お便りを紹介します。杉崎拙訓さん宛のお便りも♪
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●先日の杉崎拙訓さんのお便り、「ヘミングウェイ6単語の小説」のことですが、お気持ちはよく分かります。私も平板で奥行きのない俳句しか詠めません。そしてどうしても情景より心情を言葉にしたくなります。俳句の場合、文法的、慣習的なルールの縛りがきついので、中々小説の様に上手くは行かないですよね。日本の歌謡曲の歌詞でも『よこはま・たそがれ』のような斬新な挑戦での成功例もありますが、あれもサビ以降は文章形式で締めています。俳句も一物仕立てか取り合わせかによって少し違ってきますが、普通に名詞だけ並べれば、いわゆる三段切れになってしまいますしね。それでも「目には青葉山ほととぎす初がつを」のような名句もありますので、挑戦する価値はあるのかもしれません。しかしこの句も眼前にあるものを五感で捉えた表現に過ぎないですよね。要するに掲げた言葉の裏側にある「背景や事情=物語」をどう、読者に想起させ得るかが勝負の分かれ目だとは分かっているのですが……やっぱり他人に公開する俳句は「作者は多くを語らず、後は読者に預け委ねるもの」だと、つくづく思います。/佐藤烏有
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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。
写真タイトル:坊っちゃん列車