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DIARY

季語深耕部 byハイポニスト②

2022.10.25お便り

兼題「芒」に関する季語の考察や体験をお寄せいただきました。
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●仕事の帰りに一本切って持ち帰りました。芒を持ち帰った頃は、「青芒」から「芒」になっていく頃合いでした。◎視覚:一本の芒の全体像としてはひょろ長い(2メートルくらい)。葉は線形で緩くしなり、長さは50センチくらいはある。花穂は私がとってきたものは垂れ始めており、動物の尾のようで、「尾花」というのに妙に納得。花穂をさらに細かく見ると、小さな穂が連なっているのがわかり、この集合体が大きな花穂を作っているとわかる。また、小穂の先端には棘、いわゆる「ノギ(芒)」がある。近付くとノギが黄色に近くとも、穂そのものはまだ緑色中心だったり、ノギの一部が暗い暗い赤みを帯びていた。一方、ぐんぐん背が伸びて勢いがある青芒は、よりツンと葉が立って、花穂も直立に近い状態でノギがあまり目立たない。薄原、薄野となるとより広い光景となる。芒を切って持って帰った二・三日後には同じ場所が、青芒から芒に覆われている光景に様変わりしていた。◎聴覚:芒を切るときに、踏み込むことでの、葉擦れの音がした。また、切る際にごく小さく何かが爆ぜるような音がした。花穂が揺れる程度の風が吹いていても、ざわつきがあまり目立たなかったのが印象的。◎触覚:花穂についてはそっと触れるとこそばゆい感じ。握ると柔らかく、犬の尻尾をやさしく手で包んだような感触。茎は意外なくらいに硬さがあり、指で押しつぶすにはストローを押しつぶすより力が必要。簡単には手折ることはできない。鋏がなければ捻じ切らないといけない頑丈さがある。◎嗅覚:花穂や茎から特別に香りを感じることはなかった。茎を切った断面や葉を折った場所から草刈りの後のような青臭さはしたが、芒独特という感じではない。◎連想:芒は株で増えていく。その株が増えるのには時間がかかるそうで、背が高くなって野となり草原になり、やがて森林になっていくそう。例えば、人が森林を拓き、営み、いつか離れ、荒れ野となって芒が生えて……自然への回帰や、無常。芒が生えるほどの荒廃を迎える、人間から見ての悲しさや寂しさはあるかと思います。とはいえ、この辺りは類想の王道でしょう。自分も投句しつつ、どんなに素敵な芒に出会えるか、楽しみにしております。/千代 之人
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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。

写真タイトル ひみつジャナイ基地
写真参照元 https://dogo.jp/download

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