俳句ポスト365結果発表

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第254回 2020年11月12日週の兼題

寒海苔

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今週のお便り&俳句道場

■今週の俳句道場~初級者向け解説コーナー
さあ、今週も皆さんからいただいた投句をもとに、俳句のイロハを解説していきます。毎週読んでいるうちに俳句の作り方がわかってくる講座でございますよ。

◆俳句の表記~五七五の間は空けない
寒海苔の 焼けた匂いや お骨あげ ミニトマト
寒海苔や 灰色の波 ごうごうと 123COW
寒海苔や 寒さに負けぬ 子のごとし さおり
寒海苔干し 老婆坐りて 岩となる たーちゃん
寒海苔を のせて湯気立つ 朝ごはん なでがたペンギン
寒海苔の 選極めたる 目 鼻 舌 のりぴー
ピリピリと 寒海苔ちぎり 散らす子よ みちのすけ
寒海苔の 炙りを思案 IH 荊
初摘みや 夜の箱舟 寒の海苔 鵠洋
寒海苔に 重ねる兄の ギターソロ 春川典奈
寒海苔や 少しあぶって 艶が増し 小林番茶
寒海苔の 巻き寿司太く 滋味滋養 辛子
磯香る 寒海苔のせた 舎利の湯気 田久 凡
潮騒に 干され色づく 寒海苔よ 眞さ野
寒海苔を 巻いて含んで 南南東 風船魚
コロナを シャットアウトしたい 寒海苔で 友心(ゆうしん)
○俳句は五七五の間を空けず一行に縦書きするのが正しい表記です。ネット俳壇の横書きは、泣く泣く許容しております。強い芸術的主張がある場合、敢えて分かち書きしたり、多行書きしたりもしますが、初心の時期は基本を守っていきましょう。
 この関門をクリアしないと、木曜日「並選」以上には進めません。俳句の修行の第一歩は、正しい表記から~♪次のご投句待ってますよ。

◆季重なりブラザーズ
寒海苔や 悴む摘む手 孫の顔 眞我 流田
寒海苔が口元映える年賀かな シラサワ
海苔返す香の立ち込めて外は雪 小川さら
寒海苔を掬う右手はあかぎれに 風ヒカル
寒海苔の春浪海や風雪や 風蓮徹
●よく分からないので教えてください。「寒海苔」という兼題の場合、「海苔」に「かじかむ」などの冬と分かる言葉を組み合わせても良いのでしょうか。それとも「寒海苔」という言葉を使用しなければならないのでしょうか。/冬樹 立
○季語が複数入っている名句もあるので、「季重なり」は絶対にダメ!とは言いませんが、複数の季語を作品として成立させるのは、上級者コースのウルトラ技。まずは、一句一季語からコツコツ練習です。

◆兼題の考え方
降り月や 成り行きに活き われは木偶 いりゅう
秋暑し 腕に時計の 跡赤し イレブン
マスク禍の くちもと老けし 秋の風 なし
寒村の 点睛のごと 残り柿 無号
しらじらと やがて夜があけ 彩生まる 馬輔武
幼子のパンチと舟音 冬の朝 由賀
廃校の芸術村やカンナ咲く 歌子
クリスマスないものねだりで楽しめず 治美
足りないと笑うもひとり鍋奉行 鹿角太一郎
晩秋の風また強く鷺がゆく 太郎次郎
○本サイトでは毎週「兼題」と呼ばれるお題を出していますが、季語が出題された場合はその季語(あるいは、その季語の傍題)を必ず詠み込む、というのがたった一つのルールです。
今募集中の兼題は、1月20日24時締切の「春の夕焼」です。ご投句お待ちしてます♪

有明の寒さの中美味さます ちゃな
岩肌をこそぎこそいで春の香よ ほうすい
○「寒海苔」をイメージして作った句であることは間違いないですが、兼題「寒海苔」とあれば、やはりその季語が入ってなくてはいけません。

ずるずると 海海苔すする 瀬戸の宿 よもぎ
海苔炙る行くあてのなき路地の風 るるの父
海水温下がらず苦戦海苔筏 奥ノ木蛍子
日々食に色々あれど海苔欠けぬ 午勢至(ごせいし)
今朝もまた海苔の小海老に海を見た 宮島ひでき
溢れたるツナマヨコーン海苔巻食む 坐花酔月
砂浜に天日海苔干しなかりけり 山桜昌子
母の手に風の厳しき海苔仕事 朱沙
打ち寄せる波を背中に海苔を積む 小倉治山
背に飛沫海苔掻く女黙々と 千葉睦女
寒中の有明海や海苔をとる 紋舞蘭
海は凪海苔干す浜のビューが好き 煌宙(そら)
千切りの甘海苔かけたうどんかな 馬場馬子
炊きたての飯の匂も炙海苔 和利
朝ごはん今は見られず缶の海苔 高津喜久子
○「海苔」という字は入っているが、「寒海苔」という季語を描けているのか。悩ましい。

生まれ落ち黒パグ寒海苔のごとし ひろちゃん
○「感海苔のごとし」ですから、比喩として使われています。こうなると季語としての鮮度は落ちます。

海苔細く細く刻むやちらし寿司 むらのたんぽぽ
○むしろ、これは「ちらし寿司」の句だなあ。

水槽の鮫や兄貴は自粛中 逗留舎なお
陽性者は減る事の無し鮫の歯牙 こうせん
○「鮫」は前回の兼題でありました。遅かりし由良之助~(苦笑)

●今回の類想
●火曜日に載せていただいている「よく使われていたワード」はとても参考になります。「実紫」の回に載っていたワードは自分も使っていて、そのワードを使っていた句はやはり全てボツでした。その季語が本当にあらわしていることは何か、よく考えずに、兼題の、なんとなくのイメージで作句していると、だんだんわかってきました。/毒林檎
○「兼題の、なんとなくのイメージで作句している」という反省点はとても正しいと思います。季語の実態を知る、季語の成分を分析する。これらをコツコツこなしていくと、使いこなせる季語が数が少しずつ増えています。

●類想ワード予想!「黒」、「朝」、「磯の香り」、「光」あるいは「太陽」、「岩」あるいは「礁」、「荒れる海」や「激しい波」の類、動詞は「掻く」・「打つ」・「漉く」・「干す」など。もしかしたら、贈り物として、あるいは食べる場面を詠んだ句がたくさん届くかもしれませんが、個人的にはそれらは「新海苔」「初海苔」のほうがしっくりきます。「寒」の字を活かしたいですね。/いかちゃん
○いかちゃん、凄いなあ! 有馬記念よりは当たっているか(笑)。以下、夏井&カンパニーのスタッフが調べてくれてます。

◇類想ワード
 波、浪…… 340句
 磯  …… 248句
 岩  …… 220句
 浜  ……  67句

 香  …… 554句
 匂  …… 108句

 黒  …… 348句
 色  …… 190句
 艶  …… 151句
 青  ……  87句(碧、蒼 含む)
 赤  ……  61句(手が赤いという発想多し)
 紫  ……  38句(「むらさき」含む)
 
