以下の①②については入選決定!
金曜日「優秀句」へのステップアップのためのヒントをご案内します。
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▼①【類想】
青き空一枚脱ぎし冬暖か
瑛斗
手をつなぎ冬暖かき歩幅かな
藤川雅子
冬暖か半袖きたり納めたり
山田 正山
冬ぬくし老母の背押し延暦寺
ひろちゃん
縁側に猫丸くして冬ぬくし
加藤光狗
陽だまりに猫と戯れ冬暖か
泉 恵風
冬ぬくしワンオン利府の十五番
竹暖簾
猫伸びし鼻さきあげし冬暖か
3連まんじゅう
冬暖か未だ青多き富士の山
k陽一郎
塩田や冬あたたかに能登の旅
アカショウビン
冬暖か上着脱ぎ捨て駆けまわる子
アクエリアスの水
じんわり寝過ごし冬暖か
あさき悠菜
冬ぬくしベスト畳んだままの旅
あすか風
濡れ縁で煎餅わりて冬暖か
アツシ
立ち漕ぎに坂道登る冬暖か
アマリリスと夢
冬温し庭の雑草さかんなり
いちばほうすい
日だまりの冬暖かき猫会議
いるの橙
冬暖か行き交う人や笑顔さく
きさらぎ
布団から顔出す子いぬ冬ぬくし
きっちゃん・吉川
本年は冬暖かすぎ汗まみれ
きなこ
幼子の庭でままごと冬ぬくし
さかい癒香
冬暖かTシャツ着るか欧米か
ささちさち
ひとり居を冬暖かく天日干し
さとう自休山
冬暖か縁側の祖母鳩ポッポ
さなさな
黄帽子の児ら戯れて冬暖か
しゃりしゃり
冬暖か干し物ぬくみ陽の香り
すずしず
手をつなぎ祖母と鎌倉冬暖か
タカハシネコミサ
冬ぬくしいつものところ眠る猫
たがわぱてい
冬暖か児ら追ふ保母の声はずみ
ださんサン
扉開け広がる笑顔冬暖か
ちぐせ泥舟
縁側で猫もヘソ天冬ぬくし
ちこ
冬暖か黄色葉きらり青い空
チョコの母
快晴や冬暖かき初デート
ナンプラー大好きママ
昼休み冬暖かのテラス席
にいやのる
冬暖か長くなりたる立ち話
ひめのつばき
懐かしき小さき母の手冬暖か
ぴょんばぁ
老犬と走る築山冬ぬくし
フルスイングトモライザー
拭き終えし窓に猫と吾冬暖か
ぽちさんぽ
冬暖か南瓜プリンに集う笑み
ほわ あん
冬暖か上着を枝に寝転び
まごころかもめ
テラス席冬暖かく欠伸する
まさえ
欠伸しつ冬暖かに伸びる猫
みたらし だんご
冬ぬくしお人形おんぶ幼ママ
みっちゃん
冬暖か和室のアンモニャイト
みるこ
心だけあなたの横は冬暖か
ももこ
冬暖か微睡む猫と私
もる山 もる
女子大生冬暖かにタコパしよ
ヤギリワタル
草むしり冬暖かき猫じゃれる
ややま
陽だまりに冬暖かし猫二匹
ゆうK
みそ汁で心も体も冬暖かし
ゆりか
冬暖か縁側父の揺れる椅子
ヨシよし子
猫のびる陽射しの形冬暖か
ライム
冬暖か窓開け掃除猫通る
らるご
野球部の冬暖かやコンニチワ
ランナーズ寅さん
背を丸め毛糸巻く母冬暖か
りんざき 由香
抱く猫の肉球頬に冬ぬくし
ルピナス
姪孫の歩数カウント冬暖か
ローズ喜子
冬ぬくしネクタイ似合うダイヤ婚
ロミ
綿毛追う両の手吾子の冬ぬくし
阿波のコスモス
暖冬やベビーカーにて眠る子ら
愛犬ハニー
冬暖か病が癒えてわが家へと
葦の丸屋
老女等の話花咲く冬暖か
案山子の鹿か
伸びている窓辺のにゃんこ冬温し
伊座翔
冬暖か伸びする猫の柔きひげ
伊藤美詞
膝には犬舟漕ぐ夫よ冬暖か
伊能幸穂
波静か晴朗なる冬暖か
伊呂八 久宇
冬暖か杜の真昼猫あまた
井手白銀
冬暖かひだまり猫が伸びをする
井筒朝子
半袖シャツのツアラーや冬暖か
