俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2022年1月20日週の兼題

雛祭

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

アーカイブに掲載決定!


火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。作品検索での検索も可能です。

入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。


初級者用投句欄は、俳句の基本的なルールや表記など、基礎をかためたい方におすすめな投句欄です。金曜日「優秀句」の俳句は初級者コース卒業の目安です。もちろん「まだ心配」という方は、初級者コースへの投句継続もOK です。


☆こんな方にオススメ☆

・初めての1句を作った。

・どの句がいいか分からない。

・俳句を初めたけれど、まだ自信がない。

・何回か投句したけれど、なかなか選に残ることができない。


投句は何度でもできますが、自選も学びの一つです。選者からのコメントをヒントに、「自選」のための知識を集めましょう。「多作多捨」の精神で、自分の作った俳句を見直し投句する句を選んでみてください。

  • 雛祭外地におきしままの雛

    柴田あやめ

  • 石段を上り詰めたり雛祭

    囲国石

  • 三姉妹それぞれ選ぶ雛人形

    小田ビオラ

  • 時満ちて青空のもと雛祭り

    熊谷ぴ

  • 独り雛祭り形代なんて嘘

    松岡マツ

  • 一歩づつ古希の登山や雛祭り

    亀石

  • 桃色の夕陽さしこむ雛祭

    高保ちこ

  • 雛を背に今年も十のVサイン

    雅若ひゆなゆ

  • 内裏雛ステイホームの長きかな

    真似真似子

  • 雛祭赤を包みて初経かな

    水戸定家

  • 雛祭人形出すの十四度目

    一春

  • 車椅子添われて集ふ雛祭

    岡里詩

  • 夢叶う八十路になって雛祭り

    愛媛アッキー

  • 雛祭幼き頬に指触れる

    水野敏風

  • 孫浮かぶ縫う手も笑顔お雛様

    垂水風

  • 待機明け子孫揃って雛祭り

    住田 赤鈴

  • 永遠の二十歳の君よ雛祭り

    花とわこ

  • 紅さして母もホームの雛祭り

    やぶつばき

  • 三姉妹雛祭より茶器あそび

    雅 小夜

  • 「女の子らしく」は禁句雛祭り

    戸村友美

  • 雛祭り耳ふさぎ待つポン菓子や

    新一歩

  • 代々の嫁を観てきた古女雛

    尺六寸

  • ばあちゃんに電話しようか雛祭

    遠藤玲奈

  • 千代紙を母の手真似て雛人形

    久志fromJAPAN

  • 立ち姿一度は観たし雛祭

    吾亦紅也

  • 幸不幸お雛様にもありそうな

    蒲公英

  • 雛祭り歌う娘のルージュ濃く

    森山森子

  • 折り紙の顔はまん丸雛祭

    実本礼

  • 尉と姥朽ちてはならぬ雛祭

    菜々の花畑

  • 教え子の成長嬉し雛祭り

    花星 壱和

  • 雛祭なわとび飛ぶ娘細める眼

    山本江里子

  • 高砂の爺婆が脳裏に幼き日

    砂月みれい

  • 石段の雛の目に見る古の子ら

    やっぱり雪

  • 雛まつり着物の猫の乗るケーキ

    水豚丸

  • 雛祭読む折り紙の柔らかき

    井上青藍

  • 折り紙のほっぺも染めて雛祭

    伊東夏生

  • オルゴールゆっくり止まる雛祭

    柑たちばな

  • 雛祭り女総理が爺の夢

    ロミ

  • 遠き日の死者と交わる雛の燭

    横ちゃん

  • 女児なきもふとにぎははし雛祭

