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初級者結果発表

2023年1月20日週の兼題

鳥雲に入る

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

アーカイブに掲載決定!


火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。作品検索での検索も可能です。

入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。


初級者用投句欄は、俳句の基本的なルールや表記など、基礎をかためたい方におすすめな投句欄です。金曜日「優秀句」の俳句は初級者コース卒業の目安です。もちろん「まだ心配」という方は、初級者コースへの投句継続もOK です。


☆こんな方にオススメ☆

・初めての1句を作った。

・どの句がいいか分からない。

・俳句を初めたけれど、まだ自信がない。

・何回か投句したけれど、なかなか選に残ることができない。


投句は何度でもできますが、自選も学びの一つです。選者からのコメントをヒントに、「自選」のための知識を集めましょう。「多作多捨」の精神で、自分の作った俳句を見直し投句する句を選んでみてください。

  • 見つけてと鳥雲に入るかくれんぼ

    鬼石 祥子

  • 鳥雲に教室画鋲は一直線

    空車

  • 友と焚くおばけけむりや鳥雲に

    空地ヶ有

  • 鳥雲に入りて虚空を吠える犬

    紙谷杳子

  • 故郷は鳥雲に入る池の底

    治爺

  • 泥足を河流で清し鳥雲に入る

    小暮修

  • 母と子の些細な喧嘩鳥雲に

    玉井令子

  • 鳥雲に入る火葬場に振り向けば

    吉田 ルイ

  • 鳥雲に入る幸運の兆しなり

    高田コブシ

  • にぎわいを静寂に変え鳥雲に

    久生

  • 行く宛無き玩具や鳥雲に入る

    上中未明

  • 半導体磨くてふ子よ鳥雲に入る

    松井 檸檬

  • 影流れ鳥雲に入る浜辺かな

    吉岡幸一

  • 鳥雲に入る墓仕舞い決断す

    神島六男

  • 鳥雲に入る広げたブルーシート

    是出童大

  • 一人聞く川のせせらぎ鳥雲に

    山﨑風花

  • 鳥雲に入る木の匂ひ生生し

    森野栞

  • 鳥雲に入りて弟笑ひけり

    狐党幹部

  • 煙なき煉瓦エントツ鳥雲に

    吉田行朋

  • 踏みしむる土のやはらか鳥雲に

    松和み

  • 家康の産湯の井戸や鳥雲に

    松本ひとみん

  • 鳥雲にパブロカザルス鳥の歌

    水琴子

  • 鳥雲に墓の水場は今日も出ず

    松本千春

  • 鳥雲に次から次と逝くスター

    清水猿虎

  • 銭湯の煙ゆるゆる鳥雲に入る

    伊予素数

  • 鳥雲に空飛ぶライド5分間

    山広裕果

  • 鳥雲に海面に映る北の空

    山中花瓶

  • 鳥雲に入る暗証番号を変える

    胡桃ぼたん

  • 鳥雲に入るや比叡の山光る

    古都酔仙

  • 鳥雲に入るルーキーゴールテープ切る

    織部なつめ

  • 幸不幸何事もなく鳥雲に入る

    佐野聖光

  • 鳥雲や鉄路のきしみ遠ざかる

    一泉

  • 追いつけず鳥雲に入るヒルクライム

    新古まき

  • 先駆けの鳥雲に入る夜明けかな

    吾亦紅也

  • 立てぬ母鳥雲に入るを指差す

    衆土売尽

  • 鳥雲に入り検索はじゃじゃ麺屋

    十月小萩

  • 喧騒のターミナル鳥雲に入る

    新井初夢

  • 鳥雲に入る祖母の家の静けさ

    飴かおる

  • 鳥雲に切符は箱へ無人駅

    岩清水 星斗

  • 友と会うたがいに老いて鳥雲に

    柴田あやめ

  • 鳥雲に入る日よチャリの一人旅

    山口葵生

  • 鳥雲に入る末の子は地方校へ

    児玉すず子

  • 鳥雲に入るや土手上に白い月

    瑞々

  • 鳥雲に入るわれを忘れし母よ

    松山女

  • 鳥雲に入りあの野良猫消え去る

    亀亀子

  • 鳥雲に入る退院の朝の空

    金田由香

  • 鳥雲に入る岳人岳の眺望よ

    河豚ふく子

  • 茶畑は静岡の産鳥雲に

    山薔薇

  • 鈍色の空に大書や鳥雲に

    越後 雪女郎

  • 贈る歌とほくにききて鳥雲に入る

    酔丑

  • 鳥雲に入りて朝日の溢れ落つ

    浦島稲穂

  • 鳥雲に入るあの頃の君と僕

    鬼石 祥瑞

  • 鳥雲に入りて玄界灘しづか

    工藤遊子

  • 鳥雲にブルドーザーで土を轢く

    細川鮪目

  • 鳥雲に入る上履きはごしごしと

    小田嶋隅雀

  • 裾乱れ乱れつつ鳥雲に入る

    屋島の昼行灯

  • 鳥雲に入る銃弾の飛ぶ空へ

    伊丹春水