一石 劣
手をつなぐ冬暖かや帰りみち
宇佐日雪緒
こわばりを無くす陽だまり冬暖か
浦中
冬暖かやカピバラ二匹ぼうっとし
永田みゆき
キラキラと冬暖かやテラス席
英子
迷い花見上げる空暖冬なり
越山静山
病室に差し入る光冬暖か
越乃杏
孫に手を引かれ庭出る冬ぬくし
越野緩急車
冬暖か吊るしたままのダウンかな
横山足猿
いつもより遠くに歩く冬暖か
横尾 寂心
縁側に冬暖かな足の裏
横浜青祥
冬暖か小一時間の庭いじり
黄色てつを
能登の地に冬暖かの一日あれ
岡田いっかん
冬暖か友の笑顔と宅急便
岡本みい
読み返す旧友の手紙冬ぬくし
沖優
久しぶり母と住む家冬ぬくし
加古かよ
嫁ぐ朝掌に涙冬暖か
加藤直瑶
冬暖か軽い老犬うとうとと
加藤茉莉花
コンビニまで冬暖かな散歩道
加茂野端子
薄着する冬暖かになったなら
夏川涼
抱く孫の冬暖かや風の中
河村 呂便
縁側に家族ずらりと冬温し
河村のび太
散歩道車椅子押す冬暖か
花てまり
手をつなぎ冬暖かさ感じ取り
花園 メイ
縁側や祖母とお茶受け冬ぬくし
華花開く
結露なく冬暖かな目覚めなり
賀茂ももか
散歩する祖母の背中や冬暖か
蛙の孫
第一子幸せぬくし冬ぬくし
垣我実
ふゆぬくし縁に座布団猫と寝る
鴨川 ふかこ
来ぬバスを友と待つ冬暖かし
柑たちばな
冬暖か母よ散歩に行こまいか
関戸 小町
冬暖か中に着る短袖
丸 なちか
冬暖やスキップしたい帰り道
嬉居
猫さえも外に出たい冬暖か
季川詩音
冬暖か大樹にもたれうたた寝を
輝雲彩
冬暖か陽射しが入る玄関先
鬼塚樹童
勤務終え屋台で一杯冬あたたか
義文
冬暖か青々育つ畦畔や
吉田 越佳
冬暖かベンチに帽子ウッカリと
久世わわ
鬱晴らす日だまりに猫冬暖か
久生
久方のデッキピラティス冬暖か
宮井ニゲラ
冬暖か幼き頃の日記帳
宮原渓秀
冬暖か猫と一緒にあくびする
京都さくら
蕾付き冬暖かく膨らめり
境明穂
おかえりと君待つ家よ冬暖か
桐山 野花
冬暖か本読みながら船を漕ぐ
九条麗子
縁側で腹を出す猫冬暖か
窪田元豊
冬暖かや歩く親子の笑い声
熊谷子南
冬暖かブロック塀で猫昼寝
君塚 美蕉
冬暖か施設で笑顔ほっとする
群馬爽走
退院日梳る朝冬暖か
恵みの雨
冬ぬくしバス停の午後老夫婦
慶華
一人に慣れ散歩再開冬暖か
桂 歩
昼市場猫の遊び場冬ぬくし
鯨之
ほろ酔ひのうたた寝楽し冬暖か
古都酔仙
冬ぬくし学ラン脱いで腕まくり
戸田甲烏賊
窓際の冬暖かし日射しかな
五黄巳松井
久々に友来たる冬暖かし
吾亦紅也
復興の火灯る冬暖かし
浩然
冬暖かあちこちふとん花咲けり
荒木まさお
手をつなぎ君居る景色冬暖か
香川雅子
冬暖かしゴミ捨てで大あくび
香風恵院 来苦
手をつなぎ孫との散歩冬暖か
高崎怪人
冷水は冬暖かの喉に効き
高崎孝雄
車椅子押す父の背や冬ぬくし
高陽みよ子
冬暖か母と神社へ散歩道
国崎 美栄
午後1時冬暖かに孫眠る
今日女
けんけんぱ!笑う声する冬暖か
今乃武椪
コーヒーをホットか迷う冬温し
佐原左門
冬暖か柴の寝顔に引きこまれ
佐藤コロン
上着脱ぎ冬暖かな散歩道
佐藤朱子
冬暖か子等の声する遊歩道
佐伯良吉
冬暖か遠回りして帰る道
砂川佳空
アルバムの父も笑顔冬暖か
坂本 秋風
散歩道冬暖かに振るしっぽ
榊麻茶硫
暖冬や節電嬉し物価高
桜木レイ
窓開けて冬暖かや昼寝猫
笹木 好里
冬暖か我が子の手の柔らかし
三角俵
すやすやと三毛の重さや冬ぬくし
