俳句ポスト365結果発表

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第248回 2020年7月23日週の兼題

唐辛子

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今週のお便り&俳句道場

■今週の俳句道場~初級者向け解説コーナー
さあ、今週も皆さんからいただいた投句をもとに、俳句のイロハを解説していきます。毎週読んでいるうちに俳句の作り方がわかってくる講座でございますよ。

◆俳句の表記~五七五の間は空けない
唐辛子 あえて食べさす 義娘に 2
今日もまた 夜泣き止まずの 唐辛子 いまいち
唐辛子  赤い服着りゃ お嫁入 おGG
唐辛子 緑が赤に はやがわり かおりん
陰干して 樟脳代わりの 唐辛子 サリーちゃん
唐辛子 つらいからいも 同じ文字 ゆあな
実も口も あかあかとした 唐辛子 ろここ
目を擦る 子の手には嗚呼 唐辛子 葵
闘病の 喉に通らぬ 唐辛子 夏の天使
踊るかな 赤青黄色 唐辛子 花屋三左衛門
唐辛子 害虫嫌い すくすくと 楽々斎
あの人の 唐辛子みたい 背負って 近藤けい
うまそうに 友がかじるよ 唐辛子     幸女
花言葉 浮かばず涙 唐辛子 鵠洋
高齢化 どこ吹く風の 唐辛子 三宅 くいな
唐辛子 長い船旅 経歴書 松瀬 章々
色染まり 唐辛子から 匂い立つ  西安 宙
唐辛子 花の香りも 辛いかも 他駄野蛸
瓜棚が 残りし畑の 唐辛子 田中 一升
唐辛子 難病治し 航海へ 藤
からくない 意地と泪と 唐辛子 得無 如何兵衛
唐辛子 花いたいけに 味隠し 篤彦
唐辛子 茶水牛乳 ヨーグルト 如月局
祖母逝きて まだ揺れ残る 唐辛子 乃乃
唐辛子 杭底に散り 種飛ばず 名無子
野仏に なれぬ般若の 唐辛子 野良人たま
かたすみに いろどりあたへ 唐辛子 妖精さん
コロンブス あなたのお陰 唐辛子 毬鈴(まりりん)
●コロンブスが南米からヨーロッパへ持ち込んだ物は、ゴールド(金)だけでなく、 とうもろこし、ジャガイモ、トマト、食用葡萄、カカオ、唐辛子。煙草と病気も。 これら全てを17音に入れるのは無理です。 もし、コロンブスがいなかったら、イタリア料理のトマトベース味もなかったかもしれない、大好きなタバスコもなかったかもしれない! コロンブスさん、ありがとう!/毬鈴(まりりん)
○よく調べましたね、毬鈴ちゃんよ。是非今後は、季語雑学部への投稿期待します。
 ただね、俳句は五七五の間を空けず一行に縦書きするのが正しい表記。(ネット俳壇の横書きは、泣く泣く許容しております。)強い芸術的主張がある場合、敢えて分かち書きしたり、多行書きしたりもしますが、初心の時期は基本を守っていきましょう。
 この関門をクリアしないと、木曜日「並選」以上には進めません。俳句の修行の第一歩は、正しい表記から~♪次のご投句待ってますよ。

◆季重なりブラザーズ
ピリッと効いた 唐辛子 持ってけ残暑! 黒猫
唐辛子暑さ耐えつつ熱さ増し たかこ姫
○季語が複数入っている名句もあるので、「季重なり」は絶対にダメ!とは言いませんが、複数の季語を作品として成立させるのは、上級者コースのウルトラ技。まずは、一句一季語からコツコツ練習です。

◆兼題の考え方
父に聞き 垂らした竿に 夏のはぜ 楽正
西国の海 旅人も 寿ぐ也 アマビエ
秋の雷 事故での出会い ベートーヴェン のぐ
大絶叫 富士のマシーン 桜縫う ろっこのきりん
蝉がなく夜 言葉が溢れる ひぐらし
牛蛙 眠れぬ夜の 大合唱 仙人老人
秋旱 汗拭う袖と水滴 稚鮎 歩丹
爽籟の 木々のお別れ 渡る土地 湯煙龍之介
芋掘りや、稚児を彩る、頬の泥 芭夢世
ぬるい水 滴るシンクに 青い蔕 非田 らと
父の日に 送りし時計 我が腕に 雷都
花おつる 茄子の雌しべが応えけり 留辺蘂?口実
人なくて浅草の街南蛮屋 舞妓はん
コロナ禍の電車に注ぐ蝉の声 足掻花
迎え火の京に散るらむ誠剣 二十八夜
人とモノ動かす野分後に期待 たくばしょう
エンピツで汚れたほほにキスをした エンピツ
七回忌庭鳴く蝉は母を知る 桂峰
空蝉や拝む涙に叔母の顔 鈴蘭
ひまわりの謝罪会見みごとかな 山と田
○それぞれの思いは伝わります。
 ただ、本サイトでは毎週「兼題」と呼ばれるお題を出しています。季語が出題された場合はその季語(あるいは、その季語の傍題)を必ず詠み込む、というのがたった一つのルールです。今募集中の兼題は、9月30日24時締切の「嚔」です。ご投句お待ちしてます♪

何故食べた、体が求め、後悔やむ 可愛いとらちゃん
風向きの寒さ来る地で三升漬け 風蓮徹
●我が北海道では青唐辛子+麹+醤油で作る三升漬けは唐辛子の代名詞的なものです。風連村の丘で冬に向かう秋風の冷たさを三升漬けで補います。私こと風連は「風」をテーマに唄っています・・ 美瑛の丘ではいつも玉置浩二が風に野って聞こえます・・/風蓮徹
○共に、「唐辛子」のことを詠んだに違いないと分かるのですが、前述した通り、兼題となっている季語を詠み込む必要があります。

糞きばる赤子唐辛子より赤し 風ヒカル
○面白い場面に着目したと思います。ただ、「赤唐辛子」が比較に使われているため、主役が「赤子」になってしまっている点が惜しまれます。この句想を活かしつつ、「唐辛子」を主役にできればベストです。

◆類想類句とは
○前回の兼題「野分」について、質問が来てます。

 「俳句ポストに問い合わせ先がないので、俳句のそっくり判定について基準があれば教えて頂けないでしょうか? 俳句の基本として学べることがあれば、どなたかに教えて頂きたいと思い、お尋ねさせて頂きたく思いました。

