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初級者結果発表

2024年12月20日週の兼題

春着

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

アーカイブに掲載決定!


火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。作品検索での検索も可能です。

入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。


初級者用投句欄は、俳句の基本的なルールや表記など、基礎をかためたい方におすすめな投句欄です。金曜日「優秀句」の俳句は初級者コース卒業の目安です。もちろん「まだ心配」という方は、初級者コースへの投句継続もOK です。


☆こんな方にオススメ☆

・初めての1句を作った。

・どの句がいいか分からない。

・俳句を初めたけれど、まだ自信がない。

・何回か投句したけれど、なかなか選に残ることができない。


投句は何度でもできますが、自選も学びの一つです。選者からのコメントをヒントに、「自選」のための知識を集めましょう。「多作多捨」の精神で、自分の作った俳句を見直し投句する句を選んでみてください。

  • 石橋に軽やかに立つ春着かな

    松下檸檬

  • コール天の足袋の春着や昭和の子

    山中 遊民

  • 茶柱の立ちてにっこり春着かな

    案山子の鹿か

  • 春着の下からチラリと紙おむつ

    神戸 美優

  • 身も心も着替えてますと春着かな

    吾亦紅也

  • 野鳥舞う緋色の柄や春着の子

    月奈利

  • 宮参り春着着る母泣く赤子

    高瀬忠子

  • 春着着てままごと遊び猫も来て

    加藤 土史子

  • 普段着の君と歩くや春着の吾

    永山シャンシャン

  • 小走りで付いてくウールの春着かな

    山田はつみ

  • 割烹着脱ぎて春着の亡母眩し

    漆崎 明

  • 黒髪を結いた娘春着かな

    遠澤人麻呂

  • 花手水袖が気になる春着かな

    雲井草舟

  • シャネルの香気付けば春着枕元

    究果園ゆやま

  • 仮眠後の終夜運転春着の香

    鯨之

  • 春着の子後れ毛ゆるる風なくも

    松元春苑

  • 初衣装運転席にスニーカー

    近江菫花

  • 玉砂利の音に紛れる春着かな

    黒木なずな

  • まつ゛母がひろげ春着となりにけり

    吉田 ルイ

  • 手水舎や袖もつ母と春着の子

    伊藤 穣

  • 春着着て肌すきとおる手の甲も

    加藤東空

  • 病室の白壁飾る春着かな

    故里恋心

  • 「おなかすいた」子らよ春着のうちはだめ

    月夜田しー太

  • 姉ちゃんのプリキュア居ない春着かな

    四王司

  • 採寸の指先見つめ春着かな

    輝南心音

  • 社への石段の色春着色

    むらたみなもと

  • 四代目ゆずりゆずられ春着かな

    雅子

  • 病み上がり祝杯集う春着かな

    榊麻茶硫

  • 懐妊を告げられ今日の春着かな

    芝野浅次郎

  • 白へびをひと目見ようと春着の子

    山広裕果

  • 春着きて天道地道散歩すら

    信行鈴起

  • うたた寝に重たき髷の春着かな

    小花風美子

  • 孫7人虹色春着空映る

    森乃涼風

  • 春着着てコンバーチブル乗る裾さばき

    十亀剛一

  • ド派手な春着10年後の赤面

    丸 太かし

  • 暗澹たるニュースの果ての春着かな

    雨読人

  • 春着着る君と連れ添う人となり

