本選句欄では、添削した形で句を掲載する場合があります。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。
添削は作り替えの提案として句会等でも議論されます。示唆された添削案が自分の表現したいことに合致すれば、作者の判断においてその案を自作として採用してかまいません。
- 蟇ねむるあひだ十軒の村ひとつ失せ
- なみはやらんる
- 蟇蛙谷が冥くてやさしくて
- なみはやらんる
- ひきがえるが居たので遅刻しました
- あいだほ
- 蟇鳴くや饐えた言葉の懺悔室
- あいだほ
- 蟇匂ふ母の襁褓を変ふる真夜
- あまぶー
- この里に蟇の屍を埋める役
- あまぶー
- 蟇の鳴く冷や飯食いの離れかな
- トポル
- ひきがへる臓器戻せば百匁
- トポル
- 捨て犬のやうに鳴くなよ蟇
- にゃん
- 蟇鳴くや昔ここらに陰間茶屋
- にゃん
- 蟇の夜をかなしき歌のラジオかな
- ほろろ。
- 騙し絵に騙され蟇は無言なり
- ほろろ。
- 沼尻の水の臭へば蟇の声
- 中岡秀次
- 蟇蛙這ひしアスフアルトの余熱
- 中岡秀次
- ひきがへるを活断層からひつぺがす
- きゅうもん@木ノ芽
- 蟇の目は笑つてゐないはずだ
- きゅうもん@木ノ芽
- 伸び縮む疣をゆたかに蟇
- ぎんやんま
- 蟇はちみつ色の空にこゑ
- ぎんやんま
- 先王の骸は崩れ蟇
- 瓦すずめ
- ひきがえる青空つくりもののやう
- 瓦すずめ
- 昨日より一尺進みたる蟇よ
- 幹弘
- 蟇目を逸らしたら石になる
- 幹弘
- ひきがえるずつしり濡れて死んでゐた
- 亀田荒太
- 蟇男は夢に家捨つる
- 亀田荒太
- 蟇に合ふ蝶ネクタイを買ひにゆく
- 蟻馬次朗
- ひきがへる石竹色の吉夢かな
- 蟻馬次朗
- マシュマロを蟇に詰めたらそれは夢
- ぐ
- 腸は美しき桃いろ蟇
- ぐ
- 蟇ゼンマイ切れかかってるか
- くさ
- 蟇ぐやぐや泣いているはおれ
- くさ
- 蟇の鳴く理由大人の泣く理由
- ぐでたまご
- 畦道に蟇とマネキンの死体
- ぐでたまご
- 蟇轢いたかも知れぬ曲がり角
- ことまと
- 産卵の蟇の吐息のあをあをと
- ことまと
- この雨の薄甘色や蟇の鳴く
- ラーラ
- 蟇鳴くやこの人でなし人でなし
- ラーラ
- 無人駅の切れた電球蟇
- 或人
- 蟇誰も手入れをしない墓
- 或人
- 雲も星も空に留まり蟇
- 一阿蘇鷲二
- 懐中電灯半分浸かる蟇照らす
- 一阿蘇鷲二
- 漢方の妙な甘味や蟇
- 塩谷人秀
- 撓うては引き締まる森ひきがえる
- 塩谷人秀
- 噴火口幾つも背負ひ蟇
- 花伝
- 蟇サンスクリット語は読めぬ
- 花伝
- 十津川の水は甘くて蟇
- 玉庭マサアキ
- 金星は別名多し蟇
- 玉庭マサアキ
- ひきがえる私を陰にしてしづか
- 古田秀
- 蟇の鳴く夜を錆びてゆくカーブミラー
- 古田秀
- 蟇なくや酒船石に雨はげし
- 彩楓(さいふう)
- 蟇前世我が家の猫ならむ
- 彩楓(さいふう)
- 鎌倉の「やぐら」陰れり蟇蛙
- 星埜黴円
- 蟇鳴くや不動明王火を負いて
- 星埜黴円
- 蟇愛づと撫づには差違ありて
- 西川由野
- 若冲のまるよりまろき蟇
- 西川由野
- 「孤独死のアパートだとさ」蟇
- 島崎伊介
- 痛風や秒針の夜を蟇
- 島崎伊介
- 耳削ぎのありし沼沢蟇這ひぬ
- 内藤羊皐
- 千年に一度息吐き蟇
- 内藤羊皐
- 蟇にはかに雨の臭ひ出す
- 比々き
- 疲れたる油のごとく蟇ひかる
- 比々き
- 口づけに肉の音せり蟇鳴く夜
- 福蔵
- 注文の柩に蟇を侍らせて
- 福蔵
- 蟇鳴いて男を知らぬうなじ剃り
- 有瀬こうこ
- 濡れ髪のまま蟇の田を通りけり
- 有瀬こうこ
- 目の隅に蟆ずつとゐる杜の椅子
- GARU
- 風なき夜鼓膜に蟆の棲みつきぬ
- GARU
- うつくしき雨たまはりぬ蟇の恋
- RUSTY
- 鳴くたびに見えぬ真珠を吐けり蟇
- RUSTY
- 流れゆく雲のゆくへを蟇
- あつちやん
- ひきがえる巫女のくちびる濡れひかる
- あつちやん
- 柔らかき泥凹ませて蟇
- あつむら恵女
- 蟇踏んだ踏まない縄電車
- あつむら恵女
- 青々とうまくお鳴きよ蟇
- あやの
- 蟇空には空の愚痴があり
- あやの
- ヒロシマのこゑ蟇のこゑとけ暮の墓
- いかちゃん
- ひきがへるひろげる脚のひの字なる
- いかちゃん
- 月の底に湛へる水や蟇のこゑ
- いさな歌鈴
- 蟇の腹に食い込んでゆく魔女の爪
- いさな歌鈴
- 桂浜より付いて来し蟇なるか
- ウェンズデー正人
- 死斑醜し蟇いよよ鳴き募る
- ウェンズデー正人
- 蟇明るき雨に濡れゐたり
- うさぎまんじゅう
- 漢字まで墓に似ている蟇
- うさぎまんじゅう
- 潤む月まなこに残す蟇
- ウロ
- ルーペいっぱいの目ありて蟇
- ウロ
- ネクタイの今朝より重し蟇
- えむさい
- 母であり妻で嫁でと蟇の疣
- えむさい
- 蟇そこに来てゐる警告が聞こえぬ
- かのたま
- 心中してみやうか蟇よ手を離るな
- かのたま
- 冥王星とんでいきそう蟇
- かもん丸茶
- 才媛の情話もちきり蟇
- かもん丸茶
- 恐さうな蟇と大家のゐる借家
- かをり
- 厠裏に転ぶを蟇に見られけり
- かをり
- 雨水染むヌード写真や蟇
- キッカワテツヤ
- 置屋より出ずる男や蟇
- キッカワテツヤ
- 棒持って鬼こ来たべなひきがえる
- くりでん
- 木田班長の匍匐に蟇の畏まる
- くりでん
- 蟇畳んだ足に力あり
- コナラ
- 蟇我等の毒も目の奥に
- コナラ
- 平らけき日本の臍や蟇
- さとうりつこ
- 夜の湿度凝りて蟇となる
- さとうりつこ
- 蟇鳴いて少年ジャンプくたびれて
- さとけん
- スクーターに蟇が居るので休みます。
- さとけん
- 暮れ六つの蟇や旅館に開かずの間
- さるぼぼ@チーム天地夢遥
- 蟇掴む手に脇肉の余りけり
- さるぼぼ@チーム天地夢遥
- ざくりざくり蟇の引き摺る青き影
- じゃすみん
- 読点も句点もなくて蝦蟇の声
- じゃすみん
- 蟇お持ち帰りは不可とする
- シュリ
- 二度寝して三歳老けた蟇
- シュリ
- 月満ちてぼとりと蟇を吐き出して
- すりいぴい
- ひきがへる秘密は墓へ持つてゆく
- すりいぴい
- 紅茶色かさね膿む闇蟇
- せり坊
- 蟇ひり出す千個の蟲の目
- せり坊
- ひきがえるぼくのめがねをかけてみて
- ちま(5さい)
- いしばしにきらきらのいしひきがえる
- ちま(5さい)
- なまなまと夜に触れたる蟇の足
- ちゃうりん
- 蟇鳴くや激戦村長選前夜
- ちゃうりん
- 散々な一日蟇のいぼだらけ
- つぎがい
- ひきがえるも死んだせんそうで死んだ
- つぎがい
- 中庭に蟇のふぇろもんピアノ弾く
- ときこ
- 蟇蛙ひとつ星見てひとつイボ
- ときこ
- ひきがえる雨の予感や膝疼く
- とんぼ
- この星が住みづらそうな蟇
- とんぼ
- 蟇がなく愛してくれとないている
- はまのはの
- ねえ蟇 医者は治りませんだつて
- はまのはの
- 蟇の淵心中しよかやめようか
- はむ
- ひきがへる木霊をひとつ呑み込んで
- はむ
- 蟇火のつきさうな皮膚の艶
- ひなた
- 蟇鳴くや草生ふ古墳にのぼる月
- ひなた
- 蟇の毒きらきら無罪なる雨に
- ふるてい
- 蟇よ蟇よさつきの王女さまはどこへ
- ふるてい
- 低気圧の近づく痛み蟇
- ほしの有紀
- 弟のいじめる蟇をながめをり
- ほしの有紀
- しんしんと轢かれる蟇のあとへ蟇
- まどん
- 鼻ふたつ小さくないかひきがへる
- まどん
- 出自問えば楊貴妃と謂い蟇
- まるちゃん2323
- 蟇月を蝕む途中なり
- まるちゃん2323
- 飴色にけぶる路地裏蟇の声
- みそまめ
- 蟇鳴くや外厠とふ闇の奥
- みそまめ
- 理科室の暗き臭いや蟇
- みやかわけい子
- 白衣着る女先生蟇
- みやかわけい子
- 蟇牧場に銀の星一つ
- みやこわすれ
- 蟇宇宙吸いこむ薔薇星雲
- みやこわすれ
- わらわら出でてわらわら轢かれ蟾蜍蟾蜍
- めいおう星@茫々四十年前の実景。一生のトラウマ。
- ゆく蟇の生ま生ましきはうしろ脚
- めいおう星
- 骨壺の蓋空けそうな蟇
- めしめし
- 亡骸は何処のどなたか蟇
- めしめし
- どうなるかなんてわからん蟇は鳴く
- ゆすらご
- 蟇鳴いて父の湿布を張り替える
- ゆすらご
- ジャズかしらダコタ生まれの蟇の唄
- よしおくん
- サルトルの生まれ変わりの蟇一歩
- よしおくん
- 蟇はズルい私もズルいバブルガム
- よだか
- 生意気に恋とか知つてさうな蟇
- よだか
- ウォトカの人生ヒキガエルの余生
- りんたろう
- 蟇みしみしかなし鐵の箍
- りんたろう
- 間取り良しひきがえるまで徒歩五分
- 安溶二
- 蟇の恋きれいに書けたト音記号
- 安溶二
- 蟇の夜の目薬一滴目が乾く
- 伊奈川富真乃
- 蟾蜍跳ねず泳がず濡れてゐる
- 伊奈川富真乃
- 隣の和尚は蟇が化けたに違いない
- 井久
- 図書室の呪いの本と蟇
- 井久
- 母の背へ薬ぬりたる蟇の夜
- 一斤染乃
- 蟇鳴くや旅の鞄へ六神丸
- 一斤染乃
- 伊那渓に闇がまたくる蟇
- 一人静
- 洞出でておのが影踏む蟇
- 一人静
- 太陽の苦手な父や蟇
- 一走人
- 月に酔うてまだ半眼の蟇
- 一走人
- 闇歪むごとくに蟇の蠢けり
- 可笑式