    阿部山水子

  • かんばせを陽に照らされて雛祭り

    玉京子

  • 雛段を立てる大人に歌う子よ

    香り 彩花

  • 嫁入りに浮かれる父の雛祭り

    桜璃來

  • 雛祭何事も無く過ぎ去る日

    吉 哉郎

  • 雛祭り主役の孫が感染す

    高橋 基人

  • 期末中気付けば終わる雛祭

    山葵

  • 人形や角でぽつんと雛祭

    井田山 藻勇斗

  • 桐箱に藩より下賜の母の雛

    姉葉万亀子

  • 残照に肩寄せあひて雛祭

    奥の昼行燈

  • 雛飾り祝儀袋を包む朝

    井内暁天

  • ひな祭り桃白緑を吾に着せ

    常陸舞々

  • 商人屋敷並ぶ通りや雛祭

    ヤモリ

  • 雛祭早やひととせと飾りつぐ

    佐藤 位相朗

  • 淡島のひいなに百のものがたり

    山野わこ

  • 盤石の組織は綻び雛祭

    管 理色

  • 襖絵にそっと日の射す雛祭

    月奈利

  • 飾っては去年とも違う雛祭り

    笑元

  • 雛祭九九繰り返し繰り返し

    斎藤さんけん

  • 一つだけ飾って母の雛祭

    高田 仁和加

  • ひな祭り青赤桃のバスの席

    小梅 町子

  • 雛なくも心尽しの御膳かな

    山下こけ女

  • 十年の疎遠を埋めるひなまつり

    若山なな

  • 望まれて生享くと知る雛祭

    結城ユク

  • 白肌に化粧し怒られ雛祭

    小淵沢 あずさ

  • 約束のあの日は何処へ雛祭

    水浜義友

  • オンライン授業画面に雛祭り

    円谷琢人

  • 雛祭今日は女の子の匂い

    小松谷 童鐘

  • よその子も男児も祝う雛祭

    春の新々

  • 古雛女系家族を見護りし

    岸 小広

  • 懐妊の吉報届く雛祭り

    種月 いつか

  • 女であることの面倒雛祭

    鷺沼くぬぎ

  • お雛様あの子の写真そばに置き

    海葡萄

  • 今年まで今年までぞと雛祭り

    四季風吹子

  • ガンダムの手に殿の太刀ひな祭り

    高藤満雪

  • ひなまつり翌朝片し祈る母

    華生華名

  • 口角のほのと上りし内裏雛

    丸子あさひ

  • 母のない子呼ぶも苦し雛祭

    周防の兎

  • 足らぬもの数えてをりぬ雛祭り

    金井きこ

  • ひなまつり夜のおもちゃトテチテタ

    夏空なみ

  • うれしいひなまつりは変ロ短調

    響詩

  • 雛段に忘れ置かれし老眼鏡

    小熊 利雄

  • 雛祭家々のその物語

    喜多丘一路

  • お使いと小さな笑顔とひな祭り

    郷野 蕗

  • 縁側で帯飾り締め雛の宴

    坂 丸美

  • 雛祭BGMはBTS

    佐藤里枝子

  • 高砂の翁媼も雛の段

    上原まり

  • 雛の首出会った衝撃大人まで

    水野元花

  • お内裏に亡き父重ね下を向き

    松永恕淳

  • 独寝の庄屋の末裔雛祭

    円錐角膜

  • 雛飾る十三人を従へて

    森 毬子

  • タンデムのヘルムは白の雛祭

    羽野あき

  • 雛祭三十路の妻に土産買ひ

    古林竹大

  • 婚家より返送雛のはんなりと

    紫檀豆蔵

  • 雛祭居並ぶはムーミン一族

    久世越仙

  • 誰もが浮かび上がる世ぞひなまつり

    芥茶古美

  • 雛祭りお内裏様は楽しいか

    水木 花水木

  • 雛飾り写真と共にそこにあり

    佐野聖光

  • いとこの家の雛祭りだけ使う部屋

    ラッキー啓蟄

  • 雛祭祖母から学ぶ二枚貝

    郷角 四葉

