俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2020年4月2日週の兼題

【曜日ごとに結果を公開中】

【優秀句】

  • 鰻焼く街路に伸びる水銀柱

    ぐずみ

  • 半分はにほひとなりて鰻空へ

    くさ

  • 鰻釣る空缶も拾って帰る

    はまのはの

  • はらぺこうなぎ砂利石を振り飛ばす

    緑の手

  • 地下水に磨く鰻の身のぎゅんと

    一斤染乃

  • 黄金を焦がせば匂ふ鰻かな

    古都ぎんう

  • 義父の口髭ふもふもと鰻食ふ

    あおはる

  • 海嶺のいろ背負ひたる鰻焼く

    一斤染乃

  • 海溝は子宮の裂け目鰻食ぶ

    樫の木

  • うなぎ飯こげる手前の焼き加減

    幸の実

  • たゆとうてうなぎ縁より垂れ出づる

    潤目の鰯

  • 鰻筒振って覗いて傾けて

    くりでん

  • 世の中の不条理に鰻をどうぞ

    松浦麗久

  • 暗き淵うなぎおるでと義父の過ぐ

    みつれしずく

  • サヨナラの一打肴に鰻かな

    ナタデココ

  • 鰻食ふ職場の席の並ぶまま

    飯村祐知子

  • ぬめる鰻第二反抗期の倅

    こぶこ

  • 雨降れば雨にまぎれて鰻釣る

    朶美子(えみこ)

