【並選】
水仙や祖父在りし日の黒電話
月石 幸
水仙やさらの付箋紙更に貼り
松山茜柑
水仙の案内や墓碑の径明し
蒼
水仙や捨てし一書を買ひなおし
折戸洋
鷹の飛ぶやうに水仙ひらきけり
常幸龍BCAD
水仙や*を連打して
有ル蜜柑
眠くない吾もコンビニも水仙も
木染湧水
水仙の受難小犬掘る掘る掘る
古都 鈴
水仙の香る玄関朝刊来
HNKAGA
今ふった男から来る水仙花
GONZA
水仙花隣には自殺の名所
夢見昼顔
八重咲きの水仙独り占めの朝
sakura a.
水仙の群落かつて村ありき
眠 睡花
朝の卓ハムと卵と水仙と
美年
水仙の海十年の語り部に
犬神伶
引き金を引けば死ねるわ水仙花
鈴木麗門
水仙やゲイトボールに沸く公園
東 湘輝
深呼吸の腕の描く弧や水仙花
みつれしづく
百万の水仙叫ぶ拉致の海
坐花酔月
富士山へ墓地のあかるく水仙花
朶美子(えみこ)
水仙や窓閉めんとし閉めずおく
山内負乗
水仙やショパンの色にバッハの香
佐藤烏有
瀬戸黒に水仙匂う山の宿
時まる
半島の付け根原発野水仙
津軽ちゃう
水仙や窓と床は水拭きです
うた歌妙
愁苦とはあの水仙のあの角度
錆田水遊
水仙にほのと熱みる火山岩
花屋英利
水仙や湖に張り出す野面積
渡邉竹庵
覚えある木霊はるけし野水仙
さとう夢虫
坂の上目指す三人野水仙
津軽まつ
水仙や尾骨のやうに細る島
玉庭マサアキ
水仙や栞代わりに挟む遺書
港のパン屋
警備室一輪挿しの水仙花
水無月
海光や水仙のくび脈をうつ
まこちふる
ゴールして水仙の香のおもいきり
中西柚子
水仙や白にも千の色あつて
あさのとびら
水仙や硯の丘へおとすみづ
飯村祐知子
街灯に水仙浮かぶ朝まだき
佐野 明世
小金持ちの庭に侵攻水仙軍
諧 真無子
シャム猫の視野を水仙濃くにほふ
広木登一
水仙は包んでおくと電話口
宮坂暢介
潔癖の過ぎたる母や白水仙
acari
海鳴りに水仙のこる浜の店
市橋正俊
水仙や国のまはりは荒き海
茫々
すきとほりたい明け方の水仙は
渋谷晶
冠木門開きて一面の水仙
砂楽梨
水仙の群れし岬に群れし人
壱太
水仙や多分胎の子男の子
三浦にゃじろう
十日目の爪切る音や水仙花
田面類
水仙や団地に子らの声はなし
林山千港
水仙はよ咲け転校は明日やぞ
秋沙美 洋
水仙の道抜け父の通夜会場
八幡風花
教室の黙食水仙のささやき
空豆魚
水仙やメールは返ってこなかった
真名女
水仙や祖父曾祖父とある遺影
京野さち
鯨めく雲と水仙ピケ足場
松本裕子
水仙をつつく私を秘密とす
青野彼路
水仙や太古に爆ぜし星は今
斎乃雪
水仙切る母の家出を寿ぎて
紺乃ひつじ
水仙の横顔ルパンは盗見たのです
司啓
家捨つる覚悟のありや野水仙
小池令香
星空のなだれて万の水仙花
夏草はむ
カレー屋の気品ピッチャーに水仙
清水 三雲
爪弾きの水に応うる水仙花
内藤羊皐
水仙や薄端にある修理あと
薮久美子
水仙は首折る湖を覗くため
弘友於泥
最後まで教室を出ず水仙花
神山やすこ
水仙は地上を実況する係
干しのいも子
ひつそりと咲く水仙の香のあらは
江藤すをん
水仙はま向かひ同意書は嫌ひ
はれまふよう
海へ行く道はまつすぐ水仙花
主藤充子
水仙や海辺の朝に二点鐘
弥日
水仙や彼女が触れた跡の水
野井みこ
水仙や火宅の男ひとり逝く
谷口詠美
水仙の群れてさみしい渡船場
浦野紗知
水仙はこの世の音を消す装置
瀬尾白果
水仙はいつも窓向き遠い空
一純。
菓子箱に鈴と骸と水仙と
夏雨ちや
水仙の聖域ひそひそと靡く
なしむらなし
良い人の余白余白に水仙花
シュリ
水仙のよじれて自由意志はあるか
ツナ好
水仙は何故か母の匂ひのす
詩
野良猫に矜持と暮らし水仙花
稲畑とりこ
石置けば其処が拝所や水仙花
池内ときこ
波飛沫と呼鳥門と水仙花
中鉢矢的
恋悼む真昼に献花して水仙
