俳句の音数と漢字の読みについての、お悩みを紹介します。
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●俳句の中の漢字は殆ど訓読みを使用している様ですけど、字数を合わせるのに音読み表記で詠んでも良いのでしょうか? 音読みだと日常的な言い回しで無い。音読みの入った重箱読み等は普段自然に使っているので良いと思います。どんな時音読みが可なのか教えてください。/渡邉 まつぼっけ
●お世話になります。以前から疑問に思っている漢字の読み方についての質問です。「屍」と言う漢字は辞書では「音読み シ」、「訓読み しかばね・ かばね」とあります。例句から「シ」と読むのではないかという句を拾いました。実際の発音は「シ」、「しかばね、かばね」のどちらでしょうか?「シ」だとしたら一般的な用法ではないのでしょうか? 教えていただけると嬉しいです。/樫の木
【樫の木さんから届いた「シ」と読むのではないかという例句】
「蟷螂の一枚の屍のうすみどり 古舘曹人」「しののめや蝉の屍はこぶ舟はまだ 丸山海道」「オポチュニストと蝉の屍あまた草田男死す 齊藤美規」「易水に鳥の屍またぐ凍りをり 能村登四郎」「鉛筆で火蛾の屍除くる貧詩人 上田五千石」「花ぐるみ屍を燃やす木を樵りおり 八木三日女」「蚊姥の屍を掃くかくも微力かな 鈴木鷹夫」「我れの掌に冬の蜂の屍盧遮那仏 和田耕三郎」「寒鴉犬の屍を食ふ飛鳥村 有馬朗人」
「知命砂丘風紋翅ひろげゐる揚羽の屍 山口草堂」「山河の雪景色なる鶫の屍 斉藤美規」「子雀の屍をほの白き手がすくふ 鈴木鷹夫」「暖冬の淵這ひあがる屍のたぐひ 中原道夫」「貞節をはみだす蝶の屍が一つ 増田まさみ」「抱き納む屍は冷くて夏暁かな 飯田蛇笏」「冬蜂の屍や伸びるだけ足を伸ばし 今瀬剛一」「爐塞ぎや玉蟲の屍をまきぞへに 塚本邦雄」
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写真タイトル 浄土寺(俳句ポストを置いています)