本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。
- 鷹発ちし岩の切つ先空に残る
- 一阿蘇鷲二
- 口笛になんとも鈍き鷹である
- 一阿蘇鷲二
- 鷹の空肺碧むまで顔を上ぐ
- くりでん
- 武蔵野の耳を切り裂く風を鷹
- くりでん
- 羽襖の鷹の掴んでゐる何か
- にゃん
- 臓物の湯気引きちぎる鷹の嘴
- にゃん
- 野兎は見たか地穿つ鷹の風
- 石井一草
- この村は平屋ばかりや鷹の空
- 石井一草
- 鷹暴く鴉の肉の桃色を
- 比々き
- 鷹の餉のけふは觜より猿の五指
- 比々き
- 祝祭のやうな死とげし空に鷹
- ぼたにこ
- 笑む家族や死にふさわしき日に鷹
- ぼたにこ
- 強く息吐いてや鷹の急降下
- 西川由野
- 0.9気圧を鷹の鼻梁かな
- 西川由野
- 光秀の城は湖底に鷹の空
- いさな歌鈴@坂本城…明智光秀によって築上され琵琶湖に面した平城。
- 諍ひの行方や鷹の空清し
- いさな歌鈴
- 島を去るわれにしほさゐ鷹高く
- いしはまらんる
- たたら踏む鷹の子すでにいかり肩
- いしはまらんる
- 鷹下りる地上のどこか銃撃戦
- おきいふ
- 鷹とまる古木に鷹の力かな
- おきいふ
- 丹念に臭ひを洗ふ鷹の爪
- ぎんやんま
- 鷹飛んで阿蘇の火口の広くなり
- ぎんやんま
- 雪を受け鷹てふささくれだつたもの
- すりいぴい
- 信州へ引っ掻き傷を残し鷹
- すりいぴい
- 鷹来たる青空がいま強張りぬ
- ふるてい
- さっき人を殺めたような鷹である
- ふるてい
- 密葬や影しなやかに鷹よぎる
- ほろろ。
- 死にいたる薬まつしろ鷹の影
- ほろろ。
- 天心の鷹や湖心に鈍る斧(よき)
- めいおう星
- 鉄柵に和毛絡まる鷹の留守
- めいおう星
- 鷹餓ゑて眸の静寂極まりぬ
- 霞山旅
- 飛ぶ鷹はみな磔刑のかたちして
- 霞山旅
- 鷹の目の澄みきりて子の攫はるる
- 仁和田 永
- 天頂より鷹しろがねの音となり
- 仁和田 永
- 未除染の野に散らばりぬ鷹の羽
- 星埜黴円
- 気配なく陽を背に鷹は来る、常に
- 星埜黴円
- 追ひかけて眼より冷え切る鷹の空
- 木江
- ソクラテスに著作あらずや雲へ鷹
- 木江
- ここからは日本の風や鷹渡る
- かつたろー。
- 鷹仰ぐ爪に数多の気魂かな
- かつたろー。
- 彼方とは鷹が見えなくなる処
- あずお
- たった今擦れ違った鷹父ちゃんだ
- あずお
- 鷹翔けよ空まるごとを君にやる
- Kかれん
- 龍神を追ふ風の渦巻きへ鷹
- Kかれん
- 鷹舞へりハイデッガーの翻訳書
- Mコスモ
- 未読の書禁書となりて鷹翔べり
- Mコスモ
- ユーカラの抑揚は火に鷹は風に
- okapi
- 鷹流る風にアペフチカムイの香
- okapi
- 鷹の爪獣の細き毛の絡み
- あつむら恵女
- 専用機内は皇子(おうじ)の鷹百羽
- あつむら恵女
- 還骨や鷹の目玉は月の色
- あまぶー
- 天上と地上の界決むるは鷹
- あまぶー
- 線量計は地を蒼鷹は天を
- いかちゃん
- 鷹や天ラフマニノフの響きあり
- いかちゃん
- 這うごとく眼光よぎるのすりかな
- いなだはまち
- 鷹爪を出すや連写の八枚め
- いなだはまち
- 鷹灯る身の裡の鷹飛びたがる
- ウェンズデー正人
- 鷹強し破戒のごとき爪の鉤
- ウェンズデー正人
- 廃校が決まったそうな鷹柱
- うさぎまんじゅう
- 鷹の舞ふ空より上を天と言ふ
- うさぎまんじゅう
- 二の丸守の鷹とおぼしき翳りかな
- きゅうもん@木ノ芽
- 肩甲骨を引き寄せ急降下鷹
- きゅうもん@木ノ芽
- 肩書の文字は小さし鷹渡る
- ギル
- 鷹が鳩喰らう息子の誕生日
- ギル
- あの鷹も雲の硬さを知っている
- ぐでたまご
- 鷹を撫でれば太陽のやわらかさ
- ぐでたまご
- 鷹の眼は人の終はりが見えてゐる
- けーい〇
- 飛ぶ鷹の爪は尾っぽに刺さりけり
- けーい〇
- 鷹去りて白髪頭になりにけり
- ことまと
- 鷹に息吹きかけられてより孤独
- ことまと
- 鷹仰ぐまなじり少し滲ませて
- こむらさき
- 鷹舞ふをウエットスーツのまま仰ぐ
- こむらさき
- 飛ぶ鷹のなんと行儀のよき御御足
- ざうこ
- 風と影すべり来てまだ鷹降りぬ
- ざうこ
- 鷹を捉へスコープゆつくりと凍る
- さとけん
- 鷹の目に映る人間傷だらけ
- さとけん
- 鳶の輪の上に鷹の輪江の電来
- さるぼぼ@チーム天地夢遥
- アンタレス盗んだか鷹の目が赤い
- さるぼぼ@チーム天地夢遥
- 天泣を薙ぐ一太刀や鷹しづか
- しゃれこうべの妻
- ハルちやんてふ鷹とらへたる緋のリーシュ
- しゃれこうべの妻@リーシュ:猛禽類などを係留する紐
- 大鷹や彳む我も空にいて
- シュリ
- 陽に透ける玻璃の性根青鷹
- シュリ
- 鉤爪の烈々と青裂いて鷹
- せり坊
- 鷹はとうに星の丸みを知つてゐた
- せり坊
- 切れ味の良き刃にひかり鷹の声
- たんじぇりん金子
- 逝くに善き頃ほひ空を鷹舞ひて
- たんじぇりん金子
- 底なしの蒼天鷹は星へとどく
- ちゃうりん
- 鷹が風捕えて痛き天の青
- ちゃうりん
- 肉塊と訝しげなる鷹の首
- ツカビッチ
- 雪の鷹一振りにして発ちにけり
- ツカビッチ
- 影までも澄むとき鷹は鷹となる
- ツナ好
- 鷹ぐおんといのちを攫いとる構え
- ツナ好
- フィヨルドの頂を鷹引つ掴む
- どかてい
- 心にはこゝろを刺すよ逃ぐる鷹
- どかてい
- 大鷹や小さき柩の小さき窓
- としまる
- 大鷹や神住む森の結界門
- としまる
- 鷹の觜に狙はれて耳ぴくぴくす
- トポル
- 青鷹やアルプスの半分は峪
- トポル
- 荒鷹や安土の月に爪の痣
- トマト使いめりるりら
- 須臾に去る鷹に帆影のきれつぱし
- トマト使いめりるりら
- 鷹昇るたちまち空は蒼から青
- はまのはの
- この世に音などないように鷹飛来
- はまのはの
- 火葬場や魂掴み上ぐる鷹
- ひでやん
- 荒海の贄となる気はなかろ鷹
- ひでやん
- ジミーペイジのギター鷹の強襲
- ヒマラヤで平謝り
- 転職を決めた青空鷹が往く
- ヒマラヤで平謝り
- 鷹渡る火玉の落つる山蔭を
- ふもふも
- 山統ぶる大鷹神となる途中
- ふもふも
- 水平を脱ぎ捨て鷹の剥き出せり
- ベーグル
- 一切は白に谺す鷹の空
- ベーグル
- 鷹の眼や手を振る我は可笑しからう
- まあぶる
- 青空に輪郭の美し鷹昇る
- まあぶる
- 喧騒に立ち憧憬の鷹を追う
- まこ@いつき組広ブロ俳句部
- ジオラマのやうな世界に鷹下りて
- まこ@いつき組広ブロ俳句部
- リハビリの義足つめたき鷹のこゑ
- まこちふる
- 風のいろ臭ぎわけ鷹の枝ひとつ
- まこちふる
- 叡山や悟りのあるとすれば鷹
- まんぷく
- 鷹の歌夜明けは空に収まらず
- まんぷく
- 鷹を見に来てまだ温き握飯
- みつれしづく
- 鷹一羽にわかに無言なる梢
- みつれしづく
- 鷹の目を避けて偽り記事を書く
- むげつ空
- 鷹空へ母は私を愛したか
- むげつ空
- 鷹は風とらえて遥か播磨富士
- ももたもも
- 鷹棲まふここは天領伊勢国
- ももたもも
- 白銀と名づけし鷹をしばらく見ず
- る・こんと
- 鷹の羽を拾ひて行けば流刑の地
- る・こんと
- 真白斑の鷹ぬれている古戦場
- 一斤染乃
- 万葉の空ゆたか真白斑の鷹
- 一斤染乃
- 蒼く褪めてゆくビル街鷹を見た
- 横縞
- 蒼鷹の高度までを現世とする
- 横縞
- 山脈を従へて鷹滑空す
- 佳山@水戸
- 悪僧の名を持つ崖ぞ鷹の眼ぞ
- 佳山@水戸
- 贖罪の塔のきはみや鷹ひとつ
- 可笑式
- 鷹疾し空に太刀筋残すかに
- 可笑式
- 踏み付けて鷺の嘴かはし鷹
- 夏 湖乃
- 捕らはれて鷹の爪より見る山河
- 夏 湖乃
- 戯言の届かぬ高さ鷹の舞ふ
- 花伝
- 鷹の目の金色は未練なき色
- 花伝
- 鷹の目に山あり海あり吾のあり
- 花南天anne @TFP句会
- 半島統べる鷹よ神代の森今も
- 花南天anne @TFP句会
- 鷹見えて今日は吉日小さき窓
- 海野碧
- 透き通るほど青からう鷹の空
- 海野碧
- 飛ぶ鷹の爪をこぼるる黒きもの
- 樫の木
- 子を殺め鷹と化したる女とぞ
- 樫の木
- 鷹檻に病禍の空を透かし見る
- 叶
- 大鷹や熊野は深き森の國
- 叶
- 鷹の空人の足では踏めるまい
- 間仁田彩
- 鷹の空自由はあった若かった
- 間仁田彩
- 喰ひ了えた鷹鉤爪の血を落とす
- 関津祐花
- 汐留も遺跡とならむ逸れ鷹
- 関津祐花
- 鷹澄みて近道のまだ濡れてゐる
- 舘野まひろ
- 鷹とんで口笛吹いてゐるここち
- 舘野まひろ
- 青鷹光の粒をこぼしおり
- 喜祝音
- 大鷹の滑る虚空はしなりけり
- 喜祝音
- 鷹の眼孔地軸の貫きたる
- 亀の
- 大鷹や天動説のど真ん中
- 亀の
- 鷹の眼の瞳の淵の色は金
- 亀田かつおぶし
- 鷹鳴けば退屈な空発火せり
- 亀田かつおぶし
- 詩人詩を紡ぐ如鷹風紡ぐ
- 亀田荒太
- 来る鷹の美しく去る鷹なほ美しく
- 亀田荒太
- 日に消えて日より放たれ鷹の翳
- 蟻馬次朗@TFP句会
- もろがへり仏師彫りあげたるごとき
- 蟻馬次朗@TFP句会
- 鷹の目はりゆうりゆう我を恋せよと
- 久我恒子
- ここからは鷹の風なりことに銀
- 久我恒子
- 平原や鷹を指す鉄塔に錆
- 宮坂暢介
- 鷹羽ばたけば太陽の沈みゆく
- 宮坂暢介
- 大空に鷹嗚呼俺は負けたのか
- 宮本象三
- 大鷹や海の向こうの選挙戦
- 宮本象三
- 鷹一羽軍師のごとく天守より
- 玉響雷子
- 胸の檻開きて鷹を放ちけり
- 玉響雷子
- 落城のはじまり鷹の高さより
- 古瀬まさあき
- まづ眼より啄む鷹の尖りきる
- 古瀬まさあき
- 鷹一羽野にしづもれる風の脈
- 古田秀
- 朱の傘の翳りうつくし鷹一瞬
- 古田秀
- 鷹ちぎる血の肉片の旨そうな
- 向原かは
- 鷹見上ぐまた少年の眼して
- 向原かは
- 断崖を断崖たらしめてる鷹
- 広瀬 康
- 鷹の目に微塵も隙間なき殺意
- 広瀬 康
- 窓越しに鷹ばかり見て今大人
- 江藤すをん
- 空に鷹金子みすゞが好きじゃない
- 江藤すをん
- 鷹飛ばし江戸は百万人の町
- 高橋寅次
- 津々浦々大鷹はばたいて日本
- 高橋寅次
- 鷹翔つて貴族のやうな食べ残し
- 高橋無垢
- 皺ひとつなき大空を鷹ゆけり
- 高橋無垢
- 鷹知るや風が過去形持たぬこと
- 高田祥聖
- 豆電球ほどの太陽嬲る鷹
- 高田祥聖
- 鷹になることは叶はず今此処に
- 国代鶏侍
- 鷹去りてしづかな空の戻りけり
- 国代鶏侍
- 空を鷹ひりひりと森張り詰める
- 斎乃雪
- 鷹去るや手の切れさうな風残し
- 斎乃雪
- 献上す玉、絨毯、鷹十羽
- 三浦にゃじろう
- 皿洗う死体清める川へ鷹
- 三浦にゃじろう
- 横田基地領空を鷹の真つ直ぐ
- 山本先生
- 鷹の黄はみんなすきだつたクレヨン
- 山本先生
- 爪の餌を裂く鷹しばし此方見る
- 山名凌霄
- ワシコフの届かぬ高さ鷹舞へり
- 山名凌霄
- STAFFONLYの鉄扉開いて鷹
- 司啓
- 曲線を集約させて尖る鷹
- 司啓
- 鷹発てり相聞歌やも知れぬ風
- 七瀬ゆきこ
- 闇深ければ星瞬きぬ夜の鷹
- 七瀬ゆきこ
- 粗矢を矧ぐ峠に鷹の声遠し
- 若生淡霧(わこたんのまま改め)
- 血一滴こぼさで鷹の毟りけり
- 若生淡霧(わこたんのまま改め)
- 千年の都はしづか鷹渡る
- 秋熊
- 燃え尽きやしまいか風の蒼鷹
- 秋熊
- 鷹の眼の奥ははちみつ色の湖
- 渋谷晶
- 千年を琥珀ねむれる鷹わたる
- 渋谷晶
- シャッター越しに雄の鷹雌の鷹
- 松井くろ
- 青空に呼び止めらるる鷹の羽
- 松井くろ
- 鷹の声牛反芻の途中かな
- 城内幸江
- 鷹の目は太平洋の端を見る