西原みどり
水仙や若狭の浜は祖母の浜
佐藤香珠
水仙や明けきらぬ夜の作業靴
戌亥
水仙や元美少年らしき伯父
あみま
太陽に媚びず水仙たおやかに
明神おぼろ月
海神に背く水仙五六株
澤村DAZZA
突風に水仙の香の巻かれをり
okapi
水仙の声ともならぬ匂ひかな
ツカビッチ
1Kの隅へコップの水仙花
万葉剣
まつすぐへ向いて水仙あをざめて
武井かま猫
ヴィーナスの下腹のにほひ水仙花
大庭慈温
芯は日のような温みの水仙花
るんやみ
バンクシー真つ黒の水仙描く刷毛
きゅうもん@木ノ芽
電話来ぬ目に水仙の白づくし
田中木江
荊棘線の隔つは海と水仙と
古田秀
水仙や薪割る音の芳しき
さくさく作物
水仙の好きなをとこと
居を構へ
岡田雅喜
水仙へ届かぬ犬の無き鎖
石田将仁
水仙やずらりと同じ靴の先
黒麹 糀
伝記なら水仙活けてある書架と
高橋無垢
片足を引き摺る猫と水仙と
秋熊
水仙や朝の汽笛を運ぶ風
青木豊実
水仙や核家族でもなくひとり
音羽凜
群咲きの水仙海難慰霊塔
柚木みゆき
熱くさき息水仙はうなだれて
すりいぴい
水仙や昏き淵へと沈む影
枯木 花
野水仙「魏志」に在る一支國の島
藤田康子
水仙は死の鉱脈より咲きけり
あるる
水仙の風ぐせのまま生けらるる
山田蹴人
蜂起せし民や水仙の高潔
at花結い
水仙や明け方色の雨の去り
仁和田 永
水仙のまぶしき磯の香のラーメン
まどん
俯向いて海鳴りを聞く水仙ら
丸山隆子
水仙を吸殻のちるホームへと
丸山志保
水仙や顔のきれいな方が兄
澤田 紫
水仙やみづにしずんだをんなの貌
宮間ミヤマ
水仙が一番麗し女学校
青矢 真紘
水仙やオノコロ島に波閑か
洒落神戸
水仙や不安ある日の深呼吸
谷町百合乃
海鳴りの正体群れる水仙花
畠山 悊央
水仙の形に夜のあなたかな
背馬
水仙へ繋ぐ手固くして登る
大山香雪蘭
水仙の咲く道抜けて木星へ
入口弘徳
水仙切るをんなわづかに唇うごく
ほろろ。
水仙やエスプレッソの豆の傷
富山湾
水仙や故郷の土は砂利だらけ
北野きのこ
古書店の狭きレジ台水仙花
露草うづら
金婚を活ける雪中花の間取り
モッツァレラえのくし
水仙やカッターナイフで傷付けたい
丹波らる
野水仙海坂といふ沖の紺
銀 次郎
ゼロ戦の離陸の風や野水仙
山吹なお
水仙のスロープ遠し松葉杖
八木風味
シンデレラ以外は端役水仙花
真子井こはく
水仙の放つ風反り返る波
灰頭徨鴉
水仙や娘ひとりは書家を継ぎ
山内 負乗
脱会や一本だけの野水仙
銀紙
ガラス瓶水仙一本ままならず
kikuti-aya
水仙や涙は見せていいんだよ
姫川ひすい
水仙を家のかしこに活ける母
林たまさか
白杖に水仙の香を持ち帰る
虎八花乙
水仙や音叉と弦の彷徨う「ラ」
俳号考え中のユキ
水仙花ざわざわ母校この近く
斉藤立夏
水仙のわがままきまま母校跡
杉尾芭蕉
水仙や崩し字まるき『明月記』
加良太知
筬打やあけぼのを揺る野水仙
碧西里
水仙をまへに両膝そろへたり
ウロ
水仙のひかりあまねし磯わたり
福岡参山
海原を見たく水仙身を傾ぐ
髙橋弓女
絵にしたら水っぽくなる水仙花
始の子
生木にきしむ鋸水仙の香
夕虹くすん
水仙と病院管理栄養士
カタツムリ
蕎麦屋の入口一叢の水仙
菊池克己
曾祖母は明治の女水仙花
かぬまっこ@木ノ芽
香をたどり水仙の束昼のレジ
水間澱凡
窮愁をしばし忘れて水仙花
ひすい風香
水仙を挿して野の風部屋に呼ぶ
大村真仙
青白き天使のカメオ水仙花
播磨陽子
水仙のくちびるなぞる太き指
冬樹 立
水仙やひかりの水をたくわへて
越智ぷちまり
水仙の香と欠礼の葉書来る
蓼蟲
去り際の孔雀の眼尻水仙花
橘鶫
水仙をたむけよ喜寿の吉右衛門
奈良の真
百万の水仙の眼と目が合った
くさ
売物件敷地斜面に野水仙
石岡女依
艶めく位牌水仙は鈴なり
