俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2023年12月20日週の兼題

蜜柑

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

アーカイブに掲載決定!


火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。作品検索での検索も可能です。

入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。


初級者用投句欄は、俳句の基本的なルールや表記など、基礎をかためたい方におすすめな投句欄です。金曜日「優秀句」の俳句は初級者コース卒業の目安です。もちろん「まだ心配」という方は、初級者コースへの投句継続もOK です。


☆こんな方にオススメ☆

・初めての1句を作った。

・どの句がいいか分からない。

・俳句を初めたけれど、まだ自信がない。

・何回か投句したけれど、なかなか選に残ることができない。


投句は何度でもできますが、自選も学びの一つです。選者からのコメントをヒントに、「自選」のための知識を集めましょう。「多作多捨」の精神で、自分の作った俳句を見直し投句する句を選んでみてください。

  • 蜜柑食み啜るほうじ茶幸の味

    水無瀬朱葉

  • 昭和の夜みかん箱買い大家族

    水浜ギコ

  • ジャンケンポン最後の一房夜の蜜柑

    Tar

  • お土産のみかん中央制御室

    アポカリプス

  • 緊張も蜜柑とともに削がれけり

    シナモンティー

  • ぷにぷにのまるい手いっぱいにみかん

    えのくしひかめく隊 へやま

  • 多品種の蜜柑自慢の伊予の国

    ひといろ

  • しわくちゃの手にきざまれし蜜柑の香

    優純bow

  • 蜜柑剥くかつて皆で祖母の家

    きくち鯉麻

  • 静か夜にニュース聞きつつ蜜柑食う

    清瀬潤筆

  • 蜜柑剥く母の手少し潤った

    まこと(羽生誠)

