お便りを紹介します。水仙のある風景と一人旅での出来事、季語から広がる思い出の一場面をお送りいただきました。冬の季語「水仙」は、2021年11月20日~12月19日の兼題でした。
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●今を去る事四十数年前、大学生だった頃に、北陸を旅行していました。永平寺の近くのユースホステルで、管理人に唆されて、泊まり合わせた一人旅の女子四人でヒッチハイクをする事になりました。三人くらいの人に乗せてもらい、中にはコーヒーをご馳走してくれる人も。これから、退院する親戚を迎えに行くと言うおじさんに乗せてもらい、みんなで迎えに行こう!と、病院に迎えに行き、その親戚のおばさんの家に送りました。おばさんは一人暮らしで、急に入院する事になったようで、1ヶ月前のご飯なんかが放置されていました。女子四人で片付け、絨毯を取り替え、掃除をし、おじさんが届けてくれた魚と野菜で夕食を作りました。私は翌日の永平寺の朝の勤行に参加する予定だったので、最終のバスに乗りましたが、その時、おばさんが庭に咲いてる水仙を切って持たせてくれました。他の三人はどうしたんでしょうか。きっと泊まって行ったのかもしれません。四人の女子力は、病み上がりのおばさんにとって、とても助かったと思います。若い日の冒険が人助けになった、面白い体験でした。私は水仙を握りしめてバスに揺られ、夕暮れの日本海を見ながら、永平寺近くのユースホステルに戻り、水仙はユースホステルに飾られました。翌朝の勤行には無事に参加出来ました。水仙と言うと、この出来事を思い出します。/ぴょんばぁ
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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。
写真タイトル 興居島から松山沖を望む
写真参照元 https://matsuyama-sightseeing.com/media/gallery/