玉野汐音
水仙や岬をめぐるバス絶えて
綾竹あんどれ
水仙や部分麻酔のカテーテル
ちびつぶぶどう
道しるべの馬頭観音水仙花
円 美々
水仙の遅れて香りはなちけり
そまり
水仙へ潮風牧羊笛めいて
衷子
水仙とわたくし実は気が強い
竹内一二
波描く墨の太さや野水仙
土佐藩俳句百姓豊哲
水仙や浜の原発再稼働
そうり
水仙のささめのごとく匂ひけり
醒子
C判定の模試代々木に水仙
加地祐作
水仙の伏して岬の香りけり
いたまきし
水仙の葉や新刊の栞紐
あとりとまひわ
釣り合わぬ家に嫁ぎて水仙花
登盛満
水仙や定年の日にシール貼る
江藤薫
水仙の共通語は香なり
よかわもりお
水仙や吾の人生の受動的
熊縫まゆベア
電子空間めく水仙の内部かな
光峯霏々
鍵つ子や日暮れの卓に水仙花
果禄
二束の水仙墓に日の匂ひ
峰 乱里
七週の胎児の鼓動水仙花
閑々鶏
水仙や父の愛したひとは母
云々 美雲
廃駅の錆びた線路や水仙花
なかの花梨
しゃがむ子のうしろ見張ってゐる水仙
石井瑩
水仙や看護学部にゆく男
ぞんぬ
鉄扉水仙花に包まれて
よぶこどり
早朝や手水盥に水仙を
安部亜喜代
水仙やひよこは軽し庭の隅
ねむり猫
野水仙島の風聴く烏骨鶏
小鳥ひすい
水仙や告解室のなまぐさし
立石神流
水仙や吾子の涙の訳を知り
さくやこのはな
縄跳びの丘に水仙運ぶ夕
栗田もとえ
水仙の香の復路にも夜の古寺
明惟久里
公団の公園に猫水仙花
宇谷風月
水仙の歎き海鳴りの応答
冬のおこじょ
荒海やふるへの止まぬ野水仙
ららら句らら
水仙やただ真直ぐな母の愛
神谷たくみ
水仙や学び続ける仲間たち
川村記陽子
口に出すべき事か水仙に問ふ
花伝
喘ぎ着く丘はひと色野水仙
余熱
謄本の束が証や野水仙
孝崎有辺
水仙やジャズが流れるカフェにいる
安寿
水仙の香りうつつへ戻る母
伊奈川富真乃
水仙の一輪あれば許しけり
ダック
水仙と朝かへすきみレクイエム
和泉穣
水仙や三分の三拍子めく
西村青夏@金カル
水仙のうつむくは恋いたみをり
こいぬ
水仙の香りの強きけふの雨
蓮香(山端直子)
退職の机に光る水仙花
大小田忍
群青の潮風あつめ野水仙
伏見丹耶
横断の生徒一礼水仙花
青柿
水仙やけふも平らかなる淡路
ふくじん
水仙のための細径岬鼻
ひろ志
ジェット音幽かに揺らぐ野水仙
じょいふるとしちゃん
調弦のラ待つ中ゆび水仙花
蕗野弥音
核兵器廃絶水仙の清ら
中原柊ニ
水仙や震災に哭く家の闇
柿司
水仙や薄日の海はまだ黒し
木ぼこやしき
芳しき水仙の露地釜の湯気
星月さやか
水仙の匂ひ拾ひて海の路
一日一笑
千の水仙たぶんあのへんがぼく
赤馬福助
水仙や誰とだつたか伊豆下田
森一平
水仙やZ世代の接し方
ノアノア
水仙の香り水難碑はしずか
みやま千樹
ここはむかし海底だつた水仙花
イサク
水仙を生けてやヨガの呼吸法
ちかひか
水仙へ隧道の風容赦無く
春雪
図書室の水仙の香や「お静かに」
木村ひむか
水仙をゆらしてみればソラソラシ
くみくまマフラー
水仙開くひかりの繭が裂けてゆく
すずしろゆき
晩年は平和な暮し雪中花
氷室茉胡
水仙やまれびと千の生きしさま
としなり
水仙や流派の違ふ義母の花器
果音
水仙よまだ私まで九人待ち
海瀬安紀子
海昏れて淋しき背中水仙花
さいたま水夢
レジ横の水仙が吾を口説くのだ
西田武
水仙生まる瓦礫浄土となりにしか
白鳥古丹
遮断機に飽きてあくびの野水仙
まこ@いつき組広ブロ俳句部
窓からは水仙のみな後頭部
川越羽流
水仙や母にはなれぬ母もゐて
ラーラ・K
水仙や無垢なる骨になりにけり
ぼたにこ
今日の凪群れて水仙咲いたから
みのる
水仙を求めて響くこだまかな
森 佳月
クリネオの黄は水仙の蕊らしい
一茶お
水仙の鉢の人権スローガン
青海也緒
水仙花ココロの凹凸を均す
恵勇
