俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2014年5月29日週の兼題

紫陽花

【曜日ごとに結果を公開中】

【優秀句】

  • 贈り来し紫陽花庭に移す朝

    レモングラス

  • 四葩ひらひら千万のてふてふに

    三重丸

  • 紫陽花や地球はあをきみづの星

    十猪

  • 紫陽花やスナックみちが閉店す

    千里一歩

  • 紫陽花の途切れ中世曲輪跡

    木よし

  • 紫陽花や雨のにおいの雲が来る

    津葦

  • 雲垂れて四葩の放つ光かな

    鞍深草子

  • タイル画のイエスの瞳濃紫陽花

    葛城蓮士

  • 紫陽花のような正義の味方なり

    森田欣也

  • 陽の色をこぼすや紫陽花に風

    あい

  • 額紫陽花聖母マリアの白い顔

    バーバラ

  • あぢさゐを包み川面は夜となる

    蓼蟲

  • 紫陽花やわさわさ抱え行く花屋

    丸山清子

  • 紫陽花や白磁の壺の口狹し

    丸山清子

  • 布教師のまず紫陽花を褒めてより

    一生のふさく

  • 紫陽花や姦通罪に問われし祖母

    小市

  • 紫陽花や今日も占い外れそう

    てまり

  • 紫陽花ありびしゃん叩きの石段に

    ゴマ四郎

  • 紫陽花を分けていただく手水かな

    七七子

  • 行者場は涸沢の中小紫陽花

  • あじさゐや御息所の情強し

    まんじゅりか

  • 紫陽花は空の色から日の色へ

    まんじゅりか

  • 妻仁王立ち紫陽花はかつて白かった

    日暮屋

  • 神苑の紫陽花真白水清ら

    きのと

  • 紫陽花の窓より音符こぼれ出す

    あつちやん

  • ガチャコンの聞こゆる工場濃紫陽花

    どかてい

  • ランタンのよな白紫陽花の夜道かな

    桜里

  • 濡れ猫の黒極まれる四葩かな

    ハラミータ

  • 紫陽花の土にカナリア眠らせる

    ドクトルバンブー

  • 低気圧来るらし紫陽花を盗む

    葦信夫

  • 紫陽花や水路四万十へと続く

    ちとせ

  • おたくさのちらほら朝の天主堂

    理解

  • あぢさゐは夢のかたまりのやうだね

    麗門

  • 紫陽花の毬潰す鬼の手は私

    砂青

  • 紫陽花やピアノの調べなりやまず

    安芸彦

  • あぢさゐのしづく三秒毎に落つ

    雪うさぎ

  • 紫陽花の寺墓石のずれたまま

    ほうじ茶

  • 紫陽花の青移ろはぬ二三日

    ふふ

  • 紫陽花や雨宿りする和菓子店

    目黒輝美

  • 紫陽花や尼寺の庫裏見え隠れ

    澄海

  • 寄せ植えの山紫陽花の気鬱かな

    まろう

  • 紫陽花や少女の気持ちわからない

    小市

  • 紫陽花や青の時代の物憂くし

    ふわり子

  • 紫陽花の褪せつつ汚れつつ至誠

    媚庵

  • 紫陽花や出会いは傘の取り違え

    実峰

  • 紫陽花の人がタンゴを口遊む

    理解

  • さみどりにあぢさゐさきぬあめのあさ

    軌一

  • あじさゐやあちらこちらに野の仏

    やよい

  • 懐に赤子乳母車にあぢさゐ

    有櫛

  • 紫陽花の雫を浴びてポストまで

    らっこマミー

  • 紫陽花や水ゆたかなる我が頭蓋

    塔山音絵

  • 雨に倦み紫陽花に倦み懈怠日々

    桂介

  • 百度踏む足にまとわりつく四葩

    はまゆう

  • 七変化くび刎ねられし妃の庭に

    中原久遠

  • 紫陽花やポップコーンの弾け飛ぶ

    コジマアキラ

  • 潦紫陽花映し昏くなる

    みちる

  • 紫陽花や音の乱るる蓄音機

    今野浮儚

  • 紫陽花の揺れてこれより坂となる

    葦信夫

  • 塀越えて紫陽花揺るる日曜日

    未貫

  • 紫陽花は大星雲となりにけり

    神戸鳥取

  • 紫陽花を揺らしてきたる宅急便

    とりとり

  • 紫陽花におはよう今日が動き出す

    みえ

