俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2021年4月20日週の兼題

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

アーカイブに掲載決定!

火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。作品検索での検索も可能です。

入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。


初級者用投句欄は、俳句の基本的なルールや表記など、基礎をかためたい方におすすめな投句欄です。金曜日「優秀句」の俳句は初級者コース卒業の目安です。もちろん「まだ心配」という方は、初級者コースへの投句継続もOK です。


☆こんな方にオススメ☆

・初めての1句を作った。

・どの句がいいか分からない。

・俳句を初めたけれど、まだ自信がない。

・何回か投句したけれど、なかなか選に残ることができない。


投句は何度でもできますが、自選も学びの一つです。選者からのコメントをヒントに、「自選」のための知識を集めましょう。「多作多捨」の精神で、自分の作った俳句を見直し投句する句を選んでみてください。

  • 蛇が行く出会い頭に吾の声

    詠野孔球

  • 無音なれどしゅると思ほゆ蔵の蛇

    咲弥あさ奏

  • 故郷の金色の蛇棲む古家

    横ちゃん

  • 遊歩道三歩目にヘビ干からびて

    角野角子

  • ヒヤリとす感触重く抱いた蛇

    井口けろよん

  • 行く先を迷う蛇の子草書体

    ゆーや

  • 勝手口父も怖がる蛇二匹

    ムスカ大佐

  • 岩国城蛇待つ観客昼下がり

    Mr.パクチン

  • ピクニック這う蛇の後風が吹く

    ヤマザキけんと

  • 我の心臓蛇の心臓競う

    わっふる

  • フーコーの思想手放し蛇泳ぐ

    阿山季思

  • 白球を探して藪に蛇を見る

    古寺 憲子

  • 蛇の目と舌と鱗の光りおり

    高橋ひろみこ

  • 我が声に石垣走る痩せし蛇

    雅屋少々

  • じんわりと初恋を絞め殺す蛇

    夏野あゆね

  • 旧校舎蛇が喜ぶ温湿度

    音無静

  • 田水路を波々泳ぐ蛇見つけ

    逢花菜子

  • 猫の狩蛇にパンチともてあそぶ

    ややま

  • 肝冷やす親子ゴルフに蛇通る

    宏楽

  • 縞蛇に縦も横も関係ない

    午後山木一朗

  • 子は悲鳴蛇は水面を悠々と

    戸村友美

  • 塒乱れたり恋煩ひの蛇

    遠藤玲奈

  • 鄙三年蛇に挨拶できる朝

    三鷹の蒼涯

  • ミスショットボール拾えず草の蛇

    桜 もちっち 

  • 温もりが欲しいか石の上に蛇

    勘太郎

  • 蛇交む今度の竜巻は女

    円堂 実花

  • 山楝蛇池の静寂を横切りて

    浦 貴子

  • 縄と蛇見惑う暮れの畦の端

    みつ子

  • 音もなく近寄れる足の無い蛇

    海葡萄

  • 母奇声来訪者は青大将

    み藻砂

  • 洗い物ぎゃあと放れり竿に蛇

    三井クロウメモドキ

  • 「立ち入り禁止」なめて行く蛇の道

    高橋笑子

  • 石段を上り天へと上る蛇

    岡田雅喜

  • 白蛇は家の守護神祖々の家

    一の介

  • 石垣の目地のとおりに蛇進む

    河原つばめ

  • 蛇出たよ巡査に告げる小学生

    江里口泰然

  • 割りばしのふるえ止まらぬヘビの世話

    華生華名

  • お隣の蛇を真似して匍匐匍匐