  • 単身赴任五年も過ぎて焼く鰻

    半熟赤茄子

  • 貪りけむ月の光を大鰻

    飯村祐知子

  • 火の如く竹骨撓る鰻かな

    木江

  • ぢうぢうと皮の凸凹うなぎ焼く

    春野いちご

  • 鰻食らふ我に右脚左脚

    木江

  • 骨刺さる歯茎は元気うなぎ食ふ

    まこちふる

  • うなぎ焼くそばから酒のぬるみけり

    雪華きなこ

  • 鰻重の並びて続く弔辞かな

    みどちゃん

  • うと書けばうなぎ愛し鰻食べたし

    稗田鈴二郎

  • 川底の足の隙間に鰻の眼

    松井くろ

  • 鰻食ぶ町家の奥に京ことば

  • 碧空を溶く四万十川の鰻

    野の花誉茂子

  • うなぎ焼くまひる気怠き戦闘機

    斎藤秀雄

  • 裂かれんと鰻目打ちに口開く

    斎藤秀雄

  • 鰻屋を出て真っ白なアスファルト

    知里

  • 鰻屋の匂ひ文庫本の匂ひ

    きなこもち

  • みづうみに富士のひろごる鰻めし

    純音

  • 飯鰻鰻飯飯飯鰻

    岬りこ

  • いい日です鰻重食べて夫といる

    麻衣

  • さあ聞こうぢやないか鰻頼んだし

    どかてい

  • 船頭のさばく竿よし鰻喰う

    み藻砂

  • 祖父の骨拾つた右手で鰻食ふ

    露草乃

  • 浜名湖の主かもしれぬあの鰻

    干しのいも子

  • おっちゃんに夜逃げのウワサ鰻来ぬ

    めりっさ

  • 銀うなぎ冷たくなるまで手を洗ふ

    石神湖畔

  • 鰻喰ふあんなちひさな流人船

    葵新吾

  • 鰻喰うあんた太陽呑んだ貌

    高橋無垢

  • 親指に鰻の頭きうと鳴く

    キッカワテツヤ

  • 御詠歌を謡えば鰻くねり出す

    凪太

  • 普請中の空のいびつや鰻食ふ

    蜂里ななつ

  • 雨馬の勝利称へよ鰻の夜

    蜂里ななつ

  • 鰻食う新築の梁ピシと鳴り

    常幸龍BCAD

  • 旧街道天然鰻出すぼろ屋

    亀山酔田

  • 鰻割く肝かふぐりか指入れて

    椋本望生

  • 七匹のうなぎからまぬやうぬめり

    池之端モルト

  • 鰻の香溢るる昼や子だくさん

    久留里61

  • 白焼のうなぎ純米ちょいと塩

    池之端モルト

  • 鰻なら食べられさうと父の言ふ

    野ばら

  • 真向かひに鰻重の「松」運ばるる

    野ばら

  • 兄作の鰻筒よりぬらり二尾

    森川いもり

  • 法案成立鰻重は飯まで甘し

    とりこ

  • 鰻さばかれここは近親婚の邑

    天玲

  • 鰻焼く江戸に読本噺本

    さとけん

  • 只の鰻のその面よきことよ

    アヴィス

  • 沖縄の鰻の太き雨あがり

    朱契

  • 親串の技の位置決め鰻串

    ジョビジョバ

  • 階段の艶に鰻の匂ひ立つ

    大和田美信

  • 半玉の常陸訛りや旅うなぎ

    西川由野

  • 母いまも鰻ひとかけ吾に呉れる

    可笑式

  • 鰻より生まれし仮名文字の数個

    広瀬康

  • 静かなる箸にほぐれる鰻かな

    ドイツばば

  • 鰻食む天竜川に簗の跡

    むじーじ

  • 恋の句碑あまた在る街うなぎ食ふ

    宮武濱女

  • けふ捌く鰻の水を新しく

    宮武濱女

  • 鶏鳴や仕掛け引き寄せ大鰻

    巫女

  • 鰻食ふ悲しいこと忘れたやうに

    あきのひなた

  • 黒潮の色を賜る大鰻

    福良ちどり

  • 喉元に水の刃の鰻捕り

    村上優貴

  • 浅草に母の母校や鰻食ふ

    多喰身・デラックス

  • 浜名湖の海はどこから鰻食ふ

    蒼空蒼子

  • 源内は男色なりや鰻めし

    たま走哉

  • 梅花藻を漱ぐ川音うなぎ食ぶ

    山踏朝朗

  • 手の中の夢がするりと鰻かな

    佳月

  • 曇天に割く鰻の背青きかな

    Dr.でぶ@いつき組広ブロ俳句部

  • 鰻食ぶる日は黒ネクタイをつけ

    石井一草

  • 鰻食ひつくづく夫の早死によ

    雅喜

  • 鰻の背すっと包丁の鈍角

    沙那夏

  • 日没を儀式のごとく真蒸しかな

    久我恒子

  • 待つ間にも鰻の話ばかりして

    真繍

  • 曽我物のあとに後生の鰻かな

    ひねもす

  • 鰻焼く煙に盃を重ねけり

    虚実子

  • ひたひたと海坂擦りつ鰻寄す

    いしはまらんる

  • 年下の上司に奢られた鰻

    三浦にゃじろう

  • 荒れる今鰻よお前食われるぞ

    田村美穂

  • 色褪せて亡父と写る大鰻

    蒼香

  • 鰻割く嫁の手際のなんとまあ

    あまぶー

  • 鈍重な器も愛でて鰻食う

    ひな子桃青

  • うなぎ捌く手練れ流るるごときかな

    森青萄

  • 鰻筒利根まんまんと水湛う

    ふじた柝の音

  • 論たけて重役会の鰻めし

    伊奈川富真乃

  • 河童の手躱し鰻はマリアナへ

    樋口滑瓢

  • 齧りたる鰻の骨や山頭火

    ときめき人

  • 鰻の香南洲殿の目玉かな

    阿野瑠

  • 熾火にてかりり老舗の鰻かな

    夏湖乃

  • するするとまな板をゆく鰻かな

    けーい〇

  • 鰻いる海から生えている川に

    司啓

  • まず鰻たらふく喰って籤ひく

    ず☆我夢@木ノ芽

  • 鰻食ふ終はらせるため要るちから

    じゃすみん

  • 魚徳の国産鰻審議中

    平野水麦

  • 顎髭の痒み朗らか鰻食う

    山本先生

  • 叔母とかいふ女が提げて来し鰻

    わたりどり

  • 中陰の満ちて娘と鰻めし

    遠野肇

  • 人波は新勝寺から鰻屋へ

    美年

  • 重箱の幅に鰻の揃へらる

    嶋田奈緒

  • 蘊蓄の尽きて鰻の舌鼓

    欲句歩

  • 山椒をかけすぎてゐる鰻かな

    福蔵

  • 舟で行く生家の土間の鰻かな

    辻が花

  • 発酵するごとく蠢く鰻かな

    堀口房水

  • 親父の忌なじみの店の鰻めし

    たいぞう

  • 吾子なりの秘密の場所に鰻筒

    戸部紅屑

  • 鰻待つ二階暮れゆく隅田川

    はむ

  • 鰻重を開けるは玉手箱めきて

    はむ

  • 鰻焼く匂ひに乾く濯ぎもの

    ひだ岩魚

  • まほらなる筑紫次郎やうなぎめし

    ふじこ

  • 鰻食う大黒柱背もたれに

    亀田勝則

  • 鰻食う前に聞きたい回遊記

    春来燕

  • 富士を砥ぐ風はまろやか鰻取る

    トマト使いめりるりら

  • 鰻うねる淫靡な音を纏ひつつ

    多々良海月

  • 無人街胸鎖乳突筋鰻

    抹茶金魚

  • 人は人に殺されるのだ鰻食ふ

    玉庭マサアキ

  • 鰻掴む月しづかなる戻り舟

    大雅

  • 鰻の尾おやじの左手を叩く

    北野きのこ

  • 火のつぎは鰻てふもの捕らえたり

    玉庭マサアキ

  • 桶十個鰻百匹生きてゐる

    北野きのこ

  • 空舟(うつほふね)鰻の淵の鎮まれり

    大雅

  • まな板の鰻や父へ下りたり

    塩の司厨長

  • 鰻食ぶつるりと心臓が愛し

    ぽんぽこぴーな

  • ピンヒール折れて一人で食う鰻

    柊月子

  • 富士よりの水に鰻のひしめきぬ

    雪うさぎ

  • 上司への愚痴を聞いてくれるか鰻

    京野さち

  • 堀浚ひこれぞ主や大鰻

    靫草子

  • 大甕は益子うなぎは利根より来

    たんじぇりん金子

  • 湯気立つる鰻茂吉の丸眼鏡

    ましろなぎさ

  • 出刃たどたどし鰻の背進みゆく

    野良古

  • 誘ひたき気もして一人鰻食ふ

    高田祥聖

  • 鰻裂く一瞬透きとほる弛緩

    ざうこ

  • 放流の鰻小さし水かたし

    RUSTY

  • 鰻食ふ母の舌鋒際立てり

    山名凌霄

  • 星屑の焼き目を宿す鰻かな

    高橋寅次

  • 意に反し釣れし鰻の外道面

    大塚迷路

  • 鰻来てくにやくにやの子ら座り直す

    どかてい

  • 素のままの身のほろ甘き鰻かな

    つぎがい

  • 鰻めし寅さん煙草吸はざりけり

    葵新吾

  • 捌く手に鰻ぷるぷるふるえをり

    一走人

  • 鰻平らげ仁侠映画二本立

    次郎の飼い主@鰻旅友

  • 裂いて研ぎ研いでは裂いて鰻かな

    占新戸

  • 奪衣婆は面喰いかもねさて鰻

    高橋無垢

  • 腕貫の出納係鰻食む

    キッカワテツヤ

  • 石松のまた惚れたるか鰻飯

    龍田山門

  • 嬉しからずや鰻の味を子が覚え

    痴陶人

  • 難破船をしばしねぐらとして鰻

    村上無有

  • 鰻突く頑固ぢぢいと言はれよが

    椋本望生

  • 鰻釣りアセチレンの灯の重たるく

    日出時計

  • 頭突く鰻しぶとく身をよじる

    熊縫まゆベア

  • うな丼や店のテレビに八代亜紀

    朶美子(えみこ)