- 蟇歩くさも待ち合わせあるやうに
- 可笑式
- 闇色の蟇鳴く水の明るくて
- 花南天anne
- 闇に闇かさねて蟇の夜の愉快
- 花南天anne
- 蟇瓦は空へ整然と
- 海老名吟
- うっとりと耳腺の濡れて蟇
- 海老名吟
- 火山性微動の庭を蟾あるく
- 樫の木@4/16に阿蘇山で小規模噴火がありました。火山性微動も引き続き観測されています。
- 蟇鳴くよ鼓を打つように
- 樫の木@蟇の声、可愛い声ですね
- ぼくの知つてゐる蟇はもつと大きい
- 岩のじ
- ひきがへるみみにはふれてほしくない
- 岩のじ
- 天守閣の影さす水や蟇
- 玉響雷子
- 蟇つかむ子と友達になりました
- 玉響雷子
- 月の影動かしたるは蟇
- 金子加行
- よりましな池もあらうに蟇
- 金子加行
- 蟇読経の門に畏まる
- 月見柑
- 蟇出でて宵の湿りの忌中札
- 月見柑
- 雨催ふ夜の深みより蟇の声
- 江戸人
- 蟇が蟇負うて蟇へとのしかかる
- 江戸人
- 水パイプふかしてむせる蟇
- 江口小春@不思議の国のアリスのイメージですよ!私のバイブルです。
- 嘘の道ばかり教える蟇
- 江口小春
- 辻説法蟇を冷たくしてゐたり
- 高橋無垢
- 氏素性正しき軒の蟇
- 高橋無垢
- 蟇めかけ四五人ありぬべし
- 佐東亜阿介@チーム天地夢遥
- みちのくの鬼の手形や蟇
- 佐東亜阿介@チーム天地夢遥
- 蟇夜は微熱を含みをり
- 砂山恵子
- 日本一安い宿です蟇
- 砂山恵子
- 教会のいつもの席に蟇がゐる
- 三重丸
- 蟇をんなのやうに裏がへる
- 三重丸
- 蟇の夜の氷嚢微温く目覚めたる
- 山田喜則
- 氷嚢より逃げる寝返り蟇の夜
- 山田喜則
- 沼の闇凝って重たき蟇
- 山内彩月
- 蟾蜍呑み込む嘘が喉で鳴る
- 山内彩月
- まちぼうけひきがえるゐるるるるるる
- 山陽兵
- ねむたげな祖母のショパンや庭に蟇
- 山陽兵
- 背広の僧に遇うた角から蟇
- 司啓
- 蟇いま動いたのが耳たぶ
- 司啓
- 雨の日のモーツァルトに来し蟇か
- 次郎の飼い主
- 蟇ないて胃の腑にカメラ沈めゆく
- 次郎の飼い主
- 土下座する蟇をわたしは殴りたい
- 七瀬ゆきこ
- 淋しいと言えば良かった蟇
- 七瀬ゆきこ
- 鍵束に分からぬ一つ蟇の夜
- 純音
- 水湛へ天皇陵の蟇の声
- 純音
- 蟇ぽたりぽたりと啼いて野辺送り
- 小川めぐる
- 隠沼に落ちるぞ蟇の声聞くな
- 小川めぐる
- バイヨン遺跡は顔だらけなり蟇
- 小泉ミネルヴァ岩魚
- 掌中の蟇きむすめのこえを出す
- 小泉ミネルヴァ岩魚
- 金色の蟇から父帰る
- 小倉じゅんまき
- まだ動く翅やおくびの蟇
- 小倉じゅんまき
- サティを弾こうあなたが蟇となる前夜
- 神山刻
- 油小路七条下ル蟇叫ぶ
- 神山刻
- 蟇わら人形は三体目
- 赤馬福助
- 蟇父の命日はほぼ雨
- 赤馬福助
- 蟇鳴いて本降りとなる古刹かな
- 多々良海月
- がまがへる蹴飛ばし蹴飛ばし故郷の夜
- 多々良海月
- 帰れない月なれど蟇笑ひけり
- 谷口詠美
- かみさまはお前が好きだ蟇
- 谷口詠美
- 蟇跳びて残すぬめりの曼陀羅図
- 池田郁英
- 蟇の闇月の言伝て聞いてゐる
- 池田郁英
- 人麻呂の墓はひきがえるが守る
- 池之端モルト
- ひきがえるぼくのたあへるあなとみあ
- 池之端モルト
- ひきがえるドレミの歌はあからさま
- 中山月波
- 人形の家に蟇飼ふ女かな
- 中山月波
- 高虎の首かと思ふ蟇
- 天玲
- 足守の明日水攻めの蟇
- 天玲
- ひきがえる六神丸は暗き棚
- 桃泉
- 濁だけを飲んだのかしら蟇
- 桃泉
- 遺されて永き夕暮れ蟇の声
- 桃猫雪子
- 質店の暗き玄関ひきがえる
- 桃猫雪子
- ひきがへる二日月めくまなこかな
- 藤色葉菜
- 金星の遅き自転や蟇
- 藤色葉菜
- 蟇時に悪夢の甘きかな
- 瞳
- 月光を吸い闇吐くや蟇
- 瞳
- 放蕩の果ての帰郷ぞひきがへる
- 日出時計
- 跳ねるまで二百数へむひきがへる
- 日出時計
- 蟇転けて水平線の斜めかな
- 比呂子
- 星を舐め月を啜るや蟇
- 比呂子
- 夜半の灯に眠るユンボや蟇
- 福本羽心
- 蟇鳴くや御堂を仰ぐ夜警室
- 福本羽心
- 重力を一身に受けひきがへる
- 平本魚水
- 蟇きのうの嘘がばれました
- 平本魚水
- 臍の緒を岸辺につなぐ蟇
- 平林檸檬
- 湯屋のまえ星のゆあんとひきがへる
- 平林檸檬
- あの疣に夜は吸われた蟇
- 豊田すばる
- 蟇と岩と拗れた昔ばなし
- 豊田すばる
- 漢方に混ぜるひと匙蟇
- 北村 崇雄
- 蟇匿名が蝕む心
- 北村 崇雄
- 崖崩れおおうシートや蟇
- 霧子
- この坂は津波避難路蟇
- 霧子
- のさり出て城を揺さぶるひきがへる
- 椋本望生
- 蟇の尻蹴つてあの世へ追ひ返す
- 椋本望生
- もとは沼今は病棟蟇
- 野ばら
- 蟇家族写真は皆若い
- 野ばら
- 見返りの憂う金の目蟇
- 野地垂木
- 貸した目の戻らぬ闇夜蟇の声
- 野地垂木
- 死ぬ前に帰りたい場所蟇
- 野々りんどう
- 田一面月夜に湿る蟇の声
- 野々りんどう
- 鎌倉に黄泉の国あり蟇
- 柳児
- 蟇だけの空家へ固定資産税
- 柳児
- 嘔吐する渋谷川なり蟇
- 油揚げ多喰身
- 還暦の日のスカジャンや蟇
- 油揚げ多喰身
- 縁側に蟇の干物とおぼしきもの
- 洋壬
- ひきがえるぶったんぶったん跳びまする
- 洋壬
- 大凶の次は小吉蟇
- 蘭丸結動
- 聖堂に閂の無し蟇
- 蘭丸結動
- 酒好きな蟇の顔つきではないか
- 利平
- 西方を朱くして始む蟇の恋
- 利平
- 子取りにやらうか蟇にかえやうか
- 緑の手
- 星雲はゆくりこはるる蟇
- 緑の手
- 守るべき墓なき我や蟇
- 露砂
- 生乾きの朝を這いゆく蟇
- 露砂
- 虫愛づる姫のおつきの蟇
- 朶美子(えみこ)
- 孫が来て蟇来て誕生日
- 朶美子(えみこ)
- 散骨の山振り向けば蟇
- 洒落神戸
- 畦道にエロ本と蟇濡れてをり
- 洒落神戸
- もう百年経つてゐるかと蟇
- 茫々
- 蟾蜍甲斐の山々明けにけり
- 茫々
- 蟇鳴けば湧きくる尿意かな
- ヒカリゴケ
- 蟇古き墓標の出べそめく
- 28あずきち
- 吐息幾多月影之底蟇
- 枯丸
- 蟇鳴きて闇に加わる重さかな
- 99カリン
- 蟇うその涙はあまい毒
- be
- 爺様の生まれ代わりぞ蟇
- KAZUピー
- 蟇死せり死ぬほどの恋して死せり
- Kかれん
- 札束がかさばってをりがまがえる
- LEON
- 遺跡から分銅出でて蟇
- Mコスモ
- 爪よりも小さき蟇や上陸す
- アガニョーク
- 蟇の口あくや黄金か鳴きの声
- あけび庵
- 蟇好きなおじさん死んじゃった
- あけみ
- 暴かれし嘘を日毎の糧に蟇
- あさおのときえ
- たましひの煮こごるほどに蟇
- あさふろ
- 蟇ネオンに雨の線走る
- あざみ
- 蟇蛙こっそり空を飛んでいる
- あすなろ
- 袖の下渡していそうな蟇
- あまぐり
- 継母の泣く声したりひきがへる
- あまの太郎
- 縹渺と星と交信蟇
- あわの花水木
- 蟇その鳴く声の玻璃の色
- アントワネット@ノエル
- ひきがへる別れ話を一蹴す
- いざわ
- 蟇たしかに居たと置手紙
- いしい美髯
- 谺して蟇は孤独を見失ふ
- いつき組福岡リスナー班/由美子
- 三代を生くる覚悟や蟇
- いなほせどり
- 土くれが今日は三つに蟇
- いまいやすのり
- 蟇砂丘は全てにわたずみ
- いもがらぼくと
- 温そうな蟇の腹の中
- いもちゃん
- みよし野の草木言問ふ頃や蟇
- エイシェン
- 蟇ジャコメッティの脚長い
- おおやぶちょ
- 折紙の跳ぶ跳ぶ蟇の宙返り
- かざばな
- 蟇チューインガムに味がない
- かたな
- 蟇停まる螺子のゆつくり延ぶる如
- かぬまっこ
- 蟇触って見たくなくもなく
- キョンちゃん
- 休耕地の選挙演説蟇の群れ
- くま鶉
- おまへにも目力充ちて蟇
- ぐりえぶらん
- 蛇をにらむ蟇の半目や翡翠めく
- クロまま
- 蟇濡れた地球の色をして
- けーい○
- この蟇はあの日泣いてた時の蟇
- けら
- 闇呑みし腹のふくらみ蟇
- こじ
- 月面の旗翻るひきがへる
- こなねこ
- 嘘つきの喉はひくひく蟇
- こはまじゆんこ
- 後脚艶冶なりけり蟇
- こま
- 一日は千年のごとヒキガエル
- これでいいのだ
- 蟇は空をすすんでいるつもり
- ざうこ
- 猫より固く岩より柔き蟇
- さきの咲野
- 太股の豊かな張りや蟇
- さとう菓子
- 退屈は爺の特権蟇
- さぶり
- 大差なし墓も寝床も蟇
- さゆみ
- 終い湯の掛け湯どっぷり蟇の鳴く
- しー子
- ツァラトゥストラ資源ごみにし蟇
- しかもり
- ひきがえる渋谷は極彩色の群れ
- シニアモモ
- 腑を掴みたるかに蟇たわわ
- しゃれこうべの妻
- ひきがえる排水溝がげっぷした
- しゅうちゃん@5さい
- 居候の蟇に聞かれる立ち話
- ず☆我夢@木ノ芽
- 蟇安全靴に触れてゐる
- すずき忍すけ
- ヒキガエル鳴きて子は方程式を解く
- たま蛙
- 我が家系蟇の血筋と弁える
- たんと
- 今蠅をワップと呑みし蟇
- たん造
- 蟇派遣元責任者嗤う
- ちびつぶぶどう
- 目玉だけ残してゆきぬ蟇
- ツーちゃんの恋人
- まるといふ字のやうなもの蟇
- ツカビッチ
- この星の重力強し蟇