    高倉ちとさ

  • くちなはや巣篭もり絡み合う女

    光源爺

  • 山歩き出合った蛇にも挨拶し

    花桃

  • 梁の上気持ちよさげに眠る蛇

    和野たんぽぽ

  • アルプスで杖つく先に動く蛇

    皿檸檬

  • 遠き日の蛇を掴めし我は何処

    肉屋のムスコ

  • 踏み切りで蛇助けよとすがる吾子

    玉 ゆこげん

  • 犬騒ぐ先にくねくね蛇狙う

    寧女

  • 大蛇の人を騒がす闇夜かな

    佐山夕子

  • 雑居ビル黄昏時に迷い蛇

    豆福樹子

  • 早朝の校内巡視蛇逃がす

    ずし

  • 蛇うねり吾は五回目の転職を

    こもれび光

  • 蛇誇る不法投棄の洗濯機

    居並小

  • ぷち家出す子の行き先を蛇に問う

    けろけろたま蛙

  • 白蛇をり母の三回忌の朝に

    宮間ミヤマ

  • 蛇の死骸三日片付けられぬまま

    叶 真茶子

  • この先を占うように蛇を踏む

    那津

  • チラ見えしユンボの陰のたぶん蛇

    斎藤さんけん

  • 後退は出来ないのです蛇だから

    秤防人

  • 逃走た蛇カメラにチロチロ赤い舌

    霧音

  • 煙窓風呂へ蛇の忍び込み

    浦上斎沢  

  • 白蛇や意中の彼と恋仲に

    宮下花

  • 雑草に鍬慌てる吾逃げる蛇

    ゆずれもん小町

  • 水際の蛇泳ぎ去る刹那かな

    宇野翔月

  • 蛇もまた踵を返し藪の中

    マダム愛和

  • ベンチ下より這い出る蛇を放る

    吉高ざうこ

  • 愛猫の咥えし蛇に息を呑む

    安芸ゆきこ

  • 通せんぼ蛇に出くわし悲鳴をあげ

    ゆーし

  • 剥き出しの柘榴のやうな白蛇の目

    リジュ鶏

  • 梁を這う蛇の舌先たまご三つ

    河豚ふく子

  • 谷川をS綴りゆく山楝蛇

    わかこ

  • 蛇白し浅瀬に影の残したり

    伊豆子

  • 君は蛇生血固める瞳かな

    遠国 粕寡

  • 登校の生垣の道蛇すらり

    しみずこころ

  • 鈍色の蛇暗渠へと消ゆ日中

    風かおる

  • うつつより夢でる蛇のなお怖し

    甲斐紫雲

  • 蛇逃げる恐怖を残し風残し

    永山シャンシャン

  • 昔から棲みし蛇だと祖母の言ふ

    月野ひとみ

  • 縦横に張る根動きて蛇となり

    品川夏みかん

  • 腰引けて蛇に届かぬ棒の先

    すずき鈴花

  • 弄ぶ猫ただ紐となりし蛇

    橘右近

  • 山楝蛇毒ありと今になり知る

    音拍 

  • 竿の先蛇は静かに横切りし

    高田 仁和加

  • 草引きて蛇を跳び越す気力かな

    藤川鴎叫

  • 恋をして人になる蛇蛇になる人

    Karino

  • 捕まりて叩かれ怯え蛇の目や

    りんごのほっぺ

  • 蛇無音屋根裏まもる警備員

    下村ひじり

  • 蛇の尾に巻きつかれたる我が手首

    なつめモコ

  • 空に向け蛇はう如く登り行く

    弦巻英理花

  • 田んぼ道蛇と私と猫と犬

    にゃんみー

  • 磐座へこの径蛇の出ると言ふ

    海猫

  • 鳴き声も飲み込む蛇の目は静か

    猫舌扁平足

  • 擦り跡や蛇の足取り逃走中

    なみ夢めも

  • 母の畑穴ぼこありし蛇昼寝

    ただのごろちゃん

  • 青大将追われ追われてかくれんぼ

    わすれ傘

  • かくれんぼへびとわたしはにらめっこ

    さぶまりん

  • 首ゆらり蛇にも逆鱗のあるか

