俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2024年10月20日週の兼題

冬暖か

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

アーカイブに掲載決定!


火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。作品検索での検索も可能です。

入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。


初級者用投句欄は、俳句の基本的なルールや表記など、基礎をかためたい方におすすめな投句欄です。金曜日「優秀句」の俳句は初級者コース卒業の目安です。もちろん「まだ心配」という方は、初級者コースへの投句継続もOK です。


☆こんな方にオススメ☆

・初めての1句を作った。

・どの句がいいか分からない。

・俳句を初めたけれど、まだ自信がない。

・何回か投句したけれど、なかなか選に残ることができない。


投句は何度でもできますが、自選も学びの一つです。選者からのコメントをヒントに、「自選」のための知識を集めましょう。「多作多捨」の精神で、自分の作った俳句を見直し投句する句を選んでみてください。

  • スコップ置きベンチに憩う冬あたたか

    七ほし天とう

  • ドラえもん歌う軽トラ冬暖か

    井川エイカ

  • 冬ぬくし駆け出す子等の白いシャツ

    りえ

  • 数Bはとっくに捨てた冬暖か

    小牧葉花

  • 冬暖か解いた糸は乙女色

    フリージア

  • 東屋の椅子にビューラー冬暖か

    森の水車

  • 鉛筆の走りなめらか冬暖か

    小竹呆人

  • 張った乳搾る夜明けは冬暖か

    閑里院 鮮墨

  • 冬暖かおにぎり十個握る朝

    紫檀豆蔵

  • 冬暖か妻と鴨そば寄席帰り

    伊達ノ半蔵

  • 明日からは冬暖かきパパの足

    一周回って僕二歳

  • 冬暖かまつすぐに芝を邁く赤子

    慈庵風

  • 冬温ししかし猫には関係ない

    金井文鳥

  • ポケットに飴ちゃん袋冬ぬくし

    みさ

  • おままごと土を握れば冬ぬくし

    干天の慈雨

  • 剪定す枝をくくれば冬温し

    吉川星空

  • 冬暖か団地に響くスケボーよ

    わたなべ蘇芳

  • 珈琲の香り芳し冬ぬくし

    山本康月

  • 冬ぬくしトライ赤子の外気浴

    山清

  • 冬暖か一桁変わる万歩計

    浦野米花瑠

  • 鯉動く冬暖かき城の堀

    芝滋

  • 冬暖か無情の雨も楽かもと

    河国老・末廣

  • 地蔵仏冬暖かに衣ゆるむ

    光顕

  • 冬暖かミシンを踏みて服を縫う

    柴田あやめ

  • 水光る冬暖かな舟流し

    詩小桃

  • 二人目の孫見せに来る冬暖か

    一谷いちにょ

  • 冬暖か割烹着の染み金メダル

    まごはる

  • 冬暖か分け入る里山けものみち

    孤句狸翁

  • 冬暖か窓辺に膨らむパンの種

    みちむらまりな

  • 墓と人冬暖かや同じ熱

    山口直哉

  • ひかり澄む冬暖かに湖面なぎ

    丸山美樹

  • 冬暖か夜勤明け髪ほどきたる

    若葉 尚

  • 陽のぬくもり布団に丸めて冬ぬくし

    屋敷 公園

  • 豆腐屋のラッパ聞こえる冬暖か

    高辺知子

  • 冬暖か逆上がり台駆け上がる

    金色 弓

  • 冬ぬくし夢叶いたる北の旅