  • 坪庭の風浅みどり鰻食ぶ

    るりぼうし

  • 皆々様上棟式は鰻です

    あいだほ

  • 鰻焼く煙り染み込む大柱

    竹庵

  • 鰻食う碁盤は白がやや有利

    広瀬康

  • 亜麻色の脂の薫る鰻飯

    育由

  • モスリンのやうに鰻の蒸しあがる

    西川由野

  • いまの焼き音こそわれの鰻かな

    可笑式

  • うなぎ屋の墨絵に似たる鰻かな

    エイシェン

  • 母の忌の嫌いなものに鰻かな

    ふっこ

  • 鰻裂く祖母の目打ちの過たず

    紅さやか

  • うなぎぬらぬらニンゲンの目ぎらぎら

    青海也緒

  • 暴れゐて江戸紫の鰻かな

    久我恒子

  • 鰻だと思ふが竹輪やもしれぬ

    古都ぎんう

  • 投げ込んだ餌へ鰻の雪崩れ込む

    多々良海月

  • 新月を塩辛臭き鰻筒

    板柿せっか

  • 懐妊や鰻の肝の食納め

    鳥羽南良

  • 晩酌の鰻丸々食はれけり

    田中舵郎

  • 百貨店の鰻分厚し通り雨

    芍薬

  • 鰻食ふ仮病と知つてゐる母と

    板柿せっか

  • 釣鰻土間赤々とにほひけり

    ふみ

  • 先斗町の川面の色や鰻食む

    るびちゅ

  • 鰻食ふ夢醒めたれば日傾く

    パーネ・メローネ

  • 還暦の恋タブラ・ラサ鰻待つ

    花屋英利

  • 鰻の眼海の欠片の残りしか

    冬のおこじょ

  • 出張の父と無言の鰻かな

    加容

  • ふはふはの鰻なんでも貶す舌

    こじ

  • 排熱の地面這う街鰻食ふ

    ねぎみそ

  • 鰻稚魚川に行かなと月の夜

    貼女(ちょうじょ)

