俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2018年10月18日週の兼題

重ね着

【曜日ごとに結果を公開中】

【優秀句】

  • 重ね着て江戸川乱歩三冊目

    紫檀豆蔵

  • 重ね着し病の顔を小さくする

    村上優貴

  • 腎石の一つ動ひて重ね着す

    宵待草

  • 重ね着る森の匂いが迫り来る

    コナラ

  • 重ね着や妣の亥首を受け継ぎて

    すずめ

  • かさねぎやもうおかあちゃんしつこいよ

    ゆいのすけ3さい

  • 重ね着の庵主テキーラの空瓶

    伊予吟会宵嵐

  • 重ね着を解きてポン酢の買ひ忘れ

    末尾波世遠

  • 重ね着の母の指から紙の鶴

    松茶

  • 重ね着のほのぼのと火を足すやうに

    牟礼あおい

  • 登下校重ね着してもさびついて

    雨夜猫

  • 重ね着し清廉な士と時太鼓

    ジャンボの勝ち

  • ボロ布の重ね着にあるダビデ星

    相沢はつみ

  • 重ね着の逃げも隠れもするわたし

    青萄

  • 重ね着の眼うつろに居留守かな

    みなと

  • 眠らない街を重ね着して帰る

    天津飯

  • 切れのある手旗厚着の警備員

    蝋梅とちる

  • 重ね着や丹後の国の股覗き

    よぶこどり

  • 重機ぢゅどどど重ね着の警備員

    播磨陽子

  • 重ね着のバンジージャンプの未だ揺れる

    内藤羊皐

  • 重ね着の鉄人二十八号飛べず

    風峰

  • 重ね着の下に入れ墨老漁師

    栄魚

  • 厚着してインタビュー受く和光前

    朶美子(えみこ)

