俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2022年10月20日週の兼題

立冬

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

アーカイブに掲載決定!


火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。作品検索での検索も可能です。

入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。


初級者用投句欄は、俳句の基本的なルールや表記など、基礎をかためたい方におすすめな投句欄です。金曜日「優秀句」の俳句は初級者コース卒業の目安です。もちろん「まだ心配」という方は、初級者コースへの投句継続もOK です。


☆こんな方にオススメ☆

・初めての1句を作った。

・どの句がいいか分からない。

・俳句を初めたけれど、まだ自信がない。

・何回か投句したけれど、なかなか選に残ることができない。


投句は何度でもできますが、自選も学びの一つです。選者からのコメントをヒントに、「自選」のための知識を集めましょう。「多作多捨」の精神で、自分の作った俳句を見直し投句する句を選んでみてください。


  • 立冬や庭の小鳥も膨らみて

    大薮薫子

  • 靴を履き立冬の朝に身構えて

    蒼井ふうりん

  • 立冬やフーテンの寅襟立てる

    定位置

  • 立冬を語るFM早出番

    陽乃姫

  • 立冬やさびき仕掛けに待つ真鯛

    牧野直球

  • 立冬に昇る白煙祖父清し

    里美ゆき

  • 立冬の朝月が射し紅葉咲く

    乃邑歳幸

  • 立冬の影ふかくさしたる畳かな

    藤川鴎叫

  • 立冬にうどん啜りて鼻をかむ

    道隆

  • 冬来るブルーグレーの君の絵葉書

    揚雲雀

  • 駅伝をテレビ観戦冬に入る

    名前のあるネコ

  • 地下街を迂回路に定む立冬や

    恋ノ葉

  • 立冬や綺麗なままの換気扇

    日日詠子

  • 立冬の水面映しも残照の陽だまり

    池ばーちゃま

  • 立冬の鐵の手摺を掴む五指

    湯屋ゆうや

  • 須磨浜や波穏やかに冬に入る

    朝日雫

  • 立冬の便座背筋を正しうす

    藤井天晴

  • 立冬や駅から二分の味噌ラーメン

    洗夏

  • 立冬や皺競い合ふハイタッチ

    中村あつこ

  • 立冬に母骨折の報せ聞く

    北野薫衣草

  • 立冬や襷奪いて風となれ

    兵頭 紫峰

  • 冬に入る骨董ならぶ宿場町

    六花 (なつ椿から変更しました)

  • 靄かかる三田の山々立冬なり

    梔子芳香

  • 今朝の冬素振り上段200回

    太郎坊

  • 冬立ちて上書きされぬ友の笑み

    想予

  • 立冬やなお健やかな君と居る

    堀本チャイニーズハット

  • 立冬に源泉徴収の欄埋める

    和脩志

  • 立冬の陽を浴び猫のニ、三匹

    夢バーバ

  • 立冬や挿されたままの鍵抜いて

    大岡秋

  • 今朝の冬ブレーキ音の夜の明け

    谷 道悦

  • 立冬や声高らかに賛美歌を

    白咒と蒸しエビ

  • 北岳に白き朝日や冬に入る

    千の葉

  • 立冬や新築の湯に浸かりをり

    中井 菜々子

  • 風紋を踏みゆく夕べや立冬

    竹林長彦

  • 立冬や旬の具材を二つ三つ

    前田 龍志

  • 立冬や洗い忘れた弁当箱

    長月晴日

  • 立冬やSASUKE出場予選会

    鳥田政宗

  • 立冬やマシンガンめく女子トーク

    直海麻乃

  • 立冬よ裾野飾るグラデーション

    鶴城

  • 立冬や後少しの受験ドリル

    典真

  • 冬立つや「境界型」と言う響き

    渡辺香野

  • 今朝の冬カァカァと声響くのみ

    土鍋御飯

  • 立冬や入れ食いの魚引きはよし

    島こうこう子

  • 立冬や勝手に逝った義父の通夜

    藤すみ

  • 立冬や手旗の示す迂回路へ

    藤れんぎょう

  • 立冬が連れてきた音ぱりんぱりん

    日々野こもれび

  • 立冬の陸奥からの荷が香る

    如月十日

  • 冬に入りテラスの続き店の中

    忍 秋谷 

  • 立冬に身も蓋もなく剥がされる

    葱坊主 (柴山)