水仙花腹の第二子と嗅いでみる
ふわり子
水仙咲く誰も一人にならぬよう
あなぐまはる
爺の部屋水仙活けて曇る窓
三泊みなと
水仙ガ青果物店バケツの中
りんごのほっぺ
ただ一人夜更けのナース水仙花
さぶり
きらきらと水仙の波ふかく吸ふ
砂糖ふさこ
水仙の修道院にバス停まる
ふもふも
お寺にも異人館にも水仙花
⑦パパ@いつき組広ブロ俳句部
雨止みて柩のかをり水仙花
千代 之人
水仙のうつむく角度六度程
れんげ畑
放課後のふと水仙のひとり言
いさご眠人
水仙や僕は会社を辞めません
土井小文
水仙の香に耽溺のラブホテル
磯田省吾
水仙に触れる指から透きとおり
小沢 史
前世は沖航く白帆水仙花
うはのそら
越前より来し水仙の咲きっぷり
中島京子
引揚の息子を待つや水仙花
はるく
電線の影水仙に落ちにけり
Dr.でぶ@いつき組広ブロ俳句部
水仙やサナトリウムの青い窓
卯年のふみ
水仙やいづこの星の破裂音
登りびと
水仙や小さく背伸びする少女
城内幸江
暗緑の水面や水仙の溺死
宮武濱女
水仙や原爆ドームの透ける空
松高網代
水仙の気立ては風を甘うして
北藤詩旦
水仙の売り娘に妣の国訛り
越前岬
水仙やしづかなしづかな年忌明け
武者小路敬妙洒脱篤
水仙や古本くくり一日終へ
愛燦燦
水仙となつたか貝殻の主は
石井一草
更地にもなれぬふるさと野水仙
立部笑子
万引きの黙にささやく水仙花
彼方ひらく
水仙やまた現れし影法師
久蔵久蔵
水仙を抱いて行旅死亡人
高野きぬ
水仙はお琴の教室のかをり
ほしの有紀
水仙の横向くせなに小窓の陽
まー坊
瓦礫へと置かるる水仙や光
風慈音
岬鼻の風の硬さや野水仙
塩野谷慎吾
野球部の寮母の活ける水仙花
野ばら
水仙や眠くなる計算カード
新開ちえ
水仙や十字架めく三角点
如月ドロップ
水仙やドクターヘリの急旋回
えいぎょ
水仙や七里ヶ浜の月白し
幸
ヨネさんはいつも不機嫌野水仙
へなけん
白き香のホスピス棟の水仙花
風の鳥
水仙やナースシューズのしづかなる
剛海
水仙や犬のにこ毛はなお白し
雨霧彦@木ノ芽
全水仙照準を日に定めけり
素空
昼休みのナースのため息白水仙
佐々木のはら
1.17十七本の水仙花
淡海かこ
水仙のひかり臥所に届かざり
北代晋一
父母のなごりの手すり水仙花
文月
水仙や婚姻届受理証書
竹田むべ
水仙の芯のみ描き方忘る
大和田美信
水仙をバゲットと持ちありく朝
夏の小町
水仙咲いて人柄も佳き庭
藤鷹圓哉
妻の剪る水仙ママの挿す水仙
かむろ坂喜奈子
水仙や写真の父の若き顔
小松 眞智
水仙はしずむ覚悟を決めました
藤 雪陽
一叢の水仙石の仏どち
吾亦紅
水仙の丘散骨のふね沖へ
矢想
教卓に水仙ざわめく女生徒
平野水麦
水仙を雪の字のあるお位牌に
鯛 風
水仙や金平糖と裏声と
M・李子
橋渡り弁天堂へ水仙花
てんちょう
水仙や姉との距離がつかめない
幸田柝の音
水仙や入院の裏木戸軋み
福田みやき
研師皆失う指紋水仙花
灰色狼
水仙の綺麗な風を育ておる
松田てぃ
水仙や窓一つない家に住む
涅槃girl
再見と水仙の篭抱へけり
長谷川水素
水仙の斜め四十五度のまま
高橋寅次
一面の水仙遠回りの海
藤白月
水仙を描きて心に満つる白
ことまと
墓じまひの聲朗らかに水仙花
白プロキオン
潮風に水仙犬の鼻しとど
ペトロア
面談の教室広し水仙花
長谷川ひろし
水仙のここで何人身投げした
新蕎麦句会・凪太
水仙は狂雲集の前に生け
愚有多楽亭
家々を囲む水仙同じ揺れ
木寺 仙游
キッチンは夜の底水仙におう
秋野茜
喪の家を遠巻きにして水仙花
酔下弦
水仙や玻璃の花瓶の直方体
ゆすらご
否という錆びたはさみを水仙花
オキザリス
水仙のまづは香りを朝まだき
まあぶる
ひしゃげたるガードレールや水仙花
鈴木之之
半島の揺るるが如し野水仙
