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初級者結果発表

2021年11月20日週の兼題

水仙

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選までもう一歩】

選者コメント

家藤正人

みなさまこんにちは。初級の選者、家藤正人です。

月曜日は、入選にもう一歩という句をご紹介します。

月曜日の選者コメントに掲載されている俳句についてはアーカイブへの掲載はありません。作品検索での検索はできません。

火曜日以降の入選句についてはアーカイブにご自身のデータが保管されます。


入選へのヒントを参考に、目指せアーカイブ掲載への道!!


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▼【違う季語】

銀杏の絨毯踏み皆誘う

リハビリ君

しんしんと降る雪に阻まれ香り届かず

竹中サクラコ

孫おぶり息白し令和露営の歌

立川青

若き日に同僚と見たり黄水仙

剣山

黄水仙花言葉知り君想う

杉並ニコル

年ごとに増えて寄り添う黄水仙

ハナショウブ

黄水仙きみの姿を想いけり

さまさ

駅に向かうラッパ水仙香り立つ朝

金子恵


●ピックアップコメント:

季語の入っていない句や、違う季語が入ってしまっている句をピックアップ。

今回の兼題は「水仙」。実は「黄水仙」は冬の季語「水仙」とは違う、春の季語なのです。同様に「喇叭水仙」も春の季語。同じ水仙の仲間とはいえ、季節が違うと季語のもつ意味合いも変わってきます。

俳句ポスト365では毎週「兼題」と呼ばれるお題を出していますが、季語が出題された場合はその季語(あるいは、その季語の傍題)を必ず詠み込む、というのがたった一つのルール。

各回の出題に全員が取り組むことで切磋琢磨を目指しております。

今募集中の兼題は、2月19日締切の「雛祭」です。ご投句お待ちしてます。


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▼【季重なり】

春まぢか土手に転々と咲く水仙だけ

波阿部

色つける冬の景色に水仙よ

西牡丹

床の間の水仙香る寝正月

にいやのる

水仙とくちづけ難しクリスマス

市川根室

南天に水仙活けて年迎ふ

東予稲村

雪を分け白水仙の春やがて

さくら りん

暖房とカーテン越しの水仙花

富士咲広海

ゆく年の弔いの舞水仙花

キロポスト

水仙や我が家には入りし子猫かな

きく丸


●ピックアップコメント:

兼題「水仙」はもちろん季語なわけですから、一句の中に他の季語が入っていると、季重なりになります。「春」や「冬」、「クリスマス」や「寝正月」など、明らかに季語だとわかるもの以外にも、「子猫」なども実は季語なのです。

季語が複数入っている名句もあるので、「季重なり」は絶対にダメ! というわけではありませんが、複数の季語を作品として成立させるのは、上級者コースのウルトラ技。まずは、一句一季語からコツコツ練習です。


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▼【二重切れ字】

水仙や物干し台の隣かな

秋帽子

水仙や肩を露出し咲きにけり

七国独楽男


●ピックアップコメント:

俳句の世界でいわゆるタブーの一つといわれているテクニックに「二重切れ字」があります。秋帽子さんは「や」と「かな」、七国独楽男さんは「や」と「けり」の重複ですね。

切れ字はスポットライトのようなもの。一句の中に複数のスポットライトが存在すると、どちらを主役にしたいのかわかりにくくなってしまいます。

季重なり同様、複数切れ字が入った名句もあるので、絶対にダメ! というわけではありませんが、上級者コースのウルトラ技と考えて良いでしょう。まずは、切れ字は一つから!


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▼【推敲・音数調整】

水かがみ水仙身の毒凝らせて

外鴨南菊


●ピックアップコメント:

水仙は実は毒を持っている……という発想の句は多くありましたが、言葉の選択に魅力があります。「水かがみ」の映し合う映像や「凝らせて」と毒の強まる静かな怖さに惹かれます。音数を数えると全体で十八音。中七が八音になっています。俳句の定石の一つとして、中八はリズムが緩むので避けましょう、と言われます。音数を調整して七音に整えるのであれば

「水かがみ水仙は毒凝らせて」

などの形が想定できるでしょうか。

水仙自身のことであるから「身」を言わずとも伝わります。一案として。


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※今回の兼題「水仙」初級者投句欄へのご投句は、投句数3178句、投句人数1258人となりました。

以下の句はアーカイブに掲載決定!