  • 鰻裂くピアスの男養子らし

    さぶり

  • 鰻食べ再燃「死刑廃止論」

    是空

  • 鰻食むエアポートの暖簾街

    宙のふう

  • 胴に昼背に夜刻み鰻来る

    火炎猿

  • 難しい話は抜きや鰻食へ

    青柿

  • 鰻の香嗅がす小さな商店街

    GONZA

  • 針一本も飲まれへん鰻食う

    小笹いのり

  • 揉めに揉め多数決にて鰻飯

    日下まひろ

  • 鰻食ふ好色といふ誉め言葉

    久蔵久蔵

  • 暖簾から鰻を食べた人の顔

    シュリ

  • 鰻の白焼き骨っぽい気がする

    おおそとガリコ

  • 岩陰に老婆住むとや大うなぎ

    夕虹くすん

  • 鰻焼く知覧の空へ雲一筋

    はるく

  • 絡まる鰻糸口みせぬ桶の中

  • 鰻丼や母が好みし青海波

    森一平

  • 地獄より出づる鰻の金の腹

    地球人

  • 気の強い舛花色の鰻かな

    睦月

  • 山の端の形の空や諏訪鰻

    空想婆

  • どしゃ降りの魚籠の鰻の背の青さ

    知無須園

  • 東京の夕はジオラマ鰻食む

    紙鍵盤

  • 鰻食む夕日は雲を炙りゆく

    トマト使いめりるりら

  • ダム反対の立て看錆びて鰻掻

    海峯竜寿

  • 天然物と漁師鰻の胸を見せ

    もりお

  • 雨の夜は女体恋しやうなぎ食ふ

    あまの太郎

  • 水替ふるたびに鰻の愛ほしき

    石田将仁

  • 行幸や鰻の腹は陽をはじき

    小泉ミネルヴァ岩魚

  • この鰻娘と同年かもしれず

    佐々木ふく

  • きりきりと山椒決意の鰻丼

    めぐみの樹

  • のたうつをじぎりと目打つ鰻かな

    しゃれこうべの妻

  • 新人のくせに鰻を食べてゐる

    倉木はじめ

  • 土臭い雨あがりかなうなぎ食う

    のら

  • 捌かれて尾をひとくねり鰻かな

    春野いちご

  • 鰻食う精悍になった横顔

    朱海祥

  • 通夜の家鰻の黒の極まりぬ

    小川めぐる

  • 存外と丈夫な床几鰻の香

    碧西里

  • よどみなき仮名の一筆鰻食ぶ

    Mコスモ

  • ひらがなは暖かき文字うなぎ食ふ

    夏柿

  • 星空の美しき海鰻生まる

    桃和

  • 逝くもかなし生きるもかなし鰻喰ふ

    いしい美髯

  • 品書きの店主の癖字鰻食む

    いつか

  • おごられた鰻は喉に骨を刺し

    むげつ空

  • 大ごとの事件にやうに鰻食ぶ

    城内幸江

  • 秀吉の食うた鰻が此れなるか

    山名凌霄

  • 薄笑いのいじめっ子の目鰻の目

    かつたろー。

  • 腹立つなあ江戸の鰻がうますぎる

    はまのはの

  • 今切の泥は鰻の吐息なり

    古田秀

  • これほどにひしめくか木桶の鰻

    武井かま猫

  • 鰻の目開聞岳の濡羽色

    28ひろきち

  • 皮も身もぜんぶふわふわうなぎどん

    野の花さな

  • 金色に青い鰻を捧げ持つ

    石川聡

  • 猿楽町ノボさんとゆく鰻かな

    七瀬ゆきこ

  • 京成のS字のカーブ鰻かな

    ひろしげ12さい

  • 桜島は海を食む吾は鰻食む

    むらぴ

  • 裂かれたるうなぎ半身は逃げやうと

    神山刻

  • ベクトルに始点終点鰻裂く

    也和

  • 水郷に鰻を食べぬ言い伝え

    たま走哉

  • 鰻めし上司も部下も栃木の出

    露草乃

  • カーバイトランプ三つ四つ寄せて鰻裂く

    中村邑

  • 鰻待つ間はむつかしき話止み

    玉響雷子

  • 掴むのは鰻の光ばかりなり

    和季

  • 夫とゐる離れ座敷や鰻食ぶ

    ラーラ

  • 男ぶり良き背と食ぶる鰻かな

    ラーラ

  • 鰻筒うたかた消ゆる小名木川

    昇華

  • 闇に狩る鰻や空に星は満ち

    瀬尾白果

  • 返り血が臭ふ鰻の腹開き

    夏湖乃

  • 鰻焼く手際にぐびと喉仏

    野地垂木

  • 大鰻裂きて鎮むる身の真白

    月見柑

  • 鰻くねり陽光は刃に似たる

    瓦すずめ

  • それぞれの見目も生け簀の鰻かな

    善多丸

  • 粋人の鰻冊ふた串冷2合

    秋月なおと

  • 噴煙のごと鰻丼は開けらるる

    星埜黴円

  • 水迸る暗き笊の鰻へ

    竜胆

  • 缶ピース買ひに出たまま鰻かな

    北村崇雄

  • でいだらぼっちの沼や地付きの大鰻

    小倉あんこ

  • 湖からの風寄る窓辺鰻食ぶ

    杏と優

  • 放られし鰻の肝のうごめける

    かまど

  • 天つ日を月を鵜呑みにして鰻

    モッツァレラえのくし

  • 虚子論やうなぎぬるりと掌を逃げる

  • 旧道に水音たてて鰻裂き

  • 鰻の切腹あまりにもあつさり

    藤田ゆきまち

  • 神さびて淵に隠るる大鰻

    中根由起子

  • 鰻筒少年恭しく掲ぐ

    中根由起子

  • むつかしき顔で鰻の肝を喰ひ

    楢山孝明

  • 往来をもつれ鰻の烟りたる

    古田秀

  • 鰻食ふ借金一千兆の国

    志保川有

  • まな板に山杢の凸鰻裂く

    亀の

  • 砂利の鳴る熱田の杜や鰻の香

    ほしのあお

  • 鰻めし窓に斜陽の二階席

    令ちゃん@埼玉

  • 金糸雀色の鰻の腹に出刃立てる

    宮本象三

  • 鰻食ふための浜松社員旅行

    冬木ささめ

  • 我が鰻今一息に割かれたり

    蒼空蒼子

  • どるるんと火焔流るる鰻かな

    古瀬まさあき

  • 迸る乳や祝いの大鰻

    遊飛@蚊帳のなか

  • うなぎ一匹キユッと鳴いたような朝

    太子

  • 川の名を戴く店の鰻かな

    当卯

  • 父さんが好きだったねと鰻買う

    ももたもも

  • 鰻丼が好きは忘れぬ海馬かな

    池と堀

  • うなぎ食う町内会長任期終え

    カオス

  • 身も蓋も背も腹も無く鰻焼く

    釜眞手打ち蕎麦

