俳句ポスト365 ロゴ

初級者結果発表

2023年4月20日週の兼題

麦の秋

【曜日ごとに結果を公開中】

【入選】

アーカイブに掲載決定!


火曜日、水曜日、木曜日、と入選句を発表します。作品検索での検索も可能です。

入選句の評価は火、水、木ともに同じランクです。順不同での掲載です。


初級者用投句欄は、俳句の基本的なルールや表記など、基礎をかためたい方におすすめな投句欄です。金曜日「優秀句」の俳句は初級者コース卒業の目安です。もちろん「まだ心配」という方は、初級者コースへの投句継続もOK です。


☆こんな方にオススメ☆

・初めての1句を作った。

・どの句がいいか分からない。

・俳句を初めたけれど、まだ自信がない。

・何回か投句したけれど、なかなか選に残ることができない。


投句は何度でもできますが、自選も学びの一つです。選者からのコメントをヒントに、「自選」のための知識を集めましょう。「多作多捨」の精神で、自分の作った俳句を見直し投句する句を選んでみてください。

  • 夕日影ぬけて上州麦の秋

    秋葉 翠

  • 麦の秋ポロンポロンとピアノかな

    卯之町空

  • 麦の秋今日といふ金色の粒

    清 桜人

  • 制服の裾おろしをり麦の秋

    侍真満陽陰

  • 麦秋の乾きに宿る記憶かな

    小林万花

  • 麦の秋時計代りの汽車の音

    三日月なな子

  • 麦の秋友と会う気持ちは十五

    神戸 美優

  • 顔あげて一歩踏み出す麦の秋

    春川花空

  • 麦の秋火災報知器鳴り止まぬ

    吉岡幸一

  • 雨上がり颯爽と走る麦の秋

    古都酔仙

  • 麦秋の回送バスに拾われて

    花蜜伊ゆ

  • 鎌洗う雲のあかねに麦の秋

    上原まり

  • 麦の秋里から届く地蔵味噌

    児玉すず子

  • 読みかけの賢治の童話麦の秋

    高橋ひろみこ

  • 麦の秋雀眺めてバスを待つ

    高田コブシ

  • 野菜スープことこと煮る麦の秋

    讃岐田打桜

  • 麦秋や木立の間から瀬戸の海

    出口並木

  • 麦の秋引退試合もスタンド

    弘月令五

  • こうこうと牛舎の灯り麦の秋

    瀬戸内しずか

  • 麦の秋幼馴染みと古希の旅

    森里綾里

  • キャンバスの半分は空麦の秋

    松本ひとみん

  • 麦の秋陽は真上からのしかかる

    家古谷 硯翠

  • 口笛はアメイジンググレイス麦の秋

    鯨尺

  • 庭先に若鳩遊ぶ麦の秋

    詠野孔球

  • むぎのあきかすてらやいてぐりとぐら

    小田嶋隅雀

  • 麦の秋風を友にて踊ってる

    漆崎 明

  • 旅先の夕餉のうまし麦の秋

    月野ひとみ

  • 築地塀連なる里や麦の秋

    小田毬藻

  • 真摯なるおもちゃの医者や麦の秋

    三富みつ葉

  • 洗濯の二キロ増えたる麦の秋

    三上 栞

  • 走りきた幼子抱く麦の秋

    元梨 有

  • 麦秋やアコギ爪弾く指に土

    青那 音

  • 「燦燦」の高音響け麦の秋

    永山シャンシャン

  • 豆腐屋の笛響くかな麦の秋

    雲井草舟

  • 初農業体験会麦の秋

    紫檀豆蔵

  • 麦の秋運転下手な友と行く

    松井 檸檬

  • 麦秋ヘのシンフォニー遺影とふたり

    月最中 松本

  • 麦の秋青色の屋根とほく照り

    佐藤のばな

  • 麦秋や煎餅布団はねのける

    清水猿虎

  • 泣きやまぬ吾子の手を引く麦の秋

    賀茂ももか

  • 地産地消のぞむ果てしない麦の秋

    青い手まっちゃん

  • 麦の秋妻と眺むる家族葬

    塾志

  • はち切れる嫁御の乳房麦の秋

    岸 れん

  • 麦の秋グラウンド走る息は光へ

    青風ヨシユキ

  • 古民家の戸口の広し麦の秋

    緩木あんず

  • つかえつつ復習うオラショや麦の秋

    空地ヶ有

  • 五分刈りの野球少年麦の秋

    小園夢子

  • 自転車のミラーを磨き麦の秋

    今井佳香

  • セスナ機の背受け止めたり麦の秋

    寺ゆた

  • 麦の秋風はらむシャツ一枚で

    夏目あかり

  • 初めての洋書読み終え麦の秋

    浦野米花瑠

  • 麦秋や焦がしバターの熱視線

    上野麻酔

  • 麦の秋禍を横に置き友と茶話

    月見里ふく

