俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2015年9月10日週の兼題

秋の雲

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

  • 宇宙より語る青さや秋の雲

  • 夕暮れの天押し上げる秋の雲

    月光庵

  • 秋の雲眼下にしたる空の旅

    しげ爺

  • 旅列車夕陽に鎮座す秋の雲

    白桜

  • 綿あめをちぎりてほおばる秋の雲

    神川無角

  • 風紋は漣となり秋の雲

    江戸人

  • 空見上ぐこと多くなり秋の雲

    シマ

  • 奥多摩の山襞著し秋の雲

    留野ばあば

  • 煙り吐くオンボロバスや秋の雲

    寸人

  • もう一つ湖面に深き秋の雲

    風来坊

  • 炎吹く竜にも見えて秋の雲

    つかりん

  • 詩を吟じ心も晴れし秋の雲

    日本酒

  • 秋の雲懐深く陽が入りて

    芦屋川

  • 秋の雲ゲーテを語る若き人

    彦女・真紗

  • 秋の雲まだ影も無し誕生日

    レモングラス

  • 秋の雲海の顔を見に行こう

    竹内一茶

  • 秋の雲威風堂々流れをり

    ほのぼの

  • くねくねの坂東太郎秋の雲

    山本嘉子

  • 妻の手のふるえを言わず秋の雲

    蒼鳩

  • 秋の雲ゆつくりとする欠伸かな

    又三郎

  • 高々し裾ひき流る秋の雲

    小白梅

  • 鉄棒の届かぬ先の秋の雲

    晴好雨独

  • アキノクモユメハオホキクハテシナク

    ヤッチー

  • 逆上がり上手くいくまで秋の雲

    弧鳥

  • 旗印牛鬼お練り秋の雲

    かげろう

  • 錦帯橋映す川面に秋の雲

    和のん

  • ころびてやゆつくり動く秋の雲

    雅由

  • 爪を噛むよう秋の雲ちぎれ消ゆ

    間野ぷうちゃ

  • 足摺の岬の果ての秋の雲

    未々

  • 秋の雲高い高いをせがむ吾子

    雪花

  • 秋の雲どこでもドアの欲しくあり

  • 秋雲や子は思春期の真只中

  • 秋雲や婆に供する乳母車

    雅紀

  • ふれ太鼓流れる町に秋の雲

    竹春エリザベス

  • 石鎚を悠然とゆく秋の雲

    今治・しゅんかん

  • 収穫の荷よりあふるる秋の雲

    芳青

  • 秋の雲突き抜け学ぶは一年

    松山

  • 秋雲に曳かれて動く天守閣

    津軽わさお

  • 秋の雲遠くへ嫁ぎし娘の便り

    たけうちひよこ

  • 高級な魚になれぬ秋の雲

    森田欣也

  • 夫婦とて駆け引きなのだ秋の雲

    森の魚

  • 弁当は卵焼きから秋の雲

    豆窓子

  • 秋雲や工事完了幹線道路

    さざなみ真魚(まお)

