俳句ポスト365結果発表

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第245回 2020年6月11日週の兼題

  • よしあきくん一期一会の一句
  • 初心者向け解説コーナー今週の俳句道場
  • 今週のお便り
  • 人・並選の俳句
  • 天・地の俳句
本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。

人

ぬか床のささくれに沁む朝の蝉
トポル
傷心の新宿発蝉時雨着
トポル
ドラム缶風呂に細波蝉しぐれ
トポル
産褥へちりちり遠い蝉の声
ちゃうりん
蝉の声割って鉄板へとソース
ちゃうりん
太陽に黒ずみ蝉の声発火
ちゃうりん
落ちてゐる蝉を跨ぐな発火する
さるぼぼ@チーム天地夢遥
熊蝉の北限決めなおす会議
さるぼぼ@チーム天地夢遥
面接の長き廊下や油蝉
さるぼぼ@チーム天地夢遥
蝉みんなさいごをないてゐるしづか
いかちゃん
東京の水ほの辛し朝の蝉
いかちゃん
金網の高みに球や蝉時雨
いかちゃん
漆黒の蝉の眼しじまなすしじまなす
いしはまらんる
蝉ざんざ入日のしばし歩のゆるみ
いしはまらんる
夕蝉ぢぢと澱むもう目が見えぬ
いしはまらんる
蝉ざあざあ鉛の臭ふ用具室
ほろろ。
雨にも負けた風にも負けた蝉ないた
ほろろ。
錆びゆける眼を蝉の声洗ふ
ほろろ。
胆石をみんみん蝉の中に堪へ
きゅうもん@木ノ芽
髑髏のごとき熊蝉の腹しみじみ
きゅうもん@木ノ芽
蝉ゑんゑん蝉ゑんゑん空歪む
鳴く蝉の激しき解脱つぎつぎと
苦情を言いに行った 蝉 地味だった
司啓
まあ足は楽に蝉よう鳴きますなあ
司啓
沖縄をひときは太く油蝉
M.李子
蝉の家宣告余命またのびし
M.李子
背中より過去のあふれて蝉の夜
Mコスモ
蝉しぐれ樹の体温を測りけり
Mコスモ
マントルを孕みて油蝉の鳴く
okapi
月光に背割りて蝉の零れ出る
okapi
蝉時雨ちりちり耳が焦がれゆく
Kかれん
蝉時雨村の余白も埋めつくす
Kかれん
山一つずぶ濡れとなる蝉時雨
あー無精
蝉しぐれ光に濡れる文庫本
あー無精
僕が話す時だけ蝉が煩い
あいだほ
目覚めてふ寂しきものよ蝉の夕
あいだほ
蝉しぐれ影を濃くする時の鐘
あきのひなた
爆撃で焼かれた蝉も居つただらう
あきのひなた
蝉落ちて明日の天気を雨と決め
あさのとびら
三の丸までの抜け穴蝉時雨
あさのとびら
蝉時雨海に向きたる譜面台
あたなごっち
蝉しぐれ今なら二週分無料
あたなごっち
耳鳴りのやうな蝉の音死後の恋
あまの太郎
四畳半の乳房あおむけ蝉時雨
あまの太郎
蝉の声変はるこれより街の蝉
あまぶー
熊蝉の夕焼け色の胸が吠ゆ
あまぶー
一昼夜蝉の泣き続ける社宅
あみま
木に同化しきれていない蝉二匹
あみま
蝉よ最期に空を見せてあげませう
いさな歌鈴
蝉は陽に焚べらるるごと鳴きて果つ
いさな歌鈴
廃校通知蝉のグランド残るらし
いしい美髯
蝉の視し最初の青空の記憶
いしい美髯
制服で弔う骸蝉時雨
いなだはまち
蝉の声拾いリモート会議かな
いなだはまち
うおんうおんとみぞおちで聞く蝉時雨
うさぎまんじゅう
羽化蝉のはじめの声は濡れてゐる
うさぎまんじゅう
蝉の音や伸びた足爪切れぬ夜
オキザリス
蝉の羽や美しいにも程がある
オキザリス
密会の契りに倦みて蝉の声
カオス
蝉鳴くや誰もおらんか島の店
カオス
爆弾に触るるがごとく蝉の腹
キッカワテツヤ
加工場のパクさん捕つてくれた蝉
キッカワテツヤ
中継車マイクに拾ふ蝉の声
ぎんやんま
蝉の森抜ければ空のがらんどう
ぎんやんま
鉄格子鳴いてる蝉と目があった
くさ
この世界蝉しかいないような昼
くさ
蝉を掴むさあ抵抗せよ抵抗せよ
ぐでたまご
ぼろぼろの六法全書蝉の昼
ぐでたまご
蝉いつも蝉の声だけ聴いている
クラウド坂の上
蝉二匹風にルビふるやうに鳴く
クラウド坂の上
団欒は蝉の乱入にて終わる
くりでん
死臭無き蝉の骸を掃きにけり
くりでん
蝉うるさいうざいしつこい君が好き
けーい〇
切り裂いた蝉の中身はすっからかん
けーい〇
何の木か知らんけど蝉みつしりと
こあまぶー
正面衝突バイクの俺へ熊蝉が
こあまぶー
蝉しぐれ三日続けて食ふカレー
ことまと
猛烈に片付けすすむ蝉の声
ことまと
ほらここに城下の名残蝉しぐれ
こはまじゆんこ
蝉声にふつふつ躍るもろみかな
こはまじゆんこ
蝉も人も夜の重さに仰臥して
さとけん
油蝉はみ出た糊を拭う指
さとけん
寝れば蹠晒してしまふ蝉時雨
じゃすみん
胸に抱く蝉は金縛りの重さ
じゃすみん
頭蓋の裏をうねりうねるや蝉のこゑ
しゃれこうべの妻
コールタール煮詰まるにほひ蝉しぐれ
しゃれこうべの妻
静脈に寂しさトクン夜の蝉
シュリ
小説の中より戻り蝉時雨
シュリ
蝉を見てゐて四肢ひかる四肢光る
ずしょ
深海に崖ある昏さ蝉時雨
ずしょ
夕蝉やすぐに咳きこむ給湯器
すりいぴい
初蝉の腹筋ゆるく震へけり
すりいぴい
夕蝉や主治医と共にある齢
たろりずむ
蝉捕りを終えて堂々たる寝癖
たろりずむ
からだ中ムヒ蝉の声ひりひりす
つぎがい
ワンルームつんざき蝉のぶち当たる
つぎがい
深山の神と歓談蝉時雨
どくだみ茶
からっぽの空からっぽの蝉の腹
どくだみ茶
夕蝉や胃ろうに落ちる乳白色
としまる
点滴台押し歩きをり朝の蝉
としまる
蹲に蝉の燃へかす一つ浮く
トマト使いめりるりら
蝉鳴くや享年二歳の兎の忌
トマト使いめりるりら
縄文の柱穴深し蝉の声
とりこ
蝉鳴くや首相官邸前に列
とりこ
死ぬ蝉はだうやら空は見てゐない
にゃん
蝉鳴くや風通さねば家は死ぬ
にゃん
油蝉団地は街の中の過疎
はるく
蝉鳴くや健康な臓器の値段
はるく
蝉の死骸ちょっと動いた気がするな
ふくろう悠々
蝉見ればあの日の借金思い出す
ふくろう悠々
油蝉律儀に届く請求書
ふるてい
油蝉判子押すためだけの帰社
ふるてい
蝉の歌みんな求婚かよと吐く
ほしのあお
蝉歌ふこの国の公用語は三つ
ほしのあお
蝉時雨乱世に耽る文庫本
ほろよい
舌を焼く朝の珈琲蝉時雨
ほろよい
肺に満つ空気の重さ蝉しぐれ
まぐのりあ@蚊帳のなか
朝の蝉あの山この山向こう山
まぐのりあ@蚊帳のなか
蝉の尻夕暮れの山そりかえる
まこちふる
蝉の腹そらは膨張しつづける
まこちふる
転校や全滅したよ籠の蝉
マムシ銀行早乙女
玄関の塵と一緒に蝉を掃く
マムシ銀行早乙女
蝉時雨茶漬で済ます参観日
まんぷく
蝉の翅みづの記憶はうすみどり
まんぷく
蝉の群れ耳から襲い来るごとく
みー
父と麺茹でる練習蝉時雨
みー
蝉鳴くや角帯ぎゅっと粋なやつ
みつき小夏
蝉時雨目が覚めたらばおばあさん
みつき小夏
大学図書館出て蝉の圧倒
むらぴ
蝉なぶる叔父を見ていただけだった
むらぴ
軍服の叔父の童顔蝉時雨
ももたもも
蝉鳴くや妻へ手加減せぬサーブ
ももたもも
蝉鳴くや後妻は父と同じ墓
ラーラ
昨日より近き昔よ蝉の鳴く
ラーラ
指先にふるえる蝉を放しけり
る・こんと
蝉時雨枕の柔き保健室
る・こんと
蝉にあぶられてじっとり起きる朝
るりぼうし
下り坂なら蝉鳴いていてもいい
るりぼうし
蝉わんさか公務員諦めました
或人
蝉の声たりない法事おわらない
或人
蝉しぐれ盆地の底は熱孕む
伊奈川富真乃
予後の身を預くる大樹蝉しぐれ
伊奈川富真乃
蝉一つ蝉声の水位を発ちぬ
一阿蘇鷲二
ぬかるみの太陽錻力めきて蝉
一阿蘇鷲二
アデノイドの焦げつく匂ひ油蝉
一斤染乃
スポ根漫画より溢れ出す蝉時雨
一斤染乃
蝉の声bフラットと定めたる
影山らてん
蝉の声止んで銀座の雨の中
影山らてん
閼伽水のわづかにふるへ蝉時雨
横縞
蝉時雨熱きヒーローショーの午
横縞
長編のなかはひねもす蝉時雨
加能あさふろ
蝉の背に鬼の笑ひてをりまする
加能あさふろ
ポルノ映画の看板の蝉鳴いてゐる
可笑式
寺の蝉寺を出づれば街の蝉
可笑式
酒くさい夜のシーソー蝉しぐれ
花紋
営業五軒目蝉の声しかきこえない
花紋
蝉もがく最後の爪を木に残し
楽花生
朝蝉や蝉となるべく色を待つ
楽花生
虫嫌い蝉はまあ許してもいい
笠原理香
爺さんは蝉も食ったと言ってたな
笠原理香
蝉時雨その彼方此方に兆す錆
樫の木
蝉を食う女と二人きりの部屋
樫の木@昆虫食の記事を読みましたが、唐揚げにした蝉はエビなどの食感に近くて食べやすいのだそうです。
この角を曲がれば昭和蝉時雨
あかつきに蝉のはじめのありにけり
コロッケを手に夢語り夕の蝉
瓦すずめ
大阪は飴ちゃんの街蝉時雨
瓦すずめ
蝉鳴きて森の輪郭太りゆく
干しのいも子
深山蝉声満々と腹にあり
干しのいも子
吾を乱す波の起点に蝉一個
喜奈子
かしこみかしこみ出雲大社の蝉いただく
喜奈子
蝉時雨メビウスの輪の昼の夢
亀田荒太
地中より明るき夜を蝉鳴かず
亀田荒太
原発に小さき雲沸く蝉の夕
蟻馬次朗
蟻に腹喰はれ蝉まだ生きてゐる
蟻馬次朗
蝉数ふいくども指は巻き戻り
吉行直人
致死量の空の青浴び蝉は死す
吉行直人
蝉の声新聞はまづマンガから
久我恒子
空は今いのちのじかん蝉、蝉、蝉
久我恒子
臍下を意識して立ち聴く蝉よ
久蔵久蔵
街路樹の蝉ラブホテルの満室
久蔵久蔵
夕蝉よほんのり脳のあつたかい
宮永風太
校庭の蝉太陽の口ひらく
宮永風太
東京は案外みどり蝉時雨
宮武濱女
みんみんの滴のやうに鳴き止みし
宮武濱女
東京は蝉の声まで乾いてる
宮本象三
還暦の税理士試験蝉よ鳴け
宮本象三
蝉奏でるは鈍色の心臓の歌
魚返みりん
蝉鳴けり粉々に崩れゆくまで
魚返みりん
蝉からの伝言板として木々よ
京野さち
蝉やこの漢字の旁たる形
京野さち@旁=つくり
翅を編む蝉の骸を象りて
玉響雷子
羽化の蝉雫のごとく静まれり
玉響雷子
排他的水域狭し蝉時雨
玉庭マサアキ
蝉鳴かぬ生まれるときと死ぬときは
玉庭マサアキ
みんみんや地下水脈のありどころ
駒斗
蝉時雨止まない耳の水抜けない
駒斗
伯林の蝉や戦火に声棄つる
月の道馨子
炊き出しの輪に宣教師朝の蝉
月の道馨子
日曜の夜は蝉ばかり死んでゐる
古瀬まさあき
まづ眼より死ははじまりぬ蝉時雨
古瀬まさあき
汲み取り式トイレに蝉の不発弾
古田秀
うつとりと耳石の揺らぐ夜の蝉
古田秀
唖蝉や線量計のじじじじじ
古都ぎんう
ごみ出して不倫のうわさ油蝉
古都ぎんう
小手抜き面復習(さら)ふ少年夜の蝉
戸部紅屑@小手抜き面:剣道の技の名
蝉の羽のかけら園児ら居た辺り
戸部紅屑
蝉の鳴くひとつ手前の息遣い
後藤麻衣子
鳴き止んだ蝉の隣に止まる蝉
後藤麻衣子
ファミマからファミマのあいだ蝉しぐれ
公木正
抜け道のボルボの車幅蝉時雨
公木正
蝉の声浴びるコールド負けの帰路
広瀬 康
死ぬときは死ぬし死なないときは蝉
広瀬 康
蝉鳴くやしがみつかれしものに傷
綱長井ハツオ
蝉が蝉の声に押しつぶされそうな
綱長井ハツオ
蝉の声ことごと傾る熊野灘
香壺
蝉しぐれ釜の湯滾る峡の宿
香壺
進路問ひ詰める家族や夜の蝉
高橋寅次
保健室に目覚め明るき蝉の声
高橋寅次
仕送りの米重たかろ蝉時雨
高田祥聖
蝉鳴くや痛くて苦しくても平気
高田祥聖
盗み聴く大人の話蝉時雨
国代鶏侍
素人がああだかうだと蝉時雨
国代鶏侍
4分33秒蝉時雨
佐藤志祐
油蝉朝練の籠手臭ひけり
佐藤志祐
どの候補にも手は振りてみんみん蝉
佐藤儒艮
うらがえる蝉の目に拡がる地平
佐藤儒艮
落蝉の羽の角度に傾きぬ
佐藤直哉
蝉落ちて光も音も輪郭線
佐藤直哉
物損の長き聞き取り蝉の昼
砂山恵子