- テツコ@第二まる安
- 蟇ほとほとさざれ石と化す
- なご@ほとほと=ほとんど
- 裏窓の下の宇宙や蟇出る出る
- にたいも
- 周波数合わせ待つ夜の蟇
- はなあかり
- 原発の賛否に触れず蟇
- のつり
- いて座斬る飛行機蟇の声
- はやて
- いつまでも蟇なので哀しい
- はるや
- 人類に三歩離れてひきがへる
- ひだ岩魚
- 彼女のペット蟇てふ秘密
- ひでやん
- 元号の話うとしよ蟇
- ひねもす
- 蟇鳴くや温泉宿の夜のショー
- ふさこ
- メドゥーサに錆びつきたるや蟇
- ふじこ
- 陽光や瞼もたつく蟇
- ふっこ
- 蟇闇にぬるりと孵りけり
- ふみゑ
- 名水に朽ちた立て札蟇
- ふわり子
- ひきがえる腕組しそうなへの字口
- ペトロア
- ヒキガエルよりは大きい自尊心
- ペンギンおじさん
- 蟇だとは思つてゐなかつた
- ぽおや
- 蟇夜は伸びたり縮んだり
- ほしのあお
- いとじりで研ぐ包丁や蟇
- ぼたんのむら
- 龍神の褥匂へる蟇
- ほろよい
- 廃屋で愛し合う声蟇
- ぽんたちん
- 月影の香るパピルス蟇
- まこちふる
- ひきがへるいぢめるいぢめられつ子は
- ましろなぎさ
- 蝦蟇の目や明日も雨の蒼きこと
- まちる
- 蟇と猫初対面なる木陰かな
- まほろ
- ひきがえるに飲み込まれたるお月さま
- まりい@木ノ芽
- ねこバスにのってみたいなひきがえる
- まりな(4歳)
- 蟇耳下腺炎の子の涙
- みかりん
- 人妻へにじり寄りたり蟇
- みくにく
- ひきがへる視線戻せば消えてをり
- みちる
- 蟇もまた頑なに座し不登校
- みどりがめ
- 『羅生門』の老婆の行方告げる蟇
- みのる
- 蟇の夜クリムト色の恋をせり
- みゆき
- つちとあめいぼにすわれてひきがえる
- むらさき(6さい)
- 蟇べにょびよどぽん祖父の腕
- めりっさ
- 蟇の目や南方の星見つつ餓死
- もせきのこ
- 庭にある花の名知らず蟇
- ももたもも
- まだ幕下の肌をしている蟇蛙
- もりお
- 北斎の波にひれ伏す蟇
- やぶつばき
- 蟇爆ぜて急性中耳炎
- よあけの晩
- 遊廓を暮れのこしをる蟇
- ららやにほ
- ぼくはあるくさんさいだからひきがえる
- りすだいすき(3才)
- 蟇鳴く通学路はつ恋譚
- るびちゅ
- 蟇の夜や爪切る音の鈍きこと
- るるの父
- 墓石より墓石らしく蟇
- ローストビーフ
- 蟇なんと綺麗な舌でせう
- ワカシ君1年生
- 火曜日の早退蟇の無愛想
- ワンダフルもずく
- 蟇鳴くや爪先立てて閨の闇
- 阿武 玲
- 蟇蛙怪談上手い女先生
- 哀顏騎士
- この川で去年逝つた子蟇の鳴く
- 葵 新吾
- 美沙ちゃんの機嫌が大事蟇
- 安田 信州
- 心音は木魚のリズム蟇
- 伊予吟会 宵嵐
- 蟇その眼の底の重さかな
- 伊予吟会 心嵐
- 蟇鳴くや人柱立つ池の聲
- 育由
- ふるさとに古き井戸あり蟇
- 一の介
- 頭蓋骨鈍くがくんと渇く蟇
- 烏飛兎走
- ぺちゃんこですけど生き返りそう蟇
- 羽沖
- なみだ目と思しきヒキガエルのをり
- 雨霧彦@木ノ芽
- 夜を打つ木魚や蝦蟇の水重し
- 卯MOON
- かたや貴乃花こなた蟇
- 永想
- やはらかき肌旧りにけり蟇
- 越佐ふみを
- 夜を這ふ蟇には蟇の思ひあらん
- 越智空子
- ぬばたまの闇を引き摺る蟇
- 猿人
- みづおとや蟇交みつつ踏む一歩
- 遠音
- 金貸しの婆の柏手ひきがえる
- 横ちゃん
- 友に吐きし嘘蟇が聴きぬ
- 横縞堂
- 蟇低き月より今ぼとり
- 乙子女
- 父親の影を踏みたり蟇
- 温湿布
- 蟇水溜まりの虹食べようと
- 音澤 煙管
- 蟇職質されること幾度
- 佳山
- 政治家のだれぞに似たり蟇
- 加賀もずく
- 蟇のこゑ集めたやうに無線局
- 夏柿
- 日本晴れ雲を喰わんや蟇
- 夏出ひさし
- 蟇ATMが閉鎖する
- 花紋
- ガウディの小箱の如き蟇
- 茄子美
- 蟇また読み返す歎異抄
- 我省
- わぴわぴと蟇穴を出づ夕べかな
- 雅喜
- 蟇の喰い方指南カストリ誌
- 灰色狼
- ボトルキープの埃湿りて蟇
- 街麦
- 蟇蛙私もヒトが苦手だわ
- 笠原 理香
- 悲しみに鳴くにはあらじ蟇
- 梶 鴻風
- 蟾蜍山を背中の母屋かな
- 叶
- 冷んやりと牡丹餅ほどの蟇
- 缶野餡子
- 岩肌のやはらかさなり蟇
- 閑茶
- 撥打てば重き木霊や蟇
- 岸 れん
- 三人の飼育係や蟇
- 貴芭蕉
- 袈裟脱げば遍くこゑや蟇
- 輝 龍明
- 弾痕に潜む蟇空映る
- 亀の
- 蟇金の成る木の横に置き
- 菊華堂
- 谷蟇や錦市場の古き井戸
- 吉 や
- 頭陀袋ほどの撓りや蟇
- 久我恒子
- ひきがえる吾何色に見えしかな
- 久蔵久蔵
- ひきがえる妻は女を辞めたとさ
- 弓女
- 蟇のこゑ職業訓練校を立つ
- 泣きそうだ
- のっそりと国境線を越ゆる蟇(ひき)
- 虚実子
- 蟇ゐてこの砂場湿つてゐる
- 京野さち
- だるまさん転んだひきがえる動いた
- 玉木たまね
- 鳴きにけり夜飲む毎にヒキガエル
- 金治宜子
- 今朝の蝦蟇いて座Aから来たらしい
- 吟 梵
- あの美女はどうも銀座の蝦蟇らしい
- 銀命堂
- ゆるゆるの体内時計ひきがへる
- 空蝉
- ひきがえる地球の果てにジフテリア
- 熊縫まゆベア
- 盃に映る遊女や蟇
- 栗子
- 白髪なお大黒柱ひきがえる
- 栗田もとえ
- 蟇の声地軸の少し傾きて
- 桑島 幹
- 庭師きてなにやら蟇と話す
- 渓湖
- 日の暮れの井戸の深さやひきがえる
- 月の砂漠★★
- 死に近づく我を浪江の蟇にせよ
- 月の道馨子
- 東へと進路決めたり蟇
- 月城花風
- 蟇無から出でたるように不意
- 元元
- 蟇鳴くや膝の綿紗の生臭き
- 古瀬まさあき
- はらわたを蟇蠢きて一つ嘘
- 古都ぎんう
- 蟇泥の如くに泥の中
- 光友
- ひきがへる筑波山から股のぞき
- 江里口泰然
- 蟇腹に孤独を飼いならす
- 紅さやか
- 隕石がくだけた蟇がはいだした
- 綱長井ハツオ
- 蟇鳴けば子の帰らざる予感めく
- 香壺
- 何にでも子は手を伸ばす蟇
- 高橋寅次
- オーボエとして夢に入る蟇
- 克巳@いつき組
- 怪奇なる事件の陰に蟇
- 国代鶏侍
- 濡れ衣のだぶつきにけり蟇
- 黒子
- 杖をつく老父の一歩蟇一歩
- 今野夏珠子
- 妻と観る蟇抱く蟇
- 根子屋彦六
- 蟇鳴くや案外弱気だと思ふ
- 根本葉音
- 深林の月光みどり蟇
- 斎藤秀雄
- 石段の真中をぼたと蟇蛙
- 斎乃雪
- 秒ごとに膨張するや蟇
- 細谷細清
- 竹取の姫座する牛車の蟾蜍
- 三休
- 蟇人差し指に黒子あり
- 三水低@第二まる安
- 遠い日は仲良しだったヒキガエル
- 三木亜月
- 蟇蛙一日九十六時間
- 山香ばし
- 夜遊びは主の趣味や蟇
- 山本 力
- 蟇長男はまだ引き籠り
- 珊瑚
- 戸建て消え蟇消え魔法消え
- 四十一香 (よいか)
- 蟇抱きつく闇のなまぬるし
- 四丁目
- 小惑星衝突それから蟇は身を屈め
- 始の子
- 珊瑚礁に土砂蟇は今日も無言
- 志保川有
- 童話からぼたり落ちたり蟇
- 紫音
- 爆弾のスイッチを持つ蟾蜍
- 紫陽花
- ひきがえる身重の妻の里帰り
- 似雷家内
- 喪の明けに蟇ひとつ来て動かざり
- 慈温
- 「お座り」と言わぬに蟇の猫ずわり
- 柴原明人
- 蟇来たる隣の後家になにかある
- 斜楽
- 鳴くたびに夜が膨らむ蟇
- 朱契
- 妻見舞う夕は長くてひきがえる
- 塾志
- ひきがえる心臓をひとつくれてやる
- 春日のぽんぽこぴーな
- ひきがえるひとり暮らしのひとりごと
- 小鞠
- 蟇並んで浮いてちんぷんかん
- 小熊利雄
- 抱接の目玉虚ろや蟇
- 小市
- 蟇鳴くや足踏みミシン調子よく
- 小春
- 蟇の目やおもしろきことなき同士
- 小石日和
- 癌の芽の現れて消ゆ蝦蟇
- 昇華
- のそのそと片脚遅れ蟇
- 松永裕歩
- 我歩く度に泣くのか蟇
- 松山
- 入寂の残照見たり蟇
- 松山めゐ
- 蟇蛙や一軒とばしの回覧板
- 松山女
- だるまさんころんで進む蟇
- 松田てぃ
- 蟇土に居る間に令和始まれり
- 松野英昌
- 蟇藪に散らばるカストリ誌
- 笑松
- 蟇声は木の根も濡らすらむ
- 上市まさ
- みじろきて目瞑る蟇や月の沼
- 上倉すず女
- 蟇いぼを押したら出るおなら
- 城内幸江
- 金輪際動かぬ気配蟇
- 慎吾
- うしろには逆さ富士あり蟇
- 森一平
- 蟇鳴いてうつかり眠くなりにけりtt
- 深山 紫
- 呪いを解くには蟇の液がいる
- 真宮マミ
- おやこれはうちの蟇だね交みをる
- 真繍
- ひきがえる酒は飲めない顔をする
- 神山やすこ
- あるまじき長子の出家蟇
- 神田央子
- 朗々たる祝詞や蟇のかしこまる
- 仁和田 永
- 蟇は月が綺麗と言っている
- 逗留舎なお
- ひきがえる眠気を丸呑みして出づる
- 水上さかな
- 蟇鳴いて蒼き地球に水あふれ
- 水夢
- 肩車され蟇観に来る子
- 雀虫
- 蟇の背を三秒触れば叶います
- 世良日守@木ノ芽
- なぁんにも聞いてない嘘蟇
- 瀬波秋鮭
- 和式トイレに引きこもる蟇
- 是空
- 蟇公民館の家族葬
- 正木羽後子
- だぶだぶの皮引擦りて蟇
- 西山哲彦
- 蟇蛙職務質問受けている
- 青い月
- ひきがへる愛す社畜の夫愛す
- 青海也緒
- 蟇遅れし脚を引き添ふる
- 青柿