  • 蜜柑摘む潮焼け顔や母の笑み

    鬼石 祥瑞

  • 伊予路旅一望千里蜜柑山

    おふこーす

  • 望郷や茶の間の蜜柑香る頃

    ちゃー

  • 瀬戸内の波にきらめく蜜柑山

    酔漢

  • 手のひら黄蜜柑大好きだった義母

    由凛

  • 蜜柑剥くピリピリ沁みるささくれに

    k幸女

  • 傷のごとき生命線や密柑剥く

    永沢凍夜

  • お蜜柑を盆ざる移すLサイズ

    ぴょん吉 龍

  • 蜜柑剝き昔話を繰り返す

    昭谷

  • 乗り合わせ蜜柑をもらう里帰り

    みさよ

  • お裾分け里から届く蜜柑かな

    村先ときの介

  • 陽のあたる斜面の蜜柑五彩色

    うめのうぐいす

  • アルベドのしつこい蜜柑四苦八苦

    島田モンブラン

  • じゃんけんで欠席の子の蜜柑食ふ

    マダム愛和

  • 蜜柑むき爺から曾孫黙々と

    野本 ゆな

  • 土讃線蜜柑分け合う夫婦おり

    仙酔狂

  • たらればと言って詮無し蜜柑剥く

    なかの巡界

  • 垣根越し単身の老婆と蜜柑話

    ムシ・ミカミ

  • 毎年の一箱買うや蜜柑なり

    朱久瑠

  • 被災地の窮状見つつ蜜柑積む

    天王谷 一

  • 独り寝の甘酸っぱきは蜜柑かな

    百足野座無座

  • 丹精の鉢植え蜜柑実は三つ

    友マンクット

  • 蜜柑好き?吾子の手にぎり小児科医

    ジェニファー樂龍

  • 重ね餅蜜柑堂々伊予の国

    布施 木啄

  • 点々と蜜柑色ずく瀬戸の島

    大田白梅

  • 蜜柑酸し二十枚目のクロッキー

    かときち

  • 籠盛りの蜜柑帰省は最終便

    やしたあきら

  • 四つ目の蜜柑頬張り目はテレビ

    木下野風

  • 蜜柑だよ華足に盛って一周忌

    庄山正道

  • 仕事始めあわてて隠すみかん指

    サブキチ

  • ミカン刺す庭のこえだに群れる鳥

    松山女

  • 散歩して隣の家に蜜柑の木

    平本文

  • 桜島小みかん愛でし皮までも

    たけ志

  • 幼き日蜜柑食べ過ぎ手足黄

    さなさな

  • 久しぶり教室をとぶ蜜柑かな

    チャンつの

  • 車窓には剥かれた蜜柑微睡む子

    辻 阿頼耶

  • 蜜柑むくしわしわ指の五十本

    かめ

  • 児が置きし遺影の前の蜜柑かな

    紅さやか

  • 吟味して當たり外れの蜜柑かな

    一石 劣

  • ふるさとの蜜柑に潮香ワンルーム

    徹光よし季

  • 蜜柑食べ黄色くなるなる私の手

    小林弥生

  • 蜜柑剥く母の掌思い出し

    旅ねずみ

  • 密柑山現地も知らず味比べ

    加野余生楽しむ

  • 南国の情緒運びぬみかんかな

    石川明世

  • 箱買いのみかん爆食い黄色い手

    滝沢 樹里

  • じりじりと鳴りて蜜柑の現れる

    しなもりいふ

  • 足元の猫柔かき蜜柑むく

    アマリリスと夢

  • 幼子の蜜柑で作るピラミッド

    tokisan

  • 温もりと白銀の庭と甘い蜜柑

    有四人

  • ほっこりと思い出話みかん食う

    佐藤鬱

  • みかん食べ手の色変わり大変だ

    百瀬 要

  • 黄色の手暴食注意蜜柑かな

    川又香里

  • 口開けてみかん詰めるよもぐもぐと

    にょき

  • 甘酸っぱいみかんはまるで青春だ

    わらびもちもち

  • 蜜柑むき皮むき競う花型に

    ひなた

  • 老妻の愚痴に蓋する蜜柑なり

    むさし野まさこ

  • 能登の闇に瑞々しきみかんかな

    みしまはぐし

  • 拠り分ける蜜柑の甘き香りかな

    小幡 宗滋

  • 仏壇に供えし蜜柑孫の手に

    薩克期風

  • 父ちゃんと風呂で蜜柑を半分こ

    すずき鈴花

  • 黄に染まる指先気にせず蜜柑食う

    ぴょんばぁ

  • 手のひらにぽんと投げ込む蜜柑かな

    だだちゃ豆

  • 枕元一つ蜜柑の置かれおり

    山本八

  • 孫の剥く蜜柑香りて笑顔あり

    菅野望月

  • みかんあり剥き方で出る人間味

    オレンジ

  • 一時の幸せ蜜柑甘美かな

    美味 コチュース

  • 蜜柑山オレンジ色あたたかい

    安藤

  • 蜜柑むく放射冷却進行中

    藍時 湘

  • 手の平の黄色くなるまで箱蜜柑

    花空木

  • 千代保稲荷渋滞路肩に蜜柑