  • dポイントで愛知県産鰻喰う

    三ノ宮ねこ

  • 重箱の縁まで達す鰻かな

    遥明

  • タレ壺の中よりカンダタの鰻

    ひねもす

  • 両手から鰻あふれて光残る

    公木正

  • 神池の主は耳ある鰻とな

  • 鰻割く手首に絡む尾に力

    樹朋

  • うふふふとうなずきながら食ふうなぎ

    邦生

  • 貧乏はとっくに飽きた鰻食う

    めしめし

  • 鰻食す明日は天竜川を越え

    ひろのじょう

  • 晴天の山たおやかに鰻食う

    ちびつぶぶどう

  • うなぎぬめぬめひらがなのかけらめく

    南方日午

  • 上鰻俺の死に目の前祝

    鶴屋桃福

  • 鰻捌く親父は今日も迷いなし

    麗し

  • ご先祖は西郷どんの股ぬけた鰻

    播磨陽子

  • 錐の痕一つ増やして鰻裂く

    大谷如水

  • 岡山弁やさし青鰻あつさり

    小鞠

  • 十三駅前ポルノ映画と鰻釣り

    蒼奏

  • 大将の首取りしごと天然鰻

    衷子

  • 主は鰻と聞くや水面に風うねる

    okapi

  • 鰻重に箸割つてゐる慰労金

  • 削ぎ切りといふはさびしき鰻かな

    山田喜則

  • よく焦がし鰻を用意よき日かな

    絵十

  • 夭折はもはや叶はず鰻食ぶ

    マーフィー

  • B定の横の直筆うなぎ飯

    松野勉

  • うなぎとは水の形に泳ぐのだ

    葉月

  • 枝川の水曲に肥ゆる鰻かな

    明惟久里

  • 鰻裂く砥石は薄うなりにけり

    茂る

  • 出雲屋の鰻も籠に根雨の宿

    吟梵

  • うなぎ掻く腕の重さや月くもる

    清波

  • 鰻でもとれと襖の向こうから

    たろりずむ

  • 入口で鰻焼くなんて反則

    銀之助

  • 錆びついた鰻包丁研いでみた

    ⑦パパ@いつき組広ブロ俳句部

  • 鰻喰う僕は将来副社長

    短夜の月

  • ぽんぽんと七対三に切る鰻

    ふさこ

  • 商談に貴賤あるらし鰻飯

    堀口房水

  • 鰻待つ繋ぎの新香疾うに無し

    粋田化石

  • 鰻食う水車の臼の重き音

    北川蒼鴉

  • ぬらぬらと虚空に掴む鰻かな

    天陽ゆう

  • 昇段を逃した一手鰻食う

    ふぇるま

  • ぴつちやんとぬめるうなぎのいけすかな

    石井一草

  • 寄り添うてゐても寂しき鰻かな

    三泊みなと

  • 抵抗はやめて鰻をいただきます

    さこ

  • 曲がりくねる長き廊下や鰻食む

    桃泉

  • 猛烈な生きづらさ鰻を食らう

    或人

  • ふっくらと鰻次から次へと愚痴

    或人

  • 山里に酒蔵並ぶ鰻食ふ

    戌亥

  • 爺ちゃんは聖火ランナー鰻食う

    ゆあな

  • 鉢巻はバンダナ捩りうなぎ焼く

    Kかれん

  • この鰻きつと大海知らぬだらう

    藤田康子

  • 鰻の日裂く手焼く手と運び手と

    ねずみ男

  • 柴又の軒先低し鰻喰ふ

    江戸川青風

  • 喉越しはどうだ鰻の心臓の

    小川めぐる

  • 御門主のお髪剃り終え鰻食む

    矢的@第二まる安

  • 鰻食ぶ重箱の隅を突きつつ

    お気楽草紙

  • 下顎の弛みて鰻裂かれ切る

    遠音

  • 鰻のる炎をくぐる備前焼

    Mコスモ

  • 下総の醤油ほの赤うなぎ鳴く

    小泉ミネルヴァ岩魚

  • 美しき夜に鰻を焙り直しけり

    蘭丸結動

  • ジャングルジムの影はさみしく鰻の香

    まこちふる

  • 目打ちされ頭落とされ鰻の眼

    沢拓庵

  • 縮みゆく鰻を返す二度三度

    山内彩月

  • 黒潮の鋼にしなる鰻かな

    あさふろ

  • 二階右端奥個室鰻めし

    きのした小町

  • 重箱の隅よりほぐしゆく鰻

    蟻馬次朗

  • 鰻照る雨天の雲母ほどに照る

    綿井びょう

  • 鰻裂く出刃はのた打つ尾を追ひて

    樫の木

  • 四万十の鰻食み読む万葉歌

    sakuraa.

  • 十枚は撮って漸く鰻食う

    稗田鈴二郎

  • 夜空から鰻に旨き糸垂らす

    松井くろ

  • 建干しの鰻両手を昇りをり

    斎乃雪

  • 黒塗りの箱に明るき鰻かな

    高田祥聖

  • トランクは退院の荷物鰻食ふ

    斎乃雪

  • 裂かれたる鰻この世に骨残す

    斎藤秀雄

  • 風速計午後は回らん鰻食う

    也和

  • 浮世絵の隅に鰻を料る人

    龍田山門

  • 玻璃ごしの鰻さく手と焼く手かな

    ふうせんかずら

  • 好きにしろと言われ鰻を食ひにゆく

    露砂

  • タイ外し精進落としの鰻かな

    脱流民

  • 鼻歌はサビ繰り返し鰻掻き

    眠井遠雷

  • あをあをと龍の落胤鰻筒

    眠井遠雷

  • 「一生の頼み」いなしてウナギ食ふ

    夏雨ちや

  • うなぎめし日本に田の神水の神

    影山らてん

  • 鰻膳二階へ二つ消えたきり

    野地垂木

  • 店中で一番偉そうな鰻買う

    まみのすけ

  • 鰻焼くきゆるりと痛む唾液腺

    にゃん

  • 舟唄来居心地のよき鰻筒

    いさな歌鈴

  • 長子には肝吸付けし鰻かな

    蜥蜴の尻尾

  • 鰻馬鹿なれど不倫はせざるなり

    津軽まつ

  • 正直の儲けは消えて特鰻重

    津軽ちゃう

  • 泥ぬたり鰻はそこにいるらしい

    田辺ふみ

  • 鰻より大切なものあるかしら

    万喜ミツル

  • 付き添ひの姉へ鰻を差し入れる

    中山月波

  • 無言にて鰻バケツを囲む衆

    徳本あつ

  • 千本の鰻捌かれ千の肝

    田中耕泉

  • ピン札は一日成さず鰻買ふ

    田中耕泉

  • うなぎ膳品良き隠居にはなれず

    ウロ

  • うなぎの香万太郎碑は雨のなか

    多喰身・デラックス

  • 妻誕生日鰻をさばく勝手口

    馬場馬子

  • 鰻切る包丁の背の鈍光(どんびかり)