- この國ははにかみの國蟇の國
- 青萄
- 温かい血でありそうな蟇
- 石川 聡
- 前触れもなく義父来る蟇の声
- 赤橋渡
- 沼しづか仙人蟇に戻りけり
- 雪うさぎ
- 作付けを記す地下足袋蟇を退く
- 千の葉
- 美しき日本語で鳴く蟇
- 千恵
- 蟇靴擦れの血はひからびて
- 千葉まどか
- 蝦蟇のなく外湯に浸る山家かな
- 川島 欣也
- あー田園うー都市構想ひきがえる
- 善多丸
- 蟇なかせてみる抜歯窩なめてみる
- 倉木はじめ
- 漱石の夢に鎮座す蟇
- 想予
- 蟇母を裏切る父である
- 蒼井雅月
- 鈍き黒真珠の色月下の蟇
- 蒼奏
- 泥濘をサルトル歩く蟇歩く
- 蒼鳩
- 土塊のひかりは目なり蟇
- 村上 無有
- 蟇揃ひ久遠と鳴けり歌合
- 多事
- さいはてのはてに乗り出す夜の蟾
- 大塚迷路
- おいニーチェ神は死んでも蟇はいる
- 鷹星
- 蟇一匹磁場の狂う場所
- 短夜の月
- こんな国未だに捨てず蟇
- 地に根ざし陽に伸びる
- ヒト忙しなく蟇は千年生きる
- 地球人
- ひきがへる噂話は泥の中
- 智雪
- ひき蛙木曽の妻籠は止まぬ雨
- 竹林
- 蟇男些末に拘らず
- 中井笙石
- カフカとは遊び友だち蟇
- 宙のふう
- 蟇その外枠の中は留守
- 衷子
- 呪術師の居そうな森の蟇
- 朝ぼらけ
- 手配犯二人バツかな蟇
- 潮ベルト
- 丁半に負けて蝦蟇にぞ生まれけり
- 直樹里
- 狙ひたるは誰の臍の緒蟇
- 直木葉子
- 蟇鳴けよせめて丼食らうげに
- 津軽ちゃう
- 胸中を一瞬過る蟇の背
- 津軽まつ
- 原発の股座のそりのそり蟇
- 津軽わさお
- 蟇腹で地球の鼓動聴く
- 辻が花
- 引き残る足首細し蟇蛙
- 定吉
- 夢の端入り込まんと蟇
- 田村美穂
- 蟇疣とらうとした痕がある
- 田中勲
- 今度こそ死なば星座にひきがへる
- 田名あみ子
- 三度目のロストボールや蟇
- 渡野しえん太
- 鳴く蟇や焦土明るき母の顔
- 登りびと
- 蟇の目の美し子の瞳美し朝
- 都乃あざみ
- 蟇鳴くや孤月のつひに売れざりき
- 土井デボン探花
- 眇なる金色や平和みる蟇
- 冬のおこじょ
- 軍神に先客のあり蟇
- 東洋らいらん
- 惑星の濁れる水や蟇
- 桃香
- 赤錆て眠る戦艦蟇
- 桃八
- 蝦蟇合唱仙人谷の水けぶり
- 桃福
- 「昭和から跳んできました」蟇
- 桃葉琴乃
- 蟇待機そこに幸せあるごとく
- 藤井祐喜
- ヒキガエルの艶やか祖母米寿の炎
- 藤咲大地
- 蟇はがねの皮を持ちてをり
- 藤川さくら
- 蟇我ら団塊世代なり
- 藤田康子
- 分校の採点業務夜の蟇
- 豆闌
- 吾の目を借り損ねたる蟇
- 奈緒女
- 蟇蛙鳴きて雨呼ぶ神事かな
- 那須の田舎者
- 蟇語りたる貴種流離譚
- 楢山孝明
- 蟇音符を吐くやうに唄ふ
- 南雲風花
- 蟇美し七色の廃液
- 南風の記憶
- 悪夢よりまだ覚めやらぬ蟇
- 南風紫蘭
- 牧師館に聞き耳立つる蟇
- 日記
- まぐわいの昏き眼をして蟇
- 日田路
- 雨はあまくてひきがえると夕暮れ
- 猫ふぐ
- ふるへるわたしふるふると蟇ののど
- 猫愛すクリーム
- ひきがえるフォークソングのしみる夜
- 波の音
- 戦争を起こさない事ひきがえる
- 俳菜裕子
- 蟇好青年の噂あり
- 白井百合子
- 走っても走っても散らかる心ぢっと蟇
- 白居千夜
- 蟇静かの海を想ひをり
- 麦吉
- 蟇蛙童話の本から出てきた
- 畑山六十二
- 古書店や非売品なる蟇の声
- 板柿せっか
- 蟇の声もしや古壷が床下に
- 飯村祐知子@蟇蛙を壷に入れ、呪詛に使うと、『陰陽師』での記載が印象的でした
- 蟇の声聞きつつ里の子に戻り
- 比良山
- 蟇鳴けば吸飲みの影かすかなり
- 柊 月子
- 全蟇修行中だと思う
- 稗田鈴二郎
- 忽然と土間に蟾出て吉兆かな
- 百合乃
- 蟇交尾のままに轢かれけり
- 百草千樹Z
- 王宮の池の白磁や蟇
- 富山の露玉
- 尖塔の骨爆く火や蝦蟇
- 浮間普請
- 蟇涙は縦に流れしか
- 風花
- 蟇深夜放送聞く仲間
- 風華
- あめつちを丸呑みにせし蟇
- 風舎哲坊
- 蟇の目に映るは我の泣顔か
- 服部 勝枝
- 無呼吸の浅い眠りに蟇棲めり
- 福良ちどり
- 姫路城を我が城とせむ蟇
- 文月さな女
- 蟇半眼で受く池の波
- 聞岳
- 五万石の堀から孵る蟇
- 平松洋子
- 蟾鳴くや大谷に古き磨崖仏
- 峰泉しょうこ
- 天地創造途中にひずみ蟇
- 朋知
- 梵唄に酔うたか蟇の動かざる
- 萌
- 神農の土の賑はし蟾の池
- 蜂里ななつ
- 犬死にしてなほひきがえるの腹白く
- 暴朴
- 蟇夜風の色を知っている
- 望月ゆう
- 蟇鳴くやアンプめきたる空の鬱
- 堀口房水
- なげやりな病臥の陰嚢蟇
- 凡鑽@陰嚢=ふぐり
- 蟇お手をしさうに構へけり
- 抹茶金魚
- 尿に立つ静寂にぼそり蟇の声
- 万斛
- ひきがえる媚薬も口に苦かった
- 未補
- 人間の心臓ほどの蟇
- 眠る烏龍茶
- 地母神に持て余されて蟇鳴けり
- 牟礼あおい
- 捨印や蟇のうた聴く蟇の耳腺(みみ)
- 明惟久里
- 月光の背中に滑る蟇
- 明明
- 真夜中の茶碗の山や蟇
- 綿井びょう
- 蟇おじいの通夜に参列す
- 網野れいこ
- 脚一本引けば金運蟇
- 木人
- 吾を眼に映して蟇の鳴き始む
- 木村ひむか
- 逢引きも殺しも見たり村の蟇
- 門前町光乃
- 塩漬けの地に窪みあり蟇
- 也和
- ひとんちのにおいはちがう蟇
- 野の花さな(さな7才改め)
- 残業のブラックコーヒー蟇が鳴く
- 野の花誉茂子
- 御苑前ホストが拾う蟇
- 野純
- 蟇地球呑み込み今日は雨
- 野々ゆか
- 昼呑みし欝を吐き出す夜の蟇
- 野々原ラピ
- 蟇の舌恐竜の舌僕の舌
- 野良古
- 蟇 裸の王はロバの耳
- 矢的@第二まる安
- 蟇麝香猫果のごと凄みをり
- 悠久
- ひきがえるどこまでもどこまでも膨れ
- 有無谷六次元
- ひきがへる地球に落ちてゐる途中
- 湧
- 肌合わせ肌の冷たし蟇
- 遊飛
- 蟇瞳に碧き空宿し
- 余熱
- 蟇の目のきららきららと月の沼
- 与志魚
- 子を背負うひきがえる土偶に日当たる
- 与六
- 闇を練る数息観や蟾躙る
- 楊梅
- さっちやんくるほらかくれてよ蟇
- 葉るみ
- 丑三つ時のなぞの着信ひきがえる
- 葉子 A
- 六分の一のあたしと蟇
- 欲句歩
- 蟇飛んで明日へ着地せり
- 雷紋
- 左足最後に消えて蟇草に
- 留野ばあば
- 蛇の塚より出でたる蟇の眼のひかり
- 竜胆
- 思慮深き蟇また轢かれけり
- 龍田山門
- 蟇の目の見開いてゐてもねむさう
- 良子
- 蟇十年生きて住職死に代はる
- 老人日記
- 粉薬みたいな匂い蝦蟇の息
- 游真
- 防空壕はや物置や蟇
- 脩斎@白寿
- 世界一孤独な呪文蟇
- 芍薬
- 蟇前世の記憶消されたり
- 蓼科川奈
- 蟇分娩室の鉗子音
- 蜥蜴の尻尾
- 築百年の門を開くや蟇
- 釋証真
- 月幾たび蟇の頭上を巡りたり
- 靫草子
- ひきがえる凝視の先に父の墓誌
- オアズマン
- 濡るる灯ににぶきかたまり蟇
- おがたま
- 悟りとは腹減ることよ蟇
- せいち
- 一枚の念仏札や蟇
- せんえい
- 蟇5匹大学からの発注書
- まゆりんご
- 蝦蟇の眼や巷の噂など知らん
- ヤッチー
- 鉛筆を削り直して蟇の闇
- 鳥歩
- 雲捕るかゴトビキ岩の蟇
- 鶴栄@ゴトビキ岩は熊野三社のひとつ、熊野速玉大社の摂社である神倉神社の御神体の巨岩です。
- 土塊の土偶のごとき蟇
- 徳
- 山伏の読経雨夜の蟇
- 八幡風花
- 蟇葛根湯を探す夜
- 半熟赤茄子
- 令和元年ひっくり返る蟇
- 羽光
- 蟇教頭先生元気かな
- 城山のぱく
- 禅僧のごとき面(つら)して蟇
- syuusyuu
- ひきがえる力士のやうな面がまえ
- アーナンダ
- 恰幅やブルース似合ふ蟇
- 糸慌@木ノ芽
- 足音に一瞬(とき)の静寂ひきがえる
- 14橘貞山
- 逢魔時外宮の池の蟇蛙
- 28ひろきち
- ひきがえる楽譜はヘ音記号なり
- ⑦パパ
- 蟇住まう大樹のおそろしや
- AQ
- バンパーに張り付く蟇の我が家まで
- aya
- あたえたる箸の羽虫を蟇
- chiro
- 蟇一歩一歩のフォルテシモ
- Dr.でぶ
- そんなこと今更言うな蟇
- k・julia
- 蟇目だけ動きし月明かり
- KKK
- 寝過ごして腹減った面蟇
- Lu
- 蟇泥の足跡残しけり
- Mミータ
- 蟇二重奏かな池超えて
- PON
- 土塊の崩れと見ゆる蟇五匹
- sakura a.
- 蟇なにを背負うて地べた這う
- sol
- ひきがえる流線形の舌伸ばす
- Vn 花のん
- 蟇待ち人未だ現れず
- yoko
- 転車台回りて夕陽ひきがえる
- あいみのり
- 蟇跳ぬることなく命をへ
- あい女
- 丑三つの静寂にただ蟇
- あおか
- 夕闇にコーラス添える蟇の声
- アオキシゲル
- 豚コレラ豚舎静かにヒキガエル
- あさもわ
- 踏み込んで枯れ葉色よりヒキガエル
- あさり
- 壁落ちし蔵の陰より蟇のこゑ
- あさ奏
- ひきがえる泣くなひたすら雨に濡れ
- あじこ
- 毒をもって成敗するか蟇
- あつ子
- ひなた道堂々横切る蟇
- アネモネ
- ヒキガエル柳緑色に憧れて
- アマリリスと夢
- 土塊に眼ができ化けたヒキガエル
- あら 小菜恵!
