俳句ポスト365結果発表

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第237回 2020年2月6日週の兼題

蒸鰈

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今週のお便り&俳句道場

■今週の俳句道場~初級者向け解説コーナー
さあ、今週も皆さんからいただいた投句をもとに、俳句のイロハを解説していきます。毎週読んでいるうちに俳句の作り方がわかってくる講座でございますよ。

◆俳句の表記~五七五の間は空けない
ひかる風 木枠に帆をはる 蒸鰈   しゅあんしゅあん
蒸鰈 母のお下がり 割烹着 ゆあな
蒸鰈 古いゲームを 探したり 何事もチャレンジャー
蒸鰈 じわりじわりと 泡を吹く 橋本洋一
蒸鰈 華麗なる腕 腹満ちて 今野まり
蒸鰈 時間と手間の いっ口かな 山の雫
眼は空を 青色求む 蒸鰈 鹿屋の清子
蒸かれい するめみたいに じわり来る 小林番茶
一日の 締め長々と 蒸鰈 神誉
蒸鰈 長寿あやかり 食みにけり 清生諒
箸を避け 舞う蒸鰈 飛ぶ会話 単なる高校生
蒸鰈 炙りつつ食う 幸もあり 豆挽子
蒸鰈 日差しはその身 貫きぬ 睦然
月日過ぎ また二人きり 蒸鰈 鈴山
蒸鰈 知らぬ言葉が ほぐす仲 こた。
●俳句なんて作ったことない友達が集まって、作句しました。 誰も蒸鰈を知らずスマホで調べて エイリアンみたいな見た目だね!とか 食べたことないよーとか言いながら 各々好きな好きに句を詠んでたら みんなの仲がちょっぴりよくなったな。 と、思い一句です。/こた。
○みんなで集まって、初俳句に挑戦してくれてるなんて、実に嬉しい! そんな君たちよ、まずは以下の表記から勉強してくれたまえ。

 俳句は五七五の間を空けず一行に縦書きするのが正しい表記です。ネット俳壇の横書きは、泣く泣く許容しております。強い芸術的主張がある場合、敢えて分かち書きしたり、多行書きしたりもしますが、初心の時期は基本を守っていきましょう。
 この関門をクリアしないと、木曜日「並選」以上には進めません。俳句の修行の第一歩は、正しい表記から~♪次のご投句待ってますよ。

◆季重なりブラザーズ
隠し包丁大根と蒸鰈 あっこさん
蒸鰈をいらいら毟る受験生 中山白蘭
○季語が複数入っている名句もあるので、「季重なり」は絶対にダメ!とは言いませんが、複数の季語を作品として成立させるのは、上級者コースのウルトラ技。まずは、一句一季語からコツコツ練習です。

◆兼題の考え方
ふと我に かへる庭先 山桜 撫子児
花冷えや 待つ背中に ランドセル 楓民
冴え返る風 我が子の手 ポケットに 異の利
ひろうより ひろわれたきし たちばなを うめの
コロナより 桜が大事 野党組 寅
初午やおくれ庭師で暗さ晴れ 馬来
しずけさにひびくブレーキ寒の月 みん
うすべにの海にさざ波やなぎほし haruwo
ポンポンポン ポップコーンのような梅つぼみ ウータン
名将逝く月見草を待たずして 真下
草萌えや留学遠のく大連の空 草萌
○本サイトでは毎週「兼題」と呼ばれるお題を出していますが、季語が出題された場合はその季語(あるいは、その季語の傍題)を必ず詠み込む、というのがたった一つのルールです。
今募集中の兼題は、4月1日24時締切の「姫女苑」です。ご投句お待ちしてます♪

七輪の薫る干物で酒一献 あみ
最後には 骨しゃぶる音さえ聞こゆ 父の大ご馳走 まちこ陶女
○二句ともに、「蒸鰈」のことを詠んだのだろうとは思いますが、兼題とは、あくまでもその言葉を詠み込むのがルール。
 テーマを出題する場合もありますが、本サイトでは季語を兼題としております。

透き通る鰈塩振り空青し いと茶
財宝の在りか見えぬ鰈かな むさかず
○「鰈」と「蒸鰈」は、季語としては別物として詠まれます。以下、「季語深耕」を参照して下さい。

◆季語深耕
針はずし ひらひら逃げる 蒸鰈 放蕩
●釣り人は何度も味わう悔しさと楽しさ/放蕩
○これは、まさに釣ってる場面か?

蒸鰈みりん多めが母の味 ふたあい
若き妻煮込む子持ちの蒸鰈 筋トレ俳人
○「蒸鰈」って、改めて煮るのか?

虫鰈干され夕餉の供となり 獺祭
猫にらむ目線の先に干カレイ 東児
●「蒸鰈」と「干鰈」、そのまま干すのと蒸してから干すとどう違ってくるのかが分からないままの投句となってしまいました。はらこに違いが出てきそうな気もしたのですが、近くの店舗では「干鰈」(多分)しか手に入らず確認できぬままです。/あまぶー
○「蒸鰈」と「干鰈」、どう違うのだろう?