  • キャラメルのとける時間を厚着して

    一刀斎嘉平

  • 重ね着て沙翁の科白となえをり

    麦吉

  • 傘寿の身を重ね着の色目に収む

    藪椿@木ノ芽

  • 重ね着に以後は動かぬ覚悟あり

    蓮華寺

  • 重ね着の下から龍の髭やら眼やら

    きゅうもん@木ノ芽

  • 生家てふ重ね着をして行くところ

  • 重ね着て行く僕重ね着て待つ君

    うどまじゅ

  • 重ね着の子のこっくりと行儀よく

    ねぎみそ

  • 重ね着し街のゆつくり老いにけり

    福蔵

  • 重ね着の妻ころころと身籠れる

    海猫

  • 重ね着や屋台で歌う応援歌

    風間昭彦

  • 重ね着や今朝の筑波の晴れ渡る

    山本力

  • 重ね着の心臓にあるアップリケ

    桃猫雪子

  • 重ね着の背中の震ふ主よ、主よ

    亀田荒太

  • 重ね着に歳の差見えて雲走る

    山裾都

  • 重ね着や羊水に浮く児の鼓動

    育由

  • 重ね着て裸婦画てこてこ修復す

    あまぶー

  • 重ね着のおんなアキレス腱細し

    善多丸

  • 重ね着の夜の匂ひの帰宅する

    ふじこ

  • ショーウィンドウ重ね着の老婆また映る

    真繍

  • ドアノブを押す重ね着の気合かな

    ふじこ

  • 重ね着や大叔母常に若作り

    遥明

  • 重ね着や漱石山房の跡地

    志保川有

  • 重ね着し夜来の雨を聞きてをり

    徳永北道

  • 重ね着や猫の弔い三万円

    小倉あんこ

  • 重ね着の分少しだけ人みしり

    つぎがい

  • 岩木嶺も吾も白色重ね着て

    篠田ピンク

  • 寂しけりゃ重ね着たんとしなさいや

    渓湖

  • 指先はナイフのごとし重ね着る

    朱夏A

  • 重ね着やひとつ単位をあきらめて

    朱夏A

  • 風の子と言う父厚着させる母

    有瀬こうこ

  • 重ね着のくるぶしだけは見えており

    三子

  • 重ね着ておしら神めく夜更けかな

    なみはやらんる

  • 自治会の混迷見越す厚着かな

    瀬々葱坊主

  • 重ね着や筑波の山の清々し

    江里口泰然

  • 聖堂の厚着を割つて花嫁ゆく

    亀田荒太

  • 重ね着や氷生まるる音を聞く

    斎乃雪

  • 重ね着の手には塩ビのウルトラマン

    あらあらた

  • 重ね着の間を重ね着の通り抜け

    野良古

  • 庭仕事形見のボロを重ね着す

    羽衣使

  • 重ね着の学芸員や地層説く

    猫渓

  • 五年前に十年前を重ね着す

    玉木たまね

  • ヒョウにトラ重ね着て叔母現れり

    玉木たまね

  • 重ね着やどっかにいった銀行印

    油揚げ匠己

  • 重ね着やビニール紐に詰む遺品

    ヤヒロ

  • 重ね着のあばら探るや聴診器

    枇杷子

  • 重ね着やタルチョの空は青過ぎて

    靫草子

  • 重ね着や貴女は水みたく匂う

    酒井おかわり

  • 重ね着の先陣を切る今朝の祖母

    春川一彦

  • 重ね着や包丁の音母の音

    高野由多

  • 重ね着の温む手で引く舫い綱

    いもがらぼくと

  • 重ね着や母の呪縛で愛情で

    小町

  • 弔問客重ね着のまま手を合わす

    いしだもよ

  • 重ね着や肩のうすさの父に似ず

    こじ

  • 重ね着を解くや大きくなる赤子

    茂る

  • 重ね着す日月音を立て始め

    くりでん

  • 重ね着やサボテンの棘つつついて

    夏柿

  • 重ね着や外れる前の宝くじ

    ハルノ花柊

  • 重ね着の一番下は勝負の朱

    ぐわ

  • うつくしき色閉じ込めて重ね着す

    ちびつぶぶどう

  • 重ね着の母が暮れてく恋の街

    酒井おかわり

  • 重ね着をして真夜中の鏡かな

    クレイジイソルト

  • 重ね着やチヤルメラ風がさらふ夜は

    日出時計

  • 重ね着て空の恋しい鳥になれ

    大富孝子

  • 重ね着を脱げば乳房のおそろしき

    多々良海月

  • 重ね着やどのポケットにビスケット

    洒落神戸

  • 重ね着の仕上げにはめる金ボタン

    柏井青史

  • 重ね着の赤子ころころ転がれり

    なないろ

  • 海亀のやうに重ね着して背中

    クズウジュンイチ

  • 重ね着を脱いで夜風に紛れたる

    蓼科川奈

  • 薔薇色の嘘と知りゐて重ね着ぬ

    ヒカリゴケ

