俳句ポスト365結果発表

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第256回 2020年12月10日週の兼題

狐火

  • よしあきくん一期一会の一句
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  • 人・並選の俳句
  • 天・地の俳句
本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。

人

狐火や硬き毛並のやうなみづ
一阿蘇鷲二
狐火や闇は濡れたる銭のにほひ
一阿蘇鷲二
狐火の温度になつてゆく吸気
倉木はじめ
狐火がなかなか出ていかぬ眼窩
倉木はじめ
狐火の尻尾掴めば濡れてをり
うづら@第二まる安
空つぽの財布に狐火をしまふ
うづら@第二まる安
狐火の川へ砂金を掘りに行く
GONZA
狐火を指差す指を噛みました
GONZA
こぎつねの狐火ぽうとやわらかく
okapi
狐火やなわとびゆわんゆよん跳ぶ
okapi
黒髪の香の狐火のとほりけり
RUSTY=HISOKA
狐火ゆらり花嫁の尾のゆさり
RUSTY=HISOKA
狐火や箪笥の奥の暮れかかる
Mコスモ
狐火や棘にとどかぬピンセット
Mコスモ
主亡くしたクローゼットに狐火は
Nakahara結月
狐火や死者は百六十万人
Nakahara結月
狐火やモンタージュの男の多弁
あいだほ
眼球の根元に狐火がずつと
あいだほ
身体中狐火走る造影剤
あさのとびら
狐火が見えてめでたく失調症
あさのとびら
狐火の尾のすり抜けし手は煤け
あずお
狐火の里のダムはや枯れてをり
あずお
狐火や骨は嬰児のもみじの手
あつむら恵女
狐火や影法師には顔がない
あつむら恵女
狐火や昔辻占の居た所
あまぐり
地震で落つ橋の袂に狐火来
あまぐり
狐火の透き通りゆくたなごころ
あまぶー
狐火の雨にしとどにきやらきやらと
あまぶー
狐火を根分し廻る雪の墓地
いかちゃん
涙腺に飼ふ狐火を嗅ぎ選りぬ
いかちゃん
狐火に村の吉凶預けたる
いさご眠人
狐火は卒寿の席に点りたる
いさご眠人
手綱を引けど引けど馬は狐火へ
いさな歌鈴
落武者の荒息 ほつ ほつ 狐火
いさな歌鈴
石棺はさびしき皇子か狐火揺る
いしはまらんる
狐火ぽう一年待つて墓の立つ
いしはまらんる
狐火よ相続分の少なさよ
いたまきし
狐火に額の傷が疼きけり
いたまきし
狐火の闇は明るし火は冥し
うさぎまんじゅう
嘘千個かぎつけ狐火の猛る
うさぎまんじゅう
狐火や座敷のなかに雨がふる
ウロ
狐火やきのふ山窩の種火消ゆ
ウロ
狐火やアスファルトから獣臭
おきいふ
狐火や土葬の山に人住まず
おきいふ
笑み佳きをんなきっと狐火を飼う
おさむ
陰暦の村では狐火を護る
おさむ
狐火や冥土の土産は明日届く
カルメ狐
赤ラブホ青は狐火じき我が家
カルメ狐
狐火の先は断崖風の闇
カンガルーのしっぽ
狐火を潰せば闇を天狗風
カンガルーのしっぽ
魔方陣のひとつが狐火だつた
きゅうもん@木ノ芽
狐火に囲まれ遺言書を開く
きゅうもん@木ノ芽
狐火の生まれたてなるやはらかさ
狐火に濡れて梵字の崩れ出づ
狐火を遠く車窓は万華鏡
くさ
狐火や駄菓子屋に婆ぼうとおる
くさ
狐火狐火気付け薬の匂ひなり
ぐでたまご
狐火に疫禍の邑が濡れてゐる
ぐでたまご
ぼんわりと狐火そぼつ蹴転跡
くま鶉
狐火に太夫の悋気耀へり
くま鶉
狐火や明日着る喪服ほどの闇
くりでん
狐火や手の鳴る方にきっと母
くりでん
狐火や靴履き違え通夜の帰路
クロまま
狐火や旧家に合わぬ嫁の居て
クロまま
大剣豪とうとう狐火を切つた
けーい〇
森を狐火ここは新宿だったよな
けーい〇
狐火に惚れられてまだ独り
ことまと
ひよいとくるもの狐火と人の死と
ことまと
涅槃図に描かれぬ狐火らの歓喜
こはく
狐火やどの名呼んでも諾といふ
こはく
狐火を見たといふ母腿に痣
こむらさき
狐火やつなぐ右手の腥し
こむらさき
余所者は狐火を見てはいけない
さこ
狐火を吐いた女は死ぬらしい
さこ
狐火に焼べてやらうか其の目玉
さとうりつこ
狐火、と指すひとの腕しろ過ぎて
さとうりつこ
狐火やヘルメットが締め付けてくる
さとけん
数へ了へた羊は狐火になつた
さとけん
深く深く吸へば狐火灯る肺
じゃすみん
狐火になでられ頬の骨の位置
じゃすみん
小町鯘るし狐火ももいろやし
しゃれこうべの妻@鯘る(あざる、腐敗すること)
ばあちゃんは土葬狐火ちと甘い
しゃれこうべの妻
狐火の遊ぶお山は井戸の底
シュリ
狐火や祠はお留守と唄う鈴
シュリ
狐火やしっとり潤む皇女の目
ジョビジョバ
いつまでも妹の狐火小さきまま
ジョビジョバ
いつか見たロマンポルノと狐火と
すりいぴい
献血の日の狐火が臭い臭い
すりいぴい
狐火を見たと異母弟訪ひ来
せり坊
狐火を呑んで生まれたのが君と
せり坊
狐火の重さはきっとファの#
そうり
狐火や帰る飼ひ猫生臭く
そうり
狐火あまた奥之院口バス停へ
たんじぇりん金子
狐火に芯らしきもの脈動す
たんじぇりん金子
狐火や三度目の立ちションらへん
ツカビッチ
狐火や村の帳簿にある空白
ツカビッチ
ジロ埋めた場所か狐火たかるのは
ツナ好
牡丹のやうな狐火吸うて眩暈
ツナ好
狐火や焼き場の先の伊那インター
トポル
狐火や夢二の女くたくたと
トポル
犬は雄猫は雌狐火は薔薇
トマト使いめりるりら
狐火や硝酸臭きバイオリン
トマト使いめりるりら
その件も含め狐火なのでしよう
とりこ
狐火や紙垂の触れたる腕熱し
とりこ
狐火をあやつる水の呪文かな
にゃん
揺れやまぬ磁針狐火おびただし
にゃん
おもむろに手から狐火闇うねる
ねむり猫
狐火はあそこで無心に食べている
ねむり猫
ひとつちにかえるきつねびうつくしい
はまのはの
狐火やあの世は隣家より近し
はまのはの
狐火や掬いし星の色褪せて
はるく
狐火の夜や心臓を掴まれる
はるく
狐火や悪夢とは見付からぬこと
ひねもす
狐火は狐の声を焼きにけり
ひねもす
狐火が夢を洗っているような
ふくろう悠々
狐火や弟泣いたまた泣いた
ふくろう悠々
狐火の飛んで樹海の門ひらく
ふもふも
狐火に触れて火宅の人となる
ふもふも
消えた子の数と狐火一致せり
ふるてい
狐火もこれほど集まれば愉快
ふるてい
渾身の狐火に月蝕の山
ふわり子
狐火や二級酒空けて素面顔
ふわり子
きつね火のしつぽを掴んでやりました
ほしのあお
きつね火は仲間になりたさうである
ほしのあお
狐火の連なりてなほ影なさず
ほろろ。
わたくしのうらがは狐火の湿り
ほろろ。
狐火や刃が鞘へはしる熱
まこちふる
狐火や脳の髄液甘かりし
まこちふる
兄の名は水子狐の提灯来
まんぷく
狐火やおやまは嘘で燃えている
まんぷく
狐火の小さきは小さき狐かな
ゆすらご
狐火や復員船の海は凪ぎ
ゆすらご
狐火や里を追はれて越ゆる山
る・こんと
狐火やうしろのしょうめんだあれ
る・こんと
浄玻璃の鏡揺れ消ゆる狐火
るるの父
狐火かもしれぬ古びた理科室
るるの父
狐火の語り部白い牙を持つ
ロティ
狐火を七つ吹き消す先我が家
ロティ
狐火の手前の闇と奥の闇
葵新吾
狐火や軋む廊下に砂の粒
葵新吾
狐火や鬼たち年を取らぬらし
育由
狐火を語る老婆の鍵つ鼻
育由
狐火のあかあか姫のわたる湖
一斤染乃
運転は見合わせ狐火のぽぽぽ
一斤染乃
友の背の痣狐火の抜けぬなり
遠音
狐火の赭(そほ)この人はとうに饐ゆ
遠音
狐火の闇に盛らるる七将塚
夏 湖乃
狐火や回転ジャングルジム軋む
夏 湖乃
狐火をのみて双子は産まれけり
夏雨ちや
狐火や小指を削ぎし肥後守
夏雨ちや
狐火や闇はどこから始まるか
花伝
狐火や子の吸はぬ乳捨てにゆき
花伝
狐火や子を売る女買ふ男
花南天anne @TFP句会
狐火や厠に油のやうな染み
花南天anne @TFP句会
ぎゆうと鳴き狐火雨に消えゆけり
霞山旅
狐火や一男八女の本家筋
霞山旅
知らずして脱がされた靴に狐火
海葡萄
あの跳ねる小さききつね火は弟
海野碧
狐火の温もり残る幻燈機
干しのいも子
孤独死の家に狐火集ひけり
干しのいも子
狐火の芯に触れなばぬめぬめす
関津祐花
狐火の小さきが列をずれてゐる
関津祐花
遠吠えにきゆるか狐火のあをし
岩のじ
こんな夜ぞぼくが狐火だつたのは
岩のじ
シーソーや狐火に子供がいるよ
亀の
美しき狐火蔓籠で持ち帰らむ
亀の
狐火や鏡の我は父なるか
亀山酔田
狐火や晩鳥撃ちに行かりょうか
亀山酔田
狐火迫るエンジンが掛からない
亀田荒太
狐火のひとつは死んだ犬である
亀田荒太
ばしこぐでねおらほの村さ狐松明くるわげね
吉行直人@狐松明→東北の一部地域の狐火の呼び名。良いことが起こる前兆とされる。句は秋田弁で標準語に直すと「嘘をつくな俺たちの村に狐松明が来るわけない」。
石段転げ落つる視界を狐火らしきもの
吉行直人
狐火や菰を着て呑む山頭火
久蔵久蔵
狐火や無数の針の孔の空
久蔵久蔵
頃合いをはかり狐火あらはれり
宮坂暢介
萎みゆく狐火同士合わさりぬ
宮坂暢介
腥き風のしめりや狐火ぽつ
宮武濱女
狐火を吸ひすぎました肺に影
宮武濱女
狐火は知ってる狐は知らない
京野さち
タクシーに挙げた指先に狐火
京野さち
狐火や明日なささうな温泉街
玉庭マサアキ
安産の国の狐火消えさうに
玉庭マサアキ
うまれたての狐火になつかれている
金のキウイ
「狐火あり」と宿直日誌に記しけり
金のキウイ
狐火を語りてつひに古老の部
金子加行
狐火や幼き日々の貰い風呂
金子加行
そこここにききききつねびるるるるる
古賀
蹴り上げた狐火のひとつぶの星
古賀
狐火の尽きて黒目の溶けてゐる
古瀬まさあき
亡きがらの髄を狐火こぼれけり
古瀬まさあき
眼帯のをんな狐火匿ひぬ
古田秀
三叉路や狐火をらぬはうの闇
古田秀
客の無理聴けり狐火燻ぶれり
戸部紅屑
ひらパーの夜間狐火ショー物議
戸部紅屑
狐火や余所者として町に入る
江藤すをん
狐火や言葉の違ふ町へ行く
江藤すをん
狐火や客に越後の国訛り
香壺
狐火やその夜にはかに老いてゆく
香壺
ホルマリン漬けの狐火まだ燃えて
高橋無垢
狐火がふふふと動くたび臭い
高橋無垢
埋めるしかない狐火が見ていても
高尾里甫
狐火のにほひ虚ろな腕枕
高尾里甫
狐火は走る逢魔の綻びを
克巳@夜のサングラス
狐火や戻らぬ吾子の年季明く
克巳@夜のサングラス
きつね火消ゆ老住職を訪ひて
黒子
狐火や桶這ひ出づる髪の色
黒子
狐火や汚染土貯蔵せる国土
今野淳風
狐火のひとつもんどりうつて消ゆ
今野淳風
狐火や不思議にぬるき雨しぶき
砂山恵子