魚屋の蘊蓄斑点蒸鰈 りんごのおもちゃ
●歳時記には「蒸して干した鰈」とありましたが、魚屋さんによると虫鰈(という種類)=蒸鰈と聞くので、話を聞いたことから読みました。/りんごのおもちゃ
●蒸鰈とみて地元の笹かれい(柳虫鰈の一夜干し)も兼題に入るかな?と思いましたが、”蒸す”という工程がないので違うかとあきらめました。/こんじゃのよしこ
●組長、スタッフの皆さまいつもどうもありがとうございます!新日本大歳時記に「蒸鰈」の次は「干鰈」があり、読み分けが難しいですね。昔の輪島の朝市を思い出しながらよみました。(そのときは「一夜干し」のほうでしたが・・)どうぞよろしくお願いいたします。/まどん
●「虫鰈」は果たして兼題・傍題になるや否や? 歳時記には記載がなかったのですが、ネットで「蒸鰈」を調べるとその説明の中にありました。 斑点が虫のように見えることから名付けられたとか。 教えてくださ?い!/むげつ空
○「虫鰈」まで出てきたぞ?!

●蒸し鰈が最初は調理法か、魚の種類か分からず体表に斑点が六つある「虫鰈」だと思って調べていました。「虫鰈」は斑点を虫食いに見立てた関東の呼び方で、瀬戸内海の呉地方では「水鰈」といい、味が水っぽく、透明なところからついた名前だとか。春先の子持ちを干物にすると美味であることから、干物が定番なんだなと理解いたしました。鰈が雛祭りの縁起物であるというのは、どこかで知っていた気がします。鰈は煮付が定番ですが、蒸すとあの臭みが消えるのかな?一手間かけて自家製の干物、やってみたいです。 /わこたんのまま
●蒸鰈には大変困りました。 蒸鰈と言えば、料理法あるいはその料理法でできた食品を指すのでしょうが、ムシガレイという魚も存在していて、こちらは背側に虫が食ったような紋があるので、漢字で書けば虫鰈となります。さらにこの魚も、よく一夜干しなどにして食するのです。また、温泉宿の朝食に出てくる手のひらサイズの鰈の干し物は、温泉カレイという名称で柳鰈や水鰈を干したものようです。 私が調べた範囲では、一度蒸してから干すという鰈の干し物は売っていませんでしたし、レシピとして掲載されいることはありませんでした。よって、食したことがなく、実物を見たことがないものについて俳句を作ることになってしまいました。/亜音洲
●蒸鰈、難しい季語でした。干鰈とも違う季語。蒸す必然性がどこかにあるんだろうって思って悩みました。 散々製造方法なり、干鰈との違いなり調べました。蒸鰈でないと成立しないという必然性を詠み込むのに本当に苦労する季語でした。/南方日午
○皆、困惑気味であります。さて、この「蒸鰈」とは、一体どんなものなのでしょう。