 手  …… 418句
 指  …… 110句
 背  ……  69句

 朝  …… 366句
 夜  …… 194句(ちなみに昼37句、夕54句)

 風  …… 281句(一般的な風のほか「風味」なども含む)
 星  ……  97句
 月  ……  88句
 陽  ……  85句
※「日」も相当数あるが「一日」「日本橋」など天文以外の句も多いので除外。

 炙     …… 293句
 食     …… 292句
 飯     …… 261句
 おにぎり等 …… 195句(握り飯、おむすび、むすび等含む)
 味     …… 180句
 酒     ……  98句
 包     ……  85句
 寿司    ……  81句
 弁当    ……  74句
 米     ……  64句
 醤油    ……  48句
※食べ物関係は、あとラーメンや餅、トースト、キャラ弁など

 母  …… 281句
 父  …… 115句
 一人 ……  49句(独り、ひとりを含む)

 干  …… 267句
 摘  …… 219句
 採  ……  96句
 網  ……  58句

※パリッ等……104句(パリッ、パリパリ、パリリ、ぱりぱり、ぱりり等)

 有明 …… 82句
 江戸 …… 40句
 能登 …… 25句
 浅草 …… 18句
 十六島(うっぷるい)…… 17句
 かもめ島… 15句

 缶  …… 81句
 蓋  …… 43句

 宿  …… 58句

 裏  …… 87句
 表  …… 47句

猫  …… 47句
○いつも述べていることですが、これらの語を使うことがダメなのではなく、これらの語は共通理解の土台でもあるということです。これらを土台に、五音分、三音分のオリジナリティあるいはリアリティを載せていくか。そこが勝負なのです。

◇類句例(参考)
 キャラ弁の眉は寒海苔太くして オリゼ
 キャラ弁の寒海苔太い眉の跡  素々なゆた
 寒海苔や今日のキャラ弁眉太い くさ

 寒海苔を炙りて香る朝餉かな  わわ
 寒海苔を炙りて一人朝餉かな  安春
 新海苔を炙る十時の朝餉かな  青蜥蜴
 寒海苔を炙る和尚の朝餉かな  茫々

 寒海苔の落穂拾いのごとく摘む   花紋
 寒海苔や落ち穂拾ひのやうな祖母  俳句ファイヤー立志@TFP句会

 寒海苔に閉じ込められた小さき海老 独星
 寒海苔に混じりし海老の小さきこと 風花まゆみ

寒海苔を漉く和紙を漉くやうに かんこ鳥
和紙を漉く如く寒海苔打つ漁師 木染湧水
和紙を漉くごと寒海苔を作りけり 笙女

 寒海苔の折り目正しさ競りの声   いたまきし
 寒海苔の折り目正しき黒さかな   花咲明日香
 寒海苔や折り目正しき一張羅   宮坂変哲
 寒海苔や折り目正しく読む朝刊   森 毬子
 新海苔の折り目正しき塩むすび   池内ときこ
 寒海苔や折り目正しき男なり   梨村 梨

◆季語深耕
山深き郷の鮨店寒の海苔 きのと
胡麻油塗りて塩振る寒の海苔 ジョン@矢的の妻
寒の海苔採らばや母に鉄の脛 めいおう星
漁火の遠く近くて寒の海苔 磯野昭仁
音たてて作るお結び寒の海苔 玉城
風荒れる能登の岩場の寒の海苔 香依蒼
サクサクと口の中から寒の海苔 智雅@矢的の娘
寒の海苔軍艦に巻きヨーソロー 茶々
藁ぞうり荒磯踏みしめ寒の海苔 木村となえーる
大衆の口は大きく寒の海苔 柳生うっかり十兵衛
千枚のかはけば寒の海苔しづか 緑の手
冬海苔が今年も届いたつまみ食い 東の山
荒れる海這いつくばって岩海苔を 田村美穂
●寒海苔を、寒の海苔としてしまいましたが、許容の範囲内でしょうか?/四月
●海苔掻くという季語がありますが「寒海苔を掻く~」という句は大丈夫ですか?/鷹雪
●「寒海苔」の意味を調べているときに、「新海苔」という季語も出てきました。私が調べたところでは同じ意味だというように説明されていましたが、何か違いはあるのでしょうか。/とんぶりっこ
●寒海苔と新海苔 物は同じだと思いますが、新海苔の句の方が圧倒的に多いのではないでしょうか? 何故今回の兼題は敢えて 寒海苔だったのだろうと思いました。 そして寒海苔と新海苔のニュアンスの違い、読み手の受け取り方の違いってありますか?/中原柊ニ
○「寒の海苔」という使い方はよいのか。「冬海苔」「岩海苔」どうなのか。また「新海苔」との差別化はどうするのか。悩ましい兼題でしたね。以下、皆さんよく考えたり調べたりしてくれてます。

