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DIARY

季語深耕部 byハイポニスト②

2024.09.24お便り

兼題「八月」に関するお便りを紹介します。
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●俳句ポストの2024年8月19日〆切の兼題は「八月」です。私は、2006年版の『角川俳句大歳時記』と河出書房新社の『新歳時記』をよく頼りますので、それぞれから「八月」について引用してみます。「世間一般では夏の印象が強い。しかし、立秋以後の気候の変化を敏感に捉えること」(角川俳句大歳時記)「夏の盛りでありながら、まさに絶頂を越えたところがあって、秋への移りが次第に感じられてくる」(新歳時記)これらの記述を見ると、夏の盛りに身を置きながらも、季節が秋へと進んでいく兆しを見つけられるのが「八月」なのかな、と思えます。この一方、夏井いつき俳句チャンネルの〈【季語】「八月」という季語を分析してみましょう〉でヒロシマ・ナガサキ・終戦、そういった例が挙げられている通り、俳句ポスト365の「募集中の兼題」へのコメントを引用すると、八月とは心的に「微妙な陰影をまとった」季語だそうです。「八月」とは措辞次第で、「生死」「戦争」といった人的に大きなテーマに触れられるそんな季語なのでしょう。一番大事なことは「自分にとっての八月とは何だろうか」と振り返ることではないでしょうか(実際、振り返って考えたら膨大な文章となったので、割愛しました)。自分にとってこの季語とは?という思いは、今回に限らず兼題をいただいた時にいつも抱く思いです。「お前にとって季語『夏休』とはどんなもの?」「お前にとって季語『薄暑』とは?」と、季語がナイフになって喉元に迫ってくる感じがするのです。私は季語を畏れますし、今回は特にこの思いが強かったです。一方、自分の句はさておき、どんな八月を皆さんは経験し、句にしたのか。とても楽しみに結果発表を待たせていただくこととします。 /千代 之人
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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。

写真タイトル:一番町交差点

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