    比良田 トルコ石

  • 田の蛇や滑るがごとく頭上げて

    玉京子

  • くちなはのさえずる声や女人堂

    一茶お

  • 道の蛇寄れば逃げ込む藪の中

    むらたふみ

  • 「へびみたい」と蛇掴まえて来た我が子

    みやたひろみ

  • 祖母の忌や縁の下より蛇のたり

    宮﨑紅清

  • 広さゆゑ寂しさのある水の蛇

    なかむらなご

  • 蛇おりし藪にらみ妻うるうると

    吉 哉郎

  • 蛇踏んだ?!あり得ん速度で駆け下る

    猫おっと

  • 蛇を抱く腫れた瞼を冷やしけり

    一色 那真呼

  • 我が視力蛇の目ごとくぼやけてる

    中中

  • あと二枚フィルムに写す蛇

    もんち

  • 豪快に川遡る青大将

    羽馬愚朗

  • 納屋の梁密造酒嘗む老いた蛇

    葛谷猫日和

  • 恐竜の眼をした蛇と合う視線

    丸井縷々

  • 雨上がり今日は三匹蛇見たわ

    みおつくし

  • しめ縄や雌雄交合蛇神話

    東山鵠洋

  • 百歳を生きたい子供畑に蛇

    加田紗智

  • 猫と蛇窓一枚のディスタンス

    幸白ま女

  • 青大将横切る畦道そそくさと

    むねあかどり

  • 青大将流るるごとく川下る

    鯉女子

  • 「蛇逃げた」脳裏をよぎる帰り道

    湯沢 無食子

  • またあいつアイツと蛇も思うかや

    長谷川潔子

  • 石垣のすき間に蛇吸い込まる午后

    まぐのりあ@蚊帳のなか

  • 百万年朽ちてく岩に蛇進む

    豚 ごりら

  • アスファルトの道や淋しく蛇過る

    さきななゆうさら

  • 鍾乳洞ミミズみたいな蛇が居る

    浦文乃

  • 蛇泳ぐ文字のつとしを繰り返し

    工藤朝子

  • 昼下がり蛇の訪問大さわぎ

    京子

  • 濁流に身を任せたり小蛇かな

    雑草おばさん

  • 石投げつけられる蛇という不幸

    渥美一弥

  • 愛しくて蛇を見つめて動けない

    灸火威

  • ブロックの壁にあみだくじの蛇ら

    羽織茶屋

  • 草そよぐ轍残さず蛇が征く

    金山浩

  • 蛇の餌子豚と知って叫ぶ吾子

    原島ちび助

  • 白昼の穴のぞきこむ蛇の妻

    荻原き乃

  • 錆びたバイク絡む蛇黒々と

    音羽凜

  • 墓掃除蛇に出会いて足すくむ

    桜木レイ

  • 川辺にて蛇一直線散歩道

    もも長閑

  • 家路行く蛇に出くわし寄り道する

    高橋 雅

  • 白蛇の目クレオパトラの光りあり

    やまな未

  • 草動き蛇の姿に目を剥く子

    岩田 風子

  • 音無しで近づく後ろ蛇がいる

    菊川寝ん猫

  • 蛇去りし声盗まれし草みどり

    よし季

  • 飲み込めると思ってたんだな蛇よ

    ゆすらご

  • 蛇ひとりゴルトベルクのごとくいく

    桜会ふみ子

  • 抜け殻はそのままにして行く蛇や

    佐藤 直

  • 廃屋に青大将とハーレーと

    国東町子

  • 昼下がり蛇の住みかに小蛇かな

    橋大

  • 絡み合う日向の道に蛇五匹

    やまだ童子

  • 川渡る蛇ゆるゆると降雨かな

    わたさこ

  • 毒蛇の急所押さえし鍬の先

    金治宜子

  • 床下の蛇守護神に家三代

    佐藤烏有

  • 紛れる込む蛇の狙うは梁の雛

    杏樹萌香

  • 池の蛇藻を分け泳ぐ水脈静か

    奥の昼行燈

  • 門番の蛇に気取られまわり道

    膝丸佳里