三日余子・いつき組広ブロ俳句部
冬ぬくし自転車漕ぐのも素手素足
山 怠夢
物干に冬暖かな陽射しかな
山岡寅次郎
冬ぬくし鼻歌うたい遊歩道
山広裕果
冬暖か柔い日差しと猫の声
山田はつみ
冬暖か散歩の犬も笑い顔
四十 カラ
汗ばむ車内外が恋しい暖冬や
志津ばあ
冬ぬくしボンネットには猫の跡
紫月歪丸
学ランで体汗ばむ冬暖か
時雨 鳥
冬暖か稚児の手伸びし蕾かな
篠原 蝉秀
ふと憂うこの星の未来冬暖か
写雅句
古希母に歩合わす道や冬ぬくし
朱胡江
冬暖か風とかけっこしたる吾子
酒井春棋
冬ぬくし裏道駆ける子供かな
秋樹アカネ
老犬の足も軽やか冬ぬくし
十津川ポロ
手を繋ぎアルプス公園冬暖か
春喜愛
ベランダで冬暖かに服を干す
春風
冬暖かペットボトルの麦茶買う
春野だいあ
まどろみぬ冬暖かな窓辺にて
春野ふう
冬ぬくし今朝はスタスタ歩く母
小山まきに
カップル来冬暖かや防波堤
小沼天道
窓際に老犬と吾冬暖か
小川 一狼
ダウン脱ぐ冬暖かし猫は伸び
小谷青葉
冬暖かまた読み返す母の文
小林浦波
内窓や結露拭きなし冬暖か
小林俊行
行く人の足取り軽く冬ぬくし
小林抹茶
ぬくぬくで毎日冬暖かなり
小林弥生
いつまでも冬暖かでは四季揺らぎ
小路愛生
冬暖し足洗う水まだ温し
小澤五月
幼子の欠伸眺める冬暖か
松下檸檬
冬暖か縁側の住人となる
松原なぎさ
吾子眠る冬暖かやひる窓辺
松山のとまと
リビングにふわっと光冬ぬくし
松山石子
カピバラの細まる眼冬ぬくし
松尾 パッション
冬暖か窓際の椅子舟を漕ぐ
松尾貢水
緩い坂少し汗ばむ冬暖か
松本ばば
冬ぬくし同窓会に笑顔満つ
松和幸太郎
昼飲みしソファーによろり冬暖か
上野仙人
日溜まりの冬暖かな花壇かな
上野蕗人
子犬飼い命の寝息冬ぬくし
新城 三九
縁側に母のゐる冬暖かし
新太子
駆けつけた冬暖かし友笑顔
森本 悪夢
こんがりとパンは焼きたて冬ぬくし
森脇レイ
日溜で冬暖かな猫日和
神 和幸
冬暖かわらべが眠る母の背に
仁左衛門
冬暖か父と並んで草むしり
水タマリ
冬暖かや孫五人の動画来
水晶文旦
初散歩孫の手にぎり冬ぬくし
水野 寿香
冬暖か暖かくなりほっとする
瑞庵楚
冬暖かスマホ見る横犬欠伸
杉山シェルティ
まん丸の猫ほどける冬暖か
星野夜風
病床に届く陽冬暖かなり
晴山喜作
冬暖か散歩の脚も軽々と
清正
冬暖か孫と象さん見るベンチ
生駒 遊
窓開けて走る国道冬ぬくし
生田 大五郎
お茶すすりアイス食べたし冬暖か
西宮ケイ
商店街冬暖かし立ち話
西乃羊雲
冬暖に朝のあいさつ軽やかに
青玄
冬暖かイビキかく犬腹も見せ
石井ヒヨコ
ひとり居の何もせぬ午後冬ぬくし
石黒なを子
人と犬冬暖かに寝坊する
石川明世
冬暖か伸ばす背すじ空広く
赤城孔茲
帰り道繋いだ手と手と冬あたたか
赤木奏葉
公園へ冬暖かし小さな手
赤嶺藍海
冬暖か木洩れ日さらら黄金色
雪待月 田猫
冬暖か銀杏並木はうす緑
雪稟
冬ぬくし背筋も伸びるウォーキング
千夜美笑夢
父偲ぶ縁に座れば冬暖か
千葉転石
冬暖か外気浴する赤ん坊
泉北の石ヤン
雨戸開け差しこむ朝日冬暖か
船生伸一
野仏に冬暖かや猫眠る
前川葉月
毛布触れ冬暖かき猫心地
前魔法
冬暖か日向の膝猫しびれ足
草野紫陽花
愛犬や居間で寝返り冬暖か
村松 与作
犬はしゃぎ冬暖かや散歩道
村先ときの介
飼い犬を抱っこで散歩冬暖か
太子道あやめ
冬暖しタイヤ交換延び延びに
太田桜