  • 君来ずに駆け込むベルや麦の秋

    空野朔月

  • 麦秋やずんずん迫る犬の息

    十津川ポロ

  • 合宿の夜の恋バナ麦の秋

    山吹 光

  • 麦の秋散歩時間がのびていく

    春風京桜

  • 甲子園揺れる声援麦の秋

    佐藤誠溢

  • 麦の秋少年たちは丘の上

    佐野聖光

  • 麦秋や十のらふそく吹き消さむ

    菅野まこ

  • 麦秋の夜空の青きスピカかな

    桜ことり

  • 四年ぶり帰郷の町や麦の秋

    真咲よしの

  • 祝い酒宝児生まるる麦の秋

    松本光由

  • 窓全開新車の風や麦の秋

    羽加羽生

  • 麦の秋鳴門のモネの風の庭

    水晶兎

  • 麦の秋仕送り仕送り仕送り

    小林一弓

  • 麦の秋遍路ころがし和む時

    群馬爽走

  • セールスを躱す三十路の麦の秋

    手島オルカ

  • 麦の秋風に任せて魚泳ぐ

    影夢者亜

  • 麦秋やB面ばかり聴く夕べ

    高山玲徹楚々

  • 麦の秋はちみつ色の風の道

    小野陽笑

  • 麦の秋微笑む兄の先に孫

    新城 三九

  • 故郷はどこにあるかと麦の秋

    青玄

  • ビルオクの小さき故郷や麦の秋

    若狭

  • 愛称で呼ばるる猿や麦の秋

    加田紗智

  • 麦秋や遠くなりゆく杖の鈴

    三毛山タマ子

  • 麦秋やどれだけ触れた5円玉

    松瀬章章

  • 今どきはドローン飛び交う麦の秋

    裾野51

  • 麦秋や置き去りのサッカーボール

    岡崎梗舟

  • 麦秋やねがう声出し笑え君

    山野 音

  • 放課後やバケツ観察麦の秋

    芝野ふぁみ

  • 麦の秋2センチへった書きかたえんぴつ

    笑田まき

  • 予想紙とパンを片手の麦の秋

    一条春枕

  • 麦の秋朝活励むバズカット

    春日藤花

  • 麦の秋イーゼルかつぐ画学生

    工藤遊子

  • 最終のバスは四時台麦の秋

    高田多寡太

  • 麦の秋来る当てのない便り待つ

    桑畑冬猫

  • 麦の秋風が連れ来る来迎図

    光顕

  • マラケシュの風南南東麦の秋

    上田 薫

  • 麦の秋朝日を浴びて強く立つ

    星宮雨霧

  • 麦の秋翼の下に見ゆる海

    一歩千金

  • 麦秋や隊列為してバイクアリ

    佐藤俊

  • 裾真直ぐ子らで満つ道麦の秋

    桜よし榮

  • 二日酔いタトゥーを包む麦の秋

    水戸定家

  • 麦秋や普自二と免許手にふわり

    山月 無辺

  • 麦の秋音消えにけり母の笑み

    上村縷々

  • 麦の秋自転車こいで歯科医院

    青空小鳥

  • 実りゆく恋を祝うは麦の秋

    遠藤理真萌

  • 讃岐地の三白ひとつ麦の秋

    康寿

  • 朝礼の生徒減りたり麦の秋

    森の水車

  • 麦の秋心の中には恋のから

    糸巻蚕

  • 串カツとナカのおかわり麦の秋

    秋扇

  • 麦秋や友の見舞いに東京へ

    佐藤香子

  • ランドセル肩にずしりと麦の秋

    花弘

  • 吊り革の揺れは単調麦の秋

    神宮寺るい

  • 遠い日に籠を編んだね麦の秋

    春野桜草

  • 麦秋や重箱持つ子得意顔

    海風ももみ

  • 制服で走る天女よ麦の秋

    黒瀬三保緑

  • 麦秋や神隠しなるかくれんぼ

    外町よしのり

  • 麦の秋友の子はもう幼稚園

    郷角 四葉

  • 蒟蒻を茶碗で千切る麦の秋

    永井うた女

  • 理不尽にグーパンチして麦の秋

    王里かほる

  • 麦秋や退部届の印清か

    西森笙

  • 麦秋や孫十人の翁逝く

    寒城 隆

  • 麦の秋「はだしのゲン」のプロローグ

    久志fromJAPAN

  • 麦秋に家出誓えば里の風

    加藤水玉

  • 青空に自問自答の麦の秋

    小春風 幸

  • 捨てネコをナイショで囲う麦の秋

    新井ハニワ

  • 麦秋や知命の衆の運命線

    郷舞道

  • 孫来れば布団行列麦の秋

    渋谷桐峰

  • 一輪車ついに乗れたる麦の秋

    山口隠元

  • 麦の秋よぎる鳥影真黒なり

    笠谷タカコ

  • 越えてくる子供らの声麦の秋

    佐藤澄子