- ラインまだ既読にならず蟇
- アリマノミコ
- ひきがえるおなかいっぱいたべたよね
- いおりん6才
- 月の出やひそりと笑う蟇
- いくえ
- 雨行きて雫光るや蟇
- いくらちゃん
- やどもりとなりて三年蟇蛙
- いごぼうら
- 口をへに不機嫌そうな蟾蜍
- イサポン
- 誰も来ぬ三叉路になくひきがえる
- いしだもよ
- 蟇動くな私は逃げるから
- イチロー
- 古寺に住み着く蟇の息遣い
- いつか
- バイブ音蟇と違へて笑ひけり
- いっぽ
- 蟇にらみきかせる日暮れ時
- いと茶
- 選挙カー畦道に出る蟇
- いろはニホ
- 蟇にも訛り有りけり里の宵
- うづら
- アスファルトどこ吹く風の蟇
- うといぺんこ
- 不動尊鐘に目覚める蟇
- うどんこつよし
- 嫌われてなんぼの稼業蟇
- うに子
- 寝不足や校庭の隅の蟇
- うめがさそう
- ひきがえる遺産の島を闊歩せり
- えらぶゆり
- 蟇鳴きて我慢比べは我の負け
- えんどうけいこ
- 住み心地良しと帰化した蟇
- オイラー
- 雨粒を拭きて眼鏡にひきがえる
- オキザリス
- 埋めた池どこだどこだと蟇
- おくにち木実
- 一つ飛びずしりと重き蟇
- おけら
- 樹齢300年の主ヒキガエル
- おたまじゃくし
- 玄関を開ければずんと蟇
- オリヒロ
- 蟇まあ取り敢えず座りなさい
- お気楽草紙
- 座したまま土になりけり蟇
- カオス
- 日暮れどき眠れ蟇や動き出す
- がかがわ 聖一
- 路地裏に光る目ジッと蟇
- かずポン
- 曇り空低く響ける蟇
- かずみよ
- 蟇まだ新しき馬糞かな
- かつたろー。
- ひきがえる醜いなんて誰きめた
- かつら子
- シュロの糸登って鳴く鳴くひきがえる
- カヅラ梅
- 親知らず疼くや蟇の鳴く夜は
- かまど
- ヒキガエル満月のもと鳴き徹す
- かわいぬ
- 蟇低い声して刻を止め
- ギコ
- 蟇廃家居座り主となり
- きさらぎ
- 闇深き緊張はしる蟇
- きっちゃん
- 歌袋膨らみ蟇の第一声
- きなこもち
- 常夜灯居場所無くした蟇
- きのした小町
- 泥田出で泥の色せし蟇
- きのと
- 面構えは土偶の如き蟇
- ギボウシ金森
- 蟇しばらく鳴いてそれっきり
- キャサリンまさこ(まさこ改め)
- 雨の池オーケストラの蟇
- きんえんくん
- ひきがえる「おれが先住」逃げもせず
- くじやく女
- 性の目覚め女子の机に蟇
- ぐずみ
- 悠々と空の岸にも蟇
- くすん
- 雨少し今年の蟇は小ぶりかな
- くめ仙人
- ひきがえる玉石垣に通り雨
- くるみだんご@玉石垣は八丈島にあり、流人に玉石を海岸から運ばせて作った石垣です
- 蟇内緒話の命懸け
- くれまてぃす恵子
- 保険料値上げのニュース蟇
- ぐれむりん
- は音鳴り木漏れ日掴む蟇
- クロチョイス
- 蟇羅漢の端に座しておる
- けいはく
- 前石に乗りて動じぬ蟇
- こうせん
- ランボーのようなハノイの蟇
- こうまみえ
- 憂きことを考へる目の蟇
- こうや こう
- 知らぬ人ばかりの寺の蟇寄り来
- こくや こう
- ひきがえる万札増えろ油出せ
- コケデカ
- 母のもとへ駆ける畦道蟇の雨
- ココダン
- 蟇顔よく見れば叔父に似る
- コタロー
- 性格俳優の台詞短し蟇
- こつき
- 花を摘む童女に優し蟇
- こてつ川
- 仮名手本忠臣蔵切腹の段見据うる蟇
- こはぎ
- 地蔵道蟇に睨まれ廻り道
- コビすけ
- 古女房の家出さはがず蟇
- こぶこ
- 蟇がん見するなと威圧せり
- こまち婆
- 濡れ縁に希林のやうな蟇
- ごようまつ
- よたよたと庭を横切る蟇
- ころん
- 目合ふとさっと逃げ出す蟇
- こんどうちひろ
- 触れないで吾は蟇の毒纏いおり
- さくみ
- 蟇暮れゆく町のシャッター音
- さくやこのはな
- 蟇田んぼに響く笑い声
- さっき爪割れました
- 蟇会はぬやうに遠回り
- さとう
- 蟇はいるため池うかんでる
- さとうくにお
- ヒキガエルお前は水辺のナマケモノ
- さばいばあ
- 蟇蛙や雨到来の知らせかな
- サファイア
- 歩く地雷夜の畔にあり蟇
- さむまうす
- 独居家の茂み這出る蟇
- しおかぜ
- 死んだふり見透かして待つ蟇
- しげる
- ちさく疾く跳ぶや都心のひきがへる
- ししまる
- 里帰り友の居場所を言わぬ蟇
- しっぽ
- ヒキガエル観察会で掘り出され
- ジミーあゆみ
- ひきがえる閉じて久しき古本屋
- しみみ
- 密談や蟇にも耳がある
- シモーナ
- 憚りながら一言申す蟇
- ジャンボの勝ち
- 蟇の声とはまだ知らず吾子眠る
- しゅうふう
- 糞にょろり風呂焚き番す蟇
- じょいふるとしちゃん
- 並び居てもモアイの孤独ひきがえる
- しょうき
- 蜘蛛の糸蟇もぶらさがっていいよ
- しんしん
- 蟇しばしこの世の見張り番
- すえよし
- 百年の硫黄の湯宿蟇の夜
- すみっこ忘牛
- ヒキガエル雨読する間の愚図りかな
- すみれ色の涙
- 槌を持ちガマの声聞く午前二時
- スローライフ
- 石になり帰国を祈るひきがえる
- せんべい
- 赤い靴歩めば蟇の傍らに
- そめいゆ
- 蟇繰り返す声淡々と
- それぞれのしあわせ
- 畦道や蟇の歩みに道譲る
- たいき
- 蟇の目の好きも嫌ひも親ゆづり
- たいぞう
- 草噎せる合った目離れぬ蟇
- たけうち晴美
- みささぎを守りて我は蟇
- たけし
- 裏路地や舞妓見送るひきがえる
- だけわらび
- 蟇草間の影より大きな目
- タック
- 神苑の闇に不動や蟇
- たむらせつこ
- 通学路朝はぺちゃんこ蟇
- ダリア
- 夕暮れに我の影踏む蟇
- たるみ
- 蟇鳴かぬゆふべ水ヨーヨーつけり
- たんじぇりん金子
- だんまりの祖父見るめだま蟇
- ちいちい草
- 校庭のしばふ無数のひきがえる
- ちか丸
- 蟇誰かの声の大きくて
- ちゃんごりん
- 蟇いまだに雨戸は閉めたまま
- ちょろたこいん
- 祖母と入る五右衛門風呂や蟇
- つつ井つつ
- 前世は何をしたのか蟇
- つつ井つつ夫
- 泣きはらす友の病や蟇
- つわきの嫁
- 毒薬は表か裏か蟇
- ティーダ
- 日本一遅き瞬き蟇
- てまり
- なにゆゑに二十五階の蟇
- でらっくま
- いぼ石が動くか吃驚蟇蛙
- てるてる
- 蟇だまっておれぬものばかり
- テン@第2まる安
- ぽつきりとミシン針折れ蟇
- どかてい
- 暁の星崖下に蟇の候
- ときこの母よしこ
- 淵蟇蟇蟇
- ときめき人
- 礫と化す寝惚けまなこのヒキガエル
- どくだみ茶
- 蟇方丈の庭へいげいす
- としまる
- 蟇の声動作の鈍き溝の中
- とし子
- 水中や親蟇残し卵塊
- ともかわすてむ
- 蟇川辺の草も暮れにけり
- とりまる
- 烏帽子には入らぬ隠岐の蟇
- どろん
- 木道の尾瀬蟇声聞かす
- とんとん
- ヒキガエル親の勧めでした見合い
- なおこ
- 昨日来た蟇かな鉢の上
- なおばら
- 蟇の目に映る地球は和やかか
- なかの花梨
- ヒキガエル昭和の川の懐かしき
- なごみ
- 絵草紙のガマが火を吐く三竦み
- なごやいろり
- コッヘルに独りごちたり蟇
- ナタデココ
- 蟇わたしは結構好きだけど
- なつぽよ
- 蟾蜍王子に変はつたりせぬか
- なつめ
- 蟇咥へし猫や口腫らし
- なつめモコ
- 蟇すがた隠して草むらに
- なにわっこ
- チェロ響く瞑想の庭ひきがえる
- なみは
- 蟇今際の果てで微笑めり
- なめろう
- 鳴き声は乙女なりけり蟇
- なよろ
- 聞きたいなひきがえる呼ぶ呼び笛を
- にゃんみー
- 朝刊を待つ黎明の蟇
- ぬけまいり
- 土砂降りの歩を止めず蟾蜍
- ぬらりひょん
- 動いてはならぬものあり蟇
- ねぎみそ
- 達観のまなこくうみる蟇
- ねむり猫
- がらんどう垂る皮着る蟇
- のぶ子
- 蟇。今宵月そこにスポットライト
- のもとみな
- ひきがえるのそと現る写生行
- のら
- 口上にソッポを向いた蟇
- のりた
- 団地の階段洪水のあとヒキガエル
- のりりん
- 弟を訪ねる道や蟇
- ノルウェーの森人
- ひきがえるあわせてみるやウクレレに
- ばあば
- 同じ場所走り行く児に蟇
- バーバラ
- 蟇我関せずと月仰ぐ
- ばあ哉
- 蟇夜の国道横断す
- パオ
- 片付けて住み家追われし蟇
- はずきめいこ
- 御辞儀され道をお譲りひきがえる
- はすみん
- 岩影に一つ蟇啼き光苔
- ハチ太郎
- 蟇の声待合響く肛門科
- パッキンマン
- 引越の夜は寝付けずひきがえる
- はなだんな
- 白絹の腹見せずをり蟇
- ははろ
- 人気なき畦に蝦蟇鳴き夕暮るる
- はら美華子
- ヒキガエル姿見えねど声響く
- はるちゃん
- 出戻りの朝も変わらぬ蟇
- ハルノ花柊
- じっとして自己防衛だ蟇
- ばんしょう
- 遠き日の狭庭の隅に蟇
- ピーター
- 大股に蟇闊歩して人の散る
- ひいろみ
- 畦道を帰る逆光蟇
- ひな子桃青
- ひきがえる水も空気も気怠そう
- ひよとり
- 蟇酒屋店主の目はつぶら
- ひよはるばば
- 蟇父のいびきと声合わす
- ひろ
- 朝の庭蟇軍の恐怖よ
- ひろくん11さいのママ
- 故郷の闇を濃くせり蟇の声
- ひろ史
- 大仰に令和を迎ふ蟇の声
- ひろ志
- 大中小わが帰り待つ蟇
- ピンクソルト
- ぶらっくほーるへ消えゆく蟇
- ふあり光
- 背伸びした日の遠くなり蟇
- ふあんた
- にらみ会う蟇の目ゴジラの目
- ふうせんかずら
- 捕らえればコフケフ唸る蟇
- ふくろう悠々
- 勝者蟇夜闇の五分間
- ふたあい
- 蟇の角度は南十字星
- ぶどう雲
- 蟇愛しどこか昭和の亡父に似て
- ふみ
- ひきがえる跳ねる水音(みずね)やアンダンテ
- ヘルシーアイランド
- コンクリート行き場を探す蟇蛙
- ほうすい
- 蟇一途な恋に夜の雨
- ぼたんぴ
- 蟇浮かぶは彼奴の顔ばかり
- ほのぼぉの
- 強面で小心者やヒキガエル
- ポンタロウ
- 蟇迎えてくれし新居かな
- ぽんのじょう
- 蟇そのもの岩となりにけり
- ポン太
- 好きな子にふざけて渡すヒキガエル
- まーぴー
- 絶滅の危惧の半眼蟇
- マーフィー
- 鳴き声の滅法女々しく蟇
- マオ
- 濡れ石の冷ゃこくはないか蟇
- まぐのりあ
- 蟇寂静に般若心経
- マソップ
- 雨上がりポッケふくらむや蟇
- マツイミキロウ8911
- 蟇座禅の静寂心字池
- マッキラ棒
- 英会話教室終へて蟇
- まつだまゆ
- 畔道に躓く蟇笑う
- まめ小路まめ子
- 蟇ガマの油を塗りたしや
- マユミ
- とぼけ顔実は知るなり蟇
- まり姫
- 昼下がり瞑想中の蟇
- みえ
- 流言しゃっくり止まらぬ蟇
- ミカエル
- 世の中の怨み吸ひたる蝦蟇の口
- みくらまる
- 手紙待つふたりは友だちひきがえる
- みこ
- 蝦夷地にて捕らわれの身の蟇
- ミセウ愛
- 掃き寄せに蟇の重さを感じけり
- ミセス水玉
- 太陽をじつと見てゐる蟇
- みどりちゃん
- 月を見る置物めくや蟇蛙
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- みよしい
