兼題「百千鳥」に関する季語の考察や体験をお寄せいただきました。
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●季語六角成分図「百千鳥」より。(視覚)様々な鳥の姿(鶯、目白、鷽、雀、雲雀、頬白、椋鳥、鵯、四十雀、鶺鴒…)。鳥たちが枝から枝へ飛び移り、飛び交い、羽ばたく。きらきらとした明るい日ざし、空、雲、芽吹く木々の梢、森、草原。(嗅覚)草や土の匂い立つ頃。(聴覚)にぎやかな囀り、羽ばたきの音、茂みをがさがさとさせている。(触覚)あたたかい風。(味覚)なし。(連想力)春の躍動、生殖の熱気、恋の華やぎ、弾ける生の喜び。万葉集、平安文学、伝統的。狂歌。★聴覚が強く、視覚、連想力もある。春、さまざまな鳥が競うように鳴き交わすさま。繁殖期のつがいを求める鳴き声とも、警戒音など様々な鳴き声を含むとも。呼子鳥、稲負鳥と並ぶ古今伝授三鳥の1つ、らしい。なんじゃそりゃ?と思ったので調べました。「古今和歌集」の解釈等が師から弟子へ相伝され、形式が整備されたものらしい…なんじゃそりゃ??★最大のポイントは「囀(三春)」との違いか。俳句ポストの兼題解説も勉強になります。調べた限りでは、次のような違いか。囀:音(鳴き声)に焦点がある、個別的。百千鳥:姿もちらつく、沢山いる(全体的?)、伝統的。あと、「ももちどり」って音が可愛い。★なんとなく、小さい鳥が群れ集っているイメージがあります。春の生命力の象徴のような季語であり、明るく詠みたいです。/碧西里
●3月ですね。桜の便りもチラホラの頃、こちらはまだ雪の壁に囲まれています。今年は特に雪害が酷いので、本当に春が待ち遠しいです。その春を思い描きながら、兼題"百千鳥"に投句しました。初めて知った言葉です。いろいろな鳥達の鳴き声も春を感じさせますね。それで「百の鳥の声=音色」ということで「百音色」としました。でも実は、孫娘の名前「百音(ももね)」に掛けて作りました。先に浮かんだのはこちらでした。/さわだ佳芳
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※たくさんのお便りありがとうございます♪ 皆で楽しく読ませていただいています。
写真タイトル 桜が満開の松山城
写真参照元 https://matsuyama-sightseeing.com/media/gallery/