翳る陽も冬暖かや夫と吾と
大ちはる
おぶいたる孫のつぶやき冬暖か
大井ゆめか
冬暖かココロ整えテラスヨガ
大江戸小紋
冬ぬくし家族でそろい空見上げ
大石 りん花
抱っこした吾子の重さや冬暖か
大川夜心
三回忌仏間のあさひ冬暖か
大倉 孝庵
ママ早く!冬暖かな下り坂
大畑アザレア
冬暖か今日は上着も一休み
大友荘河
全力でボール追う子ら冬暖か
滝沢 樹里
人の愚か地球の怒り冬暖か
沢松宏美
冬暖か樹頭の若枝背伸びせり
谷 斜六
髪切つて気分暖か冬暖か
智幸子
本開きまぶた開閉冬暖か
池田陽奈
手をつなぐ冬暖かき家路かな
竹内遊亀
冬あたたか未練な木々は葉に包まれて
竹内揚羽
冬暖か子犬たはむる帰り道
茶子父
汗だくだ冬暖かな朝のラン
茶々子
冬暖か背に陽を受けて読者かな
中村日生
散歩道つないだ子の手冬暖か
中村橙
縁側と冬暖かや駒の音
中島裕貴
皿並べ冬暖かに鍋を待つ
中野達治
うつらうつら冬暖かな5時限目
町乃 磯鵯
暖冬に化粧わすれて富士の山
町尾 葉城
冬暖かおくるみの子や鼻ちょうちん
長野 雪客
冬温し手つなぐチャンス逸しおり
長嶺阿蘇
縁側のうたたねねこに冬暖かく
津軽 りんご
目をつぶり冬暖かに浸りきる
津田豚女
冬ぬくし嬉し悲しき異常かな
津嶋有明
背負うこの寝息に安堵冬暖し
鶴城
師の手紙冬暖かと読みし居間
鶴梨淵玄
じじばばの手つなぎ散歩冬暖か
田舎太郎
青猫は冬暖かとあくび噛む
田中 二村
抱っこする息子の重さに冬暖か
渡延 音珂
冬暖か下校の子らの賑やかな
渡辺闇太郎
冬暖かやリハビリの足軽く
土佐俳句人
初デイト冬暖か心から
土谷雪太郎
日差し入る冬暖かな遊歩道
島柳
冬暖か猫の背探し迷う路地
東海 雨丸
冬暖かあぜ道歩く朝のしじま
東風平尚八
猫掛けて冬暖かにうたたねす
藤井寧々子
ポケットに君の温もり冬暖か
藤江南瑠
吾とすずめ冬暖や正午の音
藤野 月夜野
君とつなぐポケットのなか冬暖か
鴇色みゆき
車イス押して窓辺へ冬暖か
内田ねこ
推しの舞台冬暖かく爆睡し
二見歌蓮
冬暖か半袖何時まで着ればいい
猫雪すあま
手を握り冬暖かな日を散歩
乃邑歳幸
冬ぬくし猫背を伸ばしウォーキング
俳邦山
物干しに冬暖かをおぼえけり
梅街 はるき
冬暖か街ゆく人に笑顔あり
梅泰然
冬暖かベンチで指す駒爺二人
白山
たらちねの母と歩いて冬ぬくし
白洲白汀
かさこそと冬暖かき煙立つ
白舟
42度が指から伝わり冬暖かし
白石ナナ
冬暖か猫も丸まり日和かな
白石大白
冬暖かうんと伸びする裏の猫
白木小鳩
猫と添い冬暖かや吾子眠る
斑鳩 廉
冬暖のボンネット上のらに貸す
板橋とをし
冬暖かや昼バスやめて徒歩
飯田風歩
幼子が野原駆けり冬あたたか
美月咲夜
冬暖かはしゃぐ子らに目を細め
氷室東沙
冬暖か本をころもにまどろむ日
描 鶴八
冬暖か幸掴む手の小さくも
浜西青芒
手提げ持ち上着手に掛け冬ぬくし
浜田日燿
冬ぬくし翁と猫の歩を合わせ
浮世寫眞師
助手席で居眠りしてる冬暖かし
武智浩
ピラティスの窓差す日ざし冬暖か
葡萄乃木
冬暖か花苗カートいつぱいに
服部香悦
冬暖か手つかずの庭草むしり
福田創風
座布団の冬暖かに仔犬かな
文室七星
愛犬の散歩長引き冬暖か
平杏子
冬暖か50-50に乾杯す
穂緒せんか
冬暖か上着脱いで背のびする
宝松苑
初孫の手握る父の冬暖か
芳勝
生足を真っ赤にはしゃぐ冬ぬくし
北乃羆
凪の海冬暖かなテラス席