●「寒海苔」は、生活「新海苔」の傍題なのか。岩海苔を指す、植物「寒海苔」なのか。そのどちらでも良いのか、迷いました。/シュリ
●寒海苔は新海苔の傍題として載っており、組長が敢えて傍題で兼題を出される時は「傍題で読め」と言われているのですよね?新海苔は「食べる」イメージ。寒海苔は「採る」「掻く」イメージなので食べない句ばかり詠みましたが、採るも掻くも「類想戦隊被ルンジャー」になりそうです。/⑦パパ@いつき組広ブロ俳句部
●新海苔でもなく初海苔でもなく、寒海苔である事を表現できればと思う。冬の磯辺で、切れるくらいの冷たい波、危険も伴い、屈んだ大勢もきつく、根気の必要な作業、などを踏まえて考えたい。/陽光
●寒海苔の「寒」の字が極寒の岩場でのつみとり作業を想起させ特徴の美味しさを出すのは難しいです。/うに子
●「寒海苔」は、歳時記を見ると「新海苔」の傍題として掲載されているようです。「初海苔」という傍題もあるようです。「新海苔」「初海苔」「寒海苔」の違いは頭の1文字。比較すると「新」と「初」は時間軸、そして初物という喜びに重心があり、「寒」は文字通り皮膚感覚。わざわざ傍題の「寒海苔」を兼題にしているということは、<寒さ>という皮膚感覚に今回はより着目すべきかなと思いました。/高橋寅次
●「寒海苔」は「新海苔」の傍題ということで、たった一文字の違い(音は一音違いですね)ですが、それがどれくらい俳句に影響するか、それぞれ句を読み比べて考えてみました。「新」だと、やはり嬉しさ・華やいだ感じだとか、賑わい、あるいは賑わいの裏にあるしみじみとした静けさとか、そういったものを感じさせるのに対し、「寒」だと、厳しい寒さや、作業の大変さ(収穫・海苔作りの作業風景の詠んだものも多いようです)にフォーカスしている印象です。一文字だけで、こんなにも広がる光景が全然違うんだ、という気づきを得ました。さらに「寒海苔」は、「新海苔」よりも植物の季語らしさがあるように感じました。寒さの中にある、しぶとくたくましい生命力を想像させるのだと思います。さて、自分の句は、現場を直接知らないこともあり、「新海苔」寄りの俳句になってしまってるな、と今更ながら眺めて思います。もうちょっと推敲するかな……(締切前日)/オサカナクッション
●日本大歳時記(講談社)では「寒海苔」は植物の季語、「新海苔」は生活の季語と区別されています。海苔の棲息から生産の過程までは「植物」、流通から製品になった海苔が「生活」と考えることにします。あってる?/かもん丸茶
●春の季語であるただの「海苔」ではなく「寒海苔」しかも歳時記によって〈生活〉だったり〈植物〉の分類だったり。 そして普通「新海苔」で詠まれることが多い・・・と、本意に辿り着きにくい点がいくつもあります。 いっそ「新海苔」であれば、めでたさやありがたさを全面にするところだけど、今回はやはり『寒』の文字がポイントとなるのだろうか?と今回もあれこれ思案しました。 それもまた楽し。/東京堕天使
●新海苔だと晩冬の生活の季語、寒海苔だと晩冬の植物の季語。海苔?き、海苔は初春の季語。めちゃくちゃややこしかったです。新海苔の生活の季語なら、人々の生活が見えてしかるべき。初物を喜ぶ、おめでたい要素があるかな。寒海苔はやっぱりその希少性、厳しい気候がはぐくむ恵みを特別ととらえなくては。また、海苔の形状も迷いました。岩についているのを採取するにも、春の海苔?きとの違いを出す必要がある。乾燥させる前の海苔を詠みこむのか、板状に乾燥させたものを詠むのかもはっきりわかるようにしたい。 今回、海苔は縄文時代から海苔は食べられてきたとか、平安のころから税の一つとして納められていたとか、とにかくびっくりするような歴史の長さを持っていることを知りました。歴史に負けず劣らず、その詠み幅も広かった。もうちょっと作れるかな。ただいま締切90分前。/播磨陽子
●「海苔」は初春の季語なので、「寒海苔」の季節感が悩ましかったです。また、甘海苔であって、青海苔ではないということですね。『暉峻康隆の季語事典』(東京堂出版)には、海苔は2月または三春の季語とされているとありました。『食材図鑑』(小学舘 2003年)で、日本で生産される海苔の現在の栽培品種は99%がスサビノリ栽培品種(とくに栽培しやすいナラワサスサビノリ系統)であり、野生のアサクサノリは絶滅危惧種にあげられているとあったので、古い事典をひきました。「アサクサノリ(浅草海苔)」で『大日本百科事典ジャポニカ第1巻』(昭和42年初版)に、産業上の種類として、「新海苔・寒海苔・かこい海苔・本場海苔・場違いもの」の区別が以下のように解説されていました。「新海苔は、その名のとおりでだいたい11月から12月に摘採・製造したもの、寒海苔は真冬の1、2月に摘採・製造したものとみてよい。ふつう新海苔は柔らかく、香気・色沢が良く、寒海苔は色沢は少し落ちるが味に「こく」がでるといわれる。かこい海苔とは製造時期のいかんにかかわらず製品を保存しておいたものをいう。」つまり「こく」が寒海苔の特徴ということに。ついで、「本場海苔とは東京都下の養殖場で産する製品をいい、それ以外での産品を場違いものと一括していたが、東京都下の養殖場がなくなった今日では、昔の本場海苔はなくなったわけである。」だそうです。アサクサノリ養殖は徳川家綱の時代に当時は浅海だった東京港区か大田区あたりで開始されたといわれ、幕府の庇護を背景に江戸ノリ業者の圧力で東京湾以外で養殖が行えず、幕末から各地でも行われ出したと。参考までに、さらに同書には「アマノリ属は、たいていの沿岸の岩礁・杭、他の海藻体上に着生し、晩秋から現れはじめて冬~春に繁茂し、以後衰退して初夏までは生育する。」とあり、「アサクサノリはやや早生品種、スサビノリは晩生品種、ウップルイノリは極早生品種で生長が速い。」加工は洗浄、塩分除去、細切し、紙抄きのように抄いて、「快晴の日に3~4時間以内で干しあがると光沢ある良品ができる。」とのことでした。/若生淡霧(わこたんのまま改め)
●1寒海苔(かんのり。晩冬、植物、傍題:なし)「海苔は冬から早春にかけてとれるが、浅草海苔は寒中のものがもっとも上質とされている」(「カラー図説日本大歳時記 冬」講談社、1981年、森澄雄)。2角川文庫「俳句歳時記第四版増補 冬」(2011年)では、「寒海苔」は「新海苔」の傍題として、また「生活」に分類されている。「海苔は本来春のものだが、冬のうちから出回るものを新海苔という。暮の贈答品などに使われる」とある。3「いちばんわかりやすい俳句歳時記 秋冬新年」(主婦と生活社、2017年、辻桃子=阿部元気)には「寒海苔」「新海苔」の記載なし。★ また、春の季語に「海苔」(初春、植物)があり、これとの詠み分けが難しい。「海苔」(春)は歳時記になんと説明されているか。「水中の岩石などについて、苔状をなす海藻の総称だが、とくに甘海苔またの名浅草海苔を指して言うのが普通である。暗紫色または紅紫色で、長さ十五から二五センチに達する。波の静かな内湾の、真水と汐水のまじり合う所に生じ、東京湾は産地として名高いが、海水汚染と埋立てで、絶滅に近い。九月ごろ干満線の間に海苔ひびと言って、竹を立てこみ、また楢や樫の枝など海苔粗朶を立て、筵の間には網を張り、海苔舟に乗って付着した海苔を採取する。~略~ 十二月から四月ごろまでで、二月までのものが良質である。~略」(上記講談社、山本健吉。傍題:甘海苔、浅草海苔、海苔粗朶、流海苔、拾い海苔、海苔干すなど)とある。確かに初春ごろにかかってはいるが、季節的には冬の季語のようにも読める。なお「海苔」「寒海苔」どちらの解説にも浅草海苔の記述がある・・。★ どうも春の「海苔」は岩に自然についたものを採るものではないような感じだ。おだやかな波と粗朶が見える。例句 海苔粗朶にこまやかな波ゆきわたり 下田実花 があり、山本健吉はこう書く。「表面に見える光景を述べながらも、見えない(海中や労働の)深部の働きさえも思わせよう。大自然の働きと人間の営みとの調和まで思いうかばせる細微繊細な観察と洞察の一句」と。植物季語でありながら生活季語分類の趣き。★ 植物季語でありながら、生活(あるいは人事)分類の季語の側面を持つものがある。「海苔」「寒海苔」とも、食用の一部の植物季語(および動物季語)と類似の論点がある。収穫・加工・購入・調理・食事のシーン。冬の季語を挙げれば「葱」「大根」「人参」「蕪」など、そして秋冬のすべての茸類の季語などである。以前の俳句ポストの兼題でもあった「石蓴」(春)もそうである。つまり「暮らし」である。冬の「寒海苔」も生活季語の匂いはしないだろうか。後述の「和布」にも生活(食事・採取を詠む)の匂いがする。「海苔」例句では、十句中、食を詠んだものが五句。あと五句はずばり海中を漂う海苔を詠んだものであるが。なお、「寒海苔」傍題に「寒海苔採り」というのは記載がない。★ 似た冬の季語に「黒海苔」(雪海苔)がある。「黒海苔」については、「荒海の岩石に付着し、若狭産のものが有名である。寒中に採り、雪海苔ともいう」(上記講談社歳時記)。うーむ。上記角川文庫、主婦と生活社版には記載なし。また、春には「海苔」とは別の単独季語として「和布」「鹿尾菜」(ひじき)「「海雲」(もずく)「石蓴」(あおさ。以前の兼題)「岩海苔」「青海苔」「松海苔」がある・・・。季は置いておくとしても「岩海苔」との詠み分けは難しいな・・。ああ、またとりとめのない文になってしまった。「海苔」と異なり、どこか厳しい感じ。視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚ぜんぶある季語だなあ。/すりいぴい
●①角川ソフィア文庫『俳句歳時記』、②ハルキ文庫『現代俳句歳時記』では共に「寒海苔」は「新海苔」の傍題で冬・生活(②では人事)。「海苔」は春・植物★「新海苔」について②「その冬初めて市場に出る海苔のこと。初冬から寒中にかけて採取したものが色・香りがよく賞味される。(中略)採取した海苔を刻み、すいて簀に干し、新海苔として一月ごろ市場に出る」とあり、久保田万太郎の「新海苔の艶はなやげる封を切る」を特徴的な例句として掲載★①「海苔は本来春のものだが、冬のうちから出回るものをという。暮の贈答品などに使われる」とあり、やはり贈答品を詠んだと思われる例句★②の「新蕎麦」には「『新米』『新酒』『新豆腐』などと同じく、『新』とか『初』とかを冠した季語は、賞美の心を第一に置くべきである」とある。ならば「寒」は?★昨年「寒椿」で組長は「寒」を立てた句をとられていました。「寒」は小寒から大寒を経た節分まで(1/5頃~2/3頃)の約30日間。この時分に作られた高級で美味な海苔…で当たっているのか?そして、そんな句を作れるのか私?今作ってあるのは植物としての句かも…次!次を作ります!/黒子
●季語六角成分図「寒海苔」より。(視覚)緑がかった黒が濃く艶やか。海、波、岩場、海苔粗朶、舟など収穫に関する風景。干す、詰める、調理の様子(後半は「海苔掻き(初春)」との詠み分けに注意)。(嗅覚)海苔の香が強い。磯、潮の香。(聴覚)冬の高い風音。岩場を打つ波の音。(触覚)若いうちに収穫されるため、柔らかい。(味覚)塩味、渋味、香ばしさ。口溶けがよい。(連想力)熨斗、水引、お歳暮のやり取り。暮れのはなやぎ、忙しなさ。寒中の労働。北海道、有明海。 ★味覚、視覚が強いが、触覚、嗅覚もあり突出した感覚はないという印象。季語の成り立ちとしては昨年の寒椿に似ており、元々は春の季語であるものを「寒」を付け晩冬の季語としている。 ★今回、寒海苔の正体が二点三点し、大変混乱しました…最初は寒中に岩場で収穫する岩海苔のイメージでしたが、私の持つ角川歳時記では生活季語で、新海苔の傍題でした。一方、俳句ポストの底本である講談社大歳時記では植物季語とのこと。ここで大混乱。 ★まとめると、海苔(岩海苔も含む)のうち、冬に収穫され出回るもの(生活季語)で、収穫される前の状態も含む(植物季語)。 新海苔はお歳暮の定番として暮の時期のはなやぎを体現するものであり、艶や色の濃さなど品質の高さを賛美する側面が強いのに対し、寒海苔は冬の岩海苔掻きに代表される極寒の海の厳しさ、労働のつらさへの思いが含まれている、という違いになるかと思います。寒海苔が新海苔に近い形で使われている例句もあり、はっきり分かれているわけではないと思いますが、寒椿と同じく「寒」の一文字をいかに担保しているかが句作のポイントとなりそうです。/碧西里
○植物か生活か。この分類は、歳時記編者の考えたによって変わってくるのでしょう。ひとまずは「寒」の一字を押さえた作品を探したい。さあ、私も木・金の選句にかかります。