    まつぼっけ

  • 春小袖御守り一つ帯挿み

    松尾貢水

  • 待ち受けの画面に追加春着の娘

    安田 風花

  • 猫追って朗らかな声春着の子

    桜まろん

  • 手を振ってほのかに香る春小袖

    十津川ポロ

  • 袖かばいビール注ぐ子の春着かな

    れい

  • 風吹きて春着捲れる社の庭

    植木照美

  • あふれ出す人に春着の駆け寄りぬ

    稲川ほろろ

  • 見惚れしや伯母の春着の裾捌き

    鬼石 祥子

  • イヤホンからロック薄紅の春着

    みー

  • 春着の娘お百度踏むや何願う

    篠原 蝉秀

  • 笑み浮かぶ自作の春着褒められて

    河島はるちゃん

  • 喪が明けて写真に見せる春着かな

    写雅句

  • 青空や膝に赤チン春着の子

    閑里院 鮮墨

  • 春着脱ぎ老犬と見る夕日かな

    巻貝

  • 幸あれかしと春着の袖触れ合うて

    吉華ふるべ

  • からころと下駄の音たのし春着かな

    春の風花

  • 野良着脱ぎ春着の母に近寄れず

    松原なぎさ

  • 上の句で取る春着の子袖短し

    春野よそおい

  • 空は青春着も踊る童歌

    丸 なちか

  • 夜勤明け春着眺めつセルフレジ

    首藤玲司

  • 割烹着真新しくてこの春着

    わたらい百々世草

  • スキップもいよよ上手や春着の子

    鵜飼ままり

  • 公園でおにぎり落とした吾子春着

    むーたん

  • 春着など持たぬ男の作務衣かな

    ん〜やまもお

  • 浜風や春着の裾と戯れて

    高旗みつき

  • 裏切りやラフなコンパに来る春着

    珊瑚霧

  • 画面には春着溢るる独居かな

    月々 改め 十勝石

  • 床に伏し眺むるばかりの春着かな

    奥山 言成

  • 参道にイカの匂ひと春着の香

    加藤遊鹿

  • 外人のお土産春着のハローキティ

    糸田つぶさ

  • 春着着て三輪山祈る鈴祓い

    伊藤蒼心

  • 宅配便春着とお餅故郷の母

    笹本ミワコ

  • 国訛り飛び出す姉の春着かな

    阿蘇の乙女

  • 春着の娘スマホに慣れし袖さばき

    光顕

  • 幾度の戦火逃れた春着かな

    河豚蛇燕 花子

  • 春着脱ぐお見合い後のサロンパス

    伊達ノ半蔵

  • エンドロールに二人の春着立ちぬ

    酒のぼル

  • 春着着て小さな歩幅歩く児か

    輝雲彩

  • 春着きず神に頼ていざ机

    時雨 鳥

  • 家族増え小さき春着の喜びよ

    阿部しんご

  • 大胆な春着を照れて見ない彼

    九宝斎ルミ夫

  • 昔日の赤い春着の鈴の音

    高屋啓

  • 焼き鳥の香り染み込む春着かな

    横山 沙石

  • たとう紙の折り目に沿って春着かな

    海沢ひかり

  • 折り目つく春着素肌に浮きてなほ

    加藤直瑶

  • 色褪せし母の香りの春着かな

    瑛斗

  • すれ違う春着の人の身のこなし

    佐藤けい

  • 最期まで着ずに亡母の春着かな

    横井あらか

  • ダ・ヴィンチ展春着姿の知人かな

    佐藤香子

  • うれしくて母と手を引き春着見る

    森 茉那

  • おそろいの春着背丈のでことぼこ

    神宮寺るい

  • 伊佐爾波の坂軽やかな春着かな

    吉河好

  • 首にファー歩幅大きな春着の娘

    松山女

  • 着せ替えのこの子と遊ぼ春着の子

    実本礼

  • 春着の子参拝帰りのカプチーノ

    十四志

  • 馥郁と帯は膨らに春着の娘(こ)