  • 変わるのは紫陽花だけではないのです

    麦花

  • 紫陽花や蒼い記憶のアルペジオ

    さとう七恵

  • さよならのかはりにもらふ七変化

    さとう七恵

  • 朝からの雨の紫陽花日和かな

    杉本とらを

  • 紫陽花の雨を含んで水の星

    奈良翁

  • あぢさゐの喉仏より折りにけり

    クズウジュンイチ

  • 水鉢に紫陽花浮かべ日が暮れる

    紅あずま

  • 紫陽花もなりたがってる星雲に

    こま

  • あぢさゐや金平糖の湿り初む

    ハラミータ

  • 雨の輪を打つ雨脚や濃紫陽花

    いちご

  • 紫陽花や一期の覚悟ありもせで

    老人日記

  • 紫陽花や最後の恋をしてゐたり

    四万十太郎

  • かたこひと知る夜は青しよひらかな

    露玉

  • 紫陽花や原爆ドームも雨の中

    ときめき人

  • 紫陽花とあかんぼ水でできている

    やのたかこ

  • 紫陽花ほめてネタはおすすめとする

    あらた

  • 紫陽花や今は更地の初任校

    酸模

  • 吉良公の雨の菩提寺七変化

    山歩

  • あじさいの連弾の如風に揺れ

    あきさくら洋子

  • 店員は奥から来たり濃紫陽花

    高角

  • 紫陽花や傘を傾げてゆづる径

    ひろ志

  • 紫陽花やアヒルの小屋は留守ですよ

    もね

  • 紫陽花や琵琶湖の水を吸い尽くす

    もね

  • あざやかな朝のあぢさゐ雨あがる

    じろ

  • 紫陽花の先出窓ある異人館

    笑松

  • 紫陽花や今朝の薬の数かぞへ

    今野浮儚

  • あじさいや動じぬ門の旧家あり

    Mコスモ

  • あぢさゐにネイルの色を相談す

    小木さんの娘

  • おかあさん今朝の紫陽花みごとです

    てん点

  • 喧噪を遠く眺める四葩かな

    江川坦庵

  • あぢさゐやその目が本気だつたから

    ちえ

  • 紫陽花やお悔やみ欄の同い年

    北まぐれ

  • くじら雲八丁坂の紫陽花へ

    八木ふみ

  • 紫陽花や雨のにおいのカレンダー

    お手玉

  • 紫陽花や吾妻鏡の政子死す

    小泉ルリ

  • この寺も紫陽花寺と呼ばれおり

    みつこ

  • 紫陽花や紅茶に砂糖沈めをり

    さきの咲野

  • 紫陽花や坂を下りれば停留所

    天宮風牙

  • 紫陽花や妻のときどき遠くゐて

    牛後

  • 紫陽花に始まる旅も晴天に

    田中憂馬

  • お勝手に続く紫陽花大きくて

    不知火

  • 紫陽花や今日新しいママが来る

    奈津

  • 紫陽花の吸い切りたるや今朝の雨

    大塚迷路

  • 紫陽花のむらさき匂ふ廓跡

    一心堂

  • 紫陽花や遺骨は銀の衣着て

    小野更紗

  • 紫陽花のある家駅まで十二軒

    可不可

  • あぢさゐを雨女つれみにゆかむ

    ヤッチー

  • あぢさゐの咲くこの星へ帰還せり

    みちる

  • 深山の紫陽花に雲流れゆく

    ざいこ

  • 紫陽花や警戒水位まで僅か

    江戸人

  • 濃紫陽花小雨に睦みつつ暮るる

    江戸人

  • 紫陽花や終着駅の雨の色

    ぐべの実

  • 紫陽花はあだ花嘘のつけぬ花

    てんきゅう

  • 紫陽花の白は分娩室辺り

    台所のキフジン

  • 紫陽花や蚯蚓にかけるお小水

    ヤスハル

  • 紫陽花や鎌倉五山は雨のなか

    春川

  • 紫陽花や雨降るプラハエアメール

    誉茂くう子

  • 紫陽花や旅の初めの恵比寿橋

    蓼蟲

  • 紫陽花や避暑地の朝はミルク色

    郡里

  • 紫陽花や母の加減のけふは良し

    のりこ

  • あぢさゐや水曜にあく書道室

    どかてい

  • あぢさゐの雨の転勤辞令受く

    じろ

  • 紫陽花や第五レースの重き馬場

    大塚迷路

  • 稲荷神の遷座決まるや濃あぢさゐ

    みなと

  • あぢさゐや老いて華やぐ未亡人

    十猪

  • 紫陽花や小さき嘘ある日記帳