◆季語雑学部
●季語雑学部  海苔を干す際に使われる海苔す(巻きすの一種)と呼ばれる、すだれ状の道具ですが、国内ではほとんどが竹製、もしくはプラスチック製やシリコーン製です。しかし、北海道では自生の竹が無い(一部南部にはあるが希少)ので、アイヌ民族が古来から籠などの収納容器を編むなどして利用してきたテンキグサ(ハマニンニク)というイネ科の植物を用いて海苔すを作っている所もあるようです。ムロツ、モロツなどとも呼ばれているものだそうです。ちなみにテンキグサのテンキとはアイヌ民族の作った容器のことを指し、ハマニンニクの方はニンニク臭があるわけではなく、ニンニクの葉に似ていることからの命名だそうです。/山香ばし
○ふうーん、私の故郷では竹製でした。懐かしい光景です。では、以下、さまざまな季語情報を♪

●手摘みの作業かと思ったら、ニュース番組でバキュームみたいな機械でドドドと吸い集めていた。/こま

●1)カラー図説日本大歳時記/講談社,S58によれば「海苔は冬から早春にかけてとれるが、浅草海苔は寒中のものが最も上質とされている」とある。どうやら寒海苔とは浅草海苔のことらしい。ところがnet検索すると「現在養殖されている海苔の99%はスサビノリ。アサクサノリは、水温や天候・水質などの影響を受けやすく収量が安定しない」「2008年絶滅危惧種」。。2)浅草海苔は場所なのか種類なのか?。海苔は細長い紐状と勝手に思っていたが「原色日本海藻図鑑/保育社,S31」によれば平たい形状『あさくさのりPorphyra tenera Kjellman、厚さ14μ?26μ。雌雄同株。潮間帯、特に湾内の潮間帯の竹・木上に生ずる。養殖海苔の主体である』。かたや、『すさびのり大型で長さ15?23cm,巾2?16cm,厚さ30?52μ、北海道では養殖の対象』どうやら北方の品種スサビノリが、養殖海苔の分野において席巻したようだ。色は、アサクサノリの黒に対してスサビノリは少し紫。 。3)品種,アサクサノリは絶えたのか?。鹿児島県出水市でアサクサノリの養殖が行われていた。島中良夫・さとよ夫妻が23年もかけて復活させた。「味、香り、口に入れたサクサク感。自分が思っていた理想そのままができてたんです。香りが工場いっぱいに漂って、みんなで感激して味わいました。泣くほどうれしかったですね。」ソーシャル&エコ・マガジン、ソトコトより引用。 いささかな寒海苔干せり香に立ちて /堀端蔦花 /としなり
●品種がアサクサノリと思われる鹿児島県「出水天恵海苔」を取り寄せ食べてみた。艶やかな黒と懐かしく濃い磯の香り。但し袋には「アサクサノリ」の文字は無かった。/としなり