    ただのごろちゃん

  • 紀の国や蜜柑船ゆく大江戸へ

    辻井風子

  • トンネルを抜けても蜜柑また蜜柑

    がらがらどんのハリー

  • 白き筋取られ取られも蜜柑なり

    みちのこ

  • 待合に遅延の知らせ蜜柑剥く

    ほのぼぉの@蚊帳のなか

  • 蜜柑はねみんなが喜ぶかん蜜種

    ASAがお

  • 甘酸っぱい恋と蜜柑は同じ味

    こづめプリン

  • 蜜柑をね食べたら酸っぱい恋のあじ

    白石蒼

  • あざやかに食卓並ぶ蜜柑かな

    ドギョム

  • 夕食後家族で囲む蜜柑かな

    薄井龍之介

  • あと一つあと一つとみかん剥く

    ひとりこあら

  • 仏壇にみかん供える黄色い手

    なにわのたらこ

  • 蜜柑むき見つむ母校のシード権

    いまいやすのり

  • 一つ食べると止まらなくなる美味しいみかん

    ふりふり

  • 一人聴くブルートレイン剥く蜜柑

    NTR川嶋

  • ふるさと納税や蜜柑五箱選ぶ

    只野かおる

  • 蜜柑でお手玉独り遊びの夜

    真咲よしの

  • 幼き日枝より食べしみかんかな

    佐伯良吉

  • 這い登る背に潮の香蜜柑狩り

    平野純平

  • 初作のチーズケーキ仕上げは蜜柑ジャム

    新井 紫麻

  • 笑う母と蜜柑は太陽の如し

    英子

  • 絞りたて蜜柑ジュースに母の愛

    乃邑歳幸

  • 何もせぬ誰にも会わぬと決めて蜜柑

    サツキトラヲ

  • 陽を浴びてますます甘き蜜柑かな

    水谷未佳

  • 吾子の頬ふくふく手には早生蜜柑

    輝野々

  • 蜜柑剥く汁が股間に玉春日

    ささちさち

  • 小さき手におまけの蜜柑握りしめ

    みやたのえいこ

  • 友と旅お供にみかん3つずつ

    早朝おうか

  • 拍手湧くぎりぎり走るみかん山

    せんべい

  • 蜜柑むく母の指さき荒れて割れ

    あいまい もこ

  • 蜜柑剥き黄色くなった手を嗅いで

    小林 よひら

  • 母の剥いた蜜柑もう喰えぬ蜜柑

    すかーてぃっしゅ

  • 皮を剥く蜜柑の香り手に移り

    雲井草舟

  • あとひとつ四人の視線蜜柑刺し

    本橋多賀士

  • みかんむく香り手につくおいしさに

    かなこ

  • ひょいと投ぐ蜜柑受け止め残業終ふ

    しぶ亭

  • 納税のみかんの底のぐにゃんぐにゃん

    あらせもんじ

  • 箱だった蜜柑今では袋に5個

    東 紫音

  • さざ波は風の足あと蜜柑摘む

    いもがらぼくと

  • 男の恋は別名保存みかん剥く

    かまど猫

  • 食べかけのみかん半分父の跡

    いがらし、徒然躬行

  • 蜜柑食べ友と語らう恋話

    渥美 さや香 

  • 庭のすみ熟す蜜柑に鳥の群れ

    翠善

  • 甘い蜜柑ついつい食べて一袋

    青風ヨシユキ

  • 青カビよまだ出ないでとみかん箱

    太田看悟

  • 保健師のわずかな昼の蜜柑かな

    うどんこつよし

  • 正座せる父も蜜柑も色褪せぬ

    モドミレイ

  • しまなみの友より蜜柑こんにちは

    蓮花

  • 片手に本蜜柑ひと粒かじりをり

    夢見紫星

  • 蜜柑捥ぎ剥き分け食ふや空青し

    黒猫はなこ

  • 絵手紙に蜜柑の香添え孫想う

    重松栄翔

  • 何個でも食べられそうな蜜柑かな

    夏川涼

  • 流れゆく車窓にみかん友として

    詩小桃

  • 蜜柑刺し窓から鳥と朝の会

    ゆず柴

  • ダンボール抜け出し蜜柑走り行く

    ツキミサキ

  • 孫と犬おすわりして待つ蜜柑かな

    ふくまる

  • 蜜柑好き糖尿の数値考える

    のりちゃん

  • ふさの中赤ちゃん蜜柑のかくれんぼ

    かこよし

  • 弄ぶひとつの蜜柑妻の黙

    ミセスコロンボ

  • 荷を解く溢れる蜜柑と母の文

    謙堂未宜

  • 伊予みかん三つの太陽浴びそだつ

    未知女

  • 朝寝坊蜜柑ひやりと潤して

    まろん男爵

  • 甘酸と友の訃報や蜜柑粒

    ぽてとさらだ

  • 蜜柑の皮長く剥きこれが日本

    となりの天然水

  • いつ蜜柑覚え怪しき老いの日々

    渋谷桐峰

  • 皆帰る籠に残った蜜柑かな

    シゲ爺

  • だんまりの夫はメモに蜜柑乗せ

    谷野なおなお

  • ろくさいだみかんわけわけしてあげる

    すみれ(6さい)

