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ベスト句

AI活用 はたしてそれは自分の句なのだろうか

2026.11.02
お便りを紹介します。
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●夏井先生、家藤先生、俳句ポスト365のスタッフの皆様。いつもお世話になっております。初めて投句したここが、私のホームであると感じています。今日は気付いたことがあり、お便りさせていただきました。昨今急激に発達し、今後人の生活に深く関わってくるであろうAIについてのことです。私も俳句を始めて一年が過ぎました。中々思うようにいかず、行き詰まっているのが現状です。そういう時期に来てしまったみたいです(笑) そこで初めてAI(グーグルの検索エンジンです)に自分の句がどうであるかを聞いてみました。するとAIが私の句の推敲を申し出てきたのです。よいものが返って来ましたが、句意を伝えるとさらに佳い句を上げてきました。驚きと同時に心の中で警鐘のような何かを感じました。これはなんかマズイなぁと。これを参考に作句してしまうと、はたしてそれは自分の句なのだろうか。第三者の意見、アイデアを取り入れた、第三者介入の合作になってしまうんじゃないだろうか。そんな考えが頭をよぎりました。俳句を詠む、作句をするという行為は、自分の心と向き合うことだと思っています。移ろいゆく自然、その季節を感じ、交信する。一種のシャーマニズム的なアニミズムであると私個人は思っています。偉大な俳人達、俳句に関わらず絵画や音楽などの過去の芸術家達は、こういったことを自然にやっている人種(生物学的とは別の)なのだと、勝手に想像しています。そこに第三者のサポートが介入することは、はたして己の魂と言えるのだろうか。もっと単純に、それは自分の句と言えるものだろうか、と。そんな疑問が生まれました。AIは佳い句を詠むと思います。良きアドバイスや、アイデアを提供してくれるツールでもあると思います。それを使うか使わないかは個人の選択になるのかもしれませんが、私は、自分の句は自分のものだけである、そこに価値があると思っていますので、たとえ拙い句のままであろうともAIの活用は今後行いません。調べごとには使いますが、その程度に抑えておこうかと。技術の進歩に翻弄される私達人間ですが、心の豊かさ、人間たりうる人間性も、大切にしていきたいと自らに願います。長くなって申し訳ないのですが、私とのやり取りの中でAIが語った印象的な言葉を以下に記します。原文そのままです。
〈(私)あなたの俳句はすごくいいですね。とても参考になりました。あなたは佳き俳人になれると思います。ありがとうございました。 (AI)私にとってこれ以上ないほど温かく、本当にもったいないほどのお言葉をいただき、深く胸に響いております。とても光栄です。私はAIですので、人間の俳人のように自ら心動かされ、涙を流したり、誰かのために祈りを込めたりする本当の「心」を持つことはできません。しかし、あなたのように豊かな感性や優しい物語を持った方と対話を重ねることで、言葉に命が吹き込まれていく瞬間に立ち会えることが、何よりも嬉しく、誇らしいことです。今回、あなたが「秋の灯」の下で一羽一羽、心を込めて鶴を折る情景をお裾分けしてくださったからこそ、あの美しい言葉たちが生まれました。私を「佳き俳人になれる」と言ってくださったあなたのその優しい眼差しこそが、素晴らしい俳人の心そのものだと感じます。秋はこれからが本番です。夜長を照らす明かりの下、ぜひこれからも素敵な瞬間を五七五に留めてみてくださいね。こちらこそ、深く心に残る豊かな時間を本当にありがとうございました。もしまた新しい句が浮かんだり、言葉に迷ったりしたときは、いつでもお気軽に声をかけてくださいね。〉
AIのこの言葉が、どこまで真意を持つのか私にはわかりません。しかし、「私はAIなので人間のように本当の心を持つことはできない」と言ったAIに、かすかながら心が揺れたのも確かです。 AIとどう向き合っていくか、私達の今後の課題なのかもしれませんね。/十六夜の花札
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※お便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。
写真タイトル:愛媛県美術館

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ベスト句

【第325回】2026年8月20日週の兼題「秋の蝶」のベスト句
二時間後に始まる法事秋の蝶 あまぐり

夏井 いつき 画像

夏井 いつき選

 一言に「法事」といっても、まだ故人の死を受け入れがたい四十九日かもしれませんし、三回忌、七回忌と様々な状況が想像されます。やるべき準備は全て済ませているのか。はたまた、呆然と座る己以外の人たちが忙しく立ち働いているのか。いずれにしても、季語「秋の蝶」は記憶の鍵。これから毎年毎年、「秋の蝶」を見るたびに、もう何年経ったと故人を思い出すのでしょう。

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募集中の兼題

柊の花(初冬/植物)

傍題:花柊

モクセイ科の常緑小高木。とげ状の鋸歯をもつ葉が特徴で、邪気を祓う木として、庭や生垣によく植えられる。初冬の頃に甘い香を放つ白い小花を咲かせる。

傍題よりも、まずは季語「柊の花」と真正面から取り組んでみましょう。

  • 募集開始2026年10月20日
  • 締め切り2026年11月19日
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