  • 叢の隙間を足せば蛇二尺

    麦吉ぼに

  • 父母亡きて蛇の住みたる実家跡

    こうちゃんおくさん

  • 吉か凶芝火の先の黒い蛇

    飛島海道

  • 口笛で呼んでみたきや夜の蛇

    土居三子

  • 大蛇地に入墨彫るが如くをり

    比良山

  • 山歩きやさぐれ蛇と目があって

    陶豪

  • 親鳥は雛ねらう蛇に立ち向かい

    金原蓮花

  • 弁天の琵琶の音知るや白き蛇

    るびちゅ

  • 逃奔し世界の広さ知るや蛇

    想予

  • 魚よりも速く水面をゆく蛇よ

    内田こと

  • 冷や汗が額つたった庭の蛇

    尾仲 翠花

  • ぐるぐると時を巻き込み青い蛇

    ライム

  • 蛇狙う巣は空っぽや教えたし

    京あられたけむら

  • 池の蛇水脈を光に夢殿へ

    伏見丹耶

  • たそがれや茂る古道を忍ぶ蛇

    塞翁

  • くびにぬたりと蛇にやりとへびつかい

    天水郷

  • 昨日も厨房裏に蛇ひそむ

    日本酒

  • 悪さうな蛇がひそむや倉庫裏

    咲田ちよえ

  • いいホース掴んで気付くヘビに嗚呼

    ミヤモンヌ

  • 奥の院苔の臭いの蛇は主

    てらしまん

  • 池動く黒き縄如蛇の舌

    佐藤夏みかんの亭主

  • 三和土にて夜越すつもりの長虫や

    葵真紀

  • 蛇見たと引き継ぎ夜の巡回路

    むらぴ

  • 身震いしつつ蛇の尾を掴む我

    くろべぇ

  • 往還を蛇の御渡り停止線

    斧 的部

  • 太き蛇故郷の水を懐かしみ

    でんきゅう

  • 古民家と共に買ひたる青大将

    とき坊

  • 幼き日蛇の道ゆく探検家

    まっちゃん

  • 蛇展の大蛇の舌の枝分かれ

    今井佳香

  • 闇底を射貫く蛇眼の鈍き色

    雨霧彦@木ノ芽

  • 草むらに動くすべては蛇となる

    島陽広

  • 蛇通る明日の我が道定まりぬ

    伊予素数

  • 生臭き蛇が隣家に棲むそうな

    つづきののんき

  • 庭の木に登る蛇あり神ならば

    丘 るみこ

  • 狡猾さ人と蛇とで我の勝ち

    黄昏空

  • 納屋の隅つがいの蛇や雨宿りか

    よつ葉

  • 道切りに吊られて睨む蛇怖し

    奥井雷花

  • 赤き舌ねらい定めて蛇早し

    景清華

  • ランコース横切る縄に口があり

    よひら

  • ずるぞると天井裏を青大将

    玉悦子

  • 蛇打ちし祖母の横顔知らぬ顔

    鯖水煮

  • 蛇出でてすばやく消えゆ水中に

    笹野いと茶

  • 白蛇はおらぬが賽銭取られたり

    紀友梨

  • 窓に出づ蛇よいつの間忍びしか

    髙藤満雪

  • 白蛇が去って石灯籠朽ちる

    渓翠@青東高

  • 美しく泳ぐなみ縫い蛇の糸

    霞すみれ

  • 水面の蛇体重のなき如く

    五十雀鷽

  • 白蛇を捕へよと言ふ寝物語

    海老 あまびえ

  • 昼下がり子と出会ふ蛇樋へ逃げ

    奥田早苗

  • 顎外し卵まる飲み蛇の口

    玉井令子

  • 指頭からつっつと肩へ蛇の毒

    久素木葉子

  • 大梁の電球ゆらぐ青大将

    吉田竹織

  • 村は市に大蛇伝説絶えにけり

    吉野川

  • 蛇の腹ぷくりと膨れ去る鶏舎

    磯貝あさり

  • 草の音かすか蛇の気配わずか

    橘いぬ子

  • 蛇が住むこの薮怖し遠回り

    久世越仙

  • 裏葉色映し山神めける蛇

    空想婆