●マンガの『美味しんぼ』に、ノリの養殖方法の変遷が描かれていましたね。古い本からで、すみませんがその頃の話ということで。【ひび】 ノリの胞子を着生させ生長させる資材、およびカキの採苗に用いる樹枝・竹類のこと。粗朶ひびは、かつてカキの採苗にも、ノリの付着にも多く用いられたもので、ナラ・カシなどの樹枝やマダケ・モウソウチクなどの葉のない竹類を2~3本束ねて海中に建てたもの。近ごろ、ノリにはヤシ・シュロ・化繊などで編んだ目のあらい網ひびや、割竹を簀の子に編んだ浮きひびが多く用いられている。 【ひび建式養殖 】 粗朶(そだ)ひびは、漁場の水深に応じ、カキには1~2メートル、ノリには2~5メートルのものを用い、浅海底に穴を開けて建て込む。(カキ -略-)ノリの場合は、粗朶を幅1・2メートル、長さ36メートルぐらいの間に50本ほど建てて1柵(さく)とし、柵と柵の間に舟が通れる水路を2~3メートルあけておく。 網ひびや浮きひびは、漁場に支柱を建て、ひびを水平に広げて潮の干満の時間に応じ、一日数時間干出する高さに張り込む。近ごろ、浮き流しまたはベタ長しといって沖合いの漁場に網ひびを広げ、竹などの浮きをつけて両端をいかりなどで定着させ、干出させない方法も行われている。(昭和45年 ジャポニカ大日本百科事典より)。カキの粗朶ひびは見慣れていますが、ノリに使われるのはより長いものが使われていたとありました。太田川放水路ができる前の、広島の江波は、ノリ養殖が盛んだったそうです。こうの史代さんの『この世界の片隅に』。ヒロインの実家が海苔を作っていました。寒中、ノリを干すシーンが見られます。/若生淡霧(わこたんのまま改め)

●海苔の胞子が貝殻に寄生して育つ(「ものと人間の文化史11・海藻」宮下章、法政大学出版局)との記述に、ビックリ仰天の私でした。/アガニョーク

●十六島岩海苔(うっぷるい岩のり)は島根県出雲市で採れる岩海苔です。食物繊維・各種ミネラルが豊富でノンカロリー。海藻類の中でも特に蛋白質が多く、大豆より質・量共に優れています。 風土記にも出てくる海苔で、日本で最も古い海苔とも言われています。 十六島海苔の採取期は寒さが厳しくなる12月初旬から翌2月頃までで、地元では『かもじ海苔』といい、お正月のお雑煮には欠かせません。とても美味しいので是非一度取り寄せてご賞味ください。真の寒海苔なので季節限定の販売のみですよ。/千鳥城@広ブロ俳句部カナダ支部

●処変われば(27)海苔 NoriというよりMakiと普通に巻寿司がドイツのス―パ―で売っているご時世になりました。子供のころの海苔巻きといえばかんぴょうとカッパが普通でしたが今はカリフォルニア巻からインサイドアウトまで多様です。たぶんFusionの結果日本的感覚でない趣味が加わったのかもしれません。イタリアンだって明太子パスタなどは日本独特で当のイタリア人は知らないでしょう。そのドイツの普通のス―パ―でおにぎりを売り出したのでビックリです。日本のコンビニ形式のおにぎりで具は混ぜご飯タイプでさすがに梅干しやおかかはありませんが、海苔がパリパリのあの包装です。値段は1,99ユーロでこちら感覚ではちょっとお高いですが、いったい誰が買うのでしょうか。ONIGIRIと書いて売っています。テレビの料理番組などで「Umami」旨味をわけのわからない解説で講習しているご時世です。ロックダウンでレストランの閉まっている当地ではもっぱら家庭料理とテイクアウトの毎日です。 /ぐれむりん
○1,99ユーロって日本円でいくらぐらいなんだろ?

◆俳句文法研究部
●形容詞+「む」の形の動詞(「深む」、「青む」など)がありますが、普通の古語辞典では他動詞の意味しか載せていません。「深む」であれば、他動詞マ行下二段活用動詞で「深くする、深める、深く思う」の意味しか載っていません。なので、「冬深む」というと、「冬を深める」「冬を深くする」と言う意味であるという考え方がある一方で、私なんかもそう思うのですが、素直に読んだら「冬深む」は「冬が深くなる」、「草青む」は「草が青々となる」と言う意味と解釈でき、これは自動詞であると考えられます。堀田季何さんは自動詞ですと言い切っておられましたが、私は、辞書にないけど、実態としては自動詞として使われているんだろうなと思いました。(大きい辞書持っている方、自動詞としても載っているかも知れないので調べてみてください。) 例えば、奥の細道の有名な「国破れて山河あり、城春にして草青みたり」の「草青みたり」は、「山河がある(残っている)」に対応して「草が青々と茂っている」と解釈するのが素直な気がします。他動詞だとなると、「城は春であり草を青々とさせる」というような読みになりますが、それでは草を青々とさせる主体が必要です。それこそ「春」じゃないかという方もいらっしゃるでしょう。組長、皆さんどう思われます?/ひでやん
○この問題は、私もずっーーーっと気になってました。みんなで調べてみましょう。