コンパスの生真面目な円蝉しぐれ
砂山恵子
熊蝉の嬌笑に手を浸したる
斎藤秀雄
蝉墜ちて森の回転軸のずれ
斎藤秀雄
蝉食べる一号室の中国人
三浦にゃじろう
蝉ほどに哭けば私も死ぬのかな
三浦にゃじろう
手掴みで捕れよ油蝉ぐらいは
三重丸
翅と腹にぎりて蝉を黙らしむ
三重丸
夕蝉や父の雪駄は履きやすく
三泊みなと
みんみんの真っ只中を小草抜く
三泊みなと
唖蝉や愛乞う口は皆軽し
山樫梢
蝉捕りの吾子よ未だ死を知らぬ子よ
山樫梢
蝉の街ハザードマップ赤々と
山香ばし
肥後の守錆付くように蝉まばら
山香ばし
みんみんやどこにも行けぬ御神木
山名凌霄
たれかある蝉から電池外さぬか
山名凌霄
蝉時雨コロシタコトアリマスヨ
七瀬ゆきこ
蝉時雨いちばんとおい保健室
七瀬ゆきこ
月知るや勾玉でありしときの蝉
斜楽
注射器に血の逆流す蝉しぐれ
斜楽
蝉の声の波に溺れて白日
秋熊
メンチカツからりと揚がる蝉の声
秋熊
見知らぬ国の古いコインや蝉の声
渋谷晶
犬がいて通れない道蝉しぐれ
渋谷晶
手の中の蝉は発火の三秒前
淳風
血管を探す針先蝉時雨
淳風
目尻からひとはゆがむと知り夜蝉
潤目の鰯
せみ鳴きて部屋は半分くらいになる
潤目の鰯
理科室で渡す手紙や夕の蝉
純音
落蝉の声を咥へてゆきし猫
純音
蝉の声ひと雨過ぎてよりゆたか
小鞠
ぬか床を混ぜる夕べや蝉時雨
小鞠
侘びは要らん蝉時雨浴びてこい
小川めぐる
敗因は僕はいいんはぼく蝉時雨
小川めぐる
両者反則負け蝉の羽がきれい
小野 睦
二等室に起こされ湿る蝉の声
小野 睦
葬れぬ葬れぬ蝉の死の七グラム
小野更紗
蝉の死をふたつ並べてキーボード
小野更紗
蝉鳴いて何も変わらぬ神社かな
城内幸江
蝉鳴いて芋焼酎の濁りけり
城内幸江
蝉のうらがわホッとしたような顔
常幸龍BCAD
つつむ手をひらきて飛ばぬ蝉のあり
常幸龍BCAD
汚染土をきらきら濯ぐ蝉の尿
森川いもり
死ねば増えるアクセス数ぞ蝉時雨
森川いもり
酣の蝉が♯を付けてゆく
神山刻
東京の蝉あかき声あをき声
神山刻
蝉の鳴くお昼はあるものでいいね
仁和田 永
カーテンの未だ無き部屋蝉燦々
仁和田 永
朝蝉や恐竜の滅んだ日の晴れ
世良日守
夕蝉や乳房は白くて冷たい
世良日守
歳時記のページにはさむ蝉の翅
是空
音程の狂い気になる今朝の蝉
是空
猫エイズ発症の朝蝉しずか
星埜黴円
蝉は空を吾は水面行く渡しかな
星埜黴円
十日蝉風を手繰りてこと切れり
西川由野
火花生むグラインダーもみんみんも
西川由野
ゆっくりと引きずられゆく蝉の翅
西村小市
蝉見上ぐ尿漏れパット購いて
西村小市
蝉震ふ怒号に白くなるこころ
青海也緒
蝉を食うことがそんなに残酷か
青海也緒
消しゴムで消したし蝉の金曜日
青田奈央
蝉時雨夢のあとなど洗ひ流し
青田奈央
蝉を持つ指持たぬ指みな少年
石井一草
人類が消えた理科室蝉時雨
石井一草
蝉の声止む世界は色を取り戻す
石塚彩楓
みんみんや寸胴鍋にフォンドボー
石塚彩楓
期限切れの蝉の保証書や火輪
赤馬福助
あのコの家の蝉もたぶん嘘なき
赤馬福助
蝉殺し造花のバラを捧ぐ児女
雪陽
金刀比羅の石段半ば蝉時雨
雪陽
蝉がうるさい消しゴムに摩擦熱
倉木はじめ
ぞわぞわと蝉鳴き森は起爆前
倉木はじめ
忽然と死や蝉時雨より零る蝉
村上優貴
太陽を食べて音たて油蝉
村上優貴
蝉鳴きてボールの飛んで来ぬ外野
多喰身・デラックス
油蝉家裁に小さきカフェテリア
多喰身・デラックス
貧弱な庭の木よりによって蝉
大塚迷路
五種類は確認したる蝉時雨
大塚迷路
東京のあくびの時間みんみん蝉
大和田美信
旅人は蝉に溺れて離れけり
大和田美信
街灯へ突撃開始蝉一羽
鷹星
夜になれど蝉の音剥がれない鼓膜
鷹星
落蝉や中継ヘリは西へ去る
鷹之朋輩
死蝉の群れへ死蝉落ちにけり
鷹之朋輩
私、蝉をシュレッダーにかけたのよ
丹波らる
道の駅の便器は白き蝉時雨
丹波らる
みんみん蝉に街の上空明け渡す
短夜の月
蝉を噛む鳥の嘴より火花
短夜の月
蝉取りの子らも蝉から逃げてをり
池之端モルト
赤錆の大村崑や蝉の声
池之端モルト
地下室でガリ版を刷る蝉の声
痴陶人
蝉しぐれ読書は怠惰の免罪符
痴陶人
廃帝のしづもる淡路蝉しぐれ
中岡秀次
明日ひとり死ぬかもしれず夜の蝉
中岡秀次
蝉の目や空の深さを掬ひけり
宙のふう
仰向きし蝉の手足を風の抜け
宙のふう
死蝉と放てば翔んでまた死ねり
直樹里
一匹の蝉三〇〇の窓が聴く
直樹里
蝉鳴くや太郎次郎は家を出る
辻が花
行く雲やニコライ堂に蝉の声
辻が花
蝉の声ゼラチン質な風吹けり
天陽ゆう
みんみんの息継ぎ長し日曜日
天陽ゆう
真夜中の蝉じーじー夫に殺意
田村美穂
早朝に蝉鳴り止みて雨の匂い
田村美穂
夜蝉鳴く圏内にゐて枕経
田中耕泉
殿も先駆けもなく蝉時雨
田中耕泉
蝉声や仏壇の水干からびる
田中舵郎
夜の蝉や古書と呼ばれる前の本
田中舵郎
沢登る一歩の日射深山蝉
斗三木童
夕蝉や影踏み鬼の仕舞い時
斗三木童
蝉また蝉また蝉ぎざぎざのせかい
渡野しえん太
蝉の声の清しゴールド免許証
渡野しえん太
耳ゐ々々々耳ゐ 唖蝉の幻聴
冬のおこじょ
唖蝉びっしり笑いそうな欅
冬のおこじょ
工場の単発バイト夕の蝉
冬木沙月
夕蝉や螺階のグリコチヨコレイト
冬木沙月
眼窩から這ひ出し蝉の翅動く
内藤羊皐
横臥せる蝉の翅打つ逢瀬かな
内藤羊皐
蝉が鳴く子らの歪な千羽鶴
南風の記憶
蝉の足引っ掻く米軍機の轟音
南風の記憶
夜蝉鳴くいぢけた街の透きとほる
南方日午
へばりつくタオルケットや夜の蝉
南方日午
〆切の過ぎしレポート蝉突く
板柿せっか
模試判定DCDG蝉時雨
板柿せっか
油蝉となりはカレーうちは明日
飯村祐知子
チーターの檻に蝉鳴く昼下がり
飯村祐知子
遁走の果てなる蝉の包囲かな
比々き
玩ぶ蝉のいまはのきはを猫
比々き
んゞんゞと唖蝉は筋肉で啼く
稗田鈴二郎
油蝉鳴き出す代々木ゼミナール
稗田鈴二郎
飼育箱持つ係なりきみんみん
武井かま猫
いま鳴いた蝉の声さへもう古く
武井かま猫
抜殻の放してくれぬ蝉の足
風慈音
初蝉や嘗て見捨てし人在りき
風慈音
望郷はいつも突然油蝉
福蔵
夕蝉の声溜まりゆく古墳かな
福蔵
食堂の冷めた鯖味噌蝉の声
平本魚水
暁や土の温もり捨つる蝉
平本魚水
夕蝉や墓の榊に水を足す
碧西里
赤点やみんみん蝉の翅きれい
碧西里
蝉の声充つや熱持つ副鼻腔
北野きのこ
学校は窮屈蝉はがらんどう
北野きのこ
頭痛飼ふごとく日本に蝉無尽
抹茶金魚
駈けて蝉を樹からつぎつぎ解き放つ
抹茶金魚
水底は蝉の国かも雲迅し
椋本望生
ペダル踏む周回の湖蝉しぐれ
椋本望生
蝉のまた鳴くや坊主の明き袈裟
綿井びょう
蝉よ夜は死です朝も死です多分
綿井びょう
唖蝉に憑かれてる気がして陰性
木江@おしぜみ
指名手配犯も蝉時雨圏内
木江
突然の休符は長し蝉時雨
門前町光乃
合掌のかたち美し蝉時雨
門前町光乃
声枯れるほどないて蝉すぐ死ぬのに
野ばら
初蝉や遠くの父が近くゐる
野ばら
蝉採りの篭ひしめいて蝉怖い
雷紋
蝉飛んで我と清めの塩ぽつり
雷紋
油蝉健やかに死をこぼしけり
蘭丸結動
楽器置く山下町の夜の蝉
蘭丸結動
お互いに蝉の音混じる連絡網
離松
白壁に二度ぶつかりて蝉空へ
離松
蝉しぐれ表面張力に一滴
隆月
蝉時雨ひい爺ちゃんの咀嚼音
隆月
落蝉の解体工期は一日
龍田山門
夕蝉やこの町どこも行き止り
龍田山門
蝉のこゑふりきり鬼の橋わたる
緑の手
なかねばとばねばしとせねばならぬ蝉
緑の手
蝉の羽四枚小さき方が振れ
鈴廣
アラスカへグーグルで行く蝉の声
鈴廣
蝉の声とほく心の遠近法
露草乃
ちちをおひはまをゆくゆめ蝉のこゑ
露草乃
あぶら蝉バーガー袋に入れてある
朶美子(えみこ)
突如として蝉の木となるメタセコイヤ
朶美子(えみこ)
空明るし片翅の蝉もう鳴かず
柝の音
蝉鳴けり延命拒否の朱の拇印
柝の音
耳朶を焼くファーストピアス蝉時雨
洒落神戸
夕蝉や溶接工の頬に煤
洒落神戸
ヘアピンカーブのタイヤの匂ひ蝉時雨
芍薬
味の無き母のカルピス午後の蝉
芍薬
われらを呼ぶ暗き奥処の蝉時雨
茫々
油蝉饐えたる空に声放つ
茫々
石庭の砂の光や朝の蝉
藪椿@木ノ芽
初蝉や帰りくる子の箸を洗う
藪椿@木ノ芽
海風を蝉のやすらふ知覧かな
蜥蜴の尻尾
空青く軍艦島に蝉鳴かむ
蜥蜴の尻尾
蝉しぐれ図書館が隠れ家だつた
RUSTY
草臥れてなんて綺麗な蝉の眼
ウェンズデー正人
蝉たわわあの大木を左折せよ
斎乃雪
中継はPK戦へ蝉聴こゆ
安溶二
築百年曽祖父のうだつに蝉
としなり
くさぐさと今日はだめな日蝉諄い
知念帆意
はらわたをぎゅうぎゅうしぼり蝉の鳴く
知無須園
六法の枕は硬し蝉の声
28あずきち
広島はあの日も蝉のうるそうて
⑦パパ@いつき組広ブロ俳句部
一言も話さぬ二人蝉時雨
99カリン
蝉の小便メットに弾けちと甘し
Benじい
蝉だから蝉の鳴き方しかできぬ
Dr.でぶ@いつき組広ブロ俳句部
また一つ落蝉といふ夏の部品
GONZA
ゆふまぐれ闇ふたつみつ蝉の提ぐ
haruwo
落蝉や死者は四十四万人
Nakahara結月
蝉しぐれ方位磁針は狂い出す
sol
蝉食らう難癖を浴びし日の夢
Sweet Taxi Driver
ねつとりとべつとり憑くや蝉の声
syuusyuu
シニヨンがますます歪セミうるさい
TAKO焼子
蝉鳴くやロックンロールも寂しくて
あいみのり
通学路みえない蝉に立ち尽くす
あおのめ
ミシンがけ糸のもつれや蝉時雨
あきみ
富士の山裾野に小さき蝉の声
あじさい涼音
廃品のカラーテレビに蝉一つ
アストロ@夏銀河
献血ルーム出て足元に油蝉
あつむら恵女
蝉の目の漆黒に捕みそこねる
あべべ
伽藍の風は呉須色蝉の声は紅殻色
あまぐり
俯けて蝉の骸を地に返す
いいよかん
蝉鳴くや五千年前の幸福
イエロー雲
抜けたての蝉が夜明けと同化せり
いかすみ
蝉鳴くや国会今は閉会中
いくた 武
今日の蝉明日の蝉を追い越して
いたまきし
初蝉をきけば誰かに伝えたく
いちご一会
蝉時雨墨の真上の鋸を引く
いち坊
大仏の口元固き蝉時雨
いつか
朝から耳に蝉が入ったままなんだ
いつせ
あの蝉この蝉我らの仲間です
いなほせどり
夕蝉や墓に忘れし帽子あり
いまいやすのり
蝉時雨明日を迎える保証なく
いむら堅
絶命の蝉跨ぎ行く喪服かな
うしうし
生ぬるき街のネオンや夜の蝉
うに子
蝉煩く鳴くも大阪らしきかな
うま子
蝉の昼石膏像のがらんだう
えむさい
慰霊碑や日は燦々と蝉しぐれ
えらぶゆり
蝉しぐれ九鬼水軍の二色城
おおるり
針の穴通る強さや蝉の声
おきいふ
さまざまの青い実が吸う蝉の声
オサカナクッション
鉄塔の美しき鈍色蝉の声
かつたろー。
スマホ電池切れ蝉はいよいよ鳴く
かつての向日葵
蝉を聞くのみの大人になつてゐた
カヅラ梅
蝉しぐれ使用禁止の遊具かな
かまど
岡野家といふ墓九基蝉時雨
かめのべ
やっと聞く蝉よ斎場バス乗り場
かもん丸茶
雲頂の白の鮮烈に鳴け蝉
カンガルーのしっぽ
夜の蝉ヒソカニモラスワライゴエ
ギボウシ金森
蝉の目の左右に我の存在す
キャサリンまさこ
サーバー室出れば浮世の蝉まみれ
ギル
さみどりのはつせみのはねしとはじく
くま鶉
来週の輪廻が決まり蝉閑
ぐりえぶらん
初蝉の自爆装置の動き出す
くれまてぃす恵子
身の丈の高さの蝉を獲らずおく
ぐれむりん
仰向けの蝉やはらかく指抱きぬ
こじ
屈葬の欹てるなり蝉の聲
こじまはじめ