 野分には又三郎がやって来る   Karino
 野分去り又三郎も去りにけり   国代鶏侍

 又三郎はかぶっていますが、動詞は「やって来る(come)」と「去り/去りにけり(gone)」です。先行句はありそうな気がしましたが、最初見た時は、「これで、そっくり君にされてしまったら、もう俳句は詠めない」と思いました。お尋ねする前に、いくつかネットで調べてみたのですが、私には類句と判断するには疑問に思えた句もありました。残念ながら、私の感性と俳句があわないだけなのかも知れませんが…。」

○積極的かつ良い質問をありがとうございます。真剣な学びを続けておられる様子がうかがえて、それもまた嬉しく思います。ご質問の件は、「類想類句」という用語の解釈に関わってくることかと思います。良い機会なので、まずはそこから解説します。
 「類想類句」は、四字ひとくくりで使われがちですが、意味は違います。今回の兼題「唐辛子」を例に説明します。

  辛口のコメンテーター唐辛子   あー無精
  辛口のコメンテーター唐辛子   浦野幸一

 完全一致の十七音。「唐辛子→辛い→辛口→コメンテーター」と連想していったのでしょう。この二句は、「同じ発想=類想」から生まれた「全く同じ句」です。

  太陽を吸い唐辛子赤くなる    雷紋
  太陽を吸ひ唐辛子熟れにけり   村上無有

 こちらは「唐辛子→赤・熟れる→太陽を吸ってるから」という発想。今回の投句には「日(陽)を吸う」という発想もかなりあったのですが、この二句は、上五「太陽」から中七「吸い(吸ひ)」と繋がり、季語「唐辛子」が同じ位置にあります。下五が「赤くなる」「熟れにけり」と僅かに違いますが、一句の構造も同じです。この二句は「類想」から生まれた「類句」だと言えます。

  唐辛子のせいにするかな涙落つ  間仁田彩
  今日のこの涙は唐辛子のせいに  木染湧水
  少し泣く唐辛子のせいにする   はるく

 こちらはどうでしょう。「唐辛子→辛い→涙→唐辛子のせいにする」という連想から生まれた三句でしょう。
 ただ、先ほどの太陽の句と比較すると、季語「唐辛子」が置かれている位置は違いますね。「涙」の表現も、「涙落つ」「今日のこの涙」「少し泣く」と微妙に違います。一句の構成が少し違っていて、細部に工夫がある。その努力は認めたいのですが、「類想類句」の範疇を抜け出しているかと問われるならば、まだ完全に抜け切れてはいないと考えます。
 この展開で、三句とも類想類句だと言われると「もう俳句なんて作れない!」と思ってしまうかもしれませんが、俳句という言葉のパズルか面白いのはここからなのです。
 この三句、かなりの音数をとっているのが「せいにする」の部分です。これを外した上で、「ああ、この人は唐辛子のせいにして泣いているのだな」と読者に思わせることはできないか。そのアイデアに辿り着けば、こっちのものです。
  【添削例】 少し泣く今日の唐辛子は赤い
 「少し泣く」という心情・行動と「唐辛子は赤い」という当たり前の事実を切り離して取り合わせています。この二つのセンテンスを繋いでいるのが、「今日の」の部分。これによって、読者は、作者の書きたかったことに思いをめぐらせてくれるはずです。
 そして、ここまでくれば、類想から生まれたものではあるが、類句であると断じられる確率が少し低くなる。このメカニズム、理解していただけるでしょうか。
 話を野分の句に戻します。

 野分には又三郎がやって来る   Karino
 野分去り又三郎も去りにけり   国代鶏侍

 実際のところ、風にまつわる季語を兼題に出すと「又三郎」というキーワードは必ずといってよいほど出てきます。今回もそれなりの数ありました。「野分→風→又三郎」という連想ですね。が、これは宮沢賢治という小説家の大いなる功績ですし、「又三郎」を句材とすることがダメだなんて全く思っていません。
 ただ、「野分」「又三郎」と取り合わせると、小説『風の又三郎』が自ずと土台になります。転校生の三郎を子どもたちは「風の又三郎」と呼び、そして彼は風とともにやって来て、風とともに去って行く。小説の内容から「風→又三郎→来る→去る」という連想が、芋づるのように出てくるのです。
 今回の二句は、季語「野分」の位置、季語以外のキーワードである「又三郎」の位置と、構成も似ています。「やって来る」「去りにけり」の差違はあれど、それは小説から発生する類想の範囲内にあります。
 とはいえ、類想が悪いわけではありません。「類想」は、別な言い方をすれば、共通理解という名の土台です。その土台の上に、5音分せめて3音分のオリジナリティを加えることができれば、「類句」と呼ばれる確率を抑えることは可能です。
 今回、同じキーワード「又三郎」の句を幾つか選んでいます。

  並選  野分雲またさぶらうは佳い男 宮間ミヤマ

 この「またさぶらう」は、小説から抜け出しています。少年だった又三郎が「男」=大人になっているのかもしれませんし、すぐにふらりと居なくなってしまう「男」=恋人、情夫をなぞらえているのかもしれません。「野分雲」よりも「佳い男」のほうが主役っぽいのが、やや惜しまれます。

  人   又三郎どっどど悲しどどうど野分 沢拓庵

 「又三郎」を句材とした作品には、よくこの「どっどど」というオノマトペがでてきます。それは小説の冒頭のこの一節からです。

  どっどど どどうど どどうど どどう
  青いくるみも吹きとばせ
  すっぱいかりんも吹きとばせ
  どっどど どどうど どどうど どどう

小説を土台にして、この詩を本歌取りしています。作者の工夫は「悲し」という感情語をどこに入れるかという点にもあるのですが、良い位置に置かれていると思います。小説の世界を損なわずに、「野分」という季語を主役に立てるチャレンジですね。
 ただ、金曜日の地選に推しにくかったのは、宮沢賢治の影響力を抜け出すところまではいってない、という点です。難しいのですよね、本歌取りタイプの句を成功させるのは。
 
 これまで「類想類句」についても書いてきましたが、今回は角川の原稿以上に書いたな~(笑)。 他の連載の話で恐縮ですが、角川書店『俳句』の「令和俳壇」でも、皆さんからの質問にかなり具体的にお答えしています。こちらも熱心な読者諸氏の質問が多いので、参考になるのではないかと思います。そして、ともに「このパズルが解けたら楽しい!」と挑戦することを楽しんでもらえたらと思います。
【追伸】今後の質問は(松山市や子規博物館宛てではなく)このサイトの「火曜日俳句道場」宛てに書き込んで下さい。良い質問を頂けると、皆で一緒に学ぶことができます。同じ兼題に挑戦し、情報を共有しつつ、ゆっくりと学んでいきましょう。