  • 六畳間小さきケースの雛人形

    小橋 光

  • 土蔵の燈のゆらぎに息する古今雛

    久保田結

  • 雛祭花丸つけし献立表

    空車

  • 紙雛折上げ母の施設まで

    阿曽 遊有

  • 雛祭所望のサラダにご満悦

    獣羅

  • 市松さんの口元綻ぶ雛祭り

    神谷理風

  • 雛祭昨日と違う内裏様

    山口直哉

  • 雛祭オルゴールは時計回り

    伊予素数

  • 陽光が娘に注ぐ雛祭り

    愛美千留

  • ずり這ひの児四畳半の雛祭

    紅さやか

  • WEB面会母のてづくり雛祭り

    黒田かぁこ

  • お雛様二十年出し親離れ

    逢花菜子

  • たまごに目はな動物園のひなまつり

    五十嵐柳苑

  • 走り来る双子の姪や雛祭り

    小林 昇

  • 雛祭密室二体は気鬱やろ

    外鴨南菊

  • お位牌と隣り合わせやひな祭り

    升陽智幸子

  • 五段目の仕丁哀しや雛祭り

    奥田早苗

  • 雛祭り嫁の手料理舌つづみ

    花水木士

  • 亡き子を語る叔母の手止まり雛祭る

    甘泉

  • 見損ねて舟出形見や雛祭り

    佐伯仙明

  • お呼ばれのボク。ドキドキのひな祭り

    寺ゆた

  • 疎開して祖母の寂れし雛まつり

    亀亀子

  • 覚えたて孫のばんざい雛祭り

    杏樹萌香

  • 明け渡すジャングルジムや初雛

    沼宮内 かほる

  • 賑わい芳し町屋の雛祭り

    細野めろん

  • 枕元赤くそびえる社宅雛

    山姥和

  • 棚の上老いに負けじとひな祭り

    もも長閑

  • 曾祖母の百寿祝の雛祭り

    海老 あまびゑ

  • 雛の日は手遊びグーのやはらかき

    厚木の虚栗

  • 雛遊び祖母と一緒にチクチクと

    夏川 蛍

  • とりどりの姉妹のシャンプー雛祭り

    市川 海

  • ひな祭りゾンビ映画にビビる俺

    山下武昭、

  • 雛祭り紆余曲折の八十年

    磯野 釣天狗

  • 雛祭り猫もお姫と数えたり

    菊川寝ん猫

  • ちやはふる神代ならねど立雛

    高山儷徹楚々

  • ニキビづら留守居相手の雛祭

    ゐのかたゆきを

  • 姫御殿折り鶴一緒に飾る雛

    永井敏政

  • 雛祭八百八町の良き日かな

    金目銀目猫中西

  • 共稼ぎざわめきのなか雛祭り

    縦縞なびく

  • 雛祭背骨を曲げて笑む人よ

    傘子

  • ひなまつり五羽の雀の並びけり

    森野栞

  • ひなまつり天の神様のいうとおり

    四葉の苦労婆

  • 荒神と遊びし女子も雛祭

    小野 明泉

  • 雛祭喋りの三女聞く長女

    高尾 娯老

  • 雛祭吾は眺めり子は遊ぶ

    蟹 工場

  • 少しだけ見つめ合うよう雛祭る

    笑姫天臼

  • 昭和の世楽し懐し雛祭

    山薔薇

  • お雛様口説いてみたいな雛祭

    彰景

  • 義実家やいぎなりでかいひいなだや

    ユウ・トドロキ

  • 独身へ仕舞いそびれた雛重ね

    蒲柳

  • 自動灯に白きかんばせ雛祭

    ゆうゆう朔ら望

  • 雛祭ポップコーンの爆ぜる音

    酔蚊眼

  • 雛壇りっぱ枕をかかえ父母の部屋

    三鷹の蒼涯

  • 飾る妻あの子に戻る雛祭

    慎秀

  • 雛祭吾子の折り紙モビールに

    江國優笑

  • ジジババに手を振る雛の顔暉る

    よひら

  • 雛二体でも羨まし雛祭

    柴桜子

  • 雛祭妻の喜ぶ顔たるや

    植田 三八

  • 雛祭享保はるけし煤けゐて