川岡すえよし
墓誌の書は吉備真備か水仙花
森脩平
曇天の爆音猛し野水仙
重夫
勤行に揺れるつくばい水仙花
三水
水仙の香をとじこめて出棺す
国東町子
懇談は作法室です水仙花
でんでん琴女
ほこ天の銀座路傍の水仙花
斗三木童
水仙の横ひた走る補欠部員
快晴ノセカイ
ぶつてやろうか野水仙束にして
日々拓人
水仙や母留守の日の朝ごはん
ツユマメ末っ子9歳@いつき組広ブロ俳句部
水仙や売り看板の別荘地
ツユマメ@いつき組広ブロ俳句部
まつ更な空のかほりや水仙花
蜥蜴の尻尾
水仙やあと一キロの給水所
海峯企鵝
清貧に生きぬ仄と水仙の香
岡山小鞠
自転車が煽る香りや野水仙
きべし
水仙ひとつごめんと言ってしまう
京あられたけむら
水仙や清しく伸ばす我が背骨
霞山旅
彰義隊を匿ひし寺水仙花
とんぼ
水仙や津波に消えし母の庭
楽市
水仙やラッパの練習十五分
いちご大福
水仙よ明日には歌いだす気配
あたなごっち
文机に水仙生けて書く手紙
ゆみづき
水仙はきっとおしゃべり線路わき
ピアニシモ
水仙や何個の顔を持っている
瑞鬼羅
四十五度甘く優しく水仙花
月見草
床の間の水仙2・五金王手
福井三水低
水仙の香も来て越前駅ピアノ
吟 梵
暗い土一本の水仙一つの明かり
冥界神ハデス
水仙や村の老爺の一家言
山川腎茶
水仙の風と少女の口笛と
英子
校庭に水仙暴力隠されて
天の川ーズ ひこぼし
寵姫は斬らる明けて水仙にほひたつ
靫草子
水仙のひかりすべてをはじく白
みづちみわ
水仙や愚者ゆく崖の先細り
清永ゆうこ
水仙が群れて防災無線佇つ
月岡方円
痛さうに切られて髪も水仙も
夏湖乃
うねる水仙群吹雪のごとかほり
中島 真珠
水仙に雨週末の夜は独り
つきのひと
蕊の底小さき湖あり水仙花
いつか
水仙や告知無く消ゆ画材店
土橋胡翔
水仙や爪研ぐ猫の耳に傷
なつめモコ
うつ向きて香りを隠す野水仙
おぐら徳
たれ置きし水仙の束御水屋に
雪井苑生
喪ごころをたたみつくして水仙花
吉谷地由子
水仙の畦には触れぬバックフォー
椋本望生
放つ矢のするどく水仙はそこに
ヒマラヤで平謝り
水仙やとむらひのかたちの波紋
瓦すずめ
をんなども労りあふや水仙花
霜田あゆ美
水仙や鏡に放射状の罅
久保田A
水仙は異国のみづのかたちめく
藤田ゆきまち
水仙が私のこと嫌ひと言つた
ひねもす
水仙や内定の報墓前にて
山本 マユミ
水仙の尚青々として嫌い
羽織茶屋
水仙の音符はすべて高いおと
杏是りゐ菜
水仙になってみたけど寂しかった
どいつ薔芭
ブルージュや尼僧の庭の水仙花
かんこ鳥
星となる選択肢なく水仙花
ひでやん
水仙や尾翼象る鎮魂碑
池之端モルト
水仙もベンチもあつてイマジンで
七瀬ゆきこ
退勤の先輩手提げには水仙
梵庸子
校門に墓の匂ひの水仙花
秀田狢
鼻先に触れた水仙まだ香る
空流峰山
理科室のフラスコ挿さる水仙花
森爺
澄んだ目のメデューサ水仙見ていいか
しろねこ
めんだうなこと知らんぷり水仙花
ゆうま
初公判胸ポケットの水仙花
村瀬っち
水仙や母ありし日の畳紙
村上優貴
水仙やオーの口したコーラス部
まりい@木ノ芽
砲台の熱奪ふ風野水仙
独星
野水仙読経かき消す怒濤かな
中里 凜
緘黙の椅子はひやりと水仙花
蓮花麻耶
水仙に勝馬券添え棺閉じる
定吉
一輪の水仙の窓夜の飯場
羊似妃
水仙の風清し早退の土手
鶴木綿
すいせんの馨りや海を寝かさんと
平良嘉列乙
水仙にことわり拾うボールかな
四丁目
姉妹とも寡婦となりけり水仙花
りう女
水仙のひかり手話の指綺麗
天陽ゆう
水仙やシャンプー台のきみの声
小山晃
水仙のあくびソルフェージュがつたがた
石浜西夏
水仙や荒野に還る母の畑
中根由起子
水仙を見て噴き上げる油田見て
新右衛門
水仙やうつつへ戻すピアノのC
孔明
水仙や現場へ向かふヘリの音