  • 気まずさで蜜柑むく指じっと見る

    ゴールデン文子

  • 仄暗き廊下は昭和箱のみかん

    辻麻

  • 母からの荷物のなかに蜜柑かな

    蔓草葛藤

  • 蜜柑風呂湯船で語る父と子と

    おぐらゆうた

  • 送られし蜜柑ひと箱友の顔

    関藤竜胆子

  • 席上に心ばかりの蜜柑かな

    ほりかわとみ

  • 病み上り独り身わびし蜜柑むく

    ファストペンギン 丈達末子

  • 蜜柑食べ癒されて聞く連れの愚痴

    壱月保友

  • 蜜柑ひとつ蜜柑ひとつと皮の山

    NOWARもとみな

  • 荒れ果てた蜜柑畑継げずごめん

    みかん

  • お手玉の代わりにもなる蜜柑二個

    柴田あやめ

  • 事務机蜜柑と並ぶ退職願

    まほろば菊池

  • 紀ノ国の名物なのか蜜柑風呂

    林一芳

  • カップルの横で酸っぱい蜜柑かな

    しげとし

  • 帰宅して蜜柑の香りほっこりと

    可可夫豆

  • みかん狩り歌えし子らのコンテナー

    かよ

  • 卓袱台に蜜柑をひろげる食後かな

    かじやのタケ

  • 湯上りの至福のひとま一蜜柑

    平川一空

  • 建前に投げる蜜柑の大きな弧

    ははろ

  • じいちゃんと楽々歌う蜜柑山

    オイラー

  • 仏壇に蜜柑を並べ食べ比べ

    松下瑠璃

  • 夕飯後みかん剥く剥く一族や

    松 笛鯛

  • みかん食べてる君のほっぺた

    あさき悠菜

  • 皮を剝きさすがゆかしく蜜柑かな

    趙竜生

  • 蜜柑狩りもぎ取る指のいい匂い

    井上教

  • さじ見つめ口開ける吾子初みかん

    夢彼方スイ

  • 鍵の横蜜柑の下にメモ有りて

    わだつみ

  • 止めなさい!蜜柑をずっと食べるのは

    のろのろ爺

  • 大切な話らしきや蜜柑むく

    ねうねうこ

  • 手のひらに蜜柑ずっしり陽の恵み

    北川茜月

  • 仲直り甘き蜜柑を一つ添え

    いつきとさやか

  • 蜜柑剥き幸せ染まる親の指

    二律胸張

  • 小さめの蜜柑に孫は顔を描き

    かく たまき

  • 木に灯るごと木に残る蜜柑かな

    ひめのさんしょ

  • 蜜柑持ち転調を聞く野道かな

    ヴィノクロ

  • 物語続きの夜の蜜柑かな

    ケセラセラめだか

  • 窓白く冷たき蜜柑ひとり食む

    佐戸ゆかり

  • 五叉路の八百屋山盛りの蜜柑かな

    しろくま

  • 干しし皮つましく香る蜜柑風呂

    細葉海蘭

  • 友よりの便りはいつも蜜柑かな

    涼風 蘭

  • フェルトの手触り楽し蜜柑かな

    のやま秋桜

  • 一人二個みかんで割り算習得

    とりゆふ

  • 今食べし蜜柑の香り夜深し

    たがわぱてい

  • みかん好き指先までも色付いて

    古川 川

  • ふるさとの蜜柑の味は母の笑み

    秋野治子

  • 夢を見た蜜柑の蛹羽ばたく姿

    浅葱修造

  • ばあちゃんや「みかんみかん」と蜜柑喰う

    ももくりかんきち

  • 吾子が手に剥ぎ飾られし冬蜜柑

    なむ

  • おるすばんくさったみかんみつけたよ

    エマーシャばあば

  • 香や色や染みた手蜜柑の置き手紙

    カレン・フェルト

  • 老木に鈴なり蜜柑おもたかろ

    きくち抹茶

  • 密柑山瀬戸内の凪と太陽と

    立香

  • 今すぐに食わねば爆ぜる蜜柑かな

    さとう飴

  • 蜜柑摘む幼き自分母の里

    取渕靖志

  • 造作無き蜜柑とまどろむアフタヌーン

    まごはる

  • 女子会の喉を潤す蜜柑かな

    月山牧風

  • おつかいのおだちん蜜柑二つ三つ

    ほしの鯖女

  • 腹いっぱい蜜柑を食べて昼寝かな

    早坂 一周

  • 夕餉あと蜜柑剥く手に吾子と犬

    森里綾里

  • なんもせん,でけん,けど,ええ,蜜柑剥く

    じきばのミヨシ

  • お手玉の蜜柑三つやうんぱっぱ

    松山 風

  • 空腹の孫が蜜柑の皮かじる

    あまどかにすけ

  • きゅんと酸い蜜柑一噛み唾液じわっ

    福前彩芽

  • 沈黙に皮むく安堵蜜柑かな

    佐伯仙明

  • アルベドに目を凝らす父子の蜜柑

    ウマーベラス

  • 寝そべって蜜柑頬張り文の中

    あらまち一駒

  • 蜜柑食べ甘さ優しく胸に沁み

    大江戸小紋

  • 蜜柑汁あぶり出てきたラブレター

    数哩

  • 宅急便無骨なミカンと友の顔

    みなづき はるるん

  • とびきりの甘い蜜柑は娘の樹

    スージー牛

  • 「その蜜柑剥こうか」長男の意地よ

    シンブンシ

  • グリーン車蜜柑ひとつの忘れ物

    たかはしゆう

  • 黄色い手蜜柑のせいよと母が言い

    アツシ