    悪七兵衛

  • 段数の数確かめる雛祭

    荒井麻貴子

  • ひととせはまた過ごしけり雛祭り

    井上たとぅや

  • 男産みばたばたの日よ雛祭

    岡田瑛琳

  • 記念にとピアス開けたる雛祭

    弦巻英理華

  • 雛祭りあられの昔子の昔

    細谷きよみ

  • 雛飾り胸の黒子は父ゆづり

    植木 彩由

  • 目の向きを合わせてみては?雛祭り

    笑田まき

  • 桃の日や双子の乳歯生え初むる

    綱川羽音

  • 雛祭姪が歌うはアンパンマン

    小花風美子

  • 病室に付録組み立て雛祭

    三上 栞

  • あれやこれ千代紙選ぶ雛遊び

    久木 諷

  • 一日に二度来るバスや紙雛

    安田風花

  • 雛祭かかあ天下の内裏様

    伊豫のかずお

  • 嬉しさを控えめにして雛祭

    勘太郎

  • オルゴール止み静止画の雛飾り

    紫野胡蝶蘭

  • ワンルームアラカン男雛祭り

    梶井早隠

  • 眉のない官女を見入る雛祭

    小藤たみよ

  • 御所車離さぬ弟やひなまつり

    空想婆

  • 風に鳴る硝子障子や雛まつり

    紗千子

  • トタン屋根貧しき家に雛祭り

    松山トラちゃん

  • 雛祭りちひさき指でままごとす

    今井ほほこ

  • 雛祭あせた衣やいにしえへ

    よつ葉

  • 貝の汁菜は茹でたぞと雛祭

    亀山酔田

  • バスツアー旧家に寄りし雛の家

    夏目たんちゃん

  • 雛祭しまいっぱなしの心疚し

    釈迦偉人

  • 雛祭かがみの我に眉をたす

    広島立葵

  • 誕生の祝い重ねの雛祭

    松本り久

  • 雛飾るはいはいの子を抱き留めつ

    小林玲子

  • 雛祭り灯影ゆれ罪の色めく

    案山子@いつき組広ブロ俳句部

  • ポップコーン買って異郷の雛飾

    舘風香

  • 雛祭ベランダの豆は何処へやら

    景綱斎

  • 雛祭同じ背丈のお母さん

    樹夏江花

  • ひな祭り集う平均八十路越え

    光顕

  • 雪洞の剥がれを直し雛祭

    花咲めだ香

  • 曙光受け高雅な笑みや雛祭

    華彩り

  • かわいくもやさしくも無く雛まつり

    謙久

  • ひな祭りデパ地下の中何買おう

    三家端

  • 雛祭ほんの数年飾るだけ

    やしたあきら

  • 薄様のめくればひいな生まれけり

    高村優雨花

  • 雛祭夫と交わすは大吟醸

    高橋ひろみこ

  • 雛祭り「ひなさんみせて」の遠き声

    森の春りんどう

  • 主役でも仏頂面の雛祭

    空四屁魔

  • 雛祭隣り合わせに座る朝

    健吉

  • ぼんぼりの暮れ行く影や雛祭り

    宗像次郎

  • けんちゃんもかててあげるよひなまつり

    姉あね猫

  • 祖母語る防空壕の雛祭り

    彩明

  • 一隅を照らす灯りや雛祭り

    朱夏A

  • 雛飾る箪笥の上に新世帯

    久間 いたる

  • 雛に紅して叱られし覚へあり

    瑞陽庵

  • ありし日の童かなさり紙雛

    一之輔一太郎

  • 白杖の音を見送る雛人形

    森寒蟬

  • 艶々のおかっぱ揃う雛祭り

    戸田なお

  • 雛飾りしずかに流る糀の香

    吉 や

  • 垣間見る子の正刻の雛祭

    柴森爽

  • 銀婚で目線合いけり雛祭

    塾志

  • 雛祭り可愛い盛りの一里塚

    下田せっちやん

  • シルバー園雛壇かざり里帰り

    下田あらた

  • 訳ありて男雛と女雛逃避行

    山村立歩

  • 雛祭赤ワイン注ぐ江戸切子