狐火の見えるところとJAFにいふ
砂山恵子
狐火に夜之食国穂浮かぶ刻
斎乃雪
雲掴むやうに狐火掴みけり
斎乃雪
万華鏡にきのうの狐火がきれい
三浦にゃじろう
狐火よりからがら逃げて私がいない
三浦にゃじろう
本卦還り狐火見える歳となる
山くじら
狐火が見えなきゃそれはそれで良い
山くじら
木星に青き嵐や狐火ぽ
山内彩月@NASAの探査機ジュノーが撮影した映像によると、木星にはゴッホの絵のような青い嵐が渦巻いているそうです。
0と1の間(あはい)や狐火漂ひぬ
山内彩月
狐火の律儀に道を通りけり
山辺冬里
狐火や屋根の雨音硬き夜に
山辺冬里
狐火に触れたる指に浮腫のある
山本先生
あの狐火はあの日殺めしをんななり
山本先生
狐火の映る眼は此れなるか
山名凌霄
声出すな狐火逃げてしまふだらう
山名凌霄
ばあさん口から狐火出る言うて
司啓
空港を誘致らしいよ狐火よ
司啓
狐火の20ワットの女子トイレ
紫小寿々
狐火や花婿いない行列か
紫小寿々
狐火や雨のまた降る鈴ヶ森
慈温
愛人の家に狐火ふつと消へ
慈温
狐火の過ぎて匂へり父の髪
鹿本てん点
狐火や方位磁石が動かない
鹿本てん点
不幸だと思ふたましひ狐火来
七瀬ゆきこ
狐火の脾臓あたりが黒さうな
七瀬ゆきこ
狐火の照らし河童の水葬よ
朱契
東京はとってもダーク狐火ぽっ
朱契
狐火が灯りだした早く埋めろ
秋沙美 洋
狐火の墓には鬼が眠つてる
秋沙美 洋
狐火やくぅおんくぅおんと風の錆ぶ
潤目の鰯
狐火の匂い入るぞ窓閉めろ
潤目の鰯
狐火の棲みついてをる親知らず
小川野棕櫚
狐火の疾る草書の書翰かな
小川野棕櫚
眉失せにけり狐火追ひかけて
小野更紗
狐火を喰うたび人に近うなる
小野更紗
狐火や低吟錆ぶる革命歌
松山めゐ
狐火や鳥居の内の水昏し
松山めゐ
狐火や母はこんなに白い顔
城内幸江
狐火や呑んで愚かな歌うたう
城内幸江
狐火や母は心臓縫う仕事
常幸龍BCAD
狐火の熱でゆつくり剥がす爪
常幸龍BCAD
着信音 そうです 狐火 啜り泣き
新蕎麦句会・凪太
糠床が腐ったわ狐火のせい
新蕎麦句会・凪太
狐火も日露の役も語り草
新濃 健
引揚げの船から見たる狐火か
新濃 健
狐火の憑く依代が燃え出して
狐火やあの方角は伏見なり
狐火の浚う呟き死ねばいい
真冬峰
狐火やたましい幾つ恋をする
真冬峰
狐火へくべる我が身を眺めをり
仁和田 永
あぶな絵の尼僧匂ひ立つ狐火
仁和田 永
狐火だ昨日小便した箇所だ
粋田化石
狐火の飛んで駐在耳尖る
粋田化石
狐火や顔を知らない相談者
世良日守
狐火よ島は静かに死んでゆく
世良日守
狐火や屍の黒き染みある炉
星埜黴円
狐火は左岸に凶の年ならば
星埜黴円
音もなく狐火将棋倒しかな
清水 三雲
狐火や髪の毛の抜け落ちにけり
清水 三雲
飼いならす狐火一つ夜の褥
清白真冬
骸吐く狐火どれも違う色
清白真冬
狐火に解けあと碧き鏡池
西川由野
狐火そは雪原に燃す角砂糖
西川由野
狐火を提げて未明の下山かな
青蜥蜴
片恋の家は狐火が出てゐる
青蜥蜴
古傷の痒み狐火近きかも
斉藤立夏
狐火ぷうぷう初めての御遣いへ
斉藤立夏
狐火や吐息無垢なる誕生日
石井一草
狐火の三つ足りない猫の墓
石井一草
狐火をみた姉さまが戻らない
石川聡
狐火や沼にルドンの目玉咲く
石川聡
狐火や古き都は土の中
石塚彩楓
狐火や月の兎は淋しいよ
石塚彩楓
また猫ころす鍛冶屋の嫁狐火
赤馬福助
続く高熱狐火に噛まれけり
赤馬福助
狐火の列や鏡を封印す
雪井苑生
節穴の景色さかさま狐火が往く
雪井苑生
みんながぼくを狐火だといじめる
雪陽
床下の乳歯10年後狐火
雪陽
狐火を宿す眼窩で焼く世界
千仗千紘
狐火のなぜまだヒトであると問う
千仗千紘
銀や朽つ狐火きよらなる祠
早田駒斗
希臘語を訳す狐火あふれ出す
早田駒斗
狐火やフーガの終わりつかめない
蒼鳩 薫
吾を投ず一面の狐火の野へ
蒼鳩 薫
狐火の一つは祖母の愁ひなり
大黒とむとむ
狐火が出ても原発避難域
大黒とむとむ
狐火のんごんご山の鼾らし
大槻税悦
狐火や守銭奴の銭ざらざらと
大槻税悦
狐火が夫の肩から燃えており
鷹見雛雪
狐火の暗く痩せてる樅の森
鷹見雛雪
狐火や不死を求めた帝の眼
鷹星
狐火のあおあお凍てるかに不動
鷹星
狐火をスマホで叩き落としけり
鷹之朋輩
狐火来いぬのしょんべん臭い道
鷹之朋輩
狐火や人は骨より崩れをり
谷口詠美
狐火や憑くのはいつも左肩
谷口詠美
三味の音を野に狐火の出でませよ
谷川の蛍子
狐火も水占ひも消ゆるもの
谷川の蛍子
吾、薬指から狐火と成らん
丹波らる
「狐火を見たのこの子を宿したの」
丹波らる
狐火や幻の尾がむず痒い
短夜の月
狐火や祝言は月出ぬ夜に
短夜の月
狐火を追ふひかがみを追ふ狐
池内ときこ
狐火を見てよりおとがひの疼く
池内ときこ
女郎屋のマッチ与平衛は狐火を見たり
池之端モルト
狐火や五年二組の捜査隊
池之端モルト
狐火に触れてより肌のかぐはし
竹田むべ
吾の袖にくゆるゆふべの狐火よ
竹田むべ
狐火と見つめ合う覗き見の穴
天陽ゆう
狐火や永遠に終わらぬ数え唄
天陽ゆう
耳かゆし狐火燃える午前四時
田村美穂
最後の一息が狐火になる夜
田村美穂
狐火をかざしボルヘス伝奇譚
湯葉子
狐火や両の瞼にいまだ棲む
湯葉子
狐火を尿瓶に隠し置きにけり
内藤羊皐
狐火へ童大きく尿りけり
内藤羊皐
狐火や枯れ井戸に水あるやうな
南風の記憶
花の散るやうに狐火失せにけり
南風の記憶
権禰宜の三人が狐火である
南方日午
狐火のふと屈葬のかたちかな
南方日午
見目のよき狐火を選る安達ケ原
播磨陽子
狐火や僕からはみ出している僕
播磨陽子
狐火やジャングルジムの左心室
板柿せっか
臭気抜きからから狐火のふつと
板柿せっか
幾度も狐火かぞへなほしをり
彼方ひらく
狐火を吐く奥方を見たりけり
彼方ひらく
又三郎来て狐火を見失ふ
比々き
膏肓に狐火ぞぞと入りきたる
比々き@膏肓(こうこう):「膏」は心臓の下部、「肓」は隔膜の上部。 病膏肓に入る=からだの奥深いところに入り治らないことをいう。
【速報】狐火の繁殖に成功
緋乃捨楽
狐火を吸うな臓腑が爛れるぞ
緋乃捨楽
狐火に美しき旋律緑の目
柊 月子
狐火を七つ見ゆれば考と会ふ
柊 月子
狐火を泛かべ近々沈む村
稗田鈴二郎
きつね温し狐火を身の裡に溜め
稗田鈴二郎
狐火や病はきから狐から
武者小路敬妙洒脱篤
狐火や義足に髄の揺れ微か
武者小路敬妙洒脱篤
狐火やいつや聞きける魂結び
風慈音
狐火のうつくしうして乱れ初む
風慈音
乱れ尾を抱き合う狐の提灯
服部勝枝
雨後の通夜狐火そっと棺に入る
服部勝枝
狐火や何かが骨を囓る音
福蔵
狐火や靴にびつしり墓地の泥
福蔵
狐火吸うた糞思い切り獣臭
平本魚水
狐火を見てより母に似る鏡
平本魚水
狐火の揺らぎ五右衛門風呂熱し
平本魚水
狐火を追って太郎は神隠し
平野水麦
狐火やめりりと闇の肥大せり
碧西里
狐火あげるいのち半分頂戴
碧西里
音ひとつとんだかに狐火ほつり
蜂里ななつ
あたらしき器ほしかろ狐火よ
蜂里ななつ
紙切れに翻弄狐火に朦朧
北藤詩旦
この土地の狐火銭に懐きをり
北藤詩旦
ヨーチンを塗るか狐火を追うか
北野きのこ
狐火がこんなに近い嫁ぎ先
北野きのこ
狐火にお色直しといふものも
堀口房水
狐火や六公四民とは酷な
堀口房水
狐火をのみこむいがいとすっぱい
本田ちま(6歳)
狐火をのみこむぼくもばけられる
本田ちま(6歳)
裸婦画集たづさへ狐火の長へ
牟礼あおい
狐火の熾りの女陰の血の匂ふ
牟礼あおい@女陰=ほと
狐火甘し折檻の日の姉のごと
綿井びょう
月よあの山路は狐火のために
綿井びょう
狐火や雨後の墓標は傾きつ
茂る
白い花咲きし狐火の跡
茂る
怪僧の喝や狐火ぷるぷるす
木江
狐火を呑み込んだそいつを殺せ
木江
きつねびのただよひたればみづのおと
夜行
狐火の芯はビー玉の蒼さ
夜行
狐火の残り香 朝の抜け道は
野地垂木
狐火や二番は知らぬ反戦歌
野地垂木
あんたがたどこさ王子の狐火さ
柳絮
狐火や原子番号15番
柳絮
狐火を語れぬ男ならいらぬ
柚木みゆき
狐火へ己が爪なぞ焼べてやる
柚木みゆき
闇に果てあれど狐火渾渾と
遊飛@蚊帳のなか
狐火や夢の君には顔が無い
遊飛@蚊帳のなか
狐火に名前を呼びて定まりぬ
蘭丸結動
狐火や父の名の無き父の墓
蘭丸結動
狐火やガヂヂボッと点く瓦斯焜炉
離松
狐火や水鏡には映らざる
離松
鳴くやうに狐火やがて泣くやうに
龍田山門
狐火は涙の温さ也とあり
龍田山門
月光に狐火さびてゆくかほり
緑の手
狐火のふをふをふをふをふゐと消ゆ
緑の手
狐火や祠に温き獣臭
令ちゃん@花芭蕉
狐火の去りて願掛け石ぐらり
令ちゃん@花芭蕉
あるこほるらんぷに棲みつく狐火
露草乃
狐火や手の動くまま鶴を折る
露草乃
をととひの狐火のこと忘れない
朶美子(えみこ)
狐火や眉毛の数を数えてる
朶美子(えみこ)
狐火や夜を海として天守閣
柝の音
警戒速報ビュルビュル狐火にほふ
柝の音
狐火や夢から覚めぬ遊女をり
芍薬
狐火や別れた妻の泣き黒子
芍薬
たましひを抜かれ狐火坂ころがる
茫々
狐火や山辺の村のいぢめつこ
茫々
飼い慣らせ狐火と孤独
蘂六
狐火や知覚過敏に疼く耳
蘂六
狐火や百一話目に鴉鳴く
蜥蜴の尻尾
狐火の殊に青きは尻尾かな
蜥蜴の尻尾
狐火よ薬効かなくなってきた
霏々
狐火よ歴史の教科書は真か
霏々
狐火や舐めて治らぬ傷ばかり
髙田祥聖
淋しい淋しい林分け入つて狐火
髙田祥聖
狐火を掴めば綿菓子のかたさ
樫の木
切れ長の目が狐火に変はりだす
99カリン
狐火を吸うて寿命を延ばしけり
キートスばんじょうし
狐火の消えて佇む空まさを
清波
図書棚の隅の鏡花 狐火ぽっ
ミニトマト
狐火や喉につかえし青きもの
林檎
狐火や麒麟の山の絵描きの湯
28ひろきち
狐火の屠りし夢を照らしゐて
haruwo
裏山の杉おおあくび狐火狐火
M・李子
狐火や棘の跡形なき痛み
Mコスモ
狐火に誘われ領土出る王子
sol
狐火に疼く奥歯や夜しんしん
syuusyuu
小女郎池此れへ狐火燃える恕
yoko
狐火や向こう岸でもまた一献
あかりまる
狐火の喉元過ぎてまた出づる
あさぎいろ
狐火をひょんと避けたら三周忌
あさきまほろ
狐火は物の怪のため息の形
あじょあ
狐火や女の顎の細く見ゆ
あべべ
狐火を見たその男尾がゆらり
アマリリスと夢
狐火をひとつ因数分解す
あみま
狐火の真芯に青き祈りあり
あめふらし
うわまじか血が出てきたか あ狐火
アロイジオ
晴れ着きて遭うてみようか狐火よ
あんず
狐火を見たと新妻髪梳かす
いかすみ
語り部の背に狐火かガマに舞い