    小鳥穂夏

  • 春着からパジャマでフーと息を継ぎ

    山 怠夢

  • 父の背も歳も越しをり春着かな

    笠谷風信子

  • 能登の空へ春着の吾子と手を合わす

    小暮修

  • 祖母選ぶ二十歳の春着着て見せず

    高山 碧翠

  • 春着の背にわかに震えし落語会

    月見亭一句

  • 春着の娘年のふたつも大人びて

    高嶺織人

  • よそよそし春着姿の台所

    春野ふう

  • 着せられて涙の跡あり春着の子

    水口真奈

  • よし!決めた!スパンコールの春着買お

    一木楓

  • 軽トラの助手席おりる春着の娘

    みつはしそーた

  • 春着出すリハビリ勤務終はりし日

    阿部けん笑

  • 癒ゆる日の春着金襴色に揺れ

    小 日音

  • 亡き友に貰いし春着棚の奥

    高比良 星嶺

  • 春着さびし帰り道の後部座席

    井川エイカ

  • 再会や春着の靴を選ぶ朝

    恵みの雨

  • 雲切れて朱さらに燃ゆ春着かな

    若葉 尚

  • 日本橋報道ヘリと会ふ春着

    佐藤夏みかん

  • 春着あり吾子はアフリカ協力隊

    高石蓬莱

  • 雨の日の出産祝う春着かな

    近藤ペロ

  • 春着して吾の砂時計幾ばくも

    宮井ニゲラ

  • 春着の裾ふわりさせたは特急車

    三杏樹

  • 春着縫ふ母の右手の絆創膏

    稲見里香

  • 春着絢爛タクシーの後部席

    ライム

  • 春着にも護摩の炎の光と影

    永田すずらん

  • 子育ての終わりを告げる春着かな

    四十 カラ

  • 恩送る春着姿や能登の町

    森脇レイ

  • 春小袖母の着付けのしなやかに

    群青江戸きりこ

  • 原宿の改札を出る春着かな

    伊藤 ゆめ安

  • 春着着る地球が公転した朝に

    岡 萬美

  • 婚姻の知らせに紅白春着かな

    祥対無

  • おぼつかぬ化粧と春着我が娘かな

    浩然

  • 襁褓替えいざ出陣の春着かな

    吉岡ポチ

  • ばさぱさと春着脱ぎ捨て厨立つ

    佐藤史緒

  • 朝日浴び春着輝く子供部屋

    神谷理風

  • 広げたる両手にかろき春着かな

    柑たちばな

  • 同級の春着すり抜け自習室

    神戸の老寺士

  • 車から降りる春着の匂い立つ

    永田みゆき

  • 春着着て京の小路や昭和の日

    高志

  • 春着の子なにを待つかな小石蹴り

    阿左美 寒

  • 三姉妹推しカラーなる春着かな

    春野たんぽぽ

  • 一列に賽銭にぎる春着かな

    英 凡水

  • 百年の言告ぐ古希の春着かな

    佐藤キキヨウ

  • 譲られし大島紬春着かな

    玉 ゆこげん

  • 縫い上げの跡健やかなる春着

    吉田 越佳

  • 母の手を狙う春着の三姉妹

    規格外の野菜

  • 春着脱ぎ開く過去問三回目

    三日月なな子

  • 袖振りて吾まで駆けるや稚児春着

    みなづき はるるん

  • 奥能登のあしたをつなぐ春着かな

    岡本みい

  • 還暦よ逆光に立つ春着の娘

    吉野山

  • 華やぎの心に春着空青し

    温州みかん

  • 風車計画降ってきて春着まだ

    三谷あいこ

  • はれ晴れて世界闊歩す春着の子

    高瀬小唄

  • 高枕髪結ひ眠る春着かな

    森田一華

  • ショーウインドウ娘らは春着の光のむ

    モンガラハギ

  • 起き抜けや春着をのぞく青二才

    宮下駄子

  • 羨みて春着の児らを追い越せり

    わたなべ蘇芳

  • 仕舞い方春着も己も難儀なる

    織波

  • 朝ぼらけ春着揃ひて詣でけり

    上山凡仁

  • 柏手の袖に鳳凰舞う春着

    花蜜柑薫

  • 灯籠に隠れてをりぬ春着の子

    勝本熊童子

  • 礼拝の春着の人や色硝子

    月最中 松本

  • 敢然と春着翻り強い風

    崎山つばき

