華
寒椿雨は赤信号を吸い
天水郷
寒椿南国向けて旅立つ日
天晴
寒椿しべで占う好き嫌い
天辺
寒椿切られし蕾桙星に
貼女(ちょうじょ)
紅ひいて羽織選んで寒椿
田中勲
染み入りし少女の叫び寒椿
田邉真舟
寒椿出社の顔を明るくす
徒然のひろ
還暦の赤いマニキュア寒椿
杜せき
柘植の櫛髪梳く芸妓寒椿
渡邉くるり
寄港地の女将の太うで寒椿
渡邉久晃
寒椿何ができたか問うてみる
都花
八咫烏登りて照らす寒椿
土王
水たまり落ちて光るは寒椿
土屋 木漏れ日
「カン・・・カン・・・ 」と白杖の先寒椿
土田耕平
山門をくぐりて独り寒椿
冬菊
祖父を待つ祖母の口紅寒椿
嶋田奈緒
寒椿一輪揺蕩う禊川
東京極遊山人@禊川(みそぎがわ、みそそぎがわ)は京都鴨川の異称で、夏の風物詩の床の下の流れでもある。その川面を一輪の寒椿が揺蕩っていた。
無為の日に小さき悔いあり寒椿
東尋坊
クレパスの赤重ね塗る寒椿
桃香
吾の頬紅は寒椿と同じいろ
桃葉琴乃
秘密の味は和三盆寒椿
桃和
凛としてドブ川流る冬椿
灯路奈
中陰の甥を語るや寒椿
燈穂
寒椿やっぱり母の膝が好き
藤すみ
銘仙の帯で詣でて寒椿
藤郷源一朗
寒椿赤一色と思いきや
藤原訓子
寒椿忍耐誓う薬王寺
藤原太
雨やんで叔母の死に目の寒椿
藤鷹圓哉
老人の写真倶楽部や寒椿
藤田真純
登校に母のまなざし寒椿
藤田政枝
寒椿城跡に立ち何思ふ
藤田由美子
寒椿なに色の紅さしましょか
藤野あき
寒椿赤白帽の赤い頰
豆しば
銀世界赤の祭典寒椿
陶豪
花粉にまみれ鵯逆立ちで寒椿
陶然
寒椿白粉にほふ母の部屋
寒椿玉のつぼみのほころびて
瞳子
寒椿最後の恋と決めており
寒椿己の心につきささる
徳英
鈍色の今日を染めたり寒椿
独星
寂しさや鷲子神社に寒椿
那須いずみ
お点前のひときわ白き寒椿
那須の田舎者
寒椿あなたのことは想ふまい
那津
寒椿落ちて血圧はかりけり
南行
駅伝のはためく校旗や寒椿
南城馬天
寒椿喧嘩の末の公園に
南清璽
寒椿一輪活ける茶席かな
南風
丁寧に子をしかりつけ寒椿
南風紫蘭@木ノ芽
病室の曇り窓拭き寒椿
二上松風
寒椿旧姓の友がまた増えて
二國七海
寒椿昭和という時代あり
日下まひろ
寒椿母の目線に咲きにけり
日記
身を寄せる麓のホテル寒椿
日々太宗
寒椿見てた繋いだ手と別れ
如庵
寒椿助演女優のごとに咲む
如月酔星
寒椿闇にも混じず紅の色
寧女
寒椿回りはみんな白っぽく
猫ふぐ
寒椿走り参りのえべっさん
猫楽
父の忌に父のごとくの寒椿
猫舌扁平足
被災地のショベルの静か寒椿
猫野馬輔
中東の闇へ空爆寒椿
播磨陽子
里の雨時ゆるやかに寒椿
波音
還暦や変わらぬ道を寒椿
馬祥
防犯のカメラに映る寒椿
馬場東風(とうふう)
寒椿父の形見の一つかな
馬場馬子
E7系越路を走る寒椿
馬門宗太
亡き父の愛用のペン寒椿
俳句猫
犬までも俯き過ぐる寒椿
秤防人
風精霊花びら占い寒椿
白銀のシリウス★★★
振袖や踊る立矢の冬椿
白康人
寒椿今日のつぼみは明日開き
白晃
断捨離を思う日続く寒椿