    亀田荒太

  • この人も鰻のしっぽ好きなんだ

    遊飛@蚊帳のなか

  • 鰻筒川面の雲に沈めけり

    西山哲彦

  • ばあちゃんの山椒届いて鰻めし

    始の子

  • 新聞紙湿りて重き鰻買う

    松山めゐ

  • 鰻裂く夕悶々と日の疲れ

    いしはまらんる

  • 八代目神事のやうに鰻裂く

  • 蘊蓄はいよいよ尽きて鰻待つ

    河本かおり

  • 鰻食うてより耳の骨が痛い

    あまぶー

  • 大熊手見下ろす座敷の大鰻

    門前町光乃

  • 一閃に腹割かれたる鰻かな

    喜多野羆

  • 竹筒の太さに見合ふ鰻釣る

    大谷如水

  • 白焼きのうなぎ原爆落ちた町

    平本魚水

  • 天然とふ太き鰻や泥くさし

    桜の翳

  • 夫の亡き三人づれや鰻食ふ

    らくさい

  • 鰻にします昨夜喪服を脱ぎました

    司啓

  • 丼をねじ伏せるごと大鰻

    赤馬福助

  • 国芳の絵に誘われて鰻くふ

    久蔵久蔵

  • 鰻食う祖父にスプーン渡しけり

    月野ひとみ

  • 鰻食む高さの合わぬ旅枕

    のぶ子

  • 裂かれつつ鰻沈みゆく深海

    清波

  • 掴みたる鰻の太さありにけり

    あー無精

  • 青春は二度も有るかと鰻喰う

    よぶこどり

  • ばたばたと団扇丈夫や鰻焼く

    金子加行

  • 明日帰る子に鰻の尾ゆずりけり

    いち坊

  • 鰻筒揚げて日暮の来たりけり

    辻が花

  • 何もかも門外不出鰻焼く

    伊予吟会宵嵐

  • 鰻裂く切っ先に中骨やわら

    伊予吟会宵嵐

  • ひらがなのなかにうなぎのぬるらるら

    わこたんのまま

  • 鰻喰ぶ通天閣の上に夜

    砂山恵子

  • 鰻焼く肉食獣の耳となる

    足立智美

  • 不健康自慢そこそこに鰻喰う

    足立智美

  • 鰻黒黒ビブラートの読経

    岩のじ

  • 問題は山積みなれど鰻食ふ

    深草あやめ

  • 鰻重の来たる机の黒ぐすみ

    末尾波世遠

  • 鰻焼く膿みたる闇に月生まれ

    ほろろ。

  • 白飯のありて鰻は報はれり

    渡野しえん太

  • うな肝串を刮げ舐るや昼の酒

    しゃれこうべの妻

  • 看病の日の鰻人は腹が減る

    山内彩月

  • 並みの日の並のうな重妻と食ぶ

    柚木みゆき

  • 泥の川うなぎは泥を縫い合わす

    山香ばし

  • 瞑想の鰻が夜の桶の中

    雪うさぎ

  • あいしあふかにからまつてああ鰻

    すりいぴい

  • 里帰りの娘鰻を掻っ捌く

    ペトロア

  • 白亜紀の甘き黄昏鰻飯

    世良日守

  • 鰻肝は刃先に砡のごと現る

    克巳@夜のサングラス

  • 鰻食ぶ姪も二人の子等を生す

    ヤッチー

  • うかうかと零れ落ち日常も鰻も

    谷口詠美

  • 百年のタレへ鰻の頭放る

    すりいぴい

  • 暮れ色や鰻の骨の揚げ加減

    文月さな女

  • 牛丼屋にをりて鰻を食ふ不思議

    高田祥聖

  • 神奈備の鰻の淵の常磐色

    RUSTY

  • のらくらとくゆるうなぎのそまぎいろ

    ぐでたまご

  • すこし反れば水すこし落ち鰻の尾

    野良古

  • 鰻ざくから始むる路地の突きあたり

    上倉すず女

  • 鰻重を友も四角く食べてをり

    高橋寅次

  • 御香香をこここ鰻の皮ちちち

    ぐでたまご

  • 鰻うまし幸せになってもいいのだ

    ぐでたまご

  • 父母と雨の潮来に待つ鰻重

    直樹里

  • 水底の日の斑たはぶる鰻筒

    上倉すず女

  • 土曜日は十を仕掛くる鰻筒

    ぽおや

  • 鰻喰はぬといふ選択肢はない

    ぽおや

  • 筆名で呼び合う人と鰻食う

    未補

  • 鰻食ふ女吸ひつくやうな肌

    ちゃうりん

  • 南座の鰻は重し大看板

    まんぷく

  • 鰻めし頬張るいまさら結婚など

    中岡秀次

  • 土砂降りを避け地下街の鰻めし

    中岡秀次

  • イタリーの靴が鰻屋いきたがる

    七瀬ゆきこ

  • ヂョリリリと泣かす鰻の中骨を

    比々き

  • 股関節ぽきぽき鰻ぬるぬる

    中山月波

  • 鰻食う祖父はまたビルマの話

    常幸龍BCAD

  • 鰻ふるまふはかつてのごんたくれ

    にゃん

  • ひつまぶしいやひつまむしひまつぶし

    痴陶人

  • ガス灯の屋台で捌く鰻かな

    公毅

  • 鰻食い少し優しくなりにけり

    三水低@第二まる安

  • 鰻の目言っておきたいことがある

    佐藤志祐

  • 空っぽの養鰻池の水車かな

    おかもとのん

  • 四万十の川の弾力鰻かな

    としなり

  • 赤道は遥か鰻は裂かれたり

    星埜黴円

  • 東雲や闇より軽きうなぎ筒

    日出時計

  • 見るものは無いよ鰻は旨いけど

    横縞