    桜華姫

  • 妻の木の枝寂しき冬暖か

    山田まもりい

  • 冬暖か耳打ちしあう女学生

    山田はち

  • 葉一枚宙にとどまる冬暖か

    集 真藍

  • 筋トレと心身守る冬ぬくし

    松下節子

  • 会話咲く冬暖かき清掃日

    九宝斎ルミ夫

  • 胎内を我ならぬ我冬暖か

    山崎三才

  • 冬暖かにぎり頬張り富士眺め

    山野 のりこ

  • 冬暖か孫が呉れるや大阪の土産

    小林次郎茶

  • 冬暖か地獄谷には猿居らず

    出島 蘭

  • 冬暖かひかりはおりてねむる猫

    山中 遊民

  • 冬温し君とは合わぬ事ばかり

    卯の花雅子

  • 冬あたたかや吾の髪切るあなた

    月待 小石

  • 冬ぬくしウッドデッキに吠える犬

    秋山らいさく

  • 納骨に孫みな揃い冬ぬくし

    めりっさ

  • 吾子眠る冬暖かく背は重く

    横井あらか

  • よかったらこの席どうぞ冬暖か

    ほしのり

  • 病む友へ肩を貸しけり冬ぬくし

    佐藤香子

  • つつがなし卒寿の憂い冬暖か

    花蜜柑薫

  • 金蓮ゆくしみづの果てや冬暖か

    砂光

  • 君逝きて冬暖かは去年の夢

    加藤 凛華

  • 三度目の告白をして冬ぬくし

  • ポケットにチョコ突っ込んで冬暖か

    高橋ひろみこ

  • 乾田ですずめ絡まる冬暖か

    阿部しんご

  • 指先に冬暖かき四畳半

    治爺

  • 軽羹のやさしき軽さ冬暖か

    マーゴとレニー

  • 井戸水や冬暖かに墨をする

    郁松 松ちゃん

  • 検診は冬暖かな昼下がり

    吉田かのこ

  • 冬暖か北の氷河に思い馳

    栗の木栗乃

  • 冬暖か駆動機秘密共有と青空

    まなさ

  • 冬ぬくし黄色いフリスビー咥え

    近藤和草

  • 首元にまあるい鸚哥冬ぬくし

    郷舞道

  • ゾウいるよ!引っ張る手のひら冬暖か

    四宮蓮

  • 冬暖かちびりちびりとコップ酒

    松尾なおゆき

  • 冬暖や大室山に人集ふ

    佐藤夏みかんの亭主

  • 冬暖か七十退職告げられる

    山宮 凪

  • 影踏みし冬暖かき帰り道

    愛生園風来坊

  • 冬暖の畳に残る草の種

    嬉々雀躍

  • 銀輪や冬あたたかに滑りおり

    吉成小骨

  • 空海の座したる石や冬暖か

    へたおかむこ

  • 冬暖か古傷晒す腕捲くり

    古川 寿々恵

  • 冬ぬくし白き水鏡魚跳ねて

    山本とろん

  • クラス会冬暖かな景色かな

    下地野雨

  • 古き民画ほのぼのと生き冬暖か

    黄黄玉

  • 朝一のスウィング軽し冬暖か

    詠野孔球

  • 安酒の香に鼻しびれ冬ぬくし

    斎藤九朗

  • 羽干しして鳩蕩けるや冬ぬくし

    ルック鷹丘

  • 冬暖か素手で掴んだかずら橋

    新居浜西・かたじん

  • 風の声ほのかに白く冬暖か

    阿部微風

  • 冬暖か今朝の一服踊り場で

    佐々木四郎

  • 冬暖か路上ライブに足止まる

    三浦腹銭

  • 冬あたたかし土産のポッペン吹く

    高瀬忠子

  • 湘南の海風潮香冬ぬくし

    小島正見

  • 冬暖か青空に映える赤き実や

    新一歩

  • 冬暖かゆらり舟漕ぐ祖父の顔

    居 栄心

  • 冬ぬくし物干し竿は白一色

    ゆずは(木ノ芽)

