着々と俳句の筋力がついていますね。実体験は強い!
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●夏井先生、家藤先生、毎月膨大な数の投句を見て頂き、ありがとうございます。今回、兼題「寒卵」の投句で、家藤正人先生に選評を頂いたことで再確認できた事。それは「俳句はやはり実体験が大切なんだなぁ。」と言う事です。今回詠んだのは、大好きだったマラソンを題材にした句。肌に滴る汗も終盤には乾ききり、やがてシャツに白く塩として浮きあがってくる。35キロ地点を過ぎると、体は一気にへとへとに。しかし残る最後の気力を振り絞って走り続け、42.195キロの最後の195メートルはもう一歩も進めぬという状況。でも、どこにそんな力が残っていたのか歯を食いしばり一歩一歩、前へ前へ。最後は胸を張ってのゴール。不思議なことに、ゴール後にはまたマラソンを走りたい、走ろうと言う気持ちに変わっている。冬のシーズンにコツコツとトレーニングを積み重ね、42.195キロを走りきる体力と気力を養う。寒卵に秘められた力はまさにそんなマラソンランナーの姿そのものであるような気がして、取り合わせました。悪性リンパ腫になるまで、毎年のように走ったマラソン。その時の実体験があればこそ、この句が詠めたような気がします。/杉崎拙訓
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初級者投句欄の選者は家藤正人さん。月曜日はたくさんの投句データの中から上達へのヒントを掲載。金曜Pick Upでは、選評を添え作品の魅力を伝えてくれています。
※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。
写真タイトル 北条鯛めし