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DIARY

季語深耕部 byハイポニスト

2025.05.26お便り

兼題「風光る」に関するお便りを紹介します。

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●季語六角成分図「風光る」より。(視覚)風の印象のみを述べた、映像を持たない季語とも(下記参照)。きらきら輝く日差し、照り映える若葉や草萌え、照り返す海や湖や川、船、森や木々、庭、青空。野仏、赤ちゃん、馬、犬、その他生き物。(嗅覚)草や若葉の匂い。(聴覚)楽器の音が良く似合いそう。葉ずれ、さえずり、風の鳴らす音。(触覚)暖かな風の質感、柔らかさ。(味覚)なし。(連想力)輝き、希望、躍動、若々しさ、まばゆさ、命の喜び・出産。★俳句ポスト365では2014年2月6日の既出の兼題。視覚が強く、連想力、聴覚、触覚が少しずつ、と考えていたのですが、前述のハイポ結果発表の夏井先生のコメント曰く、「風の印象のみを述べた、映像を持たない季語ですが、音という要素と相性が良い季語なのだということを、今週は再認識しました」ともおっしゃっていて、とても同感です。★角川歳時記には、「春になって日差しが強くなると、吹く風もきらめいているかのように感じられる」とあります。基本季語五〇〇選(山本健吉)には「うらうらと晴れた春の日に、軟風が吹きわたること/風にゆらぐ風景のまばゆいような明るさを、風が光ると感じたのである。」とあります。★春一番のような強風ではなく、また曇天や雨でもない、うららかな春の日が想像でき、命のきらめきや希望などを託せる明るい季語ですね。

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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。


写真タイトル:道後ぎやまんガラス美術館

写真参照元:https://www.iyokannet.jp/photo


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