  • 風吹いて襟寄せ合わす春着かな

    稲城蒼海

  • 春着出し昭和の香り身にまとう

    佐波乃屋 あ季

  • 定年の春着スーツじゃなくジャケット

    佐藤誠溢

  • 靴下をまるめてほっと解く春着

    ムーンさだこ

  • 袖揺らす薄縹の春着よ清か

    死似 季残

  • 通し矢を終えし春着の腕白し

    みたらし だんご

  • 春着でもラーメン啜る君が好き

    丸岡彩映

  • 人見知りの児春着を掴んで熟睡す

    小我こうぢ

  • この道を進むと決めし春着きぬ

    金治宜子

  • 三列の笑う春着や抜ける空

    慈庵風

  • 或る年の或る日見初めた或る春着

    佐合ヒナ

  • 朝帰る漁師の港春着かな

    綾音愛

  • 飛ぶ球に叫ぶ春着や闘球場

    荻野れざん

  • 春着掛け逝く娘に添うて川の字や

    坂下しわ

  • 春着の子ビラ簪の音軽し

    みなみ くも

  • 思い切りダンスやりたや春着の子

    春の新々

  • 春着着て握る拳をそっととり

    三日余子・いつき組広ブロ俳句部

  • 春着着て詣でる人を振り返り

    神 和幸

  • 若き日の母の背匂う春着きて

    城山 鷺

  • 村はモノトーン春着の彩よ

    山彦 てっせん

  • 生協の注文ついでの春着でも

    永井うた女

  • 待ち侘びた浮世絵展へ春着着て

    山崎鵜真

  • 三度目のヘアドネーションして春着

    郷舞道

  • 春著着た母と歩く父の愉悦

    水巻リカ

  • すれ違う春着のひとの香り纏う

    夏野星一

  • 温かな日差しのごとき春着の子

    宮 由太

  • 新品の春着くるりと犬に見せ

    伊藤美詞

  • 何度でもお使いにゆく春着の子

    原 南山

  • 奉られて袖通しを待つ春着かな

    香美 桜太郎

  • 形見分け行李の春着夕陽射す

    三宮香棆

  • 平和にて煌びやかなる春着かな

    小原ヒデボー

  • 黒髪の肩まで伸びて春着の子

    種田あずき

  • 樟脳や身あげ解きて春着吊る

    卯の花 京

  • 春着着て大観の絵に会いに行く

    四季風吹子

  • 艶やかな春着集まる公民館

    春喜愛

  • 母創る手編のべスト春着の子

    垣我実

  • 喉元の刺青の薔薇に添う春着

    若狭

  • 鈴の音に春着の袖揺れ幸来る

    橘 ゆう

  • 春小袖「青きドナウ」の帰路耳に

    山内志津子

  • 老いの家春着の矜持なお盛ん

    松和幸太郎

  • 晴れの日や春着の蕾どっと咲き

    小路愛生

  • この春着昨年買ったセール品

    小春日和

  • 手を合わせ春着どころでない夫

    小島 三毛

  • 春着の日母の饒舌父の無言

    咲咲こるつ

  • 福を呼ぶ大発会の春着かな

    横浜青祥

  • 破願する春着の子らの輪に入りぬ

    らぱん163

  • 春着のまま後五ピースのジグソーパズル

     ヨシキ浜

  • 春着着てボウリングする見合いかな

    円錐角膜

  • 変更線越えて春着の真珠かな

    梶原菫

  • 春着なりゆらりゆれるよ漫ろゆく

    松尾 パッション

  • 外出許可春着の母の頬紅し

    ミセスコロンボ

  • 春着の子沈下橋まで駆けて行く

    小林浦波

  • 稚児髷のお被布や春着セピア色

    上原まり

  • 巫女衣装の風呂敷持つ春着かな

    神谷隆元

  • 春着着てどれが正解まえうしろ

    笹団子

  • PayPayで白湯買ってった春着の子

    遠国粕寡

  • お下がりの春着私似の丸き頬

    三角俵

  • アバターの春着鮮やか丑の刻

    須藤縦横

  • やり直ししたい人生春着着る

    みみみ

  • 今日初めて祖母の春着へ腕入れ

    海神瑠珂

  • 春着から昨年の恋まだ香り

    汐海 岬

  • 袖通す赤きジャージの春着かな

    岩村雪嫌