  • 立冬や波紋残して鳥は翔つ

    芭琉

  • 立冬のペダル漕ぐ音ゆつくりと

    梅尾幸雪

  • コツコツと深夜の靴に冬きたる

    池の富士

  • 冬来る空に滲むは暮れの水彩

    余白と彩

  • 立冬や隔離を終えて干す布団

    陽乃 葵紫

  • 立冬に本格掃除いざ始め

    緑茶花

  • カフェラテの泡の白さや冬来る

    鈴木桂香

  • 立冬の木立に騒ぐ鴉かな

    濱野ぽにょりん

  • 立冬の寂しさ映す鉛雲

    珈琲俳人

  • 気合い入れまたがるバイク立冬かな

    齋藤鉄模写

  • 立冬や白髪ならべて友と風呂

    中井 昌太

  • 立冬や円安続く気配あり

    入道 まりこ

  • 立冬や南米の豆香る朝

    中野半歩

  • 立冬や半衿白し濃茶濃し

    八ちゃん

  • 立冬やステップ軽く日は落ちぬ

    風虎

  • 立冬や尾曲り猫の路地に雨

    洋々

  • 退職手当100円冬立ぬ

    博丞

  • 新柄のネクタイ下ろし冬に入る

    豚々舎 休庵

  • 立冬の朝練ボール奪う目や

    相浦 藍斗

  • 立冬や御杖に絡む赤黄色

    放蕩

  • 立冬やPTAの誘い来た

    橙茶

  • 今日もまた茶碗洗いて早立冬

    大井ゆめか

  • 立冬の闇夜を突くは相輪や

    髙山善裕

  • 立冬や老母決死の墓じまい

    泉 明窓子

  • 詐欺警戒放送嗄れて冬に入る

    アナミスト

  • 立冬ですっかり変わる品揃え

    田中彩舟

  • 風呂が気持ち良いからいいの立冬

    大平 清幸

  • 雨音の硬質となり冬に入る

    味噌山鱶

  • 立冬のひかりを拾う航路かな

    矢野愉午

  • 立冬の朝刊届く音固し

    多田ひとり

  • 立冬の朝もや深し里の家

    北川茜月

  • 冬立ちて彼方に富士の影宿る

    東郷佳人

  • 大木は枝刈り込まれ冬に入る

    中嶋敏子

  • 立冬の空突く尾根や野辺送り

    島邑奈於

  • 伊勢路走る若者の汗明日は立冬

    大関 邦友

  • 立冬の玉子焼き匂う弁当

    巴 薫

  • 立冬や写真飲み会亡き母と

    野本 ゆな

  • 立冬や見舞い拒絶の便りあり

    田中 歩々々

  • 立冬の月みる子の背の高さかな

    川魚鮎

  • 陽だまりは緩き囲い冬に入る

    砂月みれい

  • 立冬や古き盆ざる日に晒す

    砂月みれい

  • 立冬や雲梯渡る子ら早し

    風間 燈華

  • 立冬の長野の気温穴のやう

    川端芙弥

  • 立冬の午後吹く風にココア買う

    長洲雪華

  • 立冬の列車は南へひた走り

    鈴木 真冬

  • 立冬や交換タイヤ溝深し

    林 桜桃智

  • 冬立つやせがれは進む教場へ

    杼 けいこ

  • 立冬や露天の肌に風楽し

    渡邉 まつぼっけ

  • 立冬や跳ねたる吾子の指暖かく

    鳴滝いたち

  • 立冬やアムールトラ喜々咆哮

    北の山猫 水島

  • 眉墨を強くきりりと冬に入る

    台湾もっか

  • 立冬やしおり使わぬ夜の小説

    南回帰線

  • 掃き清め口切りの茶事今朝の冬

    葉月緑正

  • 立冬やひとりの部屋の紅茶の香

    曹達みどり

  • まづ指の先より冬に入りにけり

    彫刻刀

  • 立冬や物理の書史の開き癖

    彫刻刀

  • 立冬や温み膨らむ街灯

    中田邦光

  • 湯けむりの昭和の街に冬来る

    飛島海道

  • 立冬や出稼ぎ募るチラシ入り

    里山 遊子

  • 黙々と道掃く老夫冬来る

    登子

  • 立冬の朝に湯気初々しく

    文鳥

  • 立冬よ迷子の栗に目もくれず

    大棟陵

  • 立冬や覚悟を強ひる母卒寿

    大ちはる

  • 立つたまま粥を掻きこむ冬来る

    潮風の台所

  • 立冬や久闊の友酔ひ早し

    富樫 幹

  • 桐下駄の鼻緒のきつし立冬よ

    泥水

  • 白髪はや眉毛に混じる冬はじめ

    鶴見ちい子

  • 立冬の石鎚に雲こんこんと

    新谷夏風

  • 立冬の朝食Jアラート鳴る

    新谷夏風

  • 昨日より濃いリップの色冬に入る

    相沢はつみ

  • 立冬や水光つつ含み置く

    房総たまちゃん

  • 立冬の夜に髪切る気分よし

    谷澤小子房

  • 夕暮れのさよなら寂し立冬の

    渡辺くるり

  • 立冬や立ち食い蕎麦も消えた駅

    北のマンネリ

  • 今朝の冬小さき灯り野道行き