◆季語深耕
ピーマンか 獅子唐か いや、唐辛子 万年凡人
万願寺 ひとつ味わい 満たされる 小林番茶
万願寺 八百屋の籠の 潜在化 松岡杜棋
ペペローニ彼女は店を閉めたらしい 宮武桜子
キャロライナ大鎌の柄で舌鼓叩く イイ ケン@最近、キャロライナリーパーという唐辛子を少量口に含んだときの経験の無季語の句。
●兼題「唐辛子」、なかなか着想が得られず難しく感じました。 日頃、何気に目にするものですが、異国の題材に向き合っているようで、自分のものになっていないように感じました。 ピーマン、シシトウ は季語として、唐辛子と同義として使っても良いものでしょうか?/O3
●講談社の「大歳時記」に傍題として載っている呼び方以外に『ハラペーニョ』などの細かい品種をそのままよんでも季語として認められるのだろうか? その単語の方が、臨場感を生む場合もあるのだが? 分からないので、今回は使わずにおきました。/東京堕天使
●歳時記に載っていないような、唐辛子の品種なんかは季語たりえるのでしょうか?五色唐辛子のような。/深山
●唐辛子を秋の季語とした場合に、青い色の唐辛子と赤い色の唐辛子の両方を秋のイメージしてよいでしょうか。/西安 宙
●唐辛子とだけ言う場合、赤が基本なんでしょうか。/はとり千倖
●水や肥料を少なくするとストレスで辛味成分増すとか…。香辛料としてより青から赤へ変わる鮮やかな植物としての姿を詠むほうがいいのかも…/うに子
●唐辛子の傍題は南蛮や鷹の爪など日頃耳にする物の他、高麗胡椒、天井守、さがり、…etcと聞いた事の無い言葉と思った以上にあって、私の地方では聞かないけれど他方では良く使うのかななどと興味深かったです、唐辛子とは形容、性質、味が違うけどピーマンも傍題になっているのに対し、ししとうは私の見た歳時記では見かけませんでした、ピーマンよりはししとうの方が形やたまに辛味が出る物があったりと唐辛子よりな気がしていたので不思議な感じがしたけれど、日本に伝来した時期や品種改良などの様々な理由かなど想像を巡らせました、歌でも有名になったパプリカなども唐辛子の仲間で甘味、ジューシーさが際立っていて明らかに性質が違います、時代が進めばパプリカも季語や傍題になる時が訪れるかも知れないですね/斗三木童
●今回唐辛子をネットで調べていろいろ勉強になりました。唐辛子は確かに言われてみればピーマンやパプリカと同類のいわゆるペッパーなんですよね。英語では赤い唐辛子はチリペッパー、ピーマンはベルペッパー。赤や黄色のパプリカもベルペッパーです。パプリカは赤いトウガラシの粉ということで、香辛料を指します。今回唐辛子が古代メキシコで栽培されていたということを知りましたが、なるほどそれでメキシコ料理にはピーマンの親戚みたいなペッパーがたくさん使われているわけです。メキシコ料理はアメリカに深く浸透していますから、普通のスーパーでもピーマンに近いものから唐辛子をもっと辛くしたようなものなど多彩なペッパーを買うことができます。/峰江
●唐辛子を、鷹の爪に替えて詠んでもよしでしょうか?「チリ」ならダメですよね?本当は唐辛子味噌よりチリコンカルネを煮込みたかったのです。/毒林檎
●唐辛子、スーパーの産直市で万願寺唐辛子を買いました。万願寺唐辛子はあまり辛くなくて細長いピーマンという感じでした。獅子唐もピーマンも近縁種なのですね。/樫の木
●唐辛子の傍題がいろいろあり迷いました…流石にピーマンやパプリカはまた別になるのかなと思ったのですが。 唐辛子の季語の本意がどこにあるかっていうことなんでしょうねえ。難しい。/南方日午
●「唐辛子」の傍題に「ピーマン」がありますね。私の感覚では唐辛子とピーマンを一括りできず・・・。調べると唐辛子の甘い種類がピーマンだとありました。「唐辛子」という大きい括りに「ピーマン」が入っているのですね。/村上無有
●某テレビの俳句番組の兼題・唐辛子では、素直に唐辛子と鷹の爪のみで詠むようテキストに記載されていました。それだけに俳ポの傍題でピーマンの文字を見た時に「え!?」と感じたのが本音でした。勿論手持ちの大歳時記の傍題にもピーマンがあったのですが、この俳ポではどこまで攻めようか迷いました。でもやはり王道の唐辛子を詠むのが一番なのでしょうね。/よしざね弓
○原則、本サイトの底本『カラー版新日本大歳時記』(講談社)に傍題として載っている場合は受け入れているのですが、「唐辛子」の傍題に「ピーマン」が載っているのは気分的にそぐわなくて(苦笑)、できるだけ「唐辛子」の句をいただいております。さらに、よく分からないんだけど、「獅子唐」は季語として載ってない。歳時記によってこれまたブレがあるのだろうと思いますが、悩ましい限りです。
 ついでにいうと、「青唐辛子」は夏の季語、「葉唐辛子」は秋の季語として載っています。