  • 校庭の賑わい引いて鳥雲に

    永田みゆき

  • 鳥雲に入りても同じ地球の上

    伊呂八 久宇

  • 鳥雲に入るまどろみの新宿御苑

    久喜門須多

  • 光芒たる試験の朝や鳥雲に

    佐藤朱子

  • 鳥雲に入る大山の茜雲

    西倉美紗子

  • 望遠の鳥雲に入るまで連写

    小田和子

  • 鳥雲にあの先輩の征く背中

    三之二三乗

  • パステルのヒールはきたし鳥雲に

    清名

  • 彼岸へと鳥雲に入る我や先

    山田四十郎

  • 鳥雲に入る菜園の本を買う

    笠川香奈

  • みよちゃんの初ピアス鳥雲に入る

    近藤頓珍漢

  • 惜別のキャッチボールよ鳥雲に

    神谷元紀

  • 鍬を振る鳥雲に入り土硬く

    宇都宮千瑞子

  • 風船の爆弾在りきや鳥雲に

    秋の桜子

  • 夕映えや鳥雲に入る影法師

    伊泉不洋

  • 鳥雲に通信講座取り掛かる

    四季

  • 恋と知らず離るる故郷鳥雲に

    小田緑萌

  • 鳥雲に入る羊羹は一センチ

    笑田まき

  • 鳥雲に入るピンポンマム香るまだ

    飴最中

  • 葦原で一人見送る鳥雲に入る

    花とわこ

  • 鳥雲に入るもう嫌いと負け惜しみ

    幻視

  • 光浴び鳥雲に入る猫眠る

    春野桜草

  • ひかり煌めく川面鳥雲に入る

    磯野 釣天狗

  • 夜勤明け風温し鳥雲に入る

    山海動静

  • 鳥雲に嫁ぎし吾子の絵の具箱

    小川しめじ

  • せんせいは明日から異動鳥雲に

    玉 ゆこげん

  • 鳥雲に入る切りすぎたでこの髪

    笹イボ太郎女

  • ねむる靄鳥雲に入る靄のこし

    岩本 一夜茸

  • 船残し鳥雲に入る埠頭かな

  • 鳥雲にボール遊びの高き声

    寺嶋杳杳

  • 旅支度鳥雲に入る我は西

    黒猫かずこ

  • 鳥雲に入るや川面に山跳ねる

    孝崎有辺

  • 鳥雲に入る伝えたき事言えず

    小池喜久枝

  • 鳥雲に入る真新しいHR

    円谷琢人

  • 投票を乞ふ電話有り鳥雲に入る

    三上 栞

  • あれよあれ鳥雲に入る一会なり

    山辺道児

  • メビウスの輪宇宙に描き鳥雲に

    三笠木 草

  • 鳥雲に入る日はいつぞ子は三十路

    岸本 五月

  • 辞して傾く鳥雲に入る

    高橋昂昉

  • 閉校の空鳥雲に入る青史

    守屋 浄久

  • 通勤のバスが廃線鳥雲に

    佐藤志祐

  • 合格と笑う兄鳥雲に入る

    讃岐 ツバメ

  • 大山や眼下広がり鳥雲に入る

    華花開く

  • 鳥雲に入る今日突然の辞令

    卯之町空

  • 鳥雲に入る島はただただ平ら

    斎藤さんけん

  • 鳥雲に入る友の祝いの便り呼び

    下田せつちゃん

  • 夫が乗る飛行機と鳥雲に入る

    佐藤香子

  • 音消えた子供部屋鳥雲に入る

    桂 香車

  • 鳥雲に人は未来に空青し

    久志fromJAPAN

  • 鳥雲に入るや制服脱ぎ捨てろ

    一雁低空

  • 曲がりゆくランドセル鳥雲に入る

    庄司しづく

  • 鳥雲に入るや湾へと巡視艇

    加田紗智

  • 鳥雲に入る娘独居始める

    神戸 美優

  • 入り日へと向かう車列や鳥雲に

    高重安眠

  • 鳥雲に入るハンガーの一張羅

    篠咲洽

  • 鳥雲にジーンズ求め街に出る

    神崎園子

  • 鳥雲に光のはやさよ時刻表

    松前 三月

  • 鳥雲に入りて恋路の縺れけり

    酒井春棋

  • 鳥雲にふりさけ見れば二上山

    伊藤蒼心

  • 鳥雲に入る疲れたと言えぬまま

    音羽実朱夏

  • 鳥雲に薄れし文字の伝言板

    佐藤恒治

  • 鳥雲に入る敷居高き赤門

    生田 大五郎

  • 田舎の友と京まわり鳥雲に

    古牡丹

  • 鳥雲に父は出稼ぎより帰る

    清川鮎太

  • 鳥雲に入る派遣の最終日の

    山の上のさん

  • 鳥雲に入るや松籟青々と

    水上ルイボス茶

  • 鳥雲に入る探し物見つかりぬ

    住田 赤鈴

  • 道隔て大小画廊鳥雲に

    周防の兎

  • 鳥雲にバス待つ子らの立ち並び

    空小麦

  • 鳥雲に入るジェフにしか出せぬ音

    月待 小石

  • 鳥雲に入る通り雨のあとの夢

    新田ダミアナ

  • 鳥雲に入る観察池の臭い

    秋雪

  • 鳥雲に地図を展げて電車待つ

    数哩

  • 鳥雲に母がゲームにハマりけり

    上田ジローラモ

  • 「敷金」も知らぬまま鳥雲に入る

    安武絹紬

  • 鳥雲に入る政の雲は深き

    一条春枕

  • 鳥雲に入るバンドゥーラの音のせて