  • 鰻焼く焦げたる所またうまし

    多聞仙

  • 鰻食む義母の七人きょうだいと

    淳風

  • まかないの鰻一片米二杯

    庶凡奴

  • ほら子規よ鰻なお食べ気張りなせ

    津軽ちゃう

  • 鰻待つ手酌のうちや午の雨

    ほのぼぉの@蚊帳のなか

  • 鰻掻き女難の相が出てますね

    隆月

  • 不死はいりません鰻をいただきます

    綱長井ハツオ

  • 寅さんが来たんよ此処と鰻めし

    多事

  • 水面は静か兵十は鰻焼き

    川口みち

  • 百点満点まるの日のうなぎ

    山香ばし

  • 鰻食ふ側に友あり忌引明け

    マユミの実

  • わたくしに水の時代や鰻筒

    高津

  • 青空に鰻かつこむ日なりけり

  • うな重の手綱を締むる黒山椒

    雨霧彦@木ノ芽

  • 鰻へ目打ち一閃「仕留めのテツ」

    ひでやん

  • 兄弟子は山国の出や鰻掻き

    ひでやん

  • 鰻焼く古き神田の匂ひかな

    syuusyuu

  • 伝言板消えし駅舎や鰻食ふ

    歳三

  • うなぎ喰ゐこころの何処か太るかな

    ふみちゃん

  • 鰻食ふひび割れさうに白き空

    虚実子

  • からみあう鰻の頭いずこやら

    塾志

  • 岩のぼる鰻や月光湿りゆく

    ほしの有紀

  • 鉄色に光りからみて鰻かな

    塾志

  • 田の神の動脈の如大鰻

    霞山旅

  • 鰻くひにぬけ道熱き神楽坂

    こじ

  • 飛び出でて鰻の眼潤みたる

    南方日午

  • 一合の酒と鰻やゆるり老ゆ

    宮田和可子

  • あかちやんぷくぷく鰻ぷくぷく昼ひなた

    霞山旅

  • 聞いたから鰻と一応言ってみた

    シュリ

  • 米ほどの友はおらんや焼き鰻

    鷹星

  • 鰻飯かっ込む電車がまいります

    オサカナクッション

  • 階段の軋むも老舗鰻食ぶ

    攝津の嫗

  • よそ行きの声の注文鰻食む

    芍薬

  • うなぎの鱗なまめく月夜に吐息

    じゃすみん

  • よく笑ひ甘へ上手や鰻食ふ

    北摂美美

  • 鰻食ふ結婚式は延期ださうだ

    正山小種

  • 重箱の右で鰻が折り返す

    宮本象三

  • 鰻重や昔ながらの調剤室

    水夢

  • 鰻喰へ焼肉喰へとのぼり旗

    江里口泰然

  • 退勤は近いぞ鰻タレの焦げ

    庄司直也

  • 身籠りて鰻のたれの甘きこと

    ふくろう悠々

  • 鰻焼く煙ながれて花街へ

    るびちゅ

  • 予土線の鰻おにぎり青き川

    松山

  • 四万十の肩書もてる鰻かな

  • 引き上げてごぼりごぼりと鰻筒

    えいぎょ

  • 老年の怒りに任せ鰻喰ふ

    酔下弦

  • 鰻は海へ宇宙色した卵産む

    あきのひなた

  • ジオラマのように山椒振り鰻

    灰色狼

  • 下顎の張り違うらし地の鰻

    うさぎまんじゅう

  • 竹串に鰻の肝の匂ひけり

    ぎんやんま

  • 鰻重の差入れ雨の消防署

    ぎんやんま

  • 四半期の決算終へて食ふ鰻

    花伝

  • 人寄せのひらがなとなる鰻かな

    神谷たくみ

  • うたた寝の後の四万十の鰻かな

    阿万女@ノエル

  • 鰻でも食うかの「でも」を反芻す

    丹波らる

  • 鰻釣り雨後の闇には煙草の火

    山女魚

  • 情死なることば留めて鰻喰ふ

    内藤羊皐

  • 桶の鰻下へ下へと重なりぬ

    石あい女

  • あと何回鰻を食ぶる余生かな

    池田香

  • 鰻食ふと殊更に告げ早仕舞ひ

    伊予吟会心嵐

  • 黄うなぎの耳石に海の匂ひかな

    いなだはまち

  • 舟板に突き刺し鰻口を剥く

    大村真仙

  • 昼酒や待てば鰻の焼きあがる

    樋口滑瓢

  • 名店や梁も鰻も良く肥えて

    清白真冬

  • 蘊蓄は語らず並の鰻喰ぶ

    風慈音

  • 暖色の思い出一つ鰻焼く

    そまり

  • 丑でない日に来られよと鰻焼く

    小林弥彦

  • 鰻喰った翌朝のラジオ体操

    老人日記

  • 鰻むんずと静脈の浮くかひな

    江戸人

  • バイト終へ牛丼店の鰻食ふ

    松本裕子

  • 大鰻共に白髪となりにけり

    花咲明日香

  • 休診の院長と喰ふ鰻かな

    永想

  • 鰻焼く図柄不明の渋団扇

    てまり

  • このをとこ鰻の食ひ方も知らぬ

    赤馬福助

  • 遠縁の法事終わりの鰻かな

    閑茶

  • 兜太似の鰻を釣ったどうしよう

  • はとバスの停まる老舗の鰻飯

    竹さ

  • 黒船を観たか観たよと鰻喰ふ

    風慈音

  • 鰻焼く匂ひや野外ロックフェス

    倉木はじめ

  • 潮風のかつてここまで鰻食ふ

    まどん

  • 鰻売る店に盗賊除けの札

    小野更紗

  • ダンサーに馳走す天然鰻かな

    小野更紗

  • 鰻裂く夜や月光の鋭利なる