白桜
あせた色の学び舎への道寒椿
白三兵
坂上がる主無き家に寒椿
白山
寒椿それでもわたしはやってない
白瀬いりこ
旧道の町寂れゆく寒椿
白鳥国男
解体のシートの脇の寒椿
白藍こはく
寒椿ほどの励まし義援金
麦吉
視線あふ小首かしげる寒椿
畑 詩音
乾きゆく墨汁寒椿五つ
半熟赤茄子
くれなゐを孕みて蕾む寒椿
斑山羊
野鳥狙ふレンズ大小寒椿
飯村祐知子
七つ屋の花器ごと売るる寒椿
彼方ひらく
冬椿マノンのように紅をさす
尾張の黒うさぎ
寒椿垣根くぐりて跡塀へ
枇杷子
ろうそくの炎のよう蕾む寒椿
美翠
石畳白壁焼き板寒つばき
蒜山
綿帽子枝葉にまとい寒椿
浜高邦人
落下なほ歩道に凛と寒椿
富樫 幹
寒椿ふんわりまとう綿帽子
富士 遊歩@ありす句会
寒椿母と嫁とが水屋立つ
負勝@中津からあげ句会
しづけさや産婆の家の寒椿
舞華
押し花にならぬ想いや寒椿
蕪汁
花首の落ちて咲きけり寒椿
風間昭彦
若き日の恋狂ほしき寒椿
風子
落ちてなお矍鑠として寒椿
風知草
無住寺や闇に溶け合ふ寒椿
風紋
商店街寄り道誘う寒椿
風林亭
寒つばき闘病支ふ明かりなり
服部勝枝
蜜噛めば頬まで紅し寒椿
福島宙輝
ごみ回収の曲は間近く寒椿
文芸サロン
黒髪に燃える恋情寒椿
文月栞
寒椿台詞忘れし舞台かな
文女
打ち首てふ刑ありし世や寒椿
平原廉清
引力に負けて沈黙寒椿
平松洋子
到来の吟醸開けよか寒椿
平野水麦
寒椿は夜の女神の頬紅に
片岡ひまり
裏庭に待つ人も無く寒椿
片岡里沙
寒椿なによりうまい夫の飯
片栗子
祖父命日たばこと酒と寒椿
勉邪明
砂の地に色鮮やかに寒椿
峰江
定休日明けて机上の寒椿
方寸
勤行の床きしきしと寒椿
子どもらは何故の連続寒椿
豊田すばる
振振と幸せもたらす寒椿
寒つばき二択にけりのつけにけり
坊がつる讃歌
しわくちゃの母の顔見る寒椿
北の山猫
路線バス運転の女性寒椿
北の星
団子ヘア寒椿挿し成人式
北山義章
ふるさとへ続くこの道寒椿
北摂美美
温室は白さ一転寒椿
北走人
一万歩到達息の先寒椿
北側(きたがわ)
寒椿咲いた髪型決まった日
北藤詩旦(きたふじしいたん)
寒椿揺るがぬ母の矜持かな
北乃天満
寒椿誰にも言はぬ初恋や
堀田和敬
頬紅は寒椿より微笑んで
本村なつみ
振り払ふこともできずに寒椿
本田太郎
寒椿散りて母の忌明けにけり
凡々人
参道の茶屋に古井戸寒椿
麻呂助
真黒な眸寒椿から幼な声
枕木
捧げたい宮尾登美子に寒椿
万希
ふたたびの月夜に浮かぶ寒椿
妙光@木の芽
お茶席に一花三葉寒椿
眠 睡花
夜食の湯気窓ごし父の寒椿
夢芝居よしみ
反論の言葉を選ぶ寒椿
夢堂
言の葉をタイピングせよ寒椿
無尾
戻らぬと知っているのか寒椿
無無
早咲きの寒椿手のひらの落花
明石焼穴子
寒椿似合わぬ祖父の筆の先
明爽
遠吠えに身震いするや寒椿
明明
クロスワード答え閃く寒椿
網野れいこ
寒椿一輪雑踏の隅のソリチュード
木森@Solitude(選択的孤独、一人を楽しむ)
銅鑼の音を聞けばひと揺れ寒椿
木人