あたなごっち
狐火よ古きピアノの音に揺れて
いく葉
狐火は未だ本気を出してない
イサク
達磨さんころんだ狐火かたまる
いしい美髯
狐火の現れる日に嫁ぐ姉
いなほせどり
肩に狐火少年の薄化粧
ウィヤイ 未樹
狐火やふれたら消える異界の恋
うどんこつよし
狐火や熱のある子を見殺しに
うに子
狐火や魂除き墓じまい
うらら恵子
狐火に慣れていそうな色男
ウルトラのはとこ
お太夫さん埋めて狐火毎夜なり
エイシェン
狐火は傘地蔵なら案内す
えび天
狐火が燻っている嘔吐かな
えむさい
母の背で五つ数えし狐火よ
えりいも
狐火の消えてすぐさま鳴る電話
おかか丸
狐火の右から三つ目は社長
オキザリス
語り部の背に狐火の二つある
おこそとの
化かし合い負けた狐の火だ御覧
オサカナクッション
狐火を妣は笑っているだろか
おんちゃん。@白吟句会お
交番は留守狐火が出た夜も
カオス
狐火や訃報告知の始業式
かたな
狐火やこけしに睨まれたやうな
かつたろー。
狐火や青の時代の肖像画
かぬまっこ
狐火が目印土中より寝息
かむろ坂喜奈子
狐火見たガリ版を掻く締切日
かもん丸茶@狐狸山会
狐火に毛布を深く車中泊
からあげあげたて
狐火は山クラムボン水の底
からすちゃん
足跡を追ひ狐火の弧の中に
キッカワテツヤ
狐火や畦に赤黒き肉塊
きなこもち
寂しがる背中を追って狐火が
ギボウシ金森
狐火や麻痺の子の足さする妻
きよなお
狐火に樽酒匂ふ社かな
ぎんやんま
狐火や仲良くなかった父思う
クウシンサイ
狐火や二万余羽なる鶏土葬
ぐずみ
狐火や亡き父の歯の治療痕
ギル
狐火のこゑを拾うてマイクの夜
ぎんやんま
狐火の弄ぶわたしの残夢
くみくまマフラー
狐火や剥がす官位の化けの皮
くれまてぃす恵子
狐火や迷路絵本をなぞる指
こぶこ
狐火の列に我身を加ふるか
ざうこ
狐火や婆の齢は百を超ゆ
さくみ
狐火と聴けば背中の重くなり
さくやこのはな
狐火の列らこの世の高さまで
さだとみゆみこ
狐火やうなじにひとつ星みつけ
さとう菓子
狐火かやをら仏間を覗きけり
さぶり
雨夜に狐火連なり子が生まれ
さゆみ
集会に遅るる猫と狐火と
さるぼぼ@チーム天地夢遥
狐火を見た女あり児を宿す
しー子
稜線を狐火登り明日は晴れ
しおかぜ
狐火や軌道狂ひし常磐線
しかもり
狐火や叔父は大叔父懐かしむ
ジミーあゆみ
狐火となる程の情無いとでも
しゅうふう
狐火や土葬の村の犬の声
じょいふるとしちゃん
生まれたての狐火の尻青青
ず☆我夢@木ノ芽
ただ静かに狐火灯す終の街
すいりう
狐火と会いしかくれんぼは現か
スマイリー正子
狐火は温し初七日終えひとり
すみっこ忘牛
狐火や青きにほひにたぢろぎて
せいしゅう
狐火と君の嘘とは同じ青
たーちゃん
狐火やしきりに痛む親不知
たま走哉
祖母が言うのなら狐火なのだろう
たろりずむ
狐火に嗤われて目は朽葉色
ちびつぶぶどう
星の夜の野に狐火のひと続き
ちゃうりん
菰編みは狐火談に終始せり
ツユマメ@いつき組広ブロ俳句部
狐火や水木しげるの仕事部屋
ツユマメ末っ子8歳@いつき組広ブロ俳句部
狐火や愛告ぐ口の端端に
テツコ@第二まる安
青 あ お 蒼 あ 碧 お 狐火およぐ
ドイツばば
口内炎爛る狐火ひいふうみい
どかてい
狐火の集まる剥き出しの社
とんぶりっこ
狐火や貝紅の底は金色
なご
どこにでも割り込む母の狐火や
なつめモコ
姥自ら去った道に狐火
ナナナナ
不夜城に狐火紛れ漂ひて
ねぎみそ
狐火やガラスの箱に隠したい
ねこか花はっか
狐火を灯す隙間はもうないの
ねこごはん
狐火や私道づたいの畑際
ねずみ男
狐火や秘密百個を知らぬ夫
のぶ子
片眉をあげて狐火抱く女
のら
狐火の集いて武蔵野はいずこ
パーネ・メローネ
狐火やその光では温もらぬ
はごろも
納骨に狐火の山いくつ超え
パッキンマン
狐火のあを熱奪ふ痛きあを
はなあかり
いづれかに狐火をりし玉手箱
ぱぷりかまめ
狐火をあやつる歌声の清ら
はむ
狐火を見しより老いを恐れざる
ひだ岩魚
狐火に憑かれて好きと言ったのね
ひでやん
狐火となつて一夜の自由かな
ひともじ
内緒だよ狐火のこと兄のこと
ひなたか小春
狐火やとっぴんぱらり夢の中
ひなた和佳
狐火や売却済の母の家
ハルノ花柊
狐火の先の我が家に帰れずに
ヒマラヤで平謝り
狐火や急に気になる肩の張り
ヒロシ
いにしえの4番ホームに狐火が
ひろしげ13さい
狐火や足音だけで走る俺
ふじかず(み)
狐火の消えて沼には何かゐる
ふじこ
狐火やさつき伯父さん逝きました
ふっこ
狐火や指折り数ふ指の数
ベーグル
狐火や誕生会に招かれて
ペトロア
狐火や自死の女優の笑む表紙
ほしの有紀
トメさん覚醒し狐火を語る
ぼたにこ
狐火や曲輪をかこむ土塁跡
ほろよい
狐火やひとさし舞へば土香る
まこ@いつき組広ブロ俳句部
二人には狐火がもう見えません
まこも
狐火や戦地の父は帰らざる
まどん
狐火やあそこの家はおんな好き
まゆりんご
狐火一瞬前方崖あり
まるかじり
狐火や三面鏡に誰か居る
まるちゃん2323
狐火やあれは解いてはならぬ謎
マレット
狐火や家出の夜を田舎道
みー
くるぶしに当たる狐火風の音
みくにく
狐火に抱いてもらうと治る傷
みずの風華
狐火に懐かれ困っているのです
みやこわすれ
狐火やここから逃げた子はだあれ
むげつ空
狐火に手をかざしたり野の冷めて
むじーじ
狐火やブラウン管はゔんと消ゆ
むゆき
碧眼の倭人集落狐火ポッ
めいおう星
眼底に狐火貼りついて三日
めぐみの樹
狐火が三つ地面の穴三つ
ももたもも
吾の発疹冷たく灼けよ狐火よ
もりさわ
狐火や歯の欠けし櫛燃え残る
もりたきみ
狐火や老女独りのわらべ唄
やっちゃんち
遭難碑の狐火崖へと誘ふ
やまだ童子
狐火へほやほや応う赤子の手
ゆさんこんめ
狐火や過去の女に顔が無い
ゆみづき
狐火や賭場となりたる破れ寺に
ラーラ
狐火の旧知のごとく父にそふ
ららやにほ
狐火や浮世の外に吾はゐる
ワイズ万太郎
狐火や前宙返りをする女
をぎやかなた
狐火に憂いありしか尾の長き
綾竹あんどれ
狐火や己が影売る世紀末
安春
お金とは虚構であるや狐火ぼお
安溶二
狐火に問ふ亡き友に会へる場所
伊豆子
身の内に狐火飼はば不老不死
伊奈川富真乃
チャルメラの声近く狐火遠く
伊予吟会 宵嵐
狐火や玉藻前の白き指
伊予吟会 心嵐
狐火は失恋の色と云う母
井田みち
狐火や鳥居に投げる白い石
一走人
狐火の噂の塚を遠回り
一太郎ラン坊
狐火を吐き切る風車恐山
一茶お
やや高き狐火の声母に似て
一日一笑
狐火や理科室の鍵開いたまま
一本橋ふくろう
狐火や淡いろのうそつき襦袢
宇砂紀の女
狐火や狐火に遭い後退り
宇田建
御嶽に迷う狐火不帰の客
烏有
狐火の飛ぶ日ととんと飛ばぬ日と
羽沖
狐火のにほふをんなを追ふをとこ
浦野紗知
狐火を見てせんべろの角打ちへ
影山らてん
惑星最接近足下に狐火
越智空子
足跡の消えて狐火匂ひけり
円堂 実花
狐火や肉体は土へ還るか
縁穐律
寝んねしよ狐火寝つき好しねんね
塩の司厨長
肋骨の籠に狐火とぼらせり
塩谷人秀
戻るならあの狐火のゐるところ
奥野悦穂
狐火やごりょんさんのななめ顔
横ちゃん
妻は出て行つた狐火を見た所為
横縞
狐火を大風呂敷に包む父
乙華散
狐火や隣村より来たる嫁
佳山@水戸
淋しさの向こうにぽうと狐火よ
加賀もずく
狐火や元吉原の風の私語
加良太知
狐火や渡れば消ゆる橋一つ
夏柿
狐火や街は消毒液の味
夏風かをる
狐火きえて骨噛みの音つづく
可笑式
狐火はうら寂しさの火薬香
歌い鳥
狐火や逃げて髑髏にけつまづく
河原つばめ
狐火と譫言の子の熱き息
河本かおり
狐火やダリの時計は二十五時
火炎猿
狐火見し証人は胎内記憶
花屋英利
合唱に合はせ狐火ふあふあと
花結い
狐火のほわほわとろん愉しそう
花咲明日香
狐火を壊さぬやうに抱きにけり
花紋
狐火に一山ついて来たんだら
雅な童
狐火や中也に帰る道のなし
雅喜
狐火は消えて小説の未完
灰色狼@池波正太郎先生の「鬼平犯科帳」に狐火の勇五郎という盗賊が出てきたのを思い出しました。
狐火や冷たい犬を拾いけり
花塗れ
少年が消えて狐火だけ残る
梶原翔星
ニュータウン燻ぶる狐火の噂
葛谷猫日和
狐火の滴る炎はひんやり
叶田屋
狐火やけふは地球の誕生日
瓦すずめ
狐火の狐の列のやゝ乱る
閑茶 @芋銭の楽しそうな「狐隊行」より
狐火や身籠もつてゐて学問す
舘野まひろ
狐火の臭う兜太の秩父かな
丸山まる子
狐火を飲んでしまったかもしれぬ
喜祝音
狐火や祖父のLARKの匂ひくる
季凛
狐火の灯る山頭火の道
鬼平哀歌
狐火に触れたる指の透通る
亀田かつおぶし
「四時間も寝たよ」東京の狐火
義眼ヶ原
狐火の夜に皮蛋を腐らせる
蟻馬次朗@TFP句会
狐火の連なる列島大動脈
菊池克己
狐火を吐ける面会自粛かな
菊池洋勝
狐火は煮へ立つものの色をして
狐火や女に生まれ朽ちていく
橘明月子
狐火はてろてろ病める肌きれい
久我恒子
狐火はじいちゃんの心臓のやう
久世有仁
点滴は無音ゆらりと狐火よ
久巳子
狐火や義姉様にんげんなのかしらん
宮間ミヤマ
狐火やまだ暗闇があったころ
宮坂変哲
狐火に心当たりがひとつあり
宮本象三
寂しくはないか狐火闇の夜に
弓女
狐火にゆらぐ二世のあはひかな
虚実子@二世=ふたよ
スカラベの廟に狐火捧ぐらる
教照
紅粉を見返るすでに狐の火
曲がりしっぽ
骨喰らい吐く息の燃ゆ狐火や
玉京
狐火や唐橋を兵の魂
近江菫花
狐火や地殻動きて骨目ざむ
金目銀目猫
爆心の暮れて狐火十五万
銀 次郎
狐火の消ゆればいでし悪女かな
愚老
太陽の残り香やがて狐火に
空想婆
悪相のうしろ髪より狐火か
空乃井戸女
狐火を求める女前科二犯
空野千鶴
狐火の女官に魂を抜かれたい
栗かぼちゃ
狐火は電線走り二秒生く
栗田もとえ
狐火に魂奪はれて仕舞ひけり
君島笑夢
狐火や心臓はまだ病み上がり
桂奈
駆け落ちをしたのは狐火の夜だつたね
畦のすみれ
狐火が主役になった日が怖い
結壱隆月
狐火やこの子は間引かねばならず
月の道馨子
狐火や闇を吐きたる土まんじゅう
月見柑
狐火や手ばつかり骨ばつてゐる
月青草青
脱け殻の喪服狐火の微か
古都 鈴
狐火や畝に撒かるる骨の粉
古都ぎんう
decrescendoの狐火土手におぉいおい
枯丸
狐火や指輪を捨てに来た娘
広瀬 康
狐火や姨捨山たあこんなとこ
江口秋子
狐火は消えて手賀沼水清し
江里口泰然
ほすぴたる狐火迷う吾迷う
甲山
狐火は庚申塚にふっと消え
高橋笑子
狐火や真空管テレビに顔
高橋寅次
狐火の火を起こしたる名残かな
高知樗