  • 夜の塾春着はそっと背中なで

    松尾 すみ丸

  • 大工町辻の祠も春着かな

    吹田よしよし

  • 古民家や黒の春着の義姉の笑み

    音葉りんきょう

  • 春著着る人を迎ふる吾の衣は

    英公蒲

  • 喪の明けて薄桃色の春着かな

    小野寺 余伴

  • 緩やかにストール巻きて春着とす

    三富みつ葉

  • 空は青し春着の子の銀のかんざし

    桜江いくこ 

  • 期待して神社に並ぶ春着かな

    楽・豊・幸で行こう

  • 有るはずと往時の春着探す母

    まさえ

  • 春着の娘下駄を履替へ天守閣

    康廣

  • 春着にメガホン沿道の肩車

    りぷさりす園芸店

  • 春着の娘手かざし見やるスカイツリー

    一谷いちにょ

  • 馬蹄階段降る主役めく春着

    華風ルナ

  • たとう紙を香りが通る春着かな

    柿ノ木繁

  • 友の声春着袖上げ御手洗い

    詩小桃

  • 春着着て家族の揃ふ御膳かな

    阿部 晴子

  • 初孫の春着華やぐ衣桁かな

    久世わわ

  • 春着着て二の腕眩し写経の娘

    一徳斎 

  • 母の着た春着受け継ぐ日和かな

    伊藤 悦

  • 祖母の手が結ぶ屑糸春着なる

    卯の花雅子

  • 袖振ればふわりふわりの春着かな

    山岸かっち

  • 春着着せなぜか汗だく孫の世話

    松山石子

  • 駆け回る元未熟児や春小袖

    雨鳴響

  • 春着の子初めチョロ々中パッパ

    山田 正山

  • 面映ゆし春着姿の「久しぶり」

    慈縁人

  • 眼差しは替わる代ともに春着の子

    恕寂寥

  • お茶会の帯は塩瀬の春着かな

    ラッキー&クロ

  • 曾祖母と春着はセピアどんな色

    神里 タスク

  • 春着いろいろ境内は万華鏡

    横辺理

  • 春着きて疲れ知らずの終電車

    みちのこ

  • 肩下げて春着の子の手握るパパ

    浦野米花瑠

  • 太鼓橋草履はふりて春着の児

    岩橋夕紀

  • 春着きて歩きスマホの株価追う

    孤句狸翁

  • 朝餉後の春着に居間の明るくて

    古川 川

  • 春着の子ママの脚からもう一度

    小林一弓

  • 日の出前太平洋を行く春着

    神ヤ飛ビ魚

  • 畳紙の春着の蝶の飛び立てり

    ルージュ

  • いつときも形留めぬ子の春着

    甲斐杓子

  • 訪れる老婦の春着粲粲と

    葦の丸屋

  • 春着かな人生達するもの何ぞ

    群馬爽走

  • 境内の池を染めゆく春着色

    秋野だいふく

  • 妹に大きお揃い春着かな

    菊池純代

  • 春着着てうなじ美しき妻と知る

    外町よしのり

  • 待ち遠しタンスで微香なる春着

    伊呂八 久宇

  • 春着縫う見上げた母の鼻眼鏡

    鴨の里

  • リメイクの春着は母の匂いして

    蛍草飛田

  • 酒精にて頬を火照らす春着かな

    佐藤根 雪華

  • 次契約春着まとうや意気揚々

    純全

  • 春着きて飛び出す力明日へと

    若月隆

  • 成田山春着連なる占いや

    佐々木四郎

  • 春着かな共のTシャツ並ぶ竿

    松原白士

  • 亡き姉の春着一寸丈詰めて

    今日女

  • 手作りの春着の裾のしつけ糸

    京都さくら

  • 顔半分口にし笑ふ春着の子

    新田ダミアナ

  • 春着笑み珊瑚の空の戦闘機

    境界子

  • 帰りみち歩みととのふ春着かな

    榛 傘子

  • 春着の子ショートケーキの乗ったパフェ

    吉田かのこ

  • じやんけんに袂押さえる春着の子

    栗原生石子

  • キャラメルを袂に忍ばせ春着の子

    香山リカ

  • 神の鈴春着の赤子に降り注ぐ

    加藤茉莉花

  • “もう、赤は”日だまりに揺れる吾と春着

    小箱 守

  • 春着着ぬ父や介助の祝い膳

    駒茄子