●「蒸す」工程後軽く干したものが「蒸鰈」だとか…「干鰈」よりみずみずしくて身ばなれもよさそう!/うに子
●蒸鰈を歳時記で調べたときに、「塩水で蒸す」などの記載があります。てっきり、シウマイや温泉まんじゅうなどのように、セイロかなんかで蒸すのだと、思っていました。 しかし、蟻馬次朗さんに教えていただいた本、”「越前・若狭 おさかな歳時記」吉中禮二、福井新聞社”によりますと、「塩をして、薦(こも)で蒸らしてから陰干し」「蒸鰈とは火は使わず、新鮮な鰈を一夜塩水に浸してから、砂上に置き、藁薦を覆って蒸した後(後略)」とあります。鰈同様、私の眼の鱗も落ちまくりでした。 もう、日本海側の温泉宿で温泉まんじゅうと並べて蒸すという、脳内吟行風景がガラガラと崩れでしまったのでした。蟻馬さん、どうもありがとうございました。/星埜黴円
●蒸鰈、蒸すといっても、火気で蒸すのではなく砂浜に敷いて薦などをかぶせ、日にさらさずに干すのだそう。メラニン色素が鰈にあるかどうかわかりませんが、きっと美肌を保ちつつうまみを凝縮できる。季語のころ合いを考えて、薄暑のころの日差しなので、低温熟成させる感じなのかなと思いました。干鰈は天日干しだそうです。同じようにうまみが凝縮されるのでしょうが、舌触りやしっとり感が両者で違ってくるでしょうね。お茶なんかも、かぶせ茶、玉露ともに日差しを遮って育てますが、その期間の長短によって甘みの出方が違いますね。天日干しよりも繊細な味なのかな。 調理で塩蒸しなら、素材の甘みを引き出すシンプルな調理法で、素材の良さはかなりキーポイントになるだろうな、と。 一方で、加工される魚=鮮魚では頂けない=遠方へ送る、という図式も成り立つので、そちらの方面へ発想を飛ばす手もありそうです。/播磨陽子
●「蒸鰈」(むしがれひ、仲春、生活、柳むしがれい(むしがれひ)、やなぎむし)。「蒸鰈というのは、一度蒸した鰈を陰干しにするのだが、吊るして置くと、他の肴とちがって、どこか愛嬌のようなものを感じさせる。干しあがってから火に炙ると、肉もよく離れ、塩気のある淡白な味が喜ばれる」(「カラー図説日本大歳時記 春」(講談社、1982年、水原秋櫻子)。「鰈を塩水に浸けて蒸し、陰干しにしたもの。卵を抱いた子持ち鰈が特に美味。若狭のものが有名」(「俳句歳時記 春第四版増補」(角川文庫、2011年)ともある。なお「干鰈」は上記講談社歳時記では別の単独季語(仲春、生活)。「干鰈」が、腸を抜いた後、蒸さずに天日に干して作るもので、干し上げると骨が透き通って見えるので、俳句作者はそこをみどころのひとつとする。できたものは同じく炙って食うのだけれど「蒸鰈」ほどは身離れが容易ではないらしい(同講談社歳時記要約)。角川版でも「干鰈」は別季語として掲載。「腸を抜いて、鰈を干したもの」とだけある。★ 1.「干鰈」との詠み分け。酒の肴として喜ばれるのは「蒸鰈」と同じ。違いは、干す前に蒸すか蒸さないか、と「陰干し」(蒸鰈)か「天日」(干鰈)かということ。現在、実際のところ明確に線引きできるか否かは断言できないけれど。また、「いちばんわかりやすい俳句歳時記 春夏」(主婦と生活社、2017年、辻桃子=阿部元気)では、「干鰈」として項目を挙げ、「蒸鰈」を傍題とする(鰈干す、蒸鰈、でべら)。「干した鰈。瀬戸内では小さい鰈をでべらといい美味」とある。「鮃」と異なり「鰈」だけでは季語ではなく、このように「蒸鰈」「干鰈」(春・生活)「寒鰈」(冬・動物。「霜月鰈」とも言う)などとして詠まれる。「干鰈」にはやはり「干す」という行為を詠むものが多い(「干す」と詠みこんでいるからこそ「干鰈」に句に分類されているのだろうけれど)。「蒸鰈」も干すことは干すのだが。★ 2. 他の魚類の季語(動物分類)と異なり、「生活」分類の季語であることは意識しないといけない(でもどうすればいいかはうまく言えない・・)。蒸す、干す、炙る、食うという、まさに「生活」の季語であるわけで、かつ酒との相性がいい。海底にいる様子を詠むのはなんだか違うように思われ。人の営みや食材視線を介しての季語と思うので。生業としてはもちろん、家庭料理として作るなどいろいろなシュチュエーションが頭に浮かぶ。これによって干し方は各々異なると思う。ただし現在、蒸してから陰干しという製法が広く一般的に行われているか否かは心元ない。/すりいぴい
●ある論文(洒落神戸さんtweetより知る)によれば、塩水で蒸してから干す製法は、現在と異なり、江戸時代から行われたものとのこと。(業者においては)蒸さずに振り塩のあと、水で塩抜きし、天日か乾燥機で干すらしい(塩干かれい)。これを季語「蒸鰈」における蒸鰈と言っていいかはわからないけれど。若狭では「蒸鰈」に使う鰈はヤナギムシカレイが多いとされている。これは「蒸鰈」の傍題でもある。明治大正頃はアカガレイ、メイタガレイなども使われていたとのこと。85年以降、ヤナギムシカレイの塩干が若狭かれいとして皇室に献上されているとのこと(「水産振興」第615号、大泉徹=松川雅仁、p. 24-26, 平成31年3月)。★種としての「ムシガレイ」「ヤナギムシガレイ」というものもある。「ムシガレイ」カレイ目カレイ亜科カレイ科ムシガレイ属。学名:Eopsetta grigorjewi、英名:Round-nose flounder。有眼側に3対の虫食い状の斑文がある。いくつかの地方名・市場名がある。「ヤナギムシガレイ」カレイ目カレイ亜科カレイ科ヤナギムシガレイ属。学名:Tanakius kitaharae、英名:Willowy flounder。福井では若狭がれいといい、島根ではささがれい(笹がれい)とも言う。しかし俳句では種としてというより、蒸して干した鰈として詠むべきかな、と思われる。★父が若狭出身であるためか、子供の頃は鰈はよく食べた。しかし私がよく食べたものはどうやら「干鰈」らしい。身離れがよくなく硬かった。同じ仲春・生活季語「目刺」「干鱈」(ひだら)「白子干」とは、見た目・特徴で区別できる(冬では「乾鮭」)。しかしいざ句とするとこれぞ「蒸鰈」は難しい。繰り返すと「生活」分類の季語であることは意識しないといけない。「蒸す」(と干す)という行為から生まれた季語と思うので。やはり春の風物詩、あるいは身近な・風土に根差した春らしい季語のひとつと言えるのだろう。柔らかさ、湿り気、喜び、そして21世紀の現在、どこかノスタルジーを思わせる季語ではある。/すりいぴい
○さまざまなヒントを、示唆してもらえましたね。

●以前には冬の季語で「鮃」という季題が出されていましたね。今回はそれとは似て非なる鰈で、しかも食べ物としての季語。どのように差別化しようか悩みます。「蒸鰈」の字面だけ見るとムニエルのようなものかと誤解してしまいそうでもあります。/京野さち
●ただ魚の俳句を詠むのではなく、春が感じられるような表現をしたかったのですが難しかったです。/結城 然
●兼題「鮃」回の俳句道場のすりいぴいさんの季語深耕を読み返しながら、悪戦苦闘しました。「馴染はあるのに自分にひきつけにくい季語でした」に、激しく同意。干鰈の方向に季語が動かないよう努めましたが、はてさて。鮃の句の方がイメージを広げやすかったのは、鮃が動物だったからなのかなとも思いつつ(※個人の感想です)。/次郎の飼い主
●干物は好物ですが「干」でなくて「蒸」した鰈!?このピンとこなかかったところに今回のポイントがあるのではないかと考え、「蒸す」という言葉のイメージをベースにして作句してみました。過去に「鮃」の兼題がありましたが、あれは「動物」の季語でした。今回の「蒸鰈」は「人事・生活」の季語となっています。こんなところも作句するうえでの取っ掛かりになってくれました。/高橋寅次
●「蒸鰈」で作句するにあたり、よく似た季語「干鰈」との差別化という壁が立ちはだかります。 「蒸鰈」は、例句を探せば必ず行き当たるであろう「若狭には仏多くて蒸鰈 森澄雄」にあるように、若狭地方の名産らしいので、この辺を意識した作句で差別化が図れるか(他にいいアプローチの仕方は思い付かず)。 問題は、若狭に馴染みのない人には、このやり方は不利なこと。まさに自分のことですが…。この辺は、過去のハイポの兼題で、よりご当地色の強い「ていれぎ」にアタックした時の事を思い出して、何とか振り絞ってみます。/多々良海月
○情報は、入ってきたが、さてどう「蒸鰈」を詠めばよいのか~(苦笑)