  • 冬ぬくし答案用紙の束重し

    研亭

  • 教会の入口の椅子冬暖か

    三上奈央

  • 牧場も冬暖かく仔馬跳ね

    雨 逸福

  • 冬暖か身の丈一寸伸びるごと

    小暮修

  • 武士の碑に光あり冬暖か

    高旗みつき

  • 自転車で歌う学生冬暖か

    四季

  • 結願の今日の佳き日や冬ぬくし

    井上ひなた

  • 帰らぬと泣きわめく吾子冬暖か

    高伊あいす

  • ふんわりと少女のダンス冬暖か

    松橋春水

  • 冬暖か垣に鋏の音軽し

    岡 里詩

  • 友の声吾が声古び冬暖か

    稲川ほろろ

  • 冬暖か観覧車も背伸びする

    まんはく

  • 髪を切る鋏の音や冬ぬくし

    佐藤恒治

  • 自転車のサドルに伝わる冬暖か

    小田芙蓉子

  • 冬ぬくしパイプオルガンぼぉと鳴る

    雨戸 ゆらら

  • 冬暖か今日はたくさん笑った日

    香山リカ

  • 嵯峨鼠の道行は手に冬暖か

    玉 ゆこげん

  • 霊長目ヒト科の檻や冬ぬくし

    円錐角膜

  • 相老いて冬暖かや公園へ

    佐藤三八三

  • 毛糸の靴下ふかふか歩く冬暖か

    松井龍髭

  • 手づくりの麦味噌の味冬暖か

    りゅうてん和尚

  • 矢羽根刺す糸のくぼみの冬ぬくし

    高木ひーちゃん

  • 冬暖か戴冠式の鐘の音

    原田くろなつ

  • 冬ぬくし校庭の砂ひかりけり

    海 人彦

  • 新人の冬暖かな句会かな

    小澤翔明

  • 四阿の少女の算数冬ぬくし

    横堀 鯉桜

  • 縁側で孫と折る鶴冬暖か

    笹本ミワコ

  • 野菜干す縁側座り冬暖か

    山田桜

  • なないろの首輪の犬や冬暖か

    夏山栞

  • 冬ぬくし産毛を揺らす子守唄

    勝亦朝

  • 冬暖か灯台としての赤提灯

    松の本の芭蕉

  • ゾウのラン冬暖かしエサ百円

    紫の里

  • 化粧濃き孫のまつげの冬ぬくし

    吉野 可憐

  • 暖冬や乾いた道と蒼い富士

    わたなべ心粋

  • 縁側に幼馴染や冬温し

    河地 草芝

  • 冬暖かちゃんづけで呼ぶのらの猫

    胡桃ぼたん

  • ままごとや母子替わりて冬暖か

    井出一葉

  • また旅券いざとつ国へ冬暖か

    君塚謙

  • 冬ぬくし仔犬撫づをるあまたの手

    三谷菫子

  • 冬暖か亡父の友と長電話

    輝南心音

  • 冬暖かボタンをはずす通学路

    枝葉

  • 籠の鳥足ることを知り冬暖か

    織波

  • 夜来雨上がりしばしの冬暖か

    雨読人

  • 水切りは神の遊びや冬暖か

    春の風花

  • 冬暖かショートヘアの帰り道

    小花風美子

  • 冬暖か香炉に昇る母との記憶

    祥対無

  • へそ天の猫の腹毛や冬ぬくし

    月夜田しー太

  • 冬暖か金曜夜の豚汁

    ますみんてぃー

  • 冬暖かモグラ穴からけろけろけろ

    茨城つく婆あ

  • 冬暖か抽斗探す万歩計

    江戸の八五郎

  • 光芒の冬暖かぞ禅のあと

    りっしんべん

  • のど自慢鐘はひとつや冬ぬくし

    坂田雪華

  • 朝食の色濃き卵冬暖か

    みさよ

  • 冬暖かソ音の「おはよう」溢れ出る

    ふさ女

  • 冬暖にドクターイエローあ雀躍

    広瀬もみじ

  • ひだまりや冬暖かくさんさんさん

    黒井 猫

  • 冬暖や競うて誇る花手水

    ベル小町

  • 冬暖か陽を背なに受け着物とく

    玉京子

  • 冬暖か免許返納後のスーパー

    佐宮静

  • 湯のしするモヘアもつれる冬暖か

    小林 万花

  • 冬暖や乳母車に園児鈴なり

    れい

  • 冬暖か四点杖の庭に立つ

    金治宜子

  • 冬暖か寝起きの頬は勘違い

    みつ子

  • 冬温し子等の手借りる模様替え

    鵜飼ままり

  • 冬温し見送るバスや徒選ぶ

    原 南山

  • 豆菓子の甘衣着て冬あたたか

    鴻いぶりん

  • 外は雨冬暖かはまだ遠い

    小原ヒデボウ

  • 冬暖か届く隣のいなりずし

    磯貝あさり

  • 冬暖か薄着で味わう冷えた水

    月砂

  • 失恋の冬暖かな膝のねこ

    秋野だいふく

  • 雲梯に上着の山や冬ぬくし