遅い朝待つは紫煙と寒椿
木乃伊
夜半にふと人気のありき寒椿
野うるし
旧道のふるさとおもふ寒椿
野の花倖菜
道場の弓ひく音や寒椿
野の花誉茂子
回覧板どさりと落ちる冬椿
野純
美しく地に戻りたる寒椿
野中泰風
褞袍の祖母のごとき空き家の寒椿
弥日
寒椿見上げる肩に陽も柔く
柳 春子
寒椿花器は方形自然釉
薮久美子
あか桶に凍てつく紅や寒椿
有田みかん
時間にも重さはあるね寒椿
有無谷六次元
足速やに「寒いね」という君寒椿
柚原結女
ふるさとは遠きにありて冬椿
遊亀
モノクロの街清しきは寒椿
遊子
湯の滾る茶室一枝寒椿
遊泉
潮騒に目覚めうらうら寒椿
余熱
疳高き駒子の声や寒椿
与志魚
恋敵なく地味に咲く寒椿
与六
記念日や牛乳瓶に寒椿
葉月
病床の父巻き爪に寒椿
葉月けゐ
肖像画の祖母は喜寿なり寒椿
葉月のりりん
勝負年われ寒椿のごと
葉路
夜の間も蕾膨らむ寒椿
遥風
里山に恩師訪ぬる寒椿
陽気姫
寒椿女の人生そこかしこ
陽媛
ありあけの銀一面に寒椿
羅風音
外灯の点滅揺れる寒椿
藍時 湘
先駆けて凛と紅色寒椿
藍植生
寒椿限界点まで咲き誇る
蘭子
新晴の光(ひ)の差す庭や寒椿
理不尽
けもの道行きつく先に寒椿
里甫
寒椿今日は会えぬと言われけり
離松
空の蒼さと人を眺むる寒椿
立香
褪せ果つる垣穂に紅き寒椿
立歩
闘病は二人三脚寒椿
琉璃
寒椿敬語の消ゆる下校かな
隆月
鏡奥紅差し指に寒椿
隆松
往年のホラー映画や寒椿
竜田側
亡き父の年齢越えて生く寒椿
林 和寿
寒椿恋の気配をきみは描く
瑠璃茉莉
きたかみの川音近き寒椿
令ちゃん@埼玉
早朝散歩わが背を起こす寒椿
令雅
一度きりの家族旅行や寒椿
麗し
寒椿生死決めるは天なりて
蓮花麻耶
低音のピアノに落つる寒椿
露草@同じ俳号の方がいます。姓をつけてね♪
寒椿刀一閃したやうな
露草@同じ俳号の方がいます。姓をつけてね♪
帰天人の墓前にそっと寒椿
六花
藪照らすランタンのごと寒椿
侘助
火葬場の寒椿落つぽとり
朽ちかけた庭の片隅寒椿
國本秀山
惜しみつつ過ぎる垣根や寒椿
巫女
寒椿天を切り裂く鳶の声
戌亥
飛行雲消え入りにけり寒椿
梔子
きゅっと嘘つつみ込み散る寒椿
櫻庭詩想
老父看て帰りの途の寒椿
毬藻
寒椿一輪挿しの延びし影
泗水
脱衣所の籠の中から寒椿
涅槃girl
誰一人うちあけられぬ寒椿
淺野紫桜
冬椿咲くお蕎麦屋さんの無愛想
煌宙
中東は燻り揺れる寒椿
獺八(うそはち)
寒椿六文銭の旗印
祺埜 箕來
空音かや妣の呼ぶ声寒椿
笙女
犬つれて影も二つや寒椿
筬葉
にぎる手をもう離すまい寒椿
綉綉
数便の山間空港寒椿
萬太郎
置きて去るなお咲きぬべし寒椿
萬代草舟
ささくれの指先の血玉寒椿
蘂六
寒椿デイサービスの迎え来る
訛弟
合鍵の置き去りにされ寒椿
霖之助
寒椿越し次介護曜日告ぐ
颯奏
白壁の続く生垣寒椿
寒椿見え隠れする月明かり
薔薇

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