  • 湯治宿上がり湯もせず食む蜜柑

    ガンガゼ松山

  • けんごの家の蜜柑一個残ってる

    アニマルヘム猫

  • 指染める蜜柑の果汁に辟易す

    寄生木

  • 母小言蜜柑の筋取り生返事

    たけ馬 広

  • 剥きにくい蜜柑苛々あいうえお

    アルル

  • 死を悟り静謐なる手みかん載せ

    アクエリアスの水

  • 潮風や丘の蜜柑に届きおり

    桃の海

  • 蜜柑届くひっくり返しみかん山

    みっちゃん

  • まみむめももっと食べてと盛るみかん

    アガニョーク

  • むき方で性格を知るみかんかな

    吹雪 蓮

  • 納骨の隣の墓の蜜柑かな

    ぽちさんぽ

  • 真夜中の合格祈願みかん積む

    つきののらねこ

  • 弟とおやつ分けあう蜜柑かな

    小塚ちか丸

  • もぎてすぐ頬張る園児みかん狩り

    PONホンダ

  • 目標はピンピンコロリ蜜柑食ぶ

    むつ

  • 故郷のミカン探して今日愛媛

    いちばほうすい 

  • 分け合えば甘味増すよな蜜柑かな

    Mat ひめりんご

  • 吾子の手に口にもありしみかんかな

    手塚童好

  • 指染まる蜜柑の皮でいい香り

    柴田立春

  • 手のひらが黄色くなったみかんだな

    さんたぱちろう

  • ひと口で食べてなくなるみかんかな

    松本 好波

  • 甘酸っぱいだけどもみかんはおいしいな

    乙骨 遥斗

  • 発熱の額に蜜柑あててをり

    游真

  • 蜜柑をね食べる元気楽しいな

    歯日

  • 皮をとり口に広がる蜜柑かな

    最古覇寿

  • 太陽で幸せ感じる蜜柑かな

    にゃん

  • 体中広がってくるみかんかな

    キャプテンしょーた

  • 君が逝ってしまったポツンと蜜柑かな

    ひぎけま

  • 差し入れの蜜柑の香り部屋に満つ

    ハイビスカス竹内

  • 蜜柑剥く今日は席替えあったって

    デイジーキャンディー

  • 指先は黄色なりけり蜜柑剝く

    中平保志

  • 帰路に着く車内に満つる蜜柑の香

    愉来理あゆむ

  • 蜜柑たべ手足の先まで黄に染まり

    風花

  • 娘と孫の話しの外やみかんむく

    キミネコちゃん樋口

  • みかん剥く逆剥けしみる昼の縁

    上田白雅

  • 甘いのも酸いのも潜む蜜柑かご

    佐藤朱子

  • 坂上で蜜柑転がり花火かな

    紫薔薇優子

  • 手を重ね蜜柑わけあう恋人よ

    ちみ

  • 蜜柑食べ黄色く変わる吾子の手や

    きっちゃん

  • はつみかんオレンジ色にきらびやか

    しんしんや

  • 帰り道蜜柑片手に帰る夜

    夏野 蜜柑

  • テーブルに蜜柑ひと山七並べ

    すずきひろし

  • 気まずさと温かさにふれ蜜柑剥く

    マツタケ

  • お手玉の蜜柑こぼれて苦笑い

    芭琉

  • 笑ひあり寛ぎのなか蜜柑むく

    花野あかり

  • みかんは甘くて美味しいみかんだなぁ

    いし

  • 柑橘類思い浮かぶは美娘蜜柑

    川内吹雪

  • 蜜柑たべてよい火にあたつて居る

    みかん

  • みかんを剥いてはたべておいしいね

    蜜柑

  • 蜜柑食べテレビ見ながらまったりと

    一ノ瀬風

  • 蜜柑剥く動画みながら食べる夜

    カネサワルリ

  • 嫁ぎし子蜜柑の里にくらす日々

    津軽 りんご

  • 鉢蜜柑今年はひとりふたつずつ

    どれみ

  • 卓上の蜜柑と陽射し夢うつつ

    大和杜

  • 皮剥いて蜜柑花咲くはなにほひ

    ホシ

  • 蜜柑をね三個も食べた腹壊す

    なにぬねのの

  • 蜜柑来る天地無用の宅急便

    コロ キムラ

  • 枝先に鳥のつつきし蜜柑かな

    小野小マーチ

  • 繁葉の弾き出したる蜜柑かな

    こがもくお

  • 密柑山たわわになりて踊る鳥

    山口ひろりん

  • 摘果済み日向の味のみかん噛む

    くらきまあこ

  • 憧れは海の輝き蜜柑の香

    Ms. ちょこっと

  • 故郷へ近づくほどに密柑山

    山口隠元

  • 蜜柑揉みまた思ひ出を語る父

    なか鹿の子

  • 一袋百円みかん売る民家

    美空  らら

  • 昔日の蜜柑の思い出懐かしむ

    ブルーベリージャム大好き

  • 吾子せがむ蜜柑の筋取り待てる間よ

    moto髪結

  • 呪文ごと蜜柑揉む手や反抗期

    星鴉乃雪

  • 贈られし伊予の蜜柑の甘きこと

    佐藤香子

  • 熱発の予感枕辺にも蜜柑

    おんちゃん。

  • どん底の蜜柑時々頂上へ

    ひろ笑い

  • みかん山夕陽に融くや瀬戸の海

    バーバラ

  • あれこれとご当地蜜柑食べ比ぶ

    蓮見玲