    鳥羽蒼香

  • 立冬に大志を抱く男あり

    樋の鶏頭

  • 今朝の冬決算書類をごまかして

    齋藤ケンチャン

  • 立冬の澄んだ空気に深呼吸

    福田もふもふたん

  • 立冬や靴に深爪疼く朝

    仲間英与

  • 立冬や平和通りの書肆の前

    望月 円

  • 漁終えて港華やぐ今朝の冬

    渡邉志づ

  • 封印を解かれたる風冬に入る

    谷岸香子

  • 立冬や目を開けながら眠るワニ

    嶋心人

  • 立冬の乾いた空に鳥ぴりり

    屁屎葛

  • 息深しこの星雲は冬に入る

    ふなU

  • 立冬やゾンビ踊らぬ遊園地

    嶋光

  • 立冬の空はれている注射痕

    鳥の凡庸子

  • 立冬や猫を飼ってもいいですか

    猫舌扁平足

  • 誕生日にニュースが「今日は立冬」

    萩 直女

  • 立冬や垣根をバッサリ髪バサリ

    能千

  • 冬来る還暦祝いにマッサージ器

    津田野祥子

  • 立冬の朝炊きたての飯光る

    愉来理あゆむ

  • エンジンをかけて珈琲今朝の冬

    凪ゆみこ

  • マライアの歌声響く立冬の街

    泉谷 梅子

  • 立冬の朝閂を引き抜いて

    村田のりと

  • 立冬やシャッタ街で店閉める

    中川 鉄庵

  • 立冬の堅せんべいや口軽く

    只野黙念

  • 山の墓吹く風曲がる立冬かな

    福永泰子

  • 立冬の空気震わすJアラート

    田中紺青

  • 立冬の錆びし工場に鉄燃ゆる

    鈴木来穂

  • 星を待つ立冬の夜風呂の湯気

    藪本ゆかり

  • 立冬や四更静まる交差点

    目白宇多丸

  • 指紋では開かぬスマホ冬来たる

    凡吟山

  • 空に星あると知る吾子冬来たる

    福みつこ

  • 立冬や出汁のにぼしは五つ六つ

    濱本典々

  • 立冬や切り出しにくい墓終ひ

    杜野 ほたる

  • 立冬や庭の鉢花取り込みて

    乃奈

  • 冬来る漁師の天下北の海

    非魔人

  • 立冬や白熱灯に溶ける声

    珈藤絵本

  • 冬来る農道と公道の境

    堀江むすぶ

  • 立冬の雨の休日1人あり

    米米

  • 立冬やアッチェレランドの足音よ

    文月羽菜

  • 立冬に抹茶の緑いろ映えん

    和子

  • 色なくし日没かなし立冬かな

    美乃

  • 立冬やお悔み欄に目を通す

    風かおる

  • 立冬やアロマキャンドル満ちる夜

    中山 理映子

  • 冬立つやのら犬を抱く素寒貧

    野菜α

  • 立冬や袴姿の吾子凛々し

    千明

  • 玄関の日差しが緩く立冬の

    望月幸人

  • 立冬の古都に馬蹄の残響音

    美竹花蘭

  • 立冬や古いラジオのリフレイン

    富吉

  • 立冬の白く輝く通勤路

    武智浩

  • 立冬や汗ふきグッとポリタンク

    藤田陽太

  • 立冬や青い空空園児の声

    草刈明峰

  • 立冬や猫が子を産む吾の寝床

    濱のメンドーサ

  • 立冬や疑心暗鬼に残る愛

    八重やまぶき

  • 立冬にポタージュすする猫背かな

    足出あるく

  • 立冬や朝のベランダ富士近し

    野口静竜

  • 繋がれしボートもひとり冬来る

    仲村江子

  • 足音も立てずのそりと冬来る

    大家由美子

  • 立冬に四角く座るグレー猫

    薔薇紫

  • 古民家の梁の軋みや今朝の冬

    大督寺

  • 空っぽのリード在りけり今朝の冬

    目黒ゆきんこ

  • 立冬に洗い髪の癖はげし  

    浜西青芒

  • 立冬や菓子の匂いの秘密基地

    八柳朱雀

  • 立冬や目に迫りくる電飾光

    風街光

  • 立冬や湯気まで甘し朝の膳

    北乃かんばし

  • 立冬に老父の独語尾を引いて

    平山凛香

  • 立冬に息吹き返すスケジュール

    藤川哲生

  • 立冬ややけに静かな校舎裏

    立木 麗碧

  • 立冬やアスファルトから生える草

    瑠飛凪洲

  • 桜葉は東雲色に今朝の冬

    鈴木ふよう

  • 立冬や登山電車の赤き色

    露草

  • 立冬よまな板響く夜明け前

    藤田抜作

  • 薬師寺の空晴れ渡り冬来る

    浅井哲秀

  • 目がおぼろ立冬白くにごる怒り

    藤井へび子姫

  • 立冬やセーターの糸選びおり

    長嶺阿蘇

  • 雲母刷の古今和歌集冬に入る

    茂木りん

  • 立冬や黄昏を呑む子猫の眼

    奧元信行