狐火や村に伝はる祈祷術
国代鶏侍
きつねびや握りしむる手に湿る闇
今野夏珠子
狐火や異国の嫁が来たさうな
根本葉音@花芭蕉句会
狐火のあたり嬰児のゐるあたり
紺乃ひつじ
つま先のひりり狐火を追うてゆく
佐藤香珠
狐火見たいが片頭痛は嫌だ
佐藤志祐
狐火や色街も神域のうち
佐藤儒艮
狐火を火災報知器感知せず
佐藤俊
原子炉に狐火まぎれてはないか
佐藤直哉
狐火の跡付け不意に崖の上
砂楽梨
同棲八年ガス台は狐火
彩然
狐火に拍子木打つ間崩れけり
雑魚寝
抜け落ちた歯より生まれた狐火か
三子
指の骨くれやくれやと狐火が
三重丸
狐火や鼓膜に残るフランス語
三水低@第二まる安
狐火やらぢをの演歌さびさびと
山河穂香
狐火を研げば潤みのさめざめと
山香ばし
目の中に狐火落ちる星きらら
山野麓
狐火や我が為だけに穴を掘る
始の子
狐火や死なば平等といふ嘘
志保川有
狐火や一切放下の果て仄か
糸川ラッコ
太陽の塔に服ふ鬼火かな
紫鋼
きつねびけわいす魔鏡をちぢにわる
七転八倒
狐火や高知女の飲みっぷり
篠田ピンク
狐火や御新造の目のつり上がる
斜楽
鬼火出てより足指の数合はぬ
紗千子
狐火や骨は生き返るでせうか
若生淡霧(わこたんのまま改め)
狐火や老いたからだのなかの闇
主藤充子
狐火を上着に入れし始発駅
狩谷和寓
狐火の吾に飛び火せば凍てしかも
樹朋
懐に狐火隠すをんなあり
四季風吹子
狐火や不自然なまつすぐな道
種種番外
狐火に写経の墨の匂ひかな
宗本智之
狐火やこいさん山に根城あり
秀田義勇@うちのおばあちゃんは大正生まれで昔のことをよく知っていて子供の頃に狐火を見たそうです。 そのことを詳しく聞いてみるとおばあちゃんが狐火を見た場所は「こいさん山」という今はもうない 小さな山の近くで見たそうです。「根城」という言葉は漫画「鬼滅の刃」を読んで覚えました。俳句ははじめ「根城ある」と書いてましたがお母さんが「ありの方がいいよ」といったので変えました。
放火魔の美少年狐火を消火
秀田狢
狐火や犯人顔の免許写真
秋ひろ
狐火や失恋をひとつ弔う
秋熊
狐火に気づいて耳鳴が止まる
渋谷晶
君かもしれぬ狐火に火傷して
小鞠
狐火やダートムーアへ翠の眼
小口zzda
狐火や骨壺同士話しそう
小鳥ひすい
通夜に呑み過ぎ狐火の都合よく
小野睦
炭焼き小屋朽ちて狐火の匂ふかな
小林妙
狐火や寺の向かうは郭跡
承穂(つぎお)@田原町にある坪井杜国の墓碑のある潮音寺に吟行したときの一句です。
狐火の消ゆる瞼の痒さかな
昇華
しんしんと降るもの狐火を安置
松井くろ
狐火のど真ん中ブラックホール
松高日子
狐火のひとつははるかなるビルマ
松山のとまと
狐火に尾行されてるような気分
松茶 巴@プレバト木ノ芽
狐火のほかみな動かざる影絵
松田てぃ
狐火燃ゆティラノサウルス展示室
松本裕子
狐火のポツリポツリと逢瀬かな
笑詠化
狐火を見たと村長怖き顔
上津 力
狐火や闇育ちきし朱鷺色に
新右衛門
狐火やママ友らに吐き気吐き気
新開ちえ
狐火や処分のピアノは明日行く
新藤柑子
狐火や遺品はすべて義弟へ
森の水車
狐火や阿部定ここに住んでいた
森中ことり
狐火はきれいよ祖母の遠き目よ
深山紫
狐火よ白髪と死者は増え続け
真宮マミ
狐火や川の向こうは他所の国
真繍
狐火や枯れた仏花の棄てられぬ
神楽?華
狐火を語らう祖母の黄八丈
秦のヨシコ
狐火や村にはもう誰もいない
水蜜桃
狐火や夕陽にかはる月蒼し
水夢
狐火を見たと女の髪濡れる
水無月
狐火や迷える猫の眼の燐の
水木海純
狐火の崖肌に揺れ射撃場
杉尾芭蕉
狐火や息子残して皆位牌
雀浪乱
実習生ミゲルを訪ね狐火来
瀬尾白果
狐火や千年まえのほうき星
晴海南風@木の芽
狐火やよしテキーラをワンショット
正岡丹ん
狐火やじいさま大事に送ってな
生足しゃなり
狐火の隣は猫火猿蛙
西田武
狐火や土葬の土の朽ちてゆき
青い月
狐火は捨てきれずゐる彼の声
青海也緒
きのふまで狐火詰めし化粧瓶
青柿
狐火が仄かに温き磨り硝子
青嵐
狐火や庄屋の門を撫でたれば
千の葉
六つ目の狐火右曲がれば家
川越羽流
墓地警備三年狐火も飽きた
川村ひろの
狐火に遭ふや病臥の裏瞼
染井つぐみ
狐火の寿命は刹那か永劫か
楚材
狐火をたよりに闇をのぞき込む
蘇州
神様にかたちはあるか狐火来
倉嶋志乃
狐火や祖父の妾の墓じまい
倉木葉いわう
狐火や八雲の筆のはしる夜半
狐火に触れしか両の掌(て)の蒼し
蒼求
狐火にやまんば煙管近づける
蒼奏
狐火や深爪の血が冷えてゐる
足立智美
狐火に変はつてゆくよ嫁行列
多事
狐火や鏡に見ゆる九十九髪
楕円
貢物狐火定む順位かな
泰乙女
狐火や尋問を待つ椅子机
大塚迷路
狐火の落とす手紙に擦れあり
大和田美信
小樽にて海の狐火を摘ままん
沢拓庵
狐火やいつ捨てませう桐の下駄
知無須園
狐火がいるので今日は夜這い止め
地球人
狐火や死後の世界は死後わかる
竹さ
狐火のさも老人を招くさま
中井笙石
狐火や檀林皇后九相図
中岡秀次
狐火を見て十六の妊りぬ
中根由起子
狐火をときはなつやまはさびしげ
中山月波
狐火のともる不法投棄の山
中西柚子
ひょっとして狐火産むのはわたしかも
宙のふう
狐火やガルバニ電流の酸味
虫歯豚
狐火の狼狽に応ふる火星
蝶番
狐火を咀嚼する彼の禍々し
鳥羽南良
狐火のちらちら里の母病めり
直木葉子
狐火に母ちゃん連れて行かれたと
津軽ちゃう
狐火をつかめば匂う淫靡かな
津軽まつ
狐火に髭を焼かれて叫ぶ龍
津軽わさお
狐火のささやき燐寸擦る刹那
鶴屋桃福
狐火や捨てた女が微笑んだ
定吉
狐火を纏めた古地図ここが卍
帝釈鴫
狐火を数えし指が石になる
哲庵
狐火を叩き落とせり妻の箸
殿さまペンギン
ひとつだけ歪な狐火の遠く
田中勲
狐火や親指疼くハイヒール
斗三木童
狐火や合わせ鏡に別の顔
杜まお実
狐火を捕れば口を吸つてやらう
渡邉桃蓮
狼の糞へと狐火の煙る
冬のおこじょ
狐火の中へ富山の薬売り
嶋田奈緒
狐火や今日の獲物を捌く土間
東京堕天使
狐火や足裏ずんと痛み出す
東山
指鳴らし狐火ひとつ消してみる
桃花(ももか)
狐火や手術したての目を試す
桃泉
狐火やペダルにはかに重くなり
当卯
狐火見に往かうついでに手を繋がう
藤岡美波
狐火やくるくるまはる鏡文字
藤色葉菜
心臓にしまふ狐火手懐けて
藤田ゆきまち
狐火や宮司は夜逃げしたさうな
狐火や闇夜に奥歯痛みけり
毒林檎
狐火やをなごの胎の中照らす
独星
狐火や廃屋の夢ばかり見る
奈良香里
狐火やわたしは既に死んでいる
南風紫蘭@木ノ芽
狐火やこのごろ呂律が回らない
二重格子
狐火を追いつめて斜めから蓋
尼島里志
狐火をかぞへはじめてをはらざる
日出時計
痴話喧嘩漏れる家から狐火か
禰文字
ばうばうはちとまずからうきつね火よ
巴里乃嬬
狐火や嫁懐妊の兆しあり
馬祥
狐火や寺の便所の新しき
白プロキオン
狐火や十二時に古びるドレス
白水史
狐火の正体はふたりの秘密
白猫
狐火や神社へつづく化粧の香
白藍こはく
狐火や触れれば消えるのはどちら
箱庭
狐火の顔見合はせて二度見せし
畑 詩音
気散じに狐火ひとつ吐いてみる
飯村祐知子
狐火をほうる係はたのしさう
彼路
狐火の増えて迷子や天狗の子
樋口滑瓢
ダリの父聞くよ髑髏に狐火よ
尾張の黒うさぎ
右耳にはりつき狐火悪だくみ
百合乃
樹海の朝あれは夫婦の狐火と
布村恵子
井戸の水呷るや狐火に遭うて
武井かま猫
狐火や寝ぬ子は誰だ夜五つ
風花まゆみ
狐火や冒険王の裏表紙
風峰
狐火のひとつひとつに知人の名
福良ちどり
狐火やかごめかごめの声のする
文月さな女
狐火の詫びているかにしなだるる
文女
狐火を窓に置きたる番屋かな
聞岳
灼かれたしその狐火の瞳にて
碧村
狐火やテレビはふいと砂嵐
弁女
狐火を食い損ねたり天邪鬼
北川そうあ
狐火三つ鬼の嫁入り道具かな
本田むらさき(8歳)
きのあなほえるよ狐火とけてくよ
本田ゆうら(4歳)
狐火を吹き消し募る孤独かな
明世
狐火や後ろの正面だぁれだ
網代
山寺のムカサリ絵馬に狐火
木の葉@山形の立石寺のムカサリ絵馬
狐火に焼き尽くされて妬心消ゆ
木寺 仙游
大楠の祠狐火迎え入れ
木染湧水
狐火のちろりちろりと秘宝館
門前町光乃
指紋認証さる狐火差しし指
也和
時化つづく狐火をみたその日から
野の花 誉茂子
狐火や真夜中細い道の先
野の花こう(10才)
狐火を放ちて江戸の犯科帳
野本美食
狐火や天の岩戸に石を積む
野々りんどう
荒波に狐火数多東尋坊
矢的@第二まる安
狐火を灯す爪無き骸骨や
矢嶋博士
また少し変わる狐火目撃談
柳児
狐火や兄貴に教えられた賭け
柳生うっかり十兵衛
狐火や道真公の松滅ぶ
薮久美子
狐火や減ることはなき数え歌
由づる
狐火を信ぜぬ人を信ぜざる
遊亀
狐火を見たと言ふ人耳透ける
与志魚
狐火になるまで四年かかつたわ
羊似妃
狐火や延命水の濡らす道
葉るみ
無神論の吾子狐火を式で解く
遥明
狐火あまた来年はええ年だ
陽光
狐火の青に魂は躊躇う
羅馬巴里
狐火を食えば明日は目も見えず
雷紋
狐火や祠に帰る転校生
梨村 梨
狐火や櫛も通らぬみだれ髪
立田鯊夢@いつき組広ブロ俳句部
知らぬと言ふ昨夜狐火を共に見しを
留野ばあば
狐火や母の背中は砦なり
麗し
魂を取り替えし夜狐火と
蓮花麻耶
狐火や癌棲まわせてはや五年
老人日記
狐火やせんきよポスタアわらつてる
和季
狐火を見し翌朝の肩の凝り
梵庸子
蒼ざめて吐く狐火の毒浅し
櫻庭詩想
狐火が嗤う弓引く手の震え
狐火の軽さや月のなき夜空
泗水
狐火で米を炊いてはいけません
涅槃girl
狐火や瓢箪鯰棲む屋敷
淺野紫桜
狐火を追う追う喉は血の匂い
游真
狐火や鏡に来やれ玉に来やれ
澤井竜子
不発弾の爆ぜて狐火墓地の辺に
鄙げし
佳きかなと聞こゆるしじま狐火よ
靫草子
狐火のひときわ白き人力車
狐火のけふも来たなとマタギ小屋
とんぼ
球磨川を狐火ひとつ流れけり
海峯企鵝

並

狐火のか細き尼僧双子かな
加世堂魯幸
ほんとほんとと狐火を見たはなし
⑦パパ@いつき組広ブロ俳句部
狐火のいつもの所けもの道
aya
狐火を懐深くバイク乗り
Benじい
障子を指で開けて覗く狐火
Dr.でぶ@いつき組広ブロ俳句部
狐火よ「國の鎮め」を聴き給へ
HNKAGA
狐火を知ってた人も墓の中
Karino
狐火の現れ来たる歌舞伎町
KAZUピー
狐火のゆれて消えゆく石碑あり
KKK
狐火の消えて転がる酒の瓶
Kかれん
狐火を求め集まる野狐や
MMゆき
狐火や聞く耳持たぬも夜の怖き
PON
狐火や動く動かぬこっくりさん
sakura a.