  • 色移り蜜柑の匂いを纏う爪

    二階堂詠介

  • カビる前に食べ切れるか箱蜜柑

    久木 諷

  • 雄?雌?と甘き蜜柑を選抜す

    くつの した子

  • 筋を取る蜜柑余命を告げられず

    はちわれ猫

  • 初もぎの蜜柑は少しすっぱくて

    高木ひーちゃん

  • 甘平の皮剥く爪の反りており

    アズとモノ

  • ミカン畑ためらい食す吾がみかん

    チリンバシ

  • 横になり蜜柑にぎって熱冷まし

    春一番

  • 箱買いの蜜柑今年はばらで買い

    星ガラス

  • 密柑の甘さに浮かぶ母の顔

    藤沢・マグネット

  • 大喧嘩取るか取らぬかみかん筋

    愛生園風来坊

  • 蜜柑むく母の指先軽やかに

    賀茂ももか

  • テレビ越しみかん剥きつつ見る箱根

    大野木三太

  • 好きなのは小さめ蜜柑あなたもか

    にいやのる

  • 遠方の友より見舞い蜜柑箱

    北乃大地

  • 太陽と潮風を食む蜜柑山

    小島 純情

  • 蜜柑とミカン、隙間に父のメモ

    ミテイナリコ

  • お接待婆の笑顔と伊予みかん

    大洲 悟朗

  • 香り満つし義父母のみかん皮剥く音

    井筒朝子

  • 学食のおまけの蜜柑「ご自由に」

    はづき昼花火

  • 我の手も山をも染める蜜柑かな

    涼風鈴音

  • みかん実り今年半分鳥食す

    海原

  • お袋と二人で食べる蜜柑かな

    鬼塚樹童

  • 熱の吾の額に蜜柑置く子かな

    多田ひとり

  • しりとりと蜜柑お供にひかり号

    むらさきねこぶ

  • 縁側で蜜柑とじゃれ合う猫と孫

    西倉美紗子

  • なき生家蜜柑残り香偲ばるる

    アール ヤーマ

  • チラシ箱折りに折りたり蜜柑待つ

    ふみの燕

  • 蜜柑むく小さきその手も蜜柑色

    神谷篝火

  • ロッカーを開ければ今日も蜜柑一つ

    すげがさ

  • 高熱に唯一含む蜜柑かな

    佐藤三八三

  • 手が黄色みかん食べ過ぎ医者診たて

    O’Hare 鹿互

  • 蜜柑汁あぶり出したる友の顔

    野山ノハナ

  • オレンジの手を見て想うみかんの影

    こまち620

  • 六畳間蜜柑の香り満ち満ちて

    杉田べぬ

  • 密柑を揉んで滴る我の業

    かわせみ時雨

  • 夕暮れやみかん畑を包みけり

    湊弘

  • 潮あたる宇和の密柑やたわわ成る

    渡部鳴堂し

  • 小さめが旨いと夫と剥く蜜柑

    大ちはる

  • 淡き恋消えた日ひとり蜜柑むく

    みやこわすれ

  • 蜜柑ほど蜜柑色なる蜜柑かな

    むらのたんぽぽ

  • 蜜柑ゆれバス停探す里帰り

    ムーンさだこ

  • 特売日山盛り蜜柑の品定め

    奏紗柊英

  • 意を決し向かう廊下の箱蜜柑

    いとう小枝

  • 空は青犬駆ける庭蜜柑の木

    牧野直子

  • 友集い相槌打って喰う蜜柑

    石川むーちゃん

  • 蜜柑一つ分ける静かに時は過ぎ

    ときわ木

  • 卓上に蜜柑の皮の展開図

    ならば粒あん

  • 蜜柑汁飛び散り来たる我も喰む

    松元春苑

  • 鼻唄はマツケンサンバ蜜柑剥く

    あのくりこ

  • 秘め事はたわわに実る密柑山

    山清

  • 「もういっこ!」甥の指から蜜柑のにおい

    ひげもじゃ大臣

  • まだ慣れぬ蜜柑に口をすぼむ吾子

    杉沢藍

  • みかんむきため息きこゆ母の背中

    みづたま

  • 建売りのチラシ引き寄せ蜜柑剥く

    イワンモ

  • リビングに灯る蜜柑の暖かさ

    ピコリス

  • お帰りと手紙の上に蜜柑置く

    佐藤白行

  • お日様をいっぱい採ったよ蜜柑園

    丸岡彩映

  • 蜜柑割る大歓声のウォークオン

    たきるか

  • 終電の夫待つ時間蜜柑二個

    村瀬ようこ

  • 小玉みかん小さき両手に笑顔かな

    ミント

  • 酸い甘い予想し友とむく蜜柑

    谷口豪

  • 列島の形に蜜柑剝きにけり

    ひな子桃青

  • 初生りの温州みかん喰う烏

    このはこのみ

  • 故郷の今年の蜜柑まずひとつ

    石川潤子

  • お裾分け貰ふあげるも蜜柑なり

    ひめのつばき

  • かわいい手器用に蜜柑りんご剥き

    ひろちゃん

  • 密柑山実りの中をモノレール

    前頭いっぺい

  • 箱買いの蜜柑頬張る昭和かな

    川口光彦

  • 宿までの蜜柑畑を抜けて行く

    いそのサリー

  • 氏子らのツケ払いなる箱蜜柑

    トヨとミケ

  • 指先の色で語った蜜柑好き

    シロクマ太郎

  • 箱買いの蜜柑並べて子等を待つ

    藤岡 伊集

  • 新妻にみやげは蜜柑なるはやで!