  • オータニサンのキャップが春着キャッチボール

    山木新月

  • くじ屋台駄々こね泣いて春着の子

    れもんさわー

  • 春着とて今か今かと待ちぼうけ

    佐藤コロン

  • とっときの笑顔とっときの春着に

    むっち

  • 青空に春着の赤が映える宮

    愛生園風来坊

  • 側面に春着を映し滑り台

    熊になっちゃった

  • 鍵盤もことさら白き春着かな

    坂本秋風

  • 割烹着脱ぎし春着の妻と酒

    ゆめの月舟

  • シマエナガ春着の帯に留まりけり

    空七席

  • 九年振りに春着絹地の冷たさ

    古川 寿々恵

  • 手入れしてこれを春着として立ちぬ

    笑田まき

  • その乙女春着に襷手に箒

    城扇尋

  • 砂浜に波追いかけて春着の子

    亀くみ

  • 春着の娘うなじの白く匂いけり

    郁松 松ちゃん

  • 春着着た翌日残る肩の凝り

    古寺 憲子

  • 嫁ぐ日の尽きせぬ会話春着の間

    みかん成人

  • 人波に春着の色の浮標のごと

    森脇かな子

  • 明日着る春着の闇に浮かびけり

    夏湖

  • 夫の春着少し曲った折り目有り

    岩清水 彩香

  • 春着の子晴天招き皇居前

    稲荷森輝麗

  • 今日こそは春着履き物ハイセンス

    紫の里

  • いい年にすると覚悟の春着かな

    高橋 基人

  • 「ママきれい」夫にも言わせたい春着

    阿波のコスモス

  • 老いたれど春着あでやか見事なり

    春野桜草

  • 彼女より隣の春着気にかかり

    鬼本 余覚

  • 参道をのしりのしりと春着の衆

    りゅうてん和尚

  • ためらいの指先少し春着かな

    英判子

  • 子ども会転校告ぐる春着の子

    虎有子

  • 手水舎の春着の人の美しき所作

    歌 春奈

  • 兄を追う帯房揺れる春着の子

    越香

  • 口調まで妻に似たるや春着の娘

    永峯星雲

  • 道角の地蔵に会釈春着の子

    河地 草芝

  • 子と母と父も彩る春着かな

    吉成小骨

  • 常よりも賢し気な顔春着の子

    高橋渓翠

  • 曲がり角三丁目にて春着買う

    吉岡幸一

  • 春着の子鏡の前のランウェイを

    阿蘇海の鴨

  • ゆるキャラも小町娘も春着かな

    今乃武椪

  • 後れ毛は母似てくるん春着の子

    伊達紫檀

  • 春着の吾子はすぐ脱ぐと言い放ち

    小澤さつき

  • 春著着てまず仏壇へ 孫ひざに

    みっちゃん

  • 決まり字に刹那に揺れる春着かな

    研亭

  • 店先でペルシャくつろぐ春着の子

    岸愛桃

  • 的を射る春着袂の潔く

    笹原あゆみ

  • まばゆきは春着か二十歳の横顔か

    珊瑚樹茄子

  • 病院の白に春着の姪が来て

    若海真

  • 人の波時折跳ねる春着かな

    井上たとぅや

  • 春着着て陽高き街を影と行く

    佐藤白行

  • 嬉しさも二乗倍する春着かな

    松前三月

  • 春着きてうしろ姿を映すかな

    今井佳香

  • 二十歳なら赤絢爛の春着着る

    今村きき

  • 春着をね着る着る着る着るお花の子

    みいちゃん

  • するすると正月小袖ずっしりと

    春夏秋冬

  • あさぼらけ春着のかをりありがとう

    春日 月秋

  • 三つ指をつきたる妻の春着かな

    児玉すいか

  • 春着着てゆるり漫ろのアーケード

    岡 里詩

  • 樟脳の跡かたもなき春着かな

    響楽境

  • 春着にて抱かれし猫の得意顔

    岩岳太郎

  • 春着選るグループLINEポコンポコン

    海老田 幣男

  • 乙巳や春着集いて能登の街

    亀井里依

  • 病窓の先は明るし春着の娘

    華彩り

  • 春着越しでしゃばるお腹傾奇者

    松門君佳

  • お茶会や春着のたもと膝にのせ

    山桜昌子

  • 小包の春着にそえる一筆箋