- 主逝く夜細き細き蟇の声
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- むべ@大阪狭山池は日本最高のダム式ため池です
- 不行儀に口から片し蟇
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- 蟇やっと外の香に跳び跳ねる
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- 蟇害も憎めぬ愛嬌かな
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- 初蟇や今年も同じ蓮の葉に
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- 仮通夜のしじまを破る蟇
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- 長雨や土間と名付けし蟇
- るみ
- 来しかたを向いて無になる蟇
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- 裏窓や灯火管制蟇の闇
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- ろん
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- わかこ
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- わわ
- 蟇幼き犬を睨みおり
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- 靴音のそれぞれに癖蟇
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- 蟇声だけ聞こゆ登下校
- 飴
- 換え時の蛍光灯や蟇明滅
- 安達りんだう
- 青い空地べた留まる蟇
- 安倍亭
- 姥捨ての月をあふぎて蟇
- 杏と優
- 五限目の男子の机のヒキガエル
- 伊佐ササ
- 夕闇に溶け出す白さ蟇の腹
- 伊藤、はな
- 雨来れば主顔なる蟇の庭
- 伊藤欣次
- ひきがえる肩甲骨のストレッチ
- 伊藤正美
- 蟇口一文字仕切線
- 伊藤善隆
- 寅さんと睨み合ひたり蟇
- 伊豆子
- ヘッドライトに腹を見せたる蝦蟇二匹
- 位子
- 蟇世事を捨てたる鍬の先
- 位相朗
- タワマンの地上げ屋ごとき蟇の目ぞ
- 為一暢道
- ひきがえる地図から消えてダムの底
- 胃痛@キングofド凡人
- ひきがえる我八十の無二の友
- 井上喜代子
- トム・ソーヤーであった日々よ蟇
- 井田みち
- 蓑虫に少し似ている蟇
- 一碁一会
- 搗ち合ひて困り顔かな蟇
- 一純。
- 戸惑ひて立往生や蟇
- 一茶お
- 蟇大地の毒を知りもせず
- 一六四
- 朝ぼらけミイラと化した蟇
- 稲垣由貴
- 主より主然とて蟇
- 右田俊郎
- ひきがえる醜女の涙を受けにけり
- 宇宙生物ぷりちーぴ
- ダーウィン絶句ナマケモノと蟇
- 宇田建
- 雨後の日の庭石のごと蝦蟇の黙
- 烏兎
- 夜夜中ラテン掻鳴す蟇
- 雨夜猫
- 青石と一つとなりて蟇
- 卯年のふみ
- 一寸の舌一瞬の生や蟇
- 雲の鳥
- 石の上禅修行せし蟇
- 映千
- 竹林に鑑真が如蟇座り
- 栄魚
- 放棄田の地霊なりしか蟇
- 英子
- 蟇四角に構え禅の僧
- 英範
- 夜もふけて静寂に響く蟇の詩
- 詠野孔球
- 何処へ行く道を横切る蟇
- 越仙
- 薄明かり蠢く輩ひきがえる
- 円
- 目覚めたる蟇もう世は令和
- 塩の司厨長
- 声明や蝦蟇うずくまる寺の庭
- 横山薫子
- ともかくも目は愛らしやひきがえる
- 荻の風
- 蟇社の堀を眺めおり
- 下村ひじり
- 蟇名は体表す暗き虫
- 佳月
- 蟇使う研究室の水槽音
- 佳子
- 引越しの先にきて鳴く蟇
- 加和 志真
- ひきがえるあなたの住まいは鉢の底
- 暇親爺
- 掴まれてせせら笑いや蟇
- 花咲明日香
- 右のもの左に動け蟇
- 花節湖
- サドルの上眠っているのか蟇
- 茄子紺
- 蟇やつさもつさどつこいしよ
- 華
- 干からびた蟇にも南無阿弥陀仏
- 華らんまま
- 信楽の狸が家来蟇
- 蛾触
- アスファルト陣取る蟇のあはれなり
- 賀弓
- 婆這っておだちんくれた庭の蟇
- 雅な童
- 今年また「解除」の声待つ蟇
- 雅雅丸
- 孫が来る脅かさず置く蟇
- 雅鬼
- 雨後の庭草の香満ちて蟇
- 雅京一
- かの沼や蝦蟇の眼の間が病まぬのか
- 回回子
- 蟇夫婦げんかをのぞきをり
- 海
- 時の音や闇の天井蟇の声
- 海葡萄
- 蟇大病院に増設迷路
- 海風山本
- おや道の真ん中に捨て蟇
- 海野しりとり
- 蝦蟇兄弟そろひ塾通い
- 垣内孝雄
- 信念は貫くものぞ蟇
- 葛谷猫日和
- 蟇鳴いて静けき寺の昼深し
- 釜眞手打ち蕎麦
- 久し振りいつ出て来たの蟇
- 勘太郎
- 畦道に朝夕出会う蟇二匹
- 甘泉
- ヒキガエル宇宙信号照射中
- 甘平
- 動いたらゲップの漏れる蟇
- 丸山志保
- ガンマンが去り行くやうに蟇
- 丸山隆子
- ヒキの目は空見ているか雲浮かぶ
- 岩品正子
- 蹲踞して子らと仕切りの蟇
- 喜右衛門
- 蟇(ひき)の声聞いてみたくてユーチューブ
- 喜多輝女
- 暮れ迫る蟇と対峙の丸太橋
- 幾恋良石
- 蟇制限時間いっぱいぞ
- 気のまま風
- 蟇禅問答に応えをり
- 気まぐれ稔久
- 酔い覚める四谷見附の蟇
- 気球乗り
- 森の縁夜這ひ重ぬる蝦蟇の鳴く
- 季よしこの夜
- 蟇己の場所を示したり
- 紀友梨
- ひきがへるからすがゐるぞまだでるな
- 規子
- のそちゃんと妻は呼びをり庭の蟇
- 軌一
- 夕暮れて出番待ちする蟇蛙
- 輝峰亭
- ひきがえる蠢く大地の声を聞き
- 輝棒
- 菜園の見張りを頼むヒキガエル
- 鬼嫁@ノエル
- 始業ベル蟇の目に映ゆ弾む傘
- 亀谷17
- 蟇にも触れて行く選挙カー
- 菊池洋勝
- 何も彼も丸呑みにしてひきがえる
- 吉村よし生
- 小夜中や手酌を笑う蟇
- 吉田竹織
- 廃線の駅長ならば蟇
- 吉野川
- 草むらの蟇の朝の声寂し
- 桔梗
- 鳴き声や主の風格ヒキガエル
- 丘 るみこ
- 蟇蛙恋の季節か姿見せ
- 久衛(ひさえ)
- 吉原をひやかし歩く蟇
- 宮坂変哲
- 蟇今夜の舞台池の縁
- 宮写楽
- 泰然と見上げる蟇と目の合いて
- 宮田一代
- ヒキガエル睨みをきかす夜の国
- 宮島ひでき
- 蟇は親指姫に恋しない
- 宮武 由佳子
- 核の世は令和となるや蟇睨む
- 宮﨑紅清
- ヒキガエル睨む子らの黙
- 弓弦葉
- 蟇触る触らぬ指の先
- 京あられ
- 蟇見ては可笑し悲しや父偲ぶ
- 京丸
- 蟇母子きづなの背のぬくみ
- 京子
- 妹の振り下ろす鎌がま刺しぬ
- 鏡葉
- 蟇蛙アトピーの子に軟膏塗る
- 玉和
- 射法訓唱和の朝や蟇
- 琴女
- 若白髪に蟇はどう思ふ
- 筋トレ俳人
- 蟇つぎ鳴き止めば「はい」告げる
- 筋トレ俳人withかすみ草
- 蝦蟇ぢつと犬ににほひを嗅がれをり
- 金太郎
- 女木島と男木島となおヒキガエル
- 吟竜
- ひきがえる思ひ出す顔恩師かな
- 銀蜻亭
- 生きるため何を捨てたか蟇
- 空山
- 蟇しゃがむ膝へと痛み来て
- 空遊雲
- ひきがえるチンチン電車の父の故郷
- 隅田川さくら
- 法螺の音のとよもす山や蟇
- 君島笑夢
- 蟇月と戯る手水鉢
- 薫夏
- 小さき池卵溢れしヒキガエル
- 啓泉
- 吠える犬小屋に堂々ひきがえる
- 恵美子
- 「あの岩まで」血の汗流すひきがえる
- 恵理子
- 褒め言葉のかけらも要らぬ蟇
- 桂
- 蟇まぶしき朝に狼狽ゑる
- 桂奈
- 蟇ひとりぼっちの刑に処す
- 渓翠
- 強面の蟇鳴く母恋し
- 蛍子
- 蟇父を偲びし七回忌
- 鶏心
- アスファルトを這ふ蟇ボブ・ディランの反骨
- 月のうさぎ
- 畦道のつきかげにのる蟇
- 月影ミウ
- 風来坊今ごろ何処のひきがえる
- 月々
- ひきがえる動く者皆食はむとぞ
- 嫌佐久
- 油売り筑波山麓蟇
- 犬散歩人
- 火星にもいたかもしれぬ蟇
- 元喜@木ノ芽
- 背負う子を冷ましておくれ蟇
- 元木まだら
- 蟇半音上の不協和音
- 弦流
- 半世紀遠くになりぬ蟇の声
- 古家善哉
- 蟇は動かぬ天はなお廻る
- 古山詞穂
- ひきがへる煙草燻らすベーシスト
- 古都 鈴
- 蟇参道の上現れり
- 己心
- 城址の信長めける蟇
- 湖雪
- 蟇鳴くや隣の隣のまた空き家
- 吾亦紅
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- 娯李音
- 水遁の竹筒に蟇泳ぎ来る
- 後藤和将
- 蟇テーマパークに留まれり
- 鯉太郎
- 荒城のマスカレードや蟇
- 光風
- 蟇池に飛び込む股白し
- 公毅
- 夕散歩遠いあの日へ蟇なく道
- 口岩健一
- 悔し泣き写す水面の蟇の声
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- 蟇白黒つかぬことばかり
- 広瀬 康
- 睨まれて身動ぎもせず蟇
- 弘雲
- 筑波嶺の古歌の調べや蟇
- 江戸川青風
- なかぬ蟇隅から月を見上げおり
- 江藤薫
- 構えたる横網見せてひきがえる
- 甲賀忍者
- ひきがえるまたねがえるや旅の宿
- 甲山
- ヒキガエル観察日記おどおどと
- 紅すだれ
- 雨忍ぶ蟇の背 悼む母の苦
- 購い横丁
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- 寝屋の闇衣擦れの音と蟇の声
- 香羊
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- 高橋冬扇
- 忍び足風呂場に隠す蟇
- 高月藤村
- 錆びついた螺子を巻く午後蝦蟇の跳ぶ
- 高村優雨花
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- ひきがえるお池の星を拾いけり
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- 悪意なき妻の鼾と蟇
- 高梅 仁
- 蟇と会ふ七歩で渡る橋の上
- 高木風華
- 寝返りのごと声増して蟇
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- 時の番長無表情の蟇
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- 今治・しゅんかん
- 蟇が蟇呑みこんでいる裏通り
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- 蟇妖怪に化け旅芝居
- 佐山夕子
- ひきがえる抱えて帰る子の笑顔
- 佐川寿々@チーム天地夢遥