森暗し前後に厚き蝉の声
コナラ
唖蝉のしづかに致す選り好み
こま
標本はどら焼きの箱蝉ならぶ
さとう菓子
引き売の訛りの強き蝉時雨
さとし
初蝉や吾の微笑みに他意はなし
さぶり
猫から蟻へ蝉は解体済み
さゆみ
おたより袋で持ち帰るミンミン蝉の羽
ジミーあゆみ
抗いて絞る力や蝉の声
シュルツ
五右衛門風呂沸く音交じる蝉時雨
ジョビジョバ
蝉しぐれだけが待つてる隠れん坊
しをの
さう言へば蝉の卵を見たことなし
すえよし
蝉時雨白髪混じりを剃髪す
スローライフ
背骨のきしみ激しき蝉時雨
そうま純香
看板にちかん出没蝉時雨
そうり
げんきいっぱいもしゃもしゃのせみのあし
たえこまんじゆう(6さい)
耳に棲む蝉に慣れたる齢かな
たけし
蝉の音を掬う柄杓や神の杜
たむらせつこ
蝉時雨顔の左右が似て非なり
たんじぇりん金子
蝉と待つ靖国通りの交差点
ちびつぶぶどう
蝉の音の無尽蔵からくる気温
ちょくる
あの兄もおしゃべりだった蝉時雨
ツユマメ
町と町競う太鼓や蝉の夜
ヅラじゃない
退学を告げる貼り紙鳴くや蝉
ティアラ文緒
落蝉のまだ息ありて右回り
テツコ@第二まる安
落暉後の蝉やはらかく咲きにけり
でぷちゃん
ジ 、ジ、 ジ 蝉の型にて果てにけり
でらっくま
蝉しぐれ開かずの金庫半世紀
でんきゅう
ピリ辛のコンビニパスタ油蝉
どかてい
朝蝉や空海さまは生きている
とんぼ
蝉の背が割れて樹液の匂い立つ
なきうさぎ
雨後の空あかるし蝉の声ふとし
にじのすみれこ
長距離通勤月夜の蝉微か
ネコ目
初蝉や今日は最後の歯科通い
ねずみ男
蝉ぶぶぶ国籍を問う意味ありや
ねむり猫
蝉時雨博多の街の水法被
のら
蝉鳴くや幾年の闇を吐き出す
はごろも
蝉時雨転校生は囃さるる
はなあかり
蝉が鳴くそれしか思い出せない日
はまのはの
蝉取りの子らの自慢に付き合えり
はまゆう
新加坡の蝉は乾いた声をして
ひでやん@新加坡・・・シンガポール
鈴なりの蝉冤罪の籠の中
ひなたか小春
介護士のシフト組まれて蝉しぐれ
ひな子桃青
消しゴムの熱くなりけり蝉時雨
ひねもす
親不知朝から疼く蝉時雨
ひよこ草
蝉の声銀座線より強烈だ
ひろしげ12さい
蝉時雨湯守の浸くる指の先
ひろ史
あみ戸にせみぼくの落語のお客さん
ひろ太郎11才
蝉は鳴く私は働き食って寝る
ぺた
蝉止まぬばあちゃんのカレーは辛い
ペトロア
蝉の声に始まる無人島調査
ぽおや
勧誘の人のポマードみんみん蝉
ほしの有紀
蝉時雨 戦争ってなんなんだ
ぼたにこ
蝉時雨ここは市ヶ谷駐屯地
マーフィー
この世から人は消えたか蝉時雨
まこ@いつき組広ブロ俳句部
逝く父の眼は閉じず蝉時雨
まほろ
がぼんがぼんと井戸の声する蝉時雨
まるかじり
唖蝉や螺鈿の厨子を漏るる息
みくにく
落蝉やしがみつく東京は闇
みつみつみかん
貝塚に太古の匂ひ蝉しぐれ
みどり
始まりは一匹ジジジ蝉時雨
みやこわすれ
バター溶ける朝蝉の柔らかき声
み藻砂
夕暮れてガラスをシャカと蝉打てり
むげつ空
蝉時雨慣れとは妙な仕掛なり
むじーじ
蝉しぐれ頷くだけの兄見舞う
むべ
きはまりて巨大一蝉山覆ふ
めいおう星
蝉時雨うわさ話はよく聞こえ
めしめし
段ボール潰す夕ぐれ蝉の声
モルディブ春乃
青空へ羽虹色に逃げる蝉
ヤヒロ
仰向けの蝉隣家のピアノ軽やかに
ゆあな
油蝉手伝いしない婆ちゃんち
ゆすらご
蝉わめく誰か結婚しませんか
ゆみづき
蝉鳴くや比良の寂寥みずうみに
ゆりかもめ
蝉鳴くや今日は長老の葬式
よしざね弓
蝉時雨ときに天使の声まじり
るびちゅ
蝉鳴きてその日暮らしを悲しまず
るるの父
蝉しぐれ寝具はひとがたに湿り
ローストビーフ
やらかした復活の呪文蝉の声
ロベリスク
路上には千切れた蝉がああ無職
ワイズ万太郎
ゆく舟をうゐむゐと揉む深山蝉
わこたんのまま
5リットル湧き水もらう蝉の声
亜久琵
蝉の死の羽を走れる緑かな
葵新吾
初蝉や抜魂式の香ますぐ
れい
夕暮れの蝉や分数の割り算
蝉爆弾炸裂視界が朱に染まる
安芸子守熊
夕蝉の声より星は生まれます
安宅麻由子
身の底に垂水のごとく蝉の声
伊藤欣次
蝉多き村に私の墓が在る
伊予吟会 宵嵐
蝉震ふ斜め四十五度の空
伊予吟会 心嵐
翅震う蝉の身の肉どこにある
井上 東行
虫かごのせみを夕日の空へ解く
井田みち
自転車と同じはやさの蝉しぐれ
一純。
子の名すら忘れて久し蝉時雨
一人静
みんみんや立て札のみの城の跡
一生のふさく
余生てふ言葉不可思議蝉時雨
一走人
隣の木で羽化すれば良かった蝉
宇田建
唖蝉を見る唖蝉も我を見る
羽沖
湧き水の光り溢れて蝉目覚む
雨霧彦@木ノ芽
強烈に生きている掌の中の蝉
浦野幸一
蝉鳴くやけふも素振りを繰り返す
永想
豆腐盛る織部のみどり夕の蝉
英与
蝉の翅本当に左右対称か
詠頃
降り立ちしケーキの街の蝉時雨
猿猴川のドブネズミ
玉音の居間の薄闇あぶら蝉
遠野肇
蝉と成る刻々翅のエメラルド
塩の司厨長
蝉鳴くや枝さがす癖まだぬけず
佳月
責められているのか蝉の声痛い
佳山@水戸
蝉は鳴く八年分の土を吐く
加賀もずく
蝉の声聞き分けられる男子かな
嘉門生造
馬頭観音を蝉ちりちりと飛び越せり
夏 湖乃
落蝉をむさぼる猫の乳房はり
夏雨ちや
蝉死すや星を切り裂く音の中
河本かおり
昧爽に濁点を打つ油蝉
火炎猿
かくれんぼ鬼の幾万蝉時雨
花屋英利
蝉飛びてひとつの話の終はり
花伝
蝉声の激し大楠の悠々
花南天anne
がらんどうの身体で蝉は白く鳴く
茄子紺
じくじくと歯痛止まない夜の蝉
茄子美
蝉の翅透けてセルロイドの都会
我省
閉ざされし参道に蝉の咽せる空
雅な童
好きな事一つかなへて蝉鳴いて
雅喜
他の鳴き方はできませんか?蝉
海葡萄
蝉の声止む吾の憂いはじまる
海峯竜寿
手の中の蝉びりびりと生きてをり
海野碧
黒猫の吐き出す蝉の羽折れて
海老名吟
初蝉や暗記科目は後にする
幹弘
蝉時雨しづまる雨の止むやうに
閑茶
男なら食うてみよしと蝉炙る
岸 れん
ポップコーンの軽さと歯触りがセミだ
幾太波末
セミの声聞こえたらすぐ誕生日
季音句歩
にいちゃんはいつもセミだけくれるけど
季切少楽
蝉ひとつ吹奏楽部まだ下手だ
紀友梨
蝉声にあわせて奥歯うずきをり
軌一
撮り鉄に一閃の蝉小海線
輝棒
気をつけは拘束なのか蝉放す
吉野川
見通しの立たぬ骨折蝉時雨
杵築きい
蝉時雨天帝祀る紙垂の森
久留里61
君のこゑ蝉の叫びが殺めてく
宮間ミヤマ
照明の中でじたばた油蝉
宮坂暢介
目を閉じて地球最後の蝉を聴く
宮坂変哲
はぐれ蝉わたしの部屋で鳴けばよい
弓女
集く蝉蝕の日ははや満ちゆけり
虚実子
蝉鳴くや傷口潤む君の手よ
筋肉男
蝉の声絡めて独りカップ麺
金子加行
初蝉や正午(ひる)のテレビの手話ニュース
吟 梵
陣痛が始まりました蝉時雨
熊縫まゆベア
夕蝉や江戸からの「どぜう」の暖簾
桑島幹
本丸の跡地庁舎や蝉しぐれ
君島笑夢
蝉の声まだまだ足りん風は止む
桂奈
初蝉や耳石ぐらつと茶臼山
月の砂漠★★
丹田まで痺るる正座蝉時雨
月見柑
蝉時雨納豆百回かき回す
月見草
自転車漕ぐ漕ぐどこまでも蝉
月青草青
降りたっていきなり伊勢の蝉時雨
元喜@木ノ芽
蝉啼くや母は一人に馴れたとか
古都 鈴
初蝉や義母の薬は毎食後
湖雪
あの蝉はGこの蝉はCisで鳴く
胡麻栞
朝蝉や古事記謂れの杜の下
光本弥観
蝉時雨ひと日座つて事務作業
光友
油蝉まずはヘーゲルからである
幸久
ぐんぐんと樹液みつるや蝉の羽
紅さやか
二の腕のたるみに気づく蝉時雨
高橋笑子
夕蝉と豆腐屋さんの喇叭かな
高橋冬扇
せみは死ぬし嘘をつく子のめはにごる
高橋無垢
内定までセミは何匹死んだのか
高倉ちとさ
履きつぶす靴や地に沈黙の蝉
高尾里甫
採血後のガーゼ白々夕の蝉
高野きぬ
噴火するごとくに蝉の声揃ふ
合歓
太陽の発電初蝉の感電
黒子
蝉鳴くや喇叭の如き監視哨
根本葉音@花芭蕉句会
初蝉や礼で始まる能稽古
紺乃ひつじ
蝉の羽こわさないくらいのやさしさ
佐々木ふく
蝉時雨木曽三川の滔々と
佐藤恒治
初蝉や声の濡れゐる雨上がり
桜の翳
蔵出しの萩のななばけ蝉の声
桜姫5
六畳の家族葬なり蝉しぐれ
雑草おばさん
すでに固き犬のしかばね蝉時雨
三重野とりとり
対蹠地で噴火午蝉囂し
山踏青時雨
蝉声の底へ幾何補講教室
山内彩月
蝉の目や深淵覗くような球
山乃火穂
キャッシュレス決済蝉の其処に在り
山本先生
油蝉去りて夕餉の米をとぐ
山羊座の千賀子
みんみんに興味なしひたすらスマホ
志保川有
蝉時雨激しいだけ水晶に似る
氏家つかえ
蝉時雨鉛筆の木のにほひ嗅ぐ
糸川ラッコ
築城のごと運ばれて蝉の翅
紙鍵盤
下処理のレバーの白む蝉しぐれ
空迫るや鳴くと決めた蝉の朝
紫蘭
駐在の捕へて逃がす油蝉
慈温
夕蝉や与謝野晶子の黒き髪
鹿沼 湖@木ノ芽
故郷の蝉の頭は石頭
鹿野煎餅
夕蝉に起こされ待てば母帰る
篠田ピンク
柔道の受身百回蝉の声
紗千子
軍港に群がる女や夜の蝉
朱夏A
油蝉は外堀埋めて名古屋城
狩谷和寓
父と居た時間のかたち蝉の音
酒井おかわり
蝉しぐれ画家のタッチの乱れざる
樹朋
母の句の大和ことばや蝉しぐれ
住吉 敦子
軍用地売買仲介蝉時雨
小だいふく
番犬の鎖重たし蝉時雨
小春
永遠の蝉つかまへる爆心地
小川野棕櫚
撒菱のごとくに蝉が撒いてある
小泉岩魚
神木に掛かる蝉の尿(ゆばり)は無垢
昇華
蝉を食う劉さん蝉の翅もぎる
松井くろ
生きるのをやめてたまるか蝉が鳴く
松岡 哲彦
声揚ぐる蝉は光を溺れたり
松田てぃ
蝉時雨雲梯の背に孕む熱
松本裕子
懸垂の首鉄棒を越え油蝉
笑松
分捕った蝉ポイっと捨てて次の蝉
笑酔
蝉の声響く不思議に見とれおり
森 毬子
黒四のダムの天端に蝉鳴けり
森一平
死ぬ気配露ほど見せず蝉の声
森爺
蝉といふ音叉ありけり夕まぐれ
秦 浩
夕暮れのタロット占ひ蝉の声
水夢
仰向けの蝉生き返る指の先
粋田化石
コンビニの空色美しき夜の蝉
酔下弦
百万の怒りの拳大樹蝉
雀浪乱
桃缶はお熱の日だけ夜の蝉
清白真冬
壕跡の古木朽ちたり蝉しぐれ
青雅
蝉の声そと躓きしかと思ふ
青柿
孤独てふ言葉を知らぬげに蝉は
石あい女
洗濯機あけて孤独の蝉逃がす
石原由女
蝉の羽のどこかにきっとスピーカー
石崎京子
一樹まるごと燃やす如く蝉
石川聡
曼陀羅を落蝉一目通り過ぐ
石野上路無
入閣のニュース速報蝉時雨
赤松諦現
昼食はまた炒飯か蝉の声
雪うさぎ
引き出物手に食い込みて蝉しぐれ
雪華きなこ
消えそうな蝉の音に筆止まりけり
千条之御息所
立ち竦む蝉の消えたる雑踏に
千仗千紘
蝉鳴かぬ焦土になびく征服旗
川口みち
複眼に天収まらず死出の蝉
善多丸
老人の刺青朝の蝉時雨
惣三太
刻まれし名を洗ひけり蝉の声
蒼空蒼子
太陽のがなるや蝉の声煮ゆる
村上 無有
蝉時雨傷つけぬやう発掘す
多々良海月
蝉時雨母だけ残る四人部屋
太田鵯
無風なり渡り廊下に蝉の羽
打楽器
そこかしこ暴力匂ふ蝉の星
鯛 風
蝉の声コンタクトレンズの乾き
大月ユリコ
蝉時雨イスに胡座で採点中
大小田忍
逆流の精子の匂ひ蝉の声
大槻税悦
老木の焔夕空の蝉時雨
沢拓庵
ラクシュミの生み落とす蝉黄金色
谷口詠美
油蝉全速力で夕日呼ぶ
谷本義明
女来てすぐ死にさうな蝉跨ぐ
丹下京子
蝉の声吸って粘度を増す大気
箪笥
現し身のままの瞳で蝉の逝く
檀凛凪
蝉鳴くや校舎に「いのち輝く」字
地球人
蝉しぐれビルの骨格ゆるぎなし
池田郁英
夕蝉や妻と論じる樹木葬
竹さ