◆こんなお便り、質問届いてます!
●ぱりりっ!/こま
●執念めく食文化。/こま
●朝食の人類のパートナー。 /トマト使いめりるりら
●兼題のために、味付け海苔をたくさん食べました。同じ方が他にもいらっしゃると思います。/めりっさ
●寒海苔餅は季重なりだと思いました。/亀子
●なんとも難しい季語をまあ。1)分類が”生活/行事”または”植物”と不明瞭、2)多くの海苔関連の季語との差別化、3)新海苔の”子季語”として詠むことの是非、4)晩冬(1月5日頃~2月3日頃)のため季語に接触できない。天地の句が楽しみ。そういえば分類が”食物”ではないが美味しそうに詠まなくてよい…? /ツカビッチ
●海苔と寒海苔の違い、使い分けが難しいです/でんきゅう
●最近あまり縁ない兼題、難しい。/富樫 幹
●寒海苔は、柔らかくておいしいと言われています。 しかし、この時期、新海苔を味わうことができるのは寿司屋だけ。 その寿司屋もコロナが怖くて、寿司屋に限らず、ほかの外食もできなかった 1年でした。 では、スーパーで寒海苔を見つけて買うとしても、新のりを見つけるのは困難です。 つまり、今年は新海苔を味わっていない。 若し、寒海苔を味わっていれば、句もまた違ったかもしれません。 /風間昭彦
●寒海苔は生の物、干したものどちらもあてはまるのてましょうか?/妙女
●寒海苔 北国の海苔はゴワゴワとしていて噛みきれないようなのを食べた事があります。 それはそれで味わいがありますが、普通の売っている海苔が食べ慣れてます。/梨山 碧
●寒海苔はまだしもですけど、全く実体験で接点のない季語を使うときは、また聞きの情報や想像、イメージに頼ることになりますが、難しいですね。/理路
●乾物とばかり思っていた海苔にも、言われてみれば当たり前ですが、旬があって季語になるんですね。歳時記のほか通販サイトなども見ました。香りが高く艶があって華やか、手間暇かけた希少な高級品、お歳暮好適品。分類は人事・生活。類想を避けすぎると実景や実感からも離れてしまいそうな、難しい兼題ですね。なかなか数ができなくて時間ばかりたっていくけど、どうしようかなぁ。/離松
●海苔の産地、味付け海苔より多い寒海苔を炙っては考え、食べては考えています。/砂山恵子
●寒海苔、懐かしいです。このあたり昔はずっと寒海苔の産地で、どこいっても寒海苔が干されていました。/砂山恵子
●島で育った昔、岩場で取った海苔を色々に加工した記憶が蘇ります。/山茶花静
●子供の頃、海苔と言えば、缶に入った貰い物の味付け海苔でした。嫁いでから、漁場の親戚が年末にくれるビニール袋に無造作に入った板海苔を知りました。売り物にならない半端もののようですが、香りがあり、炙ると海苔の元の色、深緑に戻ります。黒い海苔は絶望や無表情をイメージしましたが、炙って復活する海苔には、逞しくも柔軟なイメージも持ちました。/山羊座の千賀子
●「寒海苔」手作りの工程をネットで読ませていただきましたが、本当に大変な作業ですね。 ひいおばあちゃんが、赤い火鉢のそばで、炙ってくれていたような記憶が蘇ってきました。「火鉢」も季語でしたが…/渋谷晶
●海苔は大好きですが、だからといって、簡単に句ができるわけでもなく、寒海苔の新鮮さ、香りの良さをどう表現したら良いのかと今回も苦戦しました。/小笹いのり
●私にとって寒海苔には言いようもない思いが詰まっています。/村上優貴
●寒海苔は私の大好物の一つです。今は懐かしい思い出となりつつあります。何故なら一昔前と違って、簡単に採れなくなりました。/村上優貴
●寒海苔大好きです。夫の実家が自分達で食べる分だけ作った物を我が家にも分けてくれます。私はこの海苔があればオカズ無しでもご飯を何杯でも食べられます。でも冷たい海でないと取れないので大事に大事に頂きます。/中村すじこ
○いかん、腹が減ってきましたね。(笑)