    英 凡水

  • 図書館のインクの匂い鳥雲に

    英公蒲

  • 廃校の水飲み場鳥雲に入る

    横山 稲

  • 少子化の良くも悪くも鳥雲に

    岡本ふあんた

  • 鳥雲に入る逞しさもらう我

    可可夫豆

  • 妹よ今鳥雲に入る病棟C

    岳 ゼン

  • 鳥雲に入りて紅さす薬指

    蒲 公英

  • 鳥雲にLINE未読の友のアリ

    岩清水 彩香

  • 鳥雲に私の気持ち乗って行け

    吉田まめみ

  • 鳥雲に入るジャズはぽぽぽとしなやかに

    宮井そら

  • また来よと鳥雲に入る岬にて

    玉京子

  • 鳥雲に来ないあの子を待つピアノ

    玉水

  • 鳥雲に恋人とぎゅっと手を繋ぐ

    月見里ふく

  • 鳥雲に入るや修道女の焼き菓子

    月最中 松本

  • 鳥雲に入りてラジオの曲沁みる

    月野輪熊

  • 文豪の書斎より見ゆ鳥雲に

    古谷芳明

  • 鳥雲に入りて目指すは天塩川

    高田むべ女

  • 鳥雲に入りてひとすじ陽の零れ

    井仲めい

  • 遅れるな鳥雲に入るはぐれ者

    橋口惠

  • 鳥雲に入る革靴を新調す

    柑たちばな

  • 行儀良く鳥雲に入る夕間暮れ

    高橋 基人

  • 朝陽背にずんずん歩く鳥雲に入る

    岡本ここあ

  • 足早な吾子の背を見つ鳥雲に

    井冬友紀乃

  • 鳥雲に入る制服の裾直す

    真似真似子

  • 鳥雲に足りない物を埋めに行く

    灰心

  • 発熱の耳朶に抗体鳥雲に

    森河夕

  • 物故の一行挿入鳥雲に

    永井うた女

  • 切り花は生とも死とも鳥雲に

    朱胡江

  • 鳥雲に退官していく敵味方

    師走 竹万

  • 対馬行き高速船や鳥雲に

    秋山らいさく

  • 鳥雲に入りて天使のはしごかな

    桜ことり

  • 昼飯は有り合わせなり鳥雲に

    朱久瑠

  • 鳥雲に入る集落の猫大あくび

    京野ののか

  • 鳥雲に入る故郷の母の顔

    詠野孔球

  • 鳥雲に入るサイズアウトを畳む

    水野美里

  • 海峡の鳥雲に入り道続く

    薩克期風

  • 鳥雲に入るを見て思うイミダ

    小林弥生

  • 鳥雲に入る発表会待つ小楽器

    新井聡太

  • 母逝きし鳥雲に入り鳥辺山

    河島はるちゃん

  • 鳥雲に入る赤門は踏み入れず

    垣我実

  • ベランダの紫煙鳥雲に入る朝

    山本慎之介

  • あの日から早一年か鳥雲に

    原田芝音

  • 雲動き鳥雲に入る波の音

    植木照美

  • 鳥雲に入る達磨さんが転んだ

    三尺 玉子

  • 鳥雲に入る声悲し禍残して

    出口並木

  • 此の地より鳥雲に入る君いずこ

    九塚 光星

  • 鳥雲に入る抽斗にラブレター

    寄り道

  • 鳥雲に入る黎明の阿蘇の嶺

    三谷翠露

  • 鳥雲に入るや職業病かしら

    星私 虎亮

  • 鳥雲に入り鍬にもたれて空仰ぐ

    亀くみ

  • 親鳥を追いかけ若鳥雲に入る

    井口幸嬰

  • 父看取る朝の静けさ鳥雲に

    五条 さと

  • 鳥雲にうつらうつらとバスの旅

    永峯星雲

  • 鳥雲に入る束の間の恋心

    佐藤俊

  • 研鑽の白衣揺れ鳥雲に入る

    井植桔梗花

  • 鳥雲に入る穏やかな希死念慮

    瑞冥

  • 鳥雲に入る少年の眼のひかり

    緩木あんず

  • 鳥雲に入るやもう直ぐ忠八忌

    上野蕗人

  • 鳥雲に入りて六畳の城借る

    水取 象

  • 淡恋や鳥雲入りて見失う

    蛙リト

  • 鳥雲に武人埴輪の視線追ふ

    小林土璃

  • サクスホン譲り渡して鳥雲に

    水浜義友

  • 廃校や鳥雲に入るふるさとの

    松瀬章章

  • 水面浮く名残の羽や鳥雲に

    佐藤夏みかんの亭主

  • 鳥雲に入る目指すのは金星か

    小川秋雄

  • 鳥雲に十字架空にロカ岬

    水谷阿紀子

  • 鳥雲に入るスタンプで終わらせる

    小林一弓

  • コンサートへの日々ピアノ鳥雲に

    水晶文旦

  • 鳥雲に入る白ダウン洗濯へ

    三杏樹

  • 鳥雲に入る伐採の幹括られ

    夏野星一

  • 鳥雲に入る万物は蘇る

    京都さくら

  • 鳥雲に入る進学いざ本州へ

    寺尾向日葵

  • 校庭の小さな校舎鳥雲に

    原村冨田

  • 鳥雲に入る少年の日の鼓動

    案山子@いつき組広ブロ俳句部

  • 水に足跡残し鳥雲に入る

    佐藤澄子

  • 渾身の力分け合い鳥雲へ

    菊川寝ん猫

  • 遠き日にみちのく空に鳥雲よ

    山元ひかる

  • 学生寮鳥雲に入る窓辺の陽だまり