    宮本モンヌ

  • 猫の髭リビングに落ち冬ぬくし

    右陣平

  • 丸くなる冬温かな四角形

    小林一弓

  • 冬暖か水面に映える小鷺たち

    心は少年

  • 冬ぬくしあの世出禁の百歳児

    河井 草臥

  • 走る風となりゆく街の冬暖か

    むらたみなもと

  • 経の無き十三回忌冬温し

    吉沢樰

  • 行き迷う墓前の香冬暖か

    奥山 言成

  • 冬暖か無茶振りのダブルスチール

    朱久瑠

  • 冬暖か雪なき富士を孤独にし

    若狭

  • 里山のまだ色薄き冬ぬくし

    花屋もんた

  • 愛しきは去りとてくる者冬暖か

    一尺 百草

  • 冬暖か川向うにて買うカヌレ

    松山女

  • 郷住まう寝息卒寿冬暖か

    奥野恕宣

  • 冬ぬくしベンチであやとりババと孫

    取丘八十仁

  • 残された箪笥に日差し冬暖か

    夏野星一

  • ジャングルジム砂場に母子冬あたたか

    小石蟻音

  • 杖の父席譲られし冬暖か

    黒木なずな

  • 冬暖か縁側に来る眠りの神

    海老原暖冬

  • ゆるゆるのクルトン四つ冬暖か

    月最中 松本

  • 冬暖か天橋立波静か

    植木照美

  • 冬暖か縫ひ目そろひしガーゼの帽子

    円海六花

  • 冬暖か七福神の絵はがき来

    月下檸檬

  • 氏神の手水清けし冬暖か

    幹流

  • 鯉廻る渦もゆるりと冬暖か

    巻貝

  • 冬暖か優先席に空きひとつ

    岡崎梗舟

  • 悩む午後コロナワクチン冬ぬくし

    逢花菜子

  • 暖冬や絵筆進めるにわか絵師

    伊豆大黒

  • 風止みてふと空広し冬暖か

    空 行人

  • 冬暖か二人初めての朝ご飯

    丸岡彩映

  • パン屋への抜け道ありぬ冬ぬくし

    仮田灯

  • 曇らないフロントガラス冬暖か

    山笑み

  • 托鉢の世間に触れて冬暖か

    一徳斎

  • クレヨンに冬暖かな拳かな

    喜祝音

  • 冬暖か欠席の丸にじみゆく

    実本礼

  • 冬暖か板の間ではコトコト

    るんるん十七音

  • 冬暖かき駿河路の富士の顔

    岩岳太郎

  • 冬暖か斉唱遥か耳澄ます

    吉野灯縁

  • 冬暖か砂場に雀五羽六羽

    上原まり

  • ノーサイド湯が立つ背中冬暖か

    三宮香棆

  • アルマジロの切り絵ある冬暖かし

    首藤玲司

  • 三輪車冬暖かを駆けぬける

    汐海 岬

  • 不意の子の帰郷冬暖かし

    上中未明

  • 暦みて首をかしげる冬暖か

    森乃涼風

  • 冬暖か県を跨げば数℃上

    横山 沙石

  • 冬暖かエプロンぎゅっ母の真似

    横須賀うらが

  • 結局は畝増やす母冬暖か

    山田律令

  • 丸文字になりにけり冬暖か

    縞子勾苑

  • ディケンズに去年の半券冬暖か

    環柚色

  • 暖冬のホルン大樹へ鳥は消え

    高山玲徹楚々

  • 冬暖かやったねインナーお気に入り

    芽畑川臀水

  • 冬暖か朝刊配るチャリの音

    庚子 山法師

  • 冬暖か水道水を含む朝

     ヨシキ浜

  • 褒め上手なる妻が居て冬ぬくし

    ゆめの月舟

  • 冬暖か墨の香綴じる朱印帳

    死似 季残

  • 三年過ぎ微笑む写真冬暖か

    孝崎 有辺

  • 山頭火草鞋穿く朝冬暖か

    わすれ傘

  • 冬ぬくしリフォーム終えて城南宮

    佐藤誠溢

  • 窓開けて掃除はルンバ冬ぬくし

    雲井草舟

  • 何度目の閑話休題冬暖かし

    笑田まき

  • 暖冬に帽子忘るる〆の蕎麦

    山口 笑骨

  • 冬暖かコアラ館まで早歩き

    小迫さこ

  • 冬暖か野鳥迎ふる御神木

    呼幸

  • こひばなの咲き誇るかな冬暖か

    阿左美 寒

  • 車窓より白き大山冬ぬくし

    江宮神

  • 仲直り冬暖かな横顔よ

    花園いふ

  • 冬あたたか十個ならべるドロップス

    森 ともよ

  • 山頭火の立像に酒冬温し

    阿蘇の乙女

  • 冬暖や耶蘇のキリストまつらるる

    雅汰

  • 冬暖か模試待つ河岸に光跳ね

    香美 桜太郎

  • 冬暖か雑貨屋の壁バーグマン

    ほのぼぉの (蚊帳のなか)

