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DIARY

季語深耕部 byハイポニスト

2021.10.25お便り

兼題「花野」に関する季語の考察をお寄せいただきました。

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●季語六角成分図「花野」より。(視覚)広々とした一面の野、澄んだ青空、淡い日ざし。秋の七草をはじめ、吾亦紅、野菊、曼珠沙華、水引、露草、赤のまんまなど慎ましさがあり、風に揺れる花々(丈の高いものが多い印象)。細い路・径、背景の山、森、海。行き交う人、花を摘む人。(嗅覚)乾いた草や、露に湿った土の匂い。花自体の匂いはほぼない。(聴覚)昼の虫の音、秋風、葉ずれ。(触覚)草の葉の鋭さ、薄さ、乾いた感触。花びらの柔らかさ、細さ。涼やかな風。(味覚)なし。(連想力)奈良・平安時代の前栽。嵯峨野。遥けさ、果てしのなさ。いずれ枯野となる寂しさ、侘しさ。人の生死。★春の花樹に対し、秋の草花を賞する季語。本意は「広々とした秋晴の下、秋の千草が咲き乱れる一面の自然の野」であり、華やかさと寂しさをあわせ持つところがポイント。野菊や秋の七草など主役級の花々を包含した懐の深い季語という印象です。なお、夜や雨・曇りの日の花野は、そうわかるように描写する必要があるでしょう。★奈良・平安時代より盛んに和歌の題材とされたが、花野という歌言葉が現れるのは鎌倉時代以後とのこと。「村雨のはるる日影に秋草の花野のつゆやそめてほすらむ」大江貞重。★似た季語として秋の野や花畑(いずれも三秋・地理)があります。秋の野はより伝統的な歌言葉ですが、花野の方がより草花に意識が向いています。花畑は人の手で整えられたものなのでかなり趣が違います。★仁和田永さんが、「眠る・睡る」や「骸」は類想ワードではないかとTwitterでおっしゃっていて、私も同じ意見です。他に、「隠す・潜む」「果て」「花を摘む(人)」「(花野の中の)路・径」辺りも類想ワードっぽい。これを出発点にどんなオリジナリティを加えていけるでしょうか。/碧西里

●「睡蓮」「流星」と投稿してきましたが、いずれも実際に目にした景色がありましたので、想を練ることが出来ました。さて「花野」ですが、自然に草花が生茂る原っぱとなると、過去の記憶を手繰り寄せても出てきません。困ったものだと思案してます。インターネットでそのような画像を探し出して眺めて夢想するか……。/前田龍志

●「花野」は4年前の第20回俳句甲子園での決勝リーグの兼題の1つでしたね。またその時の最優秀句は「花野」の句でした。その句にはとても及びませんが、今回も投句しました。/松山茜柑

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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。

 

写真タイトル 道後公園(湯築城跡)

写真参照元 https://dogo.jp/download

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