    みのり甘子

  • 海原やどれも日当たる蜜柑山

    ちくちく慶

  • 山間の郷の蜜柑はすっぱくて

    いちの

  • 箱買いす風呂場の窓辺蜜柑のせ

    タカハシネコミサ

  • 老いの身も誘われ嬉し蜜柑狩り

    薩摩南風

  • 庭蜜柑ポッケいっぱい持たせけり

    ふるかわ せん

  • 痩せてない?蜜柑むく手を妻とめて

    みやざき白水

  • 蜜柑むき妻との語り笑いあり

    渡辺 あつし

  • 駄々こねる子供泣きやむ手に蜜柑

    まさえ

  • 懐かしき列車で分ける蜜柑かな

    柳原甲賀

  • 蜜柑剥くささくれ指にしゅむ涙

    康寿

  • もはや良し喰つた密柑の皮を捨つ

    洒洒落落

  • 五十路過ぎ筋取らず食う蜜柑かな

    ハマゴー大佐

  • 母思い遠き記憶でみかん剥く

    龍泉灯

  • 蜜柑生る潮騒響く遍路坂

    佐藤 萬充

  • むいたみかん房からはずすちいさな手

    どんぐりブルース

  • 段々を転がり落つる蜜柑かな

    一歩千金

  • たわわなり潮に揉まれた蜜柑山

    増本空ふね

  • 甘み濃しこれは新種の蜜柑かな

    ところ啓泉

  • 蜜柑むくまた蜜柑むく土曜の夜

    そぼろ

  • 蜜柑剥く大きさ比べ手と手と手

    さわだ佳芳

  • 箱蜜柑どれが甘いか酸っぱいのか

    おかもとのん

  • あまりにもアパートが蜜柑くせぇと思ったら近づいてくるサイレン騒がしくなる隣室のドアの前

    雑居房アクアリウム

  • 蜜柑食べよもやま話盛り上がる

    京都さくら

  • 蜜柑の木に蜜柑の実る幸のあり

    ぱらん

  • 笑声と車内に浮かぶ蜜柑の香

    山広裕果

  • ミステリの謎解き終えて蜜柑むく

    あお山まみ子

  • 手のひらに龍の宝珠か蜜柑みかん

    石黒久美子

  • 初恋の味によく似た蜜柑かな

    鈴音まな

  • ポケットの蜜柑温もりて友を想う

    立花かおる

  • 手提げには給食の蜜柑が半箇

    さきとみつきのジジ

  • 器から溢れんばかりの蜜柑かな

    海笑里

  • 故郷の匂い感じる蜜柑着く

    本橋理音

  • ポケットにみかん気ままな一人旅

    みかん成人

  • 小ちゃな手そっとばあばの手に密柑

    永田みゆき

  • 一番に君に供える蜜柑かな

    あじさい 涼音

  • 蜜柑落ち転がる先に相模湾

    イーグル東山

  • 蜜柑むく問はず語りの秘密かな

    みくにく

  • 産地見て色艶比べて買ふ蜜柑

    小笠原 くう

  • 母許りのいくつ食べても良いみかん

    オッドアイ

  • 憂さ晴らし皮ごと一気に割く蜜柑

    みつ子

  • こら酸いかぁ一期一会の初蜜柑

    からあげあげたて

  • みかんの皮集めて積むや笑顔の子

    大久保一水

  • 蜜柑の時いつもの住所へ笑顔思う

    さよ寛基

  • 過ぎたれば山の蜜柑と冷凍品

    モンガラハギ

  • 枝に刺すみかん目当てのつがい鳥

    霜月ふう

  • 子のために蜜柑むく手のあたたかさ

    西尾ひつじ

  • 幼き手手が黄ばむまで蜜柑食う

    あいじゅ

  • 落つ蜜柑己が甘味を知らずして

    コングロマリット

  • 一口で蜜柑頬張りもう一つ

    詠野孔球

  • 地に蜜柑物言わぬまま朽ち果つ実

    崎本みなと

  • 蜜柑むく故郷の香り里の山

    高 郷思

  • 蜜柑手にはじけて追えば蜜柑顔

    にゃんみー

  • 蜜柑食うそのひとときが平和かな

    清水小鳥

  • 父に似た不器用な手で剥く蜜柑

    鈴木 翠月

  • 蜜柑山綺麗な色に染まってる

    如月秀斗

  • 蜜柑食べ喜ぶ妹幸せだ

    甘糖楼

  • 陽をあつめ木々を彩る蜜柑かな

    冬野空

  • 良い香り疲れを癒す蜜柑風呂

    岩間絢香

  • 口ずけよみかんの甘さ初恋の味

    のぼる

  • みかんむくあざやかないろきぶんうく

    成瀬霞

  • 蜜柑揉みメッセージ待つ深夜二時

    髙野清宗

  • 潮風を受けて蜜柑あまあまし

    境内集

  • 籠の中食べては積んで蜜柑の山

    アボカドブロッコリー

  • 病み上がり一房の蜜柑の汁

    まつはなすみれ

  • サンキューと笑顔でキャッチ蜜柑ひとつ

    わすれ傘

  • 百カ日おりんに映る蜜柑かな

    おでめ

  • も一つと蜜柑せがむ子黄色の手

    畑 里

  • 初孫がもぎり手にしたみかんの甘さ

    かびごん@shin

  • 〆パフェの頂に座す蜜柑かな

    立川猫丸

  • また訃報昭和の蜜柑思い出し

    煩悩愚息

  • 七年の過ぎて記念の蜜柑かな

    ジンジャーペコ

  • 友想う箱いっぱいの蜜柑かな

    満月堂

  • みかん食べ甘酸っぱいなこれが良し

    海老澤くるみ

  • 皺の手や蜜柑を三つお手玉に

    猫の前髪

  • 山登り蜜柑の畑鮮やかな

    春野空

  • 祖父母の作った蜜柑はとても甘い

    OREO

  • 爪入れて蜜柑の皮むき色付く手

    ありしゃとう

  • 店先の試食みかんの甘味ギュツ

    はね花

  • 卓上で手毬代わりの蜜柑かな

    藤野周

  • みかん剥く匂ふ指先来し方へ

    さかい癒香

  • 日の恵み鈴生り垂れる蜜柑かな

    武本松明

  • 割烹着広げてみかんおすそわけ

    こーがはるちゃん

  • もらいたる蜜柑そのまま子にもたす

    へたおかむこ