生まれては人も泡も狐火も
Vn 花のん
狐火と噂はしきり吾のライト
アヴィス
山頂よりの車のライト狐火に
アオキシゲル
ゆらゆらと御酒召されたか狐火よ
あおのめ
狐火かヤカン沸かす一人部屋
アオハル
狐火にさそわれ知らぬ土地にいた
アガニョーク
狐火さえ灯る卒論は未完
あきののかなた
狐火や日暮れて雨の古戦場
あけみ
怖くって狐火通る道避けて
あさり
「狐火はよく見た」と母さらり言う
あじさい子
狐火の夢に現る夫怖し
あじさい涼音
狐火やあの子にあてた置き手紙
アストロ@夏銀河
狐火やゆふべのことはみんな嘘
あつちやん
命日や狐火と独り歩けり
あなうさぎ
バス停に停まるバスなし狐火や
あなぐま家の母
狐火やこんな恋人如何なもの
あね猫
狐火やコロナの風に籠る夜
あみだじじい
猫寺に狐火走るデジャヴかな
アラ
夢に出たあれが狐火だったのか
あらた
狐火のありやなしやと騒ぎ立て
あらら
狐火は哀しきごんのほむらかな
アン
狐火や友の声聞こえたような
いいよかん
狐火やスマホの灯あご照らし
いくた 武
狐火の正体あばけ部活動
いくらちゃん
狐火の残る瞼に母の背な
いごぼうら
狐火というには明るすぎる夜
いち坊
狐火の夜釣りの海面漂いぬ
いつか
狐火やささくれ立った指の先
いまいち
狐火や寄りつ離れつ又寄りぬ
いまいやすのり
タクシーのハイビームの先に狐火
うすけ
狐火や整形美女の皮膚の攣り
うま子
狐火や尾灯の列に紛れをり
うみのひつじ
狐火やぬるき鼻息闇深む
うめがさそう
狐火やチフスの子焼く薪の山
えいぎょ
狐火を追いかけた先一草庵
オイラー
狐火の畔に誰かの落し物
おけら
追いかけた狐火はたと背後に居
おたまじゃくし
狐火や終の終まで遊びたし
おぱーる
狐火や植物園の遍路道
オリゼ
譲るとす近道Aは狐火に
お銀
狐火や箪笥の上の貯金箱
お漬物
狐火の炎は温いか冷たいか
かいぐりかいぐり
一軒屋鬼の住処か狐火か
かえるしろ
埋葬の夜に狐火見たそうな
かこ
狐火や先ずはあの世の話しなど
かざばな
夜遊びの帰り路狐火青く
かずポン
狐火や微妙だったわ死化粧
かたちゃん@いつき組広ブロ俳句部
闇夜ならあの娘に優しい狐火を
カタツムリ
泪橋にやけに狐火らしきもの
かっとび
寝ぬ吾子に狐火出るぞと囁く婆
カヅラ梅
狐火の集まりし呼ぶ死者の霊
かなこ
狐火や現(うつつ)か夢か黄泉の灯(ひ)か
かまど猫
狐火や書店更地となりにけり
かめのべ
狐火の夜の畦道悲しけれ
カワウソ(み)
狐火やさ迷ふ死者の足照らし
かわせみ町田能ヶ谷
廃屋に狐火一つ真夜の雨
かんこ鳥
狐火を左右に連れて宮参り
キイロイトリ
狐火と一人キャンプや肉を焼く
ギコ
狐火や井戸端会議主は誰
きさらぎ
狐火と鬼火の違い書きなさい
きっちゃん
狐火や丑三つ時に燃え尽きて
きのした 小町
狐火の二つ揺れをる無縁墓
きのと
狐火は古い記憶を呼び覚まし
キミネコちゃん
ひとつだけ赤き狐火亡夫かも
キャサリンまさこ
母の見し狐火信じ鬼火見る
キヨ
狐火や御伽話に肩を寄せ
キョンちゃん
黄泉がえるいにしえ思う狐火よ
くさめのくさめの狐火
窓越しに狐火仄か終る旅
くすり
世の中はとんとわからぬ狐火も
くによ
狐火か戊辰の役の自刃の地
くめ仙人
狐火に名残を惜しみ墓仕舞
ぐりえぶらん
狐火や千本鳥居駆け上る
ぐりぐら京子
狐火のにわかに増えし全世界
ぐれむりん
闇夜狐火更紗被りて月夜宮
くろべぇ
狐火に暖を取ろうか凍えるか
けろよん
道行のふたりはゆらり狐火に
こいぬ
狐火やあの世開店知らせおり
ゴー俳句翁
狐火でいいから逢いたいもう一度
コキア
狐火や宰府の杜の奥社
ココダン
狐火を追う子らの手を掴めずに
こた。
狐火も食べるのだろう火食鳥
こったい
狐火を見たる昂り母に告ぐ
こはぎ
狐火や湖渡る八重垣姫
こま
狐火や燐寸擦る少女にまぶし
さかもと眞紅
狐火やあったかいのが好きなのか
さくらちゃん
線香がゆらゆらゆれる狐火かな
さとうくにお
狐火にそっと合わせる秘密の手
さとし
眼裏に棲まふみどりの狐火は
さ青
狐火の正体あらわ黄泉の国
しーたん
狐火の点滅してる花街かな
しげる
狐火が淡く遺した影法師
しほり
狐火や連れて行かれし爺の家
しみみ
狐火や都会の墓地は観光地
しもさん
狐火や亡き母語る物語
シャンシャン
狐火に攫われさうな深き闇
しゅういずみ
狐火や赤打掛の裾あたり
シュルツ
狐火や父は特異な妖話する
しゅんらん
シベリアで父の狐火自由かな
シルバーメダカ
狐火は外灯だよと声震え
シロクマ太郎
静かなり狐火頼り酒頼り
しをの
判決の下りて狐火消え失せり
しんしん
狐火を見ざるに狐火詠めといふ
すえよし
狐火や吾が来るのを待つてをり
すぎやん
狐火や土葬の村はダムの底
すぴか
露天より島々の影狐火か
スマホ優
狐火や最期の顔を知らせてよ
スローライフ
狐火や季節を忘れ肝試し
せーたん
狐火を追って十五の君のもと
せつこ
狐火や処刑場跡はビル囲う
せっちやん
被災地の帰れぬ命狐火燃え
せり花
狐火や医院の駐車場は空
せん
腰屈めうなり睨む猫鬼火
せんべい
狐火に追われる如く墓を去る
そうま純香
狐火を集めて空(くう)に放ちたき
そまり
狐火と君の姿を重ねつつ
それぞれのしあわせ
狐火や黄泉の国への道灯り
ダイアナ
或時はふと美しや狐火は
たいぞう
狐火に遠き篠笛思い馳せ
たかこ姫
狐火の話昭和の物語
たけし
つきまとう狐火怖し繁華街
だけわらび
行き暮れて我が友となる狐火よ
たこぼうず
狐火や白き指の新妻笑む
だだちゃ豆
狐火や座敷童の高笑ひ
たつき
闇深し天に星月地に狐火
タック
狐火を語る横顔父若し
たま蛙
狐火や句友の訃音届けをり
たむらせつこ
常夜灯に心付の狐火を
たるみ
狐火よわれの命の影ならむ
たん造
コロナ禍に青い都庁と狐火よ
ちか丸
狐火や灯りの消えぬ村役場
ちばくん
狐火に追われ泥田に嵌まりけり
ちょろたこいん
おどろしの狐火ゆらと恨みかな
つきあかり
狐火や流星の音消すなかれ
つきのひと
狐火を喰うてる人かヘイト吐く
つづきののんき
狐火やぽつくり寺へ遠し道
つつ井つつ
狐火よコロナと共に黄泉の国
つつ井つつ夫
深夜2時狐火頼る千鳥足
つわきの嫁
「あ、お母ちゃん」駆け寄れば狐火
ティアラ文緒
狐火の予想以上の速さかな
てまり
狐火や夫に狐のにほひして
でらっくま
狐火や英雄伝に括り紐
てるきち
狐火や路肩に止まるレンタカー
でんきゅう
狐火の集会なのか鈴の音
でんでん琴女
狐火や吾子の叫び吾の腑抜き
トウ甘藻
狐火や老婆の嗤ふ羅生門
ときめき人
狐火や白川郷は同じ向き
ときわ露草
狐火や焼き場の煙突は高し
どくだみ茶
狐火や取り出すジッポーの実感
としなり
狐火の月を喰らいて揺らめけり
としまる
狐火や生家に祭る屋敷神
とし子
狐火やとなりのほうがより青い
どみそ
狐火や閉じても視える夢で待つ
ともかわすてむ
狐火や墓にちぎれる護札
とも子
狐火や残り少なき日を数ゆ
とら子
ふり返る女に狐火二つ三つ
なかの花梨
狐火の番いが消える真暗闇
ナカムラロボ
冥土口狐火見れば開く合図
なきうさぎ
狐火に湯気はまっすぐ上りけり
ナタデココ
狐火が揺れて応えた母の墓
ななと
狐火や猫の鳴き声響く夜
なの
狐火を見た人ならば仕方ない
なみは
狐火や炎と名乗ってはどうか
なんてったってアイドル
狐火は荒んだ墓の恨み言
にいやのる
狐火や過疎化がすすむくらさかな
ニッシャン
狐火のついて来るのかにごり酒
にゃんみー
狐火やセツの疑ふ夫の素性
のつり@セツはラフハディオ・ハーンの妻です
街の灯や煌々、潜む狐火かな
のもとみな
狐火や田舎の厠外にあり
のりた
狐火と成りて無念を伝えしか
のりぴー
狐火の故郷遠くなりにけり
のろのろ爺
狐火に招かれ迷ふ君府かな
はち えいと
狐火の闇を背負ひて妻を追ふ
はちゃ
狐火や夢に出て来い亡き女
ハッピーピース
狐火や辿りて廃道奥の下駄
はとり千倖
辞めやうか続けやうかと狐火よ
はな
千鳥足狐火さえも道しるべ
はなだんな
狐火や開発中の南山
はなちゃちゃ
狐火やもちっと陽気に燃えてくれ
ははろ
狐火はいのちの透ける矢の如く
はまお
狐火の舐める卒塔婆や南無阿弥陀仏
はまゆう
ワイパーに狐火揺れる峠越え
はらいそ
狐火や遠くの山にゆれる影
はらこ
狐火や 愛と憎しみうらおもて
はる
闇世でも明るく照らす狐火だ
ばんしょう
狐火と煩悩の数比例して
は志むら
狐火も心もゆらぎ消えのこる
ひぐちいちおう(一応)
きつね火よおめめはあるのしりあるの
ひなた娘
狐火も踏む今生を永らえば
ひな子桃青
狐火よ触れずに消えし戦友よ
ひょうたん子
狐火やふわふわと逝く獣道
ひよこ草
狐火や物言いたげな父の夢
ひよはるばば
ことごとく狐火となる人間よ
ひろきち
狐火や九九算暗記呪文のごと
ひろくん13さいのママ
狐火よ氷結魚処理伸びぬ指
ひろちゃん
人去りてより狐火の美しく
ひろ史
煙管火に狐火を待つ白寿翁
ひろ志
狐火や今日見たことは秘密です
びんごおもて
大火球狐火のごと痕印す
ふあり光
狐火や黄泉の国への道しるべ
ふあんた
狐火や魑魅彷徨ふ祖母譚
ブービー@魑魅=すだま
父の背の高さに狐火がひとつ
ふくじん
星を見て狐火を見て抹茶飲む
ふさこ
狐火や分からぬことは分からぬままで
ふさ女
狐火をみて鼻とおりつんと鳴く
ふとまき
狐火や嫁行列のゆらゆらと
ふみ
狐火は遠き昔へ追いやられ
ふみちゃん
振り向けばきっと狐火二ついる
フレブル
狐火を追う夢で遅刻しました
へなけん
狐火を払う刃の飾り鍔
ぽいプー
狐火よ何を語らむ死者の気を
ほうすい
花道の狐火下駄の鼻緒切れ
ぼたんのむら
狐火や人恋へばなほ夜惜しむ
ぼたんぴ
振り返る肩に狐火貌は蒼
ほのぼぉの@蚊帳のなか
見てみたい狐火嫁入り前に
ぽぷり
遠吠えの犬には見えし狐火か
ぽんこ
狐火や水面に赤き通天閣
ぽんたちん
狐火や頁をめくる指に傷
まあぶる
土まんじゅう狐火ゆらり子守唄
まー坊
狐火やだましだまされ振り振られ
まいまい
狐火に足元てらさる嫁行列
まぐのりあ@蚊帳のなか
狐火やふたつひっそり暗夜行く
マツイミキロウ8191
狐火や母の手掴む夜道かな
まつやま孝子
狐火や天狐中狐と炎の舞ひて
まにあ
狐火や手を振る君が霞んでく
マユミ
狐火やウカノミタマを囲みたる
まりい@木ノ芽
狐火や頭上びゅんっと飛んで行き
まるみ
狐火やあの地蔵の曲がり角
みえ
狐火に線香の匂い歩く道
みかん
道祖神辻に狐火出たと言ふ
ミセウ愛
狐火や切長の目に揺れる灯よ
ミセス水玉
迷い道狐火踊る義父駆ける
みちのこ
狐火や髑髏の目にも火の雫
みつき小夏
恋しくて母さんの顔狐火や
みつみん
狐火や先に恋したほうが勝ち
みつれしづく
狐火や今年三度の子の無心
みどりがめ
狐火に逢ひたる人の皆老いて
みなと
わんぱくの狐火探し肝試し
みにとまあいこ
狐火や紗幕越しの第一声
みのる
忌あけの夜あれは御霊か狐火か
みほ
狐火や友の目元は父譲り
みほめろ@いつき組広ブロ俳句部
きつねびやなつとくいかぬをわりかた
みやかわけい子
狐火やぼくもう我慢できません
みやこまき
狐火や追ってしまいたくなる性
みやたひろみ