●海苔のシーズン初めが冬などとは全然知りませんでした。生命がある内にまた知恵をつけました。ありがとうございます。/ねずみ男
●寒海苔という言葉、初めて知りました。そういえば昔、子どもの頃はお正月に餅を焼いて食べる際、母が海苔を一旦火で炙ってから巻いていたなぁということを懐かしく思い出しました。あれが寒海苔だったのかどうか、今となってはもう聞く相手もなく謎のままですが(笑)私も、海苔を料理に使う際にはよく炙っていますが、それは湿気た海苔を美味しく食べるための方法という認識でしかありませんでした。日本語は知れば知るほど奥が深いですね。昔ながらの日本語を知ることで、忘れかけていた昔の記憶が蘇ってくるのも、また面白さです。/あなぐま家の母
●寒海苔で検索しても、情報も句も余り出て来なくて困りました。 句から受ける印象も、劇的なものはなくて、「五日便りって何?」と疑問が膨らむ句もありました。 (寒海苔や五日便りの文の奥   紫暁) /Karino
●句想を得てから「歳時記」を開いてみたら、「寒海苔や五日便りの文の奥」という例句が載っていて 使っている語句が近いので、内容がかぶっていないかを考えたのですが、「五日便り」の意味が調べても分からず、私の句の理解ではかぶっていないと思うのですがどうでしょうか?/藤井天晴
●海苔ではなく寒海苔である必要性や岩海苔や新海苔とイコールかなど悩み、ネットにも情報が意外と少なくいつも以上に苦戦しました。 季語道場を見てから作句したかった。 六角成分表を念頭になんとかひねり出しました。/むげつ空
●ネットで調べてみると、「寒海苔」の例句は少なく、代わりに「新海苔」の句が多くヒット。「寒海苔」は「新海苔」の傍題と考えるべきでしょう。 個人的によく参考にしている「きごさい」でも、「新海苔」を主たる季語とし、傍題として「寒海苔」「初海苔」をあげています。 兼題が、傍題である「寒海苔」である以上、「寒」の一字に着目し、「寒の内にとれる海苔」らしさを出せるよう句作をしたいところです。/多々良海月
●私の歳時記では、「寒海苔」は、「新海苔」の傍題として載っていました。新海苔は、お歳暮用の商品としての海苔を詠んだ例句が多かったです。寒海苔は例句がなかったのですが、「寒」という漢字から、冬の冷たい海で海苔を収穫している場面が思い浮かびました。 有明海苔の収穫のことを調べたら、夜中に船を出し海苔を摘み、昼間は海苔の乾燥、結束、箱詰めなどを行うそうです。真っ暗な海での作業は、寒くて怖そうだなと思いました。/打楽器
●寒海苔は「色」「におい」「感触」「味」と五感を沢山含んだ季語だと思いました。/真名まこ
●夏井先生 正人さま スタッフの皆様いつも有難うございます  今回の兼題(寒海苔)  歴史は古く縄文時代から食用にされていたとか!  長い歴史を経て現在(和食.日本人の伝統的な食文化)としてユネスコ無形文化遺産に  登録!日本が世界に誇るモノの一つですね/水夢
●寒海苔、facebookページを見ると寒の食べ物とあったので、改めて寒、小寒、大寒と言った句に質感があるのではないかと考えました。 海苔の成長サイクルを考えた時に寒に最も成長して生き生きとしているようなので、そこに他の季節の海苔との違いがあるかな?と感じました。 晩冬の季語ということなので、春はもうすぐという感覚もありそうです。/南方日午
●寒海苔、今までの季語で一番わからない季語でした… 傍題で岩海苔や新海苔があるのですが、寒海苔は、やはり寒さと結びついているので、どちらかというと寒い海で労働している人たちが浮かびました。去年出題された兼題「鱈場蟹」のようなニュアンスがもしかしたらあるのかもと感じたのですが、それを句にするのが難しくて泣いてます…/南方日午
●寒海苔を調べてみたところ、「岩海苔」とも言うそうで…… 海苔も種類があり、岩海苔はどちらかと言うと厚めで素朴な仕上がり。食感はやや固く、磯の香りが強め。 海苔にも色々あるんですね……!!!/日々樹 愛(ひびき めご)
●ただの「海苔」(春の季語)ではなく「寒海苔」ということに難しさを感じています。いずれ、「海苔」を季重ねなく「海苔」として使う工夫をしてみたいです/イサク
●手元にある歳時記には、「新海苔」の例句しかありませんでした。それらは喜びや期待そして光に満ちる句であり、今回の兼題が「寒海苔」であることは、その「寒」に採れる・採ることに焦点を当てて詠むことが求められるのではないか、と考えて作句しております。 /る・こんと
●普段の生活に、ちょっとした贅沢感というか、上質さを感じたい時に、寒海苔をふと添えるといいのかなと思いました。/間仁田彩
●寒海苔を普段気にしたことはないのですが、調べてみて、製造工程で、寒海苔が干されている写真を見ました。きっと、厳しい自然条件の中での生活の糧なんだろうなと想像し、寒海苔というピンポイントと、大海原というパノラマを対比してみようと思いました。/間仁田彩
●「寒海苔」最終日まで悩みました。裏表全て真っ黒けの海苔は、今の世の中のようですね。海苔の裏がチェリーピンクだったら可愛いのに…/久美
●兼題「寒海苔」は難しかったです。季語としての対象物ははっきりしているのに中々「俳句の種」の部分の語句が出てこないのは、私の普段の生活と、「寒海苔」を取り巻く風景や人々の生活との間の乖離が大きいからだとつくづく感じました。それでも何とか頑張って、今回も投句・ギャ句゛・回文の3点セットで投稿いたします。/戸部紅屑
●「海苔」に関連する季語が多いのに驚きました。シンプルに海苔、青のり、黒海苔、桜海苔、紫海苔、甘海苔、浅草海苔、海苔砧、海苔舟、海苔干す、そして親季語の新海苔、初海苔と、完全完備です。しかし、暖海苔は見当たりませんでした。それだけ、これまで日本人の食卓にあって当たり前の食物だったのですね。確かに、夫は私の作ったおかずが物足りないといつのまにか自分の目の前に味付け海苔のプラスチック缶をデンと置き、またその前に猫が鎮座し「僕にはいつくれるの?」とガン見している、という構図が始終見られます。海苔だけならば季節は、春。これまた、ややこしいですね。 /榊裕江子
●海苔に寒海苔、新海苔、初海苔という言い方あるんですね、初めて知りました、海苔の中でもこの時期の海苔が色艶香りも良いとは、格別な海苔なんでしょうね、実に美味しそうです、海苔といったらやはり、白飯ですねー炊き立ての飯に海苔、たまりません、食材をスーパーで買う現代では、スーパーの海苔に寒海苔があるのかは分かりません、海苔の専門店に行ってこの時季の寒海苔を買ってみたいものです/斗三木童
●「寒海苔」は「植物」季語か「人事」季語か歳時記によって違うので、どちらで捉えるか悩みどころでした。「植物」季語として捉えた場合には海に生えているところが主になるのかなと思いました。(食べ物にもなる「植物」季語を思い返すと、加工されてしまったものは季語の力が少し弱くなる気がしたので)「人事」季語として捉えた場合には買ったりもらったり食べたりがメインになるのかなと思いました。それをふまえ、「植物」季語としての「寒海苔」に向き合うため、ネットで「海苔 生産工程」「海苔 動画」と検索してみました!いろいろ調べて出てきた画像(動画)は幻想的な海も映していて、「これは表現したいなぁ」とお宝を見つけた気分です。あと、「人事」季語として「寒海苔」を捉えたときのことも。おいしそうかつ特別感があるように描くことに加え、「寒海苔」と「新海苔」の区別をつけるのが難しかったです。「新」という言葉に浮かびあがる「華やぎ」と、「寒」という言葉に少しにじむ年末の「疲れ」(?)の違いを出そうとしたのですが、これは「人事」季語の「寒海苔」をつかんでいるのか??/小鳥ひすい
●「植物」を詠むか「生活」を詠むかで悩み、四音の季語の扱いづらさに悩み、寒海苔漁を読めば「海苔掻き」の季重なりになるのではと悩み、そもそもさっぱりイメージが浮かばず、ひたすら四方八方に頭をぶつけ続けた今回でした。難しい…本当に難しいのですが、先輩ハイポニストのみなさんが仰る「難しい」ほどには、上手くこの難しさを理解しきれていない気がしていて、それがまたもどかしいのです…。/真井とうか
●今回ツイッターに「寒海苔は『植物』か『生活』か?」という問題が浮上しているのを見かけて気がついたのですが、前回私は兼題「鮫」に、「鮫寿司」を読んだ句を投句しておりました。もしかして私は、例えば動物としての「牛」を詠むべきところ、「牛ステーキ」の句を詠んでしまったのでしょうか…。結果は発表の日を謹んで待つとして、今までそういう点を気にしたことがなかったので、大変勉強になりました。(洒落神戸さん、いつも貴重な情報をありがとうございます。この場をお借りしてお礼申し上げます)/真井とうか
○牛を詠むべきところをステーキを詠んでしまった・・という反省が率直で笑えました。あ、私からも洒落神戸くん、いつもありがとう♪

