兼題「雲雀」に関するお便りを紹介します。
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●季語六角成分図「雲雀」より。※傍題:告天子、初雲雀、揚雲雀、落雲雀、朝雲雀、夕雲雀、舞雲雀、諸雲雀、雲雀野、雲雀籠、雲雀笛(視覚)空へ向かって真っすぐに上がり、急速に降りる。地面でダンスをする。茶色の体長17cmほどの姿。春の野、草原、河原、畑。春の明るい広々とした空。(嗅覚)若草、土の匂い。(聴覚)ピーチュルピーチュル、ピルピルピル、ピピピビー、チュチュチュチチチ…など多彩な鳴き声。から鳴き。(触覚)なし。(味覚)なし。(江戸時代には珍味の一つだったそう。)(連想力)春の訪れ、太陽、生命の言祝ぎ(対比として死、影)、求愛、なわばり争い、春愁、清浄、金色、イギリス。★角川歳時記には、「巣から飛び立つときは鳴きながら真っすぐに上がり、ついで急速に降りてくる。/春の野に、空高く朗らかに「ピーチュル」と鳴く声はいかにも春らしい。」とあります。基本季語五〇〇選(山本健吉)には「揚雲雀を競う競技会も開催される。」とのこと。★詩歌に多く詠まれてきたともあり、傍題の多さからも、とても愛されてきた鳥なのだとわかります。春の明るい優しげな空と、若草萌える野原が良く似合います。ちなみに、空高く鳴くのは縄張り宣言なのだそうです。求愛の鳴き方もあり、恋の句とも相性が良さそう。一方で大伴家持が「うらうらに照れる春日に雲雀あがりこころ悲しも独りし思へば」と詠んでおり、春愁を託せる季語でもありそうです。★好きな句「わが背丈以上は空や初雲雀 中村草田男」「初心にも高慢のあり初雲雀 原子公平」/碧西里
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写真タイトル:ひみつジャナイ基地②
写真参照元:https://dogo.jp/download