狐火の出るとふ古寺のごんぎつね
ミユキ
狐火や音なき音と青い闇
み藻砂
狐火や髑髏に溜まる夜の雨
ムーン大佐(み)
狐火弾む子等の霊の球遊び
むさかず
狐火に顧問の檄も飛び交いて
ムスカ大佐(み)
狐火や見世物小屋の九尾狐狸
むったん@狐狸山会
狐火に導かれゐる山居かな
むにむにちゃん
狐火と挨拶あとの足震う
むべ
狐火や行方不明の猫帰る
むらたふみ
現代の狐火夜歩きのスマホ
むらのたんぽぽ
狐火や再会の君京訛り
むらぴ
狐火やこの娘を嫁にしておくれ
めしめし
狐火や触るれば熱し胸の内
もせきのこ
狐火を理科で証明兄も老ゆ
もちえちゃん@狐狸山会
指差しにすつと消えゆく狐火や
もりお
海を背に狐火を見る午前二時
もんちゃん
すぐ消えたあの狐火は母なのか
やこばあば
狐火や恐れの山で見えたよな
やっせん坊
狐火を見たか見ないか多数決
ヤッチー
狐火の燃えかす探す木の根元
ヤヒロ
狐火やラーメンすするひとりの夜
ヤマザキ
電話越し消えた狐火夜の二時
ヤマザキけんと(み)
狐火や「にんげんはいいものかしら」
ヤマボー
狐火や謎は謎のままがいい
やまやま
狐火や消えた後から怖くなる
ややま
一周忌狐火揺れる合図かな
ゆぃ
みかん山狐火怖れぬ猿疎む
ゆいあゆみ
狐火や炙り出したる星の地図
ゆうこB
祖母語るいくさ終わりの狐火よ
ゆうたろう
狐火に追はるる見習ひ陰陽師
ゆーや(み)
狐火やあんどう携ふ人のゆく
ゆきを
狐火や解らぬこともあっていい
ユク
本尊山(ほぞんさん)狐火降りる祖母なき家
ゆこげん
狐火や軍服姿に見つめられ
よう
狐火の明かりを頼る僧侶かな
ようこ
狐火のごとく消えるとよい幾つか
よし季
暗闇に狐火2つ逢い引きかな
よつ葉
夕暮れて狐火青く里山招く
よひら
狐火の仕業とおもえ道迷ふ
よぶこどり
狐火や知らないふりのかくれんぼ
らくさい
狐火の待ち遠しきは人肌よ
らららこっぺぱん
狐火の深き静寂や命秘む
リカ
残り火を燃え尽くすよな狐火や
りこ
狐火の潜む魁夷の京町屋
リバティーさん
解体の跡地夜更けて狐火や
りんごのほっぺ
狐火や昼間に死んだ蝶だらう
りんたろう
狐火や遺産分割紛糾す
ルイボス茶
語り部の灯す狐火異域之鬼
るびちゅ
狐火やちらりちらりとみえかくれ
るみ
狐火や今宵こそは星にならむ
るんやみ
化野の狐火憑いてこんといて
れい
汽車を待つホームの横に狐火が
れんげ畑
狐火や呑めば話がでかくなり
ロクヨン
お題目狐火招く七日経
わかこ
狐火に見得切るやうな強き火も
わらび一斗
狐火や鼻ってこんな形なの
阿山季思
さしかかるふたて狐火わかれみち
阿波豊
山道の赤き木の実は狐火か
愛棄丸
狐火や花魁高尾の生れし里
悪七兵衛
狐火に見入り魅入られ杯重ね
安芸子守熊
狐火や江戸百景の盛り上がり
安田 信洲
狐火が遠くに並ぶ夜の海
安平
狐火やおんなごころの表裏
案山子@いつき組広ブロ俳句部
狐火が人より多し風の郷
杏と優
狐火や父の土産の万華鏡
杏樹萌香
狐火や見えぬもの見ゆ王子坂
伊藤はな
狐火や一度拝めば二度はなし
伊藤欣次
狐火は宮階段の背後かな
伊藤善隆
狐火や死者と目が合い火は消える
伊藤辰弥
狐火や狭山丘陵午前二時
位子
狐火を諸行無常と詠むくだり
磯野昭仁
狐火やここは戦跡鳥羽伏見
一の介
護摩行の火花散る狐火やさし
一井蝸牛
狐火やユラユラ揺れて彼昏々
一碁一会
狐火に逢ふときいつも一人かな
一樹之陰
狐火や旅たち時の道しるべ
一周
狐火や電話ボックス影に消ゆ
一重
帰り道娘の後ろには狐火
一純。
狐火や誰にも言はぬこと一つ
一生のふさく
見たれども言わぬが花よ狐の火
一石浩司
狐火か家の灯りか千鳥足
壱太
狐火やお猪口ふるえしもう一杯
羽光
狐火に殺生石の共鳴す
雨霧彦@木ノ芽
そらただの狐火やでと婆笑う
卯辰
「狐火案内します」と鄙の宿
卯年のふみ
狐火や理科の実験室の方
浦野幸一
狐火の影差す東京帰郷の夢
瓜坊
狐火の誘う(いざなう)先は隠り世(かくりよ)か
影猫
狐火や昔の歌の流れをり
永想
狐火やここは阿倍野区晴明通
英子
藪にありて藪を燃やさず狐火は
詠頃
狐火や古い墓標が足下に
詠野孔球
狐火の灯り辿れば足の跡
越後縮緬
山裾に狐火一つ道急ぐ
越仙
狐火が見え隠れして付いて来る
もらい湯の帰り狐火見ないふり
奥ノ木蛍子
狐火や消えた女の白い顔
奥山凜堂
風呂釜の狐火見たり幼き日
奥田早苗
狐火やゴッホひまわり隠れおり
黄光
漆黒や狐火みちびく田舎道
岡田論子
狐火の見え隠れする伏見山
岡本 戎
狐火のゐさうな胸のエコー写真
音のあ子
狐火や命の砂を見せられて
音人妙歌
狐火や秘めた過ち胸に棲み
下村ひじり
カドリーユ狐火借りて賞を得る
佳子
ツンドラの丘の狐火 空を裂く
加地 祐作
狐火のゆらぐ深山古城跡
加和 志真
狐火や道異になる道しるべ
嘉子
狐火や続く不審事日没後
夏みかん
狐火や青き光のファンタジー
夏みかんの亭主
二つあり公民館の狐火よ
夏綱
狐火のゆらり消えゆく廃線路
夏目タンチャン
狐火を抱えし吾般若となり
河村静葩
狐火が故郷へ急ぐ外人墓地
花おうち
狐火や談合いまだ続きをり
花ほっぺ
狐火を追いなやと義父母(ふぼ)子の寝息
花見人生
狐火ややぐら覗きて微笑むよ
花弘
ライト消しつつ父は言う「狐火だった」
花実人生
狐火の淡き炎は恋心
花純子
墓園にて御霊を守り狐火か
華徳
狐火を追いかけ君に辿り着き
蛾触
嘘まこと狐火信ず信じざる
賀代
狐火に想いを馳せて通る道
風のない暗闇揺れる狐火よ
雅枝
狐火の心残りに夕べ舞ふ
雅由
狐火は魂踊る集いなり
快晴ノセカイ
狐火のふゆる酔眼まばたけば
海猫
狐火を見た多感な時期だった
灰心
狐火よフェイクニュースって何なの
灰田《蜻蛉切》兵庫
狐火の間を駆けて夢疲れ
絵十
狐火に見送らるるや三回忌
貝花
狐火の吾子には見えて我見えず
蛙星
狐火や星なき夜に冷たき火
楽花生
狐火や臆病という病気です
笠原 理香
狐火を見んと気づけば議事堂に
釜眞手打ち蕎麦
狐火が黄泉の国へと案内せり
勘太郎
狐火や行きつ戻りつ角ひとつ
柑たちばな
稜線に狐火黄泉の道標
甘蕉
狐の火話す考の目ゆれ光り
甘泉@考=亡父
狐火や私は行かぬそちら側
間仁田彩
狐火や検査結果を待ついとま
丸虎
狐火を友として行く山の闇
丸山隆子
狐火を辿れば黄泉の渡し船
岸 れん
狐火や地名に残る言い伝え
岸来夢
狐火やまだ踏ん張れるおっとっと
岩澤佳音
狐火は聞けども狸火は聞かぬ
喜多輝女
狐火や妣に伝えてあの話
季切少楽@いつき組広ブロ俳句部
狐火や地面啄むこつこつと
紀杏里
ほらそこと言ふが狐火見えはせず
軌一
狐火は黄泉への国の道しるべ
輝峰亭
関八州きつね火集い正装す
輝棒
墓でかくれんぼ小雨に狐火や
亀子
狐火や恋し故郷漂わん
亀石
初めての山道外に狐火か
亀谷17
狐火に宿る炎の冷たさよ
吉井郁恵
狐火や「はやぶさ」からのみやげ着く
吉村よし生
狐火や走る狐の息青し
吉野春夏
行商の重き荷ひとつ狐火に
吉野川
三陸の海に狐火うかび消ゆ
吉野文
人の死の無言の叫び狐火よ
桔梗
狐火の七不思議には入らない
橘めぐみ
会いたさに父母の狐火探したる
丘るみこ
狐火や母の水彩うつる窓
久素木葉子
狐火や通りの猫もしのび足
久鍋得利子
髷を結い狐松明そろそろり
久美@狐松明(きつねたいまつ)は良い事が起こる前兆といわれている。(山形・秋田)
カタカタとカルテに積もりゆく狐火
久留里61
狐火に火を借りようと線香を
久瑠圃
水面には狐火映し襟をたて
宮写楽
亡き祖父母笑顔重なる狐火に
宮地弓恵
誰のため狐火の白のぼりの赤
宮島ひでき
狐火や閂軋む闇の音
宮﨑紅清
狐火と思しきものの迷い道
球子
狐火の歩みし道や神近し
魚返みりん
狐火も走ったか天使突抜(てんしつきぬけ)
京あられ
新墓を照らす狐火亡き父か
京丸
今日も待つ貴方の狐火いつくるの
京子
狐火に誘われ向かう鳥辺山
京女
狐火や心寂しと帰路で待つ
橋野炭
灯るのか灯らないのか狐火や
玉井瑞月
哀愁を帯びし狐火ゆらゆらと
玉井令子
狐火と妹泣かす風呂帰り
玉悦
狐火のひとつ離れて山門へ
玉響雷子
山越えぬ狐火二つ身震いす
玉治
狐火が行きて戻りて首里の山
玉城
狐火を乗せて回送電車ゆく
玉泉
狐火やあの世とこの世行き来せり
金治宜子
我が心偽り灯る狐火か
句詩呼
狐火を灯して誘う恋し君
狐火や押入の無名祭祀書
空都ゆきの
狐火を種にランタンソロキャンプ
空歩
狐火に追われ追いたる闇の端
熊耳
耳元で吐く狐火よ淡き嘘
栗鼠句
狐火や青山通り陰ふたつ
薫風
狐火や空き家の窓は開いたまま
圭右
狐火や悲しみ抱え青を増す
景清華
限界集落狐火ですら温かし
渓翠@青東高
淋しさに狐火にさへ寄添ひて
月城花風
狐火や動脈瘤は3.5ミリ(さんてんごみり)
月酔
狐火や消えし所の闇深し
月野ひとみ
過疎過疎の村の狐火八万本
犬井山羊
狐火や酌み交わす夜亡き父と
犬散歩人
狐火は青し妻の肌は白し
研知句詩@いつき組広ブロ俳句部
撮影会の芸者の尻尾狐火一個
元喜@木ノ芽
狐火や早世の娘の気配
虎寝子
狐火を伴に無言で帰路急ぐ
五十雀
狐火はお通夜の家に見えるとな
午勢至(ごせいし)
狐火や町の外れの弔い場
光観
東尋坊夜回りしてよ狐火へ
光源爺
狐火の数が足りない墓苑かな
光友
狐火や情事現か奥座敷
公毅
狐火や僕は正しく生きている
公木正
狐火や天も地も無き闇の中
向原かは
狐火や母の背中のあたたかき
好文木
指呪ひかけて狐火見抜くなり
宏楽
狐火や引かれて兄の手の痛さ
狐火や見誤りたる後ろ影
幸紀
狐火や源氏の谷戸に小雨ふる
広島 しずか80歳
狐火や六条河原風もなき
康々爺
狐火やお父さんなら会いたいよ
康子紫
狐火やいくつも見えし我が罪や
康寿
狐火や亡くして残る悔いあまた
江雲
狐火や老舗ひつそり神楽坂
江戸川青風
狐火やお大師様に追われけり
江藤薫
狐火の奥から炬火を挙げし人
江澪 ごうみお
騙すならいっそ墓まで狐火や
甲斐紫雲
狐火や陶工のうち捨てし茶碗
紅さやか
狐火は老いの一徹にごり酒
紅ズワイガニ海老美
狐火の誘うてみたり隠れたり
紅小雀
狐火を見たと言う子の背に鬼火
荒磯魚々
狐火や亡き母の墓川向う
香依蒼
水車小屋狐火待てば犬吠ゆる
香栄
狐火一直線還るはやぶさよ
香村
狐火の列祝福の天気雨
香穂
狐火やストッキングに透ける夜
高橋青磁
狐火の闇を照らすには小さすぎ
高橋冬扇
星落ちて迷子の狐火浮世絵へ
高倉ちとさ
狐火やこわごわ覗く胸の内
高津喜久子
狐火や一等星の火を点し
高田 仁和加
迷い道狐火に尋くここは何処
高木音弥
神隠す子は七才か狐火よ
合歓
狐火や疚しきことの炙り出し
黒麹 糀
狐火を従えていざ修羅場かな
黒兎
狐火やひそかに目あり耳のあり
今井佳香
狐火の伝説怖き小社あり
佐々木照風
首塚や狐火影の五つ六つ
佐山夕子
狐火はたれの魂(たま)かを告げはせぬ
佐藤美追
疫禍の種火狐火の悪戯か
佐藤里枝子
狐火を君と思はば艶めかし
沙那夏
狐火に焚べても燃えぬ愛重し
坐花酔月
狐火は九十九曲がりを登りけり
細川小春
ちちははの狐火ならば会いにゆく
菜々の花
狐火を信じる人の急ぎ足