  • 重ね着の二人ベンチに陽かたぶく

    アリマノミコ

  • 重ね着の女や外向きの乳房

    猫愛すクリーム

  • ガバと脱ぐ重ね着どんと五枚分

    笑松

  • 怪星が来る重ね着は今日まで

    北野きのこ

  • 重ね着てキーンと星空観察会

    クロまま

  • 重ね着やだるま悲しく起き上がる

    中山月波

  • 重ね着を脱ぎて肩甲骨の自由

    豊田すばる

  • 重ね着の君を飛び越え夜の星

    未補

  • 重ね着をしてひとりでも平気かな

    城内幸江

  • 重ね着を解きて自前の躰かな

    大塚迷路

  • 重ね着て海風テラスにて会おう

    温湿布

  • 帰国せり大陸の香を重ね着て

    蟻馬次朗

  • 重ね着を解きて富山の薬売り

    竹春エリザベス

  • 内定を受けて重ね着背や弛む

    明夏

  • 重ね着のポケットポケット鍵の鳴る

    文月さな女

  • 重ね着や半歩ずれゆく交差点

    葉月のりりん

  • 重ね着のまま微笑んで遺影かな

    ぽんのじょう

  • 重ね着るときの自在に回る肩

    小泉岩魚

  • 重ね着の芯のあたりがはづかしい

    きゅうもん@木ノ芽

  • 重ね着や山には川の合言葉

    邯鄲

  • 重ね着の漱石髭にジャムの跡

    枯丸

  • 火薬臭一枚重ね着の星座

    潮ベルト

  • 重ね着て朝の挨拶太き声

    さくやこのはな

  • 重ね着や親知らぬ子が親になる

    ウロ

  • パソコン打つ重ね着の背に会話なし

    新藤柑子

  • 重ね着の中で固まる心かな

    佐々木信天翁

  • 重ね着や入山規制続く山

    くめ仙人

  • 実験棟は煌々と重ね着の帰路

    古田秀

  • 天に鳶地に遺跡掘る重ね着の人

    葉室緑子

  • 重ね着のまんまるわたしはままが好き

    くさ

  • 腥きもの重ね着の丸背より

    朱契

  • 重ね着の人はみちのく訛りかな

    正木児童

  • 重ね着の子の声鼓膜に触れる声

    沢田朱里

  • ニューヨーカーの朝重ね着の曇天

    マオ

  • 重ね着で凡て隠したつもりかよ

    仁和田永

  • 重ね着や清少納言良きあだ名

    桃泉

  • 重ね着て四畳半にも早三年

    風舎哲坊

  • 重ね着や学芸会の手風琴

    泰然

  • 重ね着で余すベンチの淋しさや

    六々庵

  • 重ね着や影の重さのくらべつこ

    風華

  • 重ね着て螢雪時代読み耽る

    さぶり

  • 消費税さえなければと重ね着す

    徳本あつ

  • 重ね着と幸は双曲線を描く

    三羽異治

  • 重ね着て開くル・モンド求人欄

    雀虫

  • 日没やみるみる重ね着の砂漠

    しょうき

  • 重ね着や丸の内線に遅れあり

    渡野しえん太

  • 重ね着てぴかぴかの臍隠しもつ

    短夜の月

  • 天狗杉ざわつく翳や重ね着す

    白樺みかん

  • 重ね着の袖口より落つ錠剤

    クラウド坂の上

  • 重ね着や灘は杉玉吊りはじむ

    吉や

  • 重ね着の奥に真紅を隠したり

    えんどうけいこ

  • 重ね着を脱ぐ知恵の輪を解くように

  • 重ね着や初めの言葉省略す

    みくにく

  • 重ね着し給水車の列ならびをり

    きうこ

  • 内省の日記重ね着して簡素

    斎藤秀雄

  • 重ね着の脛に雄牛の寝息かな

    斎藤秀雄

  • 靴の音が瓦斯灯揺らす厚着かな

    ペコちゃん

  • 重ね着を脱がせて辿り着く黒子

    にゃん

  • 重ね着やなむばあるきの洟垂らし

    仁葉

  • 重ね着を吐き出す新宿東口

    灰色狼

  • 重ね着にしばし間の空く聴診器

    晴好雨独

  • 嘘ついたあと重ね着の癖ぬけず

    ヘリンボーン富樽

  • からまれている帰宅時の重ね着に

    猫舌扁平足

  • 重ね着を剥げば鈍重の塊

    白丘山人(893人)

  • 重ね着て避難所裏の喫煙所

    板柿せっか

  • 重ね着の中に小さく老母をり

    杏と優

  • 重ね着や沖に小さき流れあり

    なおこ

  • 重ね着ぬうさぎになつてしまひたく

    ヒカリゴケ

  • 重ね着や濃さ2Hの男なり

    直樹里

  • 重ね着のあえかな色も旅の人

    ふっこ

  • 三代の重ね着錆の鳴るシャッター

    よあけの晩

  • 重ね着や今も厨にお竃さん

    彩楓(さいふう)