  • 瀬戸内のひかりを受けて蜜柑色

    花風鈴

  • 二つ違ひ蜜柑一つの仲直り

    今琳

  • 蜜柑剥く黄色き手の香懐かしく

    川中 英明

  • ミカンはビタミンシーが豊富だよ

    すな

  • 宵の夜口に広がる蜜柑かな

    四葉鈴音

  • みかんのね甘酸っぱさは恋の味

    林檎

  • 蜜柑剥く指にオレンジ残りけり

    齋藤美づき

  • 蜜柑食べ手と爪が黄味もうひとつ

    庵樹莉華

  • 母の背とみかんに染まる手を見つめ

    三宮香棆

  • 朝起きて蜜柑を食べてときすごす

    関田理玖

  • 山盛りに積まれし蜜柑家族呼ぶ

    Sみーすけ

  • ちひさし手ちひさし蜜柑しわしわ手

    本山喜喜

  • 熊本の箱入り蜜柑届く夢

    いしかわ

  • しみじみと心と体が蜜柑色

    瀧川 夜空

  • 床の上見つめるだけの蜜柑かな

    つついぐれちゃん

  • 幼き日炙る絵文字は蜜柑の香

    紅い靴

  • のど渇き蜜柑頬張る尾根の道

    ビッグネット

  • 初売りのチラシの箱に盛る蜜柑

    ぽわぽわ

  • 蜜柑むく筋を取る人取らぬ人

    東の山

  • 仏壇のふぞろい蜜柑食べ比べ

    渡部かえる

  • 美味しくて残りの蜜柑後を引く

    菅谷 たかす華

  • 黄色の指さき青天の蜜柑狩り

    むさかず

  • 蜜柑むく母の手の皺百二年

    はっとりじいじ

  • 目標は成就の一歩蜜柑むく

    みにとまあいこ

  • 蜜柑剥くその手に残るいい香り

    小桜 咲来

  • 朝市の蜜柑手に取りバスの旅

    大咲 舞

  • しまなみを越えて蜜柑と祖母の文

    マツヤマ啓太

  • レジ待ちのカゴに忍ばす蜜柑かな

    ナンプラー大好きママ

  • 夜も更けて茶を片手に蜜柑かな

    山太平

  • 背伸びして蜜柑を探る小さい手

    中矢しる子

  • 届きたる蜜柑皮ごとジャムジャム作り

    村のあんず

  • 秘訣はね負けるが勝ちよ蜜柑むく

    せんとう一波

  • 共通テストは明日蜜柑の渋し

    中島満足山

  • 割り切れる数を数えて買う蜜柑

    おさまこ

  • 終活の収拾つかぬ蜜柑むく

    あおい結月

  • 中腰で腐つたみかん選る廊下

    バトラーM

  • しまなみの夕陽の色の蜜柑剥く

    にえ茉莉花

  • コロナ明け帰省の車中蜜柑かな

    髙山善裕

  • 蜜柑食うみんなで食べて後ふたつ

    越乃光

  • 蜜柑狩りポンポン船の音遠く

    さかい佳乃

  • 無言のおふくろ無音の蜜柑トス

    ペケジェイ

  • 葉が証祖母の朝摘み蜜柑かな

    みたまん

  • 夕暮れにたわわに実る蜜柑園

    友康圭

  • からからの渇きし喉に蜜柑沁む

    十八番屋さつき

  • てつぺんから皮を剥くべし伊予蜜柑

    故里恋心

  • 通院を重ねて安し蜜柑むく

    そめやまさみ

  • 暴風警報蜜柑剥く手が止まる

    ザザザムシ

  • 里帰りもうじき見ゆる蜜柑山

    こうちゃんおくさん

  • 定位置の蜜柑山盛りすぐ消えて

    逢花菜子

  • 聞かん坊蜜柑頬張る黄色い手

    おくら

  • ミカンの酸ケーキの後の口なおし

    坪内路草

  • よみがえる蜜柑の香り君のこと

    ハナ

  • 家康のお手植えミカン味つよし

    トラマロ

  • まっさらなこころ蜜柑の初出荷

    かさぶた2コ

  • 父の爪黄色にそめしみかんかな

    久間 いたる

  • 喋るのが止まらぬ蜜柑剥く間さへ

    むい美縁

  • ぬくぬくと座り指までみかん色

    あすか風

  • 密柑を輪切りに致ししぶき飛ぶ

    野崎文明

  • 半分にミカン分け合う平和あり

    棚橋なおこ

  • 埋もれ木に残照伊予の蜜柑山

    かい みきまる

  • しまなみを行き交う船や蜜柑山

    k陽一郎

  • 反抗も大事なのだと酸い蜜柑

    タツキ ヨシコ

  • いくつ食べたの妹の手も蜜柑

    水晶兎

  • 酸味にはビタミン効いてみかんかな

    愛知ミト

  • もぎたての蜜柑発熱の子の頬に

    平田五郎八

  • お接待日溜りに密柑香りぬ

    粒野 餡子

  • 母剥けば蜜柑全ての甘くなり

    すずき 弥薫

  • 小さな手で剥いてと蜜柑そっとだし

    植木照美

  • 指先に蜜柑の酸っぱさ沁みてくる

    ちあき あこ

  • 夕食後香る蜜柑と妻の笑み

    むーたん

  • 蜜柑好き競い二個目を孫二人

    あさぼらけ

  • 学生寮みかん螺旋に剥く人

    サカウエの奈

  • 郷愁の蜜柑の香りは祖母の家

    青葉悠真

  • 桶柑の果皮の黒さや爪たたず

    山田 正山

  • 蜜柑手にどうする議論皮と筋

    芝歩愛美

  • 幼子の視線集めて蜜柑喰う

    キノヒカルコ

  • 給食の蜜柑ひとくちの幸福

    想レベル7

  • 食卓に顔の描かれた蜜柑ひとつ

    海堂一花

  • 父残し蜜柑たわわに仏壇に

    本田ゆめ

  • 蜜柑取り仕事終わればくつろぐよ

    田所眞紀姫

  • お手玉にされし蜜柑の甘きかな

    一井かおり

  • あらし去り今宵は独りみかん風呂

    今乃武椪

  • ツヤツヤなふぞろい五個の島蜜柑

    すずしず

  • 手を合わせ祖母と遊んだ蜜柑の想い出

    朝川 深雪

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