  • 麦の秋ラフマニノフの鐘ひびく

    森器

  • 麦の秋異国の君の揺れる髪

    生田 大五郎

  • 麦の秋弾ける声や部活動

    遠きいち

  • テーブルに年金だより麦の秋

    横須賀うらが

  • 口笛が風にかすれて麦の秋

    小田緑萌

  • 月面の地下は賑やか麦の秋

    青い空加納

  • 醜聞で済まない話麦の秋

    夏埜さゆり女

  • 麦秋や娘の式の靴磨く

    薩克期風

  • 白き虎無念の里にも麦の秋

    高橋昂昉

  • みどりがめ卵産みけり麦の秋

    山姥和

  • 靴下も慣れて色づく麦の秋

    曲遊ふくげ

  • 耳遠き夫と暮らすや麦の秋

    坂田雪華

  • 白き山は白き乳房麦の秋

    芝G

  • 麦秋や食べるよろこび空あおぐ

    青木みかん

  • 麦秋や梁を黒々お竃突さん

    広ブロ&新蕎麦 摂田屋酵道

  • 麦の秋孫が泊まりに来るそうな

    水引草

  • 安曇野の山輝ける麦の秋

    岩岳太郎

  • 麦の秋風に吹かれて橋の上

    佐藤夏みかんの亭主

  • 麦秋や山羊に餌やる三姉弟

    松花遊子

  • 麦の秋スマホがてらす妻の顔

    崇拝

  • 未払いの給食費納む麦の秋

    高石蓬莱

  • 麦の秋地蔵と語り野菊の碑

    酔丑

  • 帰っておいで麦秋を従えて

    三谷あいこ

  • オオタニの素振り千回麦の秋

    杉崎拙訓

  • 麦秋にミシン踏みたる妻の背よ

    小川英坊

  • 麦の秋通るミサイル影黒く

    山辺道児

  • 麦の秋戯れ合う声も黄金色

    神谷 史記

  • 枕木も肥えさうな陽や麦の秋

    水取 象

  • かわらずや山も小川も麦秋も

    山桜昌子

  • 巡り来る吾の生まれし麦の秋

    岡崎藍

  • きみの背が少し勝ったね麦の秋

    清名

  • 麦秋や嫁ぎし町の住み心地

    季々諧々

  • 麦の秋予定日間近の彩雲

    玖良咲

  • コロナ明けホテルでコーヒー麦の秋

    丸山耄碌爺

  • 背を伸ばし集う童も麦の秋

    権田童よしこ

  • 麦の秋乳たりて吾子すやすやと

    松和み

  • 大陸を走り続けて麦の秋

    三笠木 草

  • 終わりなき夢のさざなみ麦の秋

    井上れんげ

  • 麦の秋尻ポケットにスキットル

    西山哲彦

  • 麦の秋寝ころがる君の匂ひかな

    加藤直瑶

  • 麦の秋揺れ泳ぎてや川の鯉

    新一歩

  • 麦の秋ズボンだぶつく退院日

    佐倉英華 

  • 麦秋や校庭の匂い持ち帰る

    乗芹 空見

  • 麦秋の鳩枝くわえ青空へ

    河一子

  • 煮卵の味付けに似て麦の秋

    高橋空魚

  • 徒歩圏の再発見や麦の秋

    上野 鈴女

  • 犬たちと信号待ちて麦の秋

    河島はるちゃん

  • 暁に色とりもどす麦の秋

    吉田行朋

  • 荒天にヘッドロックの麦の秋

    笹原あゆみ

  • ママチャリのホイール光る麦の秋

    小野小マーチ

  • 麦の秋鎌倉に続くこのみちは

    春日野 次郎

  • 俄かハイポニストだもの麦の秋

    三角山子

  • 放課後に子らの足音麦の秋

    銀将

  • 麦秋うごめく畠駆け出づ犬

    照三平六

  • 麦の秋ポプラの巨木もう間近

    岡 由紀阿希

  • 麦の秋君を隠してしまふ風

    岩清水 彩香

  • 封切館シニア割引き麦の秋

    渓翠

  • 駆ける甥必死に併走麦の秋

    鹿哲里

  • あぜ道を地下足袋履いて麦の秋

    華花開く

  • 麦の秋スクラム怖いデビュー戦

    梶原 珊瑚霧

  • 麦秋の真つただ中の鎮守森

    小林土璃

  • コロナ明け笑顔に映える麦の秋

    西胡瓜

  • 麦秋のチェアーセロ弾きの眠り

    花亭五味

  • 麦の秋古本並ぶ市民祭

    山野 のりこ

  • 麦の秋倒れてもなお立ち上がれ

    水晶文旦

  • 不実なる雲の行方や麦の秋

    朱久瑠

  • 生あたたかい風麦の秋きたる

    夏海 凛

  • 麦の秋同好会の初コンパ

    星ガラス

  • まぶしきは君の未来ぞ麦の秋

    希凛咲女

  • ラテ欄の週末情報麦の秋