金曜日「優秀句」へのステップアップのためのヒントをご案内します。


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▼【類想】

香気誘う哀し脇役水仙花

たなべ花和音

一本の水仙の香部屋埋めし

康寿

水仙の香り昇りて我一人

大木典子

水仙や故郷の思いこみあげる

荘司彩舟

水鉢に水仙の香の微かなり

蓑虫庵70

水仙や生まれ変わりの美少年

小花風美子

ニラの葉に似て非なる水仙の香

古都酔仙

水仙の一本でよし古き卓

中井 菜々子

水仙や一輪挿して孤高なる

春の新々

水仙や故郷の香よ考の香よ

ヤモリ

主人なき庭の水仙なお白く

西名まるめろ

主人なき庭水仙の白深き

川田砂行

爪木崎の水仙風に揺れる旅

夢野

水仙や寂しさ秘めて凛と咲く

和加山なな

群生の水仙の禍や田の畦に

蝦名 瑠緋

水仙を渡され想うう故郷の海

桜木レイ

今は亡き彼女育てし野水仙

テニスの島

水仙の群生空と海の藍

中岡 始

床の間の一輪差に水仙花

小熊 伸子

水仙花香りたなびく山辺道

小熊 利雄

打ち寄せる浜に広がる水仙花

ゆうちゃん

凪の日の潮香に負けぬ白水仙

風間 燈華

毒まとふ水仙と私向かひ風

猫髭かほり

水仙や初恋のひと今をふと

あらら

客の間に水仙の香や一種生け

真遮那

凛とす君の横顔水仙のごと

武のキティ

水仙のひつそり並ぶ庭のきは

速水渓雪

水仙に毒あり韮と間違うな

ドキドク

毒秘めて希望もたす水仙花

放蕩

被災地の草むらに水仙の群れ

ランスロットマリーマーリン

水仙のそのどくもなほ清楚かな

あおい結月

海風に抗して咲きぬ野水仙

林檎

裏庭の水仙楚々とひっそりと

新井一花

水仙や主いぬ家を守りをり

長井シマカイ

水仙の立ち姿みて勇気湧く

石波りさ

ドア開けて水仙香る静けさよ

もも長閑

咲き誇る水仙今日も風を切る

ふみちゃん

水仙やそよ風揺れて香り笑む

逢花菜子

スイセンの色すくなくも鮮やかに

松山女

待ち遠し水仙咲く日庭のすみ

稲城蒼海

ナルシスと呼ばれ水仙凛と薫る

森康

水仙や古希の手習背筋伸ぶ

田畑 千嘉子

野水仙いちりん手折り床の間へ

りこ

水仙や潮満ちてなお香り立ち

青空まる

岬から耐えて明日咲く水仙花

あさぼらけ

人は去り放棄の畦に水仙花

高田女

おかえりと戸口灯すや水仙花

想予

水仙と海に誘われ一人旅

高田はっち

水仙の香り広がり夢開く

安宮由里子

室咲きの水仙の香や夜の佛間

池野五月

甘き香の水仙あまた爪木崎

玉井令子

水仙に祖父の思い出重ねけり

海笑里

水仙を可憐に揺らし風惑う

愛 美千留

水仙やどこまでも青空風きらり

バーバラ

水仙や眼下に光る海聞こゆ

こままこ

美少年鏡の中に水仙花

百山旅人

水仙やナルキッソスの姿に似たり

北  三郎

水仙や水切りしても右を向き

神保一二三

定位置はトイレの窓の水仙や

かなた小秋

すくと立ちたる水仙は海を見る

むい美縁

水仙花葉組みに悩む花器の上

みちか

陽だまりに水仙群れて咲くを待つ

ファストペンギン 丈達

水仙を活けて友待つ閑居かな

ひめのつばき

仏壇の水仙走馬燈の父

佐藤誠溢

水仙や一輪のみの潔さ

矢野葉月

水仙やひとり見下ろす水鏡

白川

水仙や岬めぐりも今日かぎり

若林千影

水仙の凛とした白愛もあり

秀吉@木ノ芽

水仙花姿はみせず匂い嗅ぐ

薩摩のおいどん

清し日に凛と真っ直ぐ水仙と

大江戸小紋

水仙や消残る前のナルシスト

藤乃雪

水仙の香り遙かに海を渡る

清水良一

水仙の香りがみつる仏間かな

河村 呂便

玄関の生けた水仙香る朝

森野栞

庭の隅処を得たり水仙花

放浪者

水仙の静かに香る日和かな

内田ねこ

潮風に皆項垂れる水仙よ

佐藤俊

茎折れてなほ香の残る水仙花

きのと

初恋のセーラー服と水仙花

えのくしひかめく隊 へやま

水仙や群れてそよぎてなお孤高

とき流る

水仙の香りこぼるる富士見坂

佐藤夏みかん

カフェ裏の土手に黄色い水仙や

可秘跳

水仙や波音遠く爪木崎

いまいやすのり

水仙や手折りて白き薫り立つ

中島裕貴

水仙は一輪だけがそっぽ向く

角野角子

水仙や祖母の面影香り立つ

倉之助

水仙の岬廻りて定期船

こうちゃんおくさん

水仙や背筋ピッとし世を見るか

上野 鈴女