  • 立冬のさざなみ角を生やしけり

    北村 崇雄

  • 立冬の暁月夜鳥三羽

    満博

  • 立冬や衣を脱ぎし田の無言

    日根のなみ

  • 床は空豆挽く君や立冬の朝

    禅心大河

  • 立冬や年金の額またも減り

    村のあんず

  • 立冬の朝の冷たき眼鏡かな

    村上卯乃

  • カリヨンを襟立てて聞く今朝の冬

    太平楽太郎

  • 立冬の朝日まぶしき風清し

    尾埜秀樹

  • 立冬やせめて朗報あと二、三

    煩悩愚息

  • 立冬や空気の抜けたボール蹴る

    飯田晴子

  • どんぐりのヒビに染み入る今朝の冬

    富樫杏

  • 三毛猫の鈴の音闇へ冬来る

    舞童あづき

  • 立冬の朝朗け鳥の戯れ鳴き

    楓高りお

  • 立冬や出動式は技師ひとり

    風来坊健丸

  • 立冬や宅配人のはずむ息

    平野佳音

  • 立冬のタナカマートのプチトマト

    米口須田鬼

  • 土の息のやうな地霧今朝の冬

    薬膳容子

  • 立冬や動物たちが寝に入る

    野原 美野  

  • 立冬の水を流して顔洗ふ

    澤木樹心

  • 立冬や傘ではかばえぬ漂白剤

    無題

  • 向こう山立冬知らす田の煙火

    白田ねね

  • 山童の音立冬の山広し

    矢口知

  • 立冬や鉛のごとき吾の空

    鈍亀

  • 立冬やサクサク踏みてアラ楽し

    平谷 河女

  • 浅き青冬立つ空は無限大

    和田まさやん

  • 大空へ立冬の朝飛び立たん

    谷 卓生

  • 立冬や白湯と思いし朝の水

    中島諒吾

  • 立冬やラジオ体操ずる休み

    東の山

  • 立冬の鏡にうつる顔の皺

    知無須園

  • 立冬や陽だまり集う声はなし

    北五帆

  • 冬に入る明日は低山尾根歩き

    里山まさを

  • 立冬や水かけ十日顔出す芽

    畑 里

  • 立冬や暗い海往く巡視船

    土佐俳句人

  • 立冬の夕暮れ鳥のかしましき

    棠 紫花

  • 立冬やディプロマ片手に帰宅する

    千都

  • 掃除機のごうごうと鳴く今朝の冬

    平山石妹海

  • 立冬やワイパーには芯のある雨

    田村 宗貞

  • 立冬に柴犬ダブルコートの毛を揃え

    茶子父

  • くたびれし赤本眺め立冬夜

    桃好き

  • 「これからは、厳しくする。」といふ立冬

    野月 晴秋

  • 立冬や時計動かぬ旧校舎

    二月人

  • 立冬に両眼浅く坐禅組み

    日本酒

  • 検温モニタ映る虚ろと冬に入る

    アナミスト

  • 創作の指滞る立冬

    村先ときの介

  • 立冬や亡母のコートのポケットの飴

    峯岸藤華

  • 冬立ちて既に裸の赤城山

    相沢 閑邦子

  • 沈む日を越し勝ち競り負けjog立冬

    洒洒落落

  • 高熱の震え抱きて立冬か

    眞田梅衣

  • 立冬の冬の岬の波高し

    美恵の海

  • 立冬の田んぼは広し風近し

    南 楕円

  • 立冬に熊手を担ぎ汗をかく

    百山旅人

  • 前線の雲通り過ぐ立冬や

    如法

  • 号砲の耳鳴りいまだ冬に入る

    壽々愛

  • 探査機は2億キロ先けさの冬

    中西雨露

  • 立冬に我出勤す空に星

    裏道旅人

  • 老犬の粗相の始末冬来る

    白猫のあくび

  • 立冬の朝雉トラの煌めきて

    渡野しえん太

  • 立冬や不眠漢方薬苦し

    土井 あくび

  • 立冬をうつせるやうに窓を拭く

    麦のパパ

  • 立冬や脳が働くラテンダンス

    蒼玉蘭

  • 立冬の背中の湿布背伸びして

    白井百合子

  • 立冬や故郷で歌うカントリーロード

    望月とおん

  • 皆既食夜を塗り替え冬に入る

    雪さやか

  • 立冬やジグゾーパズルから捨てる

    蒼空蒼子

  • 立冬のかさこそと聞く林の音

    門のり子

  • 立冬やしわ寄せじわりドンパチの

    嶺乃森夜亜舎

  • 立冬や空っぽ夜空黄身を食べ

    忍野柊吾

  • 今朝の冬父干す長袖吾子二歳

    柚姫さな

  • 立冬を騒がしきかな自然界

    蜂 鳥子

  • 立冬に断捨離始め締めくくる

    桃色弥生

  • 立冬の朝のサイレン駆ける猫

    木花薫

  • 立冬や宇宙のヘソで瞑想す

    辻井ふみ

  • 立冬や田に輝くは白ドレス

    野田ロバ子

  • 立冬の空の碧さを確かめる

    翡翠工房

  • 立冬や国語辞典の静電気