    瀬戸ゆらり

  • 光乗せ鳥雲に入る忌明け空

    後藤 もこと

  • 鳥雲に入る遊ぶ子等家路かな

    古寺 憲子

  • 晴ればれと鳥雲に入るビルの間に

    京女

  • 鳥雲に霊柩車去ぬ君が去ぬ

    蝦夷野ごうがしゃ

  • 信玄公の軍扇や鳥雲に入る

    延邨佳直

  • 鳥雲に入るや宿まであと二キロ

    侍真満陽陰

  • 鳥雲に入るや見舞いの母遅し

    海風ももみ

  • 戦果て恋ふらむ鳥は雲に入り

    山本明爽

  • 釣り糸たれおにぎり食らふ鳥雲に

    喜楽里 恵

  • 鳥雲に消失点のありどころ

    紗千子

  • 鴨川のせせらぎや鳥雲に入る

    岩元凡空

  • 鳥雲に花ほころびてスキップし

    月下美人

  • 鳴き声のデクレッシェンドよ鳥雲に

    渥美一弥

  • 書を開きわずか数分鳥雲に

    金子恵

  • 介護決め鳥雲に入る未知の旅

    坂上滝

  • ぐし縫ひの最後の留めが鳥雲に

    小夏

  • 気をつけて鳥雲に入る空の路

    桜桃

  • 皺深きたなごころ鳥雲に入る

    沖 若永

  • 鳥雲に入るみるみる間点になる

    漆崎 明

  • 車椅子重き坂道鳥雲に

    笹倉沙希

  • 子は街に鳥雲に入る頬に風

    秋野萱

  • 鳥雲に入る二人だけの乾杯

    加藤直瑶

  • 鳥雲に入る郷の山尖りけり

    阿部晴子

  • 鳥雲に入る君のいない助手席

    横須賀うらが

  • 無辜に生く嘘秘密鳥雲に入る

    山野井隆司

  • ラブレット鳥雲に入る血がふわり

    佐々木寿寿眼

  • 鳥雲に面会の日のキャッチボール

    勝本熊童子

  • 鳥雲に入る庭先の三輪車

    海月のあさ

  • 鳥雲に時刻表見て時計見て

    慈夢りん

  • 振り向かぬ鳥雲に入る凛として

    磯貝あさり

  • 鳥雲に入る北国は赤い空

    松尾なおゆき

  • 鳥雲に入るや中飛車響く指

    小室雅俊

  • 絵手紙展終わりて鳥雲に入る

    菜予実

  • 鳥雲に音の花舞い陽微笑む

    春風京桜

  • 鳥雲に仕事忘れて一意眺める

    行雨流水

  • 鳥雲にストレスチェックのストレス

    郷舞道

  • 鳥雲に無邪気の集う棺前

    樹木 のんのん

  • 鳥雲に入りボロ靴の紐結わん

    此詩 いちじく

  • 鳥雲に入り募金を赤十字へ

    彩明

  • 往かざるか幾往復や鳥雲に

    森島蓮根

  • ユーラシアのなほ遠く鳥雲に入る

    河地草芝

  • 鳥雲にインダス文字は未解読

    九重かずら

  • 影踏みは暗くなるまで鳥雲に入る

    小園夢子

  • ラテン聴く暮れの眩しさ鳥雲に

    森野翔

  • 座してなほ遠き螺髪や鳥雲に

    三日月なな子

  • 雲入る鳥よ私はまた嘘をつく

    清松藍

  • 親風を切りて子の鳥雲に入る

    山田季聴

  • 海の色俄かに変わる鳥雲に

    月奈利

  • 鳥雲に入る憂鬱の時来たる

    慶華

  • 鳥雲に入る孫送り紅茶飲む

    三毛保知

  • カプチーノ放る角糖鳥雲に

    緒兎介子

  • 鳥雲に夕餉の支度まで余白

    松元春苑

  • 鳥雲に入る窓を見て酔いしれる

    栗原智那

  • 鳥雲に入るや夕さり月経と

    小向井まつり

  • 鳥雲に入る持たせすぎた惣菜

    小野朱海

  • 早朝に叔母の訃音や鳥雲に

    磯野ひよどり

  • 鳥雲に里に寝落ちをしたるかな

    章@ノエル

  • 五基の風車回して鳥雲に入る

    松本ぐれみん

  • 会いに行く鳥雲に入る命ゆえ

    市川京

  • 「母さん」が「おふくろ」へ鳥雲に入る

    神ヤ飛ビ魚

  • 鳥雲に入る絆創膏剥ぐ掏摸

    三隅 涙

  • 故里の友遠く鳥雲に入る

    案山子の鹿か

  • 式日の外泊許可鳥雲に入る

    佐々木四郎

  • 鳥雲に入るギターの調べ重なりて

    岡孝秀

  • 庭は蕾三つ四つ鳥雲に入る

    星海

  • 花びらの散りし旅立ち鳥雲に

    小野陽笑

  • 鳥雲に朝白々と鋤を研ぐ

    山口 笑骨

  • 書き置きにライン待つ指鳥雲に入る

    佐藤やよい

  • 鳥雲に死んじまったあいつの目

    山川 一露

  • やはらかに曇天縫ふて鳥雲に

    鵜飼ままり

  • タッパーの母の味噌汁鳥雲に

    花星壱和

  • 火葬待つ心の置き場鳥雲に

    午睡眼鏡

  • 父母の杣の住まいや鳥雲に

    熊本与志朗

  • 鳥雲に入りて瞬く間に天知

    久水

  • 鳥雲に入るバーゲンで買った服

    神津草茶

  • 曙杉母めくや鳥雲に入る

    山口絢子

