お便りを紹介します。
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●ここへ来て、ようやくと云うか、やっとと云うか、しみじみと分かったことがあります。それは「俳句とは究極のダイエットだ」ということです。人は体重が増えたら健康のために誰もが体重を減らそうとします。無駄な脂肪を無くし、無駄な筋肉を削いで、本当に必要なものだけで肉体を作ろうとします。このとき、肉体にとって何が無駄で、何が必要なのかを厳密に分析し、正しく知らなければ、どんな努力をしたところで、それこそ無駄な努力となります。「俳句は説明するな、言わずもがなを言うな」、「俳句は曖昧を避けろ、情景を的確に伝えろ、心情は直接言葉にするな」と言われます。それは全て「俳句は無駄な言葉を捨てて、本当に必要な言葉だけを的確に選び、その順序を間違えるな」ということなのです。これは素人俳人にとって、多くの人が分かっているようでいて、本当は分かっていない一番のことだと思います。より良く伝えたいために、「似たような言葉を重ねる、幾つもの事柄を詰め込む、動詞を多用する、手っ取り早く形容詞を入れ込む、心情・感情を言葉にする、疑問から答えまでを一句に詰め込む」、こういうことを私も含め、みんなが知らず知らずのうちにやってしまっているのです。人間は分かっていることと、出来ることとは違うのです。他人に言われてみれば「そうか」と思うのが、まさに素人の素人たる所以で、これが身に沁み込んで、むしろ無意識のうちにできるようになれば、それこそプロなのでしょう。これは何も俳句に限らずどんな世界でも言えることだと思います。/佐藤烏有
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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。
写真タイトル:松山市野球歴史資料館 の・ボールミュージアム
写真参照元:いよ観ネット