唐辛子振りかぶったら赤うどん ちあきんぐ
月末のうどんの湯気や唐辛子 つわきの嫁
かけうどんネギの代わりに唐辛子 たくや
朝のそば舌にしみいる唐辛子 コケデカ
上品に唐辛子掛け蓋取れた じおさこん
手料理に唐辛子振られ吾が涙 筋トレ俳人
失恋や焼きとりに振る唐辛子 愛
一味派か 七味派かと問う 唐辛子 んぺいゔぁりっっつ
走り蕎麦 君が差し出す 京七味 若葉
赤く染まりしうどん七味唐辛子 水晶文旦
蕎麦食うや掛くるは七味唐辛子 安田 信洲
大人びてたぬきに七味口は火事 よひら
京みやげ老舗七味の由来買ふ 宏楽
お土産の渡すあてなき唐辛子 無苦路
●福岡の柔いうどんには荒く刻んだ唐辛子がよく合います。もつ鍋にも要りますね。/横縞
●善光寺など有名な寺社仏閣のお土産もの屋に必ずといっていいほど唐辛子がある。誰にあげるとか、自分で使うとか当てがないのについつい買ってしまう。/無苦路
●唐辛子が秋の季語ならば七味や一味も秋の季語なのでしょうか。/んぺいヴぁりっっつ
●唐辛子といえば鷹の爪。赤、辛、屈曲、縮む、空、種。ししとうやピーマンも含めるともっと広がりますが、かえって難しくなって困りました。/夏 湖乃
●「とうがらし」という題の時、花屋さんで売ってる五色とうがらしを詠んでもいいのでしょうか。 /花ほっぺ
●例えば、輪切りになって料理に入っている状態の唐辛子を詠んだ場合、自然に生っている状態の唐辛子を詠んだ場合よりも季語としての鮮度は落ちるのでしょうか?/吾光広成
●調味料の唐辛子は大好きですが、当然季語ではないですね。しかし、七味や乾燥した袋詰めの唐辛子はなじみがあっても、調味料になる前の唐辛子になじみがありません。調味料としてよく知っているだけに、思い浮かぶのは季語ではないことばかりです。ネットで写真を見て考えました。/花菖蒲
●今回兼題になっている唐辛子は、花ではなくて果実の方なので、その実の特徴を詠むか、食べ物として詠むかで俳句の仕上がりも変わってくるだろうなと思いました。 食べ物として詠む場合、読んだ人が美味しそうだと感じてくれたら、ほぼ成功だということがわかってきたのですが、今回の唐辛子は、そのものが美味しいとかいう食材ではなくて、漬物のアクセントにちょこんとのっていたりパスタの隠し味として混ざっていたりと、主役の食べ物ではないので、どうしたらいいかわからなくなりました。 主役ではないけれど、料理には欠かせない存在という立場の唐辛子が、影で主人公の女の子を舞台の主役へと押し上げたオペラ座の怪人みたいだなと思って、この俳句を作りました。/打楽器
●今回も大変難しく苦労しました。 植物の季語ということで、いわゆる香辛料としての唐辛子ではなく実として成る唐辛子とそれを干すところぐらいまでで詠むべきなのかどうなのか悩みました。/池之端モルト
○うどんの七味や一味状態になったものに「唐辛子」としての季節感はあるのか。そこはちょっと懐疑的です。料理(煮物とかキムチとか)に使われているのも微妙ですが、畑の唐辛子をとってきて料理する句もあり得るので、ひとまず加工されてない状態のものなら有りかなあ。(苦笑&苦悩)
 以下、すりいぴい君のレポート参照にして下さい。