野狸彦
水盤の黒きを律す水仙よ
山羊座の千賀子
水仙の白波打つや千枚田
比良山
研ぎあげる剖検のメス水仙花
星埜黴円
生きなくちゃだめ水仙がまだ白い
夏野あゆね
水仙は震え海底噴火の夜
山城道霞
水仙や最終選考の結果
杵築きい
風捨つる潮目境や野水仙
すがりとおる
水仙を強くて細い線で描く
楽花生
激戦の島よ群立つ水仙よ
杜まお実
住人の居ない貸家の水仙花
ヤヒロ
水仙の左の花は慈悲の相
久森ぎんう
水仙の群へバイクと風の群
中島走吟
水仙やまつすぐ書いてゆく写経
宥光
水仙や今日は聴きたいラブソング
渥美こぶこ
老犬に生きてゐる価値水仙花
蒼鳩 薫
詰まらない失敗水仙を買う
白薔薇
水仙へひかりの触るる淡き音
関津祐花
水仙の畑の先に原発塔
相模の仙人
水仙や墨汁を寄せつけぬ白
KII
背もたれの硬し水仙臭ふ歯科
もりさわ
水仙やボール遊びは止めておく
あゆか
水仙や部活最後のこの一射
日向こるり
水仙やサーカスと云ふ名の広場
瀬央ありさ
母辿る考への道に水仙花
林 和寿
人生のこたえ合わせや水仙花
このみ杏仁
絵の売れて水仙たちの嫉妬かな
まんぷく
水仙の花冠に座る海の星
榊昭広
水仙や贅沢品はこればかり
はまお
水仙へ傾ぐ足場や津波の国
和季
海鳴りに混じる一閃雪中花
安井コスモス
日の当たる石段ごとに水仙花
千の葉
玄関の水仙の香にマトリョーシカ
澄海まさと
水仙はゆれる劇薬嗅ぐように
青蜥蜴
差し伸ばす妃の首のごとき水仙
トポル
水仙が見慣れた夢で匂いだす
ちゃうりん
水仙や足崩す妾の眉間
下條ちりり
水仙や作務のひとつに開く窓
ベーグル
今日もまた水仙貰ってきたのか
宇田建
居残りの吾と先生と水仙花
向原かは
雪中花モデル時代の写真捨つ
かつたろー。
水仙の群れて香りて漁師町
伊藤順女
水仙に満天の星と潮騒
むじーじ
水仙をもて国境を主張せり
真崎正樹
自画像の自我よ水仙一輪よ
おきいふ
潮騒の角をまるくす水仙は
山香ばし
雲昏き沖は白浪水仙花
石塚彩楓
水仙の花ある環状交差点
藤井赤童子
水仙や汽笛も人も荒びやすく
蘭丸結動
朝刊のビニルひかりは水仙へ
海野碧
水仙生まる月の薄皮剥ぐやうに
髙田祥聖
水仙の音は大人に聞こえない
雷紋
右頬を指先触るる水仙花
亀の
水仙の横向くままにウ音便
真喜王
水仙や廃虚の島へ向かふ船
由づる
水仙を抱く号外かぐはしく
暖井むゆき
手術後の電光眩し水仙よ
紀杏里
水仙やコギーのあくび知らんふり
海音寺ジョー
傷創と呼ぶにはしろく水仙花
青田奈央
水仙にむせる「見えない配達夫」
富佐野ほろよい
水仙花灯台守を称へけり
山村立歩
水仙と父の写真と鴎外と
福田かな子
水仙や白富士望む貴賓室
たま走哉
水仙や心が無い方の私
詠頃
水仙の抑揚波紋なき水面
田中勲
水仙の鼻をつく香や不穏なり
はまゆう
水仙や引き返すのもありですか
石橋青蛙
野水仙蛸の干物の揺るる島
安春
水仙や廃坑道にかつて銀
也和
水仙やダム湖の水の青緑
西村小市
水仙や今も一人であの家で
ほしのあお
水仙やじいじがくれるハッカ飴
季切少楽@いつき組広ブロ俳句部
駐車場の狭い銀行水仙花
真冬峰
鎮魂歌ソプラノは水仙の花
直
水仙を剪り立ち上がる高さかな
朱契
辞表置く一輪かおる野水仙
小川さゆみ
水仙に水仙凭れつたはりぬ
大塚迷路
水仙や「大丈夫」てふ拒みぐせ
はなあかり
水仙や活断層にずれし坂
粋田化石
水仙や時は朝より始まりぬ
世良日守
錆ふかき廃校水仙あかるくす
山田菫舎
昏睡の子のかたわらの水仙花
一走人
五線譜の捩れて水仙の香り
広瀬 康
水仙や転校生は釜山から
新城典午
水仙や卒論書けば文学士
津軽わさお
水仙や消毒臭きナースの手
小笹いのり
手向くれば水仙の香に触るる海
いさな歌鈴
切り口のひかりのびたり野水仙