  • 赤本は役目終え鳥雲に入る

    小迫さこ

  • 鳥雲に句集三冊目標に

    吉河好

  • ドアスコープの夫鳥雲に入る

    清桜人

  • 鳥多く鳥雲に入る鳥の陰

    残心

  • 遠き島とり雲に入る淡き影

    景清華

  • 鳥雲に迷い鯨は重り付け

    春蘭素心

  • 売物件の実家鳥雲に入る

    新城 三九

  • 鳥雲に吾子は戦地に明日もどる

    笑姫天臼

  • 地と空を愛撫し鳥は雲に入る

    松田あひる

  • 鳥雲に入る吾子の自転車手を離し

    下田あらた

  • 手を繋ぐ坂道や鳥雲に入る

    彩香

  • 跳箱へ必死の助走鳥雲へ

    紅さやか

  • 鳥雲に入るや異動の営業マン

    姉あね猫

  • 鳥雲に地図持たぬ旅俺ひとり

    磯野海苔男

  • 子を残し鳥雲に入る帰途寂し

    海堂一花

  • 校了の珈琲沁みて鳥雲に

    紗凡

  • 鳥雲に入る亡き母と同い歳

    坂本羊雲

  • 鳥雲に入る窓前の素のピエロ

    三緒破小

  • 告白の涙とボタン鳥雲に

    森野モコ

  • 鳥雲に入りや抜けない郷訛り

    越後縮緬

  • 震災や鳥雲に入る十二年

    古川 一光

  • 鳥雲に具は賽の目の郷土汁

    森初音

  • ビルのクレーン撤去鳥雲に入る

    花岡貝鈴

  • 知らせなき十三回忌鳥雲に

    山口雪絵

  • 次節へと鳥雲に入る幸を追う

    午 勢至

  • 鳥雲に居間のピアノの音の絶え

    山口隠元

  • 鳥雲に入る若き日の同僚ら

    山歩き

  • 鳥雲にケンパしながら帰る道

    山口ひろりん

  • 鳥雲に入る富士山はどっかりと

    志古女

  • 鳥雲に入る未だ知床の海

    佐伯仙明

  • 芝野行く蒼穹淡く鳥雲に

    小川織音

  • 鳥雲に入りて見ゆる謎気球

    松山プネウマ

  • 鳥雲に入るクラリネットのフォルテシモ

    鷺沼くぬぎ

  • 鳥雲に入る三行だけの引継書

    磯むつみ

  • 鳥雲にトランクひとつ転がして

    伊猪山

  • 鳥雲に入る水面寂しき羽ひとつ

    宮澤博

  • 鳥雲に入るや掲示板の辞令

    西陣太郎

  • たくましや鳥雲に入る空の旅

    井上教

  • 鳥雲に玄界灘は波高し

    十四志

  • 鳥雲に窓を開けたら陽の光

    鯉太郎10歳

  • 鳥雲に入る子守唄はイ短調

    高田ちぐさ

  • 鳥雲や孫の指さす空を行く

    阿部微風

  • ミサイル来人は静寂に鳥雲に

    灰田兵庫

  • 鳥雲に入る更年期と戦う

    弘月令五

  • 兄遺しメール保存し鳥雲に入る

    高本蒼岑

  • 羅針盤鳥雲に入り矢のように

    高木ひーちゃん

  • 鳥雲に結局何もいわぬまま

    今林快波

  • 耳朶残る婚家の家訓鳥雲に

    佐藤夏みかん

  • 鳥雲に虚しく響く五時の鐘

    佐藤大樹

  • 聲残し鳥雲に入る造成地

    細野めろん

  • 少年の日のサッカー日記鳥雲に

    坂本 節子

  • 鳥雲に鬼貫も見しこやの池

    坂本安居

  • 時過ごし鳥雲に入る恋不如意

    作作

  • 沼に面影のこし鳥雲に行く

    山桜昌子

  • 鳥雲に入る俳友の変声期

    山彦おーちゃん

  • 朝の日に鳥雲に行く湖面打つ

    散歩雲

  • 鳥雲に入り好物並ぶ膳

    四王司

  • 鳥雲に娘は都会のニ十階

    紫月歪丸

  • 背負う子の指先を鳥雲に入る

    寺ゆた

  • 鳥雲に入るや傷痕そつと舐め

    時小町

  • 穏やかに笑みて母逝く鳥雲に

    柴田絵里奈

  • 鳥雲に嗚呼ダモイ七十五年

    芝G

  • 先頭はAOIKE目指し鳥雲に

    手塚童好

  • エンターキーの文字薄れけり鳥雲に

    秋津穂 実

  • 鳥雲に入る頃私復職か

    春野びおら

  • 釣竿の浮き揺れて鳥雲に入る

    小鳥乃鈴音

  • 鳥雲に入りて山肌地を見せる

    小島純情

  • 襟を開け一息つけば鳥雲に入る

    小幡 宗滋

  • 鳥雲に入る昭和の歌密かに

    小柳ジョージ

  • 鳥雲に霞ヶ浦の凪にけり

    小林浦波

  • 「さん」付けで私を呼ぶ君鳥雲に

    今井もと葉

  • 鳥雲に子らにはここは故郷なり

    卯波まり

  • 鳥雲に入る空私は漕ぐペダル

    三輪真

  • 鳥雲に入るおまもりは小枝のみ

    讃岐田打桜

  • 鳥雲に入る脊振嶺の落暉かな

    水城みずき

  • 鳥雲に入る飛べぬ一羽の声よ

    久衛

  • スニーカー赤を選んで鳥雲に

    蛍草飛田

  • 今日までの学割定期鳥雲に

    鯨之(鯨野改め)