●唐辛子(とうがらし、たうがらし。三秋、植物、傍題:唐辛(とうがらし)、蕃椒(とうがらし)、南蛮、南蛮胡椒、高麗胡椒、天井守、さがり、天竺まもり、鷹の爪、ピーマン)。 「花のあと青い実がなり、秋に色づいて真紅になる。畑に栽培された唐辛子が一面に色づいた有様は非常に目立つ。種類が多く、実の形など大小さまざまである。色づくと辛味がつよくなり、それを摘みとって筵に干し香辛料とする。南蛮・八つ房・鷹の爪・日光辛子などの種類がある。辛味のない甘唐辛子には獅子唐辛などがある。ピーマンは獅子唐辛の一種で大型のもの、料理の材料のほかサラダ用に用いられる。天井守・天竺まもりは乾燥した看を天井から下げて蓄えたことからの名だともいわれる。身の丸いもので、熟するときの色の変化の美しいものは五色唐辛といい、鉢植・花壇用など主に観賞用に栽培される」(「カラー図説日本大歳時記 秋」講談社、1981年、山田みずえ)。★ 「ナス科。秋、実が赤く熟し辛くなる。小型の鷹の爪、大型の八つ房・獅子唐辛子などがある。甘いのがピーマン」。傍題:蕃椒、南蕃、鷹の爪、ピーマン。青唐辛子は「夏」とある(「いちばんわかりやすい俳句歳時記」主婦と生活社、2017年、辻桃子=阿部元気)。 「畑に栽培される<唐辛子>の実は、夏の間は青々として目に立つほいどではないが、秋に色づいて、畑一面辛真紅に燃えたつさまは見事である。黄色種もある。色づくと辛味が強くなり摘みとって筵にならべ、日に干し香辛料とする。<唐辛子。なんばん><八つ房・鷹の爪・三鷹・日光唐辛>などの種類があり、また辛味のない<甘唐辛>には、京都地方に栽培する<伏見唐辛・獅子唐辛>などがあり、後者は中央部の横に襞があり、一方に多少彎曲して、獅子の頭に似た形状をしている。ともに青いうちを料理に使い真赤に熟せば美しいので、鉢植や花壇用にもする。甘味種をスペインやフランスで<ピーマン>と言い、獅子唐辛以上に大型のものが各地に栽培され、肉詰め・油焼などの料理に用いられる」「青唐辛」「蕃椒の花」を参照とある(「新俳句歳時記3秋の部」増補改訂、光文社、1964年、山本健吉)。★ 俳句以外の各種サイトや「新大陸が生んだ食物 トロウモロコシ・ジャガイモ・トウガラシ」(中公新書、2015年、高野潤)などを参考に要約。 ナス科トウガラシ属 (Capsicum annuum。カプシカムみたいな発音) の果実あるいは、それから作られる辛味のある香辛料。つまり、「属」の総称であり、様々な野生種・栽培種がある。甘味のある品種、辛味のある品種に分けられる。学名のCapsicumは、トウガラシ果実の形状に由来するラテン語の「capsa」(袋)に由来するとされ、英語の「capsule」(カプセル)も同系語らしい。英語では、ざっくりChili pepper、Hot pepperなどと言うようだ。海外の栽培家、料理人の動画などでは単に「Pepper」と言っていることが多い。Pepperだけだと「胡椒」を言うと思うけれど。(日本において)「16世紀末には唐辛子と胡椒は名称としては区別されていず、国内での栽培がある程度広まっていたとみられる」との記述がwikiにある。★ 「種」の分類方法にも研究者の間で学説が分かれている。主な種は以下。 1Capsicum annuum(トウガラシ属。広義。花色は白。まれに紫)。トウガラシ(Acuminoum狭義)、ゴシキトウガラシ(タバスコペッパーなど)、ヤツブサ(八房)、ピーマン、鷹の爪、パプリカ、ハラペーニョなど。 2アヒ・アマリージョ(黄色唐辛子。花色は黄緑) 3ウルピカ(花は紫) 4シネンセ種(主にハバネロなど。花は黄緑) 5キダチトウガラシ(木立唐辛子。タバスコパッパーなど) 6ロコト(花は紫)などなど。ブートジョロキアなんていうのも一時話題になった(シネンセ種)。ピーマン・パプリカ・シシトウともトウガラシの栽培品種。この分類とは別に、一般的には、辛味があり香辛料として使われる小果種をトウガラシと呼んで区別している。★ 花の後に上向きに緑色の実がなる。熟すると赤くなるが、品種によっては丸みを帯びたり、黄色かったりする。原産地は、食材・調味料としてすぐに思い浮かべる中国・韓国・インドなどではなく、中南米。ペルーにある洞窟住居跡からは、約8000年々前のトウガラシの遺物が見つかっているという。唐辛子といえば、中南米。中南米といえば唐辛子(?)。中南米から欧州に伝わったのは十五世紀末。普及していく過程で辛味のないピーマン系の品種が生まれた。日本へは十六世紀末から十七世紀あたまころと言われる。チョコレート、コーヒーなどと同様、欧州の人たちを魅了した唐辛子。コロンブス、大航海時代。さぞこれらで(そしてじゃがいもや玉蜀黍など)船は満たされたことだろうと想像する。現在日本で見られる唐辛子類は、鷹の爪、獅子唐辛(ししとう)、パプリカ、ピーマンなど。現在、食用赤味のものの多くは輸入品。続く。/すりいぴい
●続き。「唐辛子」といえば、植物の季語であり、「実」を詠むのだけれど、あの細長の赤い実の食用唐辛子になかなか出会わない。しかしけっこう家庭菜園、ベランダガーデニングで育てている人は多いと聞く。私の近くにはいないようだけれど。ただ鑑賞用の、濃いオレンジ色の丸みあるトウガラシは店頭でもみかけるし、我が家にもある。★ なお「青唐辛子」は晩夏の別の単独季語。「唐辛子は、夏のうちは葉も果実も青々としている。葉とともに煮たり、油でいためたりして食べる。市場に出回っているピーマンは外来種で、辛味のない唐辛子の一種である」(上記講談社)。よくわからない。角川の「俳句歳時記 夏第四版増補」(2011年)には(唐辛子の)「夏の未熟な青い実が青唐辛子」とあり、ここでも料理に使う記述がある(煮物、油炒)。「秋」の「唐辛子」は赤いもの限定なのか・・。この季語がいつごろ季語として認知・浸透したのかはわからないけれど、そのころの「唐辛子」はどんなものだっただろうか。★ なっている状態から食卓、胃の中まで幅広く詠める・・と思ったら、口に入れた、辛かったというような例句があまりない。見つけられなかっただけかも知れないが。稲畑汀子に 口中を驚かしたる唐辛子 辛さうに見えてさもなき唐辛子 がある。干す句は散見。実際に挽いて粉にするところ、輪切りにするところは可か。植物季語(実)で「食べる」句は多いが「唐辛子」はやや異なるのか。最大の悩みどころ。あ、 隠さぬぞ宿は菜汁に唐辛子 松尾芭蕉 があった。元禄の初めころの句か。★ 形も上記分類1に限っても多様。その彩の多様さから、もちろん鑑賞・園芸のシーンでも可、と思う。というかこちらが眼目か。一般に「唐辛子」とだけ言うと植物(品種)あるいはこれから作られた香辛料を指すけれど、ガラス瓶で売られている「一味唐辛子」(あるいは七味)は「唐辛子句です」とは言い難いと思われる。なお「日本では最初食用には使われず、朝鮮出兵の折りには毒薬(目つぶし用)として用いられたそうだからである」との記述がネット「増殖する俳句歳時記」にある(清水哲男)。★ さて近隣スーパーを廻ったけれど、青い甘味の唐辛子類はたくさんあるが、赤いものは(乾燥)鷹の爪以外はいま見当たらない。以前組長ブログで掲載いただいたように、カレー粉、ルウを使わないスパイスカレーを日常的に作っているが、「レッドチリ・ペッパー」というスパイスを混ぜる。これも原料は広義の唐辛子。兼題が出されてからは、加えて、鷹の爪を入れ続け。最初は丸ごと。次いで輪切り。次に細かく輪切り、みじん切りと。切るほどに、細かくするほどに辛い。フライパンの上、鋏で輪切りにするとぱらぱらぱらぱらと白味の種が多くこぼれる。★ 中南米で食される多くの種は、辛いと同時にうまみなどもあり。中南米の唐辛子の調理は上述、中公新書に詳しい。上記中公新書は毎年のように中南米に通う写真家、スパイス好きの高野潤氏の著。氏によれば、中南米を代表する日常的な種として、ロコトとチャラピータ(チャラピタ)を挙げている。唐辛子から作られる香辛料は、日本でいう、味噌や醤油のようにポピュラーで多様。ドイツのじゃがいも、玉ねぎ、日本の米のような位置づけなのか。いやこれは思い込みか。この中公新書のカラー写真は素晴らしくカラフル。★ 視覚、味覚は強く、触覚・嗅覚もある。視覚・触覚で言えば、色(赤)、形(つや、しわ、でこぼこ)。そして実のつき方。上向きに生る(辛味種。甘味種は垂れさがるというが真偽は不明)。ただし観賞用の色・形はさまざま。直接に聴覚はないが取り入れると面白いかも。ピーマン、パプリカ句も面白いけれど、ここは「唐辛子」でいきたい。80年代のいわゆる「激辛ブーム」を経て、現在の唐辛子句とは。なんて。★ なお「唐辛子の花」も仲夏の別季語。「葉の腋に白色五裂の小花を下向きに開く、品種によっては茎頭部に集合して着くこともある」と上記講談社にあり。我が家の鑑賞用の唐辛子も今、白い花をつけている。角川、主婦の友社歳時記、そして「俳句の花」(下)(創元社、1997年、青柳志解樹)には花の記載なし。★ 徒然に・・チャンネル登録6万人以上のJeff Bernhardというガーデナーは多くの「唐辛子」栽培動画をtubeに挙げている。シシドー、シシドーというので解説とか読むと「ししとう」だった。Shishito Pepperというらしい。ざっくり、甘い種はSweet pepper, 辛いのはHot pepper, さらに辛いのはSuper hot pepperとか言っている。長文失礼いたしました。/すりいぴい
〇どんどん精度と量がすごいことになってるが、すりいぴい君、生活に無理がでないように、ぼちぼち末永く頼むな。