●蒸鰈の季語六角成分図より。 (視覚)透明な身肉、透ける内臓や骨、櫛状のひれ、表のあめ色と裏の薄桃色。背景には若狭湾、日本海側特有の曇天の空、漁村などが見えます。食物として、上品な食器や箸、ざる。(嗅覚)磯の香、干物臭、魚の生臭さ。(聴覚)潮騒、海風。(触覚)しまった食感。白身の柔らかさと干物の硬さ。(味覚)白身魚の淡泊さ、うまみ、塩気。(連想力)皇室への献上品→高級感、優雅さ。若狭の風土性。? ★強いのは味覚→視覚→嗅覚の順かと思いますが、すみません、私は食べたことがないのでほぼ想像です。? 食べ物季語が続きましたが、蕨餅と蒸鰈を比べると、山⇔海、庶民のもの⇔お上のもの、シンプル⇔複雑、嗅覚弱⇔強、などの比較軸が見えてきます。一番の違いは風土性の強弱かなぁ。蒸鰈は福井・若狭に強く結びついているようです。当該地の日照時間が短い気候が陰干しという製法(天日干しではなく)の遠因ではないか、とは世良日守さんの考察です。(フォロワーの皆さん、いつも貴重な情報ありがとうございますv)/碧西里
○ベトナムの碧西里の、季語の分析も毎回面白い! 「しまった食感」という言葉が、別な意味でおもろかった(笑)

◆季語雑学部
●季語雑学部  学問の神様として知られる菅原道真は梅ヶ枝餅と鰈、醤油ごはんが好物だったという説があるそうです。また、「一国丸ごと買い取ってしまいたい」ほどに越州国(現在の北陸地域)が気に入っていたとも言われ、現在も北陸地方では広く天神講と呼ばれる風習があり、道真公の命日である2月25日に掛け軸を掛け、願掛けなどをするそうです。その際に、蒸鰈で有名な福井県周辺では、焼いた鰈もお供えするそうです。他の地域では、醤油の炊き込みご飯や五目ご飯を食べる所もあるようです。/山香ばし
○ええー? ここで、菅原道真がでてくるとは。「醤油ごはんが好物」ってのは、なんか可愛いな、ミチザネ君。

●季語体験記その1☆歳時記によると「鰈を塩水に漬けて蒸し、陰干しにしたもの」「若狭のものが美味」。☆食品事典によるとカレイは種類によって味が異なり、ヤナギムシガレイ・ムシガレイ・ヒメグロなどは水っぽいので干物に向きます。またヤナギムシガレイは最高級品で、上品で淡白な味、抱卵魚は特においしい、「若狭ガレイ」や「笹ガレイ」の名で売られている、とのこと。☆カレイの種類もムシガレイという名前なんですね。釣り人さん達のブログにも、蒸鰈を釣った、なんて書いてあります。☆とすると季語としての蒸鰈は、ムシガレイ・ヤナギムシガレイという種類のカレイの干物の中でも、干す前に塩水でさっと蒸す一手間が入っている極上品ということになります。☆皇室の献上品にもなっている若狭かれいは新鮮なかれいに塩をして陰干しにします。つまり笹かれいや若狭かれいは干鰈です。そんな干鰈の中でも塩水につけて蒸してから陰干しをした蒸鰈を探しました。/つぎがい
●季語体験記その2☆ですがデパートや通販ではひとつも見つかりませんでした。蒸鰈は若狭かれいのことですよ、笹かれいが蒸鰈ですよ、と何度も言われましたが、製法について伝えると、そのような製法のものはないですねぇと言われました。☆もしかしたら今はあまり売ってないものなのかもしれないと思い始めました。ネットで蒸鰈を昔食べていたという話がありました。そこで蒸鰈のメッカと思われる若狭には残っているのではないかと思い、御食国若狭おばま食文化館に電話で問い合わせました。☆蒸鰈は若狭かれいのことですよ、と館長さんがおっしゃるのに食い下がり、塩水につけてから蒸して陰干しにする工程を経たものを手に入れたいのです、と伝えました。すると館長さんが、わざわざ若狭の代々伝わる大きな魚屋さん何軒かにたずねてくれるなど色々調べて折り返し電話をくださいました、大変親切に対応していただいて感謝感謝です。 /つぎがい
●季語体験記その3☆館長さんがおっしゃるには、塩水につけて蒸してから陰干しをする製法は、代々やっている魚屋さんのどの方も聞いたことがないそうです!ただし、江戸時代の文献には蒸してから干す製法が書いてあるそうです。ちなみにヤナギムシカレイの名前の由来は2つあり、体に虫食いのような斑点があるからという説と、蒸して干して食べるからという説があるそうです。若狭の魚屋さんが、その製法は聞いたことがないが、大変興味深い製法だとおっしゃっていたそうです。☆言われてみれば、今回調べていて出てきた幕末明治開化期の錦絵版画である『大日本物産図会』の『若狭国 蒸鰈製造之図』でも、蒸鰈と言いつつ天日干しにしているんですよね( https://www.shibusawa.or.jp/center/newsletter/671.html )。☆こうなると蒸鰈は、今や食べられない幻の一品なのかもしれません。 /つぎがい
●小浜市にある『御食国若狭おばま食文化館』に質問をさせていただいたところ、ご丁寧なご回答をいただきました。ご担当様、本当にありがとうございます。(以下抜粋)
 ・蒸鰈について 蒸鰈は若狭の特産で、江戸時代から「若狭鰈」として広く知られておりました。標準和名は「ヤナギムシガレイ」を指します。本県ではこの名前の他、ササガレイ、アマガレイとも呼びます。下記の名産図会にも京都へ運び「雲上の珍味」とされていたとありますが、現在も昭和60年(1985)から毎年11月末~12初旬、皇室に献上されています。 身肉は透明で、卵巣が透けて見えます。下の本朝食鑑のように、古くから卵の多いものを選んでいたようです。現在は晩秋から冬にかけて、底引き網で漁獲されます。・「蒸鰈」の名の由来は主に次の二つの説がございます。 ①有眼側に虫食いのような斑点があることに由来するとの説 ②下記のように、塩をして、薦で蒸らしてから陰干ししたものを「蒸鰈」と呼んだとする説 ・若狭鰈 海岸より三十里ばかり沖にて捕るなり。其所を鰈場といいて若狭、越前、敦賀三国の漁人ども、手繰網を用ゆ。海の深さ大抵五十尋、鰈は其底に住みて水上に浮む事稀なり。漁人三十石斗の舩に十二三人、舟の左右にわかれ帆を横にかけ、其力を借りて網を引けり。アバ(浮木)は水上に浮き、イワは底に落ちて網を広めるなり。外に子細なし。網中に混ざり獲る物蟹多くして尤大也。 塩蔵風乾(しおぼし) 是をむし鰈と云は塩蒸なり。火気に触れし物にはあらず。先取得し、鮮物を一夜塩水に浸し半熟し、又砂上に置き藁薦を覆い、温湿の気にて蒸して後二枚ずつ尾を糸に繋ぎ、少しく乾かし一日の止宿も忌みて即日京師に出す。其時節においては日ごと隔日の往還とはなれり。淡乾の品多しとはいえども是天下の出類、雲上の珍美と云べし。(『日本山海名産図会』大坂・木村兼葭堂) ・蒸鰈 両越および若州で産する。就中エチゼンのものが上である。…その法は、子の多い生鮮な鰈を塩水で蒸すのである。半熟にして取り出し、陰に数日間乾す。これが蒸鰈である。(『本朝食鑑』鱗部之二)
・蒸鰈と干鰈の違い 塩をして干すという点では同じかもしれません。どちらかというと、「蒸鰈」は古い製法に由来する呼称と言えるのかもしれません。ぜひ小浜にも足をお運びください。/シュリ
○『御食国若狭おばま食文化館』担当者さん、ありがとう。なんで、こんなに問い合わせくるんやろ?と不思議に思ったかも~シュリ、つぎがい、ありがとう♪