蝉の眼に映る天地はきっと丸い
竹田むべ
蝉鳴くやマツモトキヨシの看板で
竹内みんて
ふろしきに包む喪服や蝉しぐれ
竹林
蝉の果つ仰向けの耳に風音
衷子
蝉しんしん心理相談室に窓
長谷川凜太郎
返済日たわむ網戸の蝉青し
鳥羽南良
ふるさとの訛りは持たず蝉の声
津軽ちゃう
夕闇の深みに弱る蝉の声
津軽まつ
蝉時雨陸軍墓地を濡らしけり
津軽わさお
一日を蝉のリズムで過ごす風
辻 愛生
追分にあまたの別れ蝉ぞ鳴く
鶴屋桃福
陀羅尼品第二十六油蝉
泥塗れのポスト
50メートル全力ダッシュ終えて蝉
天水郷
蝉鳴くや歪む地層のジオパーク
中西柚子
鋼の翅を蝉は夜明けに貰ひしか
天玲
蝉時雨電波拾えぬラジオかな
杜まお実
蝉捕りを忘れ社会に馴染みけり
都乃あざみ
蝉時雨ひとりぼっちの白ごはん
島村福太郎
蝉しぐれ畳に臥する鼻血の子
桃花(ももか)
夕蝉や書斎に今も主のペン
桃和
蝉やはり味噌の辺りの旨からふ
当卯
なんとありきたりな軽さか蝉よ
藤岡美波
蹲へ漣立てて蝉鳴けり
藤源卿
空海の口に飛び込む蝉の群
藤色葉菜
初蝉や問われて名乗る恋敵
藤鷹圓哉
蝉が鳴くまだ四十いやもう四十
藤田ゆきまち
どの木にも蝉の鳴きゐる川つぷち
藤田康子
蝉時雨弾薬庫なりし赤煉瓦
陶然
一日の始まり終はり蝉のこゑ
楢山孝明
蝉が指すあの木のあそこから落ちた
尼島里志
朝の蝉牧師夫人の祈る窓
日記
蝉しぐれあしたのわたしまだゐない
日出時計
ゲルニカの空にも蝉は飛んでいた
入口弘徳
蝉鳴く日河童の捕獲許可証買う
猫渓
シミーズのおばさんの店裏は蝉
猫舌扁平足
蝉時雨AEDが見付からぬ
能登あつし
ぶちまけた仁丹蝉の目はしづか
播磨陽子
蝉鳴けり最期は卵焼きがいい
馬祥
落蝉の良き生涯と天仰ぐ
馬場馬子
幾億の蝉の墓標として青空
俳句ファイヤー立志@TFP句会
いま蝉は落ちたぞはっきりと見たぞ
背馬
水銀の眼に陽の照りて油蝉
麦吉
蝉しぐれ土間より入る叔母の家
箱庭
落蝉を指に摘まんで風とほす
畑 詩音
面接は御社の意向蝉時雨
畑山六十二
動かずば愛しからまし蝉の翅
八重柏誉一
読み終はるリルケの詩集夜の蝉
八幡風花
教室は叫くは放るはの蝉騒動
斑山羊
蝉時雨葬式は小さくていい
尾張の黒うさぎ
鳴く蝉へ木々は静かな耳を持つ
柊 月子
甘辛に煮詰められゆく蝉の声
風紋
校庭の欅は蝉の木と呼ばれ
百舌鳥
手のひらに玩具の破片蝉の声
福良ちどり
蝉鳴くや納期の迫る町工場
文月さな女
蝉鳴くや投票従事者肘をつく
平井伸明
蝉かろし心も身も声に果つ
朋部 琉
蝉の木にもたれ黙する二人かな
いとけなき眼乾きて蝉の発つ
蜂里ななつ
蝉飛ばすホース散水楽しき日
邦生
鍋磨く事の幸せ蝉時雨
北摂美美
蝉の羽飛ぶに重きは目か胸か
北川蒼鴉
誰にやらう紙袋いつぱいの蝉
北村 崇雄
ここからはラジオにノイズ山の蝉
北藤詩旦
赤松へ夕日べつたりあぶら蝉
樋口滑瓢
淋しいと壊れゆく母蝉時雨
平野水麦
つんつんつん蝉生きてるか生きてるか
片岡ひまり
大音声放ちて軽き蝉の腹
堀雅一
己が影失うて蝉鳴き止みぬ
堀口房水
蝉途切れ途切れに夜のストレッチ
万喜ミツル
天へ腹向け油蝉死んでない
満る
留守電に割り込んでくる夜蝉かな
未補
せみ時雨方程式はわりと好き
夢多英
熊蝉の君臨したる令和かな
夢堂
ぢわぢわぢわぢわ蝉の狂うてゆく古木
牟礼あおい
ジョギングの蝉の真下を折り返し
明惟久里
座敷には能面軒に蝉一つ
明世
蝉時雨豪雨の如き日の光
木寺 仙游
太陽の密度や蝉の空洞鳴る
夜行
朝蝉の男子禁制「白梅荘」
野の花 誉茂子
にわの木のせみがしうしうないている
野の花なお(7才)
蝉振ればもう少しだけ鳴く気して
野井みこ
棒切れの火起こし装置蝉の声
野地垂木
揚げたての油淋鶏に垂れ蝉ヂヂヂ
野々りんどう
蝉時雨三陸の海いま平ら
野々原ラピ
空に腹あずけて蝉の死にゆくよ
野良古
唖蝉や高裁前に中継車
矢橋
中華鍋あおる火つよし蝉しぐれ
柳児
水挿しのミントに細根朝の蝉
柚木みゆき
蝉時雨自販機で買ふ天然水
由空
月読や風にさらせる蝉の羽
夕虹くすん
初蝉や登校班に一年生
与志魚
蝉の昼錦糸卵は五人分
葉るみ
蝉時雨音に重さがあると知る
遥風
埋め立ての道に不在の蝉を聴く
遥明
手探りの胎内潜り開け蝉
欲句歩
自動ドア圧し開くごと蝉時雨
藍時 湘
夕映はもう映さぬ眼蝉仰臥
留野ばあば
外階段踏めば鳴く蝉死せる蝉
竜胆
蝉の夜や逢ひたきひとに逢ひにゆかむ
令ちゃん@埼玉
北極に時空の捩れ蝉しぐれ
鈴木麗門
茹で上がる銀のいりこや蝉の声
麗し
蝉しぐれ我がちぢんでゆく心地
蓮花麻耶
土深く蝉眠りをる山歩き
朗善千津
蝉の声落ちる百円玉静か
和光
蝉しぐれ踵をかえす明智越え
和鹿島
蝉時雨はたと止みたる不思議かな
攝津の嫗
太陽を見た蝉の目の羅針盤
よりによりトタン屋根かよ蝉響く
利平
熊蝉の蛇腹蠢くトタン屋根
仕立屋は地のしが嫌い蝉しぐれ
游真
激辛の昼餉のカレー油蝉
萬太郎
おほきなる蝉ゐて祖父の墓しづか
蓼科川奈
天色の熊野古道の空へ蝉
28ひろきち
根は岩を割り瘤となり蝉時雨
靫草子
蝉捕りて防音室へ解き放つ
ノグチダイスケ
網の中わりかし白い蝉の腹
ゆかりん
通行止めポールを何故選んだか蝉の羽化
河合郁
油蝉電信棒の影歩き
亀の
片脚は殻ひきずつて蝉の死は
鹿本てん点
冷蔵庫のエナジードリンク夜の蝉
松野勉
夜の蝉や万引きの子を引き取りに
折口一大
蝉鳴くや音楽室はがらんどう
浅河祥子
落蝉や五番札所は坂の上
津葦
神奈備や蝉のもんどり打ちにける
百草千樹Z
電気屋はまだ来ぬ蝉は鳴きやまぬ
陽気姫

並

みどりの葉せみのメロディー流れてる
しまちゃん(8歳)
わたしのこえよりうるさいせみのこえ
野の花いとか(5才)
八日間せみのじんせいここまでか
野の花こう(9才)
一週間命賭しての蝉時雨
PON
コーヒーとBGMの夜の蝉
Q&A
鍍金色の空をはみだし蝉時雨
Vn 花のん
蝉の声浴びて墓石の温かし
yoko
脳みそを犇めく蝉よ今日も晴れ
8の月
早朝の蝉の生まるるうすみどり
aya
寝苦し夜母のいびきと蝉の声
HARUKO
痙攣す蝉を無視して学校へ
Karino
教室を出ていきなりの蝉時雨
KAZUピー
深き夜の時の変わりと蝉のふ化
KKK
公園に人なき午後に蝉しぐれ
kuri
蝉の声生き急げ壮年の夕
K口Mサーキ
蝉が鳴く吾の町の雲海重い
あーすススメ
唖蝉の愛想もなく飛び去りぬ
アイゴー
油蝉の鳴き止まぬ空爆心地
あいだじろう
脱け殻のこり蝉の声たからか
アオキシゲル
影が濃い見た目より声蝉ならば
アオハル
蝉の羽化夜の静寂にほの白く
アガニョーク
誰彼の命が消えて蝉鳴けり
あけみ
同齢の古びた硬貨蝉しぐれ
あさ
透き通る羽化の白さや蝉うまる
あさり
かき揚げは小海老とちくわ蝉時雨
あずお
声かぎり歌いきったり蝉骸
あすか
蚊帳の中昨夜の蝉が脱皮する
あすなろ
蝉唄う七年の闇吹き飛ばす
あつこっとん
久々に人のざわめき蝉時雨
あっちこっちそっち
廃寺の蝉経読みて道に迷う
あなうさぎ
蝉の子のじりじり上る羽化寸前
あなぐま
大の字でまどろむ午後に蝉の声
アマリリスと夢
葉の音一陣静寂と蝉時雨
あみだじじい
病みてなほ生きながらへり蝉の啼く
あらら@私はALSで病気と格闘しています。 太く短く生きる蝉がうらやましい!
蝉泣くやチューブの絵の具ころがりぬ
アリマノミコ
夜の街虚ろの蝉の声かすか
あわいきりん
吾の知らぬ父復員す蝉時雨
アン
蝉ひとつ万物のごと地に還る
いくちゃん
神なびの見上ぐ階蝉時雨
いくらちゃん
鳴く蝉の重きに集う独り飯
いく葉
伊予灘へ谷上(たがみ)の山の蝉時雨
いごぼうら
油蝉涙で許されるフィクション
いさ奈
長き日や朝昼夜と蝉の声
イチロー
階の焦り苦しむ油蝉
いと茶
ゲームセット五厘にしみる蝉の声
いろはニホ
千年の大樹の幹を借りる蝉
うづら@第二まる安
腹抱え笑う貴方と唖蝉や
うみ
上野山その胎内に蝉何万
うみのひつじ
団結小屋にダム阻止スクラム油蝉
うめがさそう
杜の中蝦夷蝉人の声に似て
うらら恵子
おかまいもいたしませんで蝉しぐれ
ウロ
夕暮れの入り江に甘き蝉の声
えいぎょ
遠ざかる父の背包む蝉時雨
えりいも
追善の仏間に一人蝉しぐれ
オアズマン
光秀はどう聞いたのか蝉しぐれ
オイラー
大木のてっぺんのてっぺん蝉鳴けり
おうれん
ユニフォームこびりつきたる蝉時雨
おかか丸
蝉の名を伝へる村の子供達
おけら
絵日記は4コマにする蝉の羽化
おたまじゃくし
断崖を飛ぶ夢のあと朝の蝉
おちゃうけ
蝉しぐれ賑やかな中の静謐
おつたみんし
初蝉や鼻血が出たと駆け寄る子
オリゼ
毎年のこの日の空や油蝉
おんちゃん。@白吟句会
過ぎさりし蝉の目力強く生き
お漬物
八方から天守すっぽり蝉時雨
かこ
子の耳の確かな十歩蝉掴む
かざばな
スコップで猫の糞取る蝉の声
かずポン
蝉時雨みんな自分に降るような
かすみそう
落蝉や水筒のお茶ひとしずく
かたちゃん@いつき組広ブロ俳句部
蝉時雨はげしく木の葉貫通す
カタツムリ
枝の蝉を子らの礫が撃ち落とす
かたな
なにかしら思ひ出しぬは蝉の声
かは
片恋や傘じやしのげぬ蝉時雨
かまど猫
思う人帰り伝えし蝉は鳴く
カモメ
せみしぐれ孫等の声に掻き消され
からすちゃん
揚げたてのメンチを齧る蝉時雨
カロニク
蝉時雨くぐり校舎の聳え立つ
キートスばんじょうし
JR 無賃乗車の蝉一匹
キイロイトリ
初蝉や仏壇に告げ花供え
ギコ
夜明け前起床のベルは蝉時雨
きさらぎ
もがく蝉じじっと土に円を描き
きっちゃん
逆縁の葬儀終はりて喚く蝉
きなこもち
十代もカウントダウン蝉時雨
きのした 小町
蝉の羽化緑の羽根の透きとおる
きのと
かすかなる蝉の初鳴き神の庭
キヨ
緩急のあり山寺の蝉しぐれ
きょうや
蝉鳴くや遠き南の島でなほ
きよなお
指揮棒の振り下ろされて蝉時雨
キョンちゃん
蝉時雨眩し日陰の葉に茶色
キングofド凡人
青空に二度と響かぬ蝉時雨
クウシンサイ
墓石裏刻銘なぞる蝉時雨
くつき
蝉鳴くや油粘土は手が臭い
くみくまマフラー
鳴く声は蝉の命の重さかな
くめ仙人
蝉のある幹がぶるぶる震ふなり
くらげを
殻破り白緑の蝉壁上る
くりすけ
蝉の音に堀の老木包まれる
クリスマスローズ
空圧に眩暈を覚ゆ蝉しぐれ
くろべぇ
蝉百匹耳奥底で石と化す
クロまま
複眼に数多の海を映し蝉
けいママ
虫籠の蝉の羽音の悲しさよ
こいぬ
シュプレヒコールに乗りて波打つ蝉時雨
こうせん
蝦夷の地の蝉は静かに始まれり
こうちゃんおくさん
猫のたり時の流れを鳴く蝉か
ゴールデン文子
蝉の音にシンクロ個練のトロンボーン
コキア
蝉が鳴く延長戦で蝉が鳴く
コケデカ
蝉の声消えて獣跋扈せり
こはぎ
十階の空より入りて尽きる蝉
こぶこ
蝉取りの子らぽつぽつとディスタンス
コロコロ
活火山火をくべるごと蝉しぐれ
さかもと眞紅
幾千の抜け殻のあり蝉の眼に
さきななゆうさら
夕蝉やはやりやまいに罹りけり
さくみ
蝉時雨留まる枝の共鳴す
さくやこのはな
脱皮終え蝉の短き命かな
さくらがい
せみクイズみんみんなくのはなんでしょう
さくらちゃん@4さい
仰向けの蝉の足にはまだ未練
さこ
G線で演奏するや蝉の声
ささき良月
アパートの窓を叩くは蝉時雨
ささくれ
日入り火に炙られ騒ぐ蝉の声
さだとみゆみこ
窓開くや別世界かと蝉の声
さぬきのたぬき
蝉四千ヘルツ受話器の祖母の息
さばちー!