- 城内幸江
- かの森のみささぎ統べる鷹の影
- 常幸龍BCAD
- 鷹の目よ吾が心臓に罅あるか
- 常幸龍BCAD
- 凶の字を崩さず鷹の滑空す
- 新蕎麦句会・凪太
- 鷹すでに方程式を解いた顔
- 新蕎麦句会・凪太
- 鋭さに翼の生えて鷹となる
- 深山紫
- 鷹はるか神を射程に旋回す
- 深山紫
- 天界の鷹魂を選び抜く
- 酔下弦
- 荒鷹の一刀彫の面構へ
- 酔下弦
- 鷹の眼になって飛んだら腹が減る
- 雀浪乱
- 晴れた日は天狗の鼻も鷹とめる
- 雀浪乱
- 鷹や朝鉤爪伸ばす空の蒼
- 世良日守
- 大鷹の飛び去る空を埋める星
- 世良日守
- 鷹柱見上げ孤独を忘れたり
- 青海也緒
- 鷹のため雲なき空を用意せよ
- 青海也緒
- 鷹が羽を窄まば時の止まりけり
- 青柿
- 地に影を刻むが如く迫る鷹
- 青柿
- 鷹飛びて白紙の空の燃え上がり
- 青田奈央
- 鷹飛んで新たな地平軋みけり
- 青田奈央
- 星あまた横切る鷹の口に栗鼠
- 青蜥蜴
- 缶蹴りの鬼の頭を鷹の影
- 青蜥蜴
- 鷹は陽へ廻りて父の翳となる
- 石川聡
- 鷹墜ちてやがて樹海の沖へ浮く
- 石川聡
- 大鷲急降下くちばし過たず
- 石塚彩楓
- 海に座す大岩に弊鷹舞へり
- 石塚彩楓
- 関門地区は晴れぼくが鷹になる
- 赤馬福助
- 飛べない鷹は誰の餌になるのか
- 赤馬福助
- 東京は断崖の街鷹の棲む
- 雪井苑生
- 眼下往く鷹を見てゐる嵌め殺し
- 雪井苑生
- 鷹舞つて樹海のぎゆんと竦みけり
- 雪陽
- 突風にひつくり返るもろがへり
- 雪陽
- 鷹の目の奥の鷹の餌の私
- 千仗千紘
- 物言わぬ天へ穿たれ鷹は落つ
- 千仗千紘
- あの鷹の縄張りらしい裏の畑
- 川越羽流
- 神の手とたはむれて鷹降りて来ず
- 川越羽流
- 鷹過る町に光の滾りつつ
- 早田駒斗
- 鷹の眼はエジプトよりも黄なりけり
- 早田駒斗
- 天空に風あるらしき鷹流る
- 蒼空蒼子
- 空に鷹香具師の商いまずまずで
- 蒼空蒼子
- 移民せり焼けゐる空を鷹の影
- 足立智美
- 一秒や鷹の口より鶏の脚
- 足立智美
- 断崖を鷹は獲物と転げ落つ
- 多々良海月
- 鷹の眼に金の太陽飼うてをる
- 多々良海月
- ネズミなぞ鷹の目だけで殺せさう
- 鷹星
- 鷹鳴けばガラスの空を引っ掻けり
- 鷹星
- 鷹のみがラストトーキョー見てました
- 谷口詠美
- 死に立ての父が見てゐた鷹仰ぐ
- 谷口詠美@死の直前、父は、肝性脳症からよく妄想を見ていて 鷹が窓の外にいるとよく口走っていました。
- 鷹飛ぶやバイオリン弾く肩甲骨
- 丹波らる
- 鷹が覆うから明日が見えないんです
- 丹波らる
- 雨止みて光射し入る鷹の羽
- 短夜の月
- 鷹去って空がふううっと息を吐く
- 短夜の月
- 滑降す二秒の鷹を十連写
- 池内ときこ
- この鷹にして岸に上ぐこの大魚
- 池内ときこ
- 一点に縫い留められし鷹の天
- 朝月 沙都子
- 虚空から落ちるナイフのやうに鷹
- 朝月 沙都子
- 鷹の目をぬすみてむかふ歌舞伎町
- 禎乃
- 闘ひし鷹のきのふは遠くなり
- 禎乃
- 伊太利亜のマフィアのボスの飼う鷹よ
- 泥塗れのポスト
- 鷹に見とれて水銀灯にぶつかりし
- 泥塗れのポスト
- 翻る空の真裏へ鷹ひとつ
- 天陽ゆう
- 鷹渡る風の結界解きにけり
- 天陽ゆう
- 断崖に鷹の家系図脈脈と
- 斗三木童
- 鷹営巣すニューヨークの学舎
- 斗三木童
- 鷹ひとつ奉納相撲あった村
- 渡野しえん太
- 鷹巡る尾根が防空識別圏
- 渡野しえん太
- 天空の無垢を統べ鷹の一点
- 冬のおこじょ
- 跳ぶ雲を駆けるカデンツァ青鷹
- 冬のおこじょ
- 半分の鷹は雌なり母性なり
- 冬樹 立
- 職辞してのちの長さよ鷹の谷
- 冬樹 立
- 鷹でゐることに疲れてしまはぬか
- 当卯
- 鷹鳴くや松枯病の松数多
- 当卯
- 鷹ひとつ過客の眼喜ばす
- 藤色葉菜
- 鷹の目に金のロザリオ潤みけり
- 藤色葉菜
- 鷹翔つて高架水道遺跡めく
- 内藤羊皐
- 人売りのこゑの響みに鷹眠る
- 内藤羊皐
- 東京の小さいことよ鷹の影
- 南風の記憶
- 鉄塔の行進しさう鷹の声
- 南風の記憶
- 墓石踏みつけ鷹の眼の透きとほる
- 南方日午
- 鷹の飛ぶ空の阿吽の軋みたる
- 南方日午
- 鷹は立つ山の鼓動のざわつきに
- 二重格子
- 見目麗しき鷹に敬語を使いたい
- 二重格子
- 鷹撥を打つかに群れを分断す
- 播磨陽子
- 身悶えは鉤づめつたふ鷹しづか
- 播磨陽子
- 鷹を見るまなこ啄む鷹の嘴
- 板柿せっか
- 老人にベンチ大鷹に天穹
- 板柿せっか
- 家康の鷹なら今は動くまい
- 稗田鈴二郎
- 空を鷹はすべりっぱなしかもしれぬ
- 稗田鈴二郎
- 鷹鳴くやかかあ天下の地に嫁ぎ
- 服部勝枝
- ゆったりと鷹舞う昼の中華街
- 服部勝枝
- 水晶をつらぬく如き鷹の眼よ
- 福蔵
- 鷹を見て人から遠く離れけり
- 福蔵
- 鷹鎮まる清らなる毛を嘴に
- 平本魚水
- 空飢えてをり蒼鷹の覥然と
- 平本魚水@覥然=てんぜん
- 玻璃千丈とほして鷹の見ゆるかな
- 碧村
- 鷹をのみ愛せし王を愛しをり
- 碧村
- うす玻璃のたましひ寄せて鷹眠る
- 蜂里ななつ
- 存分に嘴を拭ひて鷹の昼
- 蜂里ななつ
- 鷹滑降歪む相対性理論
- 堀口房水
- 鷹の目に棲めれば涙譲るのに
- 堀口房水
- 曇天の回転支点として鷹
- 明世
- 鷹立てば人めく腿の太きこと
- 明世
- 清談の父子ほがらかに鷹の海
- 門前町光乃
- 羽根ひとつ贄に落ちたり鷹の爪
- 門前町光乃
- 衛星の軌道の見ゆる鷹の夕
- 也和
- 掴めずに垂れ下がる爪鷹揚がる
- 也和
- 谷底へまづ獣落ち鷹降り立つ
- 夜行
- 文明は運河に沿うて空を鷹
- 夜行
- 大鷹や小さき商ひ残す谷戸
- 蘭丸結動
- 大鷹や陽のあるうちに終はるバス
- 蘭丸結動
- 同じ鷹仰ぐ野栗鼠と測量士
- 利尻
- 鷹みあぐ児らを数ふる教師かな
- 利尻
- 還らざる机に鷹の羽根ひとつ
- 龍田山門
- 心臓を掲げて鷹を待ちにけり
- 龍田山門
- ミカエルの剣しづかなる鷹の翳
- 令ちゃん@花芭蕉
- 鷹よぎる計画道路監視カメラ
- 令ちゃん@花芭蕉
- 八つの爪ぎりとめり込む音や鷹
- 蓮花麻耶
- 龍の目を掴むや鷹の深き爪
- 蓮花麻耶
- 大鷹の震へて糞の五秒前
- 洒落神戸
- 横顔の優りて凛々し蒼鷹
- 洒落神戸
- 病床のヨブ記を鷹の羽音かな
- 脩平
- 青墨の鷹といふ字のごとき鷹
- 脩平
- 鷹の影仔犬ゆっくり追ひ越して
- 芍薬
- 鷹の邪魔するもの全て死罪とす
- 芍薬
- 鷹に咬まれたか野犬の猜疑心
- 霏々
- やめられぬ咬爪癖や空に鷹
- 霏々
- 鷹降りて空の広さを仕舞い込む
- かもん丸茶
- 鷹の死ぬ山は生まれし山といふ
- かむろ坂喜奈子
- 生涯を鷹と暮らしつ軒の薪
- かんこ鳥
- 鷹飛ぶや浜辺に「離岸流注意」
- 安溶二
- 城跡は真っ平ら鷹旋回す
- 小豆白虎
- 鷹渡る西に抜き身のような月
- 小林妙
- 羽ばたけばやや反り返る鷹の羽
- 中岡秀次
- 弾丸と化す鷹の目に野は狭し
- ウィヤイ 未樹
- とぶ鷹の裏も表もみづみづし
- ぐ
- はやぶさや火の色きよらかと眺む
- RUSTY=HISOKA
- 鷹の目や六三四の塔の朝青し
- 28ひろきち
- 鷹として生まれた訳を海に聴く
- 98
- 鷹一瞥し正鵠を射抜くなり
- ⑦パパ@いつき組広ブロ俳句部
- 鷹翔ぶや離島ゆるりと昼さがり
- Dr.でぶ@いつき組広ブロ俳句部
- 戦意とは違ふ鷹はただ空腹
- GONZA
- 鷹詠む日初男孫は生まれけり
- HNKAGA
- 鷹来るや爪になにやら掴みをり
- KAZUピー
- 火葬場の森高くして鷹の宿
- PON
- 鷹わたる空はあんなに高かつた
- syuusyuu
- スクラップ処理場を鷹どこまでも
- あいだほ
- くっきりと鷹の輪郭いさぎよし
- あおのめ
- 蒼天の無限鷹の目の深淵
- アガニョーク
- 鷹集ふ松陰こはき人だつた
- あさのとびら
- 第二宇宙速度で鷹の降下せり
- あみま
- 鷹の鉤爪のめり込む兎の眼
- アロイジオ
- 日輪へ距離を縮める鷹の影
- アン
- 親知らず抜く日遠くで鷹の鳴く
- いく葉
- あおあおと空すきとほる鷹光る
- イサク
- 鷹のいない銀河の滝の空は嘘
- いしい美髯
- 鷹一つ大空の息苦しさよ
- いち坊
- 鷹の羽の擦るる音を聞きにけり
- うすけ
- 空の門閉ぢて大鷹消へ去りぬ
- うづら@第二まる安
- 鷹の眼のとらえる白き喉仏
- うに子
- 獲物裂く鷹の目しんと据わりおり
- うま子
- 溢るるも声になさざる怒気の鷹
- ウロ
- 鷹の目をふさぐ心が死んでゆく
- えりいも
- 風背負い力抜きけり老いし鷹
- おうれん
- 風纏ふ鷹に預けしぼやきかな
- おくにち木実
- 朝靄の枝に鷹てふ神佇む
- オサカナクッション
- 山削るユンボ音鷹旋回す
- おたまじゃくし
- 藁匂ふ領域まで降るる鷹よ
- カタツムリ
- 針の朝シャベルの音と鷹の声
- カルメ狐
- 腸のまろび出たるを鷹食えり
- カンガルーのしっぽ
- 過たず吾のもとへ落つ鷹の羽
- キートスばんじょうし
- 大鷹や羽に羽音を抱きたる
- キッカワテツヤ
- 鷹渡る玄界灘の時化激し
- きなこもち
- 鷹が飛ぶ後ろに夜を引き連れて
- クウシンサイ
- もろがへりトリルレガートクレシェンド
- くま鶉
- 羽の端のまづと開いて大鷹ぞ
- くらげを
- 鷹まっしぐら地を掃く影もまっしぐら
- くろべぇ
- トパーズ色鷹の目くきり柵を抜け
- クロまま
- 風に鳴く撓められたる鷹一据
- コナラ
- 大空の封緘として鷹一羽
- こま
- サイレンを鷹の左翼が掠め飛ぶ
- さくやこのはな
- 鷹のくちばし黄色に虹がまじる
- さくらちゃん
- もろがえりひとつ日和を聴いてみる
- さとし
- 鷹の眼の瞬時も怠惰なかりけり
- さぶり
- 明るき水の心臓をもぎとる鷹は
- さ青
- 鷹一つ邑の乙女に真名呼ばれ
- しかもり
- 蒼天を引つ搔くやうに鷹の翔ぶ
- じゃすみん
- 反転す鷹の地軸や四十五度
- しゅうせい
- 一本の骨と化す鷹滑降す
- じょいふるとしちゃんじょいふるとしちゃん
- 夕暮れの大空絞る鷹柱
- ジョビジョバ
- 鷹の目は金色世界は剥き出し
- スパイみかん
- 鷹柱風の怒りを捉へたり
- そうり
- 鷹翔ぶや父は田畑の守り神
- そまり
- 街の鷹ビルの谷間に風拾う
- だだちゃ豆
- 鷹迫る一瞬空が引き締まる
- たま走哉
- 鷹降りる府立医科大病院前
- ちびつぶぶどう
- 夜明けのアスファルト鷹とびあがる
- ちょろたこいん
- 太陽の黒点近づく鷹の羽
- つきのひと
- 鷹の目や駅伝コース試走する
- ツユマメ末っ子@8歳
- 鷹行きて愛をほどくも塵ばかり
- テツコ
- 校章は鷹を象る空を鷹
- でらっくま
- 茜雲風に呼ばしむ鷹一羽
- てるきち
- さびしくて心に鷹を飼う男
- ドイツばば
- 蒼穹を統べる旋回玄き鷹
- トウ甘藻
- 太陽をついばむ鷹よ鷹となる
- どくだみ茶
- 溶接の軋み鳴く乾ドック鷹
- としなり
- 荒磯の波光や鷹の羽づくろひ
- とも子
- 見上ぐれば鷹は目眩のする黒さ
- とりこ
- 少年の鷹の巣見むと断崖に
- とんぼ
- 鬼の砂千年探す嬢と鷹
- なつめモコ
- 風に縫い留められた鷹滑空す
- ねこごはん
- フロイトとユングに明けた朝に鷹
- ねずみ男
- 鷹渡り賜へ城下に鷹匠町
- のつり@島根県松江市鷹匠町
- 鷹の眼の角度厳しく引きあがり
- のぶ子
- 第一希望は風葬鷹になる
- のら
- 30倍スコープの視野鷹来たる
- パーネ・メローネ
- 魚つかみ水面剥ぎとる如き鷹
- はなあかり
- 子に持たす勇者のしるし鷹の羽根