  • 重ね着や童女の髪は陽の匂い

    鬼怒

  • 重ね着の齢の如き重き腕

    ほろよい

  • 重ね着や音羽の滝の空の蒼

    28ひろきち

  • 重ね着や奏でるやうに脱いで着て

    香野さとみZ

  • 重ね着の妻に嘘など通じない

    月々

  • 重ね着の重ね着るたるは新聞紙

    蒼鳩

  • 重ね着や父と並んだ映画館

    風らん

  • 重ね着や生涯原稿三万枚

    まどん

  • 重ね着の女集へり講習会

    あるきしちはる

  • 重ね着の中に膨らむ命あり

    南風紫蘭@木ノ芽

  • 重ね着の宜しき女のシルエット

    ぐずみ

  • ターレ駆る重ね着に口紅赤し

    克巳

  • 重ね着や鏡は嘘のはけ口に

    山香ばし

  • 重ね着や混信の北京放送

    百草千樹

  • 重ね着や今死ぬわけにいかんやろ

    薄荷光

  • 重ね着のひだりのそでがねぢれをる

    倉木はじめ

  • 重ね着の顔上げ一歩風を押す

    ラッキーの母

  • バギーからこぼれおちさう厚着の子

    金太郎

  • 重ね着の今にも月へ行くやうな

    堀口房水

  • わたくしは小さな貝よ重ね着て

    砂山恵子

  • 重ね着や鏡の端のカレンダー

    播磨陽子

  • 重ね着の抜け殻ひとつある秘湯

    三重丸

  • 重ね着しショパンは歩く石畳

    澄海

  • 重ね着や向かい風だと知りながら

    永想

  • 重ね着の「ね」のあたりが絹ですね

    塩豆

  • クロスワードをこづく重ね着の妊婦

    梅野ゆみ子

  • 重ね着の先生置きしクラス会

    金子加行

  • 重ね着の袖焦がす単身の朝

    紙威

  • 重ね着や罵る女冷める男

    久蔵

  • 時代から降りてしまった厚着とも

    白鳥国男

  • 重ね着やハンガー埋るラーメン屋

    澱凡

  • レベル2の警戒続き重ね着る

    くめ仙人

  • 重ね着や有休は使えぬままに

    赤馬福助

  • 重ね着や今日の火星は砂嵐

    尾上真理

  • 重ね着をさせて置き去る夜の街

    尾上真理

  • 重ね着や背伸びの先の青い空

    つわきの嫁

  • 重ね着の母がことさらよく動く

    くらげを

  • 平均二千円ちょいの重ね着

    赤馬福助

  • 重ね着やくわりくわりと豆を挽く

    伊予吟会玉嵐

  • 重ね着てちょいと厠へ星あまた

    古都ぎんう

  • 重ね着や達磨にいまだ目を入れず

    佳月

  • 重ね着てテラは重たき星となり

    さくやこのはな

  • 重ね着や礼拝堂の花活けて

    神山やすこ

  • 重ね着や純愛が喜劇となりたり

    こはぎ

  • 重ね着の背に眠気の溜まりたる

    本上聖子

  • 重ね着の一枚GUAMのシャツであり

    伊湯

  • 重ね着てファラオの墓を夜歩く

    眠る烏龍茶

  • 重ね着や父の服用薬七種

    オキザリス

  • 重ね着た中の二番目着替えたし

    雅鬼

  • 重ね着のはためきをりし漁り船

    橄欖子

  • 恋終へたあとは多めに重ね着て

    花伝

  • 重ね着てとろりと酔いし午後ひとり

    峰岡名負人

  • 重ね着て河馬にたたずむ男かな

    伊奈川富真乃

  • 厚着して赤子ふわふわ青空へ

    司啓

  • 重ね着や夕日の音が身を抜ける

    シュリ

  • 重ね着や風擦り切れて色無くし

    シュリ

  • 重ね着のなか「ステージⅢ」の吾よ

    朝桜咲花

  • 重ね着にふんわり埋まる休養日

    つぎがい

  • 重ね着の真ん中カラッポ大宇宙

    りぃらっくま

  • 重ね着て聴く新宿の弾き語り

    さとけん

  • 重ね着て本は佳境に入りにけり

    風来

  • 重ね着の中のかそけき想いかな

    しおうらゆうこ

  • 曇りよりも重く着重ね接骨院

    皆見元喜

  • 重ね着や地平線からカノープス

    宙のふう

  • ウオッカと重ね着をして寄合へ

    松野英昌

  • 重ね着に首細くして会誌繰る

    あいむ李景

  • 厚着してポケットにドストエフスキー

    さだとみゆみこ

  • 鉈で割るじょんがらの節厚着脱ぐ

    津軽ちゃう

  • 重ね着て言葉つまずく電話口

    聰子

  • 重ね着て着て着て着て独りぼっち

    むったん

  • 派手な化粧派手な重ね着派手な口調

    綱長井ハツオ

  • 重ね着や3Gに耐えるつり革

    雨霧彦@木ノ芽

  • 厚着して星座を示すポインター

    西山哲彦

  • 重ね着てプラットホームの向こう側

    畑詩音

  • 重ね着しけふ死すなどと思はんや

    歌鈴

  • 重ね着に寝息の漏れて乳母車

    ぎんやんま

  • 重ね着に包む痩躯や退院日

    ギボウシ金森

  • 重ね着て手足にゴムの弾みあり

    日出時計

  • 原宿パンケーキ重ね着の列はパステル

  • 重ね着て信仰心の薄くなる

    せいち

  • 重ね着てナイフのやうな風の中

    ことまと

  • 重ね着の背中暮れゆく屋台かな

    三輪佳子

  • 重ね着や若草山は色薄し

    きみこば

  • 重ね着や銀河の隅で転寝を

    海風山本

  • 重ね着の僧の説法円やかに

    清一

  • 重ね着に湯気を纏うた君を足す

    福良ちどり

  • 重ね着や日記帳燃やせば軽くなり

    くれまてぃす恵子

  • ジャムかひにうきうきかさねぎのこぶた

    古瀬まさあき

  • 重ね着の幼児の欠伸まん丸し

    COSMOS

  • 塵ひとつなき部屋に重ね着の祖母

    キッカワテツヤ

  • 重ね着のオモニが歌ふ藤圭子

    鈴木麗門

  • 重ね着て釣り糸ゆるむ昼下がり

    浅河祥子

  • 重ね着に重ね着しても妣居らず

    くれまてぃす恵子

  • 重ね着のシベリア帰り父の黙

    あわの花水木

  • 重ね着やひとり遊びのお人形

    さとい

  • 重ね着や荒波統べる老漁師

    占新戸

  • 重ね着を脱いで地球が軽くなる

    めしめし

  • 何枚も重ね着をするこころうち

    庵原

  • 重ね着や背骨震はす掘削機

    にゃん

  • 重ね着や義足の犬と沖を見る

    佐々木のはら

  • 重ね着や下宿二階のチェロバッハ

    天晴鈍ぞ孤

  • 重ね着て見るとはなしに訃報欄

    のら

  • 重ね着を脱捨て懸垂二十回

    蓼蟲

  • 重ね着て奏でるは鈍色の音

    茄子美

  • 重ね着をばさりと脱ぐやカレーうどん

    ヘリンボーン富樽

  • 重ね着や我が裡(うち)にあるつむじ風

    朱河

  • 重ね着を解いて老母の豊けしや

    留野ばあば

  • 重ね着やなかなか進まないすべり台

    がんばるけいご7才

  • かさねぎやけいごといっしょにローラーすべりだい

    がんばるたくみ5才

  • 犬の子に曳かれてをりぬ厚着の子

  • 胎動のマリア重ね着し給へり

    土井デボン探花

  • 鶏鳴や重ね着のうちより出れぬ

    ぼたんのむら

  • 手のなかのひよこ眠りて厚着の子

    平林檸檬

  • 重ね着が似合うおかめに生まれたの

    とし

  • 重ね着や地球と星の交わりぬ

    ももたもも

  • 重ね着を陽に脱がされて軽きかな

    sakuraa.