  • 凡フライ二塁打になり秋の雲

    雪花菜

  • 洗濯のの匂ひ見上げて秋の雲

    ぜんちゃん

  • 秋の雲あんなはっきり言わんでも

    ふわり子

  • 秋の雲白煙上げる浅間山

    雅酔

  • 電柱が流れて走る秋の雲

    せいじ

  • 悩みなどつまらぬことさ秋の雲

    ゆう

  • 割りばしをからめて秋のくもふもふ

    千寿関屋

  • 銭湯の煙突高く秋の雲

    東山

  • 実習のアテンダントや秋の雲

    秋月

  • 秋雲に墨汁垂らすや阿蘇噴火

    パオ

  • 勝つて泣く吉田沙保里や秋の雲

    雨月

  • 流れ行くパステルカラーの秋の雲

    もえぎ

  • 秋の雲目の運動にちょうどいい

    ひろくん8さいのママ

  • ささくれて見上げた先に秋の雲

    でこ

  • 明滅の星の軌道や秋の雲

    みよしい

  • 遠くから手を振るごとく秋の雲

    みえ

  • 故郷を離れ離れて秋の雲

    歳三

  • 橋桁の下に見えるは秋の雲

    澄海

  • 語部のぽつりぽつりと秋の雲

    TAKO焼子

  • 鬼怒川や秋の雲有れ雨雲去れ

    林あおい

  • 秋雲は薄紅色のオーガンジー

    ジャンク洞

  • 秋の雲ミシガン更に広くなり

    千波

  • 秋の雲あつい思ひも切れ切れに

    菜煮藻でん

  • 声猛くデモ行進の上秋の雲

    こまっちゃ

  • 母と二人でこぼこ道の秋の雲

    竹田虎徹

  • 面接の答え囁く秋の雲

    木村青石

  • 確変の笑いは切れて秋の雲

    瓦すずめ

  • 碧空に白線引きて秋の雲

    想予

  • 秋の雲飛行機雲と混じりけり

    おーかゆかり

  • 秋雲の果て魔法陣あるような

    しましまの青鬼

  • 日も落ちて色気が浮かぶ秋の雲

    やみくもたかおみ

  • 子らよ手に白絵具つけよ秋の雲

    竹内青雨

  • コンソメもうすしほもすき秋の雲

    佐藤直哉

  • あの秋雲は龍の腹鱗駆けしあと

    源幸格三

  • 秋の雲たかくてみはりちょうどいい

    ひろしげ8さい

  • 行楽や車のみこむ秋の雲

    佐藤邦夫

  • 故郷につづく形の秋の雲

    瀬紀眉

  • 青天にうかぶ白熊秋の雲

    秋桜

  • 洗濯を干そうか迷ふ秋の雲

    勝子

  • エアブラシ手に神遊ぶ秋の雲

    達哉

  • 散骨の海より仰ぐ秋の雲

    しげる

  • しろがねのビルの狭間や秋の雲

    薄氷

  • 池の面に逆さ金閣秋の雲

    みのる

  • 竜魚羊もゐたり秋の雲

    きのと

  • 秋の雲野菜の種を蒔けといい

    暇親爺

  • ま四角のパティオの空や秋の雲

    春野いちご

  • 秋雲は星の透くべく薄かりけり

    四宮ぱふふ

  • 秋の雲青地に白し筆の冴え

    詠野孔球

  • 夕刻は鴉ひきつれ秋の雲

    ころころぼっくる

  • 秋雲やほっきょくぐまのうでまくら

    香舟

  • 畑仕事終はりて見上ぐ秋の雲

    立歩

  • 秋雲や地祀りの鍬みたび入り

    正史

  • 地震速報スマホ斉唱秋の雲

    相模の仙人

  • 洗はれてふるさと紅し秋の雲

    三輪えつし

  • 秋の雲ひょつこりひょうたんじーまー

    山路せいじん

  • あてもなくバスに飛び乗り秋の雲

  • 秋雲や草に寝転び万華鏡

  • 秋の雲スピーカーからがん検診

    蓼蟲

  • 手水鉢にうつる秋雲揺れてをり

    和也

  • 霊山を見上げ祈りし秋の雲

  • 秋の雲浮かぶ車窓や米どころ

    湖鐘恭子

  • ウラノスやゼウスが居さう秋の雲

    かれん

  • 描きかけの絵はそのままに秋の雲

    石英

  • 秋の雲耳環ひとつを喪へり

    内藤羊皐

  • 単身の夫も仰ぎぬ秋の雲

    はらたけこ

  • 今だけは富士従える秋の雲

    結子

  • 秋の雲嫁と姑如何せん

    のひろ

  • それぞれの母への思い秋の雲

    なないろ

  • 手作りのペンキ塗り立て秋の雲

    紗々

  • 谺する動物園や秋の雲

    佑亮

  • 故郷の駅のスタンプ秋の雲

    むらたふみ

  • 遠回りしさうなほどに秋の雲

    さん子

  • 悠々と峯を越ゆるや秋の雲

    深草あやめ

  • 秋の雲消化試合の投手戦

    福熊猫

  • 秋の雲白鵬不在つまらない

    未寅

  • 秋の雲国境のない空をゆく

    紙魚

  • 天気図と券確かめて秋の雲

    凪ひと葉

  • 秋の雲が見下ろす俗世の人愚か

    文学寅さん

  • 天帝のご機嫌麗し秋の雲

    もも

  • さわさわと泡立つ抹茶秋の雲

    えらいぞ、はるかちゃん!