◆俳句文法研究部
●第234回兼題「寒椿」の俳句文法研究部に次のような質問がよせられました。/
●吠える、吠ゆの禁止表現について質問です。口語では吠えるな、で、文語では吠ゆな、となるようなのですが、用例があまりないようです。類似の活用型で燃ゆな、くらいしか見つけられませんでした。代わりに、吠ゆるな、という表現を見かけます。耳障りが良いので吠ゆるな、としたくなる気持ちもすこし分かるのですが、おそらく間違いかなと思うのですがどうなのでしょうか?/抹茶金魚 ◆◆◆古語辞典の説明では、「な」【終助詞】特徴は文の終末部にあって、文の叙述を相手に持ちかけて、禁止・希望・教示・確認・慨嘆する役割をもつ。文末に置くとは限らず、漢文訓読に用いられ、上位の者が下位のものに用いる場合は禁止表現となり、並行して、女子の用いる優しい禁止表現「な…そ」が生じたとのことです。/ 「な」は、奈良・平安時代には活用語の終止形を受けるが、時代が下ると、終止形に変わって連体形が用いられるようになりました。ご指摘の「吠ゆな」が時代と共に「吠ゆるな」に変わっていったのです。吠ゆな、よりも吠ゆるな、のほうが「耳障りが良い」、とおっしゃるのは聞きなれているということだと思います。「汝ら疑ふことなとのたまふ」(平安初期)の「ナ」は疑ふことなかれの縮合形ともかんがえられますが、逆で、この時代にはナだけで十分、禁止・話し手の希望を表していたのです。「ゆめ花散るな、いやおちに咲け」「おどろおどろしく言ふな」(源氏・夕顔)から「其の貸しを恨みて不覚するな」(咄・昨日は今日)というように、変わってきているのです。(不覚スナ→不覚スルナ)。/ はっきり禁止を表すには、うえにも触れた有名な係り結び「な…そ」「な…そね」があります。
な:【副詞】動詞の連用形(カ変・サ変は未然形)の上に付いてその動詞の表す動作を禁止する意を表す。と辞書には出ています。/ 結論として、「吠ゆな」と言った時代もあったが、やがて「吠ゆるな」になった。事例の多少は使われた時期の長短によると思います。/ なお、質問の中に、類似の活用型で「燃ゆな」があったとのことですが、これは奇妙に感じました。「燃やすな」の意味ならば「燃(も)すな」が正しいからです。「燃ゆ」は自然展開的・無作為的(欧米語文法の自動詞的)であり「燃す」は人為的・作為的(欧米語文法の他動詞的)だからです。禁止表現はすべて後者に適用されます。/ この観点からすると「(犬に)吠えるな」と禁止するのも奇妙な文言で、犬が人間の言葉がわかる(擬人化する)ことなくしてはありえず、通常は「吠えさせるな」となるのではないでしょうか。従って「吠ゆな」も「吠ゆるな」も比喩的に用いているのは別として、文献としては探しても無いのではないでしょうか。なお、先に挙げた事例の「ゆめ花散るな」は「禁止表現」ではなくて「希望」です。 /ウロ