狐火かここには誰も居ぬものを
咲耶とこ野@木ノ芽
狐火の消ゆる時彼の人の逝く
桜の翳
狐火に悲鳴黒衣の駆け廻る
桜姫5
狐火の正体あばく野暮はせず
薩克期風
狐火や手漕きトロッコ実家行き
雑草おばさん
狐火を頼りに開くページかな
鮫みわ
狐火や訊ねてもなお返事なく
三ツ藤康子
狐火やぽつと生まれてふつと死す
三笠木 草
「絶唱」の始まり悲し狐火よ
三久
白昼夢狐火の視線霊狐塚
三群梛貴
本心は誰にもわからぬ狐火や
三寺ひろみ
狐火や風出でくれば死者たちも
三乗
狐火の灯り見ゆるか肝試し
三水(さんすい)
狐火や漬け物石の軽くなり
三大夜景
さういへば狐火なりや通夜帰り
三宅雅子
狐火へ近づくほどに遠のけり
三拍
狐火や憑依を決めて冠水橋
三毳
婚礼の狐火踊る信太山
山原海人
狐火か身震いするわ足つるわ
山口 朝子
四十九日狐火達もお供して
山口雀昭
狐火は山寺の婆の墓のあたり
山桜昌子
お手玉のごと狐火は飛ぶ落ちる
山城道霞
狐火や馬籠妻籠出る峠
山水(さんすい)
狐火を見してふ吾子の白昼夢
山川腎茶
狐火の木立の中で踊りけり
山茶花静
狐火は昇りひとつの星となり
山中陽子
吐いた吐いた 渋谷に降臨する狐火
山田青京
芋一つ買えぬ帰路狐火に号泣
山辺道児
狐火が妖しく揺れる佐渡が島
山野はな
狐火や戦友の名を付けし吾子
山羊座の千賀子
狐火のゆらゆら心に燈りたり
山﨑菫久
狐火や我が身も塵となりたしに
四月
狐火や木綿の詩人巴里に死す
四丁目@木綿の詩人と呼ばれ、世界のファッション界を先導したデザイナー、高田賢三。
隧道の狐火二つ秋葉みち
子牧
狐火や魂深々と行きにけり
糸慌@木ノ芽
狐火のあかし頼りて回覧板
紙ふうせん
狐火の元素記号と屍の香り
紙威
狐火や総て届かぬ事ばかり
紫苑
狐火や息子を思ひ現るる
紫香菫
狐火やデジャヴの夢は三回目
紫檀豆蔵
狐火に焼かれ我も無となりて
詩音
狐火や近づく靴の音冴えし
侍真満陽陰
狐火やのびすぎたつめじっと見る
時化田白金
狐火に案内をこうて祖母帰る
耳飾り
狐火の幾多の夢や関ヶ原
縞午
狐火やトイレの小窓うつる影
紗々
狐火や前世の映る水晶玉
紗智
着信じゃなかつた狐火だつたのか
若葉猫
女の香残してたゆたう狐火よ
若林千影
狐火の見えてキャンプの闇深し
守宮やもり
狐火の暗示おとこ見えぬらし
手弱女
狐火や今は冷たきダムの下
朱夏A
蕎麦屋より狐火出たと噂あり
朱久瑠
狐火や誕生会はリモートで
珠桜女絢未来
狐火や恐れ慄き手を合わす
宗孤
狐火の閉校校舎囲みけり
宗平圭司
見上げれば月の子供か狐火か
秀田発酵人
土葬なし狐火もなし墓じまい
秋桜
狐火も火球も増える世となりぬ
重翁
狐火や秘湯の里に続く路
宿川
狐火の温みも欲しやマッチ売り
塾志
狐火なぞまやかし物と媼かな
春よ来い
狐火や兵どもの戦跡
春果
三陸沖狐火揺れて(十)年経ち
春日
狐火や成敗託す国の難
春爺
狐火の紛れ入りたる宮灯り
春野いちご
狐火に向かう我らの下校かな
春来 燕
花嫁はブルーぼんやりと狐火
春蘭素心
狐火かひやり深夜の掲示板
准壹
狐火の今宵も遊ぶ峠かな
順女
狐火を見ずにこの世を閉じにけり
諸塚凡志
狐火を語るまなざし山国へ
小橋春鳥
狐火見たと言う人今は亡し
小熊伸子
狐火か夜行列車の窓の外
小熊利雄
狐火やその高音は聞き取れぬ
小笹いのり
今日ついた嘘の数だけ狐火かな
小山晃
狐火の提灯杜の長老会
小西天
狐火を背負ひ発熱寒気だつ
小石日和
街の灯の遠のき臭ふ狐火か
小川都
狐火や王子の玉子焼甘し
小倉あんこ
狐火を見んとぞ子らで勇みいく
小太郎
さびしげな狐火どこへ森の中
小塚蒼野
狐火や黄泉の国では最下位
小島神泉
吊り橋を狐火小さき狐火と
小豆白虎
狐火や一枚岩に住まいする
小梅
したたかに酔ひて狐火出る頃
小文吾
狐火や妻が亡くなつて十年
小木さん
トンネルの出口に潜む狐火よ
小野みっちゃん
狐火は光る岩石賢治かな
小野小マーチ
狐火よわが魂を取りてゆけ
小澤ほのか
狐火のやがて纏わりつく気配
庄司直也
狐火や不倫はしない一婦だけ
松岡 哲彦
狐火や野菜が産業廃棄物
松山
狐火のいでし処に祖母ねむり
松山女
命日に狐火ともる先越される
松瀬章章
狐火や封印されし黒歴史
松野勉
狐火の消えし峠に小雨かな
湘輝
叢に狐火の列災禍あと
焼饅頭
狐火やテールランプの青白き
照波
リュック行く中に狐火ひとつずつ
笑松
狐火や土産は王子の玉子焼き
笑々
狐火の見送る最終ロープウェイ
笑酔
狐火や静かな吐息見える夜
笑姫天臼
狐火の噂の宿へひとり旅
上津嘉子
狐火観るは心半分眼半分
城山 英
ぼそぼそと祖母の話に出る狐火
植木照美
狐火を手紙書くのに借受ける
寝ん猫
狐火の視界に消ゆる速さかな
慎吾
イルミネーション消え狐火のこる
新田 淑@狐狸山会
振り向くまいまだついてくる狐火か
新米笛
狐火やご主人串で火操る
新陽
狐火や恍惚の妻ふと真顔
森 佳月
狐火は熱いのだろか燐寸擦る
森 毬子
狐火を見てのち美味きけつねかな
森一平
狐火はここ風呂釜の蓋の内
森岡セノ
狐火のむかふの闇を胡弓の音
森初音
狐火の過りし跡に青き星
森爺
狐火やキャベツ畑の脇の路
深川リンの父
囲まれて気づく狐の提灯よ
深町 明
柏手や笛嫋々と狐火来
真井とうか
狐火や心残りの肝試し
真喜王
狐火は嫁入りの列星高し
真咲よしの
欺けば狐火追って来るような
真珠星倫世
あれは父の墓狐火光る
真林
狐火に誘われでると闇の中
神戸めぐみ
狐火は普段着の時しか会えず
神山やすこ
狐火も猥談も地下落語会
神谷たくみ
狐火を追いて子猫は星となり
神誉
狐火や本堂うらへ誘うらし
水間澱凡
漆黒の闇夜にゆらり狐火や
水晶文旦
人間の匂いやたじろぐ狐火
水城
狐火を五人でみしはあの世かも
水無洞
狐火やネット炎上ちらほらと
酔下弦
狐火や吉兆とする在所あり
杉浦夏甫
狐火の雨の漆黒へとぽつり
杉森大介
停電の夜に狐火走りけり
杉本とらを
狐火の森と言われし街の灯火ひび
裾野51
狐火に村は何処と問うてみる
澄海
狐火やペダル踏む踏む下り坂
世宇素
狐火の一つに子の名呼びかける
瀬戸ティーダ
老いらくの恋めく狐火の焔
是空
狐火よ疫禍に泣かぬ我は鬼か
成瀬源三
狐火やあの日の寺を肝試し
星海
狐火を見たと仰々しい母よ
星月さやか
狐火やたどり行く先悲しげに
星夢 光風
狐火の焔めく姿吾に似て
星野美咲
狐火や止まるる廊下軋みたる
清鱒
カーブミラー狐火だけが映りをり
聖橋
狐火や今や遺跡の処女塚
西山哲彦
父母偲ぶ狐火に問う黄泉の道
西川あきや
狐火や曾祖母スミ子の命の灯
西村もえP(み)
狐火や樹木葬は十万円
西村小市
狐火や正解を探す心持ち
西村柚紀
狐火を借りてしけもく髑髏
西尾婆翔
狐火に手ぶれが続くカメラかな
誠馬
狐火に誘われ淀む千鳥足
青鬼灯
狐火の少し離れて父の墓
青玄
狐火や雷電山に灯り列
青修
狐火を連れ帰るなと妻帰る
青柘榴
狐火に水紋つつと広がりぬ
青田奈央
狐火の消えし茂みの閑かさや
青木豊実
あれは父あれは母かと狐火よ
石あい女
村中へ拡がる狐火のはなし
石井せんすい
追へば逃ぐ恋のやうなる狐火よ
石井茶爺
狐火や最終電車に乗り遅れ
石岡女依
狐火てふ宇宙の果てを見てゐたり
石原由女
きっと尾を擦り合わせて灯す狐火
石崎京子
少しずつ狐火になれ鳥の群れ
石川凍夜
狐火やボヤ新聞に載らぬ村
石田将仁
狐火や寺町巡る道しるべ
石野上路無
ひとり酒狐火をちょうちんに入れ
赤井味彩
狐火の賽銭箱を覗きゐる
赤松諦現
狐火は伊邪那美命の念ひかな
千鳥城@広ブロ俳句部カナダ支部
狐火や祠参りの帰り道
千波
狐火やもういいかいとかくれんぼ
千比呂
狐火を見る子は裸足親知らず
千曜 桜
狐火や消えた辺りに無縁墓
千葉睦女
国道の花束灯す狐火や
千里一歩
狐火や行方不明者の沙汰なく
川口みち
狐火やひび割れ進む磨崖仏
川村湖雪
空即是色狐火ゆーらり地震痕
川島 欣也
狐火やほどほどの距離知れと言ふ
泉世生
狐火の列は位の高い順
善多丸
狐狗狸さん無言狐火は無音
素々なゆた
狐火のひとたび知れぬ行方かな
双月(そうげつ)
狐火や細道駆けて家路かな
倉の人
寄り道はいかん狐火ほろほろろ
倉形サラ
狐火や解かぬ謎には尾の生えん
想予
狐火やラーメンすする音がする
早乙女龍千代
狐火や谷に転がり落つ車
痩蛙
狐火や誰と遊ぶか夜の街
相模の仙人
狐火や夜雨に濡れて青々と
蒼の海
五輪年狐火かかげ山歩き
蒼涯
狐火と遊んでおるか稚児の魂
蒼空蒼子
川向う墓場に揺らぐ狐火か
蒼香
一閃の白刃に踊る狐火よ
蒼大
半ば夢狐火に色ありなしや
蒼燃
狐火や昔を今に明かしたる
蒼來応來
狐火に拐かされて夜もすがら
走吟
狐火を黄泉の招きと思ひたり
村上優貴
狐火に占ふ明日の天気かな
多々良海月
見えずとも狐火立ちぬ不整脈
多幡のやち
狐火の噂の墓地に来てをりぬ
狐火や一直線のかぜの色
太子
狐火の消えて高速道の灯
太平楽太郎
狐火に駆け抜けし道ビルが建つ
駄口竹流
こんもりと揺れる狐火狐塚
泰然
狐火消え天地左右を見失ふ
大熊猫
狐火や喉の違和感つよくなり
大小田忍
人見知り狐火とだけ話したり
大西どもは
狐火や夜道車にハッと僕
大西みんこ
遠い畦無声パレード狐火か
大石真水
狐火や的射る弓の定まらぬ
大村真仙
嘘をつく人には見えぬ狐火ぞ
大谷如水
狐火に夫の五臓が音立てる
大嶋メデ
逝きし父狐火の夜の夢枕
大野喬
狐火や窓から覗く人の影
大和屋としより
狐火や眠れぬ夜を奏でるか
沢瀉
狐火に牙剥く犬の眼は虚ろ
谷山みつこ
狐火を見るまでけふは帰らない
丹下京子
逢へぬ人想ふ修羅あり鬼火かな
丹耶
狐火の欠片をあつめ職探す
智志
狐火を見むとする時現れず
池田 香
狐火やブラウン管の砂嵐
池田玉繭
悔い未練慚愧もなくて鬼火かな
痴陶人
狐火の見え隠れする遺恨かな
竹の子
狐火や物理学者の訃報あり
竹春エリザベス
狐火の足もとするり赤襦袢
竹織
狐火や心盗られる四角い灯
竹村マイ@蚊帳のなか
狐火は人も恋しや山の寺
竹林
狐火のよもやま話隠坊さん
狐火やいい事ばかりは有りゃしない
中原柊ニ
狐火を恐れぬ女の作るしな
中村 邑
狐火は冷たきものと夫は言ふ
中村すじこ
狐火や無人の家のはずなのに
中村笙平
狐火や弱い心に見えるのか
中野久子
狐火や川の畔に雨が降る
中野風鈴
狐火も妻と思えば愛おしく
仲間英与
狐火を煙管に借りる「ごめんなすって」
宙太郎
狐火の吹かれ瞬く二番星
衷子
狐火の静かな揺らぎ怪しけれ
朝ぼらけ
老ひてなほ狐火を吐く母よ嗚呼
朝月 沙都子
ここは圏外下山の狐火
朝桜咲花
狐火や闇へ広ぐる数珠の音
長谷川小春
狐火なれば風の音の邪悪よ
長田写々
狐火は子供を寝かす魔法術
津葦
狐火や鈴緒を強く揺するなり
追師うさぎ
狐火や大きな星の堕ちていく
辻が花
狐火や橋の欄干往復す
鶴子
ペダル踏み峠道から狐火や
鶴田梅勝
仄めくは狐火なぜかたのしめづ
禎乃
吸い込んだ木霊抱えし狐火よ
泥水
狐火よ足元照らせ暖寄越せ
泥酔亭曜々
狐火や妊婦の霊は飴を買う
泥塗れのポスト
狐火や奈落へ墜ちた人の妻
哲山
狐火で良いから母よ生き返れ
