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DIARY

季語深耕部 byハイポニスト

2025.07.28お便り

兼題「青田」に関するお便りを紹介します。

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●季語六角成分図「青田」より。傍題:青田風、青田波、青田道、青田面、青田時、青田売(視覚)青々と揺れる稲、田んぼの広がり、あぜ道、用水路、遠くの山々や里山、青空。日本家屋、軽トラック、線路、新幹線、車窓。(嗅覚)土の濃厚な匂い、水の匂い、草の匂い。(聴覚)稲の葉擦れ。さらさら、さーっ。鳥の声、水の音。(触覚)吹き渡る風、暑さ、強い日差し。(味覚)なし。(連想力)清々しさ、広大さ。収穫への期待。地名、故郷、国土保全。★稲が青々と育つ田園の風景。視覚が強く、嗅覚、聴覚、触覚、連想力もバランスよくあります。★角川歳時記には、「風が吹き渡ると稲が揺れ、見るからに清々しい」とあります。基本季語五〇〇選(山本健吉)には「田植以後の田を言い、植えて後しばらくは「植田」「五月田」の語がふさわしい。その後稲が成長して、まだ穂が出るに到らない頃が「青田」である。/夏の田園の日本を代表する美しくすがすがしい風景である」とあります。清々しさが大きなキーワードでしょうか。★青田を見ると、あぁ日本って美しいなぁ、と思います。多くの方にとって原風景、故郷の風景と言えるのではないでしょうか。それだけに、平凡なふるさと賛歌にならないよう注意したいです。例句を見ていると、具体的な地名や山の名などを詠み込んだ句が多かったです。地理の季語、ということを忘れずに詠みたいですね。★好きな句「青田中信濃の踏切唄ふごとし 大串章」「千枚の青田 渚になだれ入る 佐藤春夫」

/碧西里

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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。

写真タイトル:松山城二之丸史跡庭園

写真参照元:https://www.iyokannet.jp/photo

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