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DIARY

季語深耕部 byハイポニスト

2023.04.24お便り

兼題「花冷」に関するお便りを紹介します。

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●歳時記を引き、「花冷」を調べました。

☆角川大歳時記(2006年版):桜が咲き、もうすっかり春と思っていると、思いがけなく薄ら寒い日が戻ってきて驚くことがある。こんな寒さを花冷えとよぶ。☆新歳時記:四月には寒さのぶりかえしはほとんどなくなるが、下旬まで、ときおり急に冷え込むことがある。桜の花が咲いている頃なので、花冷えという。(中略)花が咲いていなくとも四月頃の冷えを花冷えというが、花のころの気候を鋭くうつくしく捉えた……。花冷えとは、暖かな花時を迎えた時期の、急な冷え込みの落差と考えました。気候を示す季語ながら、桜の花のイメージもあるのが、この季語の特徴と言えそうです。ソメイヨシノなら白っぽいし、カワヅザクラならより鮮やかなピンク色。品種によって随分色合いは違います。地方によっては花が散ってしまっていたり、あまり咲いてない地方もありそう。目に見える天候としては冷たい風が強くなったり雨や雪が降るかもしれませんが、こうなってくると「花冷」以外の天文季語を使った方が良くなりそうです。花のイメージはあるけれど、あくまで冷えに主体があるかと考えます。仄かな花の匂いに合わせて「急に冷えたからこその、なんらかの(清冽な)嗅覚刺激」がある、時候の季語だと感じました。/千代 之人

●家藤先生、夏井先生、いつも楽しく学んでおります。さて、今回の兼題「花冷え」ですが、歳時記を拝見すると3月下旬から4月上旬とのこと。3月下旬から4月上旬という「花冷え」の頃は「雪」がまだあるので、句に織り込もうか悩みましたが、季重なりになるので、躊躇しております。ところで、「花冷え」という言葉は、日本酒の燗や冷やの温度の一つだそうです。季語を調べて知った発見でした。/小田嶋隅雀

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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。


写真タイトル 松山城


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