  • 重ね着の袖の輪ゴムの昼支度

    すみっこ忘牛

  • 重ね着を剥がし救命士の苦笑い

    あまぐり

  • 重ね着を脱ぐやさざんか散らすよに

    西川由野

  • 重ね着て流星群の空密度

  • 重ね着や羊水満ちる正中線

    卯MOON

  • 重ね着を脱ぐ間も話す今日のこと

    香野さとみZ

  • 重ね着の君重ね着の僕と母

    細清

  • 黒に黒重ね着世間はばかりて

    一走人

  • 重ね着を解いて大空抱えたり

    ナタデココ

  • 重ね着を乗せ鉄色の石畳

    小川めぐる

  • つくづくと貧しき躰重ね着す

    ちゃうりん

  • 椅子の背に重ね着させて足湯かな

    竹福

  • 厚着の芯てふ生き方もあしからず

    隣安

  • 重ね着やモディリアーニの長き首

    あつむら恵女

  • 重ね着や何度も欲しがる野比のび太

    大弐の康夫

  • 重ね着をはがしてくようなメールの来

    百合園ゆみ

  • 重ね着た嘘に締め付けらるる日々

    台所のキフジン

  • 重ね着の父は大きな森のよう

    ゆうが

  • 重ね着をめり込むやうに抱つこ紐

    TAKO焼子

  • 重ね着の双子ふたつのつむりたり

    楠えり子

  • 重ね着の一番下のお気に入り

    大槻税悦

  • 重ね着て白の苦さと緋の甘さ

    蒼子

  • 重ね着の犬に引かれてをりにけり

    お気楽草紙

  • 重ね着やじんじん宵の忍び寄る

    山西琴和浦

  • 重ね着の女子高生の膝小僧

    あみま

  • 重ね着や参道で売る砂糖菓子

    空春翔

  • 重ね着を映せば鏡曇りをる

    Kかれん

  • 重ね着の我が百キロを憂うなり

    寝たきりオヤジ

  • 重ね着や臍より下でする交尾

    青海也緒

  • 厚着して鉄路の響き聞きに行く

    小石日和

  • 重ね着は衣紋掛けにも及びたり

    みよしい

  • 重ね着のマネキンが街を征服

    或人

  • 重ね着の残り香軽く払いけり

    大井河薪

  • 重ね着やシャッター上げる音烈し

    けーい○

  • ハローワークへと厚着の身を運ぶ

    白鳥国男

  • 重ね着に沁みゆくものとして聖歌

    神山刻

  • 重ね着のトンネル抜けて元の部屋

    尼島里志

  • 貸方の木で鼻括る厚着かな

    蓮華寺

  • 重ね着や牛丼特盛と玉子

    けーい○

  • 仕込樽のこゑに頷く厚着かな

    雪子

  • 親無くば夜爪切るなり重ね着に

    本上聖子

  • 重ね着の父巌のやうな事を言ふ

    茨城之ポキヨシ

  • 重ね着の下に胎児の動きおり

    ふくろう悠々

  • 重ね着やハイボールはひと混ぜが好し

    香羊

  • 重ね着の児の柔らかき千鳥足

    勝る

  • 重ね着や縄文土器は火の匂ひ

    山椒法師

  • 重ね着ればいささか時の鈍くなり

    るびちゅ

  • 重ね着や電光掲示の誤変換

    えむさい

  • 重ね着や出港の汽笛響くなり

    紅さやか

  • 重ね着が朝刊持ちて戻りたり

    珈琲斎

  • 重ね着ややや紺寄りの夜来る

    松尾寒蝉

  • 重ね着や斜交いに見る星判じ

    也和

  • 重ね着やギターケースに鳴る硬貨

    佐藤直哉

  • 五百円食堂厚着の主ははっちゃん

    未貫

  • 重ね着の足湯を匂ふ硫黄かな

    月見柑

  • 重ね着やブルーノートでジャズに酔う

    水夢

  • 重ね着の親方顎で采配す

    トポル

  • 重ね着や築百年の土の壁

    多聞仙

  • 重ね着て留学生の練習帳

    こじ

  • 重ね着や芯の白骨軋む音

  • 重ね着る夫の古シャツゆたかなる

    らごん

  • 重ね着の胸てふ陰り芥子真珠

    遠音

  • 重ね着の今朝の差し色木賊かな

    芍薬

  • 重ね着て鷹揚といふ羽根のばす

    渋茶雷魚@抹茶金魚改め

  • 重ね着の肩凹ませる撮影機

    松永裕歩

  • 重ね着や錠剤だけが白い部屋

    妹のりこ

  • 重ね着や遅延証明今日も手に

    むじーじ

  • 重ね着をして研いでゐる足の爪

    比々き

  • 重ね着や告解室に跪く

    青伽

  • 重ね着やビリケンさんはまあ元気

    山陽兵

  • 重ね着のうへに据置く素面かな

    比々き

  • 重ね着の解けし後は骨ばかり

    こま

  • 重ね着や箱の写真はセピア色

    高橋寅次

  • 重ね着の上手な母に夕茜

    卯年のふみ

  • 重ね着の右肘のちと不自由な

    竜胆

  • 重ね着てムンクはまこと好いをとこ

    朶美子(えみこ)