  • カンバスに写し取りたき秋の雲

    ゆみづき

  • 銀翼の信号光り秋の雲

    ペコちゃん

  • 秋雲に弾く一音チェロ奏者

    今野浮儚

  • 缶蹴りの音やがて止み秋の雲

    芭菜々

  • 秋の雲集まる先は富士の山

    木瓜

  • 秋雲はローランサンの白き鳩

    直木葉子

  • 秋の雲孔子も知らぬ八十路かな

    忍冬

  • 秋の雲ここはお四国良い所

    笹百合

  • 耳のつんとなる丹波路秋の雲

    原田甘

  • 形変え舫いを詰める秋の雲

    加和志眞

  • 秋雲の映る水面へ投網打つ

    川島欣也

  • 秋の雲みな晴れの顔園遊会

    樹朋

  • ヤッホーのひと際高く秋の雲

    たんと

  • 小説に栞を挿む秋の雲

    誠馬

  • 秋の雲独り占めなる露天風呂

    渕野陽鳥

  • 三毛猫も秋の群雲手招きて

    芭治留

  • ポプラの秀(ほ)空一面に秋の雲

    石井せんすい

  • 秋の雲キキの箒のような雲

    真沙

  • 深呼吸高く広がる秋の雲

    りつにつかや

  • F15目刺し九連秋の雲

    Ataru

  • 天国のちちははの横秋の雲

    桜さくら

  • 秋の雲話通じぬ父背負う

    山崎点眼

  • 傾けし水筒の先秋の雲

    兀兀

  • 鈴の音や祠の団子秋の雲

    よしやす

  • わが思い届くだろうか秋の雲

    高田玄理

  • 天空に網放たるや秋の雲

    玄次郎

  • 縁談の持ち込まれたる秋の雲

    老人日記

  • 屋上の半分掃けし秋の雲

    今井昭徳

  • 散り散りに野次馬消えし秋の雲

    千佐子

  • 一時の蒼を庇ふや秋の雲

    山西琴和浦

  • 飛行機のふたつに分け行く秋の雲

    鬼怒

  • 一人立つ野外ステージ秋の雲

    クリスマスローズ

  • さばいわし列島覆う秋の雲

    ベルフラワー

  • 船守の棹さす川面秋の雲

    春川一彦

  • 境目は水平線と秋の雲

    かくみみ

  • うすまりて空にとけゆく秋の雲

    金太郎

  • 思いっきり吹奏楽の秋の雲

    ふうぅ

  • 着信も返信もなし秋の雲

    ひよこ

  • ため息とともに消えゆく秋の雲

    柳田孤星

  • 秋の雲ジャングルジムの声高く

    紅の子

  • 秋の雲少し多めの竈の薪

    蒼い朱鷺

  • 窓一面淡青よりも秋の雲

    小野寺友香

  • 秋の雲かたちを風に迷ひつつ

    笑む

  • 伊予の秋雲は絣のようであり

    かをり

  • 部屋中に香る珈琲秋の雲

    かしょう

  • 秋の雲水平線を見に行こう

    julia

  • 安曇野を目指して走る秋の雲

    聖蛙

  • 大群の時速百キロ秋の雲

    ぱそ夢

  • この松はワタシの松よ秋の雲

    ぷりむらかりの

  • 秋の雲めくろうとして鎖骨鳴る

    一光

  • さびしくて空にもの言う秋の雲

    茶っぴー

  • 魚屋のおまけ一尾や秋の雲

    都ぽむ

  • 秋雲や音合わせする合唱部

    鳥見山走子

  • かくれんぼ飛行機みっけ秋の雲

    ミセス水玉

  • 秋の雲その横顔の優しくて

    ちえ

  • 秋の雲眺めて向かう鮮魚店

    そらやす

  • 測られている副都心秋の雲

    nell

  • 大空に八の字描く秋の雲

    蓼科川奈

  • 風呂敷に包みきれない秋の雲

    山香ばし

  • 戯れに秋雲千切る風の神

    GONZA

  • 鱗雲空を台紙に成すパズル

    TOSHI

  • 秋の雲なんぞおもうや戦前

    時開

  • 秋の雲父との距離が遠くなり

    しおうらゆうこ

  • 我早し園児と競う秋の雲

    やな吉

  • 秋の雲吸い込み肺は空となる

    藤紫ゆふ

  • ふるさとへもう帰ろうか秋の雲

    神戸鳥取

  • 秋の雲寅さんのごと恋し君

    たまき

  • 秋雲や古民家を継ぐ人逝きぬ