弔いの記憶の底の蝉時雨
しー子
リンゴの木のこのこ蝉の子殻残し
じおさこん
蝉の眼は五度シャッターを切り日暮
しかもり
蝉声やつみ木くづして子は笑ふ
ししまる
蝉鳴くや鳴くためだけに生まれ来し
しみみ
蝉しぐれ七辻残る里の道
しもさん
蝉の声デモ行進は日暮れまで
ジャスミン
蝉時雨先逝く友を嘆きけり
ジャマイカ丼
蝉しぐれ名人戦は秒読みに
しゅういずみ
生き切ると決めて飛び立つ朝の蝉
しゅうふう
地鎮祭紙垂取り囲む蝉の声
シュトゥットガルト俳句女子の会 三ツ藤康子
夕蝉が鳴けば集まる食卓へ
じゅんこ
蝉鳴くや腹一杯に呼吸して
しゅんぷう
蝉の翅正倉院の琵琶紋様
じょいふるとしちゃん
初蝉の樹間に響く風清し
シルバーメダカ
蝉鳴けば体温上がる昼下がり
シロクマ太郎
ありがとう一汁三菜蝉時雨
しんしん
校歌斉唱止まった後を蝉時雨
ず☆我夢@木ノ芽
腹と脚見入る夕暮れ蝉骸
すあま
正座する伽藍末席蝉しぐれ
すぴか
初蝉を聞く茶粥炊き上がる朝
スマイリー正子
都市砂漠蝉も育たぬ我が家かな
せっちゃん
瞬きに蝉のとばりや空の青
せり花
バス停は吾ひとりなり吾の蝉
セントポーリア
寺護る広目天の胸の蝉
せんべい
図書館の木に初蝉のじーと鳴く
そまり
蝉時雨一村森に閉じ込めて
そめやまさみ
五年もの引きこもり抜け蝉の生
それぞれのしあわせ
夜の大樹必死の命蝉の羽化
ダイアナ
さよならと書きてしばしの蝉時雨
たいぞう
一匹の蝉迷い入る校舎かな
たくばしょう
日の出前寝床に響く蝉の声
たくや
軒先で一人奏でるはぐれ蝉
たけわらび
山下りる背や蝉時雨背負いつつ
だだちゃ豆
今日が終わるさみしさで 蝉は鳴く
ただの人
全身の心揺さぶり蝉時雨
タック
蝉時雨お昼はばぁばのオムライス
たま蛙
歓声の去つて戻るや蝉の声
たま走哉
日帰りの露天風呂には蝉時雨
ダリア
難聴の兆しあるやも蝉の声
たんくろう
祈るかに脚閉ず蝉の死骸かな
ダンサーU-KI
哀れかな蝉の骸の其処此処に
たん造
ベランダで鳴いてた蝉も落つる日よ
ちか丸
蝉鳴くや何とも言えぬにほひの児
ちな
蝉時雨働くことは生きること
ちばくん
闇夜にも警告のごと蝉叫び
ちょろたこいん
素手で蝉取りてやるとか言ふをんな
ツーちゃんの恋人
つまみたる蝉ガアガアと抵抗す
つちや剛
初蝉や三本杉のご神木
つつ井つつ
とばっちり姉弟喧嘩に蝉の声
ツユマメ末っ子@8歳
ギターレッスン通う路上に蝉時雨
つわきの嫁
応援歌なき戦い蝉時雨
ティーダ
せみの国おしゃべり好きの集まりや
てけるん
遠蝉や子はつくらぬといふ長女
てつお
仰向けの蝉の最後の脚止まる
てまり
シオヤシオヤ蝉うつし世を一覗き
テラダスオウ
稜線や小川チョロチョロ蝉しぐれ
てらだラテ
曙光差し今際の蝉は地に眠る
てるこー
夕立なぞ無かったやうに蝉は鳴く
テン@第2まる安
手の中の蝉わ見せる児登校日
でんでん琴女
戯れ猫の爪のがれむと蝉狂ふ
ドイツばば
早朝の陽射をふるはせて蝉は
ときこ
戦争の語り部の声蝉の声
ときわ露草
蝉鳴かせ蝉旅立たす樟大樹
とし子
絶え間なく録音の如蝉の声
とみことみ
蝉という弾丸黒光りて空
どみそ
亀のよに手を貸せ蝉の裏がへり
ともけん
日は西へ蝉の転がるアスファルト
とも子
今年また母逝きし日の蝉しぐれ
とんとん
海見ゆる駅のベンチに油蝉
なかの花梨
つれづれの唖蝉とある日暮れかな
なご
命生む怖さや痛み蝉の羽化
なごやいろり
抜け殻の断捨離済まし蝉が飛ぶ
なごり雪
今ここにいるを知らせん蝉の声
ナタデココ
蝉よ鳴け夫への怒り消えるまで
なつめモコ
朝靄の放置自転車にすがる蝉
ななしのかかし
眠れぬ夜の脳裡に蝉のさんざめく
なみは
ランドセル蝉に怯えて門くぐる
にいやのる
昼下がり身焦がす如く蝉のこゑ
ニッシャン
また来たか蝉また蝉も朝の楽
にゃんみー
蝉なくや今日は昨日の続きだと
ねぎみそ
蝉時雨湖面に拡がる水輪かな
ねこじゃらし
蝉鳴くや地下の暮らしの無くもがな
のつり
エレキギター唸る夢、這う網戸の蝉
のもとみな
横たわる蝉を砂糖水ガーゼに
のりりん
縁側でパンツ一枚蝉の声
のんまま
母よりの宅配ずしり蝉一声
パーネ・メローネ
人の世の風を知らずや蝉しきる
ばあ哉
雨上がり傘に集める蝉の声
ハイジ
昇段試験蝉の鳴き声潔し
パクヒロ
「ジージジージ」と鳴く蝉や樹木葬
はじめ
初蝉やいまだ面会許されず
はずきめいこ
蝉よりも大きな声で鳴いてみる
はち えいと
長編の一章を終え蝉時雨
ハチ太郎
山道へ柩待つよに蝉時雨
パッキンマン
力なく木を離れたる蝉や今
はなだんな
飛び立てず狭きベランダ蝉黙る
はなちゃちゃ
命あり令和二年の蝉を聞く
ははろ
振り向けば恩師の命日蝉しぐれ
はまお
地へはらり蝉は輪廻のひとかけら
はむ
蝉の声目覚まし時計いらないね
はらこ
入院や千鳥ヶ淵の蝉しぐれ
はら美華子
せみ見っけぬけがらだったまちがえた
はるか8才
泣く子へと張り合ごとく蝉の鳴く
はるさめ正義
みんみんと泣けばしだいに蝉時雨
はるちゃん
庭の犬鼻に皺寄せ蝉食らふ
ハルノ花柊
蝉探し藍より青い子供の技
ばんどうまーぴー
酔い帰宅羽化する蝉に冷め見入る
ばんびぃむーん
鳴かずとも殺されぬのに蝉は死ぬ
ぴーち
怖いもの知らずの吾子や蝉掴む
ビー玉
夕蝉や家路見送る啼き通し
ひぐちいちおう(一応)
釣り終へて帰る林道蝉時雨
ひだ岩魚
アパートの脇は公園セミ時雨
ひとえ
蝉の声今日はじめてと日記書く
ヒドリガモ
ラジオ体操に合わせて蝉の声
ひなた
クレームをかわす頭上に蝉時雨
ヒマラヤで平謝り
黄緑のセミ羽を伸ばしゆく根元
ひよはるばば
各々の音を解さず蝉並ぶ
ひろきち
蝉取りに行ったつもりが脱け殻取り
ひろくん12さいのママ
吾子生まれ燦々の中蝉時雨
ひろちゃん
腰重く長椅子により蝉の声
ひろのじょう
蝉に聞く夕の茜を終える音
ひろろ
蝉しぐれ森木洩れ日となりにけり
ひろ志
窓に蝉三分間のライブ音
びんごおもて
30度人はあの世で蝉になる
ふあり光
城跡に蝉取りの竹と籠持って
ふうせんかずら
物の怪の居さうな鎮守蝉時雨
ブービー
空へ空へ歓喜の声や油蝉
ふさこ
無くし物思ひ切れずに夜の蝉
ふじこ
死んでるか?いや生きている庭の蝉
ふたあい
韓国海苔を触るるごと蝉の羽
ふっこ
断捨離の両手休めて蝉しぐれ
ふみ
いつからか蝉の鳴き声途絶えたり
ふみちゃん
自粛して今年の蝉よお静かに
フラモナ
燻されし肉を削ぐナイフ蝉時雨
ふわり子
幾万の蝉の叫びや空青し
べびぽん
蝉時雨恋し15年目のベルン
ヘルヴェティア@スイスに移り住んで以来、一時帰国は暑い夏を避けているため、蝉のいない夏を過ごしています。あの鬱蒼と騒がしい蝉時雨の夏が懐かしいです。
セミの羽化田舎のドラマ語り草
ほうすい
なく心失せたる蝉の命かな
ぼたんぴ
残材の陰に落つるや今日の蝉
ほのぼぉの@蚊帳のなか
麦わらの匂う日陰に油蝉
ポンキング
蝉捕りや赤チン塗りし傷の痕
ぽんたちん
蝉の脚しがみつくため刺の有り
ぽんのじょう
蝉鳴きてあぁ惜別の空デスク
ぽん吉
蝉の声聞いて安堵の住宅地
まいまい
蝉しぐれ途絶えし夜の闇深く
マキコ
蝉鳴くも娘今年は帰郷せず
まこと(羽生誠)
負けないでそういわれても蝉しぐれ
まこも
蝉が鳴き童泣きやむ阿吽かな
まさ
蝉時雨宿題せよと母の声
まつやま孝子
故郷は此処に有りやと蝉の声
まにあ
山寺の枯山水や蝉しぐれ
まぬう
宿題の山埋もれし蝉の声
マユミ
温みのみを遺して蝉の彼方かな
まりい@木ノ芽
人恋ひのしらじら空や蝉時雨
まるちゃん2323
真っ白な蝉と目が合う朝の庭
マレット
やがて死ぬ溢れんばかりの蝉の声
みぃすてぃ
蝉よ蝉、心ゆくまで鳴きなさい
みえ
蝉啼きて山啼き龍は目を覚まし
ミセウ愛
蝉鳴くな微分積分解けるまで
ミセス水玉
夕暮れの余命幾ばく蝉の声
みつまめ京子
終電を降りて風なし蝉の鳴く
みつれしずく
読経の声なき声や蝉しぐれ
みどりがめ
バロックの彫刻のごと蝉時雨
みのる
夜の蝉塾の灯のまだ明かし
みやかわけい子
丑三つ時ガラス戸を打つ蝉いくつ
ミユキ
甲子園砂拾う背に蝉時雨
みわ吉
原爆投下 鳴き続ける蝉と炎
むさかず
屋久島の蝉の合唱海に沁む
むったん@狐狸山会
近道はいつもの時間蝉時雨
むらたふみ
セミないてラジオたいそうはじめます
めりっさ
家猫の家族に報告蝉確保
もこ
初蝉や大地の歩み弛みなし
もせきのこ
切通しうわんうわんの蝉しぐれ
もちえちゃん@狐狸山会
傘さすも防ぎ切れない蝉しぐれ
もとこ
あお向けで足開きし蝉まだ死せず
もりお
道の辺の蝉虚ろなり夕嵐
もりたきみ
天映す死に装束か蝉の羽
もんちゃん
首里の城蘇れよと蝉の声
やっせん坊
蝉聞きて真昼の情事哀れなり
ヤッチー
富士麓蝉の住まれぬ蒼き森
やっちゃんち
敗戦の映画の余韻蝉しぐれ
やぶつばき
宝剣の沈むる海や空へ蝉
やまぶき
汚染土を押しのけてコロナ禍へ蝉
ヤマボー
ホームラン歓声代りの蝉の声
やまやま
座禅組み伸ばす背中に蝉の声
やま猪口
東雲に真白なる蝉誕生す
ヤモリ
蝉なくやスマホ片手に待ちぼうけ
やよえ
虫めづる姫君のごと蝉つかむ
ゆぃ
雑音に鳴けば静かな都会蝉
ゆうーか
五限目は「考える人」蝉の声
ゆうた
蝉として生き蝉として死ぬ覚悟
ゆき達磨
すし詰めのかごから出づるセミの足
ゆこげん
蝉立ちぬ殻に産毛を残しおり
よう
あっぱれ蝉素数学んで種をつなぐ
よーきー
蝉の第九地上の生を歓喜する
よし季
蝉いっぴき我が耳にも住みにけり
よつ葉
島の児や鳥もちで捕る油蝉
よぶこどり
油蝉髪切りてあと道すがら
らくさい
空の果なる山門や蝉の声
ららやにほ
清流や雄橋潜る蝉時雨
リカ
蝉しぐれ木立の中の淡い恋
りこ
母逝きしにいにい蝉のレクイエム
リバティーさん
蝉時雨ひとりで過ごす誕生日
りら
蝉止まりしばしこの世を俯瞰する
りんごのほっぺ
落蝉や祖父は呼吸をしているやう
りんたろう
蝉鳴くや目覚ましいらぬ光る朝
るみ
やれ蝉や物干し竿にとどまって
れい@てぃだ
理正院の門をくぐれば蝉時雨
れんげ畑
参道やある日突然蝉しぐれ
ロクヨン
登山道閉鎖中蝉の警告
わかこ
地中七年常楽我浄蝉悟る
わつきさんご
大木の桜伐採蝉は来ぬ
わわ
蝉の声考える人となりにけり
をぎやかなた
母親になりて最初の蝉の色
阿山季思