    鈴木由花子

  • 立冬の庭に蛹の二つ三つ

    増山 銀桜

  • 立冬や陸軍墓地に鳴く鴉

    田中香月

  • 冬来り皆既月食犬と見る

    東津村 流坊

  • 頬なでてささやく風立冬の日

    智久王嗣子

  • 立冬の山頂食らうカップ麺

    南北亜西

  • 立冬やペペロンチーノだけの夜

    弥生イツカ

  • 日の出拝す祖母の背中や冬立ちぬ

    中村 邑

  • 立冬や天王星はあす眠る

    染野まさこ

  • 立冬の今日もあのリス忙しなく

    田中ガムラス

  • 立冬や陽ざし求めて来たる猫

    蓮見玲

  • 立冬や浅間の山の薄化粧

    泉 恵風

  • ぐい呑みのぬくもりうれし立冬の膳

    大野 町子

  • 雲の帯して八ヶ岳冬に入る

    沢胡桃

  • 立冬や初の掲載誌の届く

    蜘蛛野澄香(蜘蛛野はるかから変更)

  • 立冬や残りし豆を漁るカラス

    藤晋

  • 立冬や健診結果全て良し

    力石丈

  • 立冬の早朝相棒と散歩

    染井 亀野

  • 倒れ込む引越し迫る立冬よ

    藤原 マツコ

  • 立冬の夜に形見の指輪する

    竹内 喜和

  • 立冬や朝刊配る雨の中

    立町力二

  • 立冬や菩薩で夜叉で骨白し

    やっちゃんち

  • 月蝕の赤きを仰ぎ冬に入る

    藤本真澄

  • 大投網ウロコの照かり冬に入る

    漂人

  • 冬来る届かぬ棚のまたひとつ

    やっちゃんち

  • 立冬の朝靄ゆらし鳥飛べり

    杜の声

  • 直筆の辞職届や冬来る

    鈴屋いるか

  • 立冬や饂飩待ってろ葱育つ

    馬齢薯

  • 立冬や新しき靴硬き道

    里山コナラ

  • 立冬ややぶれかぶれの模試結果

    只野かおる

  • 立冬の朝のはじめの紅茶かな

    中村天雅

  • 車窓より飛び去る故郷冬来る

    長谷川 吾背

  • 立冬やまっすぐの道選びとり

    鈴木秋紫

  • 立冬や甘くて苦い玉露酌む

    蓼科 嘉

  • 立冬の枯れるコキアにふける吾

    渡邉とも

  • 立冬や満天の星午前五時

    北の星

  • 立冬や人影伸びる茜空

    梅田カラハ

  • 立冬や父母逝きてなおささくれる

    茂田野マイ子

  • ニーチェ伏せて立冬の聖歌隊へコイン

    鈴木 浮浮

  • 冬来るまだおい茂る葛かずら

    芳明

  • 壁紙の継ぎ目剥がれし立冬や

    中島あむる

  • 立冬や醒める鼻腔の痛覚点

    ふなU

  • 立冬や奥より引出すランチジャー

    膝丸佳里

  • ホットにしといたよと立冬の朝

    但馬暢

  • 立冬や窓辺のマリモ太りたる

    中井無心

  • 立冬や対策本部は台所

    島 白椿

  • 立冬のそらはましかくビルは影

    和住 緋弧

  • 立冬や酒に満たされ眠るまで

    大西みんこ

  • 耐えてくれ錆びたアンテナ立冬に

    鈴木 リク

  • 種ひとつここに落ちたが立冬か

    片時雨

  • 立冬や百句作句の決意する

    齋陽花

  • 今朝の冬犬の急かせる散歩かな

    馬場馬子 

  • 立冬や駆け引きできぬ恋ばかり

    藤井舞月

  • 立冬や肌へひやりと腕時計

    櫂野 雫

  • 立冬やささるクレーン八十度

    梅の木千恵美

  • 今朝の冬昨夜の汁に生姜たす

    藤 れい

  • 立冬や人来て大き錠下ろす

    高山玲徹楚々

  • 立冬や心を立てし朝の水

    天王谷 一

  • 側溝の蓋のひび割れ今朝の冬

    太閤検地郎

  • 立冬をはじめて知る足ギブス

    大阪まこりん

  • 立冬や手水流るる固き音

    蓮田忍

  • 立冬やショーウィンドウに淀む顔

    島たけのこ

  • 立冬や白き花びら風に揺れ

    日向浜

  • 立冬や母待つ家に帰る道

    平良小夏

  • 街の灯に立冬知らむ男女の手

    眉墨 源五郎

  • 立冬や妻に夕餉のリクエスト

    男子三兄弟

  • 立冬の産声三十四年前の祝

    中野三ヶ月

  • 筑波嶺の遠く光りて今朝の冬

    高橋ひろみこ

  • 立冬やビルの足場に日の当たる

    高橋ひろみこ

  • 見積りを終えてコーヒー冬立ちぬ

    冬井三月

  • 立冬に出で行くコート君の鬱

    牧野 かすみ

  • 立冬はガラスの向こう佇みて

    野の ねじ花

  • 立冬の二見の浪や夫婦岩

    中岡 始

  • 立冬や足の短い犬を抱き

    霧潤(むじゅん)