    枝葉

  • 春着でも疼く上顎右5番

    森上はな

  • 水溜まりそっとかわして春着の子

    原颯太

  • 水打ちし庭に春着の幼子や

    松本ばば

  • 春着には明るい柄がよく似合う

    夏川涼

  • 参道に止まりて春着を見送りぬ

    虎の尾

  • 神馬の眼濡れて映るは春着の子

    高野妙介

  • アルバムや春着に襷もてなす母

    英子

  • 喜寿の吾になんとも言えぬ春着かな

    古牡丹

  • 白き足袋硬きコハゼの春着かな

    みさよ

  • 腕をくむ春着の袖のダンスかな

    松浦ののこ

  • 室町の社殿に春着の吾二十歳

    深草 くう

  • 鮮やかに春着の影の伸ぶるかな

    蝦夷やなぎ

  • おつかいも二つ返事の春着吾子

    四季をりをり

  • 桟敷席春着居並ぶ柝が響く

    桐田桐子

  • 末孫に紡ぎ巻く糸春着かな

    海野ももみ

  • 春着着て的射る君の凛々しさよ

    阿部栄壱

  • 尻はしょり春着もたつきバス通過

    華花開く

  • 春着着て母娘揃ひで無口なり

    松下節子

  • 初恋の人に逢ひたき春着かな

    金糸雀ローズ

  • 似てるから母の春着が似合うでしょ

    らるご

  • 娘と母の語り合い春着かな

    越山静山

  • 初衣装浮き立つ先の迎えまで

    君塚謙

  • 出番来たシワのひとつもない春着

    江梨子

  • 整えた前髪春着ペディキュアと

    賀茂ももか

  • 境内の煙を纏い春着かな

    海堂一花

  • 春着着る娘もやがて母になる

    岡田いっかん

  • スートントン母の春着を裂き織りや

    新城 三九

  • ほ!と発し弾む春着のお賽銭

    雨水 二三乃

  • 春着の漫才師ネタもおろしたて

    紫月歪丸

  • 食膳の鯛も見つめる春着かな

    上野 鈴女

  • 春着着る犬のリードと同じ色

    綾瀬 康子

  • 待ちきれず又も着たがる春着かな

    奥井宣孝

  • 廃校の記念樹囲う春着かな

    環柚色

  • 寅さんの口上春着み空色

    ランナーズ寅さん

  • 指先の少し覗きて春着の子

    小山まきに

  • 礼をする春着の人の裾捌き

    みちむらまりな

  • 春着脱ぎおそらく五十五歳なり

    金色 弓

  • パンプスの音も光りし春着の日

    伊代ちゃんの娘2

  • 春着着せ鏡の前に立たせけり

    佐藤恒治

  • 春着なら転けても泣かぬ我が子かな

    山之池四歳児記

  • 老いの身も春着を着れば身軽なり

    屋敷 公園

  • 孫が着た春着だけまだ干してある

    勝亦朝

  • 色とりどり皆の春着に陽の光

    江戸の八五郎

  • 見せたくて抱き寄せて春着遠き人

    もちねこ

  • 春着着て今日は神の子天満宮

    加田紗智

  • ウクライナから来し子らに春着縫う

    小林俊行

  • 散歩道長靴脱いで春着かな

    斬九郎

  • 京藤に小花の春着光出づ

    松重橘

  • 髪結いて京友禅の春着かな

    佐々木光風

  • よそ行きの言葉巧みぞ春着の子

    酒井春棋

  • 妻と娘が春着を買いに手を組んで

    下地野雨

  • 下着まできちんと畳む春着かな

    江黒緑茶

  • 春着あり一・一七主なし

    わすれ傘

  • 妹の春着は赤し青わたし

    寺岡はる

  • 子が産まれ始めて春着に袖通す

    河上 晃

  • 春着着る花は迷彩だと思う

    宇治川鴻

  • 浅草寺父の手握る春着の子

    春野聡子

  • 春着の娘騎手に両手を突き上げた

    山田はち

  • 七本のコントレイルや春着の子

    井 若宙

  • 春着舞う八十のお出掛けデイサービス

    山笑み

  • 日の丸と春着眩しや長和殿

    照輝坊主

  • 朝まだき薄目に見ゆる春着かな

    嬉々雀躍