    源幸格三

  • 秋の雲昔はできた逆上がり

    まき葵

  • 秋の雲とまり木探す鳶鳴けり

    那須新香

  • 秋雲や別れにさらばとやもめ旅

    花穂二郎

  • 母親の両手広げて秋の雲

    小木さんの娘

  • 鰯雲七里ヶ浜の砂模様

    ねぎ坊主

  • キャラバンはゴジラの親子秋の雲

    中島京子

  • 秋の雲めったに見ない国旗かな

    茂人

  • 秋の雲散歩の歩幅伸びにけり

    富樫幹

  • 秋の雲大涌谷の煙り立つ

    山旅人

  • 突堤に大の字の子や秋の雲

    山上博

  • 秋雲やフリマに集う日曜日

    桃八

  • 青春の悔恨の日々秋の雲

    江戸川青風

  • 羊飼い鳴らす鐘の音秋の雲

    桜木レイ

  • 独り身や秋雲友に風に乗る

    遊幻

  • 秋雲にノンちゃん乗りし幼き日

    重翁

  • 友逝きて高く広ごる秋の雲

    聞岳

  • 秋の雲夫から届くラブレター

    あさり

  • 秋の雲話とだゆる二人です

    李太琿

  • 母と子と追いかけっこの秋の雲

    寒露

  • 紅白の声とびはねて秋の雲

    四丁目

  • 決算表ため息一つ秋の雲

    庵原

  • 秋雲も突き抜けてゆく観覧車

    およしこ

  • 秋の雲ずつと追い越されつぱなし

    小木さん

  • 副都心線は地底にありて秋の雲

    玉虫虫

  • 秋の雲フリーキックに立つ二人

    小雪

  • 「希望」より写す日本に秋の雲

    真繍

  • ふわふわとプードル二匹秋の雲

    小鞠

  • 河川敷の蹴球場の秋の雲

    ゴマ四郎

  • 秋の雲言ひたきことは言はぬまま

    小千住

  • 玄関の手前でしばし秋の雲

    てれさ

  • 秋の雲風の冷たさ胸洗う

    翡翠

  • 秋の雲窓辺に育つビオトープ

    葉月のりりん

  • ラムネ菓子寝ころび食えば秋の雲

    シツ女

  • 予定なき日曜の朝秋の雲

    どっこいしょ

  • 秋雲や巡りし色は茜色

    えみあみこ

  • センセん家まで小径てくてく秋の雲

    夏風

  • 白い窓白い予定と秋の雲

    曲狸

  • 渦巻きにも鱗にもなり秋の雲

    一心

  • クラクション鳴らさぬ別れ秋の雲

    いもとやべえ

  • 秋の雲一分早く出て快速

    ほうじ茶

  • 秋の雲空の渚へ流れ寄る

    ひでやん

  • 秋の雲太平洋に龍馬像

    四万十太郎

  • 流るるは自転の速さ秋の雲

    瀬波秋鮭

  • 秋の雲記憶の隅にありし小屋

    雪虫

  • 三代の家族旅行や秋の雲

    杜若

  • 秋雲を綿菓子にしてプレゼント

    位子

  • 水たまり映して流る秋の雲

    土屋木漏れ日

  • さみしいかあこがれてるか秋の雲

    海風

  • 朝の九時眠気おそって秋の雲

    市川七三子

  • 波静か空には秋の雲流る

    足助

  • 賑わいの街に似合わぬ秋の雲

    きさつかさ

  • はしみえてくれかかるなりあきのくも

    さだ子

  • 道の駅足湯に友と秋の雲

    鶴田梅勝

  • 秋の雲隣のピアノつまづけリ

    髙橋冬扇

  • 手酌酒ごきげんよろし秋の雲

    久仁重

  • 約束の午前十時の秋の雲

    桃泉

  • 秋の雲遅れがち成る昼餉かな。

    平松洋子

  • 空高く生絹のような秋の雲

    延子

  • 山門を残して流る秋の雲

    尚道

  • 秋の雲もう応へてはくれぬ人

    峰泉しょうこ

  • 背をのばせ秋雲の声かろきかな

    み藻砂

  • あの雲はノンちゃんが乗る秋の雲

    俊明

  • 滞まるも行くも気ままに秋の雲

    ふふ

  • 秋の雲嬬恋村は字の村

    呑水

  • 秋の雲妻の掃除に然も似たり

    春爺

  • 秋の雲マイエナラエの園児たち

    津葦

  • 秋の雲竿に干したる布おしめ

    台所のキフジン