  • コンポタの押す手止めし冬暖か

    飾る

  • つらつらとピアノレッスン冬ぬくし

    月山牧風

  • 冬暖かタロットの愚者の日曜

    ミセスコロンボ

  • 骨箱に冬暖かや国境

    吉田 ルイ

  • 冬暖か溢れる山に深呼吸

    高々ぼうし

  • 絵羽織の背を得意げに冬暖か

    みゆき子

  • 道場の冬暖かくもう一本

    わだつみ

  • 散歩する犬のスキップ冬温し

    英公蒲

  • 板の間に小蝶の影絵冬暖か

    印南天藍

  • 棟上の木槌の響き冬暖か

    高嶺織人

  • カナリアの水浴び激し冬あたたか

    金糸雀ローズ

  • 冬ぬくし行列並び気にもせず

    山治高

  • 冬ぬくし足止まりたり花舗の前

    遠藤 千草

  • 向き合えば冬暖かや夫婦酒

    佐藤夏みかん

  • 冬ぬくしゆるり登るは有馬道

    華ことり

  • 冬暖か髪短めに切られたり

    一健

  • ウオーキング冬暖かし番い鳥

    玉治美

  • 冬暖か被災者役の待ち時間

    みー

  • 冬暖か鍬が乗ってる母の肩

    春野桜草

  • 水耕の双葉ひょっこり冬ぬくし

    松和み

  • 川辺の石水面を跳ね冬暖か

    三杏樹

  • 冬ぬくし地軸は歪んでないかしら

    小林澄精

  • 冬暖か瀬戸の小島にひとり旅

    古寺 憲子

  • 冬暖かや飛行機雲に陽が釣れる

    吉岡幸一

  • 片肘ついてぼんやりと冬暖か

    古賀衝童

  • 母宛の祖母の手紙や冬ぬくし

    初野一歩

  • 君が来てコーヒーの香に冬温し

    遠藤倫

  • 冬暖か食堂のカツ完食す

    松山まどけい

  • 冬暖か伯母の四十七回忌

    高枕ユメヒツジ

  • 冬暖か形見の砥石肥後守

    三富みつ葉

  • 目を瞑り冬暖かなすべり台

    稲城蒼海

  • 気が満つる冬暖かき団演武

    佐々木光風

  • 冬暖か電柱のなき旧宿場

    金子加行

  • 冬暖かソッポ向きつつ話しする

    斎藤コロンのママ

  • 老親の狭き歩幅や冬暖か

    柴﨑香奈

  • 古希過ぎて歯磨き褒められ冬温し

    岡田きなこ

  • 冬暖か父と一万歩懐古談

    松 緑女

  • 冬ぬくし精算機より「お大事に」

    わたらい百々世草

  • 冬暖か夢中散歩の麻痺の脚

    春のまさ女

  • ジ-ンズのひざのダメ-ジ冬暖か

    高原 徒然草

  • 冬ぬくし日差しに誘う早菜畑

    結慧愛

  • 過疎村の棟上げ式や冬ぬくし

    勝本熊童子

  • かぎ針の冬暖かに進む母

    若海真

  • 冬暖か神の渡らぬ諏訪湖かな

    絹笠竹代

  • 数珠を干す母の一周忌冬ぬくし

    京野ののか

  • 思ほゆる冬暖かくゆゑも無く

    上山凡仁

  • 手のやり場冬暖かに困りけり

    吉田寛子

  • 冬暖の丹沢山並み雨けむる

    佐藤白行

  • 冬暖か編んではほどく思い入れ

    ふみちゃん

  • 家族みな冬あたたかくテレビかな

    春の新々

  • 冬温しきつねうどんの伸びにけり

    春菜理央

  • 幼子の冬ぬくき日の眉透けて

    山月

  • 写経する後ろ姿や冬ぬくし

    やっせん坊 池上

  • 検査終え冬暖かく背伸びする

    河島はるちゃん

  • ため池や冬暖かに鳥遊ぶ

    菜園ベジタベル

  • 納骨日冬暖かな佳き日かな

    永山シャンシャン

  • 孫とピース還暦の祝い冬暖か

    みかん

  • 古本の匂いに眠る冬暖か

    ふう兎

  • 冬暖か本と栞と夢に落ち

    山彦 てっせん

  • 河川敷冬暖かにマレットゴルフ

    をいなり

  • 躙り口入りて頬触る冬暖か

    古谷芳明

  • 冬暖か男の子四人絡みをり

    遠藤星月夜

  • 冬暖か走る走るボールペン

    みなみの うみ

  • 暖冬に旅前線の北上し

    尚好

  • 冬ぬくしシルバーカーの音速し

    安曇野くーみん

  • 冬温し縁やはらかきガスタンク

    山城雨蠅

  • 秒針のリタルダンドや冬ぬくし

    蝦夷やなぎ

  • セッションや冬暖かの島の唄

    珊瑚霧

  • まのびした目もと口もと冬暖か

    山叶 修二

  • 冬ぬくし音なくくずる伽羅の灰

    ますいたつを

  • 冬暖や国をおぼゆる國ざかひ

    佐伯仙明

  • 冬暖か投票後に落ち合うパートナー

    山口 朝子

  • 応援歌こだましてをり冬ぬくし

    玉井令子

  • 冬暖か水子をなぞる指端かな

    雨鳴響

  • 冬暖かガラポンくじに当たりけり

    加藤遊鹿

  • 「お帰り」と玄関に夫冬ぬくし

    紅い靴

  • エミュー舍の柵の塗替え冬暖か

    甲斐杓子

  • 山近し冬暖かな有馬線

    久慈川九

  • 草むしろくつろぐ母の冬暖か

    井上教

  • 冬暖か山現るる砂場かな

    松葉海蘭

  • 時計鳴る冬暖かにアルト音

    梶原菫

  • 冬暖丸さ比べや鞠と猫

    伊藤 ゆめ安

  • 冬暖か窓越しの産衣一枚

    四季風吹子

  • 長靴の穴空きなんの冬ぬくし

    河 孝

  • 暖冬の袖の短き童ども

    荒野けゐ

  • 風の子のかごめかごめや冬暖か

    金銭亀

  • 大福をレジへまっすぐ冬暖か

    岩村雪嫌

  • 冬暖か四肢伸ばす亀飛び立たん

    感受星 護

  • 冬ぬくし背中にやはらかき窪み

    夏村波瑠

  • 自転車のペダルくるると冬暖か

    山のうさぎ

  • 冬暖かマグロ一欠片ハエ二匹

    上里ノ介

  • 瑞西から孫のメールや冬暖か

    山岸かっち

  • 外気浴吾子抱き上げ冬暖か

    高志

  • 冬ぬくし君にダイヤル黒電話

    小島 純情

  • 冬ぬくし紙ストローはふにゃふにゃに

    吉河好

  • 郵便の冬暖かなバイクの音

    山口さと子(月野うさぎ)