- はまゆう
- 鷹啼くや三島由紀夫の胸の内
- はむ
- 嘴の赤や母喰うた大鷹
- はるく
- ひた向きな我は無敵ぞ鷹渡る
- は志むら
- 鷹の目の上向きてけふ何日和
- ひなた和佳
- 電池抜いて捨つる玩具や蒼鷹
- ひねもす
- 大鷹は皇居の空を遊びけり
- ひろ史
- 鷹渡る飴玉一つ口へぽい
- ひろ志
- 教師より遁げし十五の空に鷹
- ブービー
- 快晴やかごめかごめと鷹一人
- ふぇるま
- チャルメラにハモりし鷹の猛々し
- ふくろう悠々
- 空に鷹をれば大地の鎮まれり
- ふとまき
- 夫撃ちし鷹の眼光我を射む
- ふみ
- 針揺るる方位磁石に鷹の影
- ペトロア
- 鷹の声降つて水打つ谷の底
- ほしのあお
- 鶏絞める一部始終を睨む鷹
- ほしの有紀
- 口腔に血の味みちて鷹の声
- ほろよい
- 青鷹よ信長の腕太からむ
- まぐのりあ@蚊帳のなか
- 鷹柱病棟の窓さわがしき
- まこと
- 体より心を高く飛べよ鷹
- まどん
- 鷹の目の山河を統ぶる朝かな
- みくにく
- 鷹啼や巡業バスのタイヤ換へ
- みのる
- 鷹の目に映る山河の美しくあれ
- みやかわけい子
- 嘴に光の欠片青鷹
- みやこわすれ
- 鷹飛びて死に向かふ日を思ふ頃
- ムーン大佐(み)
- 峡谷をゆんゆんゆんと鷹渡る
- むったん@狐狸山会
- 警察学校の姿見に鷹一閃
- むらぴ
- 青天の鷹落ち来たり兜町
- もせきのこ
- 浅間山噴煙割いて鷹一つ
- ルイボス茶
- 鷹渡る岩櫃山に真田見む
- をぎやかなた
- 矢形尾の残像鮮烈なるや鷹
- ユク
- どうせなら鷹に連れ去られたき過去
- よしざね弓
- 森巣場の鷹飛ぶ果ての剣ヶ峰
- るるの父
- 曇天を行く鷹の周りだけ青い
- るんやみ
- 羽は風目は時捉え鷹よ飛ぶ
- 阿波豊
- あれはきつと鷹と言はれてさうと答ふ
- 葵新吾
- 鷹の巣のありてふ岩や松生ふる
- 悪七兵衛
- 鷹のいる書斎父より譲り受く
- 綾竹あんどれ
- 跳ねあがる大筆の先鷹の声
- 安
- 大鷹や砂漠に浮かぶ摩天楼
- 安春
- 塵網は眼下に遠し鷹は行く
- 案山子@いつき組広ブロ俳句部
- 大鷹や刀棄てたる新天地
- 伊奈川富真乃
- 神隠し彼の日も鷹が出たと云ふ
- 伊予吟会 宵嵐
- 鷹柱逸れし鷹あり海わたる
- 井上きよこ
- 鷹飛ばす夕暮れ色の通信社
- 磯野昭仁
- 鷹過ぎる山は輪郭うしなへり
- 阿山季思
- 据ゑし鷹みなぎりて待つ次の撃
- 位相朗
- 目力の失せて幾年鷹ねむる
- 一走人
- 最果ては北か南か鷹渡る
- 一日一笑
- 清正の湧水映す白き鷹
- 雨霧彦@木ノ芽
- 次々と風手懐けし鷹真上
- 卯年のふみ
- 鷹あおき空なめらかにはがしゆく
- 浦野紗知
- 蒼天の極み一気に鷹となり
- 閏 務 (うるうつとむ)
- この鷹はかのもののふが愛でし鷹
- 影山らてん
- 鷹追うて飽く頃空のいよよ濃し
- 遠音
- 鉄塔の鷹ドクターヘリは点となり
- 塩の司厨長
- 鷹飼われ金環の眼の衰へり
- 岡本 戎
- 鷹の目よ厳めしき明治の祖母よ
- 音のあ子
- 鷹の点空の端に薄くなりけり
- 音人妙歌
- ひとすじの鷹はひかりに追はれけり
- 火炎猿
- くゑといふかたちの口で死んだ鷹
- 花結い
- 日の本の匂ふ翼や青鷹
- 花咲明日香
- 鷹放つ僕だけ分かる声変わり
- 花紋
- 大鷹の嘴朱き日暮かな
- 海峯企鵝
- 空落ちてくればいいのに鷹渡る
- 海老名吟
- なあ鷹よ儂と遊んで暮らすのじゃ
- 灰心
- SNSの炎上雑踏の鷹
- 叶田屋
- 鷹よためらはず喰へ鳥葬の吾
- 閑茶
- 手を広げ鷹は空を漕がぬのだ
- 気球乗り
- 鷹舞って発破中止になりにけり
- 季切少楽@いつき組広ブロ俳句部
- 大鷹を風降ろしけり長峰山
- 紀杏里
- 鷹渡る打ち付けられた不審船
- 輝棒
- 老い鷹の何かの餌とはなりはてぬ
- 亀山酔田
- 大鷹や勝ち鬨は雲居に呑まれ
- 義眼ヶ原
- だらしない雲一喝のごとく鷹
- 吉行直人
- 天下布武臣も仏も食らふ鷹
- 吉野文
- 鷹の眼を掠めあひたる逢瀬かな
- 久蔵久蔵
- 大鷹の時間伸びたり縮んだり
- 宮武濱女
- なあ鷹よ鷲になれぬは哀しいか
- 魚返みりん
- 山越えぬ鷹の眼に青い檻
- 曲がりしっぽ
- 鷹の目はほむら子栗鼠の目はなみだ
- 玉庭マサアキ
- 大鷹を射止む矢羽根は鷹の羽根
- 近江菫花
- 鷹の羽根拾ふ足摺岬かな
- 銀 次郎
- 代々の墓に「享保」天に鷹
- 空想婆
- 鷹一つひたと見し兄の身動がず
- 畦のすみれ
- 鷹の目に晒されていたとは知らず
- 結壱隆月
- 鷹の嘴毟る火輪の腸を
- 月の道馨子
- 大空を死に場所とする鷹高し
- 古賀
- 惜別や黒をまとひて鷹仰ぐ
- 古都 鈴
- 灰燼のごとき空なり鷹渡る
- 古都ぎんう
- 相続に問題天を鷹一羽
- 戸部紅屑
- 大河視る鷹の眼光寂しけれ
- 光観
- 陽を受けておのが影研ぐ蒼鷹
- 香依蒼
- 長きもの垂らして鷹の戻りけり
- 香壺
- 雲底の峰掠めをり鷹渡る
- 高橋 平地草
- 鷹鳴くや即身仏の眼の窪み
- 高尾里甫
- 鷹を視る者みな鷹の眸のなかに
- 克巳@夜のサングラス
- アイヌ語の響きはまろし鷹光る
- 今野淳風
- 鷹しづか一家一本づつ電線
- 佐藤儒艮
- 鷹摑む毛並の中を動く骨
- 佐藤直哉
- メール待つだけの一日空に鷹
- 砂山恵子
- 鷹舞ふや焔爆ぜゐる登窯
- 雑魚寝
- 青空を鷹だけの居る古城かな
- 三子
- 翼抱へ鷹はいま銀の弾丸
- 三重丸
- ようこその看板錆びて鷹の舞ふ
- 三水低@第二まる安
- 玉眼を持ちたる鷹の寂しさよ
- 三木庭
- 擂り粉木の曲がりしっくり鷹の声
- 山香ばし
- 鷹の羽ばたきは東北への短波
- 山城道霞
- 鷹が樹や高倉健の残侠伝
- 紫
- 崩れたる岬の御堂鷹渡る
- 紫鋼
- 鷹飛びて空の蒼さを乱さざり
- 慈温
- 隼の風脱ぎ捨てて降下せり
- 紗千子
- 鷹の眼に水平線の盛りあがる
- 朱契
- 鷹一つ外輪山の弧に沿へり
- 樹朋
- 山の畑昨日の鷹に今日も会う
- 宗平圭司
- 爪を研ぐ鷹に刹那の隙あらむ
- 宗本智之
- あの鷹は人間だと百歳らしい
- 秋沙美 洋
- 蒼天を蛇をぶら下げ鷹翔けり
- 勝山
- 夢中とは見つめかえすこと蒼鷹
- 小口zzda
- 鷹の飛ぶ佳き日よカヌレ焼けました
- 小川めぐる
- 荒鷹の翼磨くや向ひ風
- 小川野棕櫚
- 鷹一羽檸檬の木には棘がある
- 小倉あんこ
- 真鴨へと食いこむ猛き爪や鷹
- 小鳥ひすい
- 鷹一羽日本切断研究所
- 小野更紗
- 旧道の闇より朱き鷹の嘴
- 小野睦
- 嘴をふっとゆるめて鷹眠る
- 小澤ほのか
- 旅人に佳き日与へん鷹の羽
- 昇華
- 舟箪笥に偽の鍵穴鷹渡る
- 松山めゐ
- フランクフルト美味し晴天の鷹
- 新開ちえ
- 鷹の空喪中葉書の薄墨色
- 森 佳月
- 鷹は鳥をバックネットに追ひつめり
- 森一平
- 鷹の目の五キロメートル先を栗鼠
- 森初音
- 雲間より黒点墜ちて鷹となる
- 森爺
- 糸引けば操れさうなのすりかな
- 真井とうか
- 鷹飛びて修司の夢の暮れゆけり
- 真繍
- 婚礼のティアラに鷹の目がほしい
- 真冬峰
- 鷹一つ手鏡ほどの琵琶湖かな
- 神谷たくみ
- 鷹の目も転卵の時は優しかろ
- 水蜜桃
- 両翼を僅かに揺らし鷹の飛ぶ
- 水無月
- 鷹啼くやはて吾飼い慣らされしか
- 粋田化石
- 鷹の目の地球掴みて影走る
- 杉森大介
- 鷹とてもまさか命は取らぬまい
- 澄海
- 鷹の目の次の岬を見遣るかな
- 西山哲彦
- 鷹の影魁夷の湖に死を兆す
- 西川由野
- 鷹ではなくなりし鷹ゲージの中
- 西村小市
- 日和見の亀を日和見鷹老いて
- 西尾婆翔
- 鷹の飛ぶ空一面に殺気かな
- 誠馬
- 鷹捕獲地らしき善右衛門巣場
- 青柘榴
- 独り身に戻る列車よ鷹の空
- 青嵐
- 鷹の飛び日食のごと暗さあり
- 石崎京子
- あんぱんを二つに割って鷹は空
- 松本裕子
- 鷹が鳴く獲物と崖を堕ちながら
- 真
- 鷹と墓つぎのバスまで一時間
- 西田武
- 蒼鷹の額突く如く食む土鳩
- 斉藤立夏
- 我が臓腑喰ひ散らかして鷹去れり
- 折口一大
- 陽に窈黒の鷹復唱の憲法十四条
- 千条之御息所
- 溺死まで烏抑える鷹の脚
- 千鳥城@広ブロ俳句部カナダ支部
- 鷹の爪獲物の鼓動握り込む
- 千葉睦女
- 鷹つんのめる この風の芯に乗れ
- 倉嶋志乃
- 臓物を咥へて鷹の濡れてをり
- 倉木はじめ
- 鷹売りの蝦夷に和人の跫高し
- 蒼
- 少年の空から拾ふ鷹の羽根
- 蒼奏
- 蒼空に鷹点として吹き上がる
- 蒼燃
- 天空の鷹仰ぎ拭くガラス窓
- 蒼來応來
- 一山の時間を止めて鷹渡る
- 走吟
- 鷹放たる砂の邑より来し乙女
- 多事
- 鷹の目や彁に読み仮名を振つてみる
- 大雅
- 鷹渡るトランペットは陽に向けて
- 大小田忍
- 大鷹やペダルぐぐぐぐ牧之原
- 大西どもは
- 老鷹のとぢめの飛翔やもしれず
- 大塚迷路
- 雲割れる間もなき鷹の速さあり
- 大和田美信
- 祖父逝くや鷹の翼を透く朝陽
- 鷹之朋輩
- 鷹の舌真つ赤人間ぜんぶ敵
- 丹下京子
- 右左右鷹は死肉を踏付けに
- 箪笥
- 空っぽの僕を空へと誘ふ鷹
- 知無須園
- 鷹の目の金環二つ死するまで
- 池田 香
- 鷹の空引き裂かれては音閉じる
- 竹の子
- 鷹の眼の黄色太陽睨んだか
- 竹田むべ
- 吹き上ぐる風に張り付き鷹昇
- 竹林
- 鷹柱老いも若きも口を開け
- 中原柊ニ
- 金環の眼の潤む鷹の面
- 中根由起子
- 双肩を漲らせ鷹の目は定む
- 中山月波
- 砂山は指で掘るもの鷹老いぬ
- 中村 邑
- 鷹風を描く絵筆となる空よ
- 衷子
- 風と地の門の狭間をもろがへり
- 長ズボンおじさん
- 親友の四十九日の帰路を鷹
- 鳥羽南良
- 鷹放ち三千キロの背骨浮く
- 津軽ちゃう
- 迎え撃つ真之の眼や猛る鷹
- 津軽まつ
- 門付けの竹山残し鷹ゆけり
- 津軽わさお
- 若冲の絵より出るか鷹一羽
- 追師うさぎ
- 士の字に似たり鷹風を斬る
- 鶴屋桃福
- 胸高に帯をきりりと鷹遥か
- 哲山
- 大鷹や熱か鬼界か土塊か
- 登りびと
- 鷹やがて天統ぶ龍へ挑みけり
- 登一
- 眠らない街の鷹の子眠る森
- 冬戸梅雨
- 鷹飛ぶや双眼鏡は錆びている
- 冬木惰眠
- いにしへの合戦鷹の眼よりなぞる
- 島陽広
- 押さへつけちぎつてちぎりちらす鷹
- 桃和
- 交野ヶ原鷹に吊られて見る全景
- 藤倉密子
- 切り絵切るやうになめらか鷹の空
- 藤田ゆきまち
- カケに圧鷹や獲物を見つけたる
- 豆闌@カケとは、鷹をつかまらせるために鷹匠の腕に巻く綿入れのような布。
- 波しぶきに触れるか鷹の急降下
- 瞳
- 国なべて鷹飛ぶ空の広さかな
- 篤彦
- 立つ鷹や西にひらけし角力灘
- 毒林檎@長崎県外海(そとめ)地方の角力灘
- 蒼天の鷹をしるべに杣の道
- 独星
- ハーレーは鷹の直線追って行く
- 豚ごりら
- 岩上の要塞都市や鷹渡る
- 奈良香里
- 大鷹や割れて苔むすアスファルト
- 那真呼
- 鷹の飛ぶ空気乾燥注意報
- 南風紫蘭@木ノ芽
- 二上山俺のケーナで鷹が飛ぶ
- 二上松風
- 空に鷹鬱々と食むハンバーガー
- 日出時計
- 鷹渡る未成線跡ひっそりと
- 忍佳
- 鷹睨む空の波紋の及ぶ先
- 葱ポーポー
- 鷹上がりこの島ひとつ落としけり
- 猫山竹
- くちくともなほ鷹の目に飢餓の色
- 猫樹
- 鷹うへをめざし孤独な雲と会ふ
- 巴里乃嬬
- 脱出の島や鷹柱の祝ふ
- 白プロキオン
- 太陽の片翼遠き蒼鷹
- 白水史
- 鷹来る里看護師の敬語美し
- 八幡風花
- 痩せ猫を喰ひたる鷹や町を睨む
- 磐田小
- 会場に人人人人鷹一つ
- 彼路
- 大鷲の鴉威しつ鴉喰ふ
- 比良山
