【佳作】
コスモスや豪族の墓覆いけり
相沢薫
争点にせんわな左派もコスモス園
司啓
コスモスや男役には足りない背
染野まさこ
棒切れと犬がコスモス突き抜ける
西田月旦
コスモスは薄目を開けて眠つてゐる
日々拓人
機関車が離陸しさうなコスモス野
トポル
コスモスや廃校の名の停留所
きべし
コスモスになってピアノを聞いている
磐田小
コスモスや風の日という祝日に
みうらけんじ
雑誌ならnon-noコスモスなら真っ白
むらぴ
微増なる時給コスモス食うたろか
さ乙女龍チヨ
コスモスが可愛すぎてと供述す
新蕎麦句会・凪太
コスモスやドレンホースの錆暗し
樹海ソース
コスモスの海へ両手を櫂として
古賀
コスモスの島や火宅の朽ちし門
このみ杏仁
車中泊雨のつぶてとコスモスと
まー坊
相続は放棄コスモスは揺れてる
山川腎茶
秋桜や一人娘の育て方
さんざし
コスモスと風しか知らぬ脱出路
桜井教人@金カル
初恋の終わるじいちゃん秋桜
きのかずお
湖岸行きバスはあれかも秋ざくら
主藤充子
コスモスは懐かぬ花よ義肢装具
居並小
コスモスを杭に起こして風を嗅ぐ
妹のりこ@金カル
お財布にクォーターひとつ秋桜
姫川ひすい
校門にひとりコスモスはたくさん
じゃすみん
クチコミ5.0のコスモスがあるロッジ
まるかじり
コスモスや近づいて来る牛の貌
木村隆夫
コスモスやさびしさは渡来の記憶
樹魔瑠
雄弁な手紙の余白あきざくら
かん かんし
やはらかき水ほど濁る秋桜
千夏乃ありあり
左折可の標識コスモスが緩い
伊予吟会 宵嵐
コスモスや楽器の音はみな揺らぎ
さざなみ葉
ねぢけたるコスモス三日目の実家
えむさい
貧しくて明るき昭和あきざくら
RUSTY=HISOKA
秋桜や布かかりたる輪転機
川蜷
猫腐るコスモスいつも上を向く
イサク
コスモスや砂に没する家の基礎
山香ばし
カテーテル取れてコスモス触れてみる
玉野汐音
空き瓶にコスモス明日は給料日
栞虫かじり
コスモスと複式学級転入す
うみのすな
オホーツク臨むコスモス千万本
宏楽
芝犬の寝てコスモスの影まみれ
ぞんぬ
コスモスのたとえば空の包みかた
本村なつみ
コスモスやレベル7の炉の余熱
沼野大統領
お妃はやはりあの方秋桜
朶美子(えみこ)
コスモスの高さをストライクと決めて
西村青夏@金カル
調停は不調なりコスモスを刈る
桜月夜
秋ざくら古墳に乳の丸みかな
桜鯛みわ
浮腫みたる大地コスモスは暗し
あたなごっち
コスモスやスクールカーストなんて無視
ほしの有紀
銀座五階コスモス満ちる美術館
かゐみすず
陽の棘を癒しコスモスほのと透く
いさな歌鈴
KEEPOUTテープやコスモスの家を
はまゆう
売地にコスモスおそらくコスモス
ふくろう悠々
グリ下やコスモスなんてもうええわ
森 佳月
搾乳終へて山羊の身軽や秋桜
さとけん
工作と学級文庫秋ざくら
月石 幸
コスモスと揺れてコロッケ待つ時間
山本先生
コスモスやまだ面会のできた頃
森 毬子
教室の窓コスモスに手が届く
河島 八々十
復職にコスモスといふ日差かな
伊藤映雪
こすもすと触れゐて空の婚姻色
ノセミコ
コスモスに埋もれる家に引き篭もる
登盛満
兄と縁切りコスモスの背が高い
柿司 十六
コスモスへ視線はすべて真っ直ぐか
正岡丹ん
日の丸は四隅なき旗秋桜
ウロ
紙飛行機の機嫌が悪し秋桜
いつか
コスモスにふくらんでゐるこどもかな
麦のパパ