初蝉や背のランドセル馴染みおり
阿波豊
熊蝉と木陰で雨をやり過ごす
愛棄丸
蝉掴み羽と心が共鳴す
芦田翔悟
蝉時雨左右の耳に別の音
耳元を太い羽音蝉恐い
閃光に焼き尽くされし朝の蝉
安芸彦
蝉鳴けり木肌掴みて離さじと
安田信洲
逆光の木芥子の顔に蝉の声
案山子@いつき組広ブロ俳句部
哭きたいだけ哭けと大樹は蝉を抱き
杏と優
湯上がりに畳に仰臥蝉時雨
伊沢華純
初蝉の空は蒼空杜の鈴
伊藤はな
さらさらとせせらぎの音蝉静か
伊藤善隆
じじじじじ土間に飛び込む夜の蝉
伊豆子
蝉時雨蛇口の水に頭入れ
位相朗
蝉鳴くや先の戦は応仁の乱
育由
蝉しぐれ千手観音門を出で
磯野昭仁
テレワーク珈琲苦し羽化の蝉
一井蝸牛
八日目の蝉は地面で蟻の山
一碁一会
鳴きやんで時間が止まる蝉の声
一周
緑道の壊れたベンチ蝉時雨
一太郎ラン坊
地獄へ落ちた人の生かも蝉の声
一茶お
参道の骸は閑か蝉時雨
一日一笑
夜勤明けまどろむ昼の蝉時雨
壱太
蝉の声ダムの放流サイレンと
稲垣由貴
寄れば止み離れれば鳴く油蝉
右田俊郎
山寺の蝉連れ帰り耳の奥
卯年のふみ
虫籠の蝉は短命子らは知る
映千
あふむけの落蝉戻し指乾く
英子
孫集め違い教える蝉の声
詠野孔球
祖母の顔思い出させる蝉の声
越後たろう
朝早く起きろ起きろと蝉の声
越仙
立ち漕ぎで登る急坂蝉時雨
円堂 実花
逆光の蝉の尿(ゆばり)の放物線
遠音
息を止めそうっと蝉を掴んだ日
塩小路とんてき
枝折戸の朽ち果てる庭蝉時雨
奥ノ木 蛍子
蝉時雨盆地を銀に染めにけり
奥山凜堂
あぶら蝉単一電池一個分
奥野悦穂
老いた今吾も鳴きたし蝉の如
横じいじ
蝉の声心に残る痛みあり
横ちゃん
野外彫刻窪みに潜む蝉貴と
乙華散
後輩に叱られ耳は蝉にくれ
温湿布
蝉啼くや余命を過ごす場所探し
音のあ子
蝉時雨泥んこ遊びで日が暮れて
下村ひじり
碍子見た蝉の捉まる俺の竿
佳子
初蝉を素手もて掴む母のをり
加世堂魯幸
フライ振るBGMは蝉の声
加容@フライフィッシング
蝉鳴くや父母(ふぼ)また喧嘩する時
加良太知
七七忌読経重ねし蝉時雨
夏みかん
土の中幾年越えて蝉の鳴く
夏みかんの亭主
蝉の声池の波紋は消えたまま
夏柿
境内の木立をつかむ蝉の山
夏綱
赤点の補習授業や蝉しぐれ
河原つばめ
コンクリをまじまじ見れば蝉の腹
河合由布
精一杯生きたねと掃く蝉むくろ
花おうち
七回忌足の痺れと油蝉
花衣
蝉時雨梢の蝉のふいに落つ
花印
火と轟音録画されてる蝉の翅
花結い
夢うつつ蝉と私が入れ替わる
花咲明日香
蝉の声門を閉ざせし甲子園
花実人生
籠りいて忘却のごと蝉落ちる
花菖蒲
唖蝉のはかなき人生思いけり
華らんまま
手術終ふ窓に取り付く油蝉
蛾触
穴出づる蝉歌うべし歓喜の歌
賀代
汗垂るる大空からの蝉爆弾
雅鬼
蝉一つソムリエナイフに大人しい
雅枝
蝉鳴きや林間に声打ち返す
雅由
大音声の蝉突如止む哀し
会 里糸
蝉時雨かすかに妣が笑ったか
殻破り必死に生き抜く蝉の声
海凪
参禅の親子に朝の蝉涼し
海猫
トリアージ仰向けの蝉暫し鳴く
海野しりとり
蝉鳴くや青い休みを腐らせり
海老海老
首塚を隠すようなる蝉時雨
灰色狼
山の中おーいおーいと蝉が呼ぶ
灰心
生も死もなく煌めけり蝉の眼(まな)
灰田《蜻蛉切》兵庫
真昼なり手で取る蝉の軽きこと
絵十
電離式頭の中で蝉が鳴く
蟹丸
蝉の今木のなくなりて外壁に
貝花
蝉ほどに地下鉄を知る奴いない
葛谷猫日和
刹那の恋燃え尽きるまで蝉時雨
叶田屋
蝉なくや傾ぎ貼られし千社札
寒国
蝉の声同調嫌なものもをり
勘太郎
児が泣いて蝉来て鳴いて泣き止まず
甘泉
蝉の声野球少年追いかける
間仁田彩
掃き捨てる蝉の遺骸はモノとなり
丸山隆子
蝉捕りの網越し伝う鼓動かな
岸来夢
吾子の泣く理由分からぬ蝉の腹
岩のじ
突き蹴りの氣合にまさる蝉しぐれ
岩松良★(★ゲンは王へんに玄)
蝉声に踏む草の音は吸い込まれ
喜祝音
油蝉ひねもす聞いて城の茶屋
喜多輝女
老親のかしぐ背中や蝉時雨
喜多野羆
蝉が鳴く交わした約束もう5年
希平
街角に静まれ黙れ蝉の声
季夏望
夕暮れや仰向け眠る油蝉
紀杏里
蝉となるべく一心に穴を出づ
規子
片想ひ胸にずきずき蝉時雨
輝峰亭
我庭に同居しており油蝉
輝味
鳴く蝉に路上の影も縮みおり
鬼平哀歌
落ち蝉の脚蟹股に死する日々
亀山酔田
蝉しぐれ山ガールへの応援歌
亀石
蝉の声余韻に浸る夕沈み
亀田勝則
石段を流れ落ちるや蝉時雨
菊池 克己
換気する明治の玻璃や蝉の声
菊池洋勝
蝉死せりハンドルつかみ駐輪場
吉 や
おしりから聞こえてくるよ蝉の声
吉井いくえ
呼び起こす蝉のもろ声日暮時
桔梗
道端の蝉拾い墓掘る吾子は
丘 るみこ
道端の仰向けの蝉じじじじじ
久素木葉子
玉蝉の輝きに似た明けの蝉
久美@玉蝉(翡翠)
三回忌本堂の外蝉の声
宮写楽
蝉の木を切ればは知らじその人は
宮武桜子
蔦めぐり癒し湯外は蝉時雨
球子
リモートの子ら励ますや蝉時雨
京あられ
蝉時雨企業戦士の行進曲
京丸
木漏れ日に蝉のむくろを見つけたり
玉井瑞月
換気窓すり抜けてくる蝉の声
玉井令子
庭の木に脱殻残し蝉飛びぬ
玉悦
蝉の声いつ変わりたか夕散歩
玉京
蝉の鳴く我が耳鳴りに共鳴す
玉治
環七や耳そばだてて蝉を聞く
玉繭
参禅の親子に朝の蝉涼し
近藤 貴美子
初鳴きかぽそり呟く蝉の声
近藤千比呂
峠越え爺いと聞こゆ蝉の声
金亀子
幼子や蝉の鳴く木の高かりし
金治宜子
みんみんのおわりはいつもフェルマータ
金太郎
聞こゆるは音の風景蝉の声
金目銀目猫
地に落ちて背で回る蝉日に焼かる
銀命堂
蝉如く命尽き果て儚きや
句詩呼
リスニングの音かき消して蝉時雨
空月
モノクロの「昭和」は蝉の声の中
空想婆
朝の香に寄り添う白髪蝉静
栗田茂登枝
蝉の居ぬ街で尋ねる蝉のこと
薫夏
寝そべる背一滴落つる蝉の尿
薫風
お土産と蝉を咥えた猫の口
ジジっと言う仰臥の蝉はアスファルト
恵蘭
蝉時雨何がそんなに悲しいか
敬之
七十五年ドーム証言蝉時雨
景清華
蝉だけが今日も応える独り言
渓翠@青東高
地球の代わりに哭いているのか蝉
畦のすみれ
出先にも帰宅時も居て油蝉
月城花風
狭庭に何匹蝉のいることよ
月野ひとみ
蝉の声増すほど静か昼下がり
犬散歩人
雲わくや蝉の輪唱葉の揺るる
犬塚たま
見かけぬみんみん多すぎる熊蝉
研知句詩@いつき組広ブロ俳句部
人の世の激変よそに蝉鳴きぬ
戸雁庵
少年はコカコーラ飲む干す蝉時雨
戸村
羽化の蝉天女の衣まといしか
吾亦紅也
夕暮れや蝉も静かになりにけり
鯉女子
離職をし自由を得ても蝉と成る
光源氏
我武者羅に過ぎ行く日々に蝉の声
光風
蝉の死骸レイテの如く横たわる
公毅
仰向けの蝉の無念や早くも蟻
好文木
朝上がり薄紅空の蝉の声
蝉時雨山門眩し南禅寺
康々爺
見上げれば大音響の蝉の歌
康紫
まだ聞かず一番鳴くやどの蝉ぞ
康寿
鈴紐を揺らしおどろく夜の蝉
江雲
鳴き続けつつ唖蝉へにじり寄る
江戸人
境内を崩さんとてか蝉時雨
江戸川青風
沈む陽を呼び返すか須磨の蝉
江藤薫
蝉の声ぴたりとやむや恋は成就か
江里口泰然
白無垢の衣世俗に染まるアブラゼミ
浩章
空っぽの郵便受けと蝉の腹
浩朗
耳鳴りを凌駕するよな蝉の声
甲山
隣の灰色の壁に動く蝉
紅塩寝子
なかなかに蝉とあらずはオンゴロよ
荒磯魚々
落蝉の見上げる空にエンドロ―ル
香栄
永劫の生破らんと蝉鳴けり
香椎
耳鳴りは耳鳴りと言ふ蝉しぐれ
高津喜久子
佃煮の茶漬け掻き込む蝉時雨
高田 仁和加
蝉食らうポチ叱り泣く十の我れ
高飛洋子
「相棒」の再放送や蝉の声
豪七五
毎年と言えど唐突蝉時雨
克巳@夜のサングラス
蝉ざわざわとノストラダムスのせい
黒うさ狐
国境フェンス嘲笑い蝉が飛ぶ
黒星払拭隊72
存在証明蝉等は今日も鳴く
黒猫
鳴かないで時を数える雌の蝉
今井佳香
満山に蝉声湧いて太極拳
今野夏珠子
十七階の部屋で見つめる蝉の羽化
佐々木のはら
アブラゼミ鳴き果て落ちる峠道
佐々木照風
禁足や深山の蝉に会いたいなァ
佐山夕子
廃村の置き去りの蝉ただ鳴けり
佐川寿々
鳴きに鳴き鳴き草臥れて蝉は死ぬ
佐藤五郎
忍者屋敷の黒壁に蝉潜む
佐藤俊
君を待つ駐輪場や蝉時雨
沙那夏
手詰まりていっそう激し蝉の声
砂楽梨
戻りたき故郷も無く蝉の声
歳三
伝えたいことは吐けたか宵の蝉
斎藤数
蝉覚悟産卵管を幹に刺す
細川 小春
アラートの死にたる街か蝉時雨
細木さちこ
唖蝉やエンディングノートのラストページ
榊裕江子
見送りも帰り道にも蝉の声
咲耶とこ野@木ノ芽
蝉丸も聴いたであろうか蝉の声
桜木レイ
園帽子ぶろをちてふ蝉ふたつみつ
三雲
昼間より低くかすれて夜の蝉
三子
貴船寺の階段覆う蝉時雨
三水(さんすい)
野外舞台蝉のソロ聴く昼休み
三水低@第二まる安
金色の蝉の抜けかく鎧けり
三日月
人妻に飛び立つ蝉の天気雨
三毳
郷里の地吾を迎える蝉の声
傘踏弾正
単独行浮石ぐらり蝉しぐれ
山くじら
瞑る目にふりそそぎけり蝉のこゑ
山河穂香
一日が蝉しぐれなり夕仕度
山口 朝子
蝉鳴けば雨が上がるよ禅の寺
山口雀昭
重き空気立ち上がる吾と夜の蝉
山川真誠
アドリブのビックバンドや蝉時雨
山田 哲也
初蝉や週の始めの目覚めかな
山内崇村
やうやうに地をかすめ飛ぶ蝉闇へ
山風
抜け殻のころがる先に蝉の声
山辺道児
蝉の声燃やす命や土に帰す
山本明美
草野球応援席に蝉時雨
山野はな
蝉の声北へ北へと上りゆく
山﨑菫久
夜の蝉野球の素音響きをり
四丁目
土中愉しむ蝉のあとまるもうけ
始の子
鳴く蝉は大樹の下が墓となり
子安一也
帰り道羽化するセミに子の顔うかぶ
子離れ中の母
幼子の澄む眼差しや朝の蝉
糸慌@木ノ芽
荒ぶ世へ出でずに終ふる蝉ありや
紙ふうせん
蝉の声届かぬ新前社会人
紙威
森静か蝉が地中で出番待つ
紙芝居
夜蝉鳴く眠れぬ夜を迎えけり
紫雲
庄屋が跡立ち入り禁止蝉の舞ふ
紫雲英
雨上がり坩堝と化すや蝉時雨
紫鋼
蝉声に吠える愛犬二重奏
紫香菫
地の中は安らかなりし蝉の鳴く
紫宗
五つ子を産み落とした日蝉の声
紫檀豆蔵
蝉鳴くや恩師の去りし古机
侍真満陽陰
蝉の声共鳴してる孫の声
治もがり笛
蝉死なず八日哀れと見る人よ
七天八頭
最近は熊蝉ばかりと父の肩
篠宮いすず
蝉の音の音程外す幾匹か
柴原明人
時計回りの蝉ジイと泣いて止まる
縞午