  • 農道をののののののと蛇ゆけり

    みなみはな

  • 騒がしき子らの朝や川に蛇

    むさかず

  • 風も葉もゆたけし夕べ蛇泳ぐ

    悪七兵衛

  • 逃げ込んだ木陰で蛇の尾を踏んだ

    影山半子

  • 老神の祀る大蛇の御霊代

    をぎやかなた

  • 蛇のごと蛇嫌はるる蛇ゆえに

    やっちゃんち

  • 蛇たちを邪険にせんよ好きじゃけん

    夏川涼

  • 鳥籠を見て長考す庭の蛇

    オイラー

  • 裏木戸のすきま蛇這う鍼灸院

    紅さやか

  • 蛇太し祖父の茶碗は益子焼

    彩桜里

  • 吉田山に蛇ありとは京大生の言

    結城ユク

  • へびの子や池を渡るかみぎひだり

    玉泉

  • 笑顔の子両手にささげ持つは蛇

    アガニョーク

  • 好きな道歩けば蛇も好きな道

    橋戸星月夜

  • ちぎれてもなお近付けぬ白き蛇

    佳葉

  • 突然の汽笛海馬へ山楝蛇

    花筏

  • すべり来る蛇に子猫の飛び上がる

    はら美華子

  • 屋根裏の蛇に情事を覗かれぬ

    るんやみ

  • かくれんぼ蛇の目ギョッと蔵の中

    みつみん

  • 白き胴洗い蓮口蛇見やる

    三群梛乃

  • 老犬の飛退く先の青大将

    風間 燈華

  • 「へびがおる!」飛び跳ねる子泣きわめく子

    栗田仁麗

  • 犬吠える池に拡がる蛇の波

    二月のダンゴムシ

  • 山頂をのたりと長きぬしの蛇

    みやま千樹

  • 神宿る井戸の柱を白い蛇

    たん造

  • 蛇の目に電流走りて時止まる

    桜なみき

  • 雨後に蛇ガサガサニョロリ陽を浴びる

    球子

  • 木漏れ日の昼下がりかな蛇を見る

    花弘

  • 蛇迷子女子トイレ今使用不可

    中島わまりか

  • 逃げた蛇徐々に野性を取り戻し

    蒲柳

  • その蛇は母やさしき目してをりぬ

    まつだまゆ

  • 絶景を眺む足元通る蛇

    東の山

  • ドネーション肩にたゆたう蛇5匹

    猫野あくび

  • 砂利道や異変の報せか蛇の群れ

    せり花

  • 逃げ出した蛇捜す刑事の目

    小池是空

  • 蛇睨む生死賭けてのスリリング

    康寿

  • 背を白く光らせ蛇の逢瀬かな

    高木音弥

  • 蛇あくび夢の繙きまだしどろ

    原貼女

  • 水鏡を嗚呼すべらかにゆく蛇よ

    空流峰山

  • 通るたび思い出す草やぶの蛇

    馬場馬子

  • 這いたくもなし熱きコンクリ蛇の顔

    花子ふなばし

  • 蛇を指す人差し指の震度3

    吉 や

  • 早暁のいちめん青し蛇と吾

    駒村タクト

  • 蛇流る水面の木々と雲の中

    夏とも子

  • 悪球を追い踏み入りて蛇蛇蛇

    空高く

  • 予備瓦潜みし蛇に身構える

    月山 りりこ

  • 鳩の餌喰らう鼠を狙う蛇

    島尾 甘蕉

  • うまか棒持って孫指す蛇一本

    果実 のやま

  • 蛇の目傘蛇と目が合う用水路

    たかはし薫風

  • 眼前の蛇は妖しき色放つ

    高濱辛子

  • ペットかよ迷惑な蛇今何処

    PE天使

  • 蛇捕りし笑顔は遠き祖父の影

    空車

  • 若き日のパトスの翳り蛇の皮

    蓑虫庵69

  • 横浜のネオンを避けて走る蛇

    とほたかお

  • 筋肉の動ぞっとする蛇は美味

    黒星払拭隊72

  • ベランダに蛇再確認すやはり蛇

    円錐角膜 (金田)

