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DIARY

季語深耕部 byハイポニスト

2023.12.25お便り

メリークリスマス! 兼題「霜」に関するお便りを紹介します。

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●今回の兼題「霜」。『角川俳句大歳時記 冬』には「晴れた寒夜、空気中の水蒸気が放射冷却により冷え、地面や物に触れて、その表面についた氷」とありました。「放射冷却」と言えば、冬場の天気予報で良く聞く言葉ですが、いざ問われるとよく知らないので、放射冷却を調べることから今回の季語深耕は始まりました。「(何かが冷気を)放射し、あたりを冷却する」のかと思っていましたが、例えば地面が熱を放って地面そのものが冷える現象、いわば何かの物体が外へ熱を出して冷めることが放射冷却だと、学び直しました(電磁波がどうとかいう知識も得ましたが、ここでは置いておきます)。季語を調べることで得られる知識があるものだと感心しました。冬場、日中、お日様に温められた地面や地物(樹木、岩石などの自然物、建物や車など人工物、地上にあるすべての物)が夜を迎えてどんどん冷えていく。この時、周りにある空気の水分も凍り、くっつく。これが霜。霜の出来る条件としては、日中晴れていること、風が微風から無風であること、雲ができない程度に乾燥している、といった条件が挙げられます。たったこれだけ調べるだけでも、晴天、乾燥、微風とか無風といった、霜と取り合わせられそうなキーワードが出てきました。無論、冬の季語ですから、冷たさとか寒さも伴うはずです。季語について、良く知らないことだと素直に認めて調べ直すだけでも、句に出来そうなキーワードや、あるいは、「これらは類想ではないか?」と思える言葉に出会えたと思います。これだけでも、季語を深く考えるのって面白いと思った次第です。今後も句作の傍ら、季語深耕を続けていけたら、と思います。よろしくお願いします。/千代 之人

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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。


写真タイトル:gallery_bansui 萬翠荘の内観

写真参照元:https://matsuyama-sightseeing.com/media/gallery/

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