- 鷹は風に触れたく不意に眼をそむく
- 柊 月子
- 鷹の目や山河を走る初期微動
- 富山湾
- 点として迎へ点として見送りし鷹
- 武井かま猫
- 大鷹の顕ちくる影やけもの道
- 風花まゆみ
- 裏山は富士かに天へ鷹翔ぶよ
- 武者小路敬妙洒脱篤
- 活殺を選りて鷹の滑翔す
- 風慈音
- チンギスの野を馬西へ鷹風へ
- 福良ちどり
- くちばしの生臭鷹の哀れかな
- 文女
- 鷹去りて空一点の瑕疵も無し
- 聞岳
- ビードロ音ぽっぺんぽぺん鷹の空
- 平野水麦
- 灰碧の空引き絞る鷹一つ
- 碧西里
- 重き羽根たたみて老いの鷹眠る
- 峰 乱里
- 尖った我子尖った鷹の口ばし
- 望月ゆう
- 荒蕪地の極点として鷹鳴けり
- 北野きのこ
- 野を走り吾に爪立てよ影の鷹
- 堀雅一
- 鷹の爪を一筋光る贄の尿
- 妹のりこ
- 鷹になるはずの家鴨でなぜ悪い
- 椋本望生
- 墨鷹斑鼓動のごとき点描よ
- 明日汰
- 鷹清し斜陽を振り切って消えぬ
- 綿井びょう
- 鷹鳴いて耳澄ましける鷹も吾も
- 木染湧水
- 神木の空に鷹ゐて静かなり
- 木村ひむか
- 鷹の目の見据えし草の動きけり
- 夜明鳥
- 大鷹や海沿ひの別荘しづか
- 野の花 誉茂子
- 大鷹に相応しい空ありにけり
- 野ばら
- 明け待たぬ鷹に湖畔のわななけり
- 野地垂木
- 鷹飛ぶや手届きさうな阿蘇の空
- 野々りんどう
- 列島の背骨を掻きて鷹南下
- 野々原ラピ
- 鷹かぞえ地方空港赤字なり
- 矢橋
- 鷹の首どろりどろりと自在なり
- 矢想
- 鷹の眼の見透かす懺悔のようなもの
- 柳児
- 腕覆う皮に正しく鷹止まる
- 柚和
- もろがへり男晴なる響灘
- 由づる
- 低き鷹吾が影を消しまた現し
- 遊飛@蚊帳のなか
- 鷹の空旅人の墓は石一つ
- 夕虹くすん
- 死火山の空日輪と鷹ひとつ
- 与志魚
- 羽ばたかず飛び行く鷹や富士樹海
- 与六
- 発車ベル鳴るまで友と鷹仰ぐ
- 葉るみ
- 鷹の飛ぶ空には内と外のあり
- 葉月けゐ
- 十分の高み南へ鷹渡る
- 陽光
- 芭蕉扇のごと大鷹風を纏いゆく
- 雷紋
- 嗚呼あれが鷹の末期か星も無し
- 理酔
- 鷹見しや紅花餅(はなもち)運ぶ帆掛け船
- 立田鯊夢@いつき組広ブロ俳句部
- 将軍の嗜みとして鷹を飼う
- 良生
- 鷹の糞食はば世紀の美女となる
- 緑の手
- 鈍雲の狭間は鷹の狩場らし
- 瑠璃茉莉
- 鷹の群紙ひこうきのごと漂ひ
- 麗し
- 城朽ちるまでこの森を鷹の狩る
- 露砂
- 鷹の空ゆめは捨てれば枷となる
- 露草乃
- 戒律の行間澄めり鷹のつら
- 和泉穣
- 鷹でしょうあなたが恋に落ちたのは
- 朧
- 月山の空ひろげたる若き鷹
- 朶美子(えみこ)
- 決断の旅の終りに鷹に遭ふ
- 柝の音
- 鷹自身高速降下怖からむ
- 梵庸子
- 吾が胸に鷹が飛ぶための空はあるか
- 毬
- 北の少年ゴミ箱の鷹を弔ふ
- 狢
- 鷹の弧や秋田城趾は高台に
- 笙女
- ダム堤を歩く鷹と同じ高さで
- 筬葉
- 鋭き眼して鷹は飼はれてゐること知らず
- 茫々
- 鳩食らう鷹回廊を汚しけり
- 蓼科川奈
- 風と翔け風に死のあり鷹の羽
- 蜥蜴の尻尾
- 富士の右20°あれは大鷹か
- みどりがめ
- 鷹飛んで異物の雑じる空叩く
- TAKO焼子@叩く=はたく
- 静謐のダム湖横切る影は鷹
- さこ
- 鷹が飛ぶ太宰の墓の真上かな
- シャンシャン
- 鷹渡る島の漂流郵便局
- つつ井つつ
- フビライの行軍鷹の声遥か
- ひともじ
- 鷹を待つ耳切れそうな朝まだき
- ミセス水玉
- 鷹渡り黒潮の風捉えたり
- みつき小夏
- 鷹舞ふや今は主無き浜番屋
- みなと
- 早朝月白く鷹はまだ立たぬ
- 愛棄丸
- 鷹舞うやもう紫電改飛ばぬ空
- 灰色狼
- 東京都足立区の空鷹飛べり
- 蛙星
- 縄張りは都心の鷹や電波塔
- 葛谷猫日和
- 村中は一揆の準備鷹が飛ぶ
- 瓦すずめ
- 舟が行く佐田の岬にはぐれ鷹
- 甘泉
- 蒼鷹や抑えつけたる黒きもの
- 岸来夢
- 乾き切る空気の切れ目朝を鷹
- 橘まゆこ
- 鳥葬の国なり鷹の舞ひし朝
- 金子加行
- ガルーダの末裔よ孤高の鷹よ
- 鮫みわ
- 一閃やうさぎ攫いし鷹の爪
- 三拍
- 放たれて砂丘に黒き鷹の影
- 春野いちご
- ふるさとは青空ばかり鷹の空
- 新濃 健
- 古里までほんの五時間鷹渡る
- 西村柚紀
- 抜きんでる杉に動かぬ鷹一羽
- 谷川の蛍子
- 谷ぢゅうの風と鷹産む一本杉
- 流士
- 鷹高く関八州を見渡さん
- 東山
- 白銀の野を滑らかに鷹の影
- 白藍こはく
- 捉へたる野兎の眸と鷹の眸と
- 老人日記
- 薬師寺のあたりの空を鷹一羽
- 百草千樹Z
- 鷹柱大蔵経をゆく如し
- 眠 兎
- 鷹まはる山の腹なる研究所
- 野良古
- 蒼天を駆け昇りたり青鷹
- 楢山孝明@私がもっとも敬愛する俳人、故・小澤克己さんの第一句集の書名となり、小澤さん自身もよく使っておられた『青鷹』(もろがへり)を使って詠んでみました。やはり素晴らしい言葉です。有馬朗人先生の訃報に接した夜に。
- アマゾンで選んだひよこ喰らう鷹
- きよなお
- 阿弥陀籤外れて鷹と代わったの
- ぱぷりかまめ
- 鷹来るや土偶を二つ絵手紙に
- ふさこ
- 雲もなし鷹らの輪舞よき年に
- 空乃 井戸
- 山の中にらめっこする鷹の顔
- 時藤無一郎(8歳)
- 手を離る鷹一直線の風となり
- @蕗子
- 放たれし鷹の空腹日曜日
- 28あずきち
- 鷹群れる青海原の孤島かな
- 99カリン
- 鷹の子の疾走、爪立て喜ぶ子
- ACO
- 果てしない空を自由に鷹の舞
- aya
- 鷹の如急旋回すサーキット
- Benじい
- 鷹に爪大きく分ける善と悪
- Fよしと
- 鷹の羽に天斬らるるか裂きて落つ
- haruwo
- 狩人の散弾の音に鷹翔る
- kao
- 陣杭の柳は五代目鷹舞えり
- M・李子
- うさぎ見て腕に喰いこむ鷹の爪
- MMゆき
- こころ鷹の一羽空舞ふ悲しみ
- sakura a.
- 孫の背のぐんと伸びた日鷹の空
- sol
- 戻り来て鷹は岩場に影絵なす
- yoko
- 日を背負い空舞う鷹を仰ぎ見る
- yuyura
- 鷹仰ぐ死亡ニュース積まれゆく
- あいみのり
- 逆落とし荒鷹藪に消えにけり
- アヴィス
- 鷹渡る見上げて目醒むあさぼらけ
- アオキシゲル
- 鷹が来る腕に止まりし追い香り
- アオハル
- 凛然と鷹アナログの時計塔
- あきののかなた
- 村の名に鷹の字一字鷹舞えり
- あきみ
- 日の強き風の岬や鷹現るる
- あけみ
- ビルの間の四角い空を鷹一羽
- あさ
- 鷹の目の眼差し深く見入りたり
- あさぎいろ
- 鷹ひとり父は故郷を捨て
- あさきまほろ
- 駒ヶ岳鷹の雄姿や歩も軽し
- あさり
- 鷹放つポニーテールの鋭き眼
- あじさい子
- 一文字描いた空は鷹のもの
- あじさい涼音
- 宙に鷹カミオカンデに反陽子
- あたなごっち
- 若鷹の風を味方に紺碧の果て
- あつちやん
- 坂東太郎鷹一羽我ひとり
- あなうさぎ
- 天の鷹よ吾のルートは正しいか
- あなぐま家の母
- 鷹の夢見しこの年に収束か
- あね猫
- 鷹の目は捉えているらむ小さき嘘
- あまぐり
- ビルの窓鴉の群 滑空の鷹
- あみだじじい
- トリアージの文書握りて鷹仰ぐ
- あめふらし
- 十日後の喪中葉書や鵟啼く
- あらた
- 一直線鷹の狙いの定かなる
- あらら
- 持ちたきは俯瞰する目よ鷹の目よ
- あんず
- 鷹の目の遥かな先の身動ぎは
- いくた 武
- 重なりし峰より来る鷹一羽
- いくらちゃん
- 懸崖に荒ぶ波濤や鷹昇る
- いごぼうら
- ゆうゆうと憂世を覗く天の鷹
- いさご眠人
- 沼へ鷹ただ悠々と降りもせず
- いたまきし
- 老犬の小さき一歩や鷹渡る
- いつか
- 一瞬の日差し遮り鷹飛行
- いと茶
- 起重機に止まり動かぬ鷹のいて
- いなほせどり
- 鷹固まる静まりかえる夜の街
- いまいち
- 鷹渡るゆるり大地の夜明けかな
- いまいやすのり
- 羽ばたくや鷹の目線はエッフェル塔
- うさぎさん
- 馴らされて飛ぶ鷹の腹日にましろ
- うはのそら
- キャンプ場の鉤爪すすけし天の鷹
- うめがさそう
- 天空の鷹の目光り急降下
- うらら恵子
- 賤ケ岳姿みえねど鷹の声
- えいぎょ
- 笹の尾根越ゆ風鷹の横切れる
- エイシェン
- なゐふりて旋回果てぬ鷹の群
- オアズマン
- 鷹の目に気づいて逃げる雀たち
- オイラー
- 避難訓練終え遠ざかる鷹の声
- オーガストスガワラマサト
- 山深き廃寺の甍鷹の影
- おかか丸
- 熊鷹の尾羽おうぎのごと美し
- オキザリス
- 鷹の目の命頂く命哉
- おけら
- 悠然と風掴む鷹大器かな
- おこそとの
- 奥山に木漏れ日眩し鷹渡る
- おさむ
- 鷹啼きて林野瞬刻静まりぬ
- おちゃうけ
- 鷹いつも吾を見つける楽々と
- オリゼ
- 鷹よ鷹吾にくれまいかその野生
- おんちゃん。@白吟句会
- 一人観覧車円を描く鷹よ
- お銀
- 鷹の眼は恩師のやうになりにけり
- お漬物
- ジェロニモの馬上の闘志鷹の舞
- カオス
- 鷹の目や病み怖れずに生きるなり
- かこ
- 鷹爪にくいこむ兎の背宙に浮く
- かざばな
- 松山の鷹は烏の見張り番
- かずポン
- 我がうちに武蔵はいるや鷹に問う
- かたせ峻
- 満ち満ちた獣皮を破る鷹の爪
- かたな
- アラビアの砂漠地平線に鷹
- カヅラ梅
- 迷い鷹からす百羽の渦の中
- かと
- 立つ鷹の姿毅然と強さかな
- かなこ
- 鷹の目で探し捉えた我が未来
- かなた小秋
- ゆるやかに旋回鋭く鷹の眼
- かぬまっこ
- 舞ふ鷹の眼の吾の背(せな)寒し
- かまど猫
- ダム底の森を恋ふるか鷹巡る
- かめのべ
- 嫌われものの烏愛でられる鷹
- からすちゃん
- 窓越しの空舞う鷹に一目惚れ
- カワウソ(み)
- 定時六時鷹の目ほどきねころぶ
- カワウソ三号
- 鷹一羽薄水色の空遠く
- キイロイトリ
- 鷹よ見よ幸か不幸か情ありて
- きうい
- 鷹の目に流れ見るかな白の帯
- きく丸
- てっぺんに鷹の勇姿や骸の樹
- ギコ
- 害鳥駆除鷹羽ばたき威厳あり
- きさらぎ
- 害鳥の群れ割く鷹の鋭き眼
- きっちゃん
- 蒼鷹柔らかきもの秘めてをり
- きのした 小町
- 浮雲を越えたる鷹の点となる
- きのと
- 落つるかに枝を離るる鷹の舞
- ギボウシ金森
- カラス禍に鷹匠の鷹初仕事
- キミネコちゃん
- 賤ヶ岳二十三年来たる鷹
- キャサリンまさこ
- あなたなる鷹の渡りをひがなかな
- キヨ
- 花鳥園頭上危うく鷹の舞う
- キョンちゃん
- かの国はクーデター鷹急降下
- くさ
- 放鷹の屏息ヨイトマケの唄
- ぐずみ
- 岸壁を鷹飛び立ちて波静か
- くすり
- 空の鷹宙の「はやぶさ」地に我ら
- くみくまマフラー
- 鷹は去り男の老後なぜ寂し
- くめ仙人
- パンのみにて生くるにあらず鷹もまた
- ぐりえぶらん
- カラス追う鷹一点を見ゆ魚眼如
- ぐりぐら京子
- 鷹の翼に澄みきる風は心地よく
- くれい
- 大鷹やあの肋木はまだあるか
- くれまてぃす恵子
- 鷹よぎる風落ちし空ひとりじめ
- ぐれむりん
- 鷹啼くや母のない子の泣くやうに
- こいぬ
- 鷹の眼の鋭し天に動かざる
- こうちゃんおくさん
- 一瞬をぐるりぐるりと狙う鷹
- コキア
- 大池のたかみに刺羽乱舞せり
- こはぎ
- キと睨み害鳥払う鷹に贄
- こぶこ
- 蒼穹に扇の舞い手鷹現る
- さかもと眞紅
- 大鷹に文をあずけているところ
- さくま博美
- 銀山の街並なぜて鷹の影
- さくみ
- 荒涼の砂漠の空に鷹の舞う
- さくやこのはなす
- 蒼鷹や我らのちからかすめとり
- ささの葉
- 山肌を鷹の趾翻る
- さだとみゆみこ
- 空高く鷹が悠然大回転