北伯和鈴
学び舎の船こぎドミノ冬暖か
凡吟山
冬暖か三畳間にて四肢伸ばす
末広野暢一
冬暖か香箱座り猫眠る
未生 蓮
さんさんと幼子照らす冬暖か
明日葉子
冬暖か苗伸びやかに葉を広げ
木谷 きょうみ
猫の背に冬暖かな陽を集め
野中 游
冬暖か猫微睡みて窓辺の陽
野辺みどり
縁側の寝言戯言冬ぬくし
弥生ポリ
陽だまりにネコは昼寝か冬暖か
矢部うさぎ
冬暖か大きな伸びす猫と我
矢澤 かなえ
ほっこりと冬暖かや我が心
柳原甲賀
駅ベンチ欠伸うとうと冬暖か
唯野板
暖冬のタイヤ交換ぐずぐずと
優音
快晴や冬暖かに腕捲り
裕安
冬ぬくし車窓に汗の顔映る
葉隠 大将
宿題の途中でいびき冬ぬくし
里山まさを
小学生半袖姿冬暖か
立川夏子
背に陽射しポカポカなりて冬暖か
流れ星
剪定も冬暖かで軽やかに
林一芳
車椅子冬暖かし母の笑み
瑠飛凪洲
暖冬で季節の変化日で気づく
嶺露
冬暖かに繋ぐ手の言い訳よ
鈴木いと子
木漏れ日に娘の笑顔冬暖か
鈴木ちゅら
老犬の寝そべる廊下冬暖か
蓮花
路を行く猫に声かけ冬ぬくし
蓮見玲
冬暖か仲良く並ぶ三輪車
和
冬暖か足にすりよる毛玉かな
和琴琴柱
冬暖か窓際で読む子の絵本
朧来春
冬暖か空届く園児の歌
櫻心
上着手に行き交う駅や冬暖か
眞由美
猫抱いて夜のベランダ冬暖か
薔薇紫
まどろみつ冬暖かに敷布乾す
邨 虚空
見上ぐれば冬暖かの背を押さむ
鄙び梅乃香
すれ違う人の笑顔よ冬あたたか
鶯餅くうや
冬暖か縁側に猫先越され
齊藤りゅうじょう
手を止めてホットココアや冬暖
槇 まこと
野良猫がうとうとしてる冬暖か
濵乃すな
縁側の冬暖かきモンステラ
髙橋好泉
上衣手に闊歩するミニ冬暖か
髙橋雀
暖冬はもう防げんけ人類尽
桉音
●ピックアップコメント:
初級・中級に関わらず、類想は似通ったものが集まります。
猫好きの俳人いわく「猫はどんな季語とも合う」らしいのですが、「冬暖か」と猫の取り合わせは特に多かったです。その他、犬や鳥、カピバラなど様々な生き物との取り合わせも。
たくさんの類想を見ることによって、自分の中に類想のデータベースが構築されていきます。今回見かけた発想のおかげで、陥りがちな類想も避けられるようになるかもしれません。
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▼②【文法の質問】
披講さる冬暖かやパイプ椅子
ラッキー&クロ
●ピックアップコメント:
ご本人のコメントによれば、初めて参加した句会で自身の句が読まれ驚いたことを詠みたい、とのこと。
「披講された」という受身の意を表す場合、文語文法的には「せらる」または「さる」となります。現状で作者の意図はひとまず表現できてはいます。
ただし「せらる」も「さる」も終止形になるため判断が必要です。上五を「披講された」の意味の終止形にした場合、中七での詠嘆、下五の体言止め、と切れが三箇所に発生する三段切れの形になります。
これらを踏まえた上で、最も作者の意図を反映した形に落とし込めるよう、推敲に挑戦してみましょう。
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明日から火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。入選句の評価は火、水、木(ステップアップのためのヒントに掲載分も含む)ともに同じランクです。順不同での掲載です。