●寒海苔を収穫するのは命懸けだという話を北海道の日本海側のとある海苔業者さんからお訊きしました。荒波の環境の上、寒くて凍える岩場は凍っているため足元が滑りやすく、命を落とす人も少なくなかったとのことです。そのため、寒海苔業者さんは減少しています。手摘みなのでよほどしんどい作業なのでしょう。そのため収穫量も少なく、高価なのだとか。ありがたみを感じます。/よしざね弓
●大森 のりのふるさと館というのがあり、行ったことがあります。もっと良く見て覚えておけばよかった、と後悔仕切りです。海苔を取り、洗って細かくたたいて、干して、ととにかく大変な作業だったようです。11月から4月までは、のりつけ体験というのができるそうです。体験すると良い句ができそうですね。 日常的には、焼きのりのパックか青のりくらいしかなじみがなくなってしまったので、イメージするのが難しいです。 寒海苔は新海苔の傍題として歳時記に載っていました。新海苔は食べる方の海苔のイメージが強く、寒海苔は寒々しい海苔作りの作業を思い起こします。海苔を取る作業をイメージしながら作ってみました。/葱ポーポー
●百聞は一見に如かずということで出雲の十六島(うっぷるい)海苔をお取り寄せしてみました。 板状なのでパリパリかと思いきや、しっとり!厚みがあってお吸い物にしても天ぷらにしても食べ応えがあって普通の海苔とは大違いでした。初めての味で美味しかったです。 イコール寒海苔なのか確証は持てませんが、この体験を軸に詠んでみます。/横縞
●神在祭の出雲に行った時、蕎麦屋のメニューに「十六島海苔そば」とあり。同行の友人が「めったに食べられない海苔なんだよ??」と興奮しきり。十六で「うっぷるい」と読む難読の極み。興味津々で注文したら、「すみません。まだ手に入らなくて。十二月にならないと~」と言われ、食べそこねてしまいました。以来冬になると「うっぷるいうっぷるい」と呟き続け、いまだ賞味していません。出雲風土記楯縫郡に「紫菜(むらさきのり)」として登場。宮廷・将軍家にも献上され、楯縫のものは最も上等であると。収穫は寒風吹きすさぶ時期、日本海の荒波が打ち付ける岩場で手摘みし、収穫は命がけ。岩場は先祖代々決まった家に守られているそう。今回主に、この「うっぷるい海苔」を念頭に句を作ってみました。/いしはまらんる
●九州では海苔と言えば有明海苔で寒海苔という印象は薄いです。それで東北、北海道あたりの海を想像して作句しました。/樫の木
●学生時代は、佐賀におりましたから、有明海は(星を見に)よく行っていました。午後の明るいうちに堤防について、天体望遠鏡などを設営して、暗くなるのを待ちます。泥の海の向こうに雲仙岳が見えていました。その頃は、シオマネキさん(俳人のことではない)やムツゴロウさん(畑正憲さんのことではない)と遊ぶのが面白くて、海苔には見向きもしませんでした。オシイコトヲシタ。 有明海は、潮汐の差が大きい海として有名です。本当に「見ている間に」水が寄せてくるのが、わかります。さっきまで、干潟に降りられたのに、ちょっと目を離している間に、海水がちゃぷちゃぷ寄せていました。海は、すこぶる臭いですが。いやぁ~なニオイの泥です。うっぷ。 有明海へ向かう道中には、たくさんの海苔の工場がありました。全国的に有名な会社の工場も、ありました。/星埜黴円
●11/19に海苔の簀を見に、木更津へ行きました。工業地帯に囲まれた海で、沖にはタンカーや貨物船が盛んに行き来していました。カイトサーフィン(小さなパラセールみたいな凧に曳かれて、サーフボードで海上を走り回る)などをやっている人もいました。古式ゆかしい景色はみられず、だいぶ現代的な寒海苔養殖地を見学してきました。/星埜黴円
●アイルランドの海岸線を散策したことがあるのですが、昆布のようなものが、吹きっさらしの風の中、崖の方で干されていて、はたはたとたなびいていたのを思い出しました。それは、寒海苔とは違うのですが、厳しい自然条件の中での、一種、生活力のようなものを垣間見たような気がしました。荒涼とした環境で、大事な食物を糧に生きる住民の生活を想いました。/間仁田彩
○アイルランドか~行ってみたい場所の一つ。ウィスキー美味そうやし(笑)。

●兼題「寒海苔」もしくは「海苔」についてです。 二十代後半の頃。 英国人男性に海苔を少々差し上げたところ、どういう根拠でこのようなことを言ったのかわかりませんが、 「この海藻には催淫効果がある」 と言われました。 まだ若いながらも、私は「では、日本人は海苔巻きやおにぎりを食べるたびに発情することになるのか?そんなわけあるか」と、少々あきれてしまいました。 今ほど「SUSHI」や日本食が欧米に定着していなかった時代だったので、彼は適当に思いつきで言ったのかもしれません。 しかし、この奇妙な「説」があまりにも強烈で、海苔を食べるたび繰り返しこの話を思い出してしまい、実にバカバカしい気持ちになります。 遠い日の困った思い出です。 しかし、兼題を見てこの話を思い出し、つい「官能」の句をよんでみてしまい‥‥‥複雑です。 渡邉くるり/渡邉くるり
●寒海苔といえば有明海、第二志望の大学の不合格電報が、 ノリフサクだったことは、いまだにわすれません。 第二志望とはいえ腹が立って仕方がなかったですが。/谷口詠美
○笑ってはいけないけど、笑ってしまった。二人とも、ファイト!

●投稿の際の「年齢」と「性別」ですが,どれかを選択しないと投稿できないことに疑問を持っています。特に「性別」においては,個人によっていろいろな「性」が存在する中で,「男・女」の選択肢しかないことは,それ以外の方々の投稿を拒むことになります。選択をしない権利を投稿者に与えて欲しいと考えます。/沢拓庵
○このようなご意見があることを、サイト運営の方へひとまず伝えます。

●俳句ポストでは句を投稿する際にコメントを付けられるようになっていますが、このコメントによって評価が下がることはあるのでしょうか。 例えば、句だけを読めば入選レベルでも、コメントによって、作者の意図と全く違う句になってしまっていることが判明することもあると思うのですが、その場合、ボツになってしまうのか、コメントを読まなかったことにしていただけるのかを教えていただきたいです。/はちゃ
○俳句そのものを評価してます。作品意図とのズレについて学びたいのでしたら、『おうちde俳句くらぶ』をオススメします。

●組長の「季語道場」の本を買って取り合わせ俳句の挑戦をはじめましたが難しいです。 季語に近すぎず遠すぎずと言われますが、そこまでも解釈できておりません。/びんごおもて
●取り合わせの方が、初心者には作りやすいと聞きます。初めに、俳句の種から入り、その後季語を付きすぎないように取り合わせる方法です。季語と付かず離れすぎずが、難しいと思っています。兼題がある場合は、逆に考えるといいのですか?/忍佳
○本サイトでは、兼題季語について共に挑戦することや、季語についての情報交換を第一義としてやっております。俳句一般の質問について、お答えしていく余力がありません。是非、YouTube『夏井いつき俳句チャンネル』のコメント欄に書き込んでいただければと思います。すでにお答えしている質問もありますし、これからのお答えリストに加えることができるかと思います。以上、よろしくご協力下さい。

●新しい投句・投稿システムについてのお願い
 投句・投稿フォームが新しくなっています。投句数の増加に伴って、仕分け作業に多くの時間を要します。以下の事項を守って投句投稿して下さると、組長の負担が大きく減ります。ご協力よろしくお願いします。

①俳句の欄には俳句のみ記入して下さい。一つの欄に一句を厳守。

②「俳句に対するコメント」の欄は記入する必要はありません。(特に気になることがあれば記入していただいても結構です。)

③「ギャ句」「聞き倣し季語」は俳句欄に記入して下さい。ギャ句の原句は「俳句に対するコメント」の欄に必ず記入して下さい。

④「兼題季語についての質問・考察・情報(火曜日「俳句道場」)」は、火曜日「俳句道場」への投稿です。

⑤「『俳句ポスト365』への感想・質問・要望・俳号の変更・各地の吟行情報など」「組長&ハイポニストたちへのお便り・近況報告など」はそれぞれ水曜日への投稿です。内容に合った欄に書き込んで下さい。

 

※『俳句ポスト365』の文字が小さすぎる?
 この問題に関しては「それぞれのパソコンの個性によって見え方が違ってくるので、統一して同じ大きさにするのが難しい」のだそうです。次の方法でひとまず対処して下さい。
 「CTRL(コントロール)」のキーを押さえておいて「+(プラス)」のキーを押すと、自動的に文字が拡大されます。同じ方法で「-(マイナス)」のキーを押すと小さくなります。一度この方法を試してみて下さい。

夏井先生

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