●俳句文法研究部 ▼「寒椿」の発表の週に抹茶金魚さんが質問されていた、「吠ゆ」の禁止表現についてです。 ▼禁止の終助詞「な」が文語でも口語でも活用語の終止形に付く(文語のラ行変格活用では連体形に付く)ということから、口語(ア行下一段活用=え/え/える/える/えれ/えろ)では「吠えるな」、文語(ヤ行下二段活用=え/え/ゆ/ゆる/ゆれ/えよ)では「吠ゆな」となるのが文法的には正しいです。 ▼ただし、中世(平安末~室町)以後、カ行変格活用、上下一段活用、上下二段活用では未然形に付くものもあるとされております。ということは、中世以降は「吠えな」という形も出てきたということです。時代によって変化していく。言葉は生き物ですね。 ▼用例が少ないのは、書き残される場面が少なかったということだろうと思います。 ▼「吠ゆるな」の表現は文語文法上のルールからいうと間違いなのですが、文語で下二段活用であった動詞は、口語では下一段活用ですから、「吠ゆ」が「吠える」となる前の段階で、本来連体形の「吠ゆる」が終止形のような形で書かれたとも考えられます。「吠ゆるな」と表記されていたのがいつの時代の文章なのかが知りたいところです。 ▼先ほど、中世以後、カ行変格活用、上下一段活用、上下二段活用では未然形に付くものもあったと書きました。これに関連して、面白い発見をしました。
▼実は、松山あたりの方言で、「見な!」「落ちな!」「混ぜな!」「食べな!」(イントネーションは「な」が下がる。「なー」とやや伸ばすような言い方になることが多い。)などと強く呼びかけるように言った場合は、これらは禁止を表します。「見るな」「落ちるな」「混ぜるな」「食べるな」と目の前の人に注意するような感じです。 ▼これらの動詞は、口語で上一段、文語で上二段活用の動詞であり、しかも「見」「落ち」「混ぜ」「食べ」は未然形です。中世の形を残しているのではないかと想像します。(上下一段活用・上下二段活用の未然形と連用形は同じ活用形なので連用形という可能性も否定はできないのですが、「な」が未然形に付くことがあるということは、おそらくここは未然形かと。) ▼ややこしいことに、これらの言い方は「そうしたほうがいい」的な意味で使われることもあります。「見ないと(見たほうがいいよ)」「落ちないと(落ちたほうがいいよ)」「混ぜないと(混ぜたほうがいいよ)」「食べないと(食べたほうがいいよ)」といった感じです。禁止しているのか、そうしたほうがいいと言っているのか、どちらの意味かは、口調や文脈で分かります。 ▼「な」のイントネーションが上がるほうだと関東あたりで「見なよ」と勧誘・命令する感じになりますね。 /ひでやん
○地方に残る言葉に、文法のヒントがあるってのも面白い発見。

◆こんなお便り、質問届いてます!
●お世話になります。2月18日、雪景色になりました!この冬二度目の雪景色です。雪の果、名残の雪かもしれません。雪が降ると、家の庭も様変わりして、なかなか面白い景色になります。春の雪なので、水分が多く重いです。寄せ植えのパンジー、クリスマスローズ、雪を払ってやりました!さて、兼題の蒸鰈ですが、虫鰈とも言い、6つの斑点が虫に喰われたようだから、と書かれていましたが、どんな虫?かしらね(笑)。干鰈でもよいのか、迷いました!生ではないんですよね!あくまで干した鰈なんですよね。記憶にあるのは、小さい鰈で、反り返ったりして焼きにくいし柔らかくするためにトンカチで叩いてから焼いたような気がします。最近は食べていません。コロナウイルスが心配な今日この頃です。掲載の頃には終息していますよう!念じております。/キャサリンまさこ
○まだまだ終息にはほど遠い状況ですが、私たちは、しばし「おうちde俳句」を楽しんでまいりましょう。さて、「蒸鰈」はどんな具合でしょうか(笑)

●一夜干しとは違う?/こま
●蒸鰈の売っているところは何処ですか?みんな干鰈!!/黒子
●ところで私は蒸鰈を食べた事がありません。どんな味がするのでしょうか。/カヅラ梅
●兼題の「蒸鰈」が表現する「意味」を図りかねています。 単純に「食べ物」としか発想できず「蒸鰈→干物→酒」の安易な句になってしまいます。/玉井瑞月
●干物と七輪、絵になると思うんです。ただ蒸鰈まるで未体験ゾーンだし、七輪も見たことある程度。夫の母に「七輪でやるといい。裏にあるから」と軽く言われ、一人挑んだけどどうにもならなかった記憶が…母に秋刀魚を七輪でやいてもらったのは美味しかったなぁ(でも焼いているシーンは見ていない)結局未体験で想像して詠んでみました。/古都 鈴
●蒸鰈…どの季語も難しいのですが、これまたかなりハードルの高い季語でございます。ネット検索・画像チェックで思ったより透明感のある干物だなと。酒の肴によいのだなと。なんとか作句・投句、これはおそらく叩き台。更に深めてまた投句する予定です。本日火曜日、今回もまたギリギリーズ予備軍であります。/古都 鈴
●干しカレイがどう干されているのか?今は販売されている写真素材にも干しカレイがあったりするんですね。目に金属の棒を通されたり、尾を洗濯ばさみで吊るされたり、ひとつひとつ鰓にひもを通されたりしていました。/小虫
●蒸鰈を調べたら、ムシガレイという種類の鰈が出てきて混乱しました。食べたことない気もするし…とかなり悩みましたが、若狭鰈や笹鰈の様なものだとわかったらすぐに様子が思い浮かびましたま。/浅河祥子
●組長はじめスタッフの皆様、いつもありがとうございます。「冬眠」の週では人選をありがとうございました。蒸鰈は棄権しようかと思いましたが、踏み止まりました。「蒸鰈」、「ムシガレイ」両方共「むしがれい」なんですよね。虫が食ったような模様があるカレイが「虫ガレイ」「ムシガレイ」などと呼ばれてるようです。防波堤で投げ釣りをしていると釣れたりします。「蒸鰈」は、魚の種類の呼称ではなく、製法による呼称なんですってね。だから、釣り魚としての「ムシガレイ」じゃないんですね。あくまでも、「鰈」を海水で蒸して干した「鰈」なんですね。私は見たことも食べたこともなく、初物の季語でした。勿論難題のね。関東のポカポカのドピーカンの下で考えるのは、ケッコー辛いものがありました。/江戸人
○俳人的リアル想像力を駆使してくれ~♪