    露玉

  • 紫陽花や夜の舗道の落としもの

    福花

  • 悲しみにもの喰うをみな濃紫陽花

    みなと

  • 紫陽花へ雨滴は色をもて落つる

    とうへい

  • ふくよかな太子の像や濃紫陽花

    ハラミータ

  • かけだす子紫陽花の道100メートル

    ひろくん六歳のママ

  • 紫陽花や地球は青き水の星

    やのたかこ

  • 紫陽花や地主神の雨籠り

    逢わずに愛して

  • B罫線上に紫陽花の濃淡

    紗蘭

  • 紫陽花の鞠から鞠へ風の声

    ぼたん

  • 紫陽花やカウンセラーの前で泣き

    甘えび

  • 遭難の現場を見遣る四葩かな

    むじーじ

  • 紫陽花や伏し目がちなるマリアさま

    郡里

  • 山村に紫陽花咲く日歌謡ショー

    小雪

  • さざなみに蒼を重ねて四葩かな

    ぐべの実

  • あぢさゐのしづくは玉となつて落つ

    小出葡香

  • 紫陽花のはなやぐ雨となりにけり

    のりこ

  • あぢさゐの雨に打たれた場合には

    小木さん

  • 紫陽花の色付き始む女学校

    おせろ

  • あぢさゐの色褒めながら受くる釣り

    大阪華子

  • 紫陽花を生けたる瓶の不安定

    ひでやん

  • 文机に歴史小説濃あぢさゐ

    毛利あづき

  • 紫陽花の雫を弾き僧行けり

    ますみ

  • 七変化イスカンダルは水の星

    ヤスハル

  • 白い紫陽花や左手の言い分

    和のん

  • 新聞に貰ふ紫陽花しづくごと

    野風

  • との曇る紫陽花の色静かなり

    kokoro

  • あぢさゐや別邸までの石畳

    るびい

  • 紫陽花とともに列車を待つ佳人

  • あぢさゐの角を右手へ鬼子母神

    根子屋

  • 紫陽花を観れば視られている気配

    根子屋

  • 停車場の四葩やバスのとほざかる

    やにほ

  • 紫陽花や恋はようやく二人称

    みけ西

  • 紫陽花の街を横断する戦車

    北大路南天

  • 紫陽花に埋もれて生家滅びゆく

    とりとり

  • 店先に紫陽花ばかりわっと出る

    甘泉

  • あぢさゐの烟る雨より生まれけり

    七草

  • 紫陽花よ星の信号受け止めよ

    亜桜みかり

  • 紫陽花や高嶺映して湖暮れる

    樫の木

  • 懐郷のあぢさゐ白し雫また

    てん点

  • 星々は燃ゆ紫陽花は今日の青

    塔山音絵

  • うつし身の重さに傾ぐ濃紫陽花

    とおと

  • 紫陽花や土牢跡の僧の歌

    蘭丸

  • 紫陽花に聞く愛猫を埋める場所

    ミル

  • 喪主終へて紫陽花の白といふ影

    緑の手

  • 紫陽花を丸刀で彫る丸くなる

    あおい

  • 白四葩逢ひたきひとは逢へぬひと

    青萄

  • 紫陽花や鳥籠揺れる軒の下

    瀬戸薫

  • 紫陽花をびんたして待つ夜の客

    花屋

  • 紫陽花の色変わりたる年忌かな

    柳葉魚

  • 紫陽花や晴れわたりたる母なる地

    三輪えつし

  • 紫陽花のこんもり乳房重く垂れ

    おはぎ

  • ふえる秘密や紫陽花の径ゆかば

    たま

  • 紫陽花の先を右折と道標

    竹庵

  • 運転手自慢の紫陽花通りかな

    東てるっち

  • 紫陽花の山に雨降るひとしきり

    笑酔

  • 吉祥天の口唇に色濃紫陽花

    登美子

  • 紫陽花の深まり街は水の底

    ゆう

  • 宇宙船紫陽花の星に帰還せり

    倉戸せいら

  • あの寺を越ゆると四葩赤く咲く

    土井探花

  • あじさゐのとほくとほくに鳴るチャイム

  • お見合いはまず紫陽花を誉めてから

    鞠月

  • 層雲に雨のおねだり紫陽花は

    むすびめ

  • 咲き満ちて白あぢさゐは空つぽで

    とおと

  • 紫陽花濡れてどの猫も雨厭ふ

    ポメロ親父

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