  • 立冬や散歩の朝の吉祥草

    髙橋好泉

  • 立冬に虫の飛ぶ音気弱げに

    町乃 磯鵯

  • 健康で我が誕生日今朝の冬

    友康圭

  • 立冬や節季紐解く広辞苑

    比呂

  • 上高地インバウンド来冬立ちぬ

    沢野鬼ぐるみ

  • 校庭の鉄棒ひやり冬来る

    千@いつき組広ブロ俳句部

  • 琴の音もかたく聞こえる立冬や

    羅風音

  • 公園の鉄棒に傘今朝の冬

    川蜷

  • 犬の背を撫でて気が付く立冬や

    味 蓮根

  • 立冬や馴染みの顔の調律師

    瑠璃 翼

  • 立冬や十三回忌ふたりきり

    田中ピロミン

  • 立冬よどこまでひびく子らの声

    野山ノハナ

  • 立冬に丸い子猫をそっと抱く

    八田絵砂

  • 立冬や毛糸の帽子どんぐりの帽子

    草秋桃源

  • ざけんなとチャリが叫んで冬に入る

    潮見悠

  • スカイビルを上昇立冬の空へ

    素々 なゆな

  • 目覚まし微か立冬のサービスエリア

    大盛茄子紺

  • なんでと言う母淋しき立冬

    福江裕子

  • 屋根に止まる鴉立冬の枝銜え

    魅了郭 極辛

  • 立冬や豚舎に停まるトレーラー

    清瀬朱磨

  • 立冬や炎へ放る文の束

    清瀬朱磨

  • 立冬や不登校の子ら花植ゆ

    踊亭談す

  • 駅前にまた貸倉庫冬に入る

    北欧小町

  • 立冬だ人も草木も衣替え

    凪世一

  • 足速に春夏秋冬はや立冬

    椿 律

  • 立冬や山の背黒く靄の里

    柚子こしょう

  • 立冬や七味の効いたかけうどん

    片一竜

  • 立冬やくしゃみをすれば誰も居ず

    浜風のぶよし

  • 立冬に共にくしゃみで笑い合い

    渡部かえる

  • 立冬の池舞ひ降りてならびをり

    長野 雪客

  • 立冬やヒタリヒタリと風歩く

    鈴月

  • 立冬や砂場の山の深い谷

    千原 十吾

  • 立冬や犬と猫とは立場替へ

    鶴富士

  • 立冬や残りニ把ある蕎麦茹でる

    痴陶人

  • 立冬に白湯の温もりひとり居て

    夢野ユメ

  • 立冬の銀座のポスト欠伸する

    夢々

  • 通勤の列モノクロへ冬に入る

    富田涯現

  • 立冬を追い越して行くランドセル

    矢野 祥子

  • 立冬の雨道端の段ボール

    八九テン

  • 立冬の一番風呂でシャツ粘る

    比園 岳

  • 立冬や樹上の鳥はこちんとし

    馬笑夫

  • 素振りして迷ひ消えたる今朝の冬

    房州秋草

  • 色褪せし空海の山冬に入る

    北田立緒

  • 立冬の孤独食べすぎた夜には

    籠野こつこ

  • ブロッコリー葉の奥をみる立冬も

    朋部 琉

  • 立冬に渦巻き踊るポプラの葉

    早川 象歩

  • 立冬や新の手帳と新の空

    前田いろは

  • 立冬や薪を寝床にハリネズミ

    追師うさぎ

  • 立冬の下に裸足のマリアかな

    豆柴

  • 今朝の冬意地の川霧暗渠吐く

    末広暢一

  • 立冬やブレザーに赤ペンキの香

    薬缶白湯

  • 髪切って杖の先まで冬来る

    池野五月

  • 立ち退きに雑巾がけの背今朝の冬

    長崎さなぎ

  • 立冬やあかりあふれる窓ガラス

    日日新

  • 別珍の畝のすべらか冬に入る

    伊予素数

  • 立冬やセロ弦ゆるめチューニング

    伊予素数

  • 立冬の蕎麦の冷たさ空青し

    芳賀たかこ

  • 立冬やノズルを磨く消防士

    竹林長彦

  • 冬立ちて使えない500円玉

    中平保志

  • 冬立ちぬルームシューズはやはらかき

    袋小路 綴乃

  • 立冬の丸の内凛と建つ駅舎

  • 立冬の迎えて終える学芸会

    大西奈余子

  • 立冬の檄や消印自分宛

    滝上珠加

  • 園児乗せ陽だまり探す立冬や

    卓球打子

  • 眠りさめ立冬の朝空暗し

    丹羽早風

  • 冬立つや独り並べる駒の音

    知了

  • 立冬の朝日に輝く黄銀杏

    竹前雲雀