●蒸鰈という言葉に馴染みがなかったのですが、調べてみると、こちら広島でミズガレイと呼んでいるもののようです。こちらを使ってもいいでしょうか?/安芸彦
●今回の季語は全く馴染みのない物でした。まずは食べてみないと解らない、と母に作って貰ったのが「干し水かれい」。製品の名前の側に小さく「ムシカレイ」と書かれていましたので、これだっ! と。 しかし食べ終わってもう一度袋を見直してみると「和名 ムシカレイ」と書かれていたのです。夏井先生、私は間違えてしまったのでしょうか? (泣) でも、外側はパリパリで身は柔らかな食感でとても美味しかったですよ。 /塩の司厨長
●蒸鰈!初めてみみにし、料理かな?とおもいクックパッドでひいてみました。蒸鰈と名の付く料理名はあったけど、我々の地域では、煮付けか唐揚げが定番です。変だなあ~とおもい季語集をひくとあった!季語だとはびっくり! 私の頭の中では、瀬戸内の風物詩「でびら」と同じかな?とおもうと、塩水で蒸されて干されて流通していたとは・・・・・ 先人の知恵に脱帽です。/里甫
●蒸鰈は、本来は塩水に浸したヤナギムシカレイを「蒸し」陰干しにしたもののようです。戦前に、蒸された工程の入った蒸鰈を食べていたという記事は見つけましたが、最近のものは蒸す工程の入ったものを見つけることはできませんでした。 関西で笹かれいと呼ばれているヤナギムシカレイの一夜干しは食べたことがあるのですが、白い身が美しく柔らかくて絶品です 思い出したり調べたりしているうちに、久しぶりに大量に作句いたしました(^_^;) /山内彩月
●蒸鰈と干鰈の違いが難しい。魚の名前としてのムシガレイもあり、季語としての蒸鰈の本意は、どこにあるのか難しかったです。古来の独特な調理方法や、その時代、その風土に重きがあるのでしょうか?私は、海無し県に住むだけに、実感が沸かす、難しいと思いつつ、逆に、海や魚への憧れについて、色々考えました、/令ちゃん@埼玉
●蒸鰈が春の季語とは。もちろん、初めて知りました。ただ、できた句は春のさわやかさなどみじんも感じられない出来となってしまいました・・・。蒸鰈と干し鰈の意味の違いもないようですね。あとは語感、響きの取りようでしょうか。/榊裕江子
●江戸時代にお花見のお弁当のおかずとして食べられていたと知って、春の季語なんだなと納得しました。何かそういう春っぽさも詠めたらいいなと思いますが、さて(笑)。/次郎の飼い主
○春らしさは、どう表現すればいいのか?

●蒸鰈=高級珍味!/夏 湖乃
●うちで利用している生協には「山陰産笹カレイ一夜干し」という商品がありますが、笹カレイはヤナギムシカレイの生干しのことだそうです。蒸鰈とは製法は違うようですが知らずに食べていました。軽くあぶって食べると美味いです。/樫の木
●ヤナギムシカレイ?又しても初めての出会い。 それにしてもカレイってそんなに種類があるのかぁ、と。虫やら蒸しやら漢字にグルグルしました。同じ仲春の「干鰈」との違い・・でしょうか・・。 透明感、水分量、色み、天日と陰干し、調理法食べ方色々。現役の皇室献上品・超高級品。 干しだか蒸しだか何が何やら整理のつかない時でしたが、割引品を目当てに普段あまり行かない食材店をウロウロしていたところ、なんだかキレイなお魚コーナーでアンテナがピピ!偶然柳虫鰈と遭遇しました。確かに高級でしたが、初めての出会いに興奮し、その島根県産の子持ち柳むしかれいを一尾購入。真空パックされたそれは生なのかと思う程瑞々しく見え、(干物は生物というそうですが。)調理前に短時間でも陰干しにした方が良いのか分からず悩みましたが、開封するとそのまま焼いてOKなものと判ったので、とにかく焦がさないよう慎重に焼き、主人と半身ずつ試食しました。六角成分図をおこしてみましたが、焼く前も後も、五感に於いて全てが上品の極みでした。かつて帝に食べ物を供することが許された御食国(みつけくに)と呼ばれた福井県若狭湾の名産品として知られるとか。若狭かれい、笹かれいとも呼ばれるそうですね。難しかったです。/蜂里ななつ
●<蒸鰈の唐揚げ> 片栗粉を就けて、二度揚げたものを食べるときに歯応え。「カリカリ」=頭の部分、胸鰭、腹びれ、背びれ、尻びれ、尾びれ。「サクッ」=身の部分。 /薮内椿
●蒸鰈作ってみています。今日が3回目のチャレンジ。ただ舌ヒラメなんですけどね・・旦那さんが喜んでくれる。旦那さんにも私の猛爆の2月、土日をほとんど留守にして悪かったと思い、できるだけ手作りのものを作っています。 /砂山恵子
○季語をたいけんしてみるもの、イチイチ大変でしたな。でも、なんか楽しそうで美味しそう♪