ベットをも揺さぶるほどの朝の蝉
舎人
孫の弾くギロックのよう蝉の声
紗々
夕蝉や脳の疲れにリンクする
紗智
校舎の窓震わすやうな蝉の声
若葉猫
聾蝉に迫る聴蝉三匹なり
守安       雄介
弟は名人過日の蝉捕り
手塚萌音
法師蝉鳴き声競う赤子かな
朱海 祥
蝉ぼとと落ちて影無きアスファルト
朱契
なにげなくあじけなくなくなく蝉や
種種番外
蝉しぐれ諷経のように無に浸る
寿摩子
道端にぽつんと一つ蝉の声
友と行く時懐しき蝉しぐれ
樹孝
下駄箱を虫かごにせり蝉2匹
宗貞
終わりたる弔辞や庭に蝉時雨
宗平圭司
朝蝉に眩し過ぎたる目覚めかな
宗本智之
等々力のせせらぎ消して蝉しぐれ
秋月なおと
朝の蝉白き羽透けいざ飛ばん
秋月流音@木ノ芽
蝉しぐれ白き網ゆれ呼びあう子
秋光
ガガガジジ蝉はカラスに踏み折らる
秋乃智春
治世への不満渦巻く蝉の声
重翁
蝉時雨外は空気が燃えている
重木一行
銃弾のごとく背中に蝉刺さる
塾志
あかつきの閨まだ昏し蝉を聞く
俊夫
蝉時雨百万都市を揺るがさん
春よ来い
夜明け前空蝉残し忍の術
春果
耳鳴りも息をひそめる蝉時雨
春爺
蝉時雨体育館に椅子ひとつ
春野いちご
蝉の鳴く声は自然のシンフォニー
春来 燕
仰向けの蝉暴れんと我を待つ
准壹
落蝉の死にゆく様を見つめる子
順女
蝉時雨一雨去りしなお響き
曙 みさ
窓の外気怠い蝉や五時限目
諸塚凡志
この地球の渇ききつたる蝉の声
勝山
初蝉や十露盤の手の一つ落つ
勝野綾子
蝉が鳴く自作PC熱発す
升 丁茶
蝉時雨僧の説法かき消され
宵眞智
病室の窓あけ聞かす蝉の声
小橋春鳥
見逃したドラマのラスト蝉時雨
小笹いのり
少年や蝉を壊して遊ぶ午後
小山晃
十階の窓に吹く風蝉しぐれ
小川 都
蝉しぐれ割れし天目茶碗かな
小倉あんこ
蝉鳴くや地上の鋭気たっぷりと
小太郎
山仕事蝉の鳴き声応援か
小池敬二
家猫の口よりこぼれジジと蝉
小鳥ひすい
光浴び啼けよ叫べよ蝉の声
小塚 蒼野
蝉時雨キッチンカーのシェフ一人
小梅
昆虫を食む世にありて蝉の声
小椋チル
唖蝉にあらねど鳴かぬ蝉のゐて
小木さん
蝉の声病みて帰りし家出猫
小林妙
蝉翅を残して脱皮してゆくか
庄司直也
熊蝉の羅の翅纏ふ七日間
承穂
蝉時雨おかわりはいいよと妻に言う
松ぼっくり
合宿の終わりを告げるセミの声
松坂慎太
薄明に鉦鳴らぬとも蝉の声
松山
蝉の朝今日なくための青空や
松山のとまと
なけやなけ告知のあとの蝉のこえ
松山女
なんとなく恐くて寄れぬ蝉二匹
松茶 巴@プレバト木ノ芽
缶蹴りやみんな隠れて蝉時雨
湘輝
庁舎前足音覆う蝉時雨
焼饅頭
子が泣けば蝉も鳴くらし昼下がり
照波
蝉涼し都会の中の秘密基地
章媛
空の空蝉が空なら人もまた
笑々@空の空(くうのくう)は、旧約聖書の1節。
蝉時雨別れ言葉を聞き流し
上月ひろし
早朝のまどろみ破る蝉の声
上江洲睦
蝉の鳴く校庭教室は静か
上津 力
今朝の蝉すぐに静まる通学路
上津嘉子
もっと楽な生き方あらむ蝉時雨
城山 英
夕蝉や紫紺の空に「帰ろかな」
常陸人
墓地の蝉母が何かを話してる
新開ちえ
戦没者慰霊式典蝉哮る
新蕎麦句会・凪太
夕つ方みんみん蝉は変声期
新田 淑@狐狸山会
蝉時雨さらう救急のサイレン
新田正美
トラクター横断しばし止む蝉の声
新藤柑子
実盛の首を洗ふや蝉時雨
新濃 健
廃村の森はあけぼの蝉の声
新米笛
美しき刻のみ生きて蝉ひと世
森の水車
夕蝉や手荷物下ろす博多駅
森初音
我が寿命生きる証と叫ぶ蝉
森澤佳乃
蝉しぐれ期末テストの息づかい
深影
蝉時雨蝉時雨と喧嘩せし
旅に出て方言まじり蝉の声
真喜王
蝉時雨漢字ドリルの百問目
真宮マミ
とにかくも一年生きて蝉を聞く
真咲よしの
愚痴も嘆きもすべてのみこむ蝉時雨
真珠星倫世
夕蝉や川の渡しの乾く舟
真繍
恍惚を貪りて蝉啼き急ぐ
真心素秋
油蝉くぐる門までたたみかけ
真優航千の母
街路樹のブローチは蝉誇らしげ
真理
薄青の蝉の羽濃くなった朝
真林
補修から始まる部活蝉の翅
神宮くみち
蝉ならば蝉として生く明日は晴れ
神山やすこ
殻破る痛み振り撒く蝉の声
神誉
我が末か翅の千切れた落蝉や
吹子
甲子園歓声はなく蝉しぐれ
水間澱凡
夜なのに生き急ぐなよ都会の蝉
水蜜桃
梯梧之塔碑文を濡らす蝉時雨
水無月
我が人生蝉の輪廻の八巡り
瑞伊光
日の出なる今し一声羽化の蝉
数鉄砲
関節の曲がり死を待つ蝉ぢぢと
杉浦夏甫
家の壁突き破るらむ油蝉
杉尾芭蕉
声高の体育教師蝉時雨
杉本とらを
周平の蝉しぐれかなこの坂は
裾野51
遅いよと言われて走る蝉時雨
瀬尾白果
慈しむやうに少年院の蝉
成瀬源三
百畳に響く唱和や蝉しぐれ
星加 鷹彦
蝉が鳴く飛行機雲に届くかな
星降松
昼前の一二0デシベルの蝉
星私
公園に不法投棄と蝉時雨
星夢 光風
はかどらぬレポート期限蝉の声
星野美咲
蝉の声止まって便りの来るを知る
晴海南風@木の芽
ぺたぺたと背に午後二時の蝉の声
清水祥月
籠の蝉鳴かずしていつ逝ったのか
清水千種
蝉時雨降つて無沙汰の墓洗ひ
清波
蝉いっぴき鳴けばたちまち唱和かな
聖橋
坐禅組む床より聞ゆ蝉の声
西山哲彦
夕蝉や心通わす友ありて
西川あきや
蝉とまるわたしは木ではありません
西村愛美
蝉のこえ送風のおと我がいびき
西田武
仰向けの蝉爆弾に竦みけり
誠馬
ドア開ける手足くの字に蝉死せり
青い月
仰向けの蝉が見いるは穴の闇
青鬼灯
ソプラノの歩止め聴き入る蝉の声
青修
蝉黙りこむ35度の熱風
青柘榴
磐座や夕闇前の蝉時雨
青木豊実
鳴り響く目覚し代わり庭の蝉
青葉のぞみ
早朝の蝉の声無視断固寝る
青嵐
蝉時雨ばたつく羽音響く森
静香
おし蝉や手話の二人の指使ひ
石井せんすい
山道をひたひた迫る蝉の声
石井茶爺
蝉しぐれ常に蝸牛(かぎゅう)をこだまする
石岡女依@蝸牛=耳の中の蝸牛管
蝉時雨もうなんもなし店のなか
石神湖畔
羽化の蝉闇に託して施錠せり
石田将仁
重き夢より救われて蝉の声
千の葉
腹痛薬効き目待つ間の蝉の声
千恵
病院の地下にも染みる蝉の声
千仁
蝉時雨寝転んで見る渡月橋
千聖
七日目の蝉を守護して日が昇る
千鶴
亜米利加は蝉が嫌がれるらしい
千波
耳塞ぐ幼児目つぶり蝉時雨
千曜 桜
標識の落石注意蝉時雨
千葉時郎
摩周湖の逆立ちしてゐる蝉時雨
千葉信子
男坂遥かに鳥居蝉時雨
千葉睦女
燃えるほど何が悔しい蝉時雨
千里一歩
蝉羽化す鎧は土に捨てにけり
占新戸
蝉時雨けふの気温を二度上げる
川越羽流
初蝉や恨みを超える独立記念日
川崎 雪駄
屍の優しき瞳蝉の顔
川西勝久
役立たぬコーチの助言油蝉
川村ひろの
蝉時雨薄暗がりの座禅堂
川島 欣也
耳鳴りか老いたる我に蝉の声
浅見弓楽
蝉鳴や今朝も高級食パン店に並ぶ
浅智
畦道を駆けゆく姪と籠の蝉
浅田典子
蝉の声すべて表現する個体
蘇州
わが生を確かめるごと鳴く蝉は
双月(そうげつ)
唖蝉や父の口は真一文字
倉の人
寝ころべば実家の蝉の声深し
倉嶋志乃
幻を連れて彷徨ふ蝉の森
想予
蝉蝉蝉地球温暖化知らず鳴く
早稲田晴女
おさげの子伸ばす手さきに島の蝉
相生かほり
蝉時雨ゆるりと五体を突き抜ける
相模の仙人
手を合はす二人包むや蝉時雨
草央
警策の音にやむ蝉も凡夫なり
蒼天に生の証しの蝉しぐれ
蒼涯
検温も慣れて目覚めの蝉の声
蒼香
太古の空に始祖鳥森に群れ鳴く蝉
蒼奏
蝉の羽根緑走れり透き通る
蒼鳩 薫
蝉しぐれアイミスユーとつぶやきし
蔵人KP
蝉声を洗いたいごしごしごしと
足立智美
神宮前騒音の中に蝉の声
村上やまだ
おい蝉やそんなところへ針刺すか
村上右佐
山笠の無き年となり蝉しぐれ
多事
蝉のこえ初孫の声やる気満つ
多聞仙
蝉一匹光の国へ誘わる
太子
幼な日を切り取りながら蝉を聴く
駄口竹流
看板の許されぬ街油蝉
泰山木
腹筋のトレーニングや蝉の声
泰然
輝けり牛久シャトーに蝉の声
大橋敏子
蝉声のアーチ潜りて来たりけり
大熊さんちの猫
余力なお残せし声の蝉切な
大村真仙
鳴き尽きて蝉の骸や天仰ぐ
大谷如水
子ら集いラジオ体操蝉の羽化
大佛清
蝉しぐれトトロと出逢えそうな森
鷹雪
蝉鳴くやしじまの谷のかくれんぼ
沢瀉
油蝉君の十倍長命ぞ
達ちゃん
掌中の震へや蝉の断末魔
脱 流民
禅寺の座禅始まる蝉時雨
谷川の蛍子
揃ひたる父母の遺影や蝉時雨
谷田部みさ
捕り逃しからかわれしや蝉の尿(しと)
谷田藪辛子
旅立ちの迷い掻き消す蝉時雨
梔子句会 河野なお
蝉の声一瞬に止みきのこ雲
丹耶
蝉時雨吾も一つの共鳴版
智雪
みんみん蝉思わず向けるホースかな
池と堀
読経に負けず劣らず蝉時雨
池田香
朽ち果つる廊下の端の蝉一片
竹の子
城山に蝉鳴き吾子の生まれ来る
竹庵
死蝉の干からびてゆくアスファルト
竹春エリザベス
難波のたこ焼きくるくる蝉時雨
竹織
蝉骸並べ男子のバリケード
竹千隼
蝉ひとついつでも死ねる気楽さよ
竹村マイ@蚊帳のなか
生き生きと隙間掻き分け蝉時雨
竹内うめ
樹へ這うて呼び合ふ蝉は檜皮色
命つき卵抱きし落蝉悲し
茶々
鳴きついで蝉に縄張りありにけり
中井笙石
歌はねば鳴かねば恋の蝉ならず
中根由起子
不夜城の塒沁みつく蝉時雨
中山月波
朝蝉やかしぐ箒の蔭閑か
中川畳
昔年の彼方より蝉時雨降る
中村 香堂
いっせいに蝉のなきやむはて面妖な
中村 邑
蝉時雨子を産まぬとも生きていく
中村すじこ
蝉立ちて一滴の水でこに受け
中村水音
一軒家蝉にあわせてピアノ弾く
中野久子
白壁に吸い込まれた蝉の声
中野風鈴
見えぬが好し一千匹の蝉しぐれ
暢気
蝉果てて無残に暗き穴ひとつ
朝ぼらけ
こんなに生きたいわれ蝉は鳴く鳴く
朝桜咲花
口噤む涙目蝉の声激し
朝比奈花の丸
蝉の声集めて想ふ郷里かな
町田カワセミ
蝉鳴けど鳴けど鳴けどもしんと逝く
長ズボンおじさん
散水のはじめの温さ蝉時雨
長谷川ひろし
蝉臭き森を随に親子して
長田写々
「人生を振り返っているのだ」と蝉
唖蝉や弱音吐いてもいいのかな
直木葉子
指の間にあらがふ蝉のいのちかな
珍紛漢
長崎の蝉の音深し祈念式
追師うさぎ
初蝉の早く帰れと鳴く声や
鶴田梅勝
蝉の声法事に初めて聞く話
定吉
縁側にぽとりと蝉の死んでゐて
庭野ちぐさ
ビル谷間1坪ほどの蝉時雨
禎女
蝉はまだ輪廻の途中ひと休み
泥酔亭曜々
天上からこだまふるふる蝉の声
笛柾(ふえまさ)