  • 参道に蛇の出迎え化身かな

    富樫 幹

  • 黒々し蛇黒々しアスファルト

    反芻医

  • 父叫ぶ我も叫びて蛇逃げる

    花野海

  • シュルシュッと蛇消え入るは幻か

    風友

  • 壁穴に頭突き出す蛇静か

    さやもち

  • 蛇育ち木鶏のごと腹据わる

    藤沢ろんど

  • 白蛇が神社にをりし手を合わす

    高橋 基太郎

  • 蛇の貌王の仮面に似て哀れ

    育由

  • 家守る蛇は少々気色悪

    馬門宗太

  • 草の色映して蛇は青く這う

    一色すぴか

  • 鎌首をもたげ対峙す子蛇かな

    畑中真土

  • テント張る場所探し会う黒き蛇

    藤すみ

  • 獲物追ひS字(えすじ)描いて泳ぐ蛇

    南 風

  • 蛇住まう日毎に変はる池の音

    むじーじ

  • 廃炉への道遠けれど蛇逃げず

    しんしん

  • 蛇の征く渇いたアスファルトの小径

    さくみ

  • 藁葺きの祖母家しばしば蛇あらわる

    月波の大雫

  • たもついだ枝の蛇コのまなぐ丸

    ゆうゆう朔ら望

  • 蛇ひそむ道を木の棒ふりまわし

    とんぶりっこ

  • 登園の吾子の足元急ぐ蛇

    HARUKO

  • 蛇だけは「わしは苦手」と言いし夫

    坂本 節子

  • 蛇の腹餌を求めて音もなし

    允久

  • かごにへび持ち帰り母怒り野へ

    海野ケンケン

  • 青大将己の丈をもてあます

    阿曽遊有

  • とぐろ巻く青大将や二歩下がる

    玉乃とらこ

  • 蛇の尾叢に消ゆ金気残し

    江澪

  • ペット蛇一夜の熱におろちなり

    欣次郎

  • 黄泉現世狭間を通る蛇の首

    亀山酔田

  • 蛇の尾消え揺りかご守る子抱き寄す

    花見人生

  • 通学路横切る蛇に遅刻の子

    音 のあ子

  • 白蛇や彼女が妻になりし夜

    井上 龍

  • 青大将吾似羅漢にとぐろ巻く

    夏目タンチャン

  • 夜を焦がす火の粉浴びつつ蛇笑ふ

    むげつ空

  • 巨大蛇逃走中やステイホーム

    久世わわ

  • 石上に落下子蛇の慌て様

    午 勢至

  • 解体の旧家の陰や蛇の去る

    一本槍満滋

  • 蛇退治男を上げた父が居た

    蛍草、飛田

  • 蛇の性も淫らに絡む雨の暮

    朽木桜斎

  • 脱ぎ初めし恋する蛇に微熱あり

    香栄

  • 洗濯機ひょろり顔だす守り蛇

    久生

  • にらみ合う蛇と我との一騎打ち

    加茂亘

  • 鬼気迫る蛇と対峙し石当たる

    原田閑人

  • 蛇の道コロナ復帰のデスク位置

    一の矢はんぺいた

  • 息あがる頂わすが蛇急かす

    橘すず

  • コロナ渦や蛇うたた寝の昼下がり

    下田せっちやん

  • 道の端へびに日差しのエデンかな

    月谷好寿

  • 通学路立ちはだかるや黒き蛇

    江南和波

  • 一番の蛇が最後の蛇を呑む

    岡本朧

  • 庭草や縞蛇潜む丈になり

    笹弓

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