  • いやいやえんを読み返す冬暖か

    故里恋心

  • 冬暖か犬の声して豆腐屋来

    咲咲こるつ

  • 冬暖かフェイジョアのジャムの作り方

    加藤万理乃

  • 家が好きだと君が笑って冬暖か

    桜庭 紀子

  • 冬暖か田の水面や空映し

    山川充

  • 漁火や冬暖かに海も凪ぐ

    伊藤 悦

  • 脈々と静寂なる幹冬暖か

    小鳥穂夏

  • 通夜の明け諦めを持て冬暖か

    寺ゆた

  • かたよつた内緒話や冬暖か

    みかんジュース

  • 二階から掃除機の音冬暖か

    山本修

  • コーヒーの凪待つ午後や冬暖か

    欣喜雀躍

  • 窓覗く孫の地団駄冬暖か

    森 茉那

  • 冬ぬくし我より若い遺影の父

    海風ももみ

  • 吾を案ず電話の吾子よ冬暖か

    好陽晃

  • 法要に嬰二人をり冬暖か

    吉田白山

  • 冬暖か中年デビューバイク乗り

    楽・豊・幸で行こう

  • 冬ぬくし吾子の音読届く庭

    熊になっちゃった

  • ひとり居の相棒猫や冬あたたか

    荒木ゆうな

  • ゆで卵ぷるんと剥けて冬ぬくし

    岡 萬美

  • 冬暖か波打ち際の遊歩道

    十四志

  • 冬ぬくし釣銭つまみのワンカップ

    阿部けん笑

  • 冬暖か松葉杖のアン・ドゥ・トロワ

    柴月 冴

  • 冬暖か百科事典の金の文字

    鷺沼くぬぎ

  • 冬ぬくし「あずさ」の車窓初乗車

    伊代ちゃんの娘2

  • 冬ぬくし手拭い踊る土いじり

    春乃一朗

  • 冬暖か競技場まであと2km

    夏野よっと

  • 冬暖か青空溶けし野球帽

    境界子

  • 朝日射すベッドの左冬暖か

    鞍 律佐

  • 恩師逝く冬暖かな日であった

    原颯太

  • 検査値にわずかな変化冬ぬくし

    永井うた女

  • 冬暖かや郷土芸能継ぐ児の目

    むっち

  • 雲に似た流木飾る冬暖か

    栗原生石子

  • 冬暖か小径譲る犬のまるに

    秋の桜光

  • 冬暖か巡礼の道も軽く

    吉華ふるべ

  • 冬暖か正気なる父良き笑顔

    海堂一花

  • 病室にだるま並んで冬暖か

    ほうじ茶子

  • 手合せば祈りの形冬暖か

    加田紗智

  • チューバから低き音階冬暖か

    小田緑萌

  • 冬暖やToDoリストやり切る

    松原白士

  • 冬暖か並んで畳む洗濯物

    松花遊子

  • 冬暖か遠出の先のミルクティー

    月見亭一句

  • 冬暖か3Aの窓際の席

    光希帝

  • 運休の電車の陽だまり冬ぬくし

    小川ゆう

  • 冬暖か湯呑にまどろむ我の顔

    魚木孫

  • 冬暖か夫の居ぬ間に海渡る

    井 若宙

  • 冬暖か二手に分かれる河の綺羅

    佐々木信天翁

  • 冬暖か湯船に潜り鬱洗ふ

    海老蟹子

  • 受け取った土産の重さ冬暖か

    みみみ

  • 授乳後の甘き香りや冬ぬくし

    ルージュ

  • 児のぐずる冬暖かや孤独の家

    古賀風里

  • デイの日の冬暖かにボケ談義

    阿部 晴子

  • 募金しかできぬ非力よ冬暖か

    みにとまあいこ

  • あたり待つ冬暖か海の上

    嗣子孫々

  • ずいぶんと遠くに停めた冬暖か

    四季奈津子

  • 冬暖かい日は来るや旅の空

    秋野明石

  • 駅員の「いってらっしゃい」冬ぬくし

    ふくみみこ

  • 冬暖か枝切り鋏の重きかな

    海老田 幣男

  • 隣人の冬暖かなシューベルト

    雨水 二三乃

  • チーズのパン半分こして冬暖か

    小我こうぢ

  • 窓際の調理実習冬暖か

    やのかよこ

  • 車椅子の母おしめ抱き冬暖か

    小望月あうる

  • 観音堂屋根の緑青冬温し

    蒲 公英

  • 執筆の進みさうな冬暖か

    小林脱太郎

  • 冬暖かふいにもらったべっ甲飴