    紅三季

  • 麦の秋ハシビロコウの思案顔

    胡桃ぼたん

  • 銭湯の帰路の乾杯麦の秋

    植田 三八

  • 麦秋の彼方に見舞う病舎かな

    坂本 節子

  • 麦秋や飛行機雲に思い乗せ

    松尾 パッション

  • 麦秋や太陽匂う波押され

    菊川寝ん猫

  • 学生の弾む会話に麦の秋

    小塚ちか丸

  • 大声で走りゆく子ら麦の秋

    青梅東子

  • 麦の秋缶蹴りの音響きけり

    鬼塚樹童

  • 空っぽの鳥籠寂し麦の秋

    西野綾乃

  • プリズムのまんなかに住む麦の秋

    井上たとぅや

  • 麦秋の吹風乗りて彼方行く

    輝雲彩

  • 麦の秋洗濯三度完了す

    森毬子

  • 皮旨き餃子食いたし麦の秋

    円錐角膜

  • 影ちぢみ時のびたるや麦の秋

    高野妙介

  • 眠剤の渇きぬけてく麦の秋

    宮井そら

  • 麦秋や献血跡の潔し

    銀座2丁目創次郎

  • 麦の秋渡良瀬川を目指し漕ぐ

    神田ピールリ

  • 麦秋や大谷さんのホームラン

    岸本 五月

  • 麦の秋リードをつけた猫闊歩

    森野栞

  • 麦の秋傘閉じたまま通り雨

    坂本 羊雲

  • 麦の秋ローマ水道矢のごとく

    響楽境

  • 麦の秋38年前の嘘

    井上まゆ

  • 百号のキャンバス立てる麦の秋

    生駒 遊

  • 幼子の飢えを癒すや麦の秋

    松本マンボウ

  • 空港の隣り合う町麦の秋

    柴田絵里奈

  • 麦の秋吾子の血となれ骨となれ

    在仏変人

  • 病棟に響くバラード麦の秋

    花星壱和

  • 駅弁の升目十六麦の秋

    佐藤志祐

  • 麦秋や湯葉煮を囲む父の喜寿

    神崎園子

  • 子の靴はマジックテープ麦の秋

    九重かずら

  • 朧げな硝煙の香麦の秋

    心想事成

  • 六十路来てまだ足掻くぞと麦の秋

    青嵐

  • また来たよ明治の駅舎麦の秋

    水浜義友

  • 麦の秋風にひらりと白い傘

    上四号庵

  • 農道をゆく園バスや麦の秋

    卯波まり

  • お茶漬けと小津安二郎麦の秋

    磯野ひよどり

  • 少年の声おとなびて麦の秋

    星みんみん

  • 麦秋を窓全開のディーゼルカー

    蝦夷やなぎ

  • 道の駅ちょつと立ち寄る麦の秋

    小島純情

  • 麦の秋夫の影追ふ鳴門は雨

    西原 煌舟

  • 尾根上のソラーパークに麦の秋

    三家端

  • 里守る卒寿の兄や麦の秋

    山元ひかる

  • 麦の秋鳶に唐揚げ攫わるる

    小原かおる

  • 麦秋や帰りたきかな故郷へ

    佐竹草流

  • 総会の議案は退任麦の秋

    一純。

  • 麦秋や初心者マーク走行中

    玉井令子

  • 麦の秋気持ち新たも慌し

    山太平

  • 店開きの列に参戦麦の秋

    小迫さこ

  • 麦の秋初瀬の寺のあまやどり

    鬼石 祥子

  • 雨合羽腰に巻き付け麦の秋

    岡孝秀

  • 麦の秋光る街道蕎麦湯きて

    吉河好

  • 麦秋や郷里に休む畑なし

    犬人間陽子

  • 麦秋へ網走刑務所の昼餉

    山口葵生

  • 山の息湖吹き渡る麦の秋

    吹田よしよし

  • 麦秋や波間に浮かぶ烏帽子岩

    写楽聖

  • 麦秋や介護帰省ははや二年

    松山女

  • Tシャツを奥から取り出す麦の秋

    山田陽世

  • たうたうと川のたいらや麦の秋

    黒猫はなこ

  • 朝飯の支度が聞こゆ麦の秋

    桜 萬山

  • 二列前フレアスカート麦の秋

    海波千留

  • スーツ捨て祖父と晩酌麦の秋

    衆土売尽

  • 柴犬の抜け毛フワフワ麦の秋

    晴矢

  • パレードや馬と姉っ子麦の秋

    桜華姫

  • 麦の秋吾子は七メートル歩く

    叶 真茶子

  • 初めての一人暮らしに麦の秋

    青木果林

  • 休んでは就職試験麦の秋

    茄子の花

  • ヘルメット白髪も隠す麦の秋

    古寺 憲子

  • 願はくは戦果つる空と麦秋

    恵みの雨

  • キリンジのろれつ甘やか麦の秋

    古賀鈴奈

  • 制服は初めての傷麦の秋

    円谷琢人