  • 新道に切り裂かる田や鳥雲に

    空 ひろ

  • 鳥雲に布団の四隅朝に置き

    江沢京子

  • 今日のこと忘るる母よ鳥雲に

    月野うさぎ

  • 母五回同じ話や鳥雲に

    高石蓬莱

  • 大空を鳥雲に入る海は凪

    球子

  • 茜空鳥雲に入り池黙る

    小林乏硯

  • ぬかるみを爪立ち歩く鳥雲に入る

    佐保 羽美

  • 北窓を過る隻影鳥雲に

    西山哲彦

  • 鳥雲に入るY字路のまた明日

    菜活

  • 鳥雲に入りて真白き手向け花

    松あかり

  • 鳥雲に入り山稜は無彩色

    岡 里詩

  • 鳥雲に採用通知けふ届く

    紅三季

  • 鳥雲に入る北向きの部屋返す

    清瀬ハイジ

  • 息休め紫煙の彼方鳥雲に

    羽柳武助

  • 鳥雲に入り子等の声日暮れまで

    山野 のりこ

  • 渾身のステージで鳥雲に入る

    梶原 珊瑚霧

  • 鳥雲に入りてイムジン河暮光

    近江菫花

  • 鳥雲に羽数調査の子等の息

    坂 由美乃

  • 鳥雲に入る二つ目の角の空

    井上たとぅや

  • 鳥雲にバスは渦潮超えました

    玖良咲

  • 追い追われ鳥雲に入る真昼かな

    佐伯良吉

  • 鳥雲に入る子を授かる母になる

    上村 いま

  • 鳥雲に入る十四行詩の律のごと

    高根柚子

  • 鳥雲に入りて新幹線通過

    志きの香凛

  • 鳥雲に入る誘えと独り言

    織 紫子

  • 色褪せた形見の帯や鳥雲に

    坂田雪華

  • 未来図の現在地問ふ鳥雲に

    神酒猫

  • 鳥雲に光のカーテン射してをり

    河 孝

  • ホーンの余韻嫋々鳥雲に入る

    遠藤 千草

  • 先頭の入れ替わりつつ鳥雲に

    高橋せり花

  • 鳥雲にそれを言えば嘘になる

    崇拝

  • 鳥雲に入りて『思い出のアルバム』

    秋葉春風

  • 帰り道鳥雲に入る空見上げ

    稲城蒼海

  • 鳥雲に入る朝刊の一ページ

    鴨の里

  • 鳥雲に食す野菜の土づくり

    京 このん

  • 鳥雲に入る我にもありし黄金期

    根なし草

  • 学舎は跡形もなし鳥雲に入る

    笹原あゆみ

  • 就活のゴール見えず鳥雲に入る

    加藤恋入

  • 鳥雲に入りて朝靄走る吾子

    橘 春香子

  • 鳥雲に三台続く消防車

    加藤みか

  • 鳥雲に入る絵手紙は引出へ

    沼沢さとみ

  • 鳥雲に入るや冨士川のぞむ墓地

    市川こけもも

  • 一声や鳥雲に入り一回り

    遠藤倫

  • 老後の麻雀鳥雲に入る

    久木 諷

  • 鳥雲に家路をいそぐ夜勤明け

    宍戸もくれん

  • 鳥雲に入るや黒きリボンの父

    栗花落カナヲ

  • 鳥雲に入る独房の狭き窓

    佐野松智之丞

  • 天性の即位技術や鳥雲に入る

  • 恩師への詫び状鳥雲に入る

    小野寺 余伴

  • 鳥雲に青き表紙のパスポート

    山根祐子

  • 鳥雲に「夫に逢ったらよろしくね」

    伊代ちゃんの娘2

  • 鳥雲に入りて時計屋修理来る

    宮里 すみ子

  • 夢かうつつかSDGs鳥雲に入る

    奥野恕宣

  • 鳥雲に入りて丸き地球かな

    花亭五味

  • 仲らいは断ち難し鳥雲に入る

    吉岡ポチ

  • 鳥雲に眼はクレーターに吸い込まれ

    海硝子

  • ポップコーン取り合う間にも鳥雲に

    杉浦貴子

  • 鳥雲に入り片付ける母の服

    小花風美子

  • 一度きりのキャッチボール鳥雲に

    山治高

  • 鳥雲に入るきっと助けは来る

    縞子勾苑

  • フルスイング後もらい泣き鳥雲に入る

    華生華名

  • 鳥雲にローファーの擦れ歪みたる

    一寸雄町

  • 鳥雲に入る一人遊びの男の子

    清正