コスモスへ口笛ほどの風がくる
にゃん
相続はコスモス他の実家跡
中村すじこ
ベンチに聞く姉の婚約秋ざくら
はんばぁぐ
抜き打ちの制服チェック秋桜
TAKO焼子
コスモスを抜けて燈台守の葬
げばげば
コスモスや直し五度目の指導案
アンサトウ
犯人に告ぐコスモスはゆれてゐる
柳絮
秋桜を土産にもらふ農業科
常盤あけび
しののめを星の転生あきざくら
坐花酔月
コスモスの波立つ防災無線かな
楽和音
また男来てゐるコスモスの家に
平本魚水
貨物車も撮らうかコスモスを捲き上げ
七瀬ゆきこ
園生はコスモス十年留守の家
ろまねす子
ビーカーにピペットフラスコにコスモス
小川さゆみ
コスモスを余さず揺らす米軍機
あさのとびら
踏まれなかった方のコスモスにはなれない
沖原イヲ
卒検やまだコスモスのある左折
看做しみず
コスモスやこつそり猫を飼ってます
くま鶉
あつまればみづは空色あきざくら
さるぼぼ@チーム天地夢遥
有給申請却下コスモスうるせぇな
嶋村らぴ
コスモスの真つ直ぐと云ふ斜めかな
洒落神戸
コスモスの嵐の中に居て無傷
今野淳風
コスモスの風や住みよさ一位の市
ふくびきけん
こすもすや砂場になんぞ植ゑてない
緑の手
コスモスに傾け直すバイクかな
染井つぐみ
コスモスゆらゆら星の生産地あらん
二重格子
金星の謁見コスモスのよそ見
ひねもす
海蝕洞吹き抜けコスモスの丘へ
めいおう星
納車日の巨大なキーとコスモスと
青居 舞
路上教習白きコスモス左折
もりたきみ
コスモス揺れる揺れる離婚はしない
常磐はぜ
硬さうな陽よ高原のコスモスよ
葉村直
相続の別荘コスモスのおまけ
蒼空蒼子
病欠の子へコスモスと揚げパンと
樫の木
コスモスや風の単価を決める地区
はなぶさあきら
自分以外他人コスモスもたれあふ
あいだほ
コスモスの意地駅前の三角地
周防の兎
コスモスや反旗のように干すシーツ
桃園ユキチ
約束は雲の手ざはり秋桜
ぐ
コスモスや未踏の水は震えたり
甲斐義孝
教卓のコスモスさっちゃんだってさ
文月蘭子
猫の死にコスモス燦然と揺れる
碧西里
コスモスの丘よ玄海沖晴れて
山内彩月
遺言書に背く分割秋桜
宗平圭司
コスモスは手ブレす君は転勤す
海乃一夏
コスモスやねこのなみだはすぐかわく
すりいぴい
コスモスよ留学のこといつ言えば
ツナ好
尾を撫でるコスモス赤し猫の死期
綿鍋雪
強情ないもうと薄情なコスモス
小池令香
コスモスや迷いインコに後日談
綾竹あんどれ
コスモスのうらがは空のむかふがは
丹下京子
コスモスてふ風の即身仏なるか
髙田祥聖
コスモスよ姉の眩暈が治らない
たかみたかみ
垂直に伸びるコスモス裁判所
栗田すずさん
コスモスに眠れ愛車は明日廃車
岡田雅喜
スロープの手すりに点字秋桜
大山和水
コスモスやポニー一周五百円
柚木みゆき
コスモスや羊の鳴けば雲匂ふ
月見柑
金鉱へ子の昏き列あきざくら
玉庭正章
陶工の眠りは深し秋桜
哲庵
大嫌い今度のママもコスモスも
たま走哉
高原のコスモス進路決定日
からすちゃん
コスモスの帰路を推薦明かせずに
北欧小町
星々にコスモス色を譲る宵
紫水晶
コスモスのもとに小さきもぐらの死
浦野紗知
別荘のチェーンの錆や秋桜
円路
次回の兼題も
皆さまふるって投句してください。
お待ちしています!
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