庭先に凛として立つ水仙花

渡辺 あつし

水仙の薫っていますここに居る

志古女

水仙の束をバケツに越の村

坂本 節子

水仙や自己愛という毒を撒く

柴桜子

水仙や母の命の凛として

菅野望月

水仙の白極まれり爪木崎

髙山善裕

かわいいね水仙見るきみ青い空

もり かもめ

まっすぐに伸びる水仙いさぎよし

浅沼寿泉

浜辺たつ揺られ揺られし水仙の

かなこ

水仙やただひたすらに手を合わす

忘れちゃった

水仙の風吹く岬ひとり立つ

道隆

水仙を供え岳父の七回忌

中中

水盤に水仙生けて静かなり

浦野米花瑠

水仙の香鼻孔くすぐり手を休め

吉 哉郎

野水仙道は岬につづきおり

なつ椿

水仙花匂ふ生家の屋敷跡

里山まさを

白き衣(きぬ)纏いて咲ける水仙花

北乃薫衣草

古家や今年も庭に水仙花

清流

廃屋に咲く水仙の律儀なり

石川潮風

伊予灘の夕陽に映える水仙花

かげろう

水仙にほつこりしてる川辺かな

佐藤邦夫

見えずとも水仙香る夜道かな

紅紫李依

夕闇に白き水仙ほのめいて

与野小町

床の間に水仙挿して伸びる背中

奥ノ木蛍子

孫を待つ床の間の水仙静か

植田 三八

水仙の白と黄色の潔し

高藤満雪

水仙の白さの如く浄くあれ

本村なつみ

母植し一株の水仙拡がりて

裾野51

水仙の香る思い出空仰ぐ

太田夢宙

水仙や川面伝う満つ香気

佐伯仙明

水仙や主亡き庭揺れ香る

吉河好

床の間に水仙母は苦労人

なみ夢めも

水仙や誘ふ香りや夜の道

日本酒

母想う実家にゆれし水仙花

湖上蓮花

凛とたつ白水仙のかぐわしき

如月霞

水仙の恋しき人の水面かな

白石健郷

水仙や蕾一輪あらぬ方

三笠木草子

水仙や背筋をピンと観てる人

富樫 幹

水仙のかをる縁側母一人

服部玄妙

船遥か丘の水仙群生す

中山黒美

朝靄に光る廃屋の水仙

緒里乃

床の間は猫と八重水仙の香り

玉悦子

膝ついて香を楽しむや水仙花

なかよしタマ子

山路きて水仙一輪里思う

久世越仙

岬にて水仙の群れにぎやかに

ところ啓泉

水仙花一輪挿しの凛として

十四志

日の落ちて庭の水仙香の高く

笹野いと茶

水仙や佇むすがた母想う

阿木沙良

庭木のび足元には水仙や

ただのごろちゃん

水仙や清き白さに跪く

青玄

海風に水仙耐えて我もまた

縁乃下亀 ながせ

水仙や越前岬白く染め

夏つばめ

水仙に風はやさしき石廊崎

池田 凜

八重水仙の挨拶か立つ香り

岡田論子

叔母逝けり主なき庭に水仙や

コロ 木村

岸壁の水仙の群どこまでも

久世わわ

水仙や背筋伸ばして喇叭吹く

ぱらん

水仙花廃虚の庭で自己主張

薩摩南風

水仙のここにいるよと知らせる香

小迫さこ

陽をあびて海見渡せる水仙花

蘊竹伯 竹丸

病室に水仙の香のほのかなり

岡田瑛琳

水仙や右に左によそ見中

杜野 ほたる

水仙を活ければ背筋ぴんと伸ぶ

竹内ダイアナ

水仙や岬めぐりのバスの音

高倉麻呂助

風激し床の間の水仙白し

むさかず

すっと立つ水仙一輪吾もまた

青山深水

水仙やうつむくままに花開く

傘子

水仙の香に立ち止まり深呼吸

むねあかどり

水仙や凛として立つ美しさ

聖仙愁事

水仙のきりりと立ちてそっぽ向く

せり花

あのひとへ出せぬ手紙よ水仙花

古林竹大

野辺際に水仙一輪風に揺れ

アビー

水仙の咲けば今なお目に愛犬

中井 昌太

水仙郷やま一面の白黄色

水晶文旦

香り立つ籠いっぱいに和水仙

数哩


●ピックアップコメント:

花の季語は類想にもある程度の傾向が生まれますね。形状からの類想では「俯く」「背筋を伸ばす」「向く」など水仙特有の類想が寄せられました。その他、香りやイメージ、逸話や咲く場所など。飾られたり、だれが植えたか、といった類想もありました。

たくさんの類想を見ることによって、自分の中に類想のデータベースが構築されていきます。今回見かけた発想のおかげで、陥りがちな類想を避けられるようになるかもしれません。


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明日から火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。

そして金曜日は、初級者投句欄の優秀句発表です。

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