鉄道員
狐火や小判の道を照らしをり
天王谷 一
狐火を灯せし墓やダム浅し
天晴鈍ぞ孤
狐火の日々や作家を追っていた
天日
嫁に入る狐の提灯瑟瑟
貼女(ちょうじょ)
狐火やひとめ会いたき吾子達よ
田中ようちゃん
狐火の記憶なぞりつ寝ねにけり
田中一升
狐火や誰と遊びに行っている
田畑整
狐火の香りは確かセルロイド
田辺 ふみ
狐火に照らし女の顔を見る
田邉真舟
狐火を辿りて老いた猫を撫づ
渡野しえん太
絹夜具の狐火手招き添い寝所望
渡邉くるり
狐火や焦げ目の強い猫がいて
登りびと
狐火の殿一つまた増えて
登一
狐火の往きつ戻りつ迷路かな
都花
狐火の一際大き天皇陵
都乃あざみ
狐火と遊びて戻りし翁あり
冬樹 立
狐火や瞬きの間を移りたり
冬木惰眠
狐火に近づきたくても遠ざかる
島村福太郎
狐火を語らむ母の声弱し
島陽広
狐火は自分も誰も見たこと無し
東の山
狐火や 息急ききって 姉のいふ。
狐火やあれは昨夜の秘めしこと
桃香
昇りゆく月より碧き狐火や
桃葉琴乃
狐火ぽぽぽそろそろ百鬼夜行
桃和
狐火は王子榎を囲みけり
燈穂
狐火や大戦の後現れり
藤えま
狐火に気取られバスに乗り遅れ
藤すみ
狐火に白化粧映ゆ嫁入りや
藤井天晴
狐火や暗闇におり対岸の
藤岡伊集
不夜城に狐火見たり輿入か
藤原訓子
動画に映るは狐火らしきもの
藤原龍介
狐火や目を逸らす事増えたとか
藤源郷
狐火の中白無垢が行きにけり
藤川鴎叫
狐火や狐見かけぬこと久し
藤倉密子
腕だるく月のない夜の狐火が
藤鷹圓哉
狐火を探し彷徨い窓睨む
藤沢ろんど
狐火をひそかにつける風のあり
藤田康子
うわばみの目を血走らせ狐火よ
豆柴
狐火を負ひてあゆむや太郎冠者
豆闌
狐火や会いたい人がいるのでは
陶豪
狐火や窯出しは明日火焔土器
陶然
狐火に浮かぶ手相見手招きす
頭足人
狐火を見た人もみなゐなくなり
瞳子
狐火を追って行く先墓石かな
童好
狐火に迷いし果ては川の中
徳翁
狐火が国境沿いにぞろぞろと
豚ごりら
狐火もいるやもしれず埠頭かな
那真呼
狐火の爆ぜて暗闇しんしんと
那津
狐火を胎に宿すや身籠り女
楢山孝明
舞い踊る狐火我を導けり
楢﨑古都
狐火の老女の語りに孫真顔
南 風
狐火や通天閣も伝染る赤
南城馬天
狐火や山の神社の蝋燭か
二上松風
狐火や心をうつす夢のごと
弐弐弾
狐火や動体視力衰えず
日下まひろ
南無阿弥陀仏狐火も恐れなし
日本酒
狐火はほんとは火星かも知れぬ
入口弘徳
狐火や進路を照らす未来の火
如庵
狐火の中にジヤグラー紛れをり
如月ドロップ
きれいだと思う誰かの狐火よ
忍佳
狐火やしんがり歩く未知の人
忍冬
角隠し狐火照らす白い顔
寧女
狐火やまこと顔にもちと臭い
葱ポーポー
山猿や狐火ひょいと湯を沸かし
猫詠 たま
狐火や鵺の誘う夢を見る
猫渓
遠き夜狐火といふノスタルジィ
猫山竹
一村も焼かず狐火あはれなり
猫樹
帰り道狐火に向く我の足
猫雪春原(み)
狐火や嫁入り道は山深く
乃乃
狐火や眼帯掛けし女児ひとり
之之
狐火や言えず孤独の誕生日
濃イ薄イ
追へばなほ遠のいてゆく狐火か
能千
狐火や土葬の地所に見るといふ
馬場馬子
母恋し狐火に向け走り出し
馬門宗太
人のまた死に狐火のまた灯る
俳句ファイヤー立志@TFP句会
夜警団狐火見たと二人言ひ
俳菜ひろこ
狐火や一人眺める森の蔭
秤防人
黄泉の国いざなふ径か狐火か
博さん
狐火や駅舎に浮かぶゆらと青
白庵
狐火がうしろ横切る夜道かな
白井百合子
狐火になれぬ海馬が探す孫
白居千夜
トンネルを抜け草津手前に狐火が
白山
狐火や若き祖父の遺影かな
白髭
狐火や妣の小言が聞こえけり
白薔薇
狐火や画面にふれるオンライン
迫久鯨
狐火も仲間となりぬ侘び住まい
狐火よ朝の来ない日私にも
麦吉
狐火に招かれ父や藪の中
幡屋光耶
狐火や友が別れを告げに来た
畑山六十二
狐火のふるさとや今ダムの底
畑中真土
狐火や悲しき嫁入り多かりき
八ちゃん
狐火や今なお続くテロ脅威
八重洲次郎
狐火映す百年の硝子窓
八幡風花
狐火の顔めいていたゆらぎかな
半熟赤茄子
狐火や父の来たりと母の言ふ
板橋小春
虐待をうけて狐火とほくから
磐田小
狐火や山小屋閉づる伯父の背中
比良山
狐火の匂いはらます湯治宿
美翠
狐火や喪中の知らせ続きをり
美年
通天閣は赤し狐火もまた
膝丸佳里
狐火に揺らぐ夜釣りの若き父
百音
我が影が狐火となる昼日中
漂碌魂ひいろみ
月なくて狐火さへもありがたし
浜糠八つ帆
狐火が写り込みたる闇の富士
不二自然
狐火が角を曲がってゆくところ
不利を
狐火や餓鬼大将と肝試し
富樫 幹
狐火に燃やして欲しい君の嘘
富山湾
狐火に案内されし黄泉の国
風花あつこ
東西に分かる狐火関ケ原
風花美絵
狐火の電車飛び乗る遠出かな
風間昭彦
狐火が誘ふ夕暮れ誰の墓
風子
少しだけ嘘も混じりて狐火や
風紋
疫病で狐火語る良きあした
風連徹
追う子から狐火逃れふうわりと
風呂猫
山肌に狐火並ぶ夜明け前
平野四季
狐火の等間隔に並びたり
勉邪明
正体はいつも呆気ない狐火
穂垂
亡き義父よ狐火会いたし一周忌
宝塚京
狐火や闇てふ御世の秘儀ならん
峰 乱里
狐火の花嫁の顔青白し
峰江
狐火は親のうしろに隠れ見る
放浪
天際の狐火消えて星いくつ
朋部 琉
狐火や旅先で飲む安定剤
躾けてもないのに狐火が回る
豊田すばる
盤上の狐火を消す駒音や
邦生
狐火や街の息は白色灯
街灯りも蒼白静か狐火か
房総たまちゃん
狐火よ燃やせよ燃やせ疫病を
望月ゆう
恋をした嘘もつきます狐火よ
北のマンネリ
我が身にも狐火の種持てるやも
北摂美美
狐火や叔父叔母五人我早し
北村 鯨野
狐火や在りし友との再会か
北野南瓜
狐火に山野のさらに静かなり
堀雅一
振り向けば狐火の声奥の院
麻呂助
狐火や嫁ぐ先への道標
抹茶子
狐火の多きことかな吾は乱視
万葉剣
狐火やビル街にある土葬墓地
慢鱚
狐火や座敷童の鬼ごっこ
満る
狐火の列に並んで札を持つ
味噌屋たに
ごん逝くや狐火となり星となり
岬りこ
狐火の燃えうつり夜は更けにけり
岬夕顔
怪し狐火なぞる指にワルツ
狐火の揺蕩うままよと  灯を落とす
蓑虫庵69
狐火の卑弥呼に触れて火傷せし
眠兎
狐火の怪きものや胸の奥
夢バーバ
狐火の竹に生まれて竹に消ゆ
夢堂
狐火よ帰れぬ里の鎮守様
無苦路
狐火や熱下がるまで測る測る
霧子
狐火うぢやふぢや真夜のスマートフォン
椋本望生
狐火やここにいる人みな狐
名前のあるネコ
狐火や手にひんやりと眠る愛鳥(とり)
明惟久里
逢いに来た狐火となり今ここに
明月子
狐火や子ら七人の夕暮れを
明神おぼろ月
狐火でパイプを点けし正一位
明星
ゆるゆると狐火消えて月雫
明日汰
狐火の想いこの世に残しけり
妄 児
狐火と子ら騒ぎけり丹波路よ
毛馬きゅうり
狐火や夜中のトイレ開かぬドア
網野れいこ
狐火や君との距離の縮まりて
木村となえーる
狐火や寄れば離れし恋ごころ
木村ひむか
狐火やテールランプの列長し
木乃伊
狐火を瞳に燃やし女立つ
夜明鳥
狐火や家路をさしてひた走り
野の花 倖菜
狐火の話躰を小さくして
野ばら
狐火を戦死の君と思いけり
野ばらno1
狐火よ君も騙してくれぬのか
野井みこ
狐火や横一直線の墓の夜
野中泰風
狐火を夜ノ森駅に見する禍よ
野々原ラピ
狐火や瞬きというとこしなえ
矢橋
狐火や疎開列車の暗さかな
矢想
狐火の行きつ戻りつ消えにけり
薮内椿
狐火のいろはにほへとちりぬるを
優木ごまヲ
妻静か瞳に揺れる狐火は
友と歩くゾウ
狐火のようなライトや夜の帰路
友坂こまり
狐火が私の中に棲んでいる
有田みかん
狐火や連なりゆらり東山へ
柚月
狐火の消えて誰かは召されたり
柚和
狐火も消ゆるとなれば惜しきもの
狐火やあの十字路に集まり来
夕虹くすん
狐火を蹴り上げ我にかえりけり
余熱
狐火や火種はダムの底の村
余部豊
狐火や狐嫁入り出で立ちか
与六
更けゆく夜思い出ゆれゆく狐火や
妖精さん
狐火の追うても遠くただ青く
葉月けゐ
地続きのあの世とこの世狐火や
葉月のりりん
嬉嬉として闇を愉しむ狐火よ
葉室緑子
狐火やことことくつとジャム煮える
遥風
狐火やどこへ嫁入りなさるやら
陽花
夫には見えぬものらし狐火も
陽気姫
狐火や闇夜なき世の闇深し
陽光樹
狐火や無声映画のごと閑か
欲句歩
狐火に誓う我焼け阿らば
羅蒐
狐火の嫁入り列は麒麟山
羅風音
狐火を探し双子座流星群
嵐菜
ビル明かりたくさん狐火も少し
藍時 湘
狐火や般若心経高らかに
藍植生
ひんやりと頬に狐火触れて消ゆ
利平
狐火のまといつきたる異人館
理酔
狐火や核燃料の微発光
理路
おかえりと待つから狐火で帰る
裏山小虫
狐火や命日見ゆる魂よ
里桜
狐火の列を辿れば未知の道
里山まさを
狐火に追われ卒塔婆七度折る
里之照日日
狐火や馴染みの仲間迎えたり
里甫
狐火や合い鍵だけが残る部屋
立石神流
狐火や煩悩ばかり齢積む
立歩
狐火に干瓢戻す母の手間
流士
狐火やお母さんだねその背丈
流鏑馬
狐火の案内(あない)も一興亡夫の享年(とし)
琉璃
狐火や鯖街道の谷の底
隆松
妣の忌日送るかのよう狐火や
隆美
狐火や集合写真に知らぬ顔
竜胆
母の声振り返れば狐火ポッ
旅好き
狐火や遠くに眺む露天の湯
両山
狐火や逢魔が時の道誘ふ
林 和寿
狐火が見えたとか言ふ手をつなぐ
瑠璃茉莉
狐火が朱門に溶ける深き闇
令雅
「狐火」と盲のつまに言ひよどむ
令和ドッペルゲンガー
狐火や吸ひ処なきシケモクよ
鈴ノ樹
狐火や御魂のかたち揺れて見ゆ
鈴木翠月
坂の名を知らず狐火二つ三つ
鈴木麗門
狐火や赤き時差式信号機
蓮石
狐火に母を慕いて七七忌
蓮奈
狐火よ闇から藪に目が光る
蓮風
君を待つ狐火なったよ君を待つ
浪速の蟹造
川向こう狐火に似て見え隠れ
篭山眺望
狐火や鯉の屍横たわる
六地蔵と狛犬
狐火やポケットには小銭ばかり
和光
狐火の鳥居蛇腹に駆けゆけり
和鹿島
よこたはり狐火かぞへねむりいり
和泉穣
狐火や響く魔除けの鈴の音
丼上秋葵
かわたれにゆく道しめす狐火よ
凛七星
どうせなら狐火揺るる方へ行く
國本秀山
狐火に騙されたくて夜道行く
戌の箸置
狐火の故郷の街の灯に似たる
戌亥
狐火をランプに移し人を待つ
攝津の嫗
はぁはぁ走る足を止め太い狐火見ゆ
櫻波
狐火を語る女の目の細し
洒落神戸
狐火は点いては消える零時半
煌宙(そら)
狐火や照らす足元濃かりけり
獺八(うそはち)
狐火を待ち田に向かい用を足す
眞さ野
狐火や踏み出す足に纏わりて
眞熊
狐火に姉の怒りは呼応して
祺埜 箕來
狐火や六尺の子を連れ去りぬ
笙女
狐火や嘶き漏れる苫屋の夜
筬葉
固く抱かれ狐火の消えゆきぬ
綉綉
きつね火や暖をとれても寒かろう
翡文
恍惚や狐火追うていく裸足
脩平
墓仕舞い狐火のみになりにけり
苺井千恵
狐火やB-29の焼夷弾
萬太郎
狐火にペダル止めタバコくゆらす
萬代草舟
らずに狐火に惑はされし子は
蓼科川奈
狐火は夫婦(めをと)らしいと祖母の言ふ
蓼蟲
狐火や片目つむりて墓地抜けて
蘊竹伯

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