戸口のふっこ
水仙をこんな所に植ゑて逝く
寺尾当卯
三ツ石のしめ縄新た野水仙
小倉あんこ
迷ひなき素描の線や水仙花
樹朋
好きな香の父と真白き水仙と
千原 十吾
水仙花眠る老女の脈を診る
桃花@いつき組俳句迷子の会
水仙や胎児の心拍ぱくぱくと
紀友梨
ジグザグに座る教室水仙花
影山らてん
水仙や千の水兵眠る海
福良ちどり
吸うているのか吐いているのか水仙
大熊猫@四句八句
地図を何せむ水仙の鳴る方へ
優木ごまヲ
水仙やまつこと曇りのなき鏡
月影の桃
水仙や余白をヨハンシュトラウス
岸来夢
水仙や根岸の庭に律と子規
野々原ラピ
水仙の夜の素振りに揺れてをり
清水祥月
水仙の窓辺リストのピアノ曲
井納蒼求
水仙とプール釣り場の救命衣
大紀直家
水仙の隣りの席は予約済
研知句詩@いつき組広ブロ俳句部
ひと鉢の水仙不仲さうな向き
ふるてい
飛行機や千葉の水仙空を見ず
睦月くらげ
屠殺場へ水仙の香を抱きつつ
柳絮
太秦の褪せしメガホン水仙花
常磐 はぜ
こゝより私道立て札囲む水仙花
あなうさぎ
水仙や大人しいのはわるいこと
平としまる
水仙を推しに挟むやグラビア誌
夜野百幸
水仙や五線つまびく如き記譜
松山めゐ
水仙やジムノペディのオルゴール
樋口滑瓢
水仙は地よりうまれて地がきらひ
中田ひで
アクリル板越しの祖父母と水仙花
荒木俊充
海白く崖の水仙なほ白く
クロまま
全雲量八割も“晴れ”水仙咲む
高尾里甫
水仙の帰路や浪人決定す
福本巴亜人
たばこ屋のなごりの小窓水仙花
谷山みつこ
水仙やゲラの赤消しまだ半分
剣橋こじ
窓際の水仙に待つ遅筆かな
多々良海月
水仙の冷えミカエルの無表情
足立智美
水仙や毎日メール来て孤独
佐藤志祐
水仙やパナマ船籍すれ違ふ
伊予吟会 宵嵐
水仙やダビデの星の哀しき青
夏風かをる
ガーデンテラスに水仙のある家
まるかじり
球場の喇叭の漏れる水仙花
菊池洋勝
動かさぬやうに水仙への水やり
藤咲大地
水仙の匂ひて戦車基地を行く
新濃 健
水仙切るデイサービスの母初日
まぐのりあ@蚊帳のなか
はとバスを見送る水仙塀の側
千曜 桜
霧笛とも万の水仙吠ゆるとも
龍田山門
水仙や修論を手に初学会
ヅラじゃない
水仙や海辺の小さき診療所
笑松
水仙や眞子様は今一人立ち
宗本智之
水仙の支ふる雪を飲ましやる
西川由野
切り捨てることもできずに水仙花
星乃ぽっち
潮風に心の鎧水仙花
リカ
水仙の蕊萎びゆく漁村の灯
成瀬源三
水仙に触れて静脈の透き通る
白井 佐登志
曇天に水仙の香の沈殿す
青野遊飛@蚊帳のなか
ロシアンルーレット水仙はハズレ
仁山かえる
水仙や名曲喫茶閉店す
火炎幸彦
赤文字の飲料不適水仙花
稲畑とりまる
水仙や開会式を待つ選手
田辺ふみ
托鉢や経さびさびと野水仙
ちりちり芥
検閲は朱し水仙花は潔し
げばげば
水仙を束ね光の剣とす
テツコ@第二まる安
水仙の束とけば花ふるえつつ
小林番茶
水仙や駒箱に駒仕舞われり
旺上林加
水仙や磁石の赤の揺れる方
吉野川
水仙やもう沢山な都なり
青き銀椀
水仙に噎せて美僧に慕はれて
堀口 房水
手折られし水仙なほも発光す
くりでん
朝練の10kmに水仙揺るる
長谷機械児
水仙や構え静かに突く拳
昇華
一島の要塞跡や水仙花
君島笑夢
水仙や教会の塔高々と
久留里61
老猫の白湯のむ音や水仙花
北山 烏兎
この場所を忘れないよう野水仙
瀬戸ティーダ
半ばより折れ水仙は星を知る
黒子
越えられぬ鉄条網や野水仙
新多
水仙や雨情旧居の古硝子
てまり
水仙や満濃池の道すがら
小田和子
水仙を抱へゑまふや吾が遺影
遠山比々き
ハモニカの子や水仙の夜をファファファ
豆闌
エスカレーターで下ろす水仙上る香よ
羽衣
水仙の匂へる真夜の仏間から
Kかれん
ほんたうのことは言はぬ子水仙花
横縞