●季語六角成分図「唐辛子」より。(視覚)鮮やかな赤色をしたツヤのある折れ曲がった実。上向きに林立する実(辛い種の場合)。干している様。観賞用のカラフルで丸っこい実。(嗅覚)刺激臭。油で炒めた匂い。(聴覚)ほぼなし。(触覚)ツルツル。下手に触ると指先や唇がヒリヒリする。(味覚)辛い!食欲を刺激し、消化吸収も助ける。カプサイシン。ピーマン、ししとうなど甘味種もある。(連想力)南蛮、熱帯、中華料理、防虫、厄除け。 ★第一に味覚、嗅覚だ!と思っていましたが、例句を見ると実が熟れた様、干している様を描写したものが多く、意外にも視覚が強い印象です。あくまで植物季語であり、調理や料理、加工されたものでは季感が弱まると考えた方が良いかも。これら料理等を描写する場合はそれなりの工夫が必要でしょう。 ★では唐辛子の本意とは何か、と考えると、おおよそ二つの方向性がありそうです。一つは、印象的な赤さ、(調理前だとしても)念頭にある辛さがキーとなって、少し心がざわつく感じや不穏さ。もう一つは、唐辛子を育て、収穫し、干している穏やかな農村風景を描いたもの。この二つを出発点に、連想力も取り込んでイメージを広げられればと思います。/碧西里
〇ベトナムから、日本に戻ってきたらしい碧西里ちゃん。会える日は近いかもな♪

◆季語雑学部
●季語雑学部  唐辛子を食べる哺乳類は人間だけかと思いきや、実は中国大陸に生息するツパイと呼ばれる動物も唐辛子を食べるそうです。このツパイは見た目はネズミとリスのようで、樹上で生活する哺乳類だそうです。元々唐辛子は中南米原産の植物ですから、中国大陸に自生はありません。しかし、辛味成分のカプサイシンを含むコショウの仲間を食べていたことから、唐辛子にも耐性があり食べるようになったようです。他の動物には毒となって食べられない植物をあえて食べて、独自に生存競争を生き抜いてきたのでしょう。ちなみにこのツパイですが、唐辛子だけでなく飲酒もするそうです。自然発酵しアルコール分を含んだヤシの花の蜜を恒常的に摂取しており、人間に換算すると、毎日ビールを大瓶で7~8本飲んでいる計算になるのだとか。/山香ばし
〇酒を飲むツパイ・・・仲良くなれそう(笑)

●唐辛子は鳥によって種が運ばれるため、大方の鳥は唐辛子に痛みや辛さを感じません。しかしながら、同じ鳥でもカラスは別のようで、カラスは唐辛子の成分・カプサイシンを非常に嫌がるという説があります。よって唐辛子はカラス避けには有効のようですが、カラスが唐辛子を克服するようになったらちょっと嫌ですね。/よしざね弓

●中南米原産のトウガラシ、メキシコではなんと紀元前6500~前5000年から栽培されていました。国のチリとトウガラシのチリは関係あるかと思いきや、国のチリ(chile)の語源は先住民の言葉で「寒い」「雪」「地の果て」を意味し、アンデス山脈のことを言っていたようで、トウガラシ(chili)とは関係ありませんでした。/関津祐花

●唐辛子と言えば辛い!季語の六角成分図的に言ったら「味覚」に注目だと思ったのですが、こんなことがわかりました。生理学的定義に基づく味覚とは、苦味、酸味、甘味、塩味、旨味の5種(5基本味)を指していて、辛味は味覚ではなくて痛覚だというのです。唐辛子の辛味成分はカプサイシンという物質で、ヒトの持つカプサイシン受容体という分子と結合することにより痛覚として感じるのだそうです。そしてさらに、鳥類にはカプサイシン受容体を持たないものが多いらしく、鳥は辛みを感じずに平気で唐辛子をついばみ、種子を含んだ糞が遠隔地に運ばれ、唐辛子は生息域拡大に成功したというのです。調べるうちに「575でカガク」的な展開になって意外でしたが、これを作句に活かしきれないのがもどかしい。/高橋寅次

●唐辛子は①(保存のために)干されている姿②畑で色づく姿の句が多いように感じました。食べ物ではあるけど、「七味」「一味」は「季節感が乏しい」とあり、食べる場面の句は難しいのでしょうか?★「レモネード」などでは季節感が出ない去年の「檸檬」とその辺りは似ているような。でも檸檬はそのまま囓れる食材。唐辛子はそのまま食べる勇気が、私にはまずない★「青唐辛子」は夏の季語。こちらは「葉」を含むためか、料理して食べる句が多いような…★ところで『俳句でつかう季語の植物図鑑』(山川出版社)で徳永夏川女「唐辛子青き匂を焼かれけり」が「唐辛子」の句として紹介されていますが、これは「青唐辛子」では?と疑問。唐辛子は嗅覚で捉えにくいと思うのですが…青い香りがするのか、試しに焼いてみようか★と、いつもながらの迷走。実は新宿は江戸時代「内藤唐辛子」が有名。亀戸では最近「唐辛子祭」?が開催されているらしい。東京はかつて唐辛子の産地だったそうです。暑いけどマスクして行ってみようかなぁ。/黒子

●毛沢東は、辛いものが好きだったそうで、沢東のふるさとは湖南省の韶山。ここには毛沢東好みのとてつもな く辛い「朝天椒」いうのは唐辛子がありました。上を向 いて実るのです。その勢いのよい様が、毛沢東が好きになった理由なのだそうです。地元の人が そう説明してくれました。多くの唐辛子は下向きに実るのですが、「朝天椒」は違うのですね。赤 い実が 5 つ、6 つ束になってツンと上を向く様はなかなかのものです。これが終生、毛沢東の食生活では欠かせなくて、晩年江青女子と不仲だったのは、食の好みが違ったのも一因だとか? また、鄧小平も不遇時代に夫人が畑で唐辛子を栽培していたそうです。中国共産党の赤は、唐辛子の赤だったのかもしれないですね。/東京堕天使

