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DIARY

「オノマトペ」という言葉

2024.05.08お便り

お便りを紹介します。
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●俳句をやる人なら誰もが知っている「オノマトペ」という言葉、この発音はフランス語だそうです。元々の語源は古代ギリシャ語の「名前」と「作る」を組み合わせた「オノマトポイーヤ」から来ているとのこと。もちろん英語にも他の外国語にも、これを表す言葉は同じ語源から存在しています。実際の「オノマトペ」が最も多く使われるのは、世界でも日本語が一番だそうです。理由は動詞の数が一番少ないのが日本語だからなのだそうで、動詞の意味を補うのに多用されているとか。確かに言葉数が極端に制限されている「俳句」にとって、「オノマトペ」は強力な味方です。オノマトペ一つで動詞も形容詞も副詞も不要となるケースが多々あるからです。しかし不思議なのは、これだけ沢山の言葉を持つ日本語の中で、「オノマトペ」に相応しい日本語、あるいは「日本語訳」が存在していない、令和の今になっても未だに「オノマトペ」という外国語が使われ続けているということです。日本語には「擬音語」、「擬声語」、「擬態語」という言葉はあるのですが、これらすべてをひっくるめた「オノマトペ」に相当する言葉がないのです。明治の文明開化で、また、太平洋戦争終結後の文化一新で、最近は若者たちがどんどん新造語を発明している中で、未だに「オノマトペ」だけが、旧来の日本語のように扱われているのは大変不思議なことです。もちろん外来語のカタカナ語が日常化して、あたかも「日本語」のように使われている言葉は、他にいくらでもあるのですが、「オノマトペ」は一般用語ではなく、特殊用語ならではの事情ということなのでしょうか。 /佐藤烏有
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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。

写真タイトル:鹿島
写真参照元:いよ観ネット

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