  • 右袖に毛玉残して鳥雲に入る

    森下 紙魚

  • 広がりし畑あり鳥雲に入る

    広島立葵

  • 鳥雲に入るかたわらに靴卸す

    正善

  • 鳥雲に入るわれは此処を先途と

    水引草

  • おはようと鳥雲に入る通学路

    岡 草紅葉

  • 鳥雲に入る飛翔体海に落つ

    秋扇

  • 群がりて鳥雲に入る田は白し

    裾野51

  • ひび割れの手をかざしをり鳥雲に

    後藤方丈

  • 行く君の鳥雲に入る背筋伸び

    音山楽代

  • 待ち合わせ遅すぎて鳥雲に入る

    山蔦かえで

  • 茜空ランウェイのごと鳥雲に入る

    山路ゆか

  • 鳥雲に入る去りぎわ死思わせ

    伊藤足

  • 鳥雲に入りていま上京のベル

    神宮寺るい

  • 群れを成し鳥雲に入る和紙の里

    新一歩

  • 鳥雲に入る入所の伯母へ熱いお茶

    戸村友美

  • 鳥雲に入るもつっと襟合わせる

    黒玉子

  • 鳥雲に入る稜線の風緩り

    森里綾里

  • 鳥雲に入る欄干の冷たさよ

    小野小マーチ

  • 鳥雲に入りて定年後の職場

    鬼塚樹童

  • 青み増す水の面鳥雲に入る

    今琳

  • 鳥雲に入る水は円筒分水に

    安芸路 虎魚

  • 鳥雲に一輪の花窓の内

    茜咲

  • 荒波や鳥雲に入る背すじのび

    松本なにわっこ

  • 鳥雲に入れど母よ逝くな逝くな

    王里かほる

  • 卵むく日曜日鳥雲に入る

    横ちゃん

  • 鳥雲に入りて流れる時間かな

    正雪

  • 鳥雲に入るや歓喜の逆上がり

    呉暮子

  • 物言わぬ子と二人鳥雲に入る

    虎の尾

  • 夜明け前弧を描きつつ鳥雲に

    水谷未佳

  • 鳥雲に入る骨つぼの小さきかな

    夏 しのぶ

  • 並ぶ目線鳥雲に入る6年生

    乗芹 空見

  • 鳥雲に入る恋人の置手紙

    阿波の安藝

  • 鳥雲に入るや友の手指輪なく

    十津川ポロ

  • 鳥雲や帰らぬと泣く吾子5才

    春水ちえ蔵

  • ぼっちの遺品整理鳥雲に入る

    遠きいち

  • 鳥雲に入る実家の後片付け

    仁成

  • 数えてはまた次の列鳥雲に

    伊予の大督寺

  • 飛鳥京から今へ鳥雲に入る

    四葉の苦労婆

  • 貝塚に暮らしの匂い鳥雲に

    季々諧々

  • 鳥雲に入るややハゲた作業服

    生田久孫子

  • ポスターの少しの破れ鳥雲に

    芥茶古美

  • 夫の認知症進む鳥雲に入る

    三家端

  • 通院も今日で終了鳥雲に

    花咲めだ香

  • 若き死や恋文届け鳥雲に入る

    森の水車

  • 鳥雲に入るを葬列より眺む

    金子あや女

  • 木のかをり鳥雲に入る祖父の棺

    西浦貴浩

  • 鳥雲に入る彦根城の天守越え

    岡崎梗舟

  • 老囚の杖突く音や鳥雲に

    小島やよひ

  • 鳥雲に生家の写真はこれっきり

    山田はち

  • 出水野に一鳴きし鳥雲に入る

    甘蕉

  • 赤ん坊立つぞ立つぞぞ鳥雲に

    玉泉

  • 辻占や吉と祈りて鳥雲に

    小田 凛空

  • 鳥雲に入るとうに心放ちけり

    夏空なみ

  • 鳥雲に渡しそびれたチョコレート

    今井モコ

  • 鳥雲に入りてスケッチ出来上がる

    今井佳香

  • とうちゃんがおやじに変わる鳥雲に

    杉崎拙訓

  • 岸壁に数多のテープ鳥雲に

    出島 蘭

  • 鳥雲に入る泥はね跡の体操着

    羽加羽生

  • 鳥雲に今朝の静けさ無窮へと

    原貼女

  • 鳥雲に何が不足か我が国土

    城山英

  • 鳥雲に入るを追いたる連写音

    蝦夷やなぎ

  • 鳥雲に入る背負う悔いを解き放ち

    下村ヒジリ

  • 鳥雲に入る机から古切手

    松本厚史