◆こんなお便り、質問届いてます!
●俳句道場いつも楽しく見ています/飯田 孔明
●唐辛子が秋の季語とは、初めて知りました。次に作る時はもっと季節を感じる句がつくれたらと思います。他の方が、どのような句をつくられるのか楽しみです。/幸せ一番
●唐辛子は私の知る限りは、一般的に夏の野菜?だと思うが、なぜ秋の季語だろう。元々季語はだれが決めるのか?/おGG
●唐辛子、秋の季語だと初めて知りました/やまやま
●唐辛子はなぜ秋の季語なのでしょうか。 夏のイメージがあります。/万年凡人
●辛。/こま
●ほんの数分前まで、あのねのねの歌「赤とんぼ」の歌詞の、羽根と足を取ったら… 唐辛子になる!と思い込んでいました(正しくは、柿の種)。/アガニョーク
●投句をしている七月二十三日の朝にラジオでちょうどししとうの特集をしていたのですがししとうも唐辛子の仲間なんですね。ちっとも知りませんでした。/ねずみ男
●獅子唐は育つ環境でストレスがなかったものは、種が多くて辛くないそうです。 種の少ない劣性遺伝の方が辛味が強いそうです。 /サーコ
●鳥類は唐辛子が平気らしい。自然公園で鳥の餌を買ったら唐辛子入り。リスに横取りされない為とか・・。(脈絡もなく)今朝も、我が家の満願寺唐辛子の白い小さな花に蜂がきてる。/としなり
●ひりひり。辛さとは味覚ではなく痛覚でトマト。 /トマト使いめりるりら
●赤くてカラカラの唐辛子を見つめた。毒々しい見た目とは違い中身は空っぽだ。/ひろきち
●先日、青唐辛子を食べて口の中が火事になりひどい目に遭いましたが、青唐辛子は夏の季語なんですね~歳時記を開いて良かったです。/紫小寿々
●地の唐辛子がいっぱいありますね 最近はこちらでも甘唐辛子 長唐辛子万願寺も人気です/狩谷和寓
●夏井先生 正人さま スタッフの皆様いつもありがとうございます  兼題(唐辛子)昔から漢方薬として重宝されてをり世界各地の辛い料理には欠かせません  唐辛子の効果効能~~カプサイシンにより食欲増進や消化促進の働きもあるそうですが!!  いざ句にするのは難しかったです/水夢
●唐辛子というと、あの強烈な辛み。しかし料理においてあの辛みを生かすのが難しいのと同様、俳句においても辛みをポエジーに繋げるのは難しかったです。ほろ苦いシチュエーションと取合せることも考えたのですが、どこかしっくり来なく、句作は難航しました。また、歳時記の例句では畑になっている唐辛子、家で干されている唐辛子の句が多かったのですが、実際に見たことがなく、実感が伴わないため作れませんでした。/成瀬源三
●唐辛子の本意を詠むとすれば、やはり辛さや薬効、色・形の美しさでしょう。拙句のように色褪せた唐辛子では、季語を大切にしていないことになるでしょうか?/直
●唐辛子が季語ということを今回初めて知りました。しかも秋とはなんだか意外。ナス科なんですね。 唐辛子は、辛い味や香り、見た目の赤さ青さ、干からびてゆく手触り(防寒のため肌に直接使うことも)、乾いたのを振ると種がシャンと鳴る音など、五感全部に特徴があっておもしろいなぁと思いました。あと、唐の字がついたり別名に南蛮があったりするように、海外から来たものという歴史性もわかりやすいですね。でも、調べた範囲の例句では干している様子を描写した一物仕立てが圧倒的に多かったです。取り合わせも視覚的な関連のものが多いようでした。これは、もしかしたら唐辛子に限らず、俳句という形式の映像喚起能力が高いせいでもあるのかなぁと思います。自作でもまずは視覚から考えてみました。投句期間が長いので、できたら五感それぞれ+αで詠んでみたいと思います。/離松
〇思った以上にハードルが高いことが分かったよね、唐辛子。

●唐辛子とくれば、最初どうしても「汗」を連想していたのですが、汗では季重なり。汗と云う字を使わず汗を表現してみたものの、これは類想の渦の中のような気がする。そんな句ばかり沢山出来た中、この2句だけ新しい発見をしたつもりなのですが、結果は如何に?/⑦パパ@いつき組広ブロ俳句部
●海は夏かなーと思いましたが、違ってたらすみません。/アマビエ
●一句目、「金魚」は本物ではないので季重なりにはならないと判断しました。 有名な「蛞蝓という字どこやら動き出す」という句は好きなのですが、 この句は無季ですか?「蛞蝓」が季語ですか?/鯛 風
●唐辛子は秋の季語ですが、1句目のように、季語とは異なる季節の光景を詠む場合には、どのようなことに留意をすれば良いのでしょうか?/アポロチョコ
〇俳句とコメントは切り分けられて、こちらに届きますので、一句目がどんな句が分かりますせんが、YouTube『夏井いつき俳句チャンネル』にて季重なりについても説明していますので、是非参考にして下さい。

●赤くて元気なイメージもあるが、秋の切なさにピリリと渇を入れるような、スパイスのイメージもある。/間仁田彩
●唐辛子…個人的イメージとしてはちょっと意地っ張りとかツンデレとか。少し背伸びして大人ぶってる男の子や女の子とかが浮かびました。/古都 鈴
●「唐辛子」を喜怒哀楽で理解するなら、どの感情だろう??とまず考えました。カーッとなる「怒り」「激情」「衝撃」「ヒリヒリした」感情が唐辛子には合うかも??と思いました。あと「唐辛子」の「唐」や「辛」「子」という漢字も、唐辛子を味わうヒントになりそうです。ここから発想を飛ばし思い浮かべたのは、具体的な実在の人物だったり、物語の世界の人物だったり、動物だったりしました。あと「辛み」は「痛覚」で感じること、唐辛子は「邪気を払う」ことも参考になりました。 「新歳時記」の本意も確認しました!「薬用にもなる」「紅い色」「敬遠されながら愛される」という言葉に惹かれました。どんな「紅い色」かと思ったとき「炎」や「血」を連想したり、「敬遠されながら愛される」のが似ているものとして「烏」を思い浮かべました。(童謡で歌われながら、やっかいもの扱いでもあるので) 歳時記の「唐辛子」の句を読んでいて、唐辛子のある光景を客観的に描写した句からも学ぶことは多い気がします。自分の外の世界にある唐辛子そのものを探求する心も大事にしたいです!/小鳥ひすい
〇取り合わせの場合は、このような考察も必要となりますね。