    角田 球

  • ひなまつり姫は葵か紫か

    五郎島金時

  • 初姫の笑顔見たくて雛祭

    秋の多恵蔵

  • オンラインネットバンクの雛まつり

    水引草

  • 雛祭ちとせ入選花火の絵

    栄音

  • 故郷に今年も帰れぬ雛祭り

    十六夜

  • 三色に願ひ込めにし雛祭

    紅紫李依

  • 母命日男子なれども雛祭る

    高頼かづき

  • 雛祭り終電窓に二人きり

    松山知里

  • 雛祭酔った女のふりをして

    笠谷タカコ

  • 臥してなほ祖母目くばりの雛祭

    岸 れん

  • 旅立ちの歌口ずさむ雛祭り

    犀鳥

  • 雛祭いちごタルトで祝いたし

    久世わわ

  • 内裏雛小さく飾る色紙かな

    今村珮仙

  • 爺さんを隅に追いやる雛の段

    渥美一弥

  • 着くずれる姉妹の着物ひな祭り

    松野蘭

  • ひな祭り娘産まれず母の背や

    月谷 好寿

  • おおばぁのあられくすねし雛祭

    神谷元紀

  • なゐふりて雛祭あの一度だけ

    佐藤茂之

  • 雛祭りの意成人に味わうや

    丘るみこ

  • 釣り銭で買う桃ネクターひなまつり

    佐藤るいびとん

  • 金銀の折り紙つかひ母の雛

    夏つばめ

  • ほくろとてわたしのいのち雛祭

    阿山季思

  • 雛人形妹想う傷の跡

    芦川蘆舟

  • 臨月の迫力たりや雛祭

    古舘粋狂

  • 雛祭り男雛を内裏と呼び違え

    松井作楽丸

  • 男雛女雛一対だけの雛祭

    植木照美

  • 雛祭禍福や如何に座敷掃く

    河野八葉

  • 雛祭去り寝間独りあられポトリ

    松根トンビ

  • ひな祭りはにかむ笑顔守りたい

    葵華凛

  • 裏山で小鳥と祝うひなまつり

    讃岐田打桜

  • 嫁入りの黙して飾る雛祭

    岡 草紅葉 

  • ひなまつり夜に秘密の会話かな

    宮下花

  • なぜ青じゃないのと泣いた雛祭り

    森石華

  • 雛祭り十八で子は成人に

    玉井令子

  • 親というおろかなるもの雛祭り

    若林千影

  • いつの日かひとり残され雛祭り

    元梨 有

  • 雛祭七段を飾る体力はあらず

    山猫宇一

  • 縁遠きむすめの雛や臈長けて

    花弘

  • 届きそう背伸び呼鈴雛祭

    森野豆くじら

  • 内裏雛パステルの絵の恋心

    真遮那

  • 年老いて嫁にとられし雛人形

    京女

  • 保育所の窓賑やかに紙の雛

    季々諧々

  • 雛祭り夕空までもうすもも色

    仁木櫻子

  • 雛祭り不在の君は笑顔のみ

    久生

  • 兜より雌雛の笑みに心よせ

    森の風

  • 雛祭り佐渡を一周廻るなり

    朱久瑠

  • 親は寿司子はプレッツェルのひな祭り

    織音

  • 雛祭嫁いだ娘孫9人

    松瀬章章

  • 姉妹とは複雑なもの雛祭

    浦文乃

  • 並べゆく手のやわらかし雛祭

    松山のとまと

  • 雛祭川辺で広げしお重箱

    永田みゆき

  • 父の折る女雛ばかりの雛祭

    吉田山葵

  • 檜の扇白き手に差す雛祭

    井口けろよん

  • 病院の店にて揃う雛祭

    菜活

  • 戦の日々飯台に母の紙雛

    山辺道児

  • 母子手帳の吾は飯を投ぐ雛まつり

    雨野理多

  • 雛祭り壇の隣にランドセル

    山野 のりこ

  • 雛祭はるかな時を重ね着す

    樫の村

  • 父親と離れて歩く雛祭

    萱沼八つ帆

  • 武器もたず歌舞音曲や雛祭