そして金曜日は、初級者投句欄の優秀句発表です。
選者コメント
家藤正人選
みなさまこんにちは。初級の選者、家藤正人です。
月曜日は、入選にもう一歩という句をご紹介します。
・月曜日の「選者コメント」に掲載されている俳句については、作品検索はできません。
・月曜日の「ステップアップのためのヒント」に掲載された句、入選句、優秀句については作品検索が可能です。
月曜の「選者コメント」や「ステップアップのためのヒント」を参考に、目指せ金曜優秀句への道!!
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▼【季語なし&違う季語】
きーほるだーかるくなるるるしゅうかつか
ハイラックス
冬ごもりガラス多めの水切りかご
カゴヤタネマキ
熊スズのなりひびく朝立冬に
すいふよう
衣替え未だ進まぬ陽の恵み
とし太郎
大阪城白けっちまうぜ朝が冬ざれ
鯵のなめろう
バンザイで眠る赤子や春暖か
橋ヒロコ
三日月や病院の窓だれかの灯
鼓動
冬の朝エクレアが健康な顔するな
詩的悪魔
暑くても寒くてもコタツ相棒だ
瞬風 広海
あなたはあつあつ私のすき焼き
堤 利佳子
父母の繋ぎたる手や冬麗
土井良
小春日和布団を叩く音ふわり
麻座輝貞
●ピックアップコメント:
季語の入ってない句や違う季語が入ってしまっている句をピックアップ。
兼題として季語が出題された場合は、その季語を一句に詠み込むのがルールです。
俳句ポスト365では各回の出題に全員が取り組むことで切磋琢磨を目指しております。
今募集中の兼題は、1月19日締切の「春着」です。ご投句お待ちしてます。
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▼【五七五七七】
冬暖か土をおこせし老人の畝美しき曲線をば描く
秋津
冬ぬくしトンボを追った思い出とのらりくらりと くらい野良道
電狂老人 卍
●ピックアップコメント:
五七五の俳句としてはいささか音数が多すぎます。むしろ五七五七七の短歌のリズムに近い作品です。
俳句ポスト365では短歌の良し悪しは判断できませんので、短歌を取り扱う投稿先をお探しの上、そちらへの応募をおすすめします。
「専門は短歌だけど、俳句も始めてみたい」という場合はもちろん俳句ポスト365への俳句の投句は歓迎であります。
まずは基本の五七五・有季定型から一緒に始めて参りましょう。
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▼【季重なり】
残り蚊よ冬暖か延長戦
アンクル・ペコス
冬暖か早起き桜夢心地
イチゴまんじゅう
冬暖か美味しくなれよ干し柿よ
こーがはるちゃん
冬暖かタンポポの白覗きけり
しおからのじゃくし
冬暖か鴨わたる声高らかに
ナキムシまくち
暖冬の菜も大根も未熟なり
伊藤 穣
綿入りの父の半纏冬ぬくし
奥井宣風
冬暖か電動自転車落ち葉踏む
久木 諷
朝日浴びつららシトシト冬暖か
江氏
軒先の氷柱しずく冬暖か
今野喜良
冬暖か雪見障子の眩しさよ
桜色木綿
初猟の鴨の脂で知る暖冬
山口冷眠眈
炭火鉢冬暖かくみかん焼く
匠山
冬暖かく外套脱ぎし子らの声
神津三徳
受験の日冬暖かに背を押され
秦きるめ
土見える冬暖かなスキー場
星野桜子
甘酒をもみこむ祖母の手冬暖か
赤松土着人