  • 重ね着を夜の重さと脱いでゆく

    中岡秀次

  • マイちゃんの重ね着こうも違うのか

    小川めぐる

  • 重ね着て日向を頬に集めおり

    あいみのり

  • 重ね着や読みふけりたる宇治十帖

    小野更紗

  • 重ね着の婆さまたちの二百人

    小野更紗

  • 尻尾見えているやも知れぬ厚着かな

    けら

  • 重ね着の芯凍てつかす淋しさよ

  • 重ね着や灯揺らめく美術室

    三島ちとせ

  • でたらめに重ね着をして宇治十帖

    とおと

  • 重ね着や猫の機嫌の収まりぬ

    大雅

  • 重ね着の匂ひに犬が吠えてゐる

    薄荷光

  • 重ね着や馬のゆまりを外に待つ

    蘭丸結動

  • 重ね着て新宿歌舞伎町の端

    k.julia

  • 重ね着や鼻翼で朝を確かめる

    玉庭

  • 重ね着の襟より夕闇忍び入り

    しゃれこうべの妻

  • 重ね着て牛車のやうにゆるやかに

    すりいぴい

  • 重ね着や道行く首の折れさうな

    灰田《蜻蛉切》兵庫

  • 重ね着のすこし猫背の引越屋

    うに子

  • 家路へと重ね着の群喪のにじむ

    山香ばし

  • 星青き丘重ね着のきみを待つ

    しろ

  • 重ね着や缶コーヒーの落つる音

    江戸川青風

  • 重ね着やもこもこと湧く鉛雲

    もりお

  • 重ね着の子犬の顔は憂いてる

    美翠

  • 重ね着の妻の小さくなりにけり

    達哉

  • 重ね着て重ね着て避難所の夜

    文彦

  • 重ね着が似合う人にはならないで

    大三郎

  • 重ね着のいちばんおくの国訛り

    のつり

  • 重ね着て恋よりとほくなりにけり

    こま

  • 重ね着て自分の殻を厚くする

    藤田康子

  • 取り込んだやつを着込んでチャリ漕いで

    潮ベルト

  • 厚着してゆがんだ魂を隠す

    或人

  • 重ね着や人はまだ空を飛べない

    泥酔亭曜々

  • 重ね着の乳房力のなかりけり

    城内幸江

  • 重ね着や街は端から灰色に

    美年

  • 重ね着の雲の低きを戦闘機

    松田てぃ

  • 重ね着のどれかから煙草の臭い

    笠原理香

  • 重ね着の女先生標準語

    ラーラ

  • 淋しくて君の匂ひを重ね着ぬ

    文女

  • 重ね着て女の螺子を弛めをり

    船岡遊子

  • 叔母様の重ね着裾のサテン揺れ

    衷子

  • 重ね着や首相答弁虚ろなる

    老人日記

  • 重ね着や日向臭さも堂に入り

    谷田藪辛子

  • 重ね着の夫へ辛辣なるはたき

    鋏と定規

  • 片恋を秘密にせよと重ね着す

    西泉アモ

  • 重ね着や二つボタンの緩みあり

  • 重ね着の関節可動域狭し

    のぼ子

  • 重ね着の姉のお古の色が厭

    葉月けゐ

  • 重ね着を捨てたら広い空だった

    西尾婆翔

  • 重ね着のパズルのような脱がし方

    GONZA

  • 重ね着の黒多き街空の碧

    小梅

  • 重ね着の重さよ婚姻届の重さよ

    be

  • 重ね着て親の介護を話し合い

    琉璃

  • 重ね着や日本国籍捨てにゆく

    月の道

  • 重ね着や出社前の衿冷たし

    羽光

  • 重ね着の子を背へ重ね「ごんぎつね」

    花南天anne

  • 重ね着て転がせさうな母となる

    伊湯

  • 重ね着て小さき歯の猫を弔ふ

    仁和田永

  • 手水場のぬつと手を出す厚着かな

    比良山

  • 重ね着をして星空を浸み込ます

    一斤染乃

  • 重ね着を脱ぐ白状をするやうに

    一斤染乃

  • 重ね着や願ひ色々おしら様

    巫女

  • 重ね着やにんじん色の星探す

    みやこわすれ

  • 重ね着の人はひよこを飼つてさう

    瓦すずめ

  • 重ね着の仕上げ股間のチャック上ぐ

    福本羽心

  • 重ね着やゆるキャラ配るミニティッシュ

    明惟久里

  • 重ね着や放電管の薄き玻璃

    みかりん

  • 重ね着の馴染の顔や発券所

    さとう菓子

  • 重ね着やするつとかわす癌告知

    風華

  • 夜中だって逃げられるほどの重ね着

    洋壬

  • 重ね着を脱ぐや白状するやうに

    久我恒子

  • 重ね着の秘色襲となりにけり

    ひでやん

  • 重ね着の暖かそうな寒そうな

    夢堂

  • 重ね着の衿元美しき松重

  • 重ね着やこけしの口の点ふたつ

    雀虫

  • 重ね着の袖鍵盤の上跳ねる

    sol

  • 重ね着しオーロラの端ふれる頬

    田名あみ子

  • 透明にならん重ね着脱ぎ捨てて

    あまぶー

  • 重ね着のなかに五歳の母のおり

    クラウド坂の上

  • 重ね着や明日はクーデターのち晴れ

    渡野しえん太

  • 重ね着の赤ちゃん寝返りできない

    ちま(4さい)