  • 夫待ちジェラート食べる麦の秋

    三毛保知

  • 麦秋や被災の鉄路復旧す

    住田 赤鈴

  • 麦の秋結んだ髪をカットして

    遠藤倫

  • 麦の秋歓声あげるグラウンド

    磯貝あさり

  • 亡母の手の細きを想う麦の秋

    一井かおり

  • 煙吐く汽車の来そうな麦の秋

    山岡千舟

  • 絆創膏丸めて剥がす麦の秋

    空車

  • 麦秋や数独解いて寝れぬ夜

    恒産恒心

  • 追う影も短くなりし麦の秋

    伊呂八 久宇

  • 国境の鉄条網や麦の秋

    右田 俊郎

  • 雨雲にはやる虫羽化麦の秋

    佐伯仙明

  • 板塀のニス真新し麦の秋

    岡 里詩

  • 太鼓なる神社に集う麦の秋

    秋まつり

  • 麦秋や文書に在る尖った夢

    丸子あさひ

  • 麦の秋周りは見るなヨーイドン

    青みどり

  • ファーストシューズいつ買おう麦の秋

    杉沢藍

  • 家を出て見ることもなし麦の秋

    小林弥生

  • 三輪車サドルの熱し麦の秋

    神谷理風

  • 留学を終えて荷ほどく麦の秋

    須藤 松栄

  • 麦秋にギター鳴らせば君の歌

    吉野 五福

  • 麦秋へペダルは軽くなりにけり

    咲間元文

  • 麦の秋歓声響く台所

    柴のぶちゃん

  • あと2冊資格勉強麦の秋

    欣喜雀躍

  • 助手席の睫毛の向こう麦の秋

    山彦おーちゃん

  • 麦の秋雲水さんは掃き掃除

    新田ダミアナ

  • 麦の秋何を成すべく生まれたか

    虎の尾

  • 麦の秋水車は今は使われぬ

    小林碧江

  • 麦の秋ラリーの音にまどろみて

    原田芝音

  • 農継がぬ息子は茶髪麦の秋

    寄り道

  • 職退いて聴講生となる麦の秋

    周防の鼠

  • 麦秋を迎えてわかる畔の道

    春風

  • 麦の秋あれもこれもと洗う朝

    影山 明日香

  • 風通るシャツを孕ませ麦の秋

    星のお爺ちゃま

  • 麦の秋家康騎馬武者行列

    小関啓明

  • シャツの帆を上げろ峠だ麦の秋

    高重安眠

  • 久方に逢う友若し麦の秋

    山乃 草花

  • 麦の秋ループして風と遊ぶ陽

    小 日音

  • 龍の子の戯れる風麦の秋

    紙谷杳子

  • 麦の秋稜線の端に妻いるのか

    横山ひろこ

  • 空に住むハナ駆けて来よ麦の秋

    慶華

  • 沈潜のオセロカチカチ麦の秋

    寺尾向日葵

  • 麦の秋古希のご褒美ひとり旅

    皐月 智

  • スクーター風の中とぶ麦の秋

    玉治美

  • 麦の秋十の瞳の分校場

    佐藤恒治

  • ハンドルを手の内で持つ麦の秋

    神宮くみち

  • 麦秋や戦メリの音の風来たる

    久保田睦花

  • 相方の待った?も清しき麦の秋

    松あかり

  • 麦秋や潮風かほるチェアリング

    研亭

  • 延命は御免と記す麦の秋

    佐藤夏みかん

  • 百年や北の大地に麦の秋

    亀くみ

  • 麦の秋夕空渡る金の雲

    菜園ベジタベル

  • 抜け道がさらに混んでる麦の秋

    山月

  • 麦の秋母に教わり編みしカゴ

    山﨑風花

  • 麦の秋八十路の思ひ数多あり

    市川風花

  • 麦の秋エビマヨ味の柿の種

    苅桜守

  • 麦秋や波にのまれる無人駅

    小埜たかし

  • 麦秋や河は光の紐の如

    古舘粋狂

  • 今日の日の畑への道麦の秋

    久衛

  • 自転車二台二人はどこに麦の秋

    小野寺 余伴

  • 黒板の日直の名や麦の秋

    夏 しのぶ

  • 運転手だけのバス行く麦の秋

    岡 草紅葉

  • ふるさとの山路辿れば麦の秋

    小林浦波

  • 亡き猫の膝に触れゆく麦の秋

    沼沢さとみ

  • 山畑の節折れ曲がり麦の秋

    笹野いと茶

  • 麦の秋消毒液しみまた跳ねる

    三杏樹

  • 麦の秋寝つけず過ごす旅行前

    嗣子孫々

  • 麦の秋オープンカーの重低音

    柑たちばな

  • 麦の秋引っ越し先の地方都市

    寺崎ひあしんす

  • 麦の秋卒寿の母とゴッホ展

    晴菜ひろ

  • 仏像の修理する娘ら麦の秋

    黒猫かずこ