- さとうくにお
- 黒影の追ひ追われたる鷹の空
- さとう菓子
- 鷹の目に命の重さ映らない
- さゆみ
- 朝陽射す逆光の鷹旋回す
- しー子
- 餌取れぬ鷹にもあるか眠れぬ夜
- しげる
- はく製となり四十年大鷹の瞳
- ジミーあゆみ
- 男らの声出し続く鷹舞へり
- しみみ
- 野ねずみを目掛けて鷹の急降下
- しめじ
- 鷹の目や隠蔽見抜く凄みあり
- しもさん
- 鷹舞ふや岬外れの古灯台
- しゅういずみ
- 鷹の眼の奥のうつろや浜離宮
- しゅうふう
- 連れ合いは剥製となり蒼鷹
- シュルツ
- 鷹と鷲どっちが強い孫が問う
- シロクマ太郎
- 鷹よ舞え昨日の憂さを引き連れて
- しをの
- ロックオン地を這う鷹の旋風
- しんしん
- 鷹一天に向けて翔くためらはず
- ず☆我夢@木ノ芽
- 舞ふにあらず生死を賭けた鷹の狩
- すえよし
- 一瞬に鷹と飛行機交差する
- すぎやん
- 鷹の眼や下剋上秘す金屏風
- すぴか
- 人の眼のとどかぬところ刺羽の目
- スマイリー正子
- 鷹の目の瞬時にとらえ一直線
- スマホ優
- とこしなへホーミー低く鷹高し
- せいしゅう
- 鷹飛ぶやスクランブルの日本海
- せーたん
- 空腹の鷹の眼光鳩を追う
- せつこ
- 鷹の夢会えず齢八十歳
- せっちやん
- 大鷹の尖る眼光魚跳ねる
- せり花
- 鷹狩の鷹の瞳に風の束
- せん
- 鷹が来る弱き者にも平安を
- せんべい
- ブルトーザー鷹の見下ろす新開地
- そうま純香
- 空高く切る様に飛ぶ鷹一羽
- それぞれのしあわせ
- 鷹潜む林影昏れて渓を急く
- たーちゃん
- 悠然と空わが物と鷹は飛ぶ
- ダイアナ
- 我狙うガラスケースの飛ばぬ鷹
- たかこ姫
- 散歩道地面に揺らつく鷹の羽
- たけ
- ただ一羽真昼の砂漠飛ぶは鷹
- だけわらび
- 鷹柱崩れて四方に彷徨ひぬ
- たこぼうず
- 鷹睨む猖獗の世を炯々と
- たつき
- 気流乗り眼光強し鷹が飛ぶ
- タック
- 鷹も母なり我も母なり
- たま蛙
- 鷹の目や戦語りし昼の闇
- たむらせつこ
- 滑空の鷹復習う縫合の手技
- たろりずむ
- 鳥葬の鷹や大地へ君を還す
- ダンサーU-KI
- 鷹柱大学はなおオンライン
- だんちゃん
- ざわつく野鷹と鼬が死闘せり
- たん造
- 鷹降りて急ぎ仔犬を隠しけり
- ちあきんぐ
- 引き締める鷹のクチバシ魔女の鼻
- ちか丸
- 鎌倉の浜辺にふたり空に鷹
- ちばくん
- 青鷹や遠くの山の懐かしき
- ちゃんぽんこつ
- 大鷹や三町先を目掛け発つ
- ちょくる
- 朗人死す鷹の百羽の死するごと
- ツーちゃんの恋人
- 一点を目指す鷹の眼刃のごとき
- つきあかり
- 肉喰らう非情なる鷹美しき
- つづきののんき
- 主はひとり獲物求めて鷹は飛ぶ
- つつ井つつ夫
- 老眼鏡ずらし見上ぐる鷹斑美し
- ツユマメ@いつき組広ブロ俳句部
- 父の背や大空強し鷹一羽
- つわきの嫁
- 道端に墜ちてなお鷹は鷹なり
- ティアラ文緒
- 飛び立たぬ北斎の鷹胸反らす
- ティーダ
- 峠道捕食の鷹とすれ違ひ
- てまり
- 聖家族鷹のとなりに鷹が来て
- でるた
- 若鷹や給油スタンド混みあえり
- でんきゅう
- 急降下密発見の鷹の息
- でんでん琴女
- 鷹の眼や三島由紀夫の知のマグマ
- ときめき人
- 黒点や鷹は宇宙へ旅立ちぬ
- ときわ露草
- 動物園に飼はれて鷹の眠りけり
- とし子
- 鷹なくや母を求めるかのように
- とんぶりっこ
- 波頭映る刺羽の眼かな
- なかの花梨
- 鷹急降下水面に飛沫なし
- なきうさぎ
- 山の峡鷹はワルツで降りてくる
- なご
- 鷹の眼を想えば怖く愛おしく
- なごやいろり
- 父となる今日より我は鷹となる
- ナタデココ
- 二日目の鷹よ現で見るも良し
- ななと
- 天の鷹影を映して滑降す
- ニッシャン
- 鷹の目で空山雲を見てみたい
- にゃんみー
- 瘠せてゆく母の眼差し鷹舞う日
- ねぎみそ
- 鷹の爪光る 測量中のドローンへと
- ネコ目
- 曇天に飛ぶのが嫌な鷹もいる
- ねむり猫
- 音無の森ピイと鷹の流線
- のもとみな
- 鷹柱バチカンの螺旋階段
- のりりん
- 鷹ほどの大羽根有れば飛び立ちぬ
- のろ爺
- 黒鉄のジャングル鷹の目の童
- バーバラ
- 鷹の目の鋭さ邪気を射抜くごと
- はいびす
- 急降下の鷹風をも追い越さむ
- はごろも
- 鷹は子を連れ去るがごと滑空す
- バスチー
- 鷹舞いて心のなかに風の吹く
- はち えいと
- 大鷹の上へ横へと落ちにけり
- はちゃ
- 里山の鷹の視界の中にをり
- ハチ太郎
- 飛翔する鷹を見上げたのが最後
- はづきめいこ
- 雨の香や鷹の寝床の闇深く
- はっしー
- 狩る鷹やその一匹をどこで食う
- はとり千倖
- 立ち向かふ心に鷹を棲まはせて
- はな
- 木を蹴りて直行鷹の脚逞し
- はなだんな
- 高き空鷹悠々と独り占め
- はなちゃちゃ
- 鷹一閃食物連鎖の掟見す
- ははろ
- 生きること本気か否か鷹見居り
- はまお
- 雪渓の獲物へ鷹の急降下
- はら美華子
- 鷹の羽 己を滅すのも己
- はる
- 素嚢膨らむ鷹悠々と飛んでいく
- ハルノ花柊
- 赤松にのぼる少年鷹の舞
- ばんしょう
- 浮く鷹よ病のヒトも分かるのか
- ばんどうまーぴー
- 咽ぶ我空を見上げて鷹飛ぶ姿
- ばんびぃむーん
- 鷹は雲散らす新幹線開通
- ぴーち
- 鷹姿飛び立つ態か尾羽根上げ
- ひーばあちゃま
- 「たかなし」や鷹失せ小鳥遊び来し
- ひぐちいちおう(一応)
- けふもまた遥けし眼檻の鷹
- ひだ岩魚
- 鷹来たり鴨一斉に飛びたてり
- ヒドリガモ
- 鷹の空探査機の光点流る
- ひな子桃青
- 演劇部鷹の眼光盗みをり
- ひろくん13さいのママ
- 水面の星間を裂く鷹の旅
- ヒロシ
- 鷹なんていないけれども三鷹行き
- ひろしげ13さい
- 鷹を飼ふ朋の背中の大人びて
- びんごおもて
- 鷹見上ぐ空雲飛行機ぽつねんと
- ふあり光
- 胸筋を引き鷹は飛ぶ鷹は舞う
- ふくじん
- 鷹舞いて獲物をめがけ急降下
- ふじかず(み)
- 号砲の轟き遠き空を鷹
- ふじこ
- 大鷹やひもねすダムを重機音
- ふっこ
- 鷹ゆけり曇天に亀裂一条
- ふわり子
- オオタカが風を食んでるユタの谷
- ほうすい
- 去年に見し岩峰の鷹さがしけり
- ぼたんぴ
- 稜線の鷹追いて後ひらく文
- ほのぼぉの@蚊帳のなか
- 飛球追うグラブの先を鷹一羽
- ぽんこ
- 大鷹や飛鳥捉えし与一の矢
- ぽんたちん
- 町育ち鷹もトンビもわからない
- マキコ
- 檻の中夢を諦め僕と鷹
- まこと(羽生誠)
- 鷹空をかき回しては誰を待つ
- まこも
- 山肌の白一点や鷹の腹
- まち眞知子
- 鷹渡る桜島山噴煙高
- マツイミキロウ8191
- 空を舞う鷹の目線をふとそらす
- まつやま孝子
- 鷹一羽高き梢に鎮座せり
- まにあ
- 鷹になる怖いものなど何もない
- まりい@木ノ芽
- 鷹、突撃岩を大空を抜け
- まるかじり
- 鷹雛や羽はつるつる柔きこと
- まるみ
- 舞う鷹や別に君らのためじゃない
- マレット
- 空高く陽の香を追うて鷹柱
- みー
- 鷹渡る雲一つない今日の空
- みえ
- 真っ向に灘風とらへ鷹渡る
- みずき
- 鷹の行く遺言状の父の印
- みずの風華
- 鷹去りし白き羽毛のふわふわり
- ミセウ愛
- カフェに待つ鷹や眦裂きてなほ
- みどりくん
- 翔ぶ鷹やカーテン洗ふ八十の母
- みどり川
- 飛行機は札幌行きや尾白鷲
- みにとまあいこ
- 鷹強し博多の苦汁今宵なお
- みほめろ@いつき組広ブロ俳句部
- 三笠山ホバリングいざハイタカよ
- みもうさ
- 吾の鷹の低空飛行グヮシ
- みやたひろみ
- 蒼穹に鷹ひとつ庭には鳩の群れ
- ミユキ
- 鷹の目にもののふ達の富士すそ野
- み藻砂
- 尊厳を夕照の鷹独り占め
- むじーじ
- 舞ふ鷹やゴールの前を守る我
- ムスカ大佐(み)
- 鷹点にまた鷹になり青き空
- むべ
- カンドゥーラはためく砂漠なぞる鷹
- むゆき@カンドゥーラは、アラブの民族衣装
- 山陰(やまかげ)に隠れし鷹や恐山
- むらたふみ
- 里山に鷹戻りぬとツイッター
- むらのたんぽぽ
- 鷹襲ふ稲尾を想ふ剛速球
- もりお
- 清かに地戦ぐや空を鷹弧の軌
- もりさわ
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- もりたきみ
- 鷹肩に鴉払いに行く翁
- やこばあば
- 鷹の目や全集中の呼吸かな
- やっせん坊
- 日輪に引けを取らざる鷹の空
- ヤッチー
- 鷹の目の目溢しありて今日の無事
- やっちゃんち
- 錆色の廃鉱山の空を鷹
- ヤヒロ
- ミステリー読み終え鷹の急降下
- やぶつばき
- テスト期間鷹と大空飛び行かむ
- ヤマザキけんと(み)
- 鷹が飛ぶ眼に映る人の世や
- やまだ童子
- あだしのの仏舎利塔に鷹降るる
- ヤマボー@夢枕獏さんの「鳥葬の山」という小説に衝撃を受けました。
- 自由には寂しさ伴う空に鷹
- やまやま
- 散歩道落輝に探す鷹一羽
- ヤモリ
- 鷹の手に捕らわる生き物空の中
- ややま
- 口笛に風切る鷹よ誇らしげ
- ゆぃ
- 鷹狙う三国峠のCanon砲
- ゆうか
- 大鷹や翼で隠す太陽を
- ゆーや(み)
- はるか見やる鷹匠と鷹の目かな
- ゆかりん
- 鷹あはせ太き拳に戻りけり
- ゆきを
- 餌持ちて鷹に対峙の怯える目
- ゆこげん
- 鷹一羽鴉二、三羽集まりぬ
- ゆすらご
- 鷹の目を頭上に受けて行く美濃路
- ゆみづき
- 鷹舞ひて畦に小さき弁当箱
- ようこ
- 若き鷹獲物の腹に四つの爪
- ヨシケン
- 舞う鷹やひとひらの雪かすめつつ
- よし季
- 嵐に向かう鷹一羽凛々しきや
- よつ葉
- 船上を高く舞ひ青き鷹
- よひら
- アルプスの鷹をみに行く車中かな
- よぶこどり
- 古の鷹匠町や鷹の飛ぶ
- ラーラ
- 鷹の啼くいつもこの道この梢
- らくさい
- 人見えぬ光る尿追う鷹の狩り
- りえ
- 峡睨む制空権の鷹の舞ひ
- リカ
- 大空へ一直線や鷹の恋
- りこ
- 鷹昇る海金剛(うみこんごう)を下(もと)にして
- リバティーさん
- 滑空で鷹の姿や木々抜けて
- りんごのほっぺ
- ドーバーの白い崖空すべる鷹
- るびちゅ
- 鷹襲ふ身の丈程の獣かな
- るみ
- 槍投げのポーズ拳離るる鷹や
- れい
- 目がひかりたかのとびかたすばらしい
- れい子
- 直立不動の想ひや籠の鷹と居て
- れっどべりー
- トパーズ色の鷹の眼光る杉の枝
- れんげ畑
- 大の字にねてゐてみるや鷹渡る
- ロクヨン
- 来るものも去るものもなく岩に鷹
- ワイズ万太郎
- 初鷹や国後睨む羅臼岳
- わかこ
- 高き空鷹来一度に一斉背伸び
- わらびもち
- 急降下鷹の獲物は逃げ惑う
- わわ
- 隼の獲物追ひかけ急降下
- 葦たかし
- 眼下の餌稜線滑り鷹掴む
- 安芸子守熊
- 鷹の眼の射程に入るや獣道
- 安田 信洲
- 鷹ならば飛べ禽ならば地に群れよ
- 杏と優
- 蒼天に鷹の一点蒼き波
- 伊藤はな
- 相模野や川に雨降嶺空に鷹
- 伊藤欣次
- 鷹の爪掴み大空しろ兎
- 伊藤善隆
- 鷹の眼で見ゆる我家の屋根蒼し
- 伊藤辰弥
- グライダーよくよく見れば鷹なりき
- 伊豆子
- 影一つ残して鷹の去りにけり
- 伊予吟会 心嵐
- 鷹の目にねずみ睨まれ金縛り
- 位子
- 海の色しづかな海へ鷹ぐんと
- 井上
- かたぐるま吾子のゆびさす空の鷹
- 井田みち
- 鷹いづこ天空仰ぐ伊良湖岬
- 一の介
- 一匹とまた一匹と鷹ぞ舞ふ
- 一井蝸牛
- 鷹のいない空に遊ぶ小鳥たち
- 一周
- 灰色の樹間に獲物タカ放つ
- 一重
- 大鷹の見つけし森よ神宮よ
- 一純。