  • 重ね着のあかちゃんの名前はぽぽちゃん

    ちま(4さい)

  • 重ね着やわたしも虫も大空も

    むらさき(6さい)

  • 重ね着を脱ぐホスピスへ旅立つ日

    まほろ

  • 重ね着を剥がしてまろき君の声

    じゃすみん

  • 重ね着てひとりぼっちがふくらんだ

    中山月波

  • 重ね着て薪割る斧の重かりき

    大谷如水

  • 重ね着の漱石菊坂駈け上がる

    こてつ川

  • 重ね着や天に星空又星空

    花南天anne

  • 重ね着の女馬券を噛みちぎる

    田中耕泉

  • 重ね着を剥けばなくなるかもしれず

    江津子

  • 重ね着やブリューゲルの踊りが重い

    トポル

  • 重ね着の僧侶を運ぶ騾馬の道

    瀬波秋鮭

  • 小説はロシアの荒野重ね着す

    りう女

  • 重ね着や痩せたる母のあばら骨

    クレイジイソルト

  • 重ね着のまま重ね着の君と逢ふ

    可笑式

  • 重ね着を脱ぎて授乳の夜の深き

    日記

  • 重ね着や妻なきけふをまづ起きて

    雅喜

  • 重ね着の深部に緩き鼓動あり

    雪うさぎ

  • 重ね着て歩幅小さく君遠く

    やまぶき

  • 重ね着や帰国の船は白に消ゆ

    登りびと

  • やすやすと重ね着を刺す朝の風

    露砂

  • 重ね着しシカゴの風に向かい立つ

    しみみ

  • 藍色に神楽坂暮れ重ね着ぬ

    野々りんどう

  • 列に着くあるだけの服重ね着て

    こはまじゆんこ

  • やっちゃ場のあんちゃん重ね着してデエト

    八作

  • 脱がす手間増やしたったんや重ね着

    小市

  • 重ね着の一枚目たる皮かゆき

    野地垂木

  • 重ね着て難問一つ解けぬ夜

    麻呂助

  • 重ね着の鎧のごとし祖父また老ゆ

    渋茶雷魚

  • 鈍色に重ね着て炊き出しの列

    深草あやめ

  • 重ね着が無性に似合う無精髭

    川西勝久

  • 厚着して医者の告知を待ってをり

    ちょろたこいん

  • 重ね着の最後はマタニティーマーク

    24516

  • 重ね着や採血待ちは九十分

    栃木のあーたん

  • 重ね着や喪服の鈍き列に雨

    chiro

  • 重ね着て口腔外科の薄暗き

    だいふく

  • 重ね着て月面歩く気分して

    江口小春

  • 重ね着やトクホンの香のほのかなる

    あつちやん

  • 重ね着の何処かのボタンかけ違え

    オキザリス

  • 観劇の差し色は朱や重ね着す

    豊田すばる

  • 重ね着をひとつずつ剥ぎ家事終える

    一心

  • 重ね着の鮮やかなりし紐育

    珊瑚

  • 重ね着や家より出でて家に入る

    洒落神戸

  • 重ね着や山がゆっくり振り返る

    せん

  • 重ね着る父母の丹前重し重し

    ざうこ

  • 重ね着をしてもそこには星はなく

    ツカビッチ

  • 重ね着る茶の香袂にとゞめ居り

    まんぷく

  • 空青し焼き場に祖母は厚着せり

    北野きのこ

  • 重ね着て指一本で点くテレビ

    純音

  • 五枚目は2-Cのジャージ重ね着る

    さるぼぼ@チーム天地夢遥

  • 重ね着や鳩わんさかと風神像

    かもん丸茶

  • 重ね着は津軽の妣の接ぎし襤褸

    数鉄砲

  • 重ね着やせめて清貧のシャツを干す

    きおき

  • 重ね着やココアの湯気もふかふかだ

    しゅうちゃん(5さい)