●今回のお題は懐かしい昭和の食卓を思い出しました。最近、東京の魚売り場ではムシガレイはあまり見かけません。食べたくなったので探してみます。/たけうち晴美
●鰈の煮付けというと父を思い出します。 当時7、8才でしたが、煮付けのカレイの骨までしゃぶる父の姿が印象的でした。 /まちこ陶女
●蒸鰈、何となく江戸と髭男と日本酒が似合いそうでトマト、…何となくね。 /トマト使いめりるりら
●日本の朝御飯。小津安二郎映画の食事シーンで、背景は海、役者は笠智衆で決まりでしょう。やはり本場は若狭なのかな。/いしはまらんる
●蒸鰈といえば、笹鰈。父の郷が若狭小浜なので、小さい頃から祖母が送ってくれました。私にとっても郷の味。今回たまたま、叔母から立派な笹鰈が送られてきました。いろいろ観察しましたが、なかなか句にはなりませんでした。ひたすらにおいしかったです。/でぷちゃん
●鰈とか鮭とか銀鱈が好きです、と旅先で知り合った方に話したら「へぇ~?鮭はこっちでは食べんなぁ~太刀魚なんかが好きや」と仰いましたので今度は私が吃驚。太刀魚なんて高級な魚屋にしか置いてなくて一切れ1500円以上です!怖くて買えません!「煮たり焼いたりやね、旨いで~こっちは安いよ」と。二人で好みが一致したのは鰈でした(笑) 焼鰈なんて言うのも有って一度焼いて軽く干したのを売っていまが、それを甘塩っぱく煮付けたのはご飯が進みます。蒸鰈も焼鰈も日持ちするのが良いです。/筬葉
●出身は岡山県北の美作地方。鳥取より行商のおじさんが蒸鰈や小さな蟹 鯵 塩烏賊を自転車の後ろの箱に入れて月2回くらい来ていたのを思い出した。おじさんの来られる日は鰈を七輪で焼き春菊と小さい蟹の吸い物が定番だった。懐かしく思い出される。この鰈は目と口に藁を通して三枚位セットになっていたような気がする。60年以上前の懐かしい思い出である/俳菜裕子
○季語が呼び覚ます懐かしい記憶というものもありますね。しみじみ。

●次回の兼題、ボートレースを競漕の文字を使っても良いのでしょうか。ボートレースは賭け事のイメージもあります。それより大きな理由は、ボートレースと競漕の音数の違いです。ボートレースの文字を競漕の文字にして作句したときは、本題でなく、傍題、更には選考の対象外となるのでしょうか。教えない、そして考えさせるのも兼題の目的なのでしょうか。締め切り前の次回のコメントでご教示いただければ有難いです。/ブービー
○出題は、季語としての「ボートレース」です。傍題を使う必然性があると判断できる作品ならば、問題なく評価できます。

●質問:兼題は漢字で提示されていますが、句を読む際にはひらがなやカタカナで表記しても良いものでしょうか(例えば、「わらび餅」とか「蒸しガレイ」とか)。 ご教示いただけると幸甚です。/殿さまペンギン
●兼題は「蒸鰈」ですが、必ず漢字のまま使わないといけないのでしょうか? 漢字が多すぎて固くなるのを嫌って「蒸し」と送り仮名を付けたり、「鰈」をカタカナで「カレイ」とするのはルール違反ですか?/瀬尾白果
○敢えて、片仮名を使う必然性があるのか、そこを考える必要があります。

●山笑うというのは、春の穏やかな日の季語と聞いたが、山泣いてという季語はあるのか?/子安一也
○歳時記を調べれば分かることではありますが、「山泣く」という季語はありません。

●「彼岸」と言う言葉は歳時記には、春の季語に載っていますが、天国の意味では使えますか?/亜久琵
○天国の意味で使うのは可能ですが、その場合は「彼岸」が季語ではないと分かるような使い方をする必要があります。

 

●新しい投句・投稿システムについてのお願い
 投句・投稿フォームが新しくなっています。投句数の増加に伴って、仕分け作業に多くの時間を要します。以下の事項を守って投句投稿して下さると、組長の負担が大きく減ります。ご協力よろしくお願いします。

①俳句の欄には俳句のみ記入して下さい。一つの欄に一句を厳守。

②「俳句に対するコメント」の欄は記入する必要はありません。(特に気になることがあれば記入していただいても結構です。)

③「ギャ句」「聞き倣し季語」は俳句欄に記入して下さい。ギャ句の原句は「俳句に対するコメント」の欄に必ず記入して下さい。

④「兼題季語についての質問・考察・情報(火曜日「俳句道場」)」は、火曜日「俳句道場」への投稿です。

⑤「『俳句ポスト365』への感想・質問・要望・俳号の変更・各地の吟行情報など」「組長&ハイポニストたちへのお便り・近況報告など」はそれぞれ水曜日への投稿です。内容に合った欄に書き込んで下さい。

夏井先生

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