- 一斉に仰角上がる鷹の空
- 一石浩司
- 一目散に跳ぶ兎 滑空の鷹
- 一太郎ラン坊
- 鷹柱開聞岳のごとく舞ふ
- 一茶お
- 鷹の影頭上に静寂の翼
- 壱太
- 鷹舞ふや天下睥睨する如く
- 右田俊郎
- 鷹の眼に映りしトンビ追う烏
- 宇砂紀の女
- 駒場野や馬上の殿の腕の鷹
- 宇田建
- 高々と鷹舞い上がる野球場
- 烏兎
- 蒼穹を飛翔する鷹夢の中
- 烏兎怱怱
- 鼻晴れてハイイロチュウヒ翻る
- 羽沖
- 夜の鷹日本一の横断幕
- 羽光
- タッチアンドゴー大鷹の戦闘機
- 浦野幸一
- 鴉より物理に詳しさうな鷹
- 永想
- 大鷹のざわつかせたり天と地と
- 英子
- 剥き出しの頬に鋭き鷹の息
- 詠頃
- 鷹の眼の定めし先の小鳥かな
- 詠野孔球
- 鷹渡る頑強な面見せつけて
- 越後縮緬
- 田舎道大鷹上より睨みおる
- 越仙
- 高空に鷹舞ふ姿点になる
- 円
- 蒼鷹は腹に大空映しゆく
- 円堂 実花
- 肖像の前を離れぬ祖父の鷹
- 縁穐律
- 鷹飛んで鳩追い払い一直線
- 奥ノ木蛍子
- 鷹や高きより見る我如何なるや
- 奥山凜堂
- 鷹や鷹深紅の夕陽の黒点へ
- 奥野悦穂
- 鷹飛びて道迷い行く日暮れかな
- 横ちゃん
- 吾が上を五分跳びたる鷹一羽
- 黄光
- 鷹一羽柱状節理より生まる
- 乙華散
- 閃光もかくや風切る鷹の影
- 音弥
- 獲物取る鷹の目センサー戦闘機
- 下村ひじり
- なぞかけを解く鷹の目のうるみかな
- 佳子
- 鷹の目の丸く鋭く土を刺す
- 加賀もずく
- 恐竜は鷹に残りて滑翔す
- 加世堂魯幸
- 長城の万里や鷹の一飛に
- 加良太知
- 鷹一羽富士の樹海を滑空し
- 加和 志真
- 雨あがり光の筋へ鷹翔る
- 嘉子
- 脳に鷹爪を隠して潜みけり
- 夏みかん
- 雲流る富士山麓や鷹一羽
- 夏みかんの亭主
- 鷹ならさポルコ・ロッソと飛べたかも
- 夏雨ちや
- 鷹舞ふや明日を占ふやうに舞ふ
- 夏柿
- 天空をまあるく征す蒼鷹
- 夏綱
- 鷹滑空艦載機のごと餌を狙ふ
- 夏目タンチャン
- 鷹の眼や非接触検温の無音
- 果禄
- 夕映の風車の羽根に鷹一羽
- 河原つばめ
- 老鷹の風切り羽の尖りかな
- 河本かおり
- 鷹の羽根矢羽根となりて突き進む
- 花ほっぺ
- 断末魔集め反芻せり鷹は
- 花屋英利
- 鷹の目は我が心中の影を射る
- 花弘
- 伊達公の杜や黒鷹降りて来よ
- 花太郎
- 蕭々と翼閉じゆき鷹の糧
- 花塗れ
- 鷹描く田んぼの向こう地平線
- 花筏
- 鷹の空しんとして踏切の音微か
- 茄子紺
- 革命だ自由だなどと鷹ゆうゆう
- 茄子美
- 想い抱く鷹の如く一直線
- 華らんまま
- 鷹はもう白樺峠越えていた
- 華徳
- ひこばえの田にぽつねんと鷹ありて
- 蝦名瑠緋
- 山静か鷹の渡りに口開けて
- 蛾触
- 家康の鷹しらじらと明ける空
- 賀代
- 鷹止まる水面下の罠に気付く
- 雅な童
- 鷹舞ふや次の降下の気配消し
- 雅喜
- 接吻や女は鷹と心得よ
- 雅枝
- 鷹の目の何と見放くや目先追う
- 雅由
- 樹の先に鷹の眼差し射る獲物
- 快晴ノセカイ
- 腕重しすり寄る鷹の眼はたれ目
- 怪盗キャットA
- 山小屋を閉ざして鷹の天さらば
- 海猫
- 外出自粛の庭に鷹の飛来
- 海葡萄
- 鷹匠の足元で鷹じやれつきて
- 海老海老
- 鷹の気分欲しどこへでも渡りたし
- 絵十
- 鷹の爪ぐと掴みたる革手套
- 貝花
- 鷹竦む温き獲物は爪にあり
- 楽花生
- 飛行機と大地のあはひ鷹統べる
- 釜眞手打ち蕎麦
- 山ひとつ統べ鷹の眼はただ円し
- 鴨川水鏡
- 爺ちゃんの指先動きあれが鷹
- 勘太郎
- 恩師逝く鷹より高き空の果て
- 干しのいも子
- 見逃さず鷹滑空の速さかな
- 干珠
- 就活に悩める吾子よ鷹渡る
- 幹弘
- ミーニシを従え鷹は弧を描く
- 甘蕉@ミーニシとは、奄美大島の方言で「本シーズン最初に吹く北風」のことを言います。
- 鷹の空メビウスの輪は一つなり
- 丸山隆子
- 鶏肉へ鷹の飛来や0.2秒
- 岸 れん
- 夜の鷹のなほも眼光苛なかり
- 岩のじ
- 青鷹リュック一つで外国へ
- 岩沢佳音
- 急降下して鷹の足なに掴む
- 喜多輝女
- テスト明け空深くして鷹泳ぐ
- 季凛
- 隠れるべく雲は無くとも鷹日和
- 貴桜李
- 鷹を見し人みな背筋伸びてをり
- 軌一
- 鷹観たし高き頂目指す我
- 輝峰亭
- 鷹阻む空やあなぜの吹き荒び
- 鬼平哀歌
- 旋回の鷹や走馬灯のごとし
- 亀子
- 大鷹や目に故郷の山河映ゆ
- 亀石
- 兄弟を殺し一羽の鷹となる
- 菊池克己
- 首反らし鷹の行方を眺め入る
- 吉井郁恵
- 獣跡(けものあと)追ふ鷹の眼よ嘴よ
- 吉村よし生
- 鷹の羽根舞ひてしづかに着地せり
- 吉野春夏
- コヘレトの言葉眼にクドゥスの鷹
- 吉野川
- 鷹の舞キラリ双眸天を突く
- 桔梗
- 鷹の目や風操れどひとりきり
- 橘明月子
- 鷹渡る喪服の裾のまとわりて
- 杵築きい
- 若冲の筆一心に鷹一羽
- 久世有仁
- 鷹見ゆる結果がこわく空に目を
- 久鍋得利子
- 頂きに濁点鷹渡る空よ
- 久美
- もう褒めてもらえない日の空に鷹
- 久留里61
- 鷹の目に映る獲物は餌を食む
- 久瑠圃
- この恋は鷹に見つかってはならぬ
- 宮間ミヤマ
- 鷹と目が合った双眼鏡の空
- 宮坂変哲
- 鷹育つ漆黒の森足尾山
- 宮写楽
- 新品のスーツ我が息子鷹のごとく
- 宮島ひでき
- 目力の押しの一手や天の鷹
- 宮﨑紅清
- 鷹渡るまだ見ぬ空を見据えつつ
- 弓女
- 鷹渡る岬に勇姿みつけたり
- 球子
- 鷹の眼に我如何ほどのものならむ
- 虚実子
- 鴨川に晴れ晴れと舞う鷹ありて
- 京あられ
- 青空を鷹悠々と独り占め
- 京丸
- 鷹の目でこれときめたら最後まで
- 京子
- 鷹といふ漢字に鷹の飛びにけり
- 京野さち
- おほそらを見詰める鷹や檻の中
- 玉井瑞月
- 鷹の舞う6番ホールカップイン
- 玉井令子
- 伊吹山鷹落つるごと谷に消ゆ
- 玉悦
- 鷹に問ふ里の野山は健全か
- 玉京
- 夢の中鷹の舞ける縁起よし
- 玉治
- 二禽や鷹柱等過去の空
- 玉城
- 鷹住むや奈良ばい谷戸の日暮かな
- 玉泉
- 鷹もなお微分積分考える
- 筋肉男
- スイッチの入ったままに鷹休む
- 金治宜子
- たかく舞ふ鷹をみとれて小半時
- 金太郎
- 鷹の目を借りて見ゆるは別世界
- 金目銀目猫
- 鷹放ち家康思ふ平和なり
- 句詩呼
- 鉤爪に裂かれる刹那鷹を恋ふ
- 玖
- 母兎さらう母鷹子らの待つ
- 駒草らんぷ
- 硬化する雲をたやすくえぐる鷹
- 空野千鶴
- 浮つきを気づかぬ振りし鷹の目よ
- 栗鼠句
- 首振って青空抜ける羽は鷹
- 栗田もとえ
- 武蔵野の野にも鷹をり鳶のをり
- 君島笑夢
- 彼方へと生き抜く覚悟鷹が飛ぶ
- 景奇
- 鷹の目のその目の中に牙のあり
- 景清華
- 鷹来たる風直線になりにけり
- 桂奈
- 腥き生き方なるやかしこどり
- 渓翠@青東高
- 鷹舞ふや怒濤つんざくサッパ船
- 月見柑
- 鷹の目に混在す母と狩人と
- 月城花風、
- 一羽の鷹をり三年二組なり
- 月青草青
- 鷹迅しブルーインパルスのごとく
- 月野ひとみ
- ここまでと別れは青く鷹の空
- 犬井山羊
- 鷹よ鷹一気に裂けよ我が痛み
- 犬散歩人
- 鷹の羽根拾って鷹に狙われる
- 研知句詩@いつき組広ブロ俳句部
- 一瞬でカラス蹴散らす鷹飛行
- 元喜@木ノ芽
- かぜのふるる羽は逆鱗針の鷹
- 枯丸
- 老いし鷹嘴のひん曲がりをり
- 胡麻栞
- 飛ぶ鷹や両目そろえて前を射る
- 吾亦紅也
- 鷹の爪ぐわしと枝をつかみけり
- 鯉女子
- カラスから子ネズミ守れ鷹の鳴き
- 光花
- 空高く舞う鷹つばさ大きくて
- 光源爺
- 兜紐勇む報せや伝書鷹
- 光耶
- 野鼠と鷹のもみ合ふ野原かな
- 光友
- 隼や空に上がり地に襲う
- 公毅
- 経済の外を悠々鷹ひとつ
- 公木正
- 酷薄の潜む大空鷹の円
- 好文木
- 震災を鷹が守りし阿蘇神社
- 宏楽
- 筑波嶺の風に惑いて翔る鷹
- 幸
- 隼の眼覗き穴の死角
- 幸久
- 鷹渡る箱根駅伝五人抜き
- 広島 しずか80歳
- 天界の防人のごと鷹柱
- 康々爺
- 何を見て何を思うか鷹の眼は
- 康子紫
- ペダル踏み風に向かうや空に鷹
- 康寿
- 終のなき真っ直ぐな道鷹一羽
- 江雲
- 餌見つけ湖へ突き刺す鷹の爪
- 江戸川青風
- 進化論鷹ビル群を森となす
- 江藤薫
- 迷いなどない鷹直滑降
- 江里口泰然
- 命起くその一点を目指す鷹
- 江澪
- 空高く羽ばたきもせずひとり鷹
- 甲山
- 鷹真さに標的狙うステルス機
- 甲斐紫雲
- 神職の禊ぐ孤島や鷹渡る
- 紅さやか
- 青空に映る鷹望んで独り
- 紅ズワイガニ海老美
- 鷹乗せて信長は肩聳やかし
- 紅小雀
- タガログ語話すおんなや鷹の舞
- 荒 充
- ご神木に威風堂々鷹居ます
- 荒磯魚々
- 御巣鷹の尾根を護るや鷹の舞ふ
- 香栄
- 睨む鷹在り息潜める叢
- 香村
- 鷹高く谷川連峰右回転
- 高橋笑子
- ビル街に秩序もたらす鷹の舞
- 高知樗
- 松風の鷹の縄張り抜けにけり
- 高田 仁和加
- 草木の深き眠りや鷹雲に
- 合歓
- 遠慮なき鷹の波長を受け流す
- 黒麹 糀
- 青天の鷹の尾羽根に風の色
- 黒子
- 留学や鷹はるかなる山を越え
- 黒兎
- 大鷹や縄張りに羽落としたる
- 今井佳香
- 恙き湖北の如来鷹渡る
- 今野夏珠子
- 鷹悠々撒き散らしたる白き羽
- 根本葉音@花芭蕉句会
- 鷹渡る父の死因語らぬまゝ
- 紺乃ひつじ
- 曽祖父と狩りした鷹よ野に還る
- 佐山夕子
- 鷹は言ふ人はちひさくオロカモノ
- 佐川寿々@チーム天地夢遥
- 鷹舞ひて特攻隊の勇姿かな
- 佐藤恒治
- いづこより来し鷹の羽や空は瑠璃
- 佐藤香珠
- 二番目の何が悪いか蒼鷹
- 佐藤志祐
- 鷹柱一つ去りまた一つ去り
- 佐藤俊
- 吾に落つる影よ空には鷹一羽
- 佐藤美追
- 微睡みに鷹か鷲かと問うた夢
- 佐藤里枝子
- ビル街の四角い空に放つ鷹
- 沙那夏
- 里山の水面横切り鷹帰る
- 砂楽梨
- 五年目の授業帰りに鷹翔る
- 砂霧
- 稜線の角度で一閃鷹ひとつ
- 坐花酔月
- 空抜けて甲府盆地に鷹一つ
- 犀鳥
- 鷹が飛ぶ槍ヶ岳離れていくなり
- 細川小春
- 山彦のごとく羽音や鷹渡る
- 細木さちこ
- 老猫を狙い定めて鷹は宙
- 菜々の花
- 巣立つ鷹我に勇気を与へしか
- 咲く耶とこ野@木ノ芽
- ほほ赤きモンゴル少女鷹しこむ
- 桜姫5
- 強くあれ孤高に生きる鷹であれ
- 薩克期風
- 大鷹の空に溶けたる白き腹
- 雑草おばさん
- 大鷹や落ちるが如く空滑る
- 三ツ藤康子
- メキシコの空かろがろと鷹越境す
- 三笠木 草
- 屍に麒麟は何処鷹の爪
- 三群梛貴
- 岬の景一変するや鷹一羽
- 三崎扁舟
- 駿府像手から飛び立つ生の鷹
- 三水(さんすい)
- あっ鷹だ鋭い眼光我に向き
- 三大夜景
- 海鳴りやミサゴの白く翻へり
- 三宅雅子
- 鷹の目に映りし我に足竦む
- 三宅剛
- しばらくは鷹と遊びし銀河かな
- 三輪えつし
- 渡良瀬や七五三場は広し天の鷹
- 三毳
- カルストや鷹と目が合う単車乗り
- 傘踏弾正
- 肩の鷹操るごとき磨崖仏
- 山くじら
- 我もほし鷹の風切羽根ひとつ
- 山河穂香
- サシバ舞う山原の森風香る
- 山原海人
- お狩野と地名残れり鷹の原
- 山口 朝子
- 嘴の鋭い鷹は嘘つかず
- 山口雀昭
- 野生の鷹今だ見たことなかりけり
- 山桜昌子
- 野生には戻れぬ鷹か園の檻
- 山水(さんすい)
- 大鷹のグライディングや雲流る
- 山川真誠
- 鳴く声の鷹と思へぬ麗しさ
- 山川腎茶
- 大鷹滑空す まるで戦闘機