  • 麦の秋腹掛けと笠風を切る

    山広裕果

  • 麦秋の1人の飯や干物焼く

    笹倉沙希

  • 飛び石を跳ね渡る子や麦の秋

    出島 蘭

  • 麦秋を上る列車や帰京の子

    高橋せり花

  • 麦の秋猫の毛おおらかにそよぐ

    玉水

  • 麦の秋地球まるごと笑ふ夢

    松元春苑

  • 襁褓干し乳与えたる麦の秋

    笠川香奈

  • 軽やかに自転車いくや麦の秋

    高田むべ女

  • 麦の秋今年は豊作祝杯だ

    清正

  • 麦の秋子を叱らぬよう外出す

    小平 奏

  • お日さまと地蔵見守る麦の秋

    笑み

  • 水飴の甘さの浮かぶ麦の秋

    山口 笑骨

  • 利根流域よザワザワッと麦の秋

    花岡貝鈴

  • つきまとふシフォンの裾や麦の秋

    深野巳楠緒

  • 麦の秋尼僧和顔みのりあり

    神酒猫

  • すがしくも黄ばみし麦の秋来たり

    室井双月

  • 麦の秋彼方に小富士伊都の国

    古賀衝童

  • 麦秋や今日試みむ猩々緋

    吉沢樰

  • 麦の秋半年先が瞬く間

    夏空なみ

  • 新しきグラブ嗅ぎしや麦の秋

    巧成

  • 家出たら待つわ麦秋君笑顔

    玉野 素人

  • 忠兵衛に十五代目や麦の秋

    高根柚子

  • なまぐさき香り漲る麦の秋

    橘 春香子

  • 麦の秋人わく犬わく夕まずめ

    新米にぎりめし

  • 麦秋の腹の虫鳴く球児かな

    榊カイ

  • 勿体ない箕面の滝は麦秋の碧

    久木 諷

  • 水郷の小舟に誘う麦秋の波

    紀井双葉

  • ままごとの祖父になる子よ麦の秋

    松谷律花

  • 麦の秋息子がくれた花束よ

    静月夜

  • 七並ぶ走行可距離麦の秋

    沖 若永

  • 分校の生徒6人麦の秋

    久間 いたる

  • うたた寝の洟垂れ小僧麦の秋

    正善

  • 麦の秋小さめの陰軒の下

    上中 未明

  • 憂きことも忘れ見渡す麦の秋

    高田仁和加

  • はんこ屋の造る火の酒麦の秋

    春野ぷりん

  • 麦の秋落ちたバトン止む歓声

    横山 稲

  • 麦の秋ギアを切り替え転職す

    松本厚史

  • 麦の秋故国は紺青の彼方

    蝦夷野ごうがしゃ

  • 風の筆波を描いて麦の秋

    夏野星一

  • 麦秋やシュプレヒコールの如空へ

    春蘭素心

  • 高1の不意のあいさつ麦の秋

    山治高

  • 潮の香を届けたる風麦の秋

    甘蕉

  • 靴擦れの休み休みや麦の秋

    清瀬ハイジ

  • 麦の秋釣竿しなり魚空へ

    山田季聴

  • 飛行船面舵に行く麦の秋

    山本八

  • やかんより農夫飲みたる麦の秋

    金治宜子

  • 麦の秋近江平野に湖の風

    近江菫花

  • 麦の秋大きビニール傘干して

    江口小筆

  • ガラガラと製氷2回麦の秋

    岡本みい

  • 娘らのへそ出し闊歩麦の秋

    真心素秋

  • 麦秋やいつぞのおもいで紅ほっぺ

    清水沙穂

  • 花嫁の輝く笑顔麦の秋

    京野ののか

  • 麦の秋〆は焼酎ロックでと

    羽柳武助

  • 麦の秋笑みあふれ出ず孫の顔

    佐藤 萬充

  • 盥にて足ゆび洗う麦の秋

    桜糀ゆきの

  • 麦の秋ママチャリ漕いで子に歌う

    守々胡公

  • 幾重にも龍の道筋麦の秋

    小鳥乃鈴音

  • バイオリンの音はまろやか麦の秋

    花咲 春

  • 子どもらが畑を走る麦の秋

    柴田あやめ

  • 横須賀の砲台跡や麦の秋

    松本ぐれみん

  • 麦の秋あなたの声が良く響く

    成瀬ぽんぽこ

  • 隣人と挨拶交わす麦の秋

    神ヤ飛ビ魚

  • 麦の秋てんてーがんばれ大将戦

    高倉ちとさ

  • 麦の秋サイクリストの赤青黄

    市川こけもも

  • 横断旗振るう児童や麦の秋

    吉乃紫享

  • 麦秋や開運財布を買いに行こ

    彩 一絵

  • ぷにぷにと赤子の太もも麦の秋

    山清

  • 二の腕太しジムへ半年麦の秋

    小暮 修

  • 琥珀の女神デメテルや麦の秋

    佐藤浩章

  • 麦の秋さらさらさらと流れてく

    成瀬桃うさぎ