  • 重ね着を剥ぎ現世へ取り出す身

    小泉岩魚

  • 重ね着や笑えるほどに母に似て

    もちえちゃん

  • 重ね着や星座盤持つ待ち合わせ

    清水仙人掌

  • 重ね着てノクターン湧く地下二階

    まこち

  • 重ね着てチャルメラのラや星の色

    まこち

  • 重ね着てサティは部屋に充満す

    武井かま猫

  • 重ね着の袖より貰ふゆで卵

    とおと

  • 着ぶくれて明治通りのインド人

    よだか

  • 厚着してライターがまた見つからぬ

    石川焦点

  • 重ね着や監視カメラに慣れし児ら

    Mコスモ

  • 重ね着のどこへもゆかぬしづかな夜

    緑の手

  • 重ね着のゴーシュ寂しき星を弾く

    蟻馬次朗

  • 星芒の切つ先深し重ね着す

    ほろろ。

  • 重ね着の露都に別れを告げにけり

    百草千樹

  • 重ね着を増して軍靴の沈みけり

    あめふらし

  • 重ね着や肩は四角に受験生

    山内彩月

  • 愚痴聞くの上手い人重ね着の人

    せり坊

  • 重ね着や馬頭琴鳴る赤き河

    玉庭

  • 重ね着て妻といふ謎多きもの

    よしおくん

  • 重ね着や磯のウツボの一夜干し

    あけび庵

  • 重ね着の中に煤ける子の眼光

    三重丸

  • 重ね着や三面鏡の歪なり

    まるちゃん2323

  • お下がりはあんちゃの匂い厚着の子

    山口雀昭

  • 酒は苦いし煙草は辛いと重ね着す

    月の砂漠★★

  • 恋に似たもの終えた日は重ね着ぬ

    ひよこ豆

  • 重ね着や芯のわたしは消えました

    立石神流

  • 重ね着す酒の空き瓶置き場まで

    桃福

  • 重ね着て妻たることを省略す

    日田路

  • 重ね着と凝りをすとんと落としけり

    夢見昼顔

  • 重ね着や紙人形はお嫁入り

    岸れん

  • 下の歯は二本重ね着はキライ

    青海也緒

  • 重ね着し心の芯が細くなり

    ささき良月

  • 重ね着て質屋の親父なる気分

    利平

  • 重ね着て遺骨と吾とコーヒーと

    よしおくん

  • 重ね着や一つのこころ守る為

    池田和正

  • 重ね着す穴へ入りたい時など

    冬のおこじょ

  • 重ね着や星占の乱高下

    ひねもす

  • 重ね着の丸々として転びけり

    ときこの母よしこ

  • 重ね着や姥捨て山へ続く道

    としまる

  • 重ね着や一問目からやり直す

    ゆすらご

  • 重ね着の奥にすんごい起伏見た

    くさ

  • 重ね着の寝袋野獣の気配あり

    池之端モルト

  • 重ね着の漢ぽんぽん関西弁

    久我恒子

  • 重ね着し泣けば嬰児熱を帯ぶ

    小鞠

  • さしすせそれうりのやうに重ね着す

    蜂里ななつ

  • 厚着してキリンの前に一時間

    ほしの有紀

  • 重ね着の二百gを床に置く

    まさこ

  • 重ね着や舌をつんつん大人の歯

    むらさき(6さい)

  • 重ね着の六枚目より他人めく

    西村楊子

  • 重ね着てをんなのかたち整はず

    いつき組福岡リスナー班/由美子

  • 重ね着をせずに旗振る娘ぞかなし

    津軽まつ

  • 重ね着や散髪屋の和式トイレ

    志保川有

  • 新宿の地下伸びゆける厚着かな

    る・こんと

  • 重ね着の中にひとりでいる心地

    富山の露玉

  • 重ね着て発掘調査始まりぬ

    中西柚子

  • 重ね着を増やし締切明日の朝

    笑松

  • 重ね着やジュラ紀を眠る三葉虫

    天野姫城

  • ほどよき重ね着ほどよく独りきり

    野々りんどう

  • 母国語と日本語重ね着の親子

    根子屋彦六

  • 「道程」を声高らかに厚着の子

    八作

  • 重ね着に疲れてレニングラードよ

    福蔵

  • 重ね着や何も言わない父と通夜

    小市

  • 厚着してたあいなきもの買ひにけり

    与志魚

  • 重ね着てヤマタノオロチ役得たり

    しんしん

  • 重ね着や院号で橋渡る祖母

    順三

  • 重ね着を詰め込み電車定刻なり

    田中勲

  • 重ね着の満員電車に突進す

    菫魚

  • 重ね着て僕を見てゐる象を見る

    すりいぴい

  • 重ね着の襟元きつく銀座の灯

    古瀬まさあき

  • 重ね着に学ランを貸す仲であり

    凪野たいら

  • 重ね着やメトロノームのひびく朝

    幸の実(9才)

  • 重ね着て日あたる方へ尻ずらす

    砂山恵子

  • 重ね着を脱ぎてギプスに獣臭

    卯MOON

  • 哈爾濱の厚着の侏儒の大荷物

    ぐでたまご

  • 重ね着や筑波の峰の尖る朝

    さとうりつこ

  • 月夜をゆけば重ね着の無重力

    緑の手

  • 重ね着を掻き分け外つ国の便へ

    ふるてい

  • 重ね着や抜け殻を置く鬼ごっこ

    雷紋

  • 重ね着て星もカレーもいつしよくた

    かもん丸茶

  • 重ね着の隙間のような寂しさや

    なみは

  • 重ね着のおけら街道馬券散る

    柳児

  • 珈琲受く重ね着の老教授より

    かのたま

  • 重ね着を詰めのろのろとゆくメトロ

    かのたま

  • 重ね着の胸に御守はさみある

    三重野とりとり

  • 重ね着の列の伸びゆくバケツリレー

    佐藤直哉

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