- 山中陽子
- 鷹一つ青き時空に浮かびけり
- 山内彩月
- 定まりて賢き鳥や汝鷹
- 山内負乗
- 大鷹のばあちゃん独り山暮るる
- 山辺道児
- 放たれし鷹隆隆と頂に
- 山野麓
- 統治者のごと入母屋に宿る鷹
- 山羊座の千賀子
- 鷹よ飛べ雲居の果ての日のひかり
- 士王
- 鷹の眼に射すくめられて自白せり
- 志保川有
- 鷹はゆくいつどこで果てるか知らず
- 糸賀太
- 未来無く過去もまた無し鷹が飛ぶ
- 糸川ラッコ
- 動物園鷹の爪見て首傾げ
- 紙威
- 一迅の風鷹の目の孤独
- 紫苑
- 見上げれば勇者の鷹ここにあり
- 紫香菫
- 熊鷹は宙を横切る大股で
- 紫小寿々
- マスクからこぼれる白さ空に鷹
- 紫青
- ヒトの忘れ物は森に鷹舞へり
- 紫檀豆蔵
- 鷹の目や負けじ負けじと空映す
- 紫蘭
- 鷹の目やチャンスを逃すことなかれ
- 時化田白金
- 縄文の神へ祈りや鷹の舞う
- 篠田ピンク
- 大鷹の見据ゑる大樹や湖明かり
- 柴田 華風
- 神気満つアイヌの森や鷹の声
- 紗智
- 蒼鷹の秘匿の才は爪のみか
- 若葉一家
- 主の腕飼い慣らされぬ鷹の顔
- 若葉猫
- 鷹は飛ぶ大空に胸をかりながら
- 主藤充子
- 鷹の爪逃れる鳩の足の文
- 守安 雄介
- 鷹遠く捉へて称へ会ふ視力
- 手弱女
- 思春期や勝者無き日の手負い鷹
- 朱夏A
- 風変わる猛々しげに鷹が来る
- 種種番外
- 昔日の鷹舞い降りて里の山
- 寿女
- 檻越しの鷹の目は射る人の胸
- 寿摩子
- 来る毎に剥製に似る禽舎の鷹
- 周黎
- 鷹翔ける信長の野望は海のはて
- 秋ひろし
- 鷹舞いてリードを手繰る散歩道
- 秋月流音@木ノ芽
- 軒射す影鷹の周遊いと高し
- 秋刀
- 禍年を切り裂くごとく飛んで鷹
- 十猪
- 鳶には負けじと鷹にある気概
- 重翁
- 高木の朽ちてオオタカ見せる影
- 塾志
- 鷹放つ娘は父の弟子となる
- 春よ来い
- 天上へ海原遥か俺は鷹
- 春果
- 父の目と同じ尖度で睨む鷹
- 春先
- 鷹舞ひて岸壁の闇輝かす
- 春川一彦
- 鷹渡り雲切れしとこ急落下
- 春日
- 旋回をしている鷹よ何思ふ
- 春爺
- 追い風に負けず旋回する鷹よ
- 春来 燕
- 路地に烏スカイツリーを鷹が舞う
- 春蘭素心
- 鷹鳴きて研ぎ澄まされし蝦夷の山
- 潤目の鰯
- 鷹場消ゆ団地の空を鷹よぎる
- 順女
- 上空の二羽鷹と言い張る案内人
- 初酔
- どこからかきっと見ている吾を鷹
- 諸塚凡志
- 熊鷹や妻の鍛ふるふくらはぎ
- 小だいふく
- 鷹の眼に地球の昏く映りをり
- 小鞠
- 糞害の野鳥散らすや鷹の声
- 小橋春鳥
- 岸壁の頂きに立つ鷹一つ
- 小熊伸子
- 青空を斜めに切って鷹が飛び
- 小熊利雄
- 男らの争ふ境鷹一羽
- 小笹いのり
- 雄叫びに走る竹刀や鷹の空
- 小山晃
- 鷹の眼にどれほど我の小さきかな
- 小春
- 檻に鷹「俺の間合いに近寄るな」
- 小薪まりちゃ。
- 鷹の爪木々をつかんで餌さがりに
- 小石
- 近代化された駿府の空を鷹
- 小川都
- 害鳥に睨み効かすか鷹の目が
- 小太郎
- 親子鷹山河の風を羽に受けて
- 小塚蒼野
- 空の鷹縄張り越える狩りの日々
- 小島神泉
- 獲物待ち中空鷹のホバリング
- 小梅
- 鷹の目の腕の上にて静かなり
- 小文吾
- いつか見むクマタカの森歩きけり
- 小野小マーチ
- 富士望む鷹の眼光冴え渡る
- 承穂(つぎお)
- 鷹柱いつか帰らん母校かな
- 松ぼっくり
- 鷹柱潮の渦巻く海峡の
- 松高日子
- 鷹一閃南海ラピートのごとく
- 松山
- 今日の狩りうまくいかない空の鷹
- 松山のとまと
- 鳥葬に山岳の民鷹与う
- 松山女
- 沈黙という大空を鷹高し
- 松茶 巴@プレバト木ノ芽
- よどみなく風の先鋒担う鷹
- 松田てぃ
- 鷹渡るネルの寝巻き干す手赤し
- 松風女
- 頬の紅潮ファインダーの青鷹
- 松野勉
- 里山の風に乗る鷹蒼き羽
- 焼饅頭
- 風を切り雲抜けるよに鷹の鳴く
- 照波
- 鷹や顰めつ面の仙人のやう
- 笑詠化
- 鷹一羽千々に乱るる万の鳥
- 笑松
- 納骨の頭上に鷹が回りをり
- 笑々
- 鷹翔ける古のむさしの原野
- 笑酔
- 向き変えて双眼鏡の先の鷹
- 上月ひろし
- 正に矢なり兎捕える鷹の爪
- 上原まり
- 公転自転より速いか鷹の飛行
- 上市まさ
- 気流舞う褥のごとく座る鷹
- 上津 力
- 舞う鷹の下界見下ろす目のごつし
- 上津嘉子
- 鷹を追ふ鴉の気合飢餓の池
- 城山 英
- 鷹矢白魔女の差し出す解毒剤
- 常盤
- 鷹去りて足跡雪原に途絶え
- 常陸人
- ツグミ群れざわめきの中追う鷹や
- 植木照美
- 鷹渡る北より来たる客人よ
- 寝ん猫
- 産土の山河を統ぶる青鷹
- 慎吾
- 急降下光る鷹の眼糧食らう
- 新井ハニワ
- 塵一つ無き空や鷹浜名湖へ
- 新右衛門
- 鷹渡る鳴門の渦のいや増せり
- 新田 淑@狐狸山会
- 青空に鷹待合に影長し
- 新藤柑子
- 鷹の目の宇宙に入りし愚老かな
- 新米笛
- プロポーズを決めた折に鷹を買う
- 新陽
- 俯瞰図へ滑空の鷹は降下せり
- 森 毬子
- 体幹の揺るがぬ鷹や急降下
- 森の水車
- ISS夜空を通過鷹静か
- 森中ことり
- 今飛ぶは鷹ぞと爺の言いにけり
- 深山 紫
- 野兎追いて急降下爆撃鷹一機
- 深川リンの父
- 鷹の目に見つめられ吾子泣くまいか
- 真喜王
- 解体のタワークレーン鷹翔る
- 真宮マミ
- 東京の地図に遊べば鷹多し
- 真咲よしの
- 単線の鉄路の彼方鷹渡る
- 真珠星倫世
- 鷹の声聴かせ追い出す群雀
- 真壁佳子あすなろ
- 羽ばたきを止め急降下鷹一羽
- 真林
- 空の鷹見くだす人のおろかさよ
- 神戸めぐみ
- 鷹が飛ぶ我もいつかはあのやうに
- 神山やすこ
- 鷹開く翼に蒼空縮こまり
- 神誉
- 古の鷹棲む山に電波塔
- 秦のヨシコ
- 母逝きて木にも知らせず鷹立ちぬ
- 仁
- くるくると回る鷹地球は丸い
- 須藤かをる
- 鷹の眼で故郷の山見てみたい
- 吹子
- 鷹を見に行く少年は父の後
- 水城
- 蒼天へ鷹突撃の一瞬かな
- 水夢
- 威厳ある姿態清楚の鷹を見ゆ
- 杉浦夏甫
- 大鷹や一鳴きしては湖渡る
- 杉尾芭蕉
- ダム底の父のふるさと鷹渡る
- 杉本とらを
- チベットの空に鷹あり地に生命(いのち)
- 裾野51
- 獲を狙う鷹の瞳孔広がれり
- 是空
- 鷹の目やヒッチコックは目を逸らす
- 成瀬源三
- 爪を秘す雄飛の鷹や孫の才
- 星海
- 鷹の檻転がる餌にシャレコウベ
- 星夢 光風
- 雄鷹や幾つ暮れても侘しけれ
- 星野美咲
- 火の鳥は天に向かいし鷹となる
- 晴海南風@木の芽
- 独り寝の鷹の梢を思ひけり
- 清水 三雲
- 隼の羽撃き虚空傾げけり
- 清波
- 鷹舞ふや厄災の地を悠々と
- 清白真冬
- 潤いの砥石鷹の目の切れ味
- 清鱒
- 鷹のかげ地上の鳩のちりじりに
- 聖橋
- 舞う鷹や天地逆さの時もあり
- 西川あきや
- 鷹を飼う俺の目覚めのモカコーヒー
- 西村もえP(み)
- 空腹の鷹一羽降り高楊枝
- 西田月旦
- 鳥瞰図切り取りたるは鷹の口
- 青鬼灯
- 一点の鷹大空を一人じめ
- 青玄
- 糞害の頼りし先は鷹利用
- 青修
- 孤高飛ぶ伊良湖碧海青き鷹
- 青鷹
- 世を統べる飛翔の翼青鷹
- 青木豊実
- 墓じまい頭上の鷹や空に舞う
- 静香
- 平らかに立木のポーズ鷹の空
- 石あい女
- まほらばの天高高と鷹の声
- 石井茶爺
- 振りかざす腕殺気立つ鷹放つ
- 石岡女依
- 鷹舞ひて大空さらに広げをり
- 石原由女
- 憧れの鷹に会い来て都落つ
- 石田将仁
- 鷹の舞い天の入口くぐりけり
- 石野上路無
- 鷹の声あおぎ見し犬鼻鳴らし
- 石林
- ばあちゃんち目で追うあいつは多分鷹
- 赤いパンダ
- 鷹の目に北極星の輝きが
- 赤井味彩
- 鷹の目にかまどの煙絶えずあり
- 赤松諦現
- 海風に鷹の乗りゆき我も乗る
- 千の葉
- 飛べるなら出来れば鷹になって飛ぶ
- 千恵
- 晴れてをり木の柵鷹の羽休め
- 千波
- 鷹の目の見つめる先に森のこえ
- 千比絽
- 遠き空飛蚊症へ鷹飛び込む
- 千風もふ
- 鷹鳴くを振り返り影既になく
- 千曜 桜
- てっぺんの烏見上げる檻の鷹
- 千里一歩
- 鷹飛翔ねらうは露店のから揚げ
- 川口みち
- 床つ身に鷹とは十字架のごとく
- 川村湖雪
- 女鷹匠の腕鷹わし掴み
- 川島 欣也
- おうい鷹千鳥ヶ淵まで飛べそうか
- 浅河祥子
- とどめ刺すスマッシュ鷹の急降下
- 染井つぐみ
- 空隠す鷹の渡りに息を飲み
- 染野まさこ
- 鷹の焦点六町先に止まりけり
- 善多丸
- 小手めがけ桜島背負い迫る鷹
- 楚材
- 単身赴任先は鷹のすむ場所
- 素々なゆた
- 吹き渡るカザフの空の鷹飛行
- 創一郎がゆく
- 鷹の眼の我を見つむる吾をみる
- 双月(そうげつ)
- 高台の木から眺める鷹の里
- 倉の人
- 朝焼けへ鷹を放つや少年よ
- 想予
- 鷹放つ駅前の鳩退ける
- 早乙女龍千代
- 鷹日和鷹取山の展望台
- 相模の仙人
- 海風に身を委ねたる鷹柱
- 蒼の海
- 白銀を舞ふ鈴の音や青鷹
- 蒼求
- 山深し車恐れず鷹おりて
- 蒼香
- 日輪や鷹現われて一文字
- 蒼鳩 薫
- 月山や鷹の眼と吾の眼
- 村上優貴
- 揃う脚飛び立つ鷹の美意識ぞ
- 多幡のやち
- ひなの元舞いおりて鷹肩まるき
- 太子
- 鷹は揚がり悲愴のフィナーレ沈む
- 太平楽太郎
- 夕空を鷹や孤高のそのさきへ
- 打楽器
- 彼方より狙いし鷹の捕食の眼
- 楕円
- 麻酔切れ鷹の自由を見てる朝
- 駄口竹流
- 鷹千羽夕陽遮り大空へ
- 泰然
- 蒼鷹は地球岬を所有せり
- 大熊猫
- ドッグラン彼方の鷹を共に見る
- 大黒とむとむ
- 陽に燃えし断崖の鷹森治む
- 大石 真水
- 目を剥いて爪を逆立て鷹威圧
- 大村真仙
- 群れにまた一羽寄りきて鷹柱
- 大谷如水
- 据え悪き拳を鷹の見捨てをり
- 大槻税悦
- 鷹よ鷹あなたはきっと嘘つかぬ
- 大嶋メデ
- 鷹渡る山の向こうに夢飛ばす
- 大野喬
- 鷹の眼や病に伏せる義母に似て
- 大和屋としより
- 西の陣占うかごと鷹柱
- 沢拓庵
- 鷹翔べりどつと騒めく浜離宮
- 達ちゃん
- 風に乗るパラグライダー鷹遥か
- 谷山みつこ
- 鷹の目に映る匠のまなざしや
- 狸漫住
- 青鷹やリングシューズの干されをり
- 丹耶
- 鷹止まる枝の山神の杖となり
- 地球人
- 鷹が飛ぶ大空に許されて飛ぶ
- 智雪
- 肉食は出たとこ勝負鷹の狩り
- 池田玉繭
- 義経の鷹にぞ生まれ変わるらむ
- 池之端モルト
- 鷹去りて空から矢羽根の舞ひ降れり
- 痴陶人
- 大鷹やベートーヴェンの睨む先
- 竹さ
- 高枝の鷹團十郎の睨み
- 竹庵
- 雲間より鷹戻りけり谷戸の朝
- 竹春エリザベス
- 大鷹やまだ目の開かぬ君の笑み
- 竹織
- 空を割り鷹の眼差し何を獲る
- 竹村マイ@蚊帳のなか
- モンゴルの土産は鷹の羽一本
- 茶
- 鷹見上げ遠きふるさと思い馳せ
- 茶子
- 鷹柱立ちあがりたる伊良子崎
- 中井笙石
- 朝ぼらけ初潮来たこと鷹は知ってる
- 中村すじこ
- 大鷹をカヌーより見る大湿原
- 中村笙平
- 鷹の如半眼にして矢を放つ
- 中嶋敏子
- 鷹の昼獲物を狙う原野かな
- 中野風鈴
- 鷹街に降りカワラバト捕まえり
- 仲間英与
- 鷹の目の愛しきまでの野生かな
- 宙のふう
- 十年を経し骨を見つけよ鷹よ
- 宙太郎
- 鷹の声一飛び先に獲物おり
- 朝ぼらけ
- 鷹の眼は刹那を捕ふ空青し
- 朝桜咲花
- 鷹飛来連写の響く展望台
- 長谷川ひろし
- 天空を我れ鷹の目と逢うてをり
- 長田写々
- 落日の残像鷹のすすり泣き
- 津葦
- 鷹飛んで少し明るく暮れる空