    みかん成人

  • 冬暖かシウマイひとつ豆ふたつ

    山木新月

  • 波しずか軍艦島や冬暖か

    山桜昌子

  • 冬暖か産毛に乳の香の光る

    笠谷タカコ

  • 冬暖かバックパッカーはTシャツ

    照輝坊主

  • 冬暖かペダル漕ぐべし思うまま

    小 日音

  • 肩書を外し洗濯冬ぬくし

    愚哉

  • 冬暖か幸せな方へ一歩

    春風京桜

  • 中華街の食べ歩き冬暖か

    佐藤 俊

  • バス席のゆらりゆられて冬ぬくし

    橋本椿紗

  • 花嫁と納まる列に冬暖か

    モンガラハギ

  • 介護して鍋焦げてゐる冬暖か

    モトミレイ

  • 冬ぬくし子が上向きに小便す

    外町よしのり

  • 膝枕重みに耐える冬暖か

    むじか

  • 老いし声張り上げ合唱冬暖か

    佐藤根 雪華

  • 冬暖か戦地に続く雲流れ

    森田一華

  • 隣家からクミン香るや冬暖か

    奥山水珠

  • 妻あれば冬暖かやいや増して

    森嶋ししく

  • 鞄の底に眠る冬暖かし

    吉丈月子

  • 純真な新婦の瞳冬暖か

    宮澤博

  • おむすびの朱鷺色の具や冬ぬくし

    桜ことり

  • それぞれのベンチに二人冬ぬくし

    小野寺 余伴

  • これまでを書いてみようか冬暖か

    群青江戸きりこ

  • 窓開けて鼻通る風冬暖か

    可可夫豆

  • ふと風つぅと鼻去る冬暖か

    寒天コウ

  • 父の座やくうとまどろむ冬ぬくし

    恕寂寥

  • 「ホントは泣きたかったんだな」冬温し

    斯波 子庭

  • 土羽打ちの父の背に湯気冬暖か

    高石蓬莱

  • 空を向く樹木葬の木冬暖か

    山中えいみ

  • 産院のエコーの手足冬ぬくし

    三日月なな子

  • 冬温し水面(みなも)の鯉の口まろし

    岩清水 彩香

  • 園児らと消防署まで冬あたたか

    花野海

  • 駄菓子屋や当たったの声冬ぬくし

    山乃 草花

  • はぐれと認知症二匹の冬暖か

    三谷あいこ

  • 目を閉じてピアノの余韻冬暖か

    十市涼音

  • 記念日を互い忘れて冬ぬくし

    芝野浅次郎

  • 暖冬に仮設足場の組み上がる

    近江菫花

  • カーテンの冬あたたかに光過ぐ

    温州みかん

  • かっくんとおそろいリボン冬暖か

    究果園ゆやま

  • 孫たちと影おくりする空冬暖か

    黒鶫

  • 冬あたたか点字ブロック足の裏

    九温

  • ジャズバーの冬暖かな昼下がり

    吉川龍一

  • 花嫁の宿す命や冬あたたか

    児玉すいか

  • 溜池に釣り糸垂れて冬暖か

    亀くみ

  • 縁側が祖母の社交場冬暖か

    秋月あさひ

  • ドア閉める音の軽やか冬ぬくし

    山田 健蘭

  • 冬暖か新婚さんの描いた絵本

    糸田つぶさ

  • 冬暖か翻訳アプリで会話する

    佐藤史緒

  • 自販機の冬暖かき津軽弁

    阿蘇海の鴨

  • 冬暖かチョークの形のチョコレート

    広島立葵

  • 冬暖か決断出来ぬ明日の事

    古川 川

  • 酒飲めぬ友とドライブ冬暖か

    横辺理

  • 薪選む吾子の隨に冬ぬくし

    佐合ヒナ

  • 冬暖か慣れぬ背広を持て余し

    住田 赤鈴

  • あと一打出れば逆転冬暖か

    近藤鹿子

  • 荒川はメタルロック冬暖か

    井上たとぅや

  • ふうわりと栞の落ちて冬暖か

    森 薫

  • 連弾の休符もピタリ冬暖か

    春野たんぽぽ

  • 冬ぬくし港の艀留まりて

    月奈利

  • 冬ぬくし池跡に猫うずくまり

    可恵去

  • 始まりはいろはのいろ字冬ぬくし

    鬼石 祥子

  • ロック聴き窓拭く夫や冬暖か

    綾瀬 康子

  • 冬暖か日暮れの現場にバラード

    永田すずらん

  • 竹踏みや物置小屋に冬暖か