  • 麦の秋水筒をからに日が暮れる

    植木照美

  • 歓声は言祝ぎの風麦の秋

    傘子

  • 麦の秋わたしをかくせ高き木よ

    井野朝人

  • 麦の秋あぢきなし世を坦々と

    守屋 淨久

  • 子の友も増えてゆくなり麦の秋

    秋山らいさく

  • 麦秋に荒れし野山が花簪

    森文弥

  • 麦秋や祖父母の声聞こえそう

    山田 健蘭

  • 麦の秋空家の窓を全開す

    金子あや女

  • 田畑に汽笛晴天の麦秋

    橋本椿紗

  • 満員のオーディエンスや麦の秋

    五葉 松子

  • 麦の秋楠公も笑む宮参り

    水野 寿香

  • 気動車は一両編成麦の秋

    桂都智風

  • 世を忍ぶ皺ものもらい麦の秋

    星美鳥

  • 麦秋や沖縄祖国復帰の日

    下地野雨

  • 寂として麦秋響もす風かな

    縞子勾苑

  • 麦の秋秀吉の攻め水の攻め

    手塚童好

  • 雲梯を進む園帽麦の秋

    新太子

  • 麦の秋裏山崩れ吾子産まる

    佐藤キキヨウ

  • 麦の秋心地よい風酒すすむ

    坂之上湖空

  • 麦の秋姪っ子の干すロンパース

    神島六男

  • 五年ぶりの降り立つホーム麦の秋

    佐藤けい

  • ライターズティアーズとふ酒麦の秋

    鷺沼くぬぎ

  • 昼夕は喜多方麺の麦の秋

    佐々木四郎

  • 軽々と車輪も回る麦の秋

    小幡 宗滋

  • 麦の秋かぜ半袖の中通り

    小林乏硯

  • バリカンで刈し襟足麦の秋

    今井モコ

  • 試験官徒然に窓麦の秋

    鯨之

  • 音踊る泡立ちランタン麦の秋

    永松佳奈子

  • 麦の秋カブ走り抜けはねる石

    西乃羊雲

  • バスは今七夕通り麦の秋

    横ちゃん

  • ここまでも球児の声が麦の秋

    四季風吹子

  • 麦秋や煙りの中で匂いたつ

    翠善

  • ポシェットは右肩が良し麦の秋

    志きの香凛

  • そういえば飲み会増えたな麦の秋

    菅原ゆう

  • 野も山もガイアがおわす麦の秋

    城山 鷺

  • 麦秋や早く散歩につれてって

    一慎

  • 身近なる巡礼の地や麦の秋

    星間かつを

  • 麦の秋花と見まこうランドセルの列

    水乃 青

  • もういない足早のひと麦の秋

    小野浮世絵

  • 麦秋や幾重にも巻く張扇

    瀬戸 岬

  • しょいかごを置き麦秋の農婦かな

    山川 一露

  • がぶり食う土の香りや麦の秋

    山海動静

  • 高原にホルンの響き麦の秋

    紗凡

  • 山からの静かなしめり麦の秋

    星鴉乃雪

  • 麦の秋レンズ越しの君の微笑み

    新古まき

  • 麦秋の神社に参る二人連れ

    紅さやか

  • 食糧庫こぶしを降ろせ麦の秋

    奥野恕宣

  • 麦の秋自浄作用の涙かな

    十月小萩

  • 麦の秋才能があっても無くても

    月見草子

  • 口ずさむ昭和歌謡や麦の秋

    下村ヒジリ

  • 麦秋や夕陽色なる影法師

    小夏

  • 早起きの羽織る一枚麦の秋

    神谷元紀

  • 麦の秋こまちの郷のわは知らぬ

    佐藤ミチカ

  • おだあげて下る自転車麦の秋

    宮内温子

  • 麦の秋コミュニティバスに客ひとり

    蛍草飛田

  • 老犬の散歩はカート麦の秋

    英公蒲

  • 麦の秋隣はいつも妻が居り

    是出童大

  • あくびする空の青さや麦の秋

    正雪

  • 駅北も今様になり麦の秋

    山村時三郎

  • ごぼう食む薄きくちびる麦の秋

    笹 靖子

  • 麦秋や出汁とるひとの肌のはり

    久生

  • 汚染水海洋放出麦の秋

    古川 一光

  • 節目ごと病名増えて麦の秋

    菅野望月

  • 防災の試験放送麦の秋

    河地 草芝

  • 新幹線白矢の如く麦秋を

    治爺

  • この空の色の名知らず麦の秋

    岡田道一

  • ウクレレの弦の乾きや麦の秋

    成瀬理子

  • 百万の猫をからかう麦の秋

    浦見 若菜

  • ニッセイの母の自転車麦の秋

    彩香

  • 麦秋に舞い上がる火の悶々と

    京羽碌玖

  • 混雑のエアポートに居る麦の秋