  • 立冬や山小屋の札休業中

    中野むべ

  • 立冬や沓脱ぎに華子の草履

    朝波羽丸

  • 立冬の朝や決意の深呼吸

    米山

  • 立冬や喪中葉書がもう二枚

    峰晶

  • 立冬の湖に立ちこむ白き靄

    放浪者

  • 立冬の朝に夕顔凛と咲き

    無空

  • 遠方の友あり立冬の夕餉

    網野れいこ

  • ゴスペルの稽古弾むや冬来る

    木風杏

  • 苗床にもみ殻蒔いて冬に入る

    門屋定規

  • 立冬を「かなしみ」と読む女学生

    柳川迷蟻

  • 立冬やおはようバーディぐータッチ

    友マンクット

  • 立冬や理由は訊かぬと決めた午後

    有野 安津

  • 冬立ちぬ格子の影の頼りなさ

    町田明哉

  • 立冬や謝罪ばかりの連絡帳

    葉月ことり

  • 立冬や足早に行く大街道

    鈴丸唯

  • 立冬を深みゆく蒼日本海

    澤木樹心

  • 初冬や富士に僅かの雪ありて

    東予稲村

  • 立冬やいつにも増して人恋し

    樽谷幸龍

  • 立冬や暗くなりたる散歩道

    柚木 啓

  • 立冬の弦を引き締めアリア弾く

    澤みよ

  • 立冬や面の一撃朝稽古

    竹内ダイアナ

  • 立冬や障害灯の刻む時

    風友

  • 立冬やポジとネガとの鬩ぎ合い

    本山喜喜

  • 立冬を自転車こいで切り裂いて

    兵庫太郎

  • 声を張る子ども駅長今朝の冬

    游真

  • 立冬のくるぶし朝の門くぐる

    藍創千悠子

  • 立冬や空気のごとく妻の居る

    粒の杏子

  • 立冬やスマホ打つ指ささくれて

    鈴木古舟

  • 立冬や独りの部屋のスマホ鳴る

    澤野紀久

  • 立冬を居残る虫のこそばゆき

    中川千ぽん太

  • 立冬や前歯の抜けた吾子の笑み

    柚明楽

  • 割引のシール待つ父冬立ちぬ

    不学

  • 制服のスカート眩し冬来る

    無花果邪無

  • 立冬や「あんぱんまん」と言えた姪

    猫雪すあま

  • 立冬や妻の不機嫌忌み嫌ふ

    藤川鴎

  • 立冬や娘の恋の星いかに

    彦克

  • 晴天に冷える肩抱き立冬の

    氷室東沙

  • 朱に染まる空を見上げし立冬の夕

    藤村 一寿

  • 祭壇に立冬の朝の日ざしあり

    竹たけのこ  

  • 立冬や起立する背はみな丸く

    長畑 亜由美

  • 立冬やまだ覚えてる誕生日

    那津

  • 今朝の冬犬の手の濡らすあぜの道

    村井雅優

  • 舌打ちを聞かれごまかす今朝の冬

    野点さわ

  • 立冬の朝ふすま開けっ放し猫小さく咳

    宝井可憐

  • 板チョコとデスマは立冬とともに

    蒼川社

  • 立冬や無音の中のサンテクジュペリ

    千の都

  • 呼びこみの録音ループ冬来る

    眞さ野

  • 立冬やメモに書き足す肌荒れ用

    大好楽子

  • 立冬のスナック<閉店のお知らせ>

    優純bow

  • 立冬や着た切りすずめの軒雀

    風間 爺句

  • もっそりとチャノキ実をつけ冬に入る

    大塚鴨鷺

  • 流し込む粉薬苦き立冬

    田川泥舟

  • リチウムイオン電池弱り立冬

    鳥羽ししまる

  • 立冬や呪文さしさしキルト生地

    道端ハコベ

  • 立冬の街目標は三千歩

    鷹雪

  • 立冬や鴉の追い回すカイト

    麦吉

  • 立冬にのど通る白湯ほのかなり

    巳智みちる

  • 立冬や一キロ肥えて退院す

    電柱

  • 白猫の住処を変えし立冬かな

    村上朝

  • 立冬や足早に行く交差点

    田中妙女

  • 首通し腕は後入れ今朝の冬

    頭足人

  • 立冬の朝刊きゅっとまるまりて

    中村のりぴ

  • 立冬やモール街のからす烏

    美ら樹由伸

  • 立冬や眠れぬ夜のマグ二つ

    藍田落星

  • 立冬の重力は雲落としけり

    藤原素粒子

  • 味噌汁にバター落として今朝の冬

    東歩

  • 水槽のフィルター替えて冬に入る

    八号十霞