冬暖か膝掛けゆるりとハグは車椅子の夫
千 志緒佳
雪男冬暖かな朝に寝湯
宙助
冬暖かシーツの上に赤とんぼ
田中山河
蜻蛉出り冬暖かに翅震う
桃の海
冬暖も木守残して小鳥待つ
内尾朱名
冬暖かや受験の日空を見る
納平 華帆
冬暖かタンポポ目覚め咲き出でり
樋田凌花
ひらりひらり冬暖かに舞う落ち葉
牧 ひろ
初日の出冬暖かな羊雲
無し
葬儀やの配るカイロや冬暖か
令和の和子
冬暖か神と約束梅の花
恋零
冬暖か母の干したるかけ布団
おと のっ子
奈良鹿のお辞儀につられ冬ぬくし
みちのこ
平日の朝寝朝酒冬ぬくし
やしたあきら
●ピックアップコメント:
一句の中に複数の季語が入っている状態を季重なりと呼びます。
季語が複数入っている名句もあるので、「季重なり」は絶対にダメ! というわけではありませんが、複数の季語を作品として成立させるのは、上級者コースのウルトラ技。
なかには二つに留まらず、三つ季語が入っている句もありました。そこまでいくと超超上級者コースなので、あえてやうっかりで手を出すものではない……と頭の片隅に置いておきましょう。
ここに紹介した以外にも季重なりの句はあり、火曜日以降に紹介される場合もありますが、比較的許容しやすい季重なりとして受け止めているものもあります。
やはりまずは、一句一季語からコツコツ練習して参りましょう。
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▼【来月もまた会おう!】
冬暖かみかんかご持った跡拭い
かまっち
一木に星数の節冬ぬくし
こがもくお
パリパリが冬暖かく靴濡らす
トラマロ
伊予灘や冬暖かに柑橘香
ハンダノブユキ
冬暖か手袋人形手に走る
虎の尾
夢ノート虹の向こうの冬暖か
菅野晨雲
ズボン履き冷える足元冬暖か
川口あおい
冬温し甘酒残し花愛でる
泰熊士
漆黒のビールきらり冬暖かや
大西百葵
球根を掘り汗かいて冬暖か
中野京美
枝断たれ裸の木にも冬暖か
入江理火
冬暖か共に待ちわぶ御開帳
富士太郎
冬暖か帰りくる人の布団干し
宝雲多韻
冬暖か孫の手の上赤てんとう
有磯 鈴女
●ピックアップコメント:
投句してくれてありがとう!
まずはしっかり「冬暖か」をいれた投句をしてくれてうれしい。これから一歩一歩学んでいきましょう。次回の兼題は、「春着」です。これからの投句も楽しみにしています。
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▼【入力にはお気を付けて】
てくてくと君と歩けば冬暖くし
てくてく散歩
山下りる躓き転ぶ冬温くし
翔の空
木変わるな.冬暖かや
ガブリエル バスケス
●ピックアップコメント:
入力や変換が気がかりな句をピックアップ。
「冬暖か」の傍題に「冬ぬくし」もありますが、漢字と送り仮名の組み合わせがごっちゃになった入力がちらほら。句の意味はわかるだけにもったいない。
ガブリエル バスケスさんは五七のリズムにはなっていますが、下五が行方不明に。コメント部分に投句の断片らしき内容が紛れているから、うっかり下五を入力する前に欄を移動してしまったのでしょうか。
せっかくの投句も内容が正しく伝わらなくてはもったいない。みなさま、送信の前には今一度入力内容をお確かめください。
※今回の兼題「冬暖か」初級者投句欄へのご投句は、投句数4044句、投句人数1638人となりました。