水仙や百に一つは後ろ向き
浪速の蟹造
水仙のむく方向が散歩道
ゆかりん
頭痛薬効かぬ水仙俯かぬ
小豆白虎
白杖のアレグレットや野水仙
板柿せっか
水仙やモディリアーニ目を描かぬまま
羽沖
ご自由にお切り下さい水仙は
中村笙平
海鳴りや風捨て崎の野水仙
かん かんし
玄関に水仙の香の実家かな
緒方朋子
まほろばの水仙の香や良き匂い
野中泰風
水仙にさわらぬやうに潮荒ぶ
種種番外
水仙を想い出とする訃の電話
みやかわけい子
「白獅子」といふ水仙の群れのあり
加世堂魯幸
水仙のひとかたまりや同窓会
かなえの
水仙やドッチボールが当たりをり
文月あつみ
傷ついてないふり水仙を活けて
深山むらさき
水仙や今日も白紙のメッセージ
空木眠兎
水仙の見る川底の裏は空
叶田屋
水仙や学舎へ続く石畳
どみ どみそ
水仙や団地の白き灯り四つ
咲元無有
水仙や学年主任と目が合わぬ
ももたもも
水仙のゆれて雨戸のささくれて
すずさん
水仙の白極まりてたじろかず
山口雀昭
教卓へ水仙ふだん内気な子
戸部紅屑
文机の作家気分や水仙花
そうま純香
水仙を生け毛筆を新調す
せいしゅう
水仙の香やあの人は母ならん
一井蝸牛
黎明の水辺に還す雪中花
松井くろ
水仙の首きこきこと一輪車
葵新吾
水仙の海鳴りを聞く角度かな
若井柳児
水仙や時間は前に進むだけ
阿々田幸汰
全焼の視界の隅の水仙よ
梓弓
見開かれ水仙に何視えている
稗田鈴二郎
水仙が見ていた事の一部始終
アンサトウ
ペアグラスだったブルーは水仙挿す
苺井千恵
水仙や雲なき空をドクターヘリ
森中ことり
水仙や果たてに有りし生と死と
リーガル海苔助
水仙を挿して短詩の現住所
酒井おかわり
徒歩八里水仙と膝笑笑ふ
乙華散
水仙や会ひたいけれど会はぬ人
可笑式
水仙や巻き新聞に新市長
ねずみ男
水仙と潮の香ほのか婦人会
芍薬
水仙やソプラニスタの放つ色
多事
色鬼や白の水仙は結界
る・こんと
水仙やリストカットの跡の脈
ダンサーU-KI
水仙やひやりと重き花鋏
富山の露玉
水仙を剪りて名のなき夜に入る
くま鶉
流人墓怒濤の碕へ野水仙
岩橋春海
ヘレンドもマイセンも好き水仙花
どかてい
水仙や太極拳の息遣ひ
誠馬ノマド
水仙や明日を誓ふクリニック
28あずきち
水仙花説明つかぬことおほし
陽光
シルクロードゆく水仙の眠り濃き
つるつるつるりん
水仙や臥して一人の保健室
田村利平
親権は手放しません水仙花
佐藤綉綉
酌み交はさるるドライマティーニ雪中花
TAKO焼子
水仙や老舗旅館の灯のほのか
どくだみ茶
うつむく水仙あおむく水仙空青し
オサカナクッション
廃坑の島は正面水仙まつり
清白真冬
沈黙に水仙の香捩ぢ寄り来
えむさい
水仙や見合いの席をすっと立ち
庄野 酢飯
石垣の中断の訳水仙花
川村湖雪
水仙は白く母亡き夜は黯く
山田怠洋
プライドは哀しからずや水仙花
空魚
雑草ぶる母水仙は折れやすい
花紋
水仙が満開ですと案内さる
紫小寿々
水仙や諍い常に青黒く
理酔
水仙を選んだ人が犯人です
ぐでたまご
水仙やカナリヤのゐた部屋の窓
野地垂木
水仙のくるぶし辺りが欠けておる
白
水仙よ曲がったままのガードレール
坊 いち坊
そんなひとゐないよと水仙はいふ
日出時計
水仙は嫌いひとりの長き午後
えりべり
水仙と同じ高さの恋でした
千暁
水仙を一輪挿しへ保健室
野の花 誉茂子
水仙戦ぐ朝練のシャトルラン
朝月沙都子
水仙を踏んで解体我が母校
宗平 圭司
軽き茎切ればこの水仙の匂い
二重格子
水仙やラットのケージ交換す
ミセウ愛
次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!
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