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2014年2月6日週の兼題
風光る
【曜日ごとに結果を公開中】
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ランナーを追う連写音風光る
笑松
選者コメント
夏井いつき
選
今週の兼題「風光る」は愛媛マラソン応援企画と銘打っておりました。愛媛マラソン当日にフェィスブックで募集した席題は「走」。こちらはすでに入賞作品が発表され、最優秀の一句には松山市からささやかな賞品がプレゼントされております。 当然のことながら、兼題「風光る」にも同じ賞品が用意されており、やはり愛媛マラソンに関わりのある句を選ぼう♪という段取りになっております。えええー!それなら愛媛マラソンネタの句を沢山投句すればよかった!と後悔しても、あとの祭りでございます(笑)。 さて、今週の「天」に推したこの一句、カメラの「連写音」という言葉を巧く使いこなしましたね。言うまでもないことですが、俳句は上五から順に読んでいきますから、一つ一つの言葉を眼球が捉え、その意味を脳が解読して、脳内に映像やイメージを作っていきます。この句、上五が「ランナーを」とありますから、当然、走者の姿が浮かびますね。「~を」という助詞はたったの1音ですが、「ランナー」を何かの対象としていることが分かります。私たちの脳は、たった5音の文字情報から瞬間的にこれらのことを読み取ります。 次に脳内に伝達されるのは「~追う」という動詞。あ、なるほど、ランナーがランナーを追っているのか、と思った瞬間に「連写音」という単語が出てくる!ここに鮮やかな映像の転換が起こるわけです。 一句の視点が、沿道でカメラを構えている人物のファインダーの中にあったことがわかると、ファインダーを通して見る「ランナー」の表情や筋肉の動きが生き生きと再現されていきます。次々に切るシャッター音、観客の歓声も広がります。レンズに写る光景すべてが「風光る」という季語の世界に鮮やかに存在している、そんな一句でありました。
次回の兼題も
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