  • 秋の雲ソプラノの声届きけり

    渡辺檸檬

  • 流離の心ふつふつ秋の雲

    としちゃん

  • タワーより高き都心の秋の雲

    金子加行

  • 秋雲や机の上の時刻表

    大橋博子

  • 八鬼山に触れつ離れつ秋の雲

    香壺

  • はちまきと競う喚声秋の雲

    泰通

  • 秋の雲見ればどこかに陰と襞

    重翁

  • 急増のランナー群るる秋の雲

    いっけ

  • ふるさとに懸垂すれば秋の雲

    富樽

  • 山頂へ棚田引っ張り秋の雲

    たま

  • 秋の雲道後の足湯つかりけり

    郁李

  • 秋の雲旗のむこうに応援歌

    くんちゃんのともだち

  • 原因は高齢ですか秋の雲

    いしまさ

  • 等伯の筆そのままに秋の雲

    五音階

  • 秋の雲映して蒼き余呉の湖

    蒼水

  • 手風琴弾んだ声は秋雲へ

    朋三

  • 秋の雲流れ流れて行く先は

    阿婆

  • 爪弾けば波動となりて秋の雲

    柳児

  • 通勤の車窓の先に秋の雲

    流次郎

  • 秋雲やダム湖に黒き鳥一羽

    てん点

  • 秋の雲蕎麦は啜ると教えられ

    藤鷹圓哉

  • 秋の雲西洋館玻璃ゆがむ

    岐阜の鮎

  • 七輪の昇る煙や秋の雲

  • 巡礼の足早めたり秋の雲

    南亭骨太

  • 機械音遠く聞いてる秋の雲

    金銀パール

  • 赤錆の塔の真上の秋の雲

    カンガガワ孝川

  • けん玉のピタッと収まる秋の雲

    寝子屋はすね

  • 秋の雲はやく木曜こないかな

    酒井おかわり

  • 葬列と共に流るる秋の雲

    鈴木ふみ

  • 潮騒を零さぬやふに秋の雲

    香美

  • 腰のばし眺め眺める秋の雲

    杏良

  • 秋の雲空繋がるるユーラシア

    てぃ

  • 秋の雲釈迦の手さえも見えた旅

    今治の代行運転

  • 秋の雲大海原が一面に

    みかん

  • 温もりがまだ少しだけ秋の雲

    砕け散る夢の欠片よ秋の雲

  • 秋の雲瀬戸の島々橋渡し

    公星

  • 空を見上げて流れゆく秋の雲

    立香

  • 天よりも高く高くと秋の雲

    be

  • 二百米ドローン不味いぞ秋の雲

    須春

  • 大群をひとり離れて秋の雲

    クマガエル

  • 刷毛借りて塗りつぶしたり秋の雲

    狸漫住

  • 寝ころんで草の湿りや秋の雲

    望月ゆう

  • 垂直に伸びるハイウェー秋の雲

    柴原明人

  • 友逝けどメル歴消せぬ秋の雲

    くれない

  • 山祠紙垂の白さや秋の雲

    福良ちどり

  • だるまさんがころんだそうな秋の雲

    みやこまる

  • 秋雲や天に轟く締め太鼓

    かぬまっこ

  • 秋の雲タバコのけむりで屋上で

    コケサン

  • 秋の雲柔道二段の嫁が来る

    華女

  • ランドセル並べ道草秋の雲

    文月さな女

  • 息合わせ選手宣誓秋の雲

    八十八五十八

  • 国境に難民集う秋の雲

    おせろ

  • コロッケの匂いの路地や秋の雲

    浜ちよ

  • 見上げればふと秋の雲欠伸して

    なおろーず

  • 終の家煙突の先秋の雲

    零芳

  • 砂浜のひとりほっちや秋の雲

    彩お茶子

  • 秋の雲棕櫚の箒をかいましょう

    誉茂子

  • 秋雲の空に返すや恩一つ

    ときめき人

  • 高層ビル窓にお洒落な秋の雲

    森のクマさん

  • 秋雲や高鳴る汽笛吸いこみて

    康行

  • 一艇が夕日に進む秋の雲

    小林大山

  • 秋の雲白き帆舟で君のもと

    まの

  • 秋の雲波打つ飛行船のおと

    でらっくま

  • パームツリーゆつくり秋の雲が先

    安針塚コロナ

  • フリスビー秋の雲へとまつすぐに

    でらっくま

  • 銀鱗の浮かび泳ぐや秋の雲

    蒼潤

  • 常陸へ行く深緑の羽秋雲をぬう

    駒踊

  • 郷向けて秋の雲越え息あがり