ショベルカー蝉住む土地に爪を刺し
天晴鈍ぞ孤
手の中で蝉の眼光すうと消え
天辺
蝉かたく空青ければ空へ昇き
貼女(ちょうじょ)
地から出で彩にはしゃぐかミンミン蝉
殿さまペンギン
神木の影深々と蝉時雨
田中ようちゃん
蝉時雨裏切りの手の指白く
田中勲
落蝉や遊び疲れて家の前
田中檸檬
手の中の蝉の口吻吾を穿つ
田辺 ふみ
七年の蝉と七十年の竹
田邉真舟
蝉時雨講義の声を押しのける
徒然のひろ
コトキレて闇色の眼の悦の蝉
渡邉くるり
夕暮れに帰りし猫の口に蝉
登一
蓄光のおもちゃのごとし羽化の蝉
都月郁陽
蝉時雨土の音とはかくものか
土王
種によりて争いなきやセミ世界
土屋 木漏れ日
朝日浴び蝉の骸と蝉の声
土田耕平
蝉鳴くや調子はずれのギター弾き
冬菊
通勤の細道ふさぐ蝉時雨
冬湖
三毛猫の蝉をひつくり返しをり
嶋田奈緒
蝉追うて迷ふ三つ辻逢魔が刻
東京堕天使
風よどみ蝉のころがる散歩道
東山
鳴き叫び温度はねあげ蝉燃える
東児
わが耳に蝉飼い出して二週間
東谷こはく
蝉籠に一夜限りの翅閉じぬ
東谷正清
朝蝉やラジオ体操待ちもせず
東風子
迷ひなく一日を鳴かむ朝の蝉
桃香
昼休みの起重機に鳴く油蝉
桃泉
海老反りてむずかる我が子や蝉時雨
桃葉琴乃
「雪国」を閉づ夕蝉の声のして
桃蓮まらん
微かなる初蝉の声幽かなり
湯築塔
蝉の声我を突き刺し地を穿つ
藤すみ
真夜中の蝉時雨さもありなん
藤井天晴
素数蝉鳴け二百万年越しの恋
藤花
朝蝉やビールひっかけ夜勤明け
藤原訓子
外つ国の夜市に紛れ蝉の鳴く
藤川さくら
一分半タイムラプスの蝉の羽化
藤倉密子
階段の手摺子に鳴く蝉二匹
藤野あき@手摺子は、手摺の下にある手摺を支える柵のような物の名前です。
じりじりと悔恨えぐる蝉の声
豆福
飛び退きぬ仰向けの蝉羽ばたきて
豆闌
漆黒より目覚めし蝉は青い空
陶豪
キリキリとコイル巻きたる蝉の腹
蝉の声かすかに聞こゆリコーダー
瞳子
うるさくも安堵覚える蝉の声
童好
みんみん蝉友のメールの長話し
蝉食らふ夢は地の果て光なし
徳永 北道
蝉時雨樹間に満つる雨の日も
徳翁
ジジジッジ蝉の最期か深夜二時
毒林檎
黒猫の魔術や蝉の骸燃ゆ
独星
蝉のなき声に気がつく試合あと
豚ごりら
シャンパンの弾けるような蝉の声
那須の田舎者
庭の木に今年は今年の蝉が鳴く
那津
息止めて鳴く蝉迫る白い網
南 風
蝉鳴くや夫婦喧嘩の遠き日々
南風紫蘭@木ノ芽
蝉涼し算盤塾の老講師
日下まひろ
初舞台まで待っていて蝉時雨
日々樹 愛(ひびき めご)
交尾終ゆくま蝉二匹枯れた木に
日本酒
点滅灯負けるものか逆させみ
如月士朗
蝉時雨耳底までも濡れそぼつ
忍冬
熊蝉を脅す傘から滴落つ
寧女
漢文の授業眠たし蝉時雨
猫ふぐ
噛み合わぬ母の話や蝉時雨
猫楽
中国製トイカプセルの上に蝉
濃イ薄イ
セミナーの責め合う午後の蝉時雨
納提
蝉だから数日だから愛だから
能千
蝉時雨抜け携帯の掛け直す
俳菜裕子
唖蝉や休業の文字まだ今日も
秤防人
誕生会蝉も飛び入りサプライズ
博さん
ぶぶぶぶぶ指を伝うも蝉の音
白傘
朝五時の温気溜めをり蝉の声
白石青白
唖蝉の小便かけて逃げにけり
白鳥国男
生と死の匂ひに充ちて蝉の鳴く
白木小鳩
蝉時雨初心者クラスのバイオリン
白藍こはく
森全て鳴るが如し深山蝉
白薔薇
子らの声響く砂場や蝉しぐれ
薄安
熊蝉や腹に響く辞令あり
迫 久鯨
蝉接近同方向に避け打撃
花のごと短き日々を蝉や泣く
畑中真土
尿放ち飛ぶ蝉命幾許か
八藤
「ヨノナカバカナノヨ」蝉らのイ短調
半熟赤茄子
選抜の球児の声に蝉時雨
比良山
蝉の歌フォルティッシモ迎える下り坂
美翠
引っ越しの理由の一つ蝉時雨
美年
夜の蝉はぐれしやうな咽び鳴き
百合乃
蝉しぐれ地上を天とす賛歌かな
漂碌魂ひいろみ
蝉取りし記憶の果ての昭和かな
浜高邦人
蝉追うて夕暮れ知らず路知らず
不利を
ブービー賞背に重しや蝉の声
富樫 幹
油蝉ひとつ選んで塗り潰す
富山の露玉
蝉鳴くや祖父の形見の万年筆
富山湾
蝉しぐれ幹と幹とでこだまする
富士 遊歩@ありす句会
しみじみと聞けぬが蝉の不思議なり
負荒れ
雑踏におほひかぶさる蝉時雨
撫品
蝉しぐれこの名作にただ涙
舞妓はん
蝉目覚む交尾をせむとや土を出る
風ヒカル
夕蝉よその丸き背は悲しみか
風花まゆみ
下待ちもいと儚きや蝦夷の蝉
風花美絵
うらがえる蝉のうらなう地震予知
風間昭彦
耐えに耐え爆発のごと蝉の声
風子
けふも鳴く活断層の油蝉
風峰
高く飛ぶ蝉の羽音風生まれ
風連徹
朝蝉や介護ベットに聞こえしも
服部勝枝
サヨナラと唇のうごきぬ蝉時雨
福花
覆う手につんざく羽音蝉逃がし
福田弓
油蝉空襲去りし朝の熱
文芸さろん
標本の蝉美しく死の匂ひ
文女
蝉鳴くや見渡す海の青景色
聞岳
時計より早し目覚まし蝉の鳴く
平松洋子
宿題を急きたてる蝉仕返しか
片岡るな
地軸をもずらす正午の蝉の声
片岡里沙
暗闇で抱いていた夢蝉の声
片栗子
手づかみでセミ捕る母と見てる吾
勉邪明
汝の家の知らぬ表札蝉時雨
弁女
じっとりと肌にまとわる蝉の声
峰江
背伸びして届かぬ蝉の高さかな
放浪
かすかすの蝉の目ぎょろり祖母の掃く
朋知
日の暮れて熱冷めやらぬ蝉の鳴く
大空へ籠ごと翔ばん籠の蝉
房菓
予定表には予定なし蝉の鳴く
望月ゆう
油蝉野球少年フライ追う
北の山猫
蝉は華脱け殻さえも美しき
北川夏沙未
並木道等間隔に蝉時雨
睦月風月
蝉鳴くやシャッター街の猫静か
堀アンナ
難聴に蝉の声聴く静かなり
麻衣
蝉鳴いて解けぬ関数二三問
麻呂助
蝉時雨ゆっくり進む竿竹屋
妹のりこ
夕蝉や実の一つ落つ時計草
枚方倉森
蝉の声膨らんでゆく大樹かな
抹 香
蝉を捕る気持ち失せけり恋の声
末尾波世遠
囁ける天使と悪魔蝉時雨
慢鱚
香港の風に煽られ蝉時雨
未知
蝉落つや好いた人には想われず
岬りこ
蝉見えず鳴き交わすかなとどまらず
妙光@木の芽
じっと蝉なき闇深まりゆく夜
眠 睡花
鳴く哀れ鳴かずば蝉といわれまい
眠兎
水溜り倍速で生く吾と蝉と
夢芝居よしみ
蝉時雨静寂を破り夢破り
無し
ベランダの八日目の蝉ジッと泣く
無苦路
大声も歌も制限なき蝉よ
名前のあるネコ
スクーターで急ぐ坊主や蝉の声
明石焼穴子
手枕にやがて遠のく蝉のこえ
明爽
蝉鳴いて鳴いて告知の帰り道
茂る
二日酔い頭へ響く蝉時雨
妄 児
白内障手術の後の蝉の声
網代
感想文題しか書けず蝉が鳴く
網野れいこ
八日目か一際高き蝉の声
木の葉
フライング 力の限り蝉の声
木偶の坊
ゴム跳びのゴムの千切れて蝉時雨
木染湧水
今日を鳴く蝉に明日のなかりせば
木村ひむか
八日目の蝉我が手にてぢいと鳴く
木乃伊
蝉黙す本の重たき閉館日
木綿太夢
身にしみる仕事疲れや蝉の声
紋舞蘭
町工場あけっぱなしの蝉時雨
也和
蝉蝉蝉蝉蝉蝉蝉や騒
野中泰風
午後3時5匹の蝉を解放し
野本 踊
蝉の声頭の中に雲が湧く
柳生うっかり十兵衛
恋文を渡した夜は蝉時雨
優助
蝉となるべく一途に木登りせる
悠久
渓流を洗うしぶきや蝉時雨
悠風
教室に戻る歓声蝉の声
有田みかん
生まるるも死ぬもこの木と決めし蝉
柚和
高飛びの着地崩れし蝉時雨
由づる
蝉啼かば赤子つられて泣きにけり
遊亀
蝉時雨さては南京玉簾
遊飛@蚊帳のなか
蝉時雨宿題大部解かざれば
夕空かのこ
大欅揺するがごとく蝉の声
余熱
森入れば雨降るごとき蝉の声
与六
ポーチにて蝉と戯る猫の爪
葉っぱのようこ
蝉の声止まないままに夕餉喰ふ
葉月けゐ
蝉時雨バイト先へと急かす昼
葉子 A
初蝉やスロービートの風にのる
陽広
蝉は鳴く人が見ずとも聞かずとも
羅蒐
淡々と三者面談蝉の鳴く
羅馬巴里
七とせの我慢爆発蝉しぐれ
藍植生
窓触れる電信柱の蝉の声
藍猫屋
蝉の声途切れて朝のラジオ聞く
蘭子
わしわしと蝉真似るだけ離島の夜
裏山小虫
夕闇に洞から散りぬ蝉の翅
里之照日日
朝蝉や起きろおきよと里山で
里甫
蝉の声まだ聞こえぬ園の木々
立香
母に聞いた木無くタワマンのぼる蝉
立石神流
逞しき蝉の音臍に住み始む
立歩
蝉となるまで戦艦武蔵水漬く
流士
読経終え本堂埋める蝉時雨
琉璃
油蝉お前は孫か爺爺と
隆松
老いて鳴く蝉を憐れむ我も古希
隆美
蝉の声形となって寄せて引く
竜田側
今年ほど蝉の鳴き声待ちかねて
林 和寿
森深し千年先も蝉時雨
林檎
千年後ヒト無き街も蝉時雨
瑠璃茉莉
蝉しぐれ耳に喰い込む安マスク
令ちゃんパパ@埼玉
迷い蝉ここじゃないよと獲りて放つ
令雅
手を伸ばす届かぬ蝉のビビビビリ
玲香
土を掘る蝉の幼虫は目覚め
鈴音(れいね)
歌舞伎町丑三つ時に蝉の声
鈴木雨信
朝蝉や採りし野菜に地の匂ひ
老人日記
蝉たちが駄々をこねてる生きている
和季
落蝉や小さきを競ふリフティング
和泉穣
夕闇や鉄塔揺らす蝉の声
丼上秋葵
ベランダに飛び込むセミはもう飛べない
熊蝉や朝の山肌煌めきぬ
雙凜
けふからは山鳴動ぞ蝉歌ふ
國本秀山
松籟に転げ落ちたる蝉の声
巫女
仔犬産まる蝉の声激しくなりぬ
戌の箸置
昼下がり蝉の音蝉の音読経の音
旅立ちの迷い掻き消す蝉時雨
梔子句会 河野なお
蝉の声もう聞こえない爆心地
涅槃girl
焚香の数珠にぎる手へ蝉時雨
淺野紫桜
ゼウスらの眠れる森の蝉しぐれ
煌宙
初蝉や三ヶ月ぶりの通学
獺屋
綿飴の糸張る様や蝉時雨
獺八(うそはち)
機嫌良いテレワークのふり蝉時雨
琲朴
山寺や岩をも砕く蝉しぐれ
眞熊
ヂ…と鳴いてそれきりの静寂の蝉
祺埜 箕來
蝉鳴くや荒木横たふトロッコ路
笙女
墓地整備して遠ざかる蝉の声
笙平
子をあやす男もありて蝉の声
筬葉
蝉の森こっちを見ないブロンズ像
籠居子
疎遠なる姉逝きて聞く 蝉時雨
紕紗子
はぐれ蝉きみのかはりに鳴いてゐる
綉綉
翁の碑なぞる羽黒の蝉時雨
聰子
蝉声のウエーブ立ちぬ水革命
脩平
鞍馬山下に聞ゆる蝉の声
萬代草舟
小野川の淵の茂みや明の蝉
蓼蟲
あんなにも鳴いて蝉の身伽藍堂
蘂六
蝉しぐれ七年分を鳴き上げる
蘊竹伯
地上出で知る短命や蝉時雨
鄙げし
土砂降りの雨のごとしや蝉の声
蝉が飛ぶ宿題なんかするものか
鵺野純
熊蝉よ朝ぬかの先男の背
颯奏
周波数合わすがごときニイニイゼミ
桜の塩漬け

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