- 憧れのテノール歌手よ蟇
- 佐竹ゆかり
- 声聞けば逃げ出す吾子や蟇
- 佐藤こはる
- 蟇鬱を抱えて跳ぬるかな
- 佐藤筬葉
- ひきがえるライバルたちをけりとばす
- 座敷わらしなつき(7才)
- 蟇聞いて聞いてと騒がしな
- 妻一筋
- こけむせる墓やひとりの蟇
- 彩然
- 蟇綿に浸したホルマリン
- 歳三
- 下校道歓声の輪に蟇
- 細木さちこ
- 蟇一人片目を閉じて口を開く
- 咲也
- 雨音と二重奏なり蟇
- 咲耶とこ野@木ノ芽
- 蟇のそり亀にも兎にもならず
- 桜桃の里
- 触れちゃ駄目イボがうつるよ蟇
- 桜姫5
- 蟇の前世気になりお辞儀する
- 桜夜月子@木ノ芽
- 蟇一文字の口何想う
- 笹弓
- 蟇おもちゃにしてはなりません
- 札六(関屋@和祝)
- 無人駅始発待つかの蟇
- 雑草おばさん
- ヒキガエル筆洗バケツで学校へ
- 皿檸檬
- ひきがえる令和の雨に頬濡らさん
- 三っ好敦
- 蟇無駄に貫禄備えおり
- 三寺ひろみ
- 窓に前足かけて無動のひきがえる
- 三重野とりとり
- ひきがえる月面背負い地を歩く
- 三大夜景
- コ・ク・来ると鳴く蟇宵の恋
- 三木庭
- チェックアウト一人は蟇捕獲へ
- 三輪えつし
- 蟇湖水に映る母の顔
- 三毳
- 苔香る地蔵や明けのひきがえる
- 山下 勲
- 片恋や弁天池の蟇
- 山下高
- 蟇厳父は酒に落魄す
- 山樫梢
- 蟇鎧の上に鎧着て
- 山口雀昭
- 蟇夕べの鐘に応えして
- 山裾 都
- 夜半の恋蟇のテノールこだまして
- 山部コルチ子
- 跨ぐ度御蟇(おんびき)に詫びる野良の婆
- 山部のおおの(やまぶのおおの)
- 親方の濁声如く呻く蝦蟇
- 山本嘉子
- 暗転や箱の中身は蟇
- 山本先生
- 不器用な夫に似たりヒキガエル
- 山野はな
- 蟇蛙渡る哲学すなる道
- 山野ゆうり
- 蟇みつむ屋上自裁の刻
- 紙威
- 蟇の前世楊貴妃かもしれぬ
- 紫
- 戯れに箱に入れたる蟇
- 紫雲英
- ゴスペルのごと戯れし蟇
- 紫鋼
- ひきがえるマラソンの良き応援歌
- 紫香菫
- 恋心ベース響かせひきがえる
- 紫紺
- 魔女沼にぷかり廃バス蟇の声
- 紫檀豆蔵
- 御目文字や草抜く手止む蟇
- 紫蘭
- 蟾鳴くや墓石に刻む名の新た
- 試行錯誤
- 肚全部肝つ玉なり蟇
- 寺尾当卯
- ひきがえるリフォーム待つか柵の外
- 時さん
- 故郷捨て宇宙へ移住ひきがえる
- 治(はる)
- 飛び跳ねる蟇蛙追う子どもたち
- 治もがり笛
- 夜通しベースをかなでて蟇
- 鹿柴
- ひたすらに座禅半眼ひきがえる
- 鹿歩
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- 蟇守を頼みし三回忌
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- 中天や陽に逆らわず蟇の顔
- 篠田ピンク
- 木星の衛星ガニメデがまがえる
- 紗千子
- 縁側で呟めく祖母は蟇
- 若葉
- 蟇鳴く頃我が家カレーなり
- 若澤杏子
- 蟇(ひき)のそりお前に蝌蚪の頃在りや
- 守安 雄介
- 蟇武士の名残る町角よ
- 朱夏A
- 蟇の眼の濡れて彼方の何を見る
- 朱河
- 産婦人科は遠くの町へ蟇
- 珠桜女 絢未来
- 闇の夜の張り付いている蟇
- 樹梢@木ノ葉
- 半眼の座禅の僧や蟇
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- 何かもの言いたげに座す蟇
- 宗本智之
- 新元号また来るだろうヒキガエル
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- せせらぎに間遠に聞こゆひきがえる
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- ひきがえる苫屋の庭の主となり
- 秋月なおと
- 長き脚ゆらしてするり蟇
- 秋月流音@木ノ芽
- 蟇の四肢太く短かしグロテスク
- 秋桜
- 蟇あの夜の阿寒湖のムックリ
- 秋乃智春
- メルカリに値段のついたヒキガエル
- 舟御前@ノエル
- 万葉の世にも詳しき蟇
- 重翁
- 蟇岩に溶け込む日暮れかな
- 春果
- ぎょろぎょろと世界回るやひきがえる
- 春響
- クーと鳴き主顔せり蟇
- 春川一彦
- 二つの目が跳ぶ時測る蟇
- 春日
- イイオトコだまし鏡の蟇
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- たそかれを慈眼視衆生や蟇
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- 散らかした家にこもるは蟇
- 春野えがき
- やまでらの仁王したがえ蟇二ひき
- 春蘭素心
- 手の距離を推し量る夜蟇
- 潤目の鰯
- 背に櫓すぐ足元に蟇
- 純父
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- 順三
- 哀愁を帯びたる蟇の蹲踞かな
- 順女
- 沼の端を悠々歩くおんぶ蝦蟇
- 小エビ
- 夜泣きの子背に星空や蟇の声
- 小橋春鳥
- 旋律の合わぬコーラス蟇
- 小熊伸子
- トノサマに負けるなオレのヒキガエル
- 小山晃
- 蟇うごき手裏剣のごと飛ぶや舌
- 小川都雪
- ブラックホールのごと貧血や蟇
- 小倉あんこ
- 蟇の声仲間を呼ぶが返事なく
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- 生きておるわい案ずるな蟇
- 小田寺登女
- 身じろかず結界示す蟇蛙
- 小梅
- 売れ筋はストラップですひきがえる
- 小椋チル
- ひきがえる見てきたようなうそをつく
- 小木さん
- ひきがえる畔花道と歩きをり
- 小崚 糸杉子
- 蟇猛者の名高き通学路
- 庄司直也
- 静けさや祭の後の蟇
- 昌運坊
- 蟇睨むもうすぐ雨が降りだすか
- 松浦勇樹
- あなたの家を徘徊してます蟇
- 松浦麗久
- 眼裏に蝦蟇を抱えて帰りし子
- 松原 くるりん
- 私みたいな声で鳴く蟇
- 松原羽衣@ノエル
- 色恋も博打もやめて蟇
- 松茶 巴@プレバト木ノ芽
- のしのしと行くや関取蟇
- 湘輝
- 時を超へどこから来たか蟇
- 照波
- ひきがえる我が家の主はガンに死す
- 笑子
- 苔の中盆栽見上げる蟇
- 笑笑
- 呼ぶ声の向こうに妻と蟇
- 笑々
- ドアの前今日も待ってるか蟇
- 笑酔
- 今の世に蟇ののそりは許されず
- 上峰子
- 雲切れて影は児雷也ひきがえる
- 常陸人
- つかまえたら勇者になれる蟇
- 植田早苗
- 這い出てもコンクリになり蟇
- 植木照美
- ヒキガエル触られ泣かれ仏顔
- 色幕府
- 蟇お前雄でも孕んだか?
- 寝たきりオヤジ
- ひとり身の先達つとむ蟇
- 新田 淑
- ため息の背中錆色ひきがえる
- 新藤柑子
- 色即是空を唱えてひきがえる
- 森の水車
- 進軍す異常発生ヒキガエル
- 真
- 蟇相撲楽しき絵巻物
- 真咲子
- 合作の短命オブジェ岩と蟇
- 真珠
- 夕暮れの蟇異界へと誘ふ
- 真珠星倫世(スピカリンセ)
- 動き止まる子の足先に蟇
- 真妃
- 採血や揃え両腕蟇
- 真優航千の母
- 泥田から目光らせて蟇
- 真林
- ヒキガエル微分に飽きて風止む夜
- 神宮くみち
- やはらかき土に沈むや蟇
- 仁葉
- 蟇あしあと残す雨上がり
- 壬生紋鬼
- 繰り言を聞いて二時間蟇
- 水間澱凡
- 蟇踏んでしまった肝試し
- 水城
- 夕闇や不気味な声の蟇
- 翠穂
- ひきがえる顔忘れけり聴き惚れる
- 酔芙蓉
- みどりみどりふと目の先に蟇
- 瑞月
- 三滴の恵みで足れり蟇
- 数鉄砲
- 小突かれて跳ねもせずをり蟇
- 杉浦夏甫
- どっしりと大仏のよな蟇
- 杉尾芭蕉
- 花嫁の父の黙り蟇
- 杉本とらを
- いやしくも閻魔の使い蟇
- 澄海
- 鐘楼の鐘のいぼいぼ蟇
- 瀬々葱坊主
- 蟇蛙テノ-ル揺らす夜の窓
- 星降松
- ひきがへる風呂場を仮の栖(すみか)にし
- 晴海南風@木ノ芽
- 蟇鳴きて赤子泣くのを止めにけり
- 晴好 雨独
- はやぶさの未知の領域ひきがえる
- 晴日和
- バイパスへエコカー跳ねて蟇
- 正午
- 蟇ぽつり佇む道満の塚
- 清ら
- 雨上がり夜勤見送る蟇の声
- 清水祥月
- 根くらべ触れてごらんとヒキガエル
- 西の海牛
- 門灯のもとで睨むや蟇
- 西川あきや
- 道渡る蟇の楽観PDD(発達障害)
- 西田武
- 蟇の出る時に始める夕餉かな
- 誠馬
- 一家言ありげな口の蟇
- 青伽
- 出くわして互いにさがる蟇
- 青玄
- 踏み外せず引き返す道蟇
- 青山あじこ
- 吠える犬蟇の歩マイペース
- 青泉
- 抜きん出て三音低い蟇
- 青柘榴
- ひきがえる山椒の主をちちんぷい
- 青木 藤貴
- 蟇動かず水無き池の端に
- 青木りんどう
- 人気なき夜の小径や蟇
- 青木豊実
- 周濠にさざめく声や蟇
- 青嵐
- 踏み外す石段の際ひきがえる
- 斉藤ふみえ
- おだちん欲しおばちゃん家へはがまが出る
- 石井せんすい
- 煩悩を断つ半眼の蟇
- 石井茶爺
- 選挙カーの繰り返すこえ蟇
- 石野上路無
- 蟇迫る悪魔の軌道かな
- 赤木
- ひきがえる課長と名付けつまみ置く
- 雪すずめ
- 傘畳み視線を感じ蟇
- 雪渓之岩魚
- 人間をどかせてゐたる蟇
- 雪子
- 蟇土塊となり地に帰る
- 千葉睦女
- 合唱の聖地は筑波ひきがえる
- 占新戸
- 夕風に甘き匂ひや蟇
- 川岸輪子
- 草ゆれて蟇啼く荒畑
- 川口みち
- 古希生きてヒキガエルの声稀に聞き
- 川西勝久
- 蟇ブフォトキシンや隠れたる
- 川島湖西
- ちちんぷいヒキガエルにはなるまいぞ
- 浅河祥子
- 独りゐて月に吠えるや蟇
- 船岡遊子
- 虐殺の記憶は重く蟇
- 祖乞
- 蟇がゐて星空見つむ俺が居る
- 双月(そうげつ)
- ひきがえる夜空を眺めじっと待つ
- 倉の人
- 蟇死して腹は真珠のごと浮けり
- 倉形さらさ
- ヒキガエル一族揃いて宴弾む
- 爽渓之岩魚
- 蟇葛きりのごと卵産み
- 早映
- 廃屋や闇夜に響く蟇の声
- 相模
- たぷたぷと波羅忍ばせて蟇
- 草青
- ヒキガエル就職氷河期世代です
- 草翡
- にらめっこ我慢比べの蟇
- 荘介
- 万葉の調べ真似たし蟇の声
- 蒼
- 嘆きの夜事もなげなるがまのこえ
- 霜月
- 主呼ぶ乾く盆栽ひきがえる
- 尊 雅心
- 万葉集詠ってみたし蟇
- 村上優貴
- 蟇いまだ嫁いぬ担当医
- 村上瑠璃甫
- 兆候の静まり返る蟇
- 多聞仙
- 静寂の闇の深さや蟇
- 太一
- 蟇に一喝あびせしづまれり
- 太子
- 雲重しちょいとジャンプを蟇
- 駄口竹流
- 愛犬の七転八倒ひきがえる
- 泰然
- 蟇轢くな坂に標識滑るらし
- 鯛 風
- 蟇お前わが身を映してか
- 台所のキフジン
- 反り返る太腿白きひきがえる
- 大井河薪
- 石のごとくビオトープの蟇
- 大河