- 辻が花
- 一点の影を落として鷹寂し
- 鶴子
- 鷹の羽獲物見つけて乱気流
- 鶴田梅勝
- 鷹飛ぶや命の際を俯瞰して
- 定吉
- 鷹渡る寺に法衣の笠智衆
- 帝釈鴫
- 古戦場ゆったり見下ろし鷹渡る
- 哲庵
- 鷹来る不思議な雲の輪を抜けて
- 天王谷 一
- 追いかけて追いかけて鷹筑波山
- 天晴鈍ぞ孤
- 夕暮れに鷹が黒点ファインダー
- 貼女(ちょうじょ)
- 透き通る月成層圏に鷹一羽
- 殿さまペンギン
- 暁に光るは鷹か衛星か
- 田村美穂
- 鷹の名を汚さぬように恥じぬよに
- 田中ようちゃん
- 遠目にも鷹の視線の逸らしをり
- 田中勲
- 鷹鳴くやパエリア作るソロキャンプ
- 田畑 整
- 吾は獲物まっしぐらに落つ鷹の爪
- 田辺 ふみ
- 孤高なる円を描きし鷹の黙
- 田邉真舟
- ジャビットを咥え海峡渡る鷹
- 杜まお実
- 山の孤高つがい探し歌う鷹よ
- 渡邉くるり
- 飛び出せり鷹の目をしたランナーら
- 渡邉真砂
- 屠られて虚空へ還る蒼鷹
- 渡邉桃蓮
- 鷹の眼にびびる野鼠爪の中
- 登子
- 鷹の飛ぶ山谷を駆ける頬は赤
- 島村福太郎
- 鷹の目は獲物狙う目子守る目
- 嶋田奈緒
- 護送車は今交差点 鷹旋回
- 東京堕天使
- 鷹一家舞い戻りて山静か
- 東児
- 斬撃や鷹の屍は沼に落つ
- 桃花(ももか)
- 天空を渡る一羽の鷹孤高
- 桃香
- 目に残る富士横切りしあれは鷹
- 桃泉
- 鷹翔ぶや半年ぶりにハノン弾く
- 湯葉子
- 名画から鷹の羽ばたき聞くやうな
- 藤えま
- 鷹ですら雛は鳴くだけ上を向け
- 藤すみ
- 木居掴み静まる鷹の目覚めゆく
- 藤井天晴
- 大鷹やレンズの中で足黄色
- 藤岡伊集
- 威厳あり飼い慣らされし鷹でさえ
- 藤原訓子
- 鷹舞うて空の黒点消えにけり
- 藤川鴎叫
- 鷹は鷹人目気にせず生きのびろ
- 藤鷹圓哉
- 見え過ぎる鷹の眼隠し飼い慣らす
- 藤沢ろんど
- 鷹の翔ぶ結界と人の呼ぶ山
- 藤田康子
- ゆったりと空舞う鷹に敵は無し
- 陶豪
- 鷹ダイブ瞬時魚体は空に舞う
- 陶然
- 碁石置く蒼天に鷹悠然と
- 瞳子
- 大鷹が一本杉で爪を研ぐ
- 童好
- 鷹の飛ぶ石積みは山城の跡
- 徳
- 鷹のひな既に凜々しき面構え
- 徳翁
- 垂れこめる雲より出づる大鷹よ
- 那津
- 居場所など求めるものか天の鷹
- 楢﨑古都
- 信長の横顔や鷹の生き様
- 南城馬天
- 鷹の気分自転車駆る下り坂
- 楠青庵
- 月代は滑走路将軍の鷹
- 尼島里志
- 真実に刃ありけり鷹の空
- 日記
- モンゴルで鷹の鉤爪肩に入る
- 日本酒
- 鷹が舞う釣り竿しなる防波堤
- 如庵
- ギリシアの鷹よ地球球体説
- 如月局
- 無人機を冷笑するやうに高き鷹
- 禰文字
- 鷹翔けた将軍の道草深し
- 寧女
- 富士山を従え鷹のゆるり舞う
- 猫楽
- 急降下鷹の足先殺気満つ
- 猫渓
- 鷹二羽の飛びし夢見に厄も飛ぶ
- 猫雪春原(み)
- 祭列に鷹匠を従えし鷹
- 猫舌扁平足
- 750cc(ナナハン)を跨ぐ背鷹の追うて飛ぶ
- 熱燗俳句が掲載され嬉しくてまたロサンゼルスより投稿しました☆
- もろがえり李白の酒の如く飛ぶ
- 之之
- 白い羽根鷹連れ去った烏骨鶏
- 能千
- 断崖の鷹の眼下をカヌー漕ぐ
- 馬祥
- 声ひそめ鷹の眼光闇を突く
- 馬門宗太
- 鷹舞つて下は神島鳥羽の海
- 俳菜ひろこ
- 穏やかな日も鷹の目は狙いおり
- 背馬
- 喧騒の街に一線鷹の影
- 秤防人
- 巣穴から顔出す子リス鷹静か
- 博さん
- 大空と大空つなぐ鷹渡り
- 白井百合子
- 無音なる鷹の軌跡に誓う夢
- 白猫
- 鷹の空すみずみまでも鷹のもの
- 迫久鯨
- 望遠鏡鷹と目が合う竦む足
- 麦
- タワマンに炯々と鷹止まりおり
- 麦吉
- 久方の鷹きし日には文を書く
- 畑 詩音
- 上空に鷹旅人の背に風強し
- 畑山六十二
- 睥睨す枯れ木に一羽鷹一羽
- 畑中真土
- 我意志で来た道なれば鷹が舞う
- 八ちゃん
- 鷂を呼ぶ利根川の空真青
- 半熟赤茄子
- 濡れそぼち蘆原低く沢鵟かな
- 飯村祐知子
- 鷹老いて少年の手へ戻り来る
- 樋口滑瓢
- 鷹降りて糊口をしのぐ水の音
- 尾張の黒うさぎ
- 鷹彼方お揃いのカウチンセータ
- 枇杷子
- 風強し鷹の目潜む余情なり
- 美翠
- 痛む腰反らし休めば鷹渡る
- 美年
- 天守の有無知るか雲孫の鷹よ
- 膝丸佳里
- 迷いなく矢のごと翔ける鷹青し
- 百音
- 若鷹や旋回するや破船のへり
- 百合乃
- 檻の鷹飛べぬ輩を睥睨す
- 漂碌魂ひいろみ
- 川の音鷹の羽舞ふ昼下がり
- 浜糠八つ帆
- 立つ鷹や車導き林道を
- 不二自然
- 宙に居る鷹の目あわれ老いにけり
- 不利を
- 鷹鳴くや正宗像も鬨の声
- 富樫 幹
- 鷹見むや沖の島々見下ろして
- 富山の露玉
- 羽ばたきは大空となり子は鷹に
- 武者小路敬妙妙妙妹子
- 一息の永くなるかに鷹の舞
- 武者小路敬妙洒脱母
- 鷹去りてアスファルトに血散る羽毛
- 風ヒカル
- 空高く射止めし獲物鷹の目よ
- 風花あつこ
- 鷹飛翔大雪山の絵になりて
- 風花美絵
- 鷹の群れ空いっぱいの平和かな
- 風間昭彦
- 鷹の背に乗るやまだ見ぬ宙のはて
- 風子
- 仰ぎ見るジェットは北へ鷹南
- 風峰
- 点滴の窓よぎる鷹あさの黙
- 風紋
- 鷹の声曇天ひらく寒烏散る
- 風蓮徹
- 鉄塔で鷹が見張るは終の杜
- 風呂猫
- 鷹舞って投入堂の登山かな
- 文月さな女
- 大鷹や向かひ風こそ我が力
- 平井伸明
- 嫁なんて肩書き鷹にくれてやる
- 片栗子
- 大鷹や泣きごと言わぬ叔母でした
- 弁女
- そっぽむく。寄せた眉間に鷹を見る
- 穂垂
- しんしんと羽降らす鷹食事中
- 峰江
- 鷹一つ翔びさり戻り匠わざ
- 放浪
- 大浅間断切りて鷹天下る
- 朋部 琉
- 鷹飛びて空と心をつなげたり
- 豊田すばる
- 底知れず吸い込まれる目鷹間近
- 邦生
- はぐれ雲背負いて鷹は風に乗る
- 鵬
- 鷹の羽帽子に飾る鳥博士
- 北の山猫
- ろうろうと船頭の唄鷹の影
- 北川そうあ
- そらの鷹つくばふ家禽夢同じ
- 北村 鯨野
- 鷹鳴くや支配より放たれし我
- 北藤詩旦
- 異国の鷹ただちに我を射る視線
- 北野南瓜
- 繰り返し鴉の並び煽る鷹
- 堀アンナ
- 空近く鷹を狙うや奴が来た
- 本山喜喜
- 通り過ぐ峠の標鷹一羽
- 麻呂助
- 鷹なのか襟の羽根舞い無表情
- 抹茶子
- 鷹として生まれし我が子親馬鹿よ
- 一碁一会
- 子兎の死んだふりする鷹の影
- 慢鱚
- 鷹放たれて青空を切り裂きぬ
- 満る
- 鷹飛んで生かされる意味生きる意味
- 岬夕顔
- 竿を上げ低空飛行の親鷹
- 蜜華
- 岬飛ぶ鷹は少女先見す
- 湊
- 鷹柱作りて今年も海越える
- 妙女
- 少女から鷹の飛びたつゆうゆうと
- 夢バーバ
- 迫りくる時効は明日に鷹渡る
- 夢堂
- まっすぐな目で何を見る檻の鷹
- 名前のあるネコ
- 害鳥のちりぢりいぬる鷹の黙
- 明惟久里
- 鷹の目のただ一点を砕くごと
- 明神おぼろ月
- 星一つ鷹の吐く息朱に染まる
- 明星
- 言の葉と血肉で育つ鷹一羽
- 明生観
- くねる蛇飛び立つ鷹の足に其れ
- 茂る
- 鷹猛る眼光他者を寄せつけず
- 妄 児
- 鷹ほどの目と羽有れば策いかに
- 毛馬きゅうり
- 山静か鷹も静かな午後三時
- 網代
- 水色に塗りつぶす鷹朝の空
- 網野れいこ
- 大空の鷹を見んとて旅支度
- 木の葉
- 旅客機の離陸 宍道湖よぎる鷹
- 木佐優士
- 三国を見渡す空を鷹領す
- 木寺 仙游
- 瞬かぬ鷹の目捉ふ小さき影
- 木村となえーる
- 卑小なる吾見下ろして鷹や翔ぶ
- 木乃伊
- 鷹滑空獲物見据える小さき目
- 門司区ビリケン
- 青天の寒鷹眺む一人旅
- 野の花 倖菜
- 鷹の目の据わる捨畑獲物かな
- 野ばらno1
- 向かい風掴んで進め子等よ鷹よ
- 野井みこ
- 埃及やホルス神たる鷹は往く
- 野中泰風
- 王侯は鷹放つ時得む自由
- 野本美食
- トラクター起耕の空に鷹の舞う
- 矢的@第二まる安
- 墓前に合掌暮れの空に鷹
- 柳浦総師
- 風を見る鷹の尾羽根や城下町
- 柳生うっかり十兵衛
- 蝦夷人の哀歌を知るや蒼鷹
- 柳絮
- 里山へどでかい社屋睨む鷹
- 薮久美子
- 鷹に住む蚤の心臓一つあり
- 優木ごまヲ
- 津波引き一人鷹飛ぶ埃空
- 友と歩くゾウ
- 旋回す鷹の鳴く声天に溶け
- 友坂こまり
- 鷹来れば群れたるものの散りにけり
- 悠久
- 威嚇する大鷹の爪広がりて
- 有田みかん
- 夕映に鷹の早くも点となり
- 柚木みゆき
- 大鷹の山越え來たる眼かな
- 祐
- 波被るばかりにさしば乱れ飛ぶ
- 遊泉
- つなぐ手に恥じるを隠す背には鷹
- 余り栗鼠
- 歌川の鷹の眼光際立てり
- 余熱
- 夜空舞う羽ばたく鷹白月火
- 妖精さん
- 空に鷹洗濯干しを見られしか
- 葉っぱのようこ
- 「不合格」見上げた空に鷹の舞ふ
- 遥風
- 携帯が一斉に向く空に鷹
- 遥明
- 鳩屠る鷹の眼澄みし高曇り
- 陽気姫
- 朝陽受け自由なる鷹旋回す
- 陽光樹
- 南指す一団よそに眠る鷹
- 欲句歩
- 鷹の目に映る浮き世のニヒリズム
- 羅蒐
- 南天に雀逃げれば鷹が来る
- 羅馬巴里
- 鷹が真っ直ぐゆく空はがらんどう
- 藍時 湘
- 鷹飛来たちまち小鳥逃げ隠れ
- 藍植生
- 利根川の風が騒ぎし鷹ゆけり
- 利根の春
- 一閃に鷹は獲物を見逃さず
- 利平
- 寒鷹の弧線に空の高みけり
- 梨雪
- 炭小屋の白煙細し鷹戻る
- 梨村 梨
- 空青く無敵の鷹の孤高なる
- 理路
- 蒼鷹や薄墨色の空翔り
- 璃芭風
- 八の字を描き塒に向う鷹
- 里山まさを
- 天の鷹人の愚かを目の端に
- 離松
- 石に嘴打ち折り生まれ変わる鷹
- 立石神流
- 鷹一羽虚空の黒き点となす
- 立歩
- 落日や空曳きながら鷹西へ
- 立野音思
- 群れないぞ鷹の生き様俺の道
- 流鏑馬
- カンツォーネ唄うが如く鷹は舞い
- 琉璃
- 鷹にさえ忍び寄るのかソリチュード
- 留宇句
- 旋回のおぼつかなげや鷹の斑美し
- 留野ばあば
- 鷹来る咥へる鮒の水しぶき
- 隆松
- 街路樹の椋鳥消える鷹来る
- 隆美
- 猛る鷹の眼山麓を血のにおい
- 竜胆
- 峙や飛雪の中に夫婦鷹
- 龍秀樹
- 朝霧の富士を断ち切る鷹一羽
- 両山
- 摩天楼鷹の好みて巣へ旋回
- 緑雨
- 山遙か夕餉の煙鷹の裂く
- 林 和寿
- 比類なき主の矢の先に怯む鷹
- 令雅
- 小禽を納めて鷹の影重る
- 令和ドッペルゲンガー
- 鷹の目に吾はどのように映るのか
- 鈴木翠月
- ややありて鷹の現る御空かな
- 鈴木麗門
- 生まれいで鷹は鷹ならず鷹になり
- 蓮花
- 青空に鷹声高し弧を描く
- 蓮風
- 天を衝き気骨稜稜舞う鷹や
- 浪速の蟹造
- 池の中泳ぐごとくや映る鷹
- 論子
- 鷹の眼の切り裂く過去の未来かな
- 和光
- 寄り合いの恙の確認鷹柱
- 和鹿島
- 一ノ倉沢空突き抜けて鷹渡る
- 和利
- 日輪を背負ひて舞へり天の鷹
- 丼上秋葵
- 急襲や水の面揺らす鷹の風
- 國本秀山
- 前を行く背(せな)の広さよ鷹来る
- 戌亥
- 鷹らしき否大鷹と見定むる
- 攝津の嫗
- 無い爪を隠すふりして鷹になる
- 栞
- ポケットに深爪隠す飛べぬ鷹
- 櫻庭詩想
- 空高く飛ぶ鷹の影我を抜く
- 泗水
- 最終の面接落ちて鷹渡る
- 涅槃girl
- 青空や弽へ鷹の舞い降りる
- 淺野紫桜
- 鷹一つ修飾はなく鷹一つ
- 澤井竜子
- 帰り道急ぐ家路に鷹走る
- 澪礼
- 鷹渡る剪定バサミの先の空
- 煌宙(そら)
- 生肉を喰らう鷹の目上下して
- 獺八(うそはち)
- 一人旅何処へ向かうか鷹に問う
- 眞さ野