  • つーと飛びると留まり鳥雲に入る

    苅桜守

  • 鳥雲に入る国境の山疾く越えよ

    衣笠 野波

  • 鳥雲に入るや異郷の無事祈り

    咲間元文

  • 実家のピアノ売る日鳥雲に入る

    真咲よしの

  • 鳥雲に入る無常なる半直線

    黒白弦

  • 鳥雲に入る山の端に夕日受け

    春の新々

  • 寄せ書きの文字はみ出すや鳥雲に

    山姥和

  • 鳥雲に入るメトロノームはラルゴ

    永井春蘭

  • 水の中覗くごと鳥雲に入る

    綾野つむぎ

  • 晴れ着決め姪と歩めば鳥雲に

    葵 きよみ

  • 北浦の鳥雲に入る曳帆船

    清瀬潤筆

  • 学帽を投げ投げ上げて鳥雲に

    塾志

  • 屋根張替え修理済む鳥雲に入る

    久世越仙

  • 鳥雲に入るや明日は退院日

    高橋ひろみこ

  • 鳥雲に入る学生の集う駅

    傘子

  • 鳥雲に入る退職願の書き損じ

    紫檀豆蔵

  • 間違い探しして待ちあぐむ鳥雲に

    丸子あさひ

  • 制服の採寸終えり鳥雲に入る

    西行葉牡丹

  • 鳥雲に入りて居残り練習中

    井上遊雲

  • 鳥雲へ遅れる一羽の慌て飛ぶ

    小手毬

  • 皺多き手かざせば鳥雲に入る

    小原かおる

  • 旋風土巻き上げて鳥雲に

    七国独楽男

  • 七回忌鳥雲に入る主人かな

    愛媛アッキー

  • 鳥雲に一人になりてひとり鍋

    荒井まあたん

  • ながむばかり鳥雲に入る子らの背を

    元梨 有

  • 面影の鳥雲にいる汀かな

    松本マンボウ

  • 風に乗り鳥雲に入る人は老い

    上原まり

  • 鳥雲に入る月曜の厭世観

    鶏胸肉太郎

  • 鳥雲に入る前任地迷い無し

    獲星勇心

  • 鳥雲に許してあげる夫の嘘

    笠谷タカコ

  • 鳥雲に入る沼の喧騒は消え

    深山鳴兎 

  • 断捨離し目的地向け鳥雲に

    小塚ちか丸

  • 鳥雲に入る「早春賦」くちずさむ

    清澄麻子

  • 鳥雲に鳥の目で見る宿場町

    周防の鼠

  • 鳥雲に入る校歌練習流る

    小 日音

  • 鳥雲に入る校庭にショベルカー

    出楽久眞

  • 鳥雲に我は母娘でデパートに

    松原八千

  • 鳥雲に入る白いシーツをピンと干す

    佐藤けい

  • 鳥雲にいる千五百秋ここでまつ

    松浦ののふく

  • パン焼ける香りして鳥雲に入る

    松川 里甫

  • 鳥雲に入る彼方へと祈る鐘

    上山凡仁

  • 鳥雲に入るや埠頭の飛行船

    上野 鈴女

  • 鳥雲に煌めく赤いランドセル

    新山晶花

  • 声明は嫋々として鳥雲に入る

    森 毬子

  • 賑やかに法事終え鳥雲に入る

    森下真棹

  • 鳥雲に入りて本日出勤す

    深空汐音

  • ハングルや鳥雲に入る日本海

    水戸定家

  • 鳥雲に入る幼さは幻聴だ

    水桜

  • 鳥雲に入る後るるは無音なり

    水無瀬りりー

  • 鳥雲に入る母は記憶を風にのせ

    水野 寿香

  • 鳥雲にお気をつけてとバックミラー

    数景三水

  • 鳥雲に入る駅弁は崎陽軒

    杉沢藍

  • 鳥雲に入る婚姻届出す

    瀬戸 岬

  • 鳥雲に入る教え子は大阪に

    星美鳥

  • 予備校の願書へサイン鳥雲に

    晴菜ひろ

  • 古里はバスの終点鳥雲に

    生駒 遊

  • 子育ての終わることなし鳥雲に

    生田萩の

  • 四国路でにわか俳人鳥雲に

    西原 煌舟

  • 鳥雲に顔を見せ合い歩き出そう

    工藤ほたる

  • リフォームの足場撤去や鳥雲に

    春野鈴菜

  • 鳥雲に入る学生バイトの長休み

    山田 梯子

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