- 蟇二匹雫の落つる午下の森
- 大黒陽之助
- 蟇蛙眠る姿や岡山城
- 大三郎
- 庭石のくぼみを住み家蟇
- 大村真仙
- 西に富士東に筑波蝦蟇
- 大谷如水
- 脱ぎ捨てし皮も貪る蟇
- 大槻税悦
- 夜の畦跳躍競うひきがえる
- 大島雲流
- 見据えたる令和や蟇の大目玉
- 大富孝子
- 「お仲間?」と首振る鸚哥蟇の声
- 大佛清
- 解体の家へと蟇の鎮魂歌
- 沢田朱里
- 蟇吾が人生が二度あらば
- 達哉
- 大壺に隠し蟇鳴く一夜かな
- 谷川の蛍子
- 蟇産後の肥立ち癒す土手
- 谷田藪辛子
- 主のごと道を譲らぬ蟇
- 知音
- 鍵待つやグレーチングの蟾蜍
- 知己(ともき)
- 掴まれて何を思うぞ蟇
- 智蝶
- 蟇連れて無垢なる子の目きらきらと
- 池と堀
- 庭の蟾我の足音聴いてゐる
- 池田香
- 鋼鉄の都市の池飛ぶ蟇
- 池田和正
- 石ごとに声をかけゆく蟇
- 竹 夢月
- 命名は「ラブリー」庭の蟇
- 竹さ
- 蟇のそり無音の沼の風
- 竹の子
- 竜宮は硬き星らしひきがへる
- 竹庵
- 古家の鍵を開ければ蟇の声
- 竹春エリザベス
- メールよりお手紙を待つ蟇
- 竹村マイ
- 地球とて宇宙の錙銖よ蟇
- 竹内うめ
- 庭石や総大将は蟇蛙
- 竹福
- 日を祝う令和へ蟇も這い出ずる
- 茶
- リズムとる寝物語の蟇蛙
- 茶々
- 蟇世にへつらはぬ面構へ
- 中根由起子
- 蟇蛙姿見の中震えおり
- 中山白蘭
- 極楽の池は故里ひきがえる
- 中村 邑
- 大騒ぎのギャベル笑う蟇
- 仲七
- 夫(つま)の愚痴吐き出してやる蟇
- 朝桜咲花
- 池に網沈思黙考蟇
- 長谷川ひろし
- 石つぶて優しく落ちて蟾蜍
- 長田写々
- 蟇呻(うめ)く お前もよそ人か
- 長島黎明
- 蟇半径2メートルの結界
- 長峯千有
- 家の池吾が主(あるじ)と蟇
- 鶴田梅勝
- 安全に無事故で帰る蟇
- 定規(じょうぎ)
- ひきがえる声の調ふ朝まだき
- 泥酔亭曜々
- ひきがえるカカオ五割のチョコの色
- 泥塗れのポスト
- 鐘の音に微動だにせぬ蟇
- 哲也
- つま先を通せんぼするひきがえる
- 天水郷
- 瞬きて吾を躱したる蟇
- 天晴鈍ぞ孤
- グロテスクでも蟇(ひき)神(かみ)に愛される
- 貼女(ちょうじょ)
- 身を守る瘤の鎧ぞ蟇
- 田中ようちゃん
- 闇黒の零時ひきがえるの呼ばう
- 田畑尚美
- 堂々と忍び登場蟇
- 田辺 ふみ
- 蟇どこか似ているブルドッグ
- 田邉真舟
- 蟇藪静まらせ巌為す
- 斗三木童
- 緑道の下暗渠の底に蟇
- 土井小文
- 蟇道端にいる我といる
- 土王
- あの頃はうちにもいたよ蟇
- 土屋 木漏れ日
- 生命にも似た凹凸や蟇
- 冬戸梅雨
- 蟇闇を這い出て闇に入る
- 東山
- 土塊の動いて蟇の主の顔
- 東尋坊
- 急ぐ帰路踏んだ塊ひきがえる
- 藤すみ
- ひきがえる我にも育つ嫉妬かな
- 藤郷源一朗
- 告白され嬉しくもなし蟇
- 藤原訓子
- 蟇闇に紛れた平泳ぎ
- 藤原寿子
- 病得て夜の怖さよひきがえる
- 藤鷹圓哉
- 石の上影だけ動く蟇
- 藤田真純
- 蟇なくや背中のいぼいぼ逆立て
- 藤田由美子
- 観ていると時間が止まる蟇
- 陶豪
- 蝦蟇歩く自来也見えを切るように
- 陶然
- 気が向けば笑う日もあるひきがえる
- 同行二人
- 合コンの帰りに蹴った蟇
- 洞奈津子
- 青い実の落つ る音して蟇
- 瞳子
- がまの眼や花粉のせいと君も言う
- 童好
- 雨に恋二股かけて蟇
- 道然
- 生臭き風に蝦蟇鳴き雨を乞ふ
- 徳永 北道
- 向かい合い腹式呼吸蟇
- 豚ごりら
- のそのそと岩を背負いて蟇
- 那須いずみ
- 口伝の忍びの呪文蟇
- 凪野たいら
- 蟇呪縛解かれる日へ歩む
- 楠青庵
- 瀬戸物と思えば動く蟇
- 二上松風
- 駐停車禁止線黄泉の境を蟇
- 尼島里志
- 細き舌瞬時の捕食蟇
- 日本酒
- ひきがえる鳴けば闇夜に魔女が飛び
- 入口弘徳
- 蟇後ろに闇を引き歩く
- 忍冬
- 蟇、身じろぎもせず夜の雨
- 猫じゃらし
- 蟇こころはとてもきれいです
- 猫になにわ節
- 雨音に浮かれて踊る蟇
- 猫のしっぽ
- 蟇王子様には戻れない
- 猫楽
- 蟇眠れぬ夜のベートーベン
- 猫渓
- いぼの背を離さぬ蟇の足蹴力
- 猫舌扁平足
- 蟇とゐる猫バス来さうなバス停
- 播磨陽子
- 植えたての鉢に図太し蟇
- 波音
- 草むしりふつと目の合ふ蟇
- 波奈
- 薄暗き杜でともまつ蟇
- 馬場東風(とうふう)
- がまがえる里は溜め池縄張りに
- 馬場馬子
- ヒキガエル見おろす川に星も群れ
- 馬門宗太
- 緩慢さ貫ける妙ひきがえる
- 俳ビギ名
- 蟇の声のみするここは安全地帯
- 背馬
- 蟇いつもの場所で空睨む
- 梅雨
- 手裏剣を折る子らの手やがまがえる
- 梅干船体
- 蟇が鳴く今日も元気だ雨上がり
- 白丘山人(893人)
- 水田へ土跡残す蟇
- 白玉あん子
- 蟇白雲眺め翼なく
- 白銀のシリウス
- 蟇腿の裏から覗きをり
- 白傘
- 餌狙う蟇の眼力む脚
- 白山
- 孫曰くおばあに似ているひきがえる
- 白瀬いりこ
- ひきがへる待ち行列のなほ長く
- 函
- 膝かかへ伴に待とふか蟇
- 畑 詩音
- 月奔る日々淡々と蟾蜍
- 比呂
- 紫煙湧く鍋に蟇煮る魔女の歌
- 尾上真理
- 蟇一人夜道の蛍光灯
- 枇杷子
- のしのしと蟇歩む王者めり
- 美翠
- 玄関を出ようとしたら蟇
- 美泉
- 蟇の声べとつく肌に風のごと
- 美年
- 夜の寝間電車の音と蟇
- 姫山りんご
- 蟇神社の端の悪代官
- 姫山雷鳥
- 蟇三塁ベースも守備範囲
- 百鶏@ノエル
- 連弾のメトロノームと蟇
- 百草@ノエル
- 封土流出石室と蟇残る里
- 不知火
- 天睨み沼の防人蟇
- 富樫 幹
- 境内にのしめとその他蟇
- 敷しま@ノエル
- お前もか帰る道から蟇
- 敷島せっつ
- 蟇半眼なりて不動心
- 風らん
- 蟇蛙人の秘め事知りにけり
- 風間昭彦
- 蟇のたりをノタリ追ふ子かな
- 風慈音
- 蟇始発まで待つ歌舞伎町
- 風峰
- 雨音に蟇鳴く声やホ短調
- 風紋
- 夕日浴び禅僧のごとひきがえる
- 風由花
- 引っ越しにまずは断捨離がまがえる
- 風来
- 眠れぬ夜(よ)道ででくわすヒキガエル
- 風鈴
- 屋台村に匂ふナンプラー蟇
- 福花
- 蟇応援演説猛々し
- 文女
- ゆっくりと蟇蛙(ひき)の動きに魅せられて
- 平康
- 溜息も蟇には秘せず夕まぐれ
- 平野 水麦
- 濡れ衣に黙して震う蟇
- 片岡ひまり
- ひきがえる44でもう隠居
- 勉邪明
- 哀れなり跳んで轢かれる蟇
- 峰江
- 門番のごとき蟇居り通せん坊
- 朋女
- 蟇のテノール夜のしじまに
- 泡
- 朝まだき棒撥ね返す蟇
- 鵬
- 蟇日がな一日手紙待つ
- 睦恵
- 蟇野糞のごとく鎮座せり
- 凡々人
- 日暮れ来て歩み確かや蟇
- 麻呂助
- 蟇その容貌に悔しがり
- 抹香鯨
- 蟇ベースの響き闇に滲む
- 末摘花
- ひきがへるさてと何から叱らうか
- 末尾波世遠
- 身に問わば問うほど似てるヒキガエル
- 未知
- 殺気放つ夜道で遭遇蟇
- 未々
- ひきがえる手より放つ池の端
- 蜜華
- 土くれの動く畑に蝦蟇一匹
- 妙
- ゆさゆさとでっぷり来たる蟇
- 妙光@木の芽
- 蟇おまえも冥土へ通うのか
- 眠 睡花
- 口角を上げてとぼけし蟇
- 夢見昼顔
- 口伝なるレシピのありし蟾蜍
- 夢見亭笑楽
- ランドセル祖母に近づく蟇
- 夢桜
- 新卒の女教師や蟇蛙
- 夢堂
- 水掛けし墓前へぬっと蟇二匹
- 茂る
- 会いにきた蝦蟇棒先で追いにけり
- 妄 児
- 土塊のどさり跳ねたるひきがえる
- 木綿
- 住宅地昔は蟇の住処なり
- 紋舞蘭
- 仲間らのいのち背に埋め蟇蛙
- 野漆
- 蟇ぬめる背に散る雨しずく
- 野倉夕緋
- ざわめきや吾に関せずの蟇
- 野中泰風
- ひきがえる池をはなれて植木鉢
- 野田の木9
- 通勤者分かつ厚皮蟇
- 薬師寺太郎
- 宵闇や厠近くの蟇
- 薮久美子
- ひきがえる面倒そうに5ミリ跳ね
- 優純bow
- ひきがえる手を止めて立つ縁側の風
- 優夜
- のそのそと田んぼの王子ひきがえる
- 友佑(ゆうゆう)
- クレーター月を食べたか蟇
- 有田みかん
- 母認知症の笑顔や蟇
- 裕人
- 道祖神の如蟇蛙合掌
- 夕波
- 令和に昼一番の蟇
- 葉っぱのようこ
- 蟇まぶた下からせり上がり
- 葉月けゐ
- 蟇単身赴任の父帰る
- 葉月のりりん
- 少年の目は床下の蟇と遇ひ
- 葉室緑子
- ヒキガエル瞳に映る田は無限
- 遥明
- 蟇背負ひし闇の重さかな
- 陽気姫
- ひきがえる脱皮見守る仲間たち
- 羅風音
- 凹凸という漢字から蟇
- 落合きり
- 肘立てて見得を切つたり雄の蝦蟇
- 落葉勝山
- 球場の歓声聞くやひきがえる
- 嵐寛
- 中性の洗剤で蟇洗ひたし
- 藍時 湘
- 蟇蛙次の一歩は何時の事
- 藍植生
- 向こう見ず岩に干されて蟇
- 理準
- 蟇はやにえなれど折れた枝
- 里之照日日
- 蟇眺めの空に星一つ
- 里甫
- 美醜など思い込みなり蟇
- 立志
- 被災地の瓦礫掻き分け蟇
- 立石神流
- うたかたの唄を唄ふやひきがえる
- 立歩
- 徒し世に片意地張って蟇通る
- 流雨
- 蟇動き出したよGショック
- 流鏑馬
- 淋しいか泣く蟇逃げもせず
- 琉璃
- この蝦蟇か足は幾つか数えたり
- 隆松
- 撤収あとにのこった蟇
- 竜子@ノエル
- 釣り人や蟇より先にミミズ取り
- 龍秀樹
- 蟇つまみ祖父母に見せる吾子得意
- 緑風
- 返事する夫の声かや蟇
- 林 和寿
- 水やにはいびつならほついぼ蛙
- 林田栄子
- 蟇車に轢かれ哀れなり
- 令子
- 蟇神輿は避けて通りけり
- 鈴木麗門
- ひきがえる夜気を纏って地(つち)たたく
- 露草
- 入院の日庭の蟇沈黙す
- 老海鼠子
- 蟇見つめる先や闇光
- 六花
- 草陰に置石のそりヒキガエル
- 六々庵
- 骨折の帰路ひきがえるの姦し
- 和池
- ひきがえる吾の代わりに泣いている
- 凛
- 毒を吐くたまになりたし蟇
- 國本秀山
- ひきがへる田面いよいよ空映し
- 崑 美已傅
- 蟇逮捕もできぬ毒気かな
- 巫女
- 狙撃手が照準合わす蟇
- 涅槃girl
- 吐きだすは世のしがらみか蟇の声
- 淺野紫桜
- 蟇雌雄どちらか分からぬが
- 祺埜 箕來
- 水鏡蟇に美醜の有りなしや
- 聰子
- 側溝のモラトリアムや蟇
- 脩平
- 息をのむ沢に群れなす蟇
- 萬代草舟
- 夕暮れて花屋訪う蟇
- 蘂六
- 父祖の地に百年座せる蟇
- 藪椿@木ノ芽
- ひきがえるねっとりとしたシルエット
- 蝙蝠
- 雑踏に紛れて孤独蟇
- 邯鄲
- ヒキガエル君と一緒に歌います
- 酩酊堂
- 終戦の跡に一匹蟇
- 霖之助
- 写経書くしじまを裂いて蟇蛙
- 鵯
- 昼深し蟇鳴くや三女の破談
- たま
- 嫁に来た姫に嫌われ蟇
- ささき良月
- 愛おしや君蟇だった頃
- さだとみゆみこ