    森野モコ

  • 豪農の旧家の廃れ麦の秋

    金子加行

  • 銀色に移りゆく髪麦の秋

    青木福

  • 麦の秋やコーラングレはヘ長調

    山田 梯子

  • 麦秋や八十路と孫の幕開ける

    秋谷 忍

  • 痛む膝明日は曲がれよ麦の秋

    瑞々

  • ヘラ浮子のツンの合わせや麦の秋

    蒲 公英

  • 麦の秋ポンと石けり墓じまい

    紗花譜

  • 野球中継車の窓開け麦の秋

    夏藤涼太

  • 九軒の集落跡よ麦の秋

    小田 凛空

  • 麦の秋俺は元気とLINE来る

    四王司

  • 空に向け光を還す麦の秋

    佐竹紫円

  • 麦秋やブロンドヘア駈けるごと

    松尾なおゆき

  • 風切ってゼッケン続く麦の秋

    永田みゆき

  • 孫が来る三年ぶりの麦の秋

    原颯太

  • チャペル鳴り波打つ鼓動麦の秋

    宮澤博

  • 麦の秋実習生は友の兄

    山猫宇一

  • 麦の秋明るきうちに湯に浸かる

    水木本猫洞

  • 古本の付箋紙あとや麦の秋

    志乃木

  • 麦の秋書斎と名付く古机

    一條冬青

  • 麦秋や吾れを呼ぶ声地に空に

    丸 なちか

  • 授業中眠き記憶や麦の秋

    杉田ひらさこ

  • 麦の秋イタリアからの転校生

    井上右彩

  • 少年の真つ赤な足や麦の秋

    吉田 ルイ

  • 麦の秋数多の子らの声響き

    小林衆馬

  • OB来る麦の秋なる音楽室

    青桜ウインド

  • 麦秋や音符のごとき蹴るボール

    慈夢りん

  • 麦の秋妹の婚礼まとめ

    貴田雄介

  • 麦秋の研修終えのワインかな

    永峯星雲

  • スーパーやちんどんたいこ麦の秋

    水野公於

  • 麦の秋庭園めぐり歴史知る

    山ざくら

  • 見違えた山羊やムキムキ麦の秋

    山田はち

  • 鬼ごっこ燥ぐ幼子麦の秋

    井上教

  • 公職を終えた総会麦の秋

    光源爺

  • 麦の秋故郷には無い大空よ

    清澄麻子

  • 渓谷や小舟も手振り麦の秋

    生田久孫子

  • 麦の秋駅弁片手目は外へ

    数哩

  • 父を待つ改札前に麦の秋

    讃岐つばめ

  • 晴れ晴れと笑顔の君に麦の秋

    松村 とん

  • 麦の秋体鍛える海を待ち

    菅 ぽん太

  • 息子への仕送り終了麦の秋

    加藤恋入

  • 麦の秋朝五時露天風呂無敵

    弘法小子

  • 麦の秋今日の予定は風に聴け

    孝崎有辺

  • シースルー羽織る君居て麦の秋

    佐藤やよい

  • 産土に風の匂いや麦の秋

    静 うらら

  • 麦の秋ワッカの恵みいよよあおく

    深山鳴兎

  • 麦の秋アルクトウルス輝けリ

    生田萩の

  • 青空に口笛吹いて麦の秋

    水野 孝

  • 藻はさらら卵嚢しゃらら麦の秋

    三浦海栗

  • ロボットのスイッチ入れる麦の秋

    久光洋介

  • 保冷剤は去年のかたち麦の秋

    今井もと葉

  • 子も吾も旋毛ふたつよ麦の秋

    根なし草

  • 二億個の地雷あるらし麦の秋

    井仲めい

  • ドゴールへ間なく着陸麦の秋

    遠藤 千草

  • 遠征に付き添う早朝麦の秋

    玉 ゆこげん

  • 麦の秋こくこくと飲む薬缶水

    春あおい

  • 麦秋のとり鳴く子のなき校庭

    去月 リカ

  • 麦の秋マラソン人の日は間近

    古葉

  • 麦の秋絵本の中に風立ちぬ

    月奈利

  • でも空は青くないけど麦の秋

    一雁低空

  • 麦の秋君が答えに涌く心

    星海

  • 知らぬ子の挨拶くれる麦の秋

    西尾翠峰

  • 土潤ふ飛ぶ鳥せはし麦の秋

    井植桔梗花

  • 麦の秋農繁休の文字忘れ

    春めだか

  • シトシトと身も濡つかな麦の秋

    佐藤朱子

  • 故郷の母が待つ頃麦の秋

    屋島の昼行灯

  • 泣く兄の手を引く妹麦の秋

    勝本熊童子

  • 麦の秋お国なまりのお接待所

    玉京子

  • 移り住みしここは上州麦の秋

    七星麦穂

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