    希凛咲女

  • 冬暖か唇朱く道祖神

    みなづき はるるん

  • 異郷地の冬暖かや手書き地図

    伊達紫檀

  • 代休の冬暖かきテラス席

    河豚蛇燕 花子

  • ただいまに返すおかえり冬暖か

    松元春苑

  • 椅子一つ冬暖かの指の棘

    山本八角

  • 冬暖か夕日の道も波しずか

    山口百太郎

  • 魚釣親子で競う冬暖か

    高山碧翠

  • 冬ぬくし老犬ひざで生きている

    岩下 桜花

  • 冬ぬくしさっと取り出す定期かな

    芥茶古美

  • 山肌の化粧崩れや冬ぬくし

    岡崎藍

  • 畳掃く祖母の背中や冬暖か

    ほしの鯖女

  • 夫亡くす妻饒舌や冬ぬくし

    姉あね猫

  • 冬暖か背中が少し伸びました

    ゆうちゃん

  • 日差し当て冬暖かきパン発酵

    漆崎 明

  • 父母は冬暖かに老いにけり

    英判子

  • 冬暖や砂場に並ぶ朱のシャベル

    一休み

  • 冬暖か保湿クリームのつけっこ

    丸 太かし

  • 羽根岬沈む夕日や冬暖か

    渋井素不意

  • 宮参り冬暖かき祝詞かな

    上野 鈴女

  • 子の星に母の手記読む冬ぬくし

    城山 鷺

  • 冬暖か校名耳に歩み止め

    ムーンさだこ

  • 冬ぬくしたぶん告白だよねあれ

    松山 風

  • 汚れたる頽齢のねこ冬あたたか

    春日 月秋

  • 冬暖か山里抜けて笑い仏

    みなみ くも

  • 賢治手に冬暖かや足伸ばす

    貴田雄介

  • 学びの成果上々冬暖か

    久世越仙

  • 冬暖か吾子と伸びする団子虫

    笹原あゆみ

  • 冬ぬくし流れる如し手話の指

    佐藤キキヨウ

  • 休日のハンドルの先冬暖か

    珊瑚樹茄子

  • 冬暖か天風録写しけり

    響楽境

  • 冬暖かきょうだい揃ふお葬式

    森上はな

  • すれ違うバイク十台冬暖か

    松本くらり

  • 冬暖か園児のしゃべり掬いあぐ

    坂下しわ

  • 冬暖か波紋揺らめく潮溜り

    三毛山タマ子

  • 厳しいが冬暖かな世の中に

    小江戸清

  • 寝て起きて冬暖かや髭を剃る

    松岡倬伺

  • 冬暖か横目で盗み見スケッチの線

    岩見綾琴

  • 天井の水影ふわり冬暖か

    松尾 すみ丸

  • 冬暖か祝杯二人ボトルビン

    松瀬章章

  • 冬暖か散髪チャリンコ風を切る

    古葉寅万

  • 冬暖か嫁入箪笥はごみ捨て場

    三角山子

  • 生きづらし地球の病んで冬暖か

    山内志津子

  • 暖冬の空と木だけの車窓かな

    音葉りんきょう

  • 串物のつゆ滴りて冬ぬくし

    小幡 宗滋

  • 冬暖か散歩途中の墓参り

    小塚ちか丸

  • 冬暖か父の忌に差す陽の光

    酒のぼル

  • 三輪山の神へ合掌冬ぬくし

    四葉の苦労婆

  • 冬暖か解決シーンうたた寝す

    秋原雄斗

  • 冬あたたかし赤子のにほひのごと

    らぱん163

  • 冬暖か猫の乳頭六つあり

    やまもとB治

  • 暖冬や花の繍球抱く獅子

    空地ヶ有

  • 冬暖か肩のほぐれはつかの間

    羽加羽生

  • 冬暖か寝起きがかるい今日の日も

    犬吠太郎

  • 母残す冬温かき写真着で

    宇都宮千瑞子

  • 泡沫も冬暖かし揺らぎおり

    森八七菜

  • 冬暖かガザの刺繍の帯しめて

    花蜜伊ゆ

  • 冬暖か吾子はドレミの歌唄い

    海神瑠珂

  • 冬暖か孫に玉露を進ぜやう

    小野麻子

  • 教会の門のレリーフ冬ぬくし

    児玉すず子

  • 客船に迫る鳥居や冬暖か

    春めだか

  • 冬暖か我が家は今日も塗装中

    佐藤けい

  • 冬暖か風来坊の父の逝く

    岩鼻 のこ

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