    やっちゃんち

  • 母走る女雛裏返しあられ摘まむ

    高羽鶴

  • 旅費持たず集る夫と雛祭

    可秘跳

  • 雛祭「ぼくのお人形さんはどこ?」

    柿葉 愛子

  • 障子にも陽がさんざめく雛の日

    衣笠 野波

  • 君の頬紅く灯して雛祭

    横田すこやか

  • 広告の色様々や紙雛

    羽後っち

  • もらい雛立たせる場所は棚隙間

    今富春翠

  • この肝斑は鏡の汚れ雛祭り

    黒瀬三保緑

  • 段飾り代かさねずの供養かな

    山 亘

  • 雛祭今は写真を送るだけ

    弓原トーヤ

  • 背伸びの子段見つめをり雛祭

    菓 果

  • 部屋一つ雛に譲りて雑魚寝かな

    磯花珊瑚

  • 被布口にひな壇に座す曾孫かな

    高田 女

  • 雛祭生まれきし子の不思議かな

    井仲めい

  • いつの間に見下ろす雛壇われ女

    吉田櫻桃

  • 雛祭成す術無いままに夜明

    水色柚子

  • モニターの指で拡げし雛祭

    梶野雅舟

  • 天国の吾子に捧げし雛祭

    松本笑月

  • 宵の夢五人囃子が奏でるや

    新果鈴

  • 飛騨の里格子越しあり雛祭

    佐藤恒治

  • 雛祭三年眠るお姫様

    松田あひる

  • 赤いくつ声する先は雛祭

    薩克期風

  • ひな祭り三色ゼリーは半解凍

    朱康君

  • 亡き妻の微笑みつづく雛祭り

    恵智洋真

  • 雛祭り姥と尉との祝い酒

    玉治美

  • 生みの親育ての親のひなまつり

    珠桜女絢未来

  • パステルカラーこそばゆい雛祭

    小椋チル

  • 雛祭りやや楽しげな父母に犬

    鯨野

  • 親元を遠く離れし雛の宴

    室井槍月

  • 雛祭つぎは男に生まれたし

    宍戸もくれん

  • 雛まつり墓標のようなグラス四つ

    彰乃泉

  • 雛段の裏の秘めごと忘れけり

    芦幸

  • 一粒のあられころがる雛祭

    わすれ傘

  • 雛祭市松さんの寝癖かな

    月野ひとみ

  • 雛祭いつか女孫にと菱の皿

    神戸 美優

  • 雛祭り私六段子は一段

    三杏樹

  • 雛の宴紛れ込みたるどこの子か

    神代聖世子

  • 雛飾り最後扇の酔い心地

    四季

  • 雛祭斜めの日差し入りけり

    宮崎洋子

  • 雛祭折り紙雛は笑い過ぎ

    吉河好

  • 初孫や笑った立った雛祭り

    山田ほうきゅう

  • 授かって川の字で寝る雛祭

    紙谷杳子

  • 初雛や明けの産声ありありと

    ゆめの常盤

  • LED灯す令和の雛祭

    甘夏せとか

  • 和歌浦の五色の光ひな祭り

    砂江立子

  • お疲れになりませぬかと雛の肩

    一久恵

  • 嫁ぐ娘に育児日記や雛の家

    秋の桜子

  • 二歳児のいけずなことよ雛祭

    糸川ラッコ

  • 雛祭り今や子持ちの孫娘

    一の介

  • ハスキーな祖母の歌声ひな祭り

    紫檀

  • 雛祭笛を忘れし白き指

    原貼女

  • 硝子越し手を振る母や雛祭

    新井聡太

  • 雛祭祝える日々はあと何回

    手塚童好

  • 帰り道隣の家は雛祭り

    暇禍

  • 雛祭り西陣織マスクで銀の鈴

    花子ふなばし

  • 出番待ち3日遅れの雛人形

    剣美月 あかつき

  • また来たか雛の膝から落ちる琵琶

    神田ねね

  • 雛祭り濃きカルピスを盃へ

    見沼優流

  • 雛祭り吾の名木箱に祖父の文字

    意地悪バアサン