●唐辛子を食べるのは苦手ですが、育てるのは得意です。なので、唐辛子の味よりも見た目を俳句にしようとがんばってみました。/めりっさ
●とうがらしを育てると、虫がつかず手間いらずでたくさん収穫できます。2、3年は唐辛子を買わずに済むのでおすすめです。/パーネ・メローネ
●日本では通常一年草とされている唐辛子ですが、秋に枯れたプランターを霜に当たらぬようにしていましたら、茎は木のようになり春になり新芽が出、いまや実をつけております。この様を詠んだ 冬越すや一木となり唐辛子 とした場合、春の情景ですが季語は唐辛子となり秋の句となってしまうのでしょうか? それとも 冬越すや一木となり青蕃椒 などとすれば良いのでしょうか?/山﨑菫久
〇植物の季語ですから、このような実体験はとても大切です。前出、すりいぴい君レポートに、ヒントがありそうですよ。

●新潟の「かんずり」という調味料を愛用しております。唐辛子を雪の上に晒して辛味を取る作業の、赤と白のコントラストが実に美しいのですが、真冬の作業ゆえ詠えず残念(>_<)。/いしはまらんる
●唐辛子と聞いて、 大田原の方に唐辛子をいただいたことを 思い出しました。 調べてみると、栃木県大田原市は 唐辛子の郷だそうです。 なるほど合点がいきました。 句にしたかったけど、できませんでした/ひとえ
●以前、合掌造りで有名な白川村を訪れた際、村に暮らす媼が細々と唐辛子を売っていたそのイメージから全く抜け出せなくなりました。歳時記にある句も一物仕立てのものが多く、取り合わせが難しい季語のように思えます。/る・こんと
●ハウスの中で農家さんからはいよと渡されたもぎたての鷹峯とうがらしの完熟したしたたる旨味が今でも忘れられへんです。/佳子
●「唐辛子」を調べていると、子供の頃に関わった唐辛子は、香川特産の「本鷹唐辛子」であった事を知りました。最盛期には、ヨーロッパまで輸出されていたらしい!だから「ドンゴロス」があったことを、七十になって初めて納得しました。 今は、幻の本鷹として県をあげて、復刻に取り組んでいるとのことです。/里甫
●この季語に挑んで当初私の連想する国は、韓国(キムチ)、中国(豆板醤、四川料理)、メキシコ(ハバネロ)ペルー(ハラペーニョ)ぐらいであった。 しかし、たまたま観たEテレ「フランス語講座」でタイムリーにもバスク地方の唐辛子産地のレポートを見た。フランスといってもスペインとの国境付近のこの地方こそ、コロンブスが南米からヨーロッパで最初に唐辛子を持ち込んだ地らしい。意外だった! /東京堕天使
〇今回の「唐辛子」は、思った以上に意外なことの連続。いやはや、これは選句てごわいぞ!

●組長、組長がいつも疑問を呈している「傍題」のことを「子季語」と書いてきていることについてですが、インターネット歳時記「きごさい歳時記」などが「傍題」のことを「子季語」という表現で載せています。「きごさい歳時記」はNPO法人「きごさい」(季語と歳時記の会)が運営しているサイトです。ちなみに会の代表は長谷川櫂氏となっておりました。また、他のサイトでは、「親季語」に対する「子季語」、「季題」に対する「傍題」という説明をしているサイトもありました。親子という表現は、親見出し子見出しのようなものとして使っているのだろうと思われます。また、「傍題」のほうは、季語をお題にした「季題」において季語の変化形が使われる場合「傍題」と呼ぶといった意味の説明をしているサイトがありましたが、こういったいろんなサイトがネット検索すると出てくるのでみなさんのそこで調べて書いてくるのではないでしょうか。/ひでやん
〇ほかにも、何人か情報を寄せてくれた人たちがいました。これらをまとめて、YouTubeでも考察をまとめようと思います。

●マスクの季語ですが、もう冬だけのものだけではありません。 もう「マスク」を季語として、例えばわざわざ「夏マスク」とかしないで、年中身につける物としたら どうなかと。まあ、とっくに皆さんそう思ってますかね。/はずきめいこ
●俳句は難しい言葉を使うモノと、 一茶や芭蕉のように平易な言葉で作るモノと、 両方有るようですが、万人を唸らせるには、 やはり平易な言葉であろうと思うのですが? /のろ爺
○本サイトでは、兼題季語について共に挑戦することや、季語についての情報交換を第一義としてやっております。俳句一般の質問について、お答えしていく余力がありません。是非、YouTube『夏井いつき俳句チャンネル』のコメント欄に書き込んでいただければと思います。すでにお答えしている質問もありますし、これからのお答えリストに加えることができるかと思います。以上、よろしくご協力下さい。

 

●新しい投句・投稿システムについてのお願い
 投句・投稿フォームが新しくなっています。投句数の増加に伴って、仕分け作業に多くの時間を要します。以下の事項を守って投句投稿して下さると、組長の負担が大きく減ります。ご協力よろしくお願いします。

①俳句の欄には俳句のみ記入して下さい。一つの欄に一句を厳守。

②「俳句に対するコメント」の欄は記入する必要はありません。(特に気になることがあれば記入していただいても結構です。)

③「ギャ句」「聞き倣し季語」は俳句欄に記入して下さい。ギャ句の原句は「俳句に対するコメント」の欄に必ず記入して下さい。

④「兼題季語についての質問・考察・情報(火曜日「俳句道場」)」は、火曜日「俳句道場」への投稿です。

⑤「『俳句ポスト365』への感想・質問・要望・俳号の変更・各地の吟行情報など」「組長&ハイポニストたちへのお便り・近況報告など」はそれぞれ水曜日への投稿です。内容に合った欄に書き込んで下さい。

 

※『俳句ポスト365』の文字が小さすぎる?
 この問題に関しては「それぞれのパソコンの個性によって見え方が違ってくるので、統一して同じ大きさにするのが難しい」のだそうです。次の方法でひとまず対処して下さい。
 「CTRL(コントロール)」のキーを押さえておいて「+(プラス)」のキーを押すと、自動的に文字が拡大されます。同じ方法で「-(マイナス)」のキーを押すと小さくなります。一度この方法を試してみて下さい。

夏井先生

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