    敬繁

  • 流されて涙ホロホロ秋の雲

    麦花

  • 旅僧の肩の薄さよ秋の雲

    犬井やぎ

  • 秋の雲ふるわす声と馬頭琴

    江口小春

  • 海城と堀に漂ふ秋の雲

    chiro

  • 秋の雲レンガ橋の上つづく青

    神村松寿

  • 宮城野や松風吹けば秋の雲

    阿武玲明

  • 恋文は書きかけのまま秋の雲

    流星

  • 秋雲に割って入るかヘリコプター

    平井伸明

  • 校庭と合わせ整列秋の雲

    かつたろー。

  • 天上の秋の雲ほど君遠し

    江洲永一

  • 秋の雲ただ青いより安心す

    ひつじ

  • 息殺し赤リトマス紙秋の雲

    ウチの宿六

  • 秋の雲人の歴史の途切れかな

    宗本智之

  • 公園の鳩飛び立つや秋の雲

    ららやにほ

  • 校庭の校歌斉唱秋の雲

    野乃

  • 明後日の約束投げて秋の雲

    山崎やんすけ

  • 気まぐれに呼び鈴打った秋の雲

    才守こゆび

  • あいつだけ雨を見たかい秋の雲

    赤沼磁石

  • 秋雲は働く男あくびして

    尾倉野ポテト

  • 秋の雲空飛ぶ動物いっぱいね

    るんるんルビー

  • 秋の雲前髪切った切りすぎた

    みつ豆

  • うたつてる二羽のからすと秋の雲

    ゆい(8さい)

  • あかあおきまぜたらちゃいろ秋の雲

    さな(3さい)

  • 秋の雲大志いだいた時もあり

    張虎

  • わが心なごます日々や秋の雲

    松風よし枝

  • 影長き朝の陽負いし秋の雲

    比呂無

  • 火葬場の煙の果てや秋の雲

    くさぐき

  • 海峡の果ては国後秋の雲

    老驥

  • ままならぬ沈む心に秋の雲

    松風

  • ジェツト機とキャンパスに描く秋の雲

    ロマンスグレー

  • 秋の雲銀に輝く鱗欲し

    四葉

  • 秋の雲すきま二割の青さかな

    奈良翁

  • 校庭に少女等の舞ふ秋の雲

    留野ばあば

  • 秋の雲ふた刷毛刷いて飽いてをり

    桜姫

  • 秋の雲ワルハラ城に戦姫

    むじーじ

  • 秋の雲千切れ千切れて水平線

    せり花

  • 頬杖で聴く風の音と秋の雲

    さとう七恵

  • 秋の雲乗りてはるかなエベレスト

  • 秋雲を種々に切り取るマグリット

    よしえ

  • 秋の雲膝かかえをる草の原

    いち瑠

  • 白根山秋の雲見て足湯かな

    宮写楽

  • 道の駅他県ナンバ-秋の雲

    星降松

  • 頑迷を笑ってゐるよ秋の雲

    写々

  • ふるさとの鎮守の森や秋の雲

    とうくろう

  • 秋雲やふんわり降りるパラシュート

    あさり

  • しみじみと鉦の音聞こゆ秋の雲

    酸模

  • 蒼天に犬か小熊か秋の雲

    宮すみ女

  • OLの袖丈が伸び秋の雲

    春日

  • 秋の雲亡き父よりの便りかな

    金亀子

  • 地下鉄の階段のぼり秋の雲

    be

  • 槌音や歩めば逃ぐる秋の雲

    恒ちゃん

  • 空に向け指の額縁秋の雲

  • 坂の上老人ホームや秋の雲

    麻呂助

  • 失ひし恋も彼方へ秋の雲

    sakuraa.

  • 秋の雲言伝頼む生きている

    蛾触

  • 母の嘘父の微笑み秋の雲

    西田克憲

  • 下賀茂の森深き底からいわし雲

    あき輝りん

  • 秋雲に生涯浮かべ定年日

    豆闌

  • 御苑より望む都庁を秋の雲

    市川風子

  • 秋の雲流れ出航の銅鑼三つ

    灰色狼

  • ペーターとハイジも見たる秋の雲

    珠桜女あすか

  • 東京都新しい島秋の雲

    まどん

  • 身の丈のなんと小さく秋の雲

    山香ばし

  • 秋の雲新人歌手の歌謡ショー

    菅原晋也

  • 秋の雲くるくる回す人差し指

    いろはぶんたん

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