  • 憂いあり姫の瞳の古雛

    空郷 阿房人

  • 写真見て答え合わせの雛祭

    海乃 葉葉

  • 雛人形遺産放棄の印を押す

    仮名鶫

  • 雛飾る母となりし日遠くなり

    坂井閑馨

  • 箱書の母の手若く雛祭

    山岡 春眠

  • 雛祭ゆっくり昇る伽羅の煙

    吉田静波

  • 甘味屋へ祖母とないしょのひな祭り

    小迫さこ

  • 子供部屋聞こえるジャズで雛祭り

    午 勢至

  • 夫逝くも祖母の遺せる雛祭り

    岩田 風子

  • 雛祭三つの鼻の相似形

    三群梛乃

  • あまき風石に雛描く雛祭

    糸慌@木ノ芽

  • くたびれし毛氈広げ雛遊

    七国独楽男

  • ミシガンの寮は家具付き雛祭り

    宮﨑紅清

  • ひな祭軌道をしのぶなまこ壁

    森初音

  • ボーヴォワール閉じる雨の雛祭り

    森岡セノ

  • 吾が女系家族八十路のひな祭り

    れい

  • 還暦と米寿の無口雛の宴

    紅海月

  • 好物を詰めし輪っぱや雛祭

    五月ふみ

  • 一枚の写真明るし雛祭り

    景清華

  • 雛人形笑顔の維持は難しい

    春羽さゆみ

  • ひな祭りパンク車引く吾4歳児

    柴口裕香里

  • 雛飾るお手伝いは父と猫

    高倉ちとさ

  • 色褪せて品位調う雛祭

    森河夕

  • 仄白む静かの海や雛まつり

    水上ルイボス茶

  • 雛祭日の丸立てたハンバーグ

    三猿 八猿

  • 雛祭男と女黙しをり

    三笠木 草

  • ひな祭り姉妹おそろい遊山箱

    伊豆水 弥生

  • 雛祭夫婦老いて寂祝う

    加藤水玉

  • 翳りゆく部屋の雛段夢の跡

    綾野つむぎ

  • 枝折戸の陰からのぞく雛祭り

    蝦夷野ごうがしゃ

  • 我と夫むすこ二人の雛祭

    小林いと

  • 三つ色の餅つく庭やひな祭り

    玉泉

  • 雛祭小さき鼓に耳澄ませ

    紗羅ささら

  • 明かりつけ父子で迎える雛祭

    桐一葉

  • 雛壇の雅楽聴こゆる留守番かな

    山口絢子

  • 我かつて娘なりけり雛祭

    酒井春棋

  • 雛祭小さくなった髪どめ

    水田典真

  • 怖がりて大人ばかりの雛祭

    よし季

  • 玄関の土産の木彫り雛祭

    松本寿泉

  • 夕暮れや父と私の雛祭

    十四志

  • 弁当に玉子一対雛祭り

    上中 未明

  • 「子を宿る」孫の吉報ひな祭り

    山清

  • ひな祭りパステル色の餅を食む

    紙威楓

  • 雛祭灰になるまであぁ愉快

    森無田

  • 床の間の匂ひの甘き雛祭

    山樫梢

  • 美しき先輩逝きぬ雛祭

    永山シャンシャン

  • わがまま姫箱出てからの雛祭

    遠藤波留

  • 親王雛居間のようすに笑みうかべ

    山桜昌子

  • けふきのふ忘るる祖母や雛まつり

    駒村タクト

  • 夜じゆうを灯し雛の緋毛氈

    杏乃みずな

  • 仏壇と向かひあはせの雛飾

    七朝まるよ

  • ひとり居の宴たのしや雛祭

    花水木24

  • どの部屋も飾りつけ終へ雛祭

    安笑

  • 就活用リップを落とす雛祭

    高田月光

  • どこにいる掛け軸の中雛人形

    黒田美月

  • 生え初めし白き歯二本雛祭

    深山鳴兎

  • 雛祭り小物はいつしかシルバニア

    月森 鈴花

  • 飾るたびねび勝りけり雛の顔

    重陽裕子

  • 七宝のブローチ光る雛祭

    小塚ちか丸

  • 鳥啼いて黄昏れ時の雛祭

    一平