  • 立冬の鳥もねぐらに早帰り

    目黒のさんま洋幸

  • ペダルこぐ立冬の朝赤い頬

    日進月賦

  • 立冬やラテンハープの伏し目がち

    帝菜

  • 立冬や絵具撒きたる青き空

    中島裕貴

  • 立冬や宇宙の底で手をのばす

    和泉明月子

  • 凜然と鳥立つ川辺今朝の冬

    大堀藤子

  • 立冬や手作り味噌を嗜める

    薬膳容子

  • 立冬や洋酒のチョコに手を伸ばす

    冬星月夜

  • 立冬や終の棲家の我が山河

    秤防人

  • 立冬や赤錆色の紅をさし

    馬睡 栩瑠美

  • 立冬や駅のホームおしるこの自販機

    鈴木雪

  • 立冬やアラン模様母の靴下

    奈千子

  • 立冬の闇に紛れる予定帳

    嶺上美濃紫

  • 誘導のカッパ姿や今朝の冬

    藤岡伊集

  • 玄関を出て立冬の朝を踏む

    日野煌花

  • 今朝の冬ミサイルの突く空は青

    望月ゆう

  • 立冬の雲くろ猫の目に流れ

    藤原涼

  • 立冬やサーモグラフィー青と赤

    麻田大根

  • 立冬や父の胡座はゆりかごに

    藤井かすみそう

  • 立冬や生クリームのもたりもたり

    天野若花

  • 立冬の陽ざし寄り添い野良猫に

    中川衣沙

  • 立冬から手紙が来てる風邪ひくな

    豊國華徳

  • 立冬の空は寒かろいもうとよ

    夢野

  • 硬い音して立冬の歩道橋

    八田昌代

  • 立冬が缶コーヒーをあたためる

    平沢小歌

  • 立冬や「予約開始」と並ぶ旗

    大谷一鶴

  • 立冬や肩甲骨を寄せてみる

    矢野葉月

  • 立冬や橋梁に澄むひびきあり

    文月蘭子

  • 退院のメール立冬あたたかき

    矢車 そう子

  • 立冬や酔うためだけの酒一人

    天照昭光

  • 立冬や月曜市を早仕舞い

    落人家楽人

  • 立冬の鏡磨きし奥に母

    高山玲徹楚々

  • 立冬の芭蕉は旅の何処かな

    棚橋なおこ

  • 政論に向かい立つ立冬生まれ

    二三四五六

  • 立冬にラメ降り掛かる庭の樅

    仲嶋孝人

  • たばこ捨て今日立冬に誓いたて

    大空りんむ

  • 冬立ちぬ凛と匂ふや絵師の墨

    辻勢

  • 立冬や陽光痛き左頬

    竹原かよこ

  • 冬来る前立腺の再検査

    風の木原

  • 立冬の夏日町中華のダクト

    藍時 湘

  • 立冬の文字より先にツグミ鳴く

    鳥左 るりか

  • 立冬やだし汁沁みたゆで卵

    流鏑馬

  • 立冬や残り野菜でスープ煮る

    梅が枝餅

  • 入り日背の富士は黒々冬に入る

    堀邦翔

  • 立冬に生まれる星と死す星と

    与野小町

  • 立冬や剪定の樹に陽が当たり

    万明

  • 地軸微々傾きて立冬来たる

    岬 青吏

  • 鳥籠に陰膳供え冬に入る

    川崎ルル

  • 秒針の少し遅れて冬に入る

    駄句陀

  • 自転車が退院待つよ立冬の朝

    大咲 舞

  • 立冬や秒針の音高くなり

    風蘭智子

  • 立冬や車椅子おす人の杖

    煉獄佐保子

  • 一本の煙が告げる早立冬

    藤原明星

  • 鉄紺のせせらぎと風今朝の冬

    風早杏

  • 食パンを切れば穴あり冬立ちぬ

    比企野朋詠

  • 競射会立冬の空に矢が走る

    中仕掛け

  • 立冬や枯れる覚悟が足らぬらし

    村上 雪笹

  • 立冬のイエローカード2枚目の

    如月エミ

  • 冬立ちてマラソンで塗る世界地図

    鈴井栄

  • 立冬に吾子の寝息も丸まりて

    桃井モイ

  • 立冬やつまむ祖母の骨は熱し

    富山あんころもち

  • 立冬の筆先の揺れしずかなり

    本間ふみふみ

  • 残業の君待ちつくね焼く立冬

    多歩右衛門

  • 句のノート二冊目となり冬に入る

    皮むきごぼう

  • 立冬で心新たに一人立つ

    孫悟空。細井宏二

  • 立冬や猫が夜明けの雀捕る

    篭山眺望

  • ベランダの亀籠る立冬の朝

    夢野又夢

投句はこちら