  • 廃寺に集うかや春着の妖怪

    斯波 子庭

  • 引きこもり日記を書いて春着かな

    松山まどけい

  • この日まで出番を待ちし春着かな

    高崎怪人

  • 春着の子つま先立ちで鈴鳴らし

    吉川星空

  • 春着にて園児は正座茶の席に

    玉治美

  • 閑か部屋一隅照らす春着かな

    森八七菜

  • 七十路にて春着の柄に金糸散る

    小田芙蓉子

  • 絹の香を静かに残し春着かな

    空 行人

  • 神社よりモールを歩む春着かな

    古葉寅万

  • 母の編む春着待つ子のひざ弾む

    桐島初奈

  • 駅伝に春着の妻や声枯らす

    黒住景雪

  • ゆらゆらと春着乙女の髪飾り

    新一歩

  • テレビ観る姿勢もよろし春着の子

    犬人間陽子

  • 空はオレンジに春着で待つ日の出

    るんるん十七音

  • 春着の記憶おぼろな米寿かな

    上野仙人

  • 春着にて早朝からの味噌ラーメン

    熊谷子南

  • 静かなるカフェに春着の満ち満ちて

    宮原渓秀

  • 春着や曲がり角から小股にす

    欣喜雀躍

  • 吾の服に毛玉あの娘は緋の春着

    原田くろなつ

  • 春着より初の匂ひのこぼれけり

    井手白銀

  • 箸づかい美しき祖母の春着かな

    松山 風

  • タグ付きのままの明日の春着かな

    マーゴとレニー

  • 賑賑と春着の子らはひらひらと

    小根ねまりねこ

  • みづかがみ覗き込む子の春着かな

    月待 小石

  • 母選ぶ青色だけの春着かな

    秋の桜光

  • 春着行く三人そろい官女のごと

    手塚童好

  • 花柄の春着すまし顔のおじぎ

    松和み

  • 春着より煌らかな少女が駆ける

    七海ひな子

  • 春着見ゆ吾子の未来はどの色か

    住田 赤鈴

  • 泥濘をひょいひょいぽぉんと春着の子

    干天の慈雨

  • 春着張るお腹ポコポコもうすぐね

    宮澤博

  • 婿殿は春着着せられ面映ゆし

    取丘八十仁

  • 豚まんを待つ行列や春着の娘

    上野蕗人

  • お揃いの紅と春着や写真館

    奥山水珠

  • 今日だけは蜂蜜色の春着と陽

    めりっさ

  • 我が春着今知りし母の思い

    ゆかいなさっくす

  • 朝起きの苦なるに待たる春着かな

    仁左衛門

  • 休日の新人マジシャン春着縫う

    黒白弦

  • 目覚めれば春着の母やまぶしけれ

    希凛咲女

  • 割烹着おほふ春着と料理下手

    三谷菫子

  • 春着の子かしこまりたる鼻の穴

    高橋ひろみこ

  • 春着の子ぶつきらぼうの臍曲がり

    子猫ミル

  • 折りたたむ春着仕舞いて娘待つ

    宇都宮千瑞子

  • 義母縫いし春着の絹のやはらかし

    山口 笑骨

  • 春着着て祝う気持ちと非日常

    小江戸清

  • 春着着る姿見届け鳥の群れ

    わきのっぽ

  • 家終いあの春着だけ送ってね

    岡崎藍

  • 衣擦れもほころぶやうな春着かな

    ラズリー

  • 春着きてヒヨコのような子ら笑う

    新道さと

  • 春着掛け部屋から明けていく朱かな

    吉丈月子

  • イヤホンとブーツと春着縦ノリで

    小谷青葉

  • 春小袖見せたき人と暮らしおり

    渋井素不意

  • 持ち寄りのワイン春着の試飲会

    小沼天道

  • ふっくらと春着に包む赤ん坊

    佐々木信天翁

  • 日めくりの痩せて掛け替え春着かな

    山本八角

  • 偽りの笑顔を包む春着かな

    佐藤 俊

  • 春着には点袋引く力あり

    鴻いぶりん

  • 褒められる春着の後ろ姿かな

    初野一歩

  • 春着着て居住まい正す笑窪かな

    小林澄精

  • 吉事あれ春着一組オシラサマ

    久生

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