  • ひな祭り昨年までは気にもせず

    松本俊彦

  • 雛祭吾年古れど野望あり

    三富みつ葉

  • 三姉妹男ひとりや雛祭り

    山尾政弘

  • 娘と我と揃いの木目込み雛祭り

    玉 ゆこげん

  • 雛飾り話してるのは茶の間で

    時間餅

  • スカートをはきたいぼくの雛祭

    三月兎

  • 雛祭くれなゐに染む君の爪

    玉水

  • 初孫や新品見まがう雛人形

    佐藤誠溢

  • 雛祭り妻の実家に婿ら酔う

    松尾なおゆき

  • 独りっ子雛達飾り雛祭

    越後縮緬

  • 綿棒でなで拭く夜や雛祭

    織部なつめ

  • 紙粘土母が手作り内裏雛

    松山 樹

  • 雛祭人形遊びの稚児五人

    水晶文旦

  • 雛祭り過疎地の古稀は働き手

    森の水車

  • 動きゆく子女の視線よ五人囃子

    縞子公苑

  • 雛まつり孫は成人子は四十路

    球子

  • 手毬麩を浮かべてひとり雛祭

    小町瑞泉

  • 一つ位は動き出すかも雛飾る

    秋ひろ

  • 雛祭はらりと重き願い秘め

    春風京桜

  • 薄陽刺す窓辺に飾る雛人形

    稲城蒼海

  • ミニカーの飛び入り参加雛祭

    山下青灯

  • 雛祭り米寿の母も紅をさし

    高田はっち

  • 雛祭あの子は今日も引きこもり

    磯むつみ

  • このひとに愛を紡ぎて雛祭り

    子規布

  • 等身大デイサービスのひなまつり

    ランナーズ木戸寅さん

  • 家系図を背に雛人形の百年史

    をぎやかなた

  • 吉徳の小さなケース雛祭り

    横尾舞妓はん

  • 年老いて姫を敬う雛祭り

    花林勇姫

  • 年長の僕二人分雛飾り

    三葉のクローバー

  • 雛祭りこんなの嫌だと泣いた日も

    よみちとせ

  • クッキーの焼ける匂ひや雛祭

    出楽久眞

  • 折り紙の雛クレヨンの指のあと

    阿波のコスモス

  • 雛祭親の願いはただひとつ

    月原おいも

  • 雛祭オーボエの音に絡む笙

    新夢はちゃ

  • 少女でも母でも祝うひな祭り

    荻田 ゆかり

  • 雛祭り幼なじみは玉の輿

    金治宜子

  • 古井戸の石雛待つや里帰り

    真林

  • 雛祭祖母の寝床の思い出よ

    古賀ちん

  • 電話寄せ家賃と並ぶ雛人形

    沖田護子

  • 女雛から秋波を受くる四畳半

    荒磯魚々

  • 雛祭二カ月経てば誕生日

    糸魚川翠

  • 妄想の男子生徒ら雛祭

    光源爺

  • 看護師の母は夜勤に雛祭

    銀命堂

  • 雛人形メンバー減らして自粛中

    高倉 夢羽

  • おとこ孫得意に歌う雛祭り

    康寿

  • 雛祭少しいびつな飾り巻き

    松本厚史

  • ふたり目の女子生まれり雛祭

    郁松 松ちゃん

  • ひなまつりフルーツケーキのラム酒の香

    松山女

  • 三十歳にてまだ実家かな雛祭

    若林瑠香

  • 廃校が決まり最後の雛祭り

    亜斗

  • ひらひらひら昔日思うひな祭り

    庄七蔵司

  • 雛祭りその日に生まれ名は春と

    もり 桂

  • 山々に息吹兆すや雛祭り

    垣岡凡才

  • 両の手に包む雛と孤独かな

    窪田まみ

  • ジェンダーを選べるウィッグ雛人形

    香田ちり

  • ひなまつり正座の吾子の並ぶゆび

    吉村モモミ

  • 紙雛や胎動ぽこり打つ夕べ

    山棚佳津

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