    ほろろ。

  • 千枚通しつらぬくうなぎの見たる海

    緑の手

  • 待つことも食ふことのうち鰻めし

    まどん

  • 古文書を紐解くやうに鰻食ぶ

    佐藤藍魚

  • うなぎ焼く生きてゐたのはどこまでか

    とりこ

  • 硝煙を匂はせ鰻かつ込みぬ

    一阿蘇鷲二

  • 剣先の活き活き鰻の背を裂きて

    クロまま

  • いつからか父に奢りし鰻かな

    智雪

  • 裏側へ鰻の逃げたあとの夜

    未補

  • 鰻の日離婚届もただの紙

    雪華きなこ

  • 子の釣ったザリガニで釣る鰻かな

    ヅラじゃない

  • レシートを記念としたる江戸鰻

    純音

  • 鰻焼く太陽フレアの衝撃

    中村すじこ

  • 鰻の香這ふ水郷の構図かな

    谷口詠美

  • 鰻つかめぬ華奢な手の置きどころ

    長ズボンおじさん

  • 唐草の蓋に皹あり上鰻丼

    渡野しえん太

  • 仕掛けから三寸ばかり鰻の尾

    霖之助

  • 鰻焼く木星を切り取つた色

    南風の記憶

  • 鰻食ぶ新車安全祈願して

    彩楓(さいふう)

  • 鰻とふ抗ふためのかたちかな

    神山刻

  • 鰻の香縫う帰路今宵は五合

    浅河祥子

  • 養生の祖母にだけ鰻のお膳

    戌の箸置

  • たれを塗り鰻の屍輝かす

    比々き

  • 大鰻豊葦原の水ゆたか

    藤色葉菜

  • 鰻食ふ帰郷の夜や千の星

    村上yamada

  • 初めての鰻に小さき口の開く

    とも子

  • 星ひとつ仕舞う暖簾の鰻の香

    瑠璃茉莉

  • 逃げられたあとの手ぬくし鰻の目

    みやかわけい子

  • 鰻釣り大和平野に陽が昇る

    二上松風

  • 鰻と目を合はさぬやうに選びをり

    いさな歌鈴

  • この海に間引かれ還る鰻かな

    世良日守

  • 蓋に松螺鈿細工の鰻重

    堀アンナ

  • 鰻丼をデスクでかきこむ星光る

    遥風

  • 鰻百さばかれ観音水こんこん

    天玲

  • 鰻重は松古民家の卓は無垢

    竜胆

  • 太指で啼かせ裂かるる太鰻

    落葉勝山

  • うなぎ食ふ若者面接終えたか

    だだちゃ豆

  • フーテンの雪駄擦る音鰻焼く

    北村崇雄

  • 目を打たれ鰻しづかな脈となる

    さとけん

  • 隅田川雨に膨れる鰻の香

    ちゃうりん

  • 素手で捕る紅のほのかに川鰻

    蒼鳩薫

  • 印旛沼みて本店の鰻食ぶ

    千の葉

  • やすやすと夫を許して鰻めし

    令ちゃん@埼玉

  • 釘頭のつぶれ鰻の尾のうねり

    宮﨑紅清

  • ダンスビートに埋まる街鰻の香

    箪笥

  • 店先に鰻を裂きて浄め塩

    彩楓(さいふう)

  • 重箱の朱のよろしき鰻かな

    小鳥ひすい

  • どの客も静かなりけり鰻食う

    糸川ラッコ

  • 天井を電車の音や鰻食ふ

    さとけん

  • ぐるんぐるん暴れ鰻の桶重し

    青田奈央

  • 鰻届くまでは鬼平犯科帳

    る・こんと

  • 水自慢伯父の奢りの上鰻

    葉るみ

  • 鰻重やみあひと見ゆるおちょぼ口

    桜姫5

  • 黒電話鳴りて生簀の鰻の目

    板柿せっか

  • 成田さんあの鰻屋へ寄るつもり

    順女

  • 鰻満ち胴丸籠の蠕動す

    邦生

  • 鰻籠まだ現役と喜寿の会

    陶然

  • 鰻食ひ手ぶらで歩く銀座かな

    福蔵

  • 鰻匂やか乳房赤子のものとなる

    ふじた柝の音

  • うなぎ焼く日暮あまやかなる小指

  • 清流の晩年にあり鰻啼く

    地球人

  • すり抜ける水のかたちの鰻かな

  • 丼はみ出程よき焦げの鰻めし

    日下まひろ

  • 商談へかつこむ英気鰻めし

    伊奈川富真乃

  • 鰻割き肉削ぎ落とす刃研ぐ

    斑山羊

  • 鰻突くヤスに巻き付く胸黄かな

    犬散歩人

  • 自らをむすぶかにあばるる鰻

    北藤詩旦

  • 速く食べねばならぬような鰻

    丹波らる

  • 産土の神顰むがに鰻掻く

    内藤羊皐

  • ダンヒルのタイを押込み鰻かな

    きゅうもん@木ノ芽

  • 鰻屋のうなぎ登りの石瑞相

    香壺

  • 謎めいた旅路の果てが真蒸しとは

    吉村よし生

  • 鰻待つうちに上がるや通り雨

    いくた武

  • 鰻食ぶあと十年は生きられる

    城内幸江

  • 鰻重や地名に残る沼と葦

    GONZA

  • 行列へ湖へ鰻の白煙

    のつり

  • 畳糸手繰り抜き上ぐ大鰻

    江戸人

  • 鰻焼く匂い歩幅を絡めとる

    火炎猿

  • 鰻めし食ひつつ下る湖西線

    愚老

  • 鰻食ふ鰻のことに触れず食ふ

    きゅうもん@木ノ芽

  • 白壁の城下を鰻焼く匂ひ

    ふじこ